JP2001120857A - 競艇場に於ける緩衝部を有する消波装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】公知の競艇場に於ける消波装置は、複数の断面
三角形競争水面側消波本体を連結金具で連結し、コ−ス
側消波体の表面板を乗越えて来た波をＵ字形消波空間内
に落下させて巻込みながら消波させ、底部の消波開口部
から水中に導き、消波されず岸壁側中空体の表面板を乗
越えた波を岸壁側に導びいて消波するが、消波装置の底
部に突設された該Ｕ字形消波空間が波の抵抗を受け、大
きなうねりは当然のこと、小さな波でも消波装置が揺
れ、十分な消波効果が得られない。 【解決手段】波落下面の後端部から延長する水平面を除
いて、同一の構成を有するコ−ス側と岸壁側略断面傘形
中空体とを対称的に連結して消波体とし、波を略鋸歯状
消波段部と波落下用開口部とにより該コ−ス側略断面傘
形中空体内に導びき、水中に落下させて消波し、大きな
波（うねり）と小さな波とを効果的に消波する競艇場に
於ける緩衝部を有する消波装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、競艇場に於ける緩衝
部を有する消波装置に関し、詳しくはレ−ス艇が一斉に
航走する競艇場水面に設けられている公知の消波装置よ
りも、大きなうねりや、小さな波をも消波可能な競艇場
に於ける緩衝部を有する消波装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】競艇場に於ては、競争水面を６隻のレ−
ス艇が約８０ｋｍ／ｈの高速度で楕円形を描きながら所
要回数一斉に航走して競争する。従って、これらレ−ス
艇が航走して造波する引き波の外に、風等の自然条件に
より発生する波が岸壁、その他の競艇場内の機器に衝突
し、跳ね返って来た返し波等により各レ−ス艇の航走の
障害となり、各レ−ス艇の転覆の原因となる場合があ
る。

【０００３】前述の通り、各レ−ス艇は、約８０ｋｍ／
ｈの高速度で航走するので、コ−ナ部のタ−ンの際各レ
−ス艇は横滑りして岸壁、ポ−ル、塔、その他の機器に
衝突したり、又安定を失ってレ−ス艇から投出された選
手は、岸壁又はこれらの機器に衝突して負傷し、最悪の
場合は死亡事故に至る事がある。

【０００４】（１）公知の競艇場に於ける消波装置に於
ては、図 に示す通り、断面三角形競争水面側消波本体
と、断面三角形岸壁側消波本体とを連結金具を介して連
結して形成されたＵ字形消波空間内に、該競争水面側消
波本体の表面板を乗越えて来た波を該Ｕ字形消波空間内
に落下させて巻込みながら消波させ、該Ｕ字形消波空間
の底部に設けられた消波開口部から水中に導き、それで
も消波されない波を該断面三角形岸壁側消波本体の表面
板を乗越えて来た波を岸壁側に導いている。

【０００５】（２）前述の該断面三角形競争水面側消波
本体と、該断面三角形岸壁側消波本体とを連結して組立
てた消波装置の各ブロックは、長手方向に比較的短く製
作されていた。

【０００６】（３）そして、該消波装置の該断面三角形
競争水面側消波本体に設けられる緩衝部は、三角形の緩
衝部取付金具を介して固着している。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】前述の通り、公知の消
波装置に於ては、次の様な諸欠点が生じた。 （１）前述の通り、公知の競艇場に於ける消波装置（特
公昭５４−３５８０９号、同６１−３９８３３号、発明
者浜村敏夫、この発明者の亡兄）に於ては、図１３に示
す通り、断面三角形競争水面側消波本体と、断面三角形
岸壁側消波本体とを連結金具を介して連結して形成され
たＵ字形消波空間内に、該競争水面側消波本体の表面板
を乗越えて来た波を該Ｕ字形消波空間内に落下させて巻
込みながら消波させ、該Ｕ字形消波空間の底部に設けら
れた消波開口部から水中に導き、それでも消波されない
波を該断面三角形岸壁側消波本体の表面板を乗越えて来
た波を岸壁側に導いている。しかし、部品を連結パイ
プ、連結金具等を介して一体に連結する構成なので、構
造的に弱点があり、部品点数が増加し、その結果製造工
程が複雑となり、所望競艇場への運搬、競争水面上での
組立、取付工事等が厄介で非能率であった。

【０００８】（２）又、公知の競艇場に於ける消波装置
に於ては、コ−ス側及び該岸壁側略断面三角形形中空体
との間に、Ｕ字形消波空間が形成されるので、波の抵抗
を受け易く、大きなうねりは当然のこと、小さな波でも
揺れて充分な消波効果が得られなかった。

【０００９】（３）更に、公知の競艇場に於ける消波装
置は、図１１に示す通り、緩衝部がコ−ス側略断面三角
形中空体の傾斜面から延長する様に設けられているの
で、競争水面のコ−スから外れたレ−ス艇が該緩衝部に
衝突した場合、斜め上方に導かれるのでレ−ス艇の安定
性が損なわれ、効果的な緩衝効果が得られなかった。

【００１０】（４）加えて、公知の消波装置の連結部が
多く、その連結部が脆弱となるので、その部分を補強す
る必要があった。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この発明は、前述の公知
の競艇場に於ける消波装置の諸欠点を除去するもので、
その第１要旨は、表面長手方向に複数の略鋸歯状消波段
部と波落下用開口部とを形成し、且つ、表面長手方向所
要間隔でそれと直交する様に形成された連結金具嵌合用
Ｕ字形凹部とを有する傾斜板と、該傾斜板の後端部から
下方に延長し、中間部に段部を形成し、該段部を挟んで
夫々波通過用開口部を形成した波落下面と、該波落下面
の下端部から水平に延長し、且つ、一定間隔で波落下用
開口部を形成した底板と、該底部の先端から直角下方に
延長する垂直片と、該傾斜板の先端部から該段部に向っ
て一体に設けられた水平補強板と、該水平補強板の下面
に一体に設けられた浮力体と、該傾斜板の両端部に一体
に設けられた側板とを有する略断面傘形コ−ス側中空体
と、波落下面の後端部から延長する水平面を除いて該略
断面傘形コ−ス側消波体と同一の構成を有し、それと対
称的に連結される略断面傘形岸壁側中空体と、該コ−ス
側及び岸壁側中空体との該連結金具嵌合用Ｕ字形凹部内
に嵌合され、該コ−ス側及び岸壁側とを一体に連結する
山形角パイプと、該山形角パイプの水平面上で長手方向
に直交して一体に設けられたシリンダと、該シリンダ内
に収納され、最奥部の壁に後端部が貫通固定されたボル
トと、該シリンダ内に部分的に摺動自在に嵌合され、後
端部が該ボルトの前端部に連結されたピストンと、後端
部が該シリンダ内の最奥部の壁に固着し、該ボルトの周
囲に巻回され、且つ、前端部が該ピストンの後端部に固
着された圧縮スプリングと、下端が該ピストンの前端部
と一体でそれと鈍角を形成するＬ字形枠体と、該鈍角Ｌ
字形枠体の長手方向に一体に固着されたガ−ド・レイル
とを有し、且つ、該圧縮スプリングを介してコ−ス側に
常時付勢される緩衝部と、該シリンダ上で長手方向に一
定間隔で固着されたＣ形鋼と、該略断面傘形コ−ス側中
空体と該岸壁側略断面傘形中空体とを対称的に連結して
一体とされた消波体の底面に突出された該垂直片により
形成された逆Ｔ字形フィンとから成る競艇場に於ける緩
衝部を有する消波消波装置である。

【００１２】その第２要旨は、該コ−ス側及び該岸壁側
略断面傘形中空体との底面に突出された該垂直片により
形成された該逆Ｔ字形フィン板の高さを、所要に応じ、
調節自在として成る緩衝部を有する消波装置である。

【００１３】前述の通り、公知の消波装置に於ける断面
三角形岸壁側消波本体の底部に形成されるＵ字形消波空
間を形成していた。この特許出願に係る発明に於ては、
このＵ字形消波空間を廃止し、同一の構成を有するコ−
ス側及び岸壁側略断面傘形中空体とを対称的に連結して
設けられる消波体とし、その略鋸歯状消波段部と波落下
用開口部とにより該コ−ス側略断面傘形中空体内に導び
き、水中に落下させて消波し、大きな波（うねり）と小
さな波とを効果的に消波する競艇場に於ける緩衝部を有
する消波装置である。

【００１４】

【実施例】特許請求の範囲の各請求項記載の発明の実施
例を図面について説明する。図１〜１０に於て、請求項
１記載の競艇場に於ける緩衝部を有する消波装置１０
は、略断面傘形コ−ス側中空体Ａと、略断面傘形岸壁側
中空体Ｂとから成る。

【００１５】略断面傘形コ−ス側中空体Ａは、ガラス繊
維強化プラスチック製傾斜板１２の表面長手方向に複数
の略鋸歯状消波段部１２ａと波落下用開口部１２ｂとを
形成し、且つ、表面長手方向で所要間隔にそれと直交す
る様に形成された連結金具嵌合用Ｕ字形凹部１２ｄを形
成し、該中空体Ａ、Ｂの側面に側板１２ｅ、１２ｅを一
体に設ける。

【００１６】該傾斜板１２の後端部から下方に延長して
波落下面１４を形成し、該波落下面１４の中間部に段部
１４ａを挟んで夫々波通過用開口部１４ｂ、１４ｂを形
成する。

【００１７】該波落下面１４から波落下用開口部１６ａ
を形成した底板１６を水平に設け、該底板１６の先端か
ら直角下方に延長する様に垂直片１８を一体に設け、該
底板１６に一定間隔で波落下用開口部１６ａ、１６ａを
形成する。

【００１８】該傾斜板１２の先端部から該段部１６に向
って延長して水平補強板２０を一体に設け、該水平補強
板２０の下面に発泡ウレタン樹脂製浮力体２２を一体に
設けて略断面傘形コ−ス側中空体Ａとし、該傾斜板１
２、該水平補強板２０及び該波落下面１４とにより三角
形の空間を有する波導入空間部Ｅとする。

【００１９】図２、５〜８に示す通り、波落下面１４の
後端部から延長する水平面１２ｃを除いて該略断面傘形
コ−ス側消波体Ａと同一の構成を有し、それと対称的に
連結される略断面傘形岸壁側中空体Ｂを別途製作し、前
者と後者とを対称的に配置し、前者の該垂直片１８と後
者の該垂直片１８とを接触させ、これら垂直片１８、１
８の先端にＬ字形鋼１９、１９を接触させ、これら部材
に穿設した貫通口１８ａ、１８ａ、１９ｂ、１９ｂ内に
ボルト１８ｂを貫通し、ナット１８ｃを螺合して両者を
連結して消波体の底面に突出された該垂直片１８、１８
により逆Ｔ字形フィンＣとし、該波落下面１４、１４と
の間に消波空間Ｄを形成する。

【００２０】図１、５〜７に於て、該略断面傘形コ−ス
側中空体Ａと、該略断面傘形岸壁側中空体Ｂとの連結金
具嵌合用Ｕ字形凹部１２ｄ、１２ｄ・・内に、山形角パ
イプ２４を嵌合して該略断面傘形コ−ス側及び岸壁側中
空体Ａ、Ｂとに固着し、該各山形角パイプ２４の水平面
２４ａ上に設けられる緩衝部Ｆを説明する。

【００２１】具体的には、該各山形角パイプ２４の該水
平面上２４ａで長手方向に直交してシリンダ２６を一体
に設け、該シリンダ２６内の最奥部の壁２６ａの貫通口
２６ｂに、該シリンダ２６内に収納したボルト２８の後
端部を貫通して外側に導びき、その露出端にナット２８
ａを螺合して該壁２６ａに該ボルト２８の後端部を固着
し、該ボルト２８の周囲に巻回された圧縮スプリング２
８ｂの後端部を該壁２６ａに固着し、その前端部を該シ
リンダ２６内に摺動自在に嵌合されたピストン３０の後
端部に固着し、該ピストン３０の前端部と一体で、且
つ、コ−ス側に突出し、それと鈍角を形成するＬ字形枠
体３２の長手方向に一体にガ−ド・レイル３４を固着
し、該圧縮スプリング２８ｂを介して該ガ−ド・レイル
３４を有する該Ｌ字形枠体３２を常時コ−ス側に付勢さ
れる緩衝部Ｆとする。

【００２２】所要数の該消波装置１０を長手方向に並
べ、該シリンダ２６、２６上で一定間隔でＣ形鋼３６、
３６を固着して接続する。

【００２３】該傾斜板１２の下側、該波落下面１４の裏
側及び該水平補強板２０の上面とで三角形の空間を有す
る波導入空間部Ｅを形成し、該波通過用開口部１４ｂ、
１４ｂから排出されない波を該略断面傘形コ−ス側中空
体Ａの長手方向両端に導びかれ、水中に落下されて消波
される。

【００２４】更に、該消波空間Ｄに於て、該底板１６の
該波落下用開口部１６ａ、１６ａ・・から水中に落下し
て消波されるが、消波されない波は該波導入空間部Ｅに
導かれて該水平補強板２０の長手方向に導かれて水中に
落下して消波される。

【００２５】図９、１０に於て、請求項２記載の緩衝部
を有する消波装置１０に於ては、競艇場の水深に応じて
該コ−ス側及び該岸壁側略断面傘形中空体Ａ、Ｂの底面
に突出された該垂直片１８、１８により形成される該逆
Ｔ字形フィンＣの高さを調節する必要がある場合は、該
垂直片１８、１８の先端に所要の長さを有するＬ字形鋼
１９、１９を接触させ、これら部材に穿設した貫通口１
８ａ、１８ａ、１９ｂ、１９ｂ内にボルト１８ｂを貫通
し、ナット１８ｃを螺合して該逆Ｔ字形フィンＣの高さ
を調節する。

【００２６】

【発明の作用】前述の構成を有するこの発明の競艇場に
於ける緩衝部を有する消波装置１０は、波落下面の後端
部から延長する水平面を除いて同一な構成を有するコ−
ス側及び岸壁側略断面傘形中空体とを対称的に連結して
設けられる消波装置の底部に形成されたＵ字形消波空間
を廃止し、略鋸歯状消波段部と波落下用開口部とにより
該コ−ス側略断面傘形中空体内に導びき、水中に落下さ
せ消波し、大きな波（うねり）と小さな波とを効果的に
消波する競艇場に於ける緩衝部を有する消波装置であ
る。

【００２７】

【発明の効果】（１）前述の通り、この発明の競艇場に
於ける緩衝部を有する消波装置１０は、波落下面１４の
後端部から延長する水平面１２ｃを除いて、コ−ス側と
岸壁側との略断面傘形中空体Ａ、Ｂとが同一の構成を有
するものであるから、製作の際の金型の製作が容易とな
るので、従って製作、運搬、組立等も極めて容易とな
る。

【００２８】（２）そして、図１１、１２に示す通り、
競艇場のコ−ス側水面からの波は、該コ−ス側略断面傘
形中空体Ａの該傾斜板１２の表面長手方向に複数の略鋸
歯状消波段部１２ａ、１２ａの抵抗により部分的に消波
され、該波落下用開口部１２ｂ、１２ｂから該傾斜板１
２の下側に導かれ、且つ、該水平補強板２０からその長
手方向に導かれて水中に落下して消波され、更に該波通
過用開口部１４ｂから該波落下面１４を経て底部に落下
し、且つ、該傾斜板１２の表面を越えた波も該波落下面
１４を経て底部に落下して消波される。

【００２９】（３）更に、該傾斜板１２の下側、該波落
下面１４の裏側及び該水平補強板２０の上面とで形成さ
れた該波導入空間部Ｅに於て、該波通過用開口部１４
ｂ、１４ｂから排出されない波は、該略断面傘形コ−ス
側中空体Ａの長手方向両端に導びかれて水中に落下させ
て消波される。

【００３０】（４）しかも、該コ−ス側略断面傘形中空
体Ａによっても消波されず、該略断面傘形中空体Ｂを越
える波は、該傾斜板１２によって消波され、前記
（２）、（３）記載の通り、該波通過用開口部１４ｂか
ら該三角形波導入空間部Ｅ内に導かれた波も、該略断面
傘形岸壁側中空体Ｂの長手方向両端に導びかれ、水中に
落下して消波される。

【００３１】（５）公知の消波装置の底部に突設状態で
形成されたＵ字形消波空間を廃止したので、従来コ−ス
側水面から受けるうねりの抵抗が少なくなる。

【００３２】（６）加えて、競艇場の水深に応じて該コ
−ス側及び該岸壁側略断面傘形中空体Ａ、Ｂの底面に突
出された該垂直片１８、１８により形成される該逆Ｔ字
形フィンＣの高さを調節する必要がある場合、該逆Ｔ字
形フィンＣの該ボルト１８ｂを外して、所要の高さを有
するＬ字形鋼１９ａと交換して再び螺合すれば、極めて
容易に交換可能となり、該逆Ｔ字形フィンＣの高さ調節
も容易となる。

【００３３】（７）コ−ナ部のタ−ンの際レ−ス艇は横
滑りして該緩衝部Ｆに衝突した場合、公知の緩衝部ｆに
相違して該緩衝部Ｆが該圧縮スプリング２８ｂにより常
時コ−ス側に付勢されているので、水平に作動してレ−
ス艇へ加わる衝撃が吸収され、該レ−ス艇のが復帰し、
その安定性が損なわれないので操縦している選手の安全
を図ることが出来る。

【００３４】（８）更に、該逆Ｔ字形フィンＣが船舶特
にボ−トに於けるセンタ−・ボ−ド又はウエイト・バラ
ンサとして機能するので浮遊状態で設けられる消波装置
１０の安定に役立つものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る競艇場に於ける緩衝部を有する
消波装置の一部切欠部分透視平面略図である。

【図２】図１に示す消波装置の右側面略図である。

【図３】図１に示す緩衝部を取除いた消波装置を横に連
結し、所要箇所で切断した状態を示す一部切欠部分透視
平面略図である。

【図４】図３図に示す消波装置を上側から見た部分正面
略図である。

【図５】図４に示す消波装置のＶ−Ｖ線一部切欠部分透
視拡大断面略図である。

【図６】図１に示す緩衝部を有する消波装置のＶ１−Ｖ
１線一部切欠部分透視拡大断面略図である。

【図７】図１に示す緩衝部を有する消波装置のＶ１１−
Ｖ１１線一部切欠部分透視拡大断面略図である。

【図８】図１に示す消波装置の略断面傘形岸壁側中空体
の平面図である。

【図９】図７に示す逆Ｔ字形フィンの部分拡大断面略図
である。

【図１０】図９に示す他の逆Ｔ字形フィンの部分拡大断
面略図である。

【図１１】消波装置内で導かれる波の運動方向を示す略
図である。

【図１２】図１１に示す波の運動方向を示す略斜視図で
ある。

【図１３】従来の競艇場に於ける緩衝部を有する消波装
置の側面図である。

【符号の説明】

１０・・・消波装置； Ａ・・・略断面傘形コ−ス側中空体； Ｂ・・・略断面傘形岸壁側中空体； Ｃ・・・逆Ｔ字形フィン； Ｄ・・・消波空間； Ｅ・・・三角形の空間を有する波導入空間部； Ｆ・・・緩衝部； １２・・・傾斜板； １２ａ・・・略鋸歯状消波段部； １２ｂ・・・波落下用開口部； １２ｃ・・・水平面； １２ｄ・・・連結金具嵌合用Ｕ字形凹部； １２ｅ・・・側板； １４・・・波落下面； １４ａ・・・段部； １４ｂ・・・波通過用開口部； １６・・・底板； １６ａ・・・波落下用開口部； １８・・・垂直片； １９、１９ａ・・・Ｌ字形鋼； ２０・・・水平補強板； ２２・・・浮力体； ２４・・・山形角パイプ； ２６・・・シリンダ； ２８・・・ボルト； ２８ｂ・・・圧縮スプリング； ３０・・・ピストン； ３２・・・Ｌ字形枠体； ３４・・・ガ−ド・レイル； ３６・・・Ｃ形鋼。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】表面長手方向に複数の略鋸歯状消波段部と
   波落下用開口部とを形成し、且つ、表面長手方向所要間
   隔でそれと直交する様に形成された連結金具嵌合用Ｕ字
   形凹部とを有する傾斜板と、該傾斜板の後端部から下方
   に延長し、中間部に段部を形成し、該段部を挟んで夫々
   波通過用開口部を形成した波落下面と、該波落下面の下
   端部から水平に延長し、且つ、一定間隔で波落下用開口
   部を形成した底板と、該底部の先端から直角下方に延長
   する垂直片と、該傾斜板の先端部から該段部に向って一
   体に設けられた水平補強板と、該水平補強板の下面に一
   体に設けられた浮力体と、該傾斜板の両端部に一体に設
   けられた側板とを有する略断面傘形コ−ス側中空体と；
   波落下面の後端部から延長する水平面を除いて該略断面
   傘形コ−ス側消波体と同一の構成を有し、それと対称的
   に連結される略断面傘形岸壁側中空体と；該コ−ス側及
   び岸壁側中空体との該連結金具嵌合用Ｕ字形凹部内に嵌
   合され、該コ−ス側及び岸壁側とを一体に連結する山形
   角パイプと；該山形角パイプの水平面上で長手方向に直
   交して一体に設けられたシリンダと、該シリンダ内に収
   納され、最奥部の壁に後端部が貫通固定されたボルト
   と、該シリンダ内に部分的に摺動自在に嵌合され、後端
   部が該ボルトの前端部に連結されたピストンと、後端部
   が該シリンダ内の最奥部の壁に固着し、該ボルトの周囲
   に巻回され、且つ、前端部が該ピストンの後端部に固着
   された圧縮スプリングと、下端が該ピストンの前端部と
   一体でそれと鈍角を形成するＬ字形枠体と、該鈍角Ｌ字
   形枠体の長手方向に一体に固着されたガ−ド・レイルと
   を有し、且つ、該圧縮スプリングを介してコ−ス側に常
   時付勢される緩衝部と；該シリンダ上で長手方向に一定
   間隔で固着されたＣ形鋼と；該略断面傘形コ−ス側中空
   体と該岸壁側略断面傘形中空体とを対称的に連結して一
   体とされた消波体の底面に突出された該垂直片により形
   成された逆Ｔ字形フィンとから成る競艇場に於ける緩衝
   部を有する消波消波装置。
2. 【請求項２】該コ−ス側及び該岸壁側略断面傘形中空体
   との底面に突出された該垂直片により形成された該逆Ｔ
   字形フィン板の高さを、所要に応じ、調節自在として成
   る請求項１記載の競艇場に於ける緩衝部を有する消波装
   置。