JP2001121298A - プレス機械のスライド傾き補正方法及びスライド傾き補正装置 - Google Patents

プレス機械のスライド傾き補正方法及びスライド傾き補正装置

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JP2001121298A
JP2001121298A JP30046699A JP30046699A JP2001121298A JP 2001121298 A JP2001121298 A JP 2001121298A JP 30046699 A JP30046699 A JP 30046699A JP 30046699 A JP30046699 A JP 30046699A JP 2001121298 A JP2001121298 A JP 2001121298A
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inclination
mold
oil
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JP30046699A
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English (en)
Inventor
Yoshiro Mukai
芳郎 向
Hiroaki Honma
裕明 本間
Katsuhiro Takano
克博 高野
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スライドに作用する偏心荷重によりスライド
が傾くため、精度の高い成形ができない。 【解決手段】 プレス本体1の上部に設けられたスライ
ド駆動機構4により、複数のポイント8を介してスライ
ド7を上下駆動することにより、ワークの成形を行うよ
うにしたプレス機械において、成形時スライド7に発生
する偏心荷重を金型毎に実測もしくは計算して、各金型
毎に金型補正データを作成し、かつ得られた金型補正デ
ータを基に、上記スライド7の各ポイント8毎に設けら
れた油室12aに油を供給、排出することにより、上記
スライド7に偏心荷重による傾き量を補正するための傾
きを予め付与したもので、ワーク成形中偏心荷重により
スライドが傾くことがないので、精度の高い成形が可能
になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はプレス成形時の偏
心荷重により生じるスライドの傾きを補正するプレス機
械のスライド傾き補正方法及びスライド傾き補正装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプレス機械の多くは、プレス本体
の上部にスライド駆動機構により上下駆動されるスライ
ドを有していて、このスライドの下面に取付けられた金
型(上型)と、ベッドまたはボルスタ上に固定された金
型(下型)の間でワークの成形を行うように構成されて
いる。
【0003】また比較的大型のプレス機械や、トランス
ファプレスでは、1基のスライドに対して複数個のワー
クを同時に成形することがよくあり、このような場合、
ワークによって成形荷重が異なることから、成形時スラ
イドに偏心荷重が発生する。
【0004】通常プレス機械のスライドは、スライド本
体に布設されたスライドギブにガイドされて上下動する
が、成形中スライドに偏心荷重が発生すると、この偏心
荷重によってスライドに傾きが発生し、この傾きによっ
てスライド下面に取付けられた上型と、ボルスタ上に固
定された下型に位置ずれが発生して、精度の高い成形が
できなくなったり、金型が早期に摩耗して、金型寿命が
著じるしく低下する。
【0005】またスライドが傾くことによって、スライ
ドをガイドするスライドギブとスライドの摺接部の面圧
が局部的に上昇して、摺動部が早期に摩耗したり、摺動
部に焼き付きが発生して、プレス機械の運転が不能にな
るなどの不具合も発生する。
【0006】かかる不具合を改善するため、例えば、実
開昭62−34998号公報などで、スライドの傾きを
補正する装置が提案されている。上記公報の補正装置
は、成形中にスライドの傾きが検出されると、スライド
を過負荷より保護するオーバロードプロテクタの油室へ
圧油を供給して、スライドの傾きを補正するように構成
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記公報のよう
に、スライドの傾きが検出されてから、オーバロードプ
ロテクタへ圧油を供給して、スライドの傾きを補正する
ようにしたものでは、オーバロードプロテクタの油圧が
上昇してスライドの傾きが補正されるまでに時間がかか
るなど応答性や追従性が悪いため、生産性が悪いと共
に、精度の高い補正や、精度の高いワークの成形ができ
ないなどの不具合がある。
【0008】この発明はかかる従来の不具合を改善する
ためになされたもので、成形時発生する偏心荷重による
スライドの傾きを実測または計算して、金型毎に金型補
正データを作成し、この金型補正データを基に、ポイン
トに設けられた油室の油量を制御することにより、予め
偏心荷重に応じた傾きをスライドに付与するようにした
プレス機械のスライド傾き補正方法及び補正装置を提供
して、生産性を損なうことなく精度の高い成形を可能に
することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用効果】上記目的を
達成するため請求項1記載の発明は、プレス本体の上部
に設けられたスライド駆動機構により、複数のポイント
を介してスライドを上下駆動することにより、ワークの
成形を行うようにしたプレス機械において、成形時スラ
イドに発生する偏心荷重を金型毎に実測もしくは計算し
て、各金型毎に金型補正データを作成し、かつ得られた
金型補正データを基に、上記スライドの各ポイント毎に
設けられた油室に油を供給、排出することにより、上記
スライドに偏心荷重による傾き量を補正するための傾き
を予め付与するようにしたものである。
【0010】上記方法により、ワークを成形する際、ス
ライドに偏心荷重が作用しても、予め金型毎に作成され
た金型補正データを基に、偏心荷重に応じた傾きがスラ
イドに予め付与されているため、成形中偏心荷重により
スライドが傾くことがなく、これによって生産性を損な
うことなく精度の高い成形が可能になると共に、上型と
下型の位置がずれることがないことから、金型が早期に
摩耗することがなく、これによって金型寿命の向上が図
れるようになる。
【0011】上記目的を達成するため請求項2記載の発
明は、ワーク成形中スライドの傾き量を傾き検出手段に
より検出して、その傾き量に基づいてスライド下面とベ
ッドまたはボルスタ上面が平行になるよう、油室内の油
圧をフィードバック制御するようにしたものである。
【0012】上記方法により、成形中はスライド下面と
ベッドまたはボルスタ上面が常に平行に維持されるた
め、生産性を損なうことなく精度の高い成形が可能にな
ると共に、上型と下型の位置がずれることがないことか
ら、金型が早期に摩耗することがなく、これによって金
型寿命が図れるようになる。
【0013】上記目的を達成するため請求項3記載の発
明は、ワーク成形中のスライドの傾き量を傾き検出手段
により検出して、その傾きの補正量を金型補正データへ
フィードバックすることにより、金型補正データを補正
したものである。
【0014】上記方法により、成形を繰返す毎に金型補
正データの精度が向上するため、以後のワークの成形に
際して、精度の高い金型補正データでスライドに偏心荷
重に応じた傾きを予め付与することができるようにな
る。
【0015】上記目的を達成するため請求項4記載の発
明は、プレス本体の上部に設けられたスライド駆動機構
により、複数のポイントを介してスライドを上下駆動す
ることにより、ワークの成形を行うようにしたプレス機
械において、成形時スライドに発生する偏心荷重を金型
毎に実測もしくは計算することにより得られた金型補正
データと、上記ポイント毎に設けられた油室と、上記金
型補正データを基に上記各油室に油を供給、排出するこ
とにより、偏心荷重に応じた傾きを予めスライドに付与
するスライド傾き補正手段とより構成したものである。
【0016】上記構成により、ワークを成形する際、ス
ライドに偏心荷重が作用しても、予め金型毎に作成され
た金型補正データを基に、偏心荷重に応じた傾きがスラ
イドに予め付与されているため、成形中偏心荷重により
スライドが傾くことがなく、これによって生産性を損な
うことなく精度の高い成形が可能になると共に、上型と
下型の位置がずれることがないことから、金型が早期に
摩耗することがなく、これによって金型寿命の向上が図
れるようになる。
【0017】上記目的を達成するため請求項5記載の発
明は、ワーク成形中スライドの傾きを傾き検出手段によ
り検出して、その傾き量に基づいてスライド下面とベッ
ドまたはボルスタ上面が平行になるよう、油室内の油圧
をフィードバック制御するようにしたものである。
【0018】上記構成により、成形中はスライド下面と
ベッドまたはボルスタ上面が常に平行に維持されるた
め、生産性を損なうことなく精度の高い成形が可能にな
ると共に、上型と下型の位置がずれることがないことか
ら、金型が早期に摩耗することがなく、これによって金
型寿命が図れるようになる。
【0019】上記目的を達成するため請求項6記載の発
明は、各ポイント毎に設けられた油室を、各ポイントの
オーバロードプロテクタの油室と兼用したものである。
【0020】上記構成により、各ポイントに設けられた
既存のオーバロードプロテクタの油室を利用してスライ
ドの傾きを補正することができるため、傾き補正装置を
安価に製作することができると共に、オーバロードプロ
テクタの機能が損なわれることがないので、過負荷より
スライド駆動機構を確実に保護することができる。
【0021】上記目的を達成するため請求項7記載の発
明は、ワーク成形中のスライドの傾き量を傾き検出手段
により検出して、その傾き補正量を金型補正データへフ
ィードバックすることにより、金型補正データを補正し
たものである。
【0022】上記構成により、成形を繰返す毎に金型補
正データの精度が向上するため、以後のワークの成形に
際して、精度の高い金型補正データでスライドに偏心荷
重に応じた傾きを予め付与することができるようにな
る。
【0023】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面を参
照して詳述する。図1はプレス機械のスライド傾き補正
装置の構成図を示すもので、この図において1はプレス
本体、2は図示しないベッド上に立設された複数本のア
プライトを示し、これらアプライト2上に、スライド駆
動機構4が収容されたクラウン3が設置されている。
【0024】上記スライド駆動機構4は図示しないメー
ンモータにより互に対向する方向へ回転される例えば一
対の偏心軸5を有しており、これら偏心軸5に一対のコ
ンロッド6の一端側が支承されていると共に、各コンロ
ッド6の他端側は、スライド7の上部に設置された複数
個所、例えば2個所のポイント8にプランジャ9を介し
て接続されている。
【0025】上記プランジャ9は、上下摺動自在に支承
されていて、下端がポイント8に設けられたスライドア
ジャスト機構10のねじ軸10a上端に接続されてい
る。上記スライドアジャスト機構10は、金型に応じて
ダイハイトを調整するもので、ギヤケース10b内を上
下に貫通するねじ軸10aに、ナット部材10cが螺合
されている。上記ナット部材10cはウォームギヤ10
dを介してアジャストモータ11に接続されていて、ア
ジャストモータ11によりウォームギヤ10dを介して
ナット部材10cを正逆回転させることにより、スライ
ド7を上下動させて、ダイハイトが調整できるようにな
っている。
【0026】また上記ポイント8の下部には、オーバロ
ードプロテクタ12の油室12aが設けられている。上
記オーバロードプロテクタ12は、スライド7に過負荷
が作用した場合、油室12aの油をオーバロードプロテ
クタバルブ12dに逃がして、過負荷よりスライド駆動
機構4などを保護するためのもので、ポイント8の下部
に設けられたシリンダ12b内に、上記ねじ軸10aの
下端に固着されたピストン12cが上下摺動自在に収容
されており、このピストン12cの下側が油室12aと
なっていると共に、上記油室12aは、各ポイント8毎
に設けられたロジック弁14を介してオーバロードプロ
テクタバルブ12dに接続されている。
【0027】一方上記各ポイント8の油室12aには、
これら油室12a毎に油を供給、排出することにより、
偏心荷重に応じた傾きを予めスライド7に付与するスラ
イド傾き補正手段16が接続されている。上記スライド
傾き補正手段16は図1に示すように、モータ15aに
より駆動される高圧用油圧ポンプ15bと、モータ15
cにより駆動される低圧用油圧ポンプ15dが並列接続
された油圧源15と油圧源15からの油をチェック弁1
8を介して油室12aへ供給する油供給用の電磁弁17
と、油室12a内の油を油タンクへ排出する油排出用の
電磁弁19及び油室12a内の油圧を検知する油圧検出
手段20よりなり、油圧検出手段20が検出した油室1
2a内の油圧検出信号は、スライド7の傾きを検出する
ギャップセンサなどの傾き検出手段21からの信号とと
もに制御手段22へ入力されていると共に、上記各電磁
弁17,19は、予め記憶された金型補正データを基に
制御手段22によりオン、オフ制御されるようになって
いる。
【0028】なお図1中25はスライド7の上下動をガ
イドするスライドギブ、26はスライド7を上方へ付勢
するエアシリンダよりなるバランサである。
【0029】次に上記構成されたスライド傾き補正装置
を使用して、スライド7の傾きを補正する方法を説明す
る。比較的大型のプレス機械や、トランスファプレスに
おいては、大型のワークや、非対称のワーク、もしくは
複数個のワークを同時に成形することがあり、これらワ
ークの成形荷重は通常異なることが多いので、成形中ス
ライド7に偏心荷重が発生し、この偏心荷重によりスラ
イド7に傾きが発生する。スライド7に傾きが発生する
と、スライド7下面に取付けられた上型と、ベッドまた
はボルスタ上に固定された下型の間で位置ずれなどが生
じて、成形精度が低下したり、金型寿命が早期に低下す
る。
【0030】一方成形中に生じる偏心荷重によるスライ
ド7の傾きは、使用する金型により決定されるので、予
め金型毎に金型補正データを作成して、この金型補正デ
ータに基づいてスライド7の傾きを予め補正すれば、金
型が種々変った場合でも、常に金型に応じて精度の高い
傾き補正が可能になる。そこでこの発明の実施の形態で
は、予め金型毎に金型補正データを作成し、金型の識別
データとともにこの金型補正データを制御手段22に記
憶し、もしくは金型交換時に、金型の識別データととも
に金型補正データを制御手段22へ入力する。
【0031】また金型補正データは次のように作成する
が、複数のワークを同時に成形する場合、ワークがプレ
ス本体1の左右方向に配置されている場合と、前後方向
に配置されている場合では、スライド7に生じる偏心荷
重は異なり、スライド駆動機構4とスライド7の間が2
個のポイントで連結されている場合と、4個のポイント
で連結されている場合とでも、スライド7に生じる偏心
荷重は異なるが、成形に使用するプレス機械に実際に金
型を取付けて、ワークを試験的に成形(試打)し、その
ときに発生するスライド7の傾きを図2に示すように設
置したギャップセンサなどの傾き検出手段21により測
定する。
【0032】図2は例えば前後2個取りでワークの成形
を行う金型を使用した場合のスライド7の傾きを測定す
る例を示したもので、成形時スライド7に作用する荷重
,PがP>Pの場合、スライド7の前側に+
aの、そして後側に−bのギャップが発生して、スライ
ド7は前上りに傾斜する。図3は前後偏心荷重に対する
スライド7の傾斜量を示す線図で、金型毎に成形時(試
打時)のスライド7の傾きを測定して、これを金型補正
データとして記憶する。
【0033】以上は実際にワークを試打して金型補正デ
ータを得る方法を説明したが、金型を設計する際、計算
により偏心荷重を求め、得られた偏心荷重により金型毎
に金型補正データを作成してもよい。
【0034】次に以上のようにして作成された金型補正
データを基にスライド7の傾きを補正する方法を説明す
る。プレス本体1を使用してワークの成形を行うに当っ
て、まずプレス本体1に金型を装着するが、金型を装着
する際、制御手段22に使用する金型の識別番号を入力
する。これによって制御手段22は、予め記憶された金
型データと金型補正データをメモリより読み出して加工
条件の設定と、スライド7の傾き補正を行う。
【0035】スライド7の傾き補正方法としては、スラ
イド7が上死点に停止している状態で行うことも可能で
あるが、スライド7を下降させて、スライド7に取付け
られた上型が下型上に載置されたワークにタッチする直
前に行うようにしてもよく、あるいはスライド7が上死
点より下降を開始し、スライド7に取付けられた上型が
ワークにタッチするまでの間に行うようにしてもよい。
【0036】いま前後2個取り用の金型を使用して、ワ
ークの成形を行うべくスライド7が下降を開始すると、
制御手段22は図示しないロータリカムスイッチの信号
からスライド7の下降位置を検出し、予め設定された位
置に達したのを検出すると、スライド7の傾きを補正す
べく、金型補正データに基づいて補正信号を電磁弁1
7,19に出力し、各油室12aへ油を供給、排出し
て、次のようにスライド7に予め傾きを付与する。
【0037】すなわち、成形時低荷重Pが作用するス
ライド7の後側の油室12aに通じる油排出用の電磁弁
19をオンにして、油室12a内の油を油タンクへ排出
することにより、低荷重側のスライド7の後側をbだけ
相対的に上昇させる。
【0038】なお偏心荷重によるスライド7の傾きが微
少量の場合は、モータ15aにより高圧用油圧ポンプ1
5bを駆動し、かつ電磁弁17をオンにして、成形時高
荷重Pが作用するスライド7前側の油室12aへ高圧
油を供給して、スライド7前側の油室12aの油圧圧縮
量を小さくさせて、高荷重P側のスライド7前側を微
少量aだけ相対的に下降させるようにしてもよい。
【0039】また低荷重Pが作用するスライド7後側
の油室12aの油を電磁弁19を介して排出することに
より、低荷重Pが作用するスライド7の後側を相対的
に上昇させ、高荷重Pが作用するスライド7の前側の
油室12aへ高圧用油圧ポンプ15bより高圧油を供給
して、高荷重Pが作用するスライド7の前側を相対的
に微少量下降させるようにしてもよい。これによってワ
ークの成形が開始される前に、偏心荷重に応じた傾きが
予めスライド7に付与される。
【0040】その後上型がワークにタッチして成形が開
始されると、予め傾きが付与されたスライド7は、偏心
荷重により傾きが補正されて、スライド7下面はボルス
タ上面と平行度を維持しながらワークの成形を行うが、
金型に応じて作成した金型補正データを基にスライド7
の傾き補正を行っても、成形するワークの板厚などのバ
ラツキによりスライド7に傾きが発生することがある。
【0041】そこで成形中のスライド7の傾きは、常時
傾き検出手段21により検出して制御手段22へフィー
ドバックし、スライド7に傾きが生じた場合、制御手段
22内で金型補正データを新しいデータに補正すると同
時に、電磁弁17,19をオン、オフして、スライド7
の傾きが補正されるよう、油室12a内の油圧をフィー
ドバック制御する。その後スライド7が下死点に達して
ワークの成形が完了すると、モータ15cにより低圧用
油圧ポンプ15dが駆動され、かつ電磁弁19がオンさ
れて低圧用油圧ポンプ15dより低圧油がスライド7の
後側の油室12aへ供給されることにより、スライド7
は元の水平位置へ復帰される。
【0042】なお高圧用油圧ポンプ15bより高圧油を
スライド7前側の油室12aへ供給して、油室12a油
圧圧縮量を小さくした場合は、スライド7前側の油室1
2aの油圧を電磁弁19を介して油タンクへドレンさせ
ることにより、スライド7を元の水平位置へ復帰させ
る。
【0043】またスライド7後側の油室12aの油を電
磁弁19を介して油タンクへドレンさせ、スライド前側
の油室12aへ高圧油を供給してスライド7の前側を微
少量下降させた場合は、低圧用油圧ポンプ15dよりス
ライド7後側の油室12aへ低圧油を供給し、スライド
7前側の油室12aの油圧を油タンクへドレンさせるこ
とにより、スライド7を元の水平位置に復帰させる。
【0044】以上のように成形時偏心荷重が発生する成
形に対しても、予め金型毎に設定された金型補正データ
を基に、スライド7の傾きを補正しながら成形すること
ができるため、成形中スライド7が傾くことがなく、こ
れによって生産性を損なうことなく精度の高い成形が可
能になる。
【0045】また成形中過負荷が発生した場合は、ロジ
ック弁14が動作して、油室12aの油をオーバロード
プロテクタバルブ12dへ逃すため、従来通り過負荷よ
りスライド駆動機構4などを保護することができる。
【0046】なお、図4の(イ)に示すようにボルスタ
31より立設した支柱32の先端や、図4の(ロ)に示
すようにアプライト2にギャップセンサのような傾き検
出手段21を設けて、スライド7の側面でスライド7の
傾きを検出するようにしてもよい。
【0047】また上記スライド傾き補正装置を採用する
ことにより、ワークの流れや金型設計の自由度が大幅に
向上する。例えば図5は2基のプレス機械を設置したタ
ンデムプレスラインの例を示すもので、図5の(イ)に
示すように上流側のプレス本体1から下流側のプレス
本体1へワークを搬送して、ワークの成形を行う通常
の成形方法の他に、各プレス本体1,1に複数の金
型33を設置することにより、図5の(ロ)ないし
(ニ)の矢印で示す方向へワークを搬送して、ワークの
成形が可能になるなど、各加工工程毎の成形荷重の違い
を許容することができることによって、ワークの流れ方
向や、金型設計の自由度を大幅に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態になるプレス機械のスラ
イド傾き補正装置を示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態になるプレス機械のスラ
イド傾き補正装置に使用する補正データを得る際の作用
説明図である。
【図3】スライドに作用する偏心荷重に対するスライド
の傾斜量を示す線図である。
【図4】(イ)及び(ロ)はこの発明の実施の形態にな
るプレス機械のスライド傾き補正装置に使用する傾き検
出手段の説明図である。
【図5】(イ)ないし(ニ)はこの発明の実施の形態に
なるプレス機械のスライド傾き補正装置を採用すること
により得られるワークの流れ方向を示す説明図である。
【符号の説明】
1…プレス本体 4…スライド駆動機構 7…スライド 8…ポイント 12…オーバロードプロテクタ 12a…油室 16…スライド傾き補正手段 21…傾き検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高野 克博 石川県小松市八日市町地方5 株式会社小 松製作所小松工場内 Fターム(参考) 4E089 EA01 EB05 ED07 EE04 FC03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレス本体(1)の上部に設けられたス
    ライド駆動機構(4)により、複数のポイント(8)を
    介してスライド(7)を上下駆動することにより、ワー
    クの成形を行うようにしたプレス機械において、成形時
    スライド(7)に発生する偏心荷重を金型毎に実測もし
    くは計算して、各金型毎に金型補正データを作成し、か
    つ得られた金型補正データを基に、上記スライド(7)
    の各ポイント(8)毎に設けられた油室(12a)に油
    を供給、排出することにより、上記スライド(7)に偏
    心荷重による傾き量を補正するための傾きを予め付与す
    ることを特徴とするプレス機械のスライド傾き補正方
    法。
  2. 【請求項2】 ワーク成形中スライド(7)の傾き量を
    傾き検出手段(21)により検出して、その傾き量に基
    づいてスライド(7)下面とベッドまたはボルスタ上面
    が平行になるよう、油室(12a)内の油圧をフィード
    バック制御してなる請求項1記載のプレス機械のスライ
    ド傾き補正方法。
  3. 【請求項3】 ワーク成形中のスライド(7)の傾き量
    を傾き検出手段(21)により検出して、その傾きの補
    正量を金型補正データへフィードバックすることによ
    り、金型補正データを補正してなる請求項1または2記
    載のプレス機械のスライド傾き補正方法。
  4. 【請求項4】 プレス本体(1)の上部に設けられたス
    ライド駆動機構(4)により、複数のポイント(8)を
    介してスライド(7)を上下駆動することにより、ワー
    クの成形を行うようにしたプレス機械において、成形時
    スライド(7)に発生する偏心荷重を金型毎に実測もし
    くは計算することにより得られた金型補正データと、上
    記ポイント(8)毎に設けられた油室(12a)と、上
    記金型補正データを基に上記各油室(12a)に油を供
    給、排出することにより、偏心荷重に応じた傾きを予め
    スライド(7)に付与するスライド傾き補正手段(1
    6)とを具備したことを特徴とするプレス機械のスライ
    ド傾き補正装置。
  5. 【請求項5】 ワーク成形中スライド(7)の傾き量を
    傾き検出手段(21)により検出して、その傾き量に基
    づいてスライド(7)下面とベッドまたはボルスタ上面
    が平行になるよう、油室(12a)内の油圧をフィード
    バック制御してなる請求項4記載のプレス機械のスライ
    ド傾き補正装置。
  6. 【請求項6】 各ポイント(8)毎に設けられた油室
    (12a)を、各ポイント(8)のオーバロードプロテ
    クタ(12)の油室(12a)と兼用してなる請求項4
    または5記載のプレス機械のスライド傾き補正装置。
  7. 【請求項7】 ワーク成形中のスライド(7)の傾き量
    を傾き検出手段(21)により検出して、その傾きの補
    正量を金型補正データへフィードバックすることによ
    り、金型補正データを補正してなる請求項4ないし6の
    何れか1項記載のプレス機械のスライド傾き補正装置。
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