JP2001122654A - 無機繊維強化複合体およびその製造法 - Google Patents
無機繊維強化複合体およびその製造法Info
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- C04B28/24—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing alkyl, ammonium or metal silicates; containing silica sols
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐熱性に優れ、電気絶縁性、断熱性、機械的
強度などにも優れた特性を有し、使用環境に幅広く対応
可能な複合体で、環境上安全性の高い材料構成からなる
無機繊維強化複合体を得る。 【解決手段】 無機繊維、マトリックス材料および充填
材料からなる無機繊維強化複合体であって、無機繊維
と、マトリックス材料としてアルキルシリケート、充填
材料として金属酸化物粉末、金属水酸化物粉末、金属複
合酸化物粉末および金属炭化物粉末からなる群から選択
された少なくとも1種を使用して無機繊維強化複合体を
得る。
強度などにも優れた特性を有し、使用環境に幅広く対応
可能な複合体で、環境上安全性の高い材料構成からなる
無機繊維強化複合体を得る。 【解決手段】 無機繊維、マトリックス材料および充填
材料からなる無機繊維強化複合体であって、無機繊維
と、マトリックス材料としてアルキルシリケート、充填
材料として金属酸化物粉末、金属水酸化物粉末、金属複
合酸化物粉末および金属炭化物粉末からなる群から選択
された少なくとも1種を使用して無機繊維強化複合体を
得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、不燃性、
電気絶縁性、断熱性、機械的強度などが必要な電気機器
(誘導加熱炉)の耐熱電気絶縁材料、食品機械(製パン
機)のパン焼成床板および天井壁材、プレスおよび金型
など耐熱断熱構造材料、電子レンジなどで焼き目をつけ
る発熱プレートなどに適用できる無機繊維強化複合体お
よびその製造法に関する。
電気絶縁性、断熱性、機械的強度などが必要な電気機器
(誘導加熱炉)の耐熱電気絶縁材料、食品機械(製パン
機)のパン焼成床板および天井壁材、プレスおよび金型
など耐熱断熱構造材料、電子レンジなどで焼き目をつけ
る発熱プレートなどに適用できる無機繊維強化複合体お
よびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として、耐熱性、不燃性に優
れた複合体として工業材料第35巻、第11号、P26
〜35、日刊工業新聞社(1987)に記載のようにア
スベスト繊維とセメントの複合体であるアスベストセメ
ント製品が工業製品として知られている。
れた複合体として工業材料第35巻、第11号、P26
〜35、日刊工業新聞社(1987)に記載のようにア
スベスト繊維とセメントの複合体であるアスベストセメ
ント製品が工業製品として知られている。
【0003】これらはアスベスト繊維が持つ耐熱性、不
燃性、強度付与性に優れ、安価であるなどの理由により
建築用構造材料、耐熱構造材料、耐熱断熱構造材料なら
びに電磁接触器などの耐アーク材料などに利用されてき
た。しかし、アスベスト繊維は石綿肺、肺ガンなどの原
因になることが指摘され、特定化学物質に指定されるな
ど安全衛生上、取り扱いに注意が必要な材料といわれて
いる。
燃性、強度付与性に優れ、安価であるなどの理由により
建築用構造材料、耐熱構造材料、耐熱断熱構造材料なら
びに電磁接触器などの耐アーク材料などに利用されてき
た。しかし、アスベスト繊維は石綿肺、肺ガンなどの原
因になることが指摘され、特定化学物質に指定されるな
ど安全衛生上、取り扱いに注意が必要な材料といわれて
いる。
【0004】一方、ポスト・アスベスト材料の開発も進
められており、アスベストの代わりにガラス繊維を金属
ホウ酸塩で結合したもの(特公昭54−7359号公
報)がある。
められており、アスベストの代わりにガラス繊維を金属
ホウ酸塩で結合したもの(特公昭54−7359号公
報)がある。
【0005】この特許公報に記載されているマトリック
ス材料は、ホウ酸と酸化亜鉛または酸化カルシウムとの
混合粉末である。ガラス繊維(ガラスクロスまたはガラ
スチョップスドランドマット)と組み合わせる場合に
は、ガラス繊維上にマトリックス材料を散布(ふりかけ
る)方式が用いられる。
ス材料は、ホウ酸と酸化亜鉛または酸化カルシウムとの
混合粉末である。ガラス繊維(ガラスクロスまたはガラ
スチョップスドランドマット)と組み合わせる場合に
は、ガラス繊維上にマトリックス材料を散布(ふりかけ
る)方式が用いられる。
【0006】しかし、粉末状であるため均一に組み合わ
せることが困難である。そのために製品の特性が大きく
バラツキ易いという製造上の欠陥がある。また、その複
合体は吸水率が4%以上と大きく、緻密性にも問題があ
る。
せることが困難である。そのために製品の特性が大きく
バラツキ易いという製造上の欠陥がある。また、その複
合体は吸水率が4%以上と大きく、緻密性にも問題があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性、不
燃性、機械的強度、電気絶縁性など従来品より著しく優
れ、環境上、安全な材料構成で、できた無機繊維強化複
合体およびその製造法に関する。
燃性、機械的強度、電気絶縁性など従来品より著しく優
れ、環境上、安全な材料構成で、できた無機繊維強化複
合体およびその製造法に関する。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかわる発明
は、無機繊維、マトリックス材料および充填材料からな
る無機繊維強化複合体であって、無機繊維と、マトリッ
クス材料がアルキルシリケート、充填材料が金属酸化物
粉末、金属水酸化物粉末、金属複合酸化物粉末および金
属炭化物粉末からなる群から選択された少なくとも1種
である無機繊維強化複合体である。
は、無機繊維、マトリックス材料および充填材料からな
る無機繊維強化複合体であって、無機繊維と、マトリッ
クス材料がアルキルシリケート、充填材料が金属酸化物
粉末、金属水酸化物粉末、金属複合酸化物粉末および金
属炭化物粉末からなる群から選択された少なくとも1種
である無機繊維強化複合体である。
【0009】請求項2にかかわる発明は、無機繊維がガ
ラスクロスおよびセラミックウイスカー(ホウ酸アルミ
ニウム、チタン酸カリウム)である請求項1記載の無機
繊維強化複合体である。
ラスクロスおよびセラミックウイスカー(ホウ酸アルミ
ニウム、チタン酸カリウム)である請求項1記載の無機
繊維強化複合体である。
【0010】請求項3にかかわる発明は、金属酸化物粉
末がアルミナ、シリカ、チタニアまたはマグネシアであ
る請求項1または2記載の無機繊維強化複合体である。
末がアルミナ、シリカ、チタニアまたはマグネシアであ
る請求項1または2記載の無機繊維強化複合体である。
【0011】請求項4にかかわる発明は、金属複合酸化
物粉末がフェライト粉末である請求項1または2記載の
無機繊維強化複合体である。
物粉末がフェライト粉末である請求項1または2記載の
無機繊維強化複合体である。
【0012】請求項5にかかわる発明は、金属炭化物粉
末が炭化ケイ素粉末である請求項1または2記載の無機
繊維強化複合体である。
末が炭化ケイ素粉末である請求項1または2記載の無機
繊維強化複合体である。
【0013】請求項6にかかわる発明は、マトリックス
材料として、アルキルシリケートはエチルシリケートの
加水分解液と触媒からなる請求項1または2記載の無機
繊維強化複合体である。
材料として、アルキルシリケートはエチルシリケートの
加水分解液と触媒からなる請求項1または2記載の無機
繊維強化複合体である。
【0014】請求項7にかかわる発明は、無機繊維が3
5〜70重量%、充填材料が5〜40重量%、マトリッ
クス材料が固形分換算で20〜35重量%含有する請求
項1または2記載の無機繊維強化複合体である。
5〜70重量%、充填材料が5〜40重量%、マトリッ
クス材料が固形分換算で20〜35重量%含有する請求
項1または2記載の無機繊維強化複合体である。
【0015】請求項8にかかわる発明は、請求項1また
は2記載の無機繊維強化複合体を用いて、加熱加圧成形
法により製造することを特徴とする無機繊維強化複合体
の製造法である。
は2記載の無機繊維強化複合体を用いて、加熱加圧成形
法により製造することを特徴とする無機繊維強化複合体
の製造法である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、耐熱性500℃以上を
有し、不燃性でかつ断熱性、電気絶縁性および機械的強
度にも優れた無機繊維強化複合体を得るための材料構成
と製造法に関し、無機繊維と、充填材料として金属酸化
物粉末、金属水酸化粉末、金属複合酸化物粉末、金属炭
化物粉末を用途に応じて複合する。それらを強固に結合
するマトリックス材料としては、アルキルシリケートの
うち一般的なエチルシリケートの加水分解液と触媒を用
いて、従来公知の加熱成形を行うことにより、所望の特
性を具備した無機繊維強化複合体を提供するためになさ
れたものである。また、環境上問題の少ない材料構成で
ある。
有し、不燃性でかつ断熱性、電気絶縁性および機械的強
度にも優れた無機繊維強化複合体を得るための材料構成
と製造法に関し、無機繊維と、充填材料として金属酸化
物粉末、金属水酸化粉末、金属複合酸化物粉末、金属炭
化物粉末を用途に応じて複合する。それらを強固に結合
するマトリックス材料としては、アルキルシリケートの
うち一般的なエチルシリケートの加水分解液と触媒を用
いて、従来公知の加熱成形を行うことにより、所望の特
性を具備した無機繊維強化複合体を提供するためになさ
れたものである。また、環境上問題の少ない材料構成で
ある。
【0017】無機繊維としては、ガラス繊維、セラミッ
クウイスカーを単独または併用して使用することができ
る。ガラス繊維としてはガラスクロス、セラミックウイ
スカーとしてはホウ酸アルミニウムとチタン酸カリウム
を用いる。
クウイスカーを単独または併用して使用することができ
る。ガラス繊維としてはガラスクロス、セラミックウイ
スカーとしてはホウ酸アルミニウムとチタン酸カリウム
を用いる。
【0018】充填材料としては、金属酸化物粉末、金属
水酸化物粉末、金属複合酸化物粉末および金属炭化物粉
末(炭化ケイ素)があげられ、これらを単独または併用
して使用することができる。金属酸化物としてはアルミ
ナ、シリカ、チタニアまたはマグネシアが、金属水酸化
物粉末としては水酸化アルミニウムが、金属複合酸化物
としてはフェライトが、金属炭化物としては炭化ケイ素
を用いる。
水酸化物粉末、金属複合酸化物粉末および金属炭化物粉
末(炭化ケイ素)があげられ、これらを単独または併用
して使用することができる。金属酸化物としてはアルミ
ナ、シリカ、チタニアまたはマグネシアが、金属水酸化
物粉末としては水酸化アルミニウムが、金属複合酸化物
としてはフェライトが、金属炭化物としては炭化ケイ素
を用いる。
【0019】マトリックス材料としては、アルキルシリ
ケートのうち、エチルシリケートが一般的で入手も容易
であり、その加水分解液を用い、触媒にオクチル酸鉄を
用いて、調製することができる。
ケートのうち、エチルシリケートが一般的で入手も容易
であり、その加水分解液を用い、触媒にオクチル酸鉄を
用いて、調製することができる。
【0020】無機繊維は、無機強化複合体中35〜70
重量%、充填材料は、5〜40重量%、マトリックス材
料は、触媒も含めた合計比率(固形分換算値)で20〜
35重量%の範囲であることが好ましい。
重量%、充填材料は、5〜40重量%、マトリックス材
料は、触媒も含めた合計比率(固形分換算値)で20〜
35重量%の範囲であることが好ましい。
【0021】無機繊維が重量35%未満の場合には、得
られた無機繊維強化複合体の機械的強度が低下する傾向
がある。一方、70重量%を超える場合には、緻密質の
無機繊維強化複合体が得られ難くなる傾向がある。しか
るに無機繊維の含有量は38〜66重量%であることが
より好ましい。
られた無機繊維強化複合体の機械的強度が低下する傾向
がある。一方、70重量%を超える場合には、緻密質の
無機繊維強化複合体が得られ難くなる傾向がある。しか
るに無機繊維の含有量は38〜66重量%であることが
より好ましい。
【0022】充填材料は使用条件により選択して用い
る。電気絶縁物としての用途には、充填材料自体が電気
絶縁性に優れたアルミナ、シリカなどの種類を選択して
用いると電気絶縁性に優れた無機繊維強化複合体となり
耐熱電気絶縁材料として好適に使用できる。
る。電気絶縁物としての用途には、充填材料自体が電気
絶縁性に優れたアルミナ、シリカなどの種類を選択して
用いると電気絶縁性に優れた無機繊維強化複合体となり
耐熱電気絶縁材料として好適に使用できる。
【0023】また、耐アーク材料として用いる場合に
は、融点の高いアルミナ、マグネシアなどとアーク熱に
より結合水を放出する水酸化アルミニウムなどの金属水
酸化物を併用して用いることにより、さらにアークを遮
断する特性の優れたものとなる。
は、融点の高いアルミナ、マグネシアなどとアーク熱に
より結合水を放出する水酸化アルミニウムなどの金属水
酸化物を併用して用いることにより、さらにアークを遮
断する特性の優れたものとなる。
【0024】フェライト粉末およびチタニア粉末は無機
繊維強化複合材料の着色効果(黒色から白色まで)を出
すために用いたり、材料が比較的安価であるため増量効
果を有する。また、フェライト粉末を複合すると電子レ
ンジなどのマイクロ波の照射により、磁性体中に渦電流
が励起され、そのジュール熱で発熱すると推察され、電
子レンジなどで食品に焼き目を入れる場合などに大枚寸
法品とか種々の形状に成形または機械加工して発熱プレ
ートとして使用できる。
繊維強化複合材料の着色効果(黒色から白色まで)を出
すために用いたり、材料が比較的安価であるため増量効
果を有する。また、フェライト粉末を複合すると電子レ
ンジなどのマイクロ波の照射により、磁性体中に渦電流
が励起され、そのジュール熱で発熱すると推察され、電
子レンジなどで食品に焼き目を入れる場合などに大枚寸
法品とか種々の形状に成形または機械加工して発熱プレ
ートとして使用できる。
【0025】炭化ケイ素は硬い材料(新モース硬度1
3)であり、それを充填した無機繊維強化複合体の硬度
は高くなる。運転時発熱する装置(卓上電気炉など)の
耐熱断熱荷台として使用すると傷など損傷が少ない荷台
となる。さらに、フェライト粉末と同様に電子レンジな
どのマイクロ波の照射で発熱するため、食品に焼き目を
つける発熱プレートとして使用できる。
3)であり、それを充填した無機繊維強化複合体の硬度
は高くなる。運転時発熱する装置(卓上電気炉など)の
耐熱断熱荷台として使用すると傷など損傷が少ない荷台
となる。さらに、フェライト粉末と同様に電子レンジな
どのマイクロ波の照射で発熱するため、食品に焼き目を
つける発熱プレートとして使用できる。
【0026】このような機能を有する充填材料の含有量
は、5〜39.5重量%であることがより好ましい。
は、5〜39.5重量%であることがより好ましい。
【0027】前記のように使用する用途に応じて充填材
料を選択して用いることにより機械的強度、電気絶縁性
などの所望の特性を具備する本発明品が得られる。充填
材料の組成比率が40重量%をこえる場合、得られる複
合体は多孔質化し、また無機繊維およびマトリックス材
料の含有比率も減ずる方向に向かうため機械的強度が劣
る結果となり好ましくない。
料を選択して用いることにより機械的強度、電気絶縁性
などの所望の特性を具備する本発明品が得られる。充填
材料の組成比率が40重量%をこえる場合、得られる複
合体は多孔質化し、また無機繊維およびマトリックス材
料の含有比率も減ずる方向に向かうため機械的強度が劣
る結果となり好ましくない。
【0028】マトリックス材料としては、アルキルシリ
ケートのうち一般的に入手容易なエチルシリケートの加
水分解液(溶剤を除去した濃度42重量%)と触媒とし
て鉄含有率6重量%のオクチル酸鉄を用いることができ
る。マトリックス材料は固形分換算値で20〜35重量
%の範囲で用いることが好ましい。なお、この値は触媒
を含み、かつ溶剤分を除去した固形分換算値である。2
0重量%未満になると緻密な複合体が得られ難く、また
35重量%をこえると脱水縮合過程で水およびアルコー
ル分が飛散し難くなり、硬くて脆い複合体となり、いず
れも機械的強度面に問題を生じ易い。したがって、マト
リックス材料の含有量は21.02〜34.32重量%
であることがより好ましい。
ケートのうち一般的に入手容易なエチルシリケートの加
水分解液(溶剤を除去した濃度42重量%)と触媒とし
て鉄含有率6重量%のオクチル酸鉄を用いることができ
る。マトリックス材料は固形分換算値で20〜35重量
%の範囲で用いることが好ましい。なお、この値は触媒
を含み、かつ溶剤分を除去した固形分換算値である。2
0重量%未満になると緻密な複合体が得られ難く、また
35重量%をこえると脱水縮合過程で水およびアルコー
ル分が飛散し難くなり、硬くて脆い複合体となり、いず
れも機械的強度面に問題を生じ易い。したがって、マト
リックス材料の含有量は21.02〜34.32重量%
であることがより好ましい。
【0029】つぎに、本発明の無機繊維強化複合体の製
造法について実施例に基づき詳細に説明するが、本発明
はかかる実施例のみに限定されるものではない。
造法について実施例に基づき詳細に説明するが、本発明
はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0030】
【実施例】実施例1 無機繊維としてガラスクロス(有沢製作所(株)製;厚
さ0.2mm、LPC37250)を使用した。さら
に、ホウ酸アルミニウムウイスカー(四国化成(株)
製、アルボレックスY)を併用して用いた。マトリック
ス材料としてエチルシリケートの加水分解液42%濃度
(溶媒;イソプロピルアルコール)(TSB社製、TS
B−4200)を用いた(以下、エチルシリケートと略
記する)。充填材料としては、アルミナ(住友化学
(株)製)を用いた。
さ0.2mm、LPC37250)を使用した。さら
に、ホウ酸アルミニウムウイスカー(四国化成(株)
製、アルボレックスY)を併用して用いた。マトリック
ス材料としてエチルシリケートの加水分解液42%濃度
(溶媒;イソプロピルアルコール)(TSB社製、TS
B−4200)を用いた(以下、エチルシリケートと略
記する)。充填材料としては、アルミナ(住友化学
(株)製)を用いた。
【0031】エチルシリケート1000gにオクチル酸
鉄(キシダ化学(株)製、Fe含有率6.0%)を触媒
として10gを添加して攪拌混合した。つぎにホウ酸ア
ルミニウムウイスカー(白色針状結晶;平均繊維径0.
5〜1.0μm、平均繊維長10〜30μm 四国化成
(株)製)100gと、アルミナ(住友化学(株)製、
AM−21)475.7gを入れ攪拌混合してスラリー
状の混合溶液を作製した。
鉄(キシダ化学(株)製、Fe含有率6.0%)を触媒
として10gを添加して攪拌混合した。つぎにホウ酸ア
ルミニウムウイスカー(白色針状結晶;平均繊維径0.
5〜1.0μm、平均繊維長10〜30μm 四国化成
(株)製)100gと、アルミナ(住友化学(株)製、
AM−21)475.7gを入れ攪拌混合してスラリー
状の混合溶液を作製した。
【0032】つぎに、ガラスクロスを幅600mm、長
さ1040mmに裁断したもの16枚を準備した。1枚
の重量は、130gである。
さ1040mmに裁断したもの16枚を準備した。1枚
の重量は、130gである。
【0033】ガラスクロス1枚にスラリー状の混合溶液
260gをローラ式塗布機で含浸させた。60℃の熱風
乾燥機により、エチルシリケートの溶媒であるイソプロ
ピルアルコールを除去してプリプレグを作製した。同様
にして残りの15枚も処理して計16枚を同じ方法によ
りプリプレグを作製した。なお、スラリー状の混合液は
不足するため新たに同量を繰り返し作製して使用した。
260gをローラ式塗布機で含浸させた。60℃の熱風
乾燥機により、エチルシリケートの溶媒であるイソプロ
ピルアルコールを除去してプリプレグを作製した。同様
にして残りの15枚も処理して計16枚を同じ方法によ
りプリプレグを作製した。なお、スラリー状の混合液は
不足するため新たに同量を繰り返し作製して使用した。
【0034】この材料組成比率は無機繊維(ガラスクロ
ス;38.89重量%、ホウ酸アルミニウムウイスカ
ー;6.14重量%)の合計比率として45.03重量
%である。エチルシリケートは固形分換算で25.76
重量%、オクチル酸鉄(固形分換算)0.04重量%で
合計25.80重量%である。充填材料であるアルミナ
は29.17重量%である。
ス;38.89重量%、ホウ酸アルミニウムウイスカ
ー;6.14重量%)の合計比率として45.03重量
%である。エチルシリケートは固形分換算で25.76
重量%、オクチル酸鉄(固形分換算)0.04重量%で
合計25.80重量%である。充填材料であるアルミナ
は29.17重量%である。
【0035】前記組成のプリプレグを16枚分積み重
ね、その上下に厚さ25μの離型フイルムを介した。つ
ぎに厚さ3mm、幅1000mm、長さ1100mmの
鋼板を上下に置いた。幅1100mm、長さ1100m
m寸法の熱盤を160〜180℃に加熱した中に挿入し
て直ちに圧力100kg/cm2で加圧した。プレス
は、油圧式プレスを用い、加圧時間は45分間おこなっ
た。つぎに熱盤に水を流して冷却し、積層板が60℃以
下になるまで加圧保持の状態で冷却した後、除圧してプ
レス熱盤間から取出した。
ね、その上下に厚さ25μの離型フイルムを介した。つ
ぎに厚さ3mm、幅1000mm、長さ1100mmの
鋼板を上下に置いた。幅1100mm、長さ1100m
m寸法の熱盤を160〜180℃に加熱した中に挿入し
て直ちに圧力100kg/cm2で加圧した。プレス
は、油圧式プレスを用い、加圧時間は45分間おこなっ
た。つぎに熱盤に水を流して冷却し、積層板が60℃以
下になるまで加圧保持の状態で冷却した後、除圧してプ
レス熱盤間から取出した。
【0036】得られた積層板は、厚さ3.4mm、幅6
00mm、長さ1040mmの寸法を有していた。積層
板をオーブンに入れ常温から250℃まで昇温速度5℃
/hで加熱し、250℃で3時間保持した後60℃以下
まで自然徐冷してオーブンから取出し、本発明の無機繊
維強化複合体を得た。
00mm、長さ1040mmの寸法を有していた。積層
板をオーブンに入れ常温から250℃まで昇温速度5℃
/hで加熱し、250℃で3時間保持した後60℃以下
まで自然徐冷してオーブンから取出し、本発明の無機繊
維強化複合体を得た。
【0037】得られた本発明品の機械的特性、電気的特
性など一般特性をJISK6911に準じて行った。そ
の結果を表1に示す。
性など一般特性をJISK6911に準じて行った。そ
の結果を表1に示す。
【0038】実施例2 実施例1のホウ酸アルミニウムウイスカーに代えてチタ
ン酸カリウムウイスカー(白色針状結晶、繊維長10〜
20μm、繊維径0.2〜0.5μm、大塚化学(株)
製)を用いた以外は実施例1と同様にして無機繊維強化
複合体を得た。
ン酸カリウムウイスカー(白色針状結晶、繊維長10〜
20μm、繊維径0.2〜0.5μm、大塚化学(株)
製)を用いた以外は実施例1と同様にして無機繊維強化
複合体を得た。
【0039】得られた本発明品の特性結果を表1に示
す。
す。
【0040】実施例3 エチルシリケート(実施例1と同じ)1000g、オク
チル酸鉄(実施例1と同じ)10gを攪拌混合した。つ
ぎにホウ酸アルミニウムウイスカー(実施例1)100
gおよびフェライト粉末(相菱電子化学(株)製、粒径
2〜3μm)740gをさらに添加して攪拌混合して黒
色スラリー状の混合溶液を作製した。
チル酸鉄(実施例1と同じ)10gを攪拌混合した。つ
ぎにホウ酸アルミニウムウイスカー(実施例1)100
gおよびフェライト粉末(相菱電子化学(株)製、粒径
2〜3μm)740gをさらに添加して攪拌混合して黒
色スラリー状の混合溶液を作製した。
【0041】つぎにガラスクロス(実施例1と同じ)を
幅600mm、長さ1040mmに裁断したもの16枚
を準備した。1枚の重量は130gである。
幅600mm、長さ1040mmに裁断したもの16枚
を準備した。1枚の重量は130gである。
【0042】ガラスクロス1枚に黒色スラリー状混合液
325gをローラ式塗布機で含浸させた。つぎに60℃
の熱風乾燥機により、エチルシリケートの溶媒であるイ
ソプロピルアルコールを除去してプリプレグを作製し
た。
325gをローラ式塗布機で含浸させた。つぎに60℃
の熱風乾燥機により、エチルシリケートの溶媒であるイ
ソプロピルアルコールを除去してプリプレグを作製し
た。
【0043】同様にして残りの15枚を処理して計16
枚のプリプレグを作製した。なお黒色スラリー状の混合
液は不足するため新たに同量を繰り返し作製して使用し
た。
枚のプリプレグを作製した。なお黒色スラリー状の混合
液は不足するため新たに同量を繰り返し作製して使用し
た。
【0044】この材料組成比率は無機繊維(ガラスクロ
ス;36.99重量%、ホウ酸アルミニウムウイスカ
ー;5.00重量%)の合計比率として41.99重量
%、エチルシリケートは(固形分換算値)で20.99
重量%、オクチル酸鉄0.03重量%で合計比率21.
02重量%である。充填材料として用いたフェライト粉
末は36.99重量%である。
ス;36.99重量%、ホウ酸アルミニウムウイスカ
ー;5.00重量%)の合計比率として41.99重量
%、エチルシリケートは(固形分換算値)で20.99
重量%、オクチル酸鉄0.03重量%で合計比率21.
02重量%である。充填材料として用いたフェライト粉
末は36.99重量%である。
【0045】プリプレグの成形および加熱処理は実施例
1と同じ条件で作製し、厚さ3.5mm、幅600m
m、長さ1040mmの本発明の無機繊維強化複合体を
得た。
1と同じ条件で作製し、厚さ3.5mm、幅600m
m、長さ1040mmの本発明の無機繊維強化複合体を
得た。
【0046】本発明品の機械的特性、電気的特性など一
般特性をJISK6911に準じて行った。結果を表1
に示す。
般特性をJISK6911に準じて行った。結果を表1
に示す。
【0047】本発明品を厚さ1mm、幅100mm、長
さ100mmの寸法に研削して切断加工した試験片を用
い、電子レンジ(シャープ(株)製、RE−M20;1
991年7月製造)により、2450MHzのマイクロ
波を1分間照射して発熱温度を調べた。
さ100mmの寸法に研削して切断加工した試験片を用
い、電子レンジ(シャープ(株)製、RE−M20;1
991年7月製造)により、2450MHzのマイクロ
波を1分間照射して発熱温度を調べた。
【0048】試験方法は電子レンジ用受け皿(ガラス
製)の上にφ5で長さ100mmのガラス棒2本を試験
片端部が触れる位置に置いた後、試験片を載せ、受け皿
と試験片の間に5mmの空間を設けて状態でマイクロ波
を照射させた。試験片の温度測定は表面温度計(RKC
社製、DP−350)を用い、照射終了後直ちに測定し
た。
製)の上にφ5で長さ100mmのガラス棒2本を試験
片端部が触れる位置に置いた後、試験片を載せ、受け皿
と試験片の間に5mmの空間を設けて状態でマイクロ波
を照射させた。試験片の温度測定は表面温度計(RKC
社製、DP−350)を用い、照射終了後直ちに測定し
た。
【0049】第1図に試験方法を示し表1に発熱温度を
示す。
示す。
【0050】実施例4 エチルシリケート(実施例1と同じ)1000g、オク
チル酸鉄(実施例1と同じ)10gを攪拌混合した。つ
ぎにホウ酸アルミニウムウイスカー(実施例1と同じ)
を100gと炭化ケイ素粉末(キシダ化学(株)製、#
800)740gを添加し攪拌混合して黒色スラリー状
の混合溶液を作製した。
チル酸鉄(実施例1と同じ)10gを攪拌混合した。つ
ぎにホウ酸アルミニウムウイスカー(実施例1と同じ)
を100gと炭化ケイ素粉末(キシダ化学(株)製、#
800)740gを添加し攪拌混合して黒色スラリー状
の混合溶液を作製した。
【0051】つぎに、ガラスクロス(実施例1と同じ)
を幅600mm、長さ1040mmの寸法に裁断したも
の16枚を準備した。1枚の重量は130gである。
を幅600mm、長さ1040mmの寸法に裁断したも
の16枚を準備した。1枚の重量は130gである。
【0052】ガラスクロス1枚に黒色スラリー状混合液
390gをローラ式塗布機で含浸させた。つぎに60℃
の熱風乾燥機によりエチルシリケートの溶媒であるイソ
プロピルアルコールを除去してプリプレグを作製した。
同様にして残り15枚のガラスクロスを処理して計16
枚のプリプレグを作製した。なお黒色スラリー状の混合
液は前記記載と同じ条件で作製した。
390gをローラ式塗布機で含浸させた。つぎに60℃
の熱風乾燥機によりエチルシリケートの溶媒であるイソ
プロピルアルコールを除去してプリプレグを作製した。
同様にして残り15枚のガラスクロスを処理して計16
枚のプリプレグを作製した。なお黒色スラリー状の混合
液は前記記載と同じ条件で作製した。
【0053】この材料組成比率は、無機繊維(ガラスク
ロス;32.85重量%、ホウ酸アルミニウムウイスカ
ー;5.33重量%)の合計比率として38.18重量
%、エチルシリケートは(固形分換算値)で22.37
重量%、オクチル酸鉄(固形分換算値)0.03重量%
で合計比率22.40重量%である。、充填材料として
の炭化ケイ素粉末は、39.42重量%である。
ロス;32.85重量%、ホウ酸アルミニウムウイスカ
ー;5.33重量%)の合計比率として38.18重量
%、エチルシリケートは(固形分換算値)で22.37
重量%、オクチル酸鉄(固形分換算値)0.03重量%
で合計比率22.40重量%である。、充填材料として
の炭化ケイ素粉末は、39.42重量%である。
【0054】プリプレグの成形および積層板の加熱処理
は、実施例1と同じ条件で作製し、厚さ3.4mm、幅
600mm、長さ1040mmの本発明の無機繊維強化
複合体を得た。
は、実施例1と同じ条件で作製し、厚さ3.4mm、幅
600mm、長さ1040mmの本発明の無機繊維強化
複合体を得た。
【0055】本発明品の機械的特性、電気的特性など一
般特性をJISK6911に準じて行った。その結果を
表1に示す。
般特性をJISK6911に準じて行った。その結果を
表1に示す。
【0056】電子レンジでマイクロ波を1分間照射して
本発明品の発熱温度を調べた。試験片の形状、試験方法
は実施例3と同じ方法である。試験方法を図1に示し、
発熱温度を表1に示す。
本発明品の発熱温度を調べた。試験片の形状、試験方法
は実施例3と同じ方法である。試験方法を図1に示し、
発熱温度を表1に示す。
【0057】実施例5 エチルシリケート(実施例1と同じ)1000g、オク
チル酸鉄(実施例1と同じ)10gを攪拌混合した。つ
ぎにホウ酸アルミニウムウイスカー(実施例1と同じ)
100gとフェライト粉末(実施例3と同じ)123.
3gを添加し攪拌混合して黒色スラリー状の混合溶液を
作製した。
チル酸鉄(実施例1と同じ)10gを攪拌混合した。つ
ぎにホウ酸アルミニウムウイスカー(実施例1と同じ)
100gとフェライト粉末(実施例3と同じ)123.
3gを添加し攪拌混合して黒色スラリー状の混合溶液を
作製した。
【0058】つぎにガラスクロス(実施例1と同じ)を
幅600mm、長さ1040mmに裁断したもの16枚
を準備した。1枚の重量は130gである。
幅600mm、長さ1040mmに裁断したもの16枚
を準備した。1枚の重量は130gである。
【0059】ガラスクロス1枚に黒色スラリー状混合液
260gをローラ塗布機で含浸させた。つぎに60℃の
熱風乾燥機により、エチルシリケートの溶媒であるイソ
プロピルアルコールを除去してプリプレグを作製した。
同様にして残りの15枚を処理して計16枚のプリプレ
グを作製した。なお黒色スラリー状の混合液は不足する
ため、前記記載と同じ条件で作製して使用した。
260gをローラ塗布機で含浸させた。つぎに60℃の
熱風乾燥機により、エチルシリケートの溶媒であるイソ
プロピルアルコールを除去してプリプレグを作製した。
同様にして残りの15枚を処理して計16枚のプリプレ
グを作製した。なお黒色スラリー状の混合液は不足する
ため、前記記載と同じ条件で作製して使用した。
【0060】この材料組成比率は、無機繊維(ガラスク
ロス;48.92重量%、ホウ酸アルミニウムウイスカ
ー;7.95重量%)の合計比率56.87重量%であ
る。エチルシリケートは(固形分換算値);33.32
重量%、オクチル酸鉄(固形分換算値);0.03重量
%で合計比率33.35重量%である。充填材料として
のフェライト粉末は9.78重量%である。
ロス;48.92重量%、ホウ酸アルミニウムウイスカ
ー;7.95重量%)の合計比率56.87重量%であ
る。エチルシリケートは(固形分換算値);33.32
重量%、オクチル酸鉄(固形分換算値);0.03重量
%で合計比率33.35重量%である。充填材料として
のフェライト粉末は9.78重量%である。
【0061】積層板の成形および加熱処理は実施例1と
同じ条件で作製して、厚さ3.2mm、幅600、長さ
1040mmの本発明の無機繊維強化複合体を得た。
同じ条件で作製して、厚さ3.2mm、幅600、長さ
1040mmの本発明の無機繊維強化複合体を得た。
【0062】本発明品の機械的特性、電気的特性など一
般特性をJISK6911に準じて行った。結果を表1
に示す。
般特性をJISK6911に準じて行った。結果を表1
に示す。
【0063】電子レンジでマイクロ波を1分間照射して
本発明品の発熱温度を調べた。試験片の形状、試験方法
は、実施例2と同じ方法である。試験方法を図1に示
し、発熱温度を表1に示す。
本発明品の発熱温度を調べた。試験片の形状、試験方法
は、実施例2と同じ方法である。試験方法を図1に示
し、発熱温度を表1に示す。
【0064】実施例6 実施例1のアルミナに代えてシリカ粉末(日本電気化学
(株)製、L−44)を用いた以外は実施例1と全く同
様にして厚さ3.3mm、幅600mm、長さ1040
mmの本発明品を得た。
(株)製、L−44)を用いた以外は実施例1と全く同
様にして厚さ3.3mm、幅600mm、長さ1040
mmの本発明品を得た。
【0065】本発明品の機械的特性、電気的特性など一
般特性をJISK6911に準じて行った。結果を表1
に示す。
般特性をJISK6911に準じて行った。結果を表1
に示す。
【0066】実施例7 実施例1のアルミナに代えてマグネシア粉末(タテホ化
学(株)製、KMB100−200)を用いた以外は実
施例3と全く同様にして厚さ3.2mm、幅600m
m、長さ1040mmの本発明品を得た。
学(株)製、KMB100−200)を用いた以外は実
施例3と全く同様にして厚さ3.2mm、幅600m
m、長さ1040mmの本発明品を得た。
【0067】本発明品の機械的特性、電気的特性など一
般特性をJISK6911に準じて行った。結果を表1
に示す。
般特性をJISK6911に準じて行った。結果を表1
に示す。
【0068】実施例8 実施例1のアルミナに代えてチタニア粉末(堺化学
(株)製、R−650)を用いた以外は、実施例3と全
く同様にして厚さ3.3mm、幅600mm、長さ10
40mmの本発明品を得た。
(株)製、R−650)を用いた以外は、実施例3と全
く同様にして厚さ3.3mm、幅600mm、長さ10
40mmの本発明品を得た。
【0069】本発明品の機械的特性、電気的特性など一
般特性をJISK6911に準じて行った。結果を表1
に示す。
般特性をJISK6911に準じて行った。結果を表1
に示す。
【0070】比較例1 アスベスト繊維とセメントで構成された厚さ3mmの市
販品を購入して、本発明品と同様に特性評価を行った。
結果を表1に示す。
販品を購入して、本発明品と同様に特性評価を行った。
結果を表1に示す。
【0071】比較例2 特公昭54−7359号公報に記載されている方法に準
じて、厚さ3mmの積層板を作製して、特性比較を行っ
た。結果を表1に示す。
じて、厚さ3mmの積層板を作製して、特性比較を行っ
た。結果を表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】表1に示すように、無機繊維および充填材
料をエチルシリケートで複合化させた本発明による無機
繊維強化複合体は、従来品(比較例1および比較2)に
比べ、機械的強度(曲げ強さ、圧縮強さ)、電気絶縁性
(体積抵抗率)に優れ、また緻密(吸水率が小さい)で
ある。したがって耐熱性、電気絶縁性、断熱性、強度な
どが必要な耐熱電気絶縁材料、耐熱断熱構造材料とし
て、たとえば誘導加熱炉の絶縁スペーサー、プレスおよ
び金型用断熱板として有効に活用できる。また充填材料
にフェライト粉末あるいは炭化ケイ素粉末を用いること
により、マイクロ波で発熱する性質があるため、電子レ
ンジなどの発熱プレートとして用いると食品に焼き目を
つける効果がある。
料をエチルシリケートで複合化させた本発明による無機
繊維強化複合体は、従来品(比較例1および比較2)に
比べ、機械的強度(曲げ強さ、圧縮強さ)、電気絶縁性
(体積抵抗率)に優れ、また緻密(吸水率が小さい)で
ある。したがって耐熱性、電気絶縁性、断熱性、強度な
どが必要な耐熱電気絶縁材料、耐熱断熱構造材料とし
て、たとえば誘導加熱炉の絶縁スペーサー、プレスおよ
び金型用断熱板として有効に活用できる。また充填材料
にフェライト粉末あるいは炭化ケイ素粉末を用いること
により、マイクロ波で発熱する性質があるため、電子レ
ンジなどの発熱プレートとして用いると食品に焼き目を
つける効果がある。
【0074】
【発明の効果】請求項1〜2および6にかかわる発明に
よれば、無機繊維、マトリックス材料がエチルシリケー
ト、充填材料が金属酸化物粉末、金属水酸化物粉末、金
属複合酸化物粉末および金属炭化物粉末からなる群から
選択された少なくとも1種であるので、耐熱性、不燃
性、機械的強度、電気絶縁性など従来品より著しく優
れ、環境上においても安全な材料を提供することができ
る。
よれば、無機繊維、マトリックス材料がエチルシリケー
ト、充填材料が金属酸化物粉末、金属水酸化物粉末、金
属複合酸化物粉末および金属炭化物粉末からなる群から
選択された少なくとも1種であるので、耐熱性、不燃
性、機械的強度、電気絶縁性など従来品より著しく優
れ、環境上においても安全な材料を提供することができ
る。
【0075】請求項3および7にかかわる発明は、金属
酸化物粉末がアルミナ、シリカ、チタニアまたはマグネ
シアであるので、電気絶縁性やアークを遮断する特性に
優れている。
酸化物粉末がアルミナ、シリカ、チタニアまたはマグネ
シアであるので、電気絶縁性やアークを遮断する特性に
優れている。
【0076】請求項4および7にかかわる発明は、金属
複合酸化物粉末がフェライト粉末であるので、無機繊維
強化複合材料の着色(黒色から白色まで)に用いたり、
材料が比較的安価であるため増量剤に使用することがで
きる。また、フェライト粉末を複合すると、電子レンジ
などのマイクロ波の照射により、磁性体中に渦電流が励
起され、そのジュール熱で発熱すると推察され、食品に
焼き目を入れる場合などに種々の形状に成形または機械
加工して使用できる。
複合酸化物粉末がフェライト粉末であるので、無機繊維
強化複合材料の着色(黒色から白色まで)に用いたり、
材料が比較的安価であるため増量剤に使用することがで
きる。また、フェライト粉末を複合すると、電子レンジ
などのマイクロ波の照射により、磁性体中に渦電流が励
起され、そのジュール熱で発熱すると推察され、食品に
焼き目を入れる場合などに種々の形状に成形または機械
加工して使用できる。
【0077】請求項5および7にかかわる発明は、金属
炭化物粉末が炭化ケイ素粉末であるので、硬度の高い無
機繊維強化複合体を得ることができる。また、運転時発
熱する装置(卓上電気炉など)の耐熱断熱荷台として使
用すると傷など損傷が少ない荷台となる。さらに、フェ
ライト粉末と同様に電子レンジなどのマイクロ波の照射
で発熱するため、食品に焼き目をつける効果がある。
炭化物粉末が炭化ケイ素粉末であるので、硬度の高い無
機繊維強化複合体を得ることができる。また、運転時発
熱する装置(卓上電気炉など)の耐熱断熱荷台として使
用すると傷など損傷が少ない荷台となる。さらに、フェ
ライト粉末と同様に電子レンジなどのマイクロ波の照射
で発熱するため、食品に焼き目をつける効果がある。
【0078】請求項8にかかわる発明によれば、耐熱
性、不燃性、機械的強度、電気絶縁性などに優れ、取り
扱いも容易で、安全な材料を製造することができる。
性、不燃性、機械的強度、電気絶縁性などに優れ、取り
扱いも容易で、安全な材料を製造することができる。
【図1】 充填材料にフェライト粉末ならびに炭化ケイ
素粉末を用いた組成品の電子レンジによる発熱温度を測
定するための試験方法を示す。
素粉末を用いた組成品の電子レンジによる発熱温度を測
定するための試験方法を示す。
【符号の説明】 1 試験片、2 電子レンジ用受け皿、3 ガラス丸
棒。
棒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 忠禧 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 4G012 PA03 PA11 PA12 PA17 PB06 PC12 5G303 AA10 AB01 AB20 BA12 CA09 CA11 CB01 CB35 CB43 CD11 DA03 5G333 AA01 BA01 BA05 CB12 CB13 DA11 DA23
Claims (8)
- 【請求項1】 無機繊維とマトリックス材料および充填
材料からなる無機繊維強化複合体であって、無機繊維
と、マトリックス材料がアルキルシリケート、充填材料
が金属酸化物粉末、金属水酸化物粉末、金属複合酸化物
粉末および金属炭化物粉末からなる群から選択された少
なくとも1種である無機繊維強化複合体。 - 【請求項2】 無機繊維がガラスクロスおよびセラミッ
クウイスカーである請求項1記載の無機繊維強化複合
体。 - 【請求項3】 金属酸化物粉末がアルミナ、シリカ、チ
タニアまたはマグネシアである請求項1または2記載の
無機繊維強化複合体。 - 【請求項4】 金属複合酸化物粉末がフェライト粉末で
ある請求項1または2記載の無機繊維強化複合体。 - 【請求項5】 金属炭化物粉末が炭化ケイ素粉末である
請求項1または2記載の無機繊維強化複合体。 - 【請求項6】 マトリックス材料として、アルキルシリ
ケートはエチルシリケートの加水分解液と触媒からなる
請求項1または2記載の無機繊維強化複合体。 - 【請求項7】 無機繊維が35〜70重量%、充填材料
が5〜40重量%、マトリックス材料が固形分として2
0〜35重量%含有する請求項1または2記載の無機繊
維強化複合体。 - 【請求項8】 請求項1または2記載の無機繊維強化複
合体を用いて、加熱加圧成形法により製造することを特
徴とする無機繊維強化複合体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30280199A JP2001122654A (ja) | 1999-10-25 | 1999-10-25 | 無機繊維強化複合体およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30280199A JP2001122654A (ja) | 1999-10-25 | 1999-10-25 | 無機繊維強化複合体およびその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001122654A true JP2001122654A (ja) | 2001-05-08 |
Family
ID=17913287
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30280199A Pending JP2001122654A (ja) | 1999-10-25 | 1999-10-25 | 無機繊維強化複合体およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001122654A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101973752A (zh) * | 2010-10-21 | 2011-02-16 | 厦门大学 | 玻璃纤维增强二氧化硅气凝胶复合材料及其制备方法 |
KR101273398B1 (ko) * | 2011-07-11 | 2013-06-11 | 주식회사 알인텍 | 절연성 및 내열성을 가지는 비소성 단열재 및 그 제조 방법. |
JP2014203642A (ja) * | 2013-04-04 | 2014-10-27 | 三菱電機株式会社 | 消弧板およびその製造方法 |
KR101457025B1 (ko) | 2013-01-08 | 2014-10-31 | (주)경동하이테크 | Frc 제조용 복합 기능성 세라믹 바인다 조성물의 제조방법 및 그 제조방법에 의해 제조된 복합 기능성 세라믹 바인다 조성물을 함유하는 frc |
KR101457024B1 (ko) | 2013-01-08 | 2014-10-31 | (주)경동하이테크 | 복합 기능성 세라믹 분말의 제조방법 및 그 제조방법에 의해 제조된 복합 기능성 세라믹 분말 |
KR20190055596A (ko) * | 2017-11-15 | 2019-05-23 | (주)엘지하우시스 | 섬유 강화 복합재의 제조방법 및 이에 의해 제조된 섬유 강화 복합재 |
-
1999
- 1999-10-25 JP JP30280199A patent/JP2001122654A/ja active Pending
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KR101457024B1 (ko) | 2013-01-08 | 2014-10-31 | (주)경동하이테크 | 복합 기능성 세라믹 분말의 제조방법 및 그 제조방법에 의해 제조된 복합 기능성 세라믹 분말 |
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