JP2001122704A - 水田除草方法 - Google Patents

水田除草方法

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JP2001122704A JP2000313441A JP2000313441A JP2001122704A JP 2001122704 A JP2001122704 A JP 2001122704A JP 2000313441 A JP2000313441 A JP 2000313441A JP 2000313441 A JP2000313441 A JP 2000313441A JP 2001122704 A JP2001122704 A JP 2001122704A
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三喜雄 宮治
Akira Nakagawa
中川  彰
Noboru Yoshikawa
昇 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水田除草において薬剤施用の簡便なる投込み
用剤を提供し、またそれにより簡易な薬剤処理方法を提
供する 【解決手段】 水田に施用した薬量の全量が実質的に田
水に溶解する除草成分、界面活性剤、及び結合剤を含有
することを特徴とする水田除草用錠剤又はカプセル、特
に錠剤によれば、従来方法の欠点を解決し、特別の薬剤
散布器を用いずに簡易な方法により水田の除草を行なう
ことができる。当該錠剤又はカプセルを10アール当り
10〜200ケ、かつ該錠剤又はカプセルの総重量が2
00〜1500gになるように湛水した水田に施用し、
実質的に除草成分の全量を田水中に溶解、分散せしめ
て、水田除草を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水田除草において薬
剤施用の簡便なる投込み用錠剤又はカプセルを提供し、
またそれにより簡易な薬剤処理方法を提供することにあ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、水田の除草方法特に水稲作初期〜
中期の除草方法としては除草成分を微粉末固型担体、他
の補助剤と共に製剤した微粒剤、粒剤をそのまま散布す
る方法、水和剤を多量の水に希釈してから散布する方法
が挙げられるが、その他微粉末固型担体を使用しない方
法としては除草成分を有機溶剤に溶解した乳剤をそのま
ま散布する方法、微粉砕した除草成分を水に分散・懸濁
したフロワブル剤をそのまま散布する方法が挙げられ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら微粒剤、
粒剤、水和剤の施用に当っては、薬剤を入れた重量のあ
る散布器又は散粒器を持ち乍ら、例えば通常は10アー
ル当り3〜4kgの粒剤を散布するために水田を歩き廻る
ことによるか、或は畦畔から大型のナイアガラホースを
用いることにより、薬剤を万遍なく均一に散布しなけれ
ばならない。従って薬剤の運搬、散布作業は過酷な労力
を必要とするだけでなく、水稲苗もしばしば損傷するた
めその生育上望ましくない。乳剤、フロワブル剤の施用
に当っても、薬剤重量は或程度軽減され大型の散布器を
必要としないものの一定薬量を吐出する容器を使用する
必要があり、更に均一な薬剤散布には依然として水田を
歩き廻る必要がある。本発明は従来方法の前述の欠点を
解決し、特別の薬剤散布器を用いずに簡易な方法によ
り、水田の除草を行なうことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、水田に施用し
た薬量の全量が実質的に田水に溶解する除草成分、界面
活性剤並びに結合剤を含有することを特徴とする水田除
草用錠剤又はカプセルであり、また当該錠剤又はカプセ
ルを10アール当り10ヶ〜200ヶ、かつ錠剤又はカ
プセルの総重量が200〜1,500gになるように、湛
水した水田に施用し、実質的に除草成分の全量を田水中
に溶解、分散せしめることを特徴とする水田除草方法で
ある。
【0005】本発明は、 〔1〕 水田に施用した薬量の全量が実質的に田水に溶
解する除草成分、界面活性剤並びに結合剤を含有するこ
とを特徴とする水田除草用錠剤又はカプセル; 〔2〕 カプセルが、 (1)前記除草成分、界面活性剤及
び結合剤の混合粉砕物又は (2)混合粉砕物を造粒した顆
粒のいずれかを水溶性フィルムにより包んだものである
前記〔1〕に記載の水田除草用錠剤又はカプセル。 〔3〕 除草成分、界面活性剤並びに結合剤を含有する
錠剤又はカプセルを、10アール当り10ヶ〜200
ヶ、かつ錠剤又はカプセルの総重量が 200〜1,50
0gになるように、湛水した水田に施用し、実質的に除
草成分の全量を田水中に溶解、分散せしめることを特徴
とする水田除草方法; 〔4〕 前記錠剤又はカプセルが発泡剤を含有するもの
である前記〔1〕または〔2〕に記載の水田除草用錠剤
或はカプセル又は前記〔3〕に記載の水田除草方法;及
【0006】〔5〕 前記除草成分がN−[( 4,6−ジメ
トキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル] −3
−メチル−5−(2−クロロ−2,2 −ジフルオロエトキシ
−4−イソチアゾールスルホンアミド、メチル−α−
(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルス
ルファモイル)−o−トルイレート、N−[( 4,6−ジメ
トキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル] −4
−エトキシカルボニル−1−メチル−5−ピラゾールス
ルホンアミド、N−(2−クロロイミダゾ[1,2−a] ピリ
ジン−3−イルスルホニル)−N’−(4,6−ジメトキシ
−2−ピリミジニル)ウレア、3−(4,6−ジメトキシ−
1,3,5−トリアジン−2−イル)−1−[ 2−( 2−メ
トキシエトキシ)−フェニルスルホニル] ウレア、2−
メチルチオ−4, 6−ビス(エチルアミノ)−s−トリア
ジン、2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−(1,2−
ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジン、3, 7−ジ
クロロ−8−キノリンカルボン酸、2−クロロ−2',6'
−ジエチル−N−(2−プロポキシエチル)アセトアニリ
ド、2−クロロ−2', 6'−ジエチル−N−(ブトキシメ
チル)アセトアニリド、2−ベンゾチアゾール−2−イ
ルオキシ−N−メチルアセトアニリド、N−[ 2'−( 3'
−メトキシ)−チエニルメチル] −N−クロロアセト−
2, 6−ジメチルアニリド、2', 6'−ジエチル−N−[(2
−シス−ブテノオキシ)メチル] −2−クロロアセトア
ニリド、エキソ−1−メチル−4−(1−メチルエチル)
−2−(2−メチルフェニル)メトキシ−7−オキサビシ
クロ[2,2,1] ヘプタン、S,S −ジメチル−2−ジフルオ
ロメチル−4−(2−メチルプロピル) −6−(トリフル
オロメチル)−3, 5−ピリジンジカルボチオエート及び
2−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(2,2,2−トリクロ
ロエチル)オキシランからなる群から選ばれた少くとも
一種以上のものである前記〔1〕、〔2〕及び〔4〕の
いずれか一に記載の水田除草用錠剤或はカプセル又は前
記〔3〕又は〔4〕に記載の水田除草方法を提供する。
【0007】別の態様では、本発明は、 〔6〕 水田に施用した薬量の全量が実質的に田水に溶
解する除草成分、界面活性剤並びに結合剤を含有するこ
とを特徴とする水田除草用錠剤を湛水した水田に施用
し、実質的に除草成分の全量を田水中に溶解、分散せし
めることを特徴とする水田除草方法; 〔7〕 除草成分、界面活性剤並びに結合剤を含有する
錠剤を、10アール当り10ヶ〜200ヶ、かつ錠剤の
総重量が 200〜1,500gになるように、湛水した
水田に施用し、実質的に除草成分の全量を田水中に溶
解、分散せしめることを特徴とする前記〔6〕に記載の
方法; 〔8〕 前記錠剤が発泡剤を含有するものである前記
〔6〕又は〔7〕に記載の方法;及び
【0008】
〔9〕 前記除草成分がN−[( 4,6−ジメ
トキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル] −3
−メチル−5−(2−クロロ−2,2 −ジフルオロエトキシ
−4−イソチアゾールスルホンアミド、メチル−α−
(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルス
ルファモイル)−o−トルイレート、N−[( 4,6−ジメ
トキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル] −4
−エトキシカルボニル−1−メチル−5−ピラゾールス
ルホンアミド、N−(2−クロロイミダゾ[1,2−a] ピリ
ジン−3−イルスルホニル)−N’−(4,6−ジメトキシ
−2−ピリミジニル)ウレア、3−(4,6−ジメトキシ−
1,3,5−トリアジン−2−イル)−1−[ 2−( 2−メ
トキシエトキシ)−フェニルスルホニル] ウレア、2−
メチルチオ−4, 6−ビス(エチルアミノ)−s−トリア
ジン、2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−(1,2−
ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジン、3, 7−ジ
クロロ−8−キノリンカルボン酸、2−クロロ−2',6'
−ジエチル−N−(2−プロポキシエチル)アセトアニリ
ド、2−クロロ−2', 6'−ジエチル−N−(ブトキシメ
チル)アセトアニリド、2−ベンゾチアゾール−2−イ
ルオキシ−N−メチルアセトアニリド、N−[ 2'−( 3'
−メトキシ)−チエニルメチル] −N−クロロアセト−
2, 6−ジメチルアニリド、2', 6'−ジエチル−N−[(2
−シス−ブテノオキシ)メチル] −2−クロロアセトア
ニリド、エキソ−1−メチル−4−(1−メチルエチル)
−2−(2−メチルフェニル)メトキシ−7−オキサビシ
クロ[2,2,1] ヘプタン、S,S −ジメチル−2−ジフルオ
ロメチル−4−(2−メチルプロピル) −6−(トリフル
オロメチル)−3, 5−ピリジンジカルボチオエート及び
2−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(2,2,2−トリクロ
ロエチル)オキシランからなる群から選ばれた少くとも
一種以上のものである前記〔6〕〜〔8〕のいずれか一
に記載の方法を提供する。
【0009】別の態様では、特に、本発明は、 〔10〕 湛水下水田に直接施用される水田除草用錠剤で
あって、湛水下水田への施用時に薬量の全量が田水に溶
解すると仮定したとき、除草成分の田水濃度が該除草成
分の水に対する溶解度 (25℃) 以下である除草成分、界
面活性剤並びに結合剤を含有することを特徴とする水田
除草用錠剤; 〔11〕 前記除草成分がN−[( 4,6−ジメトキシピリミ
ジン−2−イル)アミノカルボニル] −3−メチル−5
−(2−クロロ−2,2 −ジフルオロエトキシ−4−イソチ
アゾールスルホンアミド、メチル−α−(4,6−ジメトキ
シピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)
−o−トルイレート、N−[( 4,6−ジメトキシピリミジ
ン−2−イル)アミノカルボニル] −4−エトキシカル
ボニル−1−メチル−5−ピラゾールスルホンアミド、
N−(2−クロロイミダゾ[1,2−a] ピリジン−3−イル
スルホニル)−N’−(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジ
ニル)ウレア、3−(4,6−ジメトキシ− 1,3,5−トリア
ジン−2−イル)−1−[ 2−( 2−メトキシエトキ
シ)−フェニルスルホニル] ウレア、2−メチルチオ−
4, 6−ビス(エチルアミノ)−s−トリアジン、2−メ
チルチオ−4−エチルアミノ−6−(1,2−ジメチルプロ
ピルアミノ)−s−トリアジン、3, 7−ジクロロ−8−
キノリンカルボン酸、2−クロロ−2',6' −ジエチル−
N−(2−プロポキシエチル)アセトアニリド、2−クロ
ロ−2', 6'−ジエチル−N−(ブトキシメチル)アセト
アニリド、2−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ−N
−メチルアセトアニリド、N−[ 2'−( 3'−メトキシ)
−チエニルメチル] −N−クロロアセト−2, 6−ジメチ
ルアニリド、2', 6'−ジエチル−N−[(2−シス−ブテ
ノオキシ)メチル] −2−クロロアセトアニリド、エキ
ソ−1−メチル−4−(1−メチルエチル)−2−(2−メ
チルフェニル)メトキシ−7−オキサビシクロ[2,2,1]
ヘプタン、S,S −ジメチル−2−ジフルオロメチル−4
−(2−メチルプロピル) −6−(トリフルオロメチル)
−3, 5−ピリジンジカルボチオエート及び2−(3,5−ジ
クロロフェニル)−2−(2,2,2−トリクロロエチル)オ
キシランからなる群から選ばれた少なくとも一種以上の
ものである上記〔10〕に記載の水田除草用錠剤; 〔12〕 上記〔10〕又は〔11〕に記載の錠剤を湛水した
水田に直接施用することを特徴とする水田除草方法; 及
び 〔13〕 前記錠剤を、10アール当り10ヶ〜200
ヶ、かつその総重量が200〜1500gになるように
湛水した水田に直接施用することを特徴とする上記〔1
2〕に記載の水田除草方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において、水田に施用した
薬量の全量が実質的に田水に溶解すると規定した除草成
分とは次のことを意味する。即ち実質的に水稲苗に薬害
を与えないが除草効果を奏するに十分な薬量つまり実用
薬量の除草成分を水田に施用し、その全量が田水に溶解
すると仮定したとき、当該除草成分の田水濃度が除草成
分の水に対する溶解度(25℃)以下である除草成分を
意味する。
【0011】当該除草成分の具体例としては例えばN−
[( 4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカル
ボニル] −3−メチル−5−(2−クロロ−2, 2−ジフ
ルオロエトキシ−4−イソチアゾールスルホンアミド
(A−1)、メチル−α−(4,6−ジメトキシピリミジン
−2−イルカルバモイルスルファモイル)−o−トルイ
レート(A−2)、N−[( 4,6−ジメトキシピリミジン
−2−イル)アミノカルボニル] −4−エトキシカルボ
ニル−1−メチル−5−ピラゾールスルホンアミド、N
−(2−クロロイミダゾ[1,2−a] ピリジン−3−イルス
ルホニル) −N’−(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニ
ル)ウレア、3−(4,6−ジメトキシ− 1,3,5−トリアジ
ン−2−イル)−1−[2−(2−メトキシエトキシ)−フ
ェニルスルホニル〕ウレアなどのスルホンアミド類;2
−メチルチオ−4, 6−ビス(エチルアミノ)−s−トリ
アジン(A−5)、2−メチルチオ−4−エチルアミノ
−6−(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジ
ンなどのトリアジン類; 3,7−ジクロロ−8−キノリン
カルボン酸(A−3)のようなキノリンカルボン酸類;
2−クロロ−2', 6'−ジエチル−N−(2−プロポキシエ
チル) アセトアニリド、2−クロロ−2',6' −ジエチル
−N−(ブトキシメチル)アセトアニリド、2−ベンゾ
チアゾール−2−イルオキシ−N−メチルアセトアニリ
ド、N−[ 2'−( 3'−メトキシ)−チエニルメチル] −
N−クロロアセト−2, 6−ジメチルアニリド、2', 6'−
ジエチル−N−[(2-シス−ブテノオキシ)メチル] −2
−クロロアセトアニリドなどのアニリド類;エキソ−1
−メチル−4−(1−メチルエチル)−2−[(2−メチル
フェニル)メトキシ−7−オキサビシクロ[2,2,1] ヘプ
タン、S,S −ジメチル−2−ジフルオロメチル−4−(2
−メチルプロピル)−6−(トリフルオロメチル)−3,
5−ピリジンジカルボチオエート、2−(3,5−ジクロロ
フェニル)−2−(2,2,2−トリクロロエチル)オキシラ
ンなどが挙げられるが、水への溶解性、水稲、雑草への
作用効果などを考慮すると、スルホンアミド類、トリア
ジン類、キノリンカルボン酸類が望ましい。
【0012】前記除草成分に関しては、 例えば除草成分
A−2は水稲作初期〜中期除草剤の実用薬量として普通
10アール当り5〜7.5g施用されるが、その場合湛
水深5cmと仮定したとき田水濃度は0.1〜0.15pp
m になり、一方A−2の溶解度(25℃)は8ppm であ
るので、A−2は本発明の除草成分に該当する。しかし
ながら、除草成分4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−
1,3−ジメチル−5−フェナシルオキシピラゾール(A
−4)は水稲作初期から中期除草剤の実用薬量として普
通10アール当り180〜300g施用され、湛水深5
cmの田水濃度は3.6〜6ppm になるがA−4の溶解度
(25℃)は0.9ppm であるのでA−4は本発明の除
草成分に該当しない。このことに関しては、前記除草成
分A−2はA−4に比し錠剤又はカプセルへの含有量が
少ないために製剤し易いだけでなく、製剤品を水田に施
用した場合でも、A−2は田水中に速やかに溶解し広く
拡散して均一に分散するのに対し、A−4は固型物の状
態で水底に沈降、余り溶解せず分散し難いためである。
【0013】本発明で用いられる界面活性剤は除草成
分、結合剤などに親水性を与えるものであり、例えばド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスル
ホサクシネート、ラウリル硫酸ナトリウム、リグニンス
ルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルアリ
ールエーテルサルフェート、β−ナフタレンスルホン酸
ナトリウムホルマリン縮合物、ジナフタレンメタンスル
ホネート、アルキルアリルスルホン酸ナトリウム、アル
キルナフタレンスルホン酸ナトリウムなどの陰イオン系
界面活性剤:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ソルビタン
モノステアレート、ポリオキシエチレンオレイン酸エス
テル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタンモノ
オレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレー
ト、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンスチリルフェニルエーテルなどの非イオン系界面
活性剤が挙げられる。界面活性剤はこれらのものを1種
或は2種以上の混合物として使用してもよく、また陰イ
オン系及び非イオン系のものの混合物として使用しても
よい。
【0014】また本発明で用いられる結合剤は除草成分
の粒子を結合するものであって望ましくは水溶性のもの
であり、例えばカルボキシメチルセルロース、その塩、
ステアリン酸、その塩、デキストリン、ポリエチレング
リコール、澱粉類などが挙げられる。界面活性剤及び結
合剤の使用は必須であるが、それらの選択に当っては除
草成分の種類、製剤全体の配合割合により異なるため、
実際には試行錯誤的な実験によって適当なものを選抜さ
れねばならない。
【0015】本発明の水田除草用錠剤又はカプセルは前
記除草成分、界面活性剤及び結合剤を含有するものであ
り、例えば前記除草成分を1重量部に対し、界面活性剤
を0.1〜20重量部並びに結合剤を0.1〜20重量
部の比率で含有するものであるが、勿論前述の範囲外の
ものでも所期の効果を示す限り、本発明に含まれる。ま
た、本発明の錠剤又はカプセルは前述の3成分以外に酸
性物質、発泡剤、固型担体、他の農薬助剤を含有するこ
とができる。更に本発明の前記除草成分の水に対する溶
解性、分散性を大きく損なわない限り本発明の前記除草
成分以外の除草成分、殺菌成分、殺虫成分、植物生育調
整成分、肥料成分なども適宜含有することもできる。
【0016】酸性物質としてはクエン酸、酒石酸、蓚
酸、コハク酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、アジ
ピン酸などの有機酸;リン酸二水素ナトリウム、リン酸
二水素カリウム、リン酸二水素アンモニウム、硫酸水素
カリウムなど水素塩が挙げられ、発泡剤としては水又は
酸と反応してガスを発生するものであって、例えば炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウムなどの炭酸塩;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリ
ウムなどの重炭酸塩;過炭酸ナトリウムのような過炭酸
塩;カルシウムカーバイド、炭酸アンモニウムなどが挙
げられる。また固型担体としてはカオリン、タルク、ク
レー、ベントナイト、微粉末シリカ、ジークライトなど
の鉱物性微粉末;無水硫酸ナトリウム、尿素などが挙げ
られ、他の農薬助剤としては通常使用される溶剤、分解
防止剤、薬害軽減剤、分散安定剤、崩壊剤、乾燥剤など
が挙げられる。それらの使用量は一概に規定することは
できないが、一般に錠剤又はカプセル全体に占める比率
として酸性物質は10〜50重量部、発泡剤は10〜9
0重量部、固型担体は0.1〜90重量部並びに他の農
薬助剤は0.1〜20重量部である。酸性物質及び発泡
剤を使用した場合、水に対する除草成分の溶解性及び分
散性が向上するのでそれらの使用は好ましい。
【0017】本発明の錠剤又はカプセルは通常、医薬分
野で実施される方法或はそれに準じた方法により容易に
製造される。一般に、前記除草成分が固体の場合、水へ
の溶解性及び分散性を高めるために予め粉砕することに
より、粒径が1〜200μ、望ましくは1〜100μの
微細粒子として使用する。錠剤の製造方法としては、例
えば、除草成分と界面活性剤と結合剤とを3成分同時に
混合するか或は予め混合した2成分に他の1成分を混ぜ
ることにより3成分を均一に混合し、粒径1〜200μ
に粉砕し、これを打錠機を用いて通常の方法に従い圧縮
成型することにより錠剤化する。ここで酸性物質又は発
泡剤を使用する場合、これらを予め結合剤と均一に混合
し粉砕してから除草成分及び界面活性剤と混合する方
法、また固体担体又は他の農薬助剤を使用する場合、こ
れを予め除草成分、界面活性剤と均一に混合し粉砕して
水和剤を形成してから結合剤と混合する方法などが挙げ
られる。前述の錠剤の製造方法は勿論、薬効、製剤性な
どを考慮し適宜変更され、適当なものが実施される。錠
剤はその製造方法、打錠機などの相異により、円形板
状、長円形板状、角形板状、棒状、楕円球状など種々の
形状、大きさのものとして製造される。錠剤の形状によ
って薬効が大きく影響されるものでないので、いずれの
形状、大きさ、重さのものであってもよいが、形状がタ
ブレット状で大きさが直径1〜5cm厚さ0.2〜3cm、
重さ1〜150gのものが製剤上、薬剤施用上好まし
い。
【0018】本発明のカプセルの製造方法としては、例
えば除草成分、界面活性剤及び結合剤を均一に混合し、
必要ならば酸性物質、固体担体又は他の農薬助剤を加え
てそれらを均一に混合し、粉砕した粉砕物を粒径1μ〜
1.5mmに造粒し、この顆粒をポリビニルアルコール、
水溶性セルロース、ゼラチンなどで作製したカプセルに
充填するか或は造粒せずに前記粉砕物、水和剤をそのま
まカプセルに充填する。このカプセルも錠剤の場合と同
様形状、大きさ、重さがいずれのものでもよいが、形状
が楕円球状で大きさが直径1〜10cm長さ1〜10cm、
重さ1〜150gのものが好ましい。また本発明のカプ
セルについては前述のごとく製剤したものの外に、前記
粉砕物又は水和剤をカプセル容器に充填せず、そのまま
ポリビニルアルコール、水溶性セルロース、ゼラチンな
どの水溶性フィルムにより包んだものも含む。
【0019】本発明の錠剤又はカプセルは、湛水した水
田に施用すると、普通一旦水底に沈降するが、水との接
触により除草成分が田水中に速やかに溶出、水中を拡散
して均一に分散する。酸性物質及び発泡剤を使用した錠
剤又はカプセルは水底に沈降後ガスの発生により水中乃
至水面に浮遊し、その崩壊が速まり、除草成分の溶解
性、分散性も一層促進される。また水田においては昼夜
の気温差、水深の違いなどにより田水に対流が生じるの
で、それによっても除草成分の分散は促進される。かく
して本発明では薬剤投与後速やかに実質的に除草成分の
全量を田水中に溶解、分散させることができ、例えば数
時間〜数日間後に田水中に除草成分を均一に分布させる
ことができるので、水稲に薬害を与えず雑草を万遍なく
防除することができる。
【0020】本発明においては錠剤又はカプセルを10
アール当り10ケ〜200ヶ、かつ錠剤又はカプセルの
総重量が200〜1,500gになるように施用するが、
この範囲を大きく逸脱すると薬効、薬害上望ましくな
く、或は散布作業に多大の労力を要する。望ましい施用
方法については錠剤又はカプセルの製造方法、大きさ、
除草成分、界面活性剤、結合剤及びその他の添加物の種
類、配合割合などの相違により一概に規定できないが、
10アール当り除草成分5〜150gを錠剤又はカプセ
ル1ケに0.05〜15g宛分割し、これを10ヶ〜
100ヶ施用する。かくして錠剤又はカプセルは10〜
100m2に1ヶ宛施用すればよく、従って水田に入らず
畦畔から当該面積の水田に投込めばよいので、散布作業
は簡単であり、従来の薬剤施用方法に比して有利であ
る。本発明は、一般に移植水稲の場合稚苗移植5日〜1
5日後、直播水稲の場合播種10日〜20日後の水稲作
初期〜中期に適用したときに最も好ましい効果が得られ
るが、前記錠剤又はカプセルを施用しても薬効、薬害上
特に支障を来さない限りその他の時期に適用することも
できる。また本発明の前記錠剤又はカプセルは一旦適量
の水に溶解乃至分散させ、これを水田の局所に施用して
も薬効、薬害面で望ましい効果が得られる。
【0021】
【実施例】本発明に関する実施例を記載するが、この記
載によって本発明が何ら限定されるものではない。 例1(製剤例) 各製剤例で用いられた成分とその略名を下記する。各成
分の使用量は重量基準で表わす。 除草成分(A) A−1:N−〔(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イ
ル)アミノカルボニル〕−3−メチル−5−(2−クロ
ロ− 2,2−ジフルオロエトキシ)−4−イソチアゾール
スルホンアミド A−2:メチル−α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2
−イルカルバモイルスルファモイル)−o−トルイレー
ト A−3: 3,7−ジクロロ−8−キノリンカルボン酸 A−4:4−(2,4−ジクロロベンゾイル)− 1,3−ジメ
チル−5−フェナシルオキシピラゾール A−5:2−メチルチオ 4,6−ビス(エチルアミノ)−
s −トリアジン界面活性剤(B) B−1:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル5
0%及び微粉末シリカ50%混合物(商品名、デイクス
ゾール:第一工業製薬製造) B−2:ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル
サルフェート(商品名、ソルポール5039:東邦化学工業
製造) B−3:ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮
合物(商品名、ラベリンFAN:第一工業製薬製造) 酸性物質(C) C−1:コハク酸 発泡剤(D) D−1:重炭酸ソーダ D−2:炭酸ソーダ 結合剤(E) E−1:カルボキシメチルセルロースナトリウム(商品
名、セロゲン−PR:第一工業製薬製造) 固型担体(F) F−1:微粉末シリカ(商品名、カープレックス:塩野
義製薬製造) F−2:ジークライト その他(G) G−1:色素(商品名、食用青色1号(ブリリアントブ
ルーFCF):試薬使用(東京化成))
【0022】製剤例イ−a−(A) C−1 42.4部、E−1 5.2部、D−1 3
1.4部及びD−2 21.0部を均一に混合し粉砕し
て配合物を得た。予め乳鉢で粒径5〜10μ程度に摩り
潰したA−1 0.46%及びA−3 3.34%とB
−1 3.8%と前記配合物92.4%とを混合し、マ
イクロサンプルミル(AP−S型、細川工業製造)で微
粉化して粉砕物を得た。この粉砕物48.2gを、打錠
機を用いて圧力150〜160kg/cm2 で2分間圧縮成
型して直径5cm、厚さ1.6cmの錠剤1ヶ(48.0
g)を得た。
【0023】製剤例イ−a−(B) 前記製剤例イ−a−(A) の粉砕前の混合物に色素G−1
を全重量の2%程度加えた以外は前記製剤例イ−a−
(A) の場合と同様にして、粉砕物38.6gを打錠機を
用いて直径5cm厚さ1.3cmの錠剤1ヶ(38.4g)
を得た。 製剤例イ−b 前記配合物としてE−1 5.2部、D−1 73.8 部及
びD−2 21.0部の組成を有するものを用いる以外
は前記製剤例イ−a−(B) の場合と同様にして、打錠機
を用いて粉砕物38.6gを圧縮成型して直径5cm、厚
さ1.6cmの錠剤1ヶ(38.4g)を得た。
【0024】製剤例イ−c 前記製剤例イ−a−(A) の配合物と同じ組成を有する配
合物38.08%、A−4 30.96%及びB−1
30.96%を混合し粉砕する以外は前記製剤例イ−a
−(B) の場合と同様にして、打錠機を用いて粉砕物3
8.6gを圧縮成型して直径5cm、厚さ1.6cmの錠剤
1ヶ(38.4g)を得た。
【0025】製剤例イ−d 前記製剤例イ−a−(A) の場合と同様にして実施し、打
錠機を用いて粉砕物10.7gを圧縮成型して直径2.
5cm、厚さ0.8cmの錠剤1ヶ(10.5g)を得た。
【0026】製剤例イ−e 前記製剤例イ−a−(A) において、A−1 1.2部、
A−3 8.8部、B−2 3.0部、B−3 2.0
部、F−1 6部及びF−2 79.0部からなる水和
剤37.9%と前記配合物62.1%とを用い前記製剤
例イ−a−(A)の場合と同様にして実施し、打錠機を用
いて粉砕したもの10.7gを圧縮成型して直径2.5
cm、厚さ0.8cmの錠剤1ヶ(10.5g)を得た。
【0027】製剤例イ−f 前記製剤例イ−eの場合と同様にして実施し、粉砕した
もの48.2gから直径5cm、厚さ1.6cmの錠剤1ヶ
(48.0g)を得た。
【0028】製剤例イ−g 前記製剤例イ−a−(A) においてA−2 0.52%、
A−3 3.33%、B−1 3.85%及び前記配合
物92.3%を用い、前記製剤例イ−a−(A)の場合と
同様にして実施し、粉砕物48.2gから直径5cm、厚
さ1.6cmの錠剤1ヶ(48.0g)を得た
【0029】製剤例イ−h 前記製剤例イ−a−(A) においてA−2 1.35部、
A−3 8.65部、B−2 3.0部、B−3 2.
0部、F−1 6.0部及びF−2 79.0部からな
る水和剤38.53%と前記配合物61.47%を用
い、前記製剤例イ−a−(A) の場合と同様にして実施
し、粉砕物48.2gから直径5cm、厚さ1.6cmの錠
剤1ヶ(48.0g)を得た。
【0030】製剤例イ−i 前記製剤例イ−a−(A) においてA−1 0.455 %、
A−3 3.34%、A−5 1.53%、B−1
5.33%及び前記配合物 89.36%を用い、前記製剤例
イ−a−(A) の場合と同様にして実施し、粉砕物48.
2gから直径5cm、厚さ1.6cmの錠剤1ヶ(48.0
g)を得た。
【0031】製剤例イ−j 前記製剤例イ−a−(A) においてA−1 0.85部、
A−3 6.27部、A−5 2.87部、B−2
3.0部、B−3 2.0部、F−1 6.0部及びF
−2 79.0部からなる水和剤53.19%と前記配
合物46.81%を用い、前記製剤例イ−a−(A) の場
合と同様にして実施し、粉砕物48.2gから直径5c
m、厚さ1.6cmの錠剤1ヶ(48.0g)を得た。
【0032】例ロ(分散性試験−I) 障害物として、円心部に半径0.5mの円柱を有した半
径3.5mのコンクリート製円形プール(図1)に水深
約5cmで水を入れた。図1に示したとおり、円心から0.
75m離れたW−1点に前記製剤例で作製した錠剤を投入
し、所定時間経過後に円心から0.75m、1.75m
又は2.75m離れた各点で水を採取して除草成分の分
散状況を調査した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】(ii)投与19時間後W−1の点において
錠剤の沈澱物は認められなかった。
【0036】例ハ(分散性試験−II) 後記例ホ(除草試験−II)の試験区と同一の試験区を用
いた。代掻きした水田圃場に横8m縦6mの試験区を一
区画として試験区を設け、水深3〜6cmに水を入れた。
代掻きの9日後に前記製剤例で作製した錠剤を1試験区
当り1ヶ(図2のW−1地点)又は2ヶ(図2のW−2
及びW−3地点)投入した。2ヶ施用の各錠剤は1ヶ施
用のそれに比し同様の製剤方法を経由するが厚さは1/2
である。24時間後にW−1、X及びYの各地点で、田
水を採取して除草成分の分散状況を調べた。なお水田に
はワラ屑、雑草片などの多くの障害物が認められた。
【0037】
【表3】
【0038】例ニ(除草試験−I) 6月7日にトラクターで水田圃場を耕起後、基肥として
粒状化成肥料(N−P2O5−K:14− 10−13)を
10a当り20kg施した。6月12日に入水し、2日後に
トラクターで代掻を行い6月16日に箱育苗した2葉期
の苗(品種:ニホンバレ)を機械移植した。6月20日
にプラスチック畦畔シートを用い 3.5m×3mの試
験区を2連制で設けた。翌日試験区の端に催芽したミズ
ガヤツリの塊茎を1区当り3ヶ植え込んだ。他の雑草は
自然に発生させたが何れも多く発生した。湛水深を5〜
7cmに調整し、6月26日に前記製剤例で作製した錠剤
1ヶを試験区の中央に投げ込んだ。比較区には前記錠剤
に対応し、従来の製剤法による粒剤を均一に散布した。
薬剤は除草成分A−1が0.45g/a、A−3が3g
/aである。薬剤処理時の各雑草の葉令はノビエが1.
5〜1.8葉期、ホタルイ、アゼナ及びミズガヤツリが
1.5〜2葉期であった。薬剤処理後45日目に水稲及
び雑草の生育状況を肉眼観察し、生育抑制程度を下記の
基準で表わして表4の結果を得た。
【0039】生育抑制程度 5:100% t:96〜99% 5−4 :91〜95% 5−4:85〜90% 4−5:81〜84% 4:70〜80%
【0040】
【表4】
【0041】例ホ(除草試験−II) 7月17日にトラクターで水田圃場を耕起し7月21日
に入水した。翌日トラクターで代掻後プラスチック畦畔
シートを用い8m×6mの試験区を設けた。7月24日
に催芽したミズガヤツリの塊茎を1区当り24ヶ 図3
の×地点に示す位置に植え込んだ。ヒエ及びコナギは自
然に発生させた。7月31日に湛水深を3〜6cmに調整
し、前記製剤例で作製した錠剤を1区当り1ヶ又は2ヶ
を図3のW−1又はW−2、W−3の各位置に投げ込ん
だ。薬剤処理時の雑草はヒエやコナギが 1.5〜2葉
期、ミズガヤツリが2葉期であった。薬剤処理後30日
目に前記例ニの場合と同様にして生育抑制程度を求めて
表−5の結果を得た。
【0042】
【表5】
【0043】
【発明の効果】本発明の配合物を錠剤又はカプセルとし
て湛水した水田に適用することで、その湛水した水田で
速やかな除草成分の溶解化を得ると同時に、分散化ある
いは拡散化を図ることができる。本願発明の錠剤及びカ
プセルは畦畔から水田にそれを投げ入れるだけで除草作
用を得ることができ、労働における負担が大幅に軽減さ
れ、さらに施用に要する時間も短縮できて作業効率が大
幅に向上でき、加えて輸送や保管も簡便となる。また、
薬剤投入部での局所残留や薬害を回避しつつ、水田全体
などの広範囲に活性成分を分散あるいは拡散せしめて、
安定した除草効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図−1はコンクリート製の円形プールを示し、
円心の半径0.5mは水面上に突起した円柱であり、W
−1地点は錠剤の投入点であり、W−1〜3、X−1〜
3、Y−1〜3及びZ−1〜3の地点は水の採取点であ
る。
【図2】図−2は水田圃場を示し、W−1〜3は錠剤の
投入点であり、W−1、X及びYは田水の採取点であ
る。
【図3】図−3は水田圃場を示し、W−1、W−2及び
W−3は錠剤の投入点であり、×地点はミズガヤツリの
植込み点である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 和之 滋賀県草津市西渋川二丁目3番1号 石原 産業株式会社中央研究所内 (72)発明者 宮治 三喜雄 滋賀県草津市西渋川二丁目3番1号 石原 産業株式会社中央研究所内 (72)発明者 中川 彰 滋賀県草津市西渋川二丁目3番1号 石原 産業株式会社中央研究所内 (72)発明者 吉川 昇 滋賀県草津市西渋川二丁目3番1号 石原 産業株式会社中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湛水下水田に直接施用される水田除草用
    錠剤であって、湛水下水田への施用時に薬量の全量が田
    水に溶解すると仮定したとき、除草成分の田水濃度が該
    除草成分の水に対する溶解度 (25℃) 以下である除草成
    分、界面活性剤並びに結合剤を含有することを特徴とす
    る水田除草用錠剤。
  2. 【請求項2】 前記除草成分がN−[( 4,6−ジメトキシ
    ピリミジン−2−イル)アミノカルボニル] −3−メチ
    ル−5−(2−クロロ−2,2 −ジフルオロエトキシ−4−
    イソチアゾールスルホンアミド、メチル−α−(4,6−ジ
    メトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモ
    イル)−o−トルイレート、N−[( 4,6−ジメトキシピ
    リミジン−2−イル)アミノカルボニル] −4−エトキ
    シカルボニル−1−メチル−5−ピラゾールスルホンア
    ミド、N−(2−クロロイミダゾ[1,2−a] ピリジン−3
    −イルスルホニル)−N’−(4,6−ジメトキシ−2−ピ
    リミジニル)ウレア、3−(4,6−ジメトキシ− 1,3,5−
    トリアジン−2−イル)−1−[ 2−( 2−メトキシエ
    トキシ)−フェニルスルホニル] ウレア、2−メチルチ
    オ−4, 6−ビス(エチルアミノ)−s−トリアジン、2
    −メチルチオ−4−エチルアミノ−6−(1,2−ジメチル
    プロピルアミノ)−s−トリアジン、3, 7−ジクロロ−
    8−キノリンカルボン酸、2−クロロ−2',6' −ジエチ
    ル−N−(2−プロポキシエチル)アセトアニリド、2−
    クロロ−2', 6'−ジエチル−N−(ブトキシメチル)ア
    セトアニリド、2−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ
    −N−メチルアセトアニリド、N−[ 2'−( 3'−メトキ
    シ)−チエニルメチル] −N−クロロアセト−2, 6−ジ
    メチルアニリド、2', 6'−ジエチル−N−[(2−シス−
    ブテノオキシ)メチル] −2−クロロアセトアニリド、
    エキソ−1−メチル−4−(1−メチルエチル)−2−(2
    −メチルフェニル)メトキシ−7−オキサビシクロ[2,
    2,1] ヘプタン、S,S −ジメチル−2−ジフルオロメチ
    ル−4−(2−メチルプロピル) −6−(トリフルオロメ
    チル)−3, 5−ピリジンジカルボチオエート及び2−
    (3,5−ジクロロフェニル)−2−(2,2,2−トリクロロエ
    チル)オキシランからなる群から選ばれた少なくとも一
    種以上のものである請求項1に記載の水田除草用錠剤。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載の錠剤を湛水
    した水田に直接施用することを特徴とする水田除草方
    法。
  4. 【請求項4】 前記錠剤を、10アール当り10ヶ〜2
    00ヶ、かつその総重量が200〜1500gになるよ
    うに湛水した水田に直接施用することを特徴とする請求
    項3に記載の水田除草方法。
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