JPS6349515B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、競艇場用緩衝装置付ガード・レール
に関し、特願昭50−25158号（競艇場に於けるガ
ード・レール付消波装置及びその係留固定装置）
の分割発明に関する。

競艇場に於いては、一斉に航走する各レース艇
や救助艇が造波する引波、競走水面を通過する他
の船舶がおこす引波、又は風等の自然条件がおこ
す波並びにこれら波が岩壁、その他の機器に衝突
し、跳返つてきた返波等により、各レース艇の円
滑航走が邪魔されて転覆の原因となる。

各艇は、高速（最高80Km／ｈ）で航走するか
ら、コーナのターンの際遠心力で横滑りし、コー
スを外れて岩壁側によせられ、艇操作を誤ると岩
壁、ポール、塔、その他の機器に衝突して負傷し
たり、最悪の場合は選手の死亡事故に至る事があ
る。

本発明の、第１目的は、競艇場の消波装置に万
一艇又は選手が衝突しても、その緩衝作用により
選手と艇とを保護し、選手の安全対策をはかる競
艇場に於けるガード・レール付消波装置を提供す
るものである。

本発明の第２目的は、競艇場の岩壁、ポール、
塔、その他の機器の前方水面に設置して前述の引
波、返波を消波し、波による転覆等の実害を無く
し、各艇の円滑、高速航走を確保する消波装置を
提供するものである。

以下添附図面に付き本発明の実施例を説明す
る。第１〜４図に於いて、ガラス繊維強化プラス
チツクを成型して長手方向に一定の長さを有し、
且つ横方向に外斜面２ａと内斜面２ａとを有する
断面傘形体１の外端縁２a′を下方に折曲げ、内端
縁２b′を稍上方に湾曲させ(4)、それを内斜面２ｂ
と略平行になるように下方に折曲げ(5)、内端縁２
b′の長手方向に一定間隔で水抜用切込６を設け、
外斜面２ａの長手方向と直角に一定間隔で下方に
平行に嵌合溝８を形成し、該内斜面２ｂの略中間
に、同じく一定間隔で波導入窓９を形成する。

傘形体１の外斜面２ａの裏面で嵌合溝８を形成
しない部分に断面鋭角３角形のウレタン等から成
る浮力体１０を一体に取付け、内斜面２ｂの波導
入窓９にそれを覆う様に波の逆流防止板７の上端
縁を取付けて内側に開閉自在とする。

この傘形体１と全く対称的な他の傘形体１ａを
別に用意し、競艇場に運搬後、相対して配置し、
折曲端縁５，５ａを接触させ、所要箇所をボルト
締めし(11)、これ等傘形体１，１ａを一体に連結し
てＵ字状中央空間１３を有する消波装置Ａとす
る。

第５〜９図に於いて、傘形体１，１ａの嵌合溝
８，８ａ内に、該空間に臨む水平部分１２ｂを有
する山形角パイプ１２を嵌合固着し、一方の溝８
に嵌着した傾斜角パイプ１２ａとその水平部分１
２ｂとの折曲部に、傾斜角パイプ１２ａを廷長す
る様に他方の嵌合溝８ｂ内に嵌着した他方の傾斜
角パイプ１２ｃの下端近くまで廷長する角パイプ
１５を連結固着し、その先端と角パイプ１２ｃの
先端とを垂直パイプ１６で連結補強する。

第１０，１１図に於いて、角パイプ１５には、
その上下面に接して一定間隔で２組のゴム・ロー
ラ１７，１７を摺動自在に接触させ、各ゴム・ロ
ーラの中心孔１７ａ内に、一端にフランジ１８ａ
を有する金属中空管１８を嵌合し、該中空管の他
端をフランジ１８ａと同様に直角に折曲げてフラ
ンジ１８ｂとし、外側から締め過ぎない様にす
る。

これらフランジ１８ａ，ｂの外側面に、連結板
２０，２０を固着し、これら板２０，２０の上部
を水平板２０ａで連結し、該板２０ａの上面に角
パイプ２１を固着して角パイプ１５と平行とし、
傾斜角パイプ１２ａ側に廷長する角パイプ２１の
下端から直角にガード・レール取付板２２を突設
し、該板２２の上部と角パイプ２１の後端をアー
ム２３で連結補強し、取付板２２の前面にガー
ド・レール２４を取付ける。

中空管１８，１８内に軸２５，２５を遊嵌し、
下側の軸２５の一端と連結部１６ａとに引張バネ
２６を張設して常に該ガード・レール２４を斜め
下方即ちコース側に引張る緩衝装置Ｂとする。

第４図に於いて、山形パイプ１２の水平部分１
２ｂの下面の中心から一方寄りと、他方寄りとに
取付板１４，１４を夫々対称的に固着し、これら
取付板下面に、両端夫々ボルト嵌合孔２８ａを有
する〓状取付金具２８，２８を上向で且つ斜めに
固着できる様にし、連結用縦通パイプ３０，３０
をこれら取付金具２８，２８に嵌合した後、各ボ
ルト嵌合孔２８ａ，２８ａ内にボルト２９を夫々
嵌合し、ナツト２９ａを該ボルトに螺合して各縦
通角パイプ３０を山形角パイプ１２の水平部分１
２ｂの下面に固着できる様にし、更に該水平部分
の下面に該Ｕ字状中央空間１３に嵌合する巾のＵ
字状補強金具２７を取付けて消波装置Ａを補強す
る。

更に縦通角パイプ３０の両端中間部に、互いに
違う直径を有する連結桿３１，３１を下方に突出
する様に垂直に固着する。

設置には、競艇場に運搬後、その岸壁、ポー
ル、塔、その他の機器の前方水面に直列に配置し
た各傘形体１，１ａを互いに組立てて消波装置Ａ
とし、各装置Ａの山形角パイプ１２の水平部分１
２ｂ下面で両端近くの取付板１４，１４に縦通角
パイプ３０を嵌合した 状取付金具２８，２８を
上向にして接触させ、ボルト嵌合孔１４′，１
４′と２８ａ，２８ａとにボルト２９，２９を嵌
合し、ワツシヤ、ナツトとを介して縦通角パイプ
３０，３０を取付け、隣接する消波装置Ａ，AA
…を一列とし、更に縦通角パイプ３０の一方の連
結桿３１の下端を、他方の縦通角パイプ３０の連
結桿３１の上部から下方に嵌合して隣接する消波
装置Ａ，Ａ，Ａ…を連結する。

更に連結した消波装置Ａ，Ａの山形角パイプ１
２の水平部分１２ｂ下面で中央部にも第１５図の
連結板１４ａを固着し、該連結板の両端に穿設さ
れたボルト孔１４a′，１４a′の下面に取付金具３
６，３６を合せ、ボルト２９，２９を夫々、ワツ
シヤ、ナツトとを介して嵌合し、隣接する消波装
置Ａ，Ａの連結部Ｃ，Ｃを連結補強する。

そして連結した消波装置Ａ，Ａの所要箇所にチ
エーン、アンカー（共に図示せず）等を取付けて
岸壁、ポール、塔、その他の機器に固定する。

本発明よれば、レース艇の航走により造波され
た引波は、消波装置Ａ，Ａ…の各外斜面２ａ上を
乗越えて中央空間１３内に入り、内斜面２ｂから
下方に導かれ、水抜用切込６から水中に落下して
消波される。

又コース側の波導入窓９から逆流防止板７を押
して該中央空間１３内に導かれた波も底部の水抜
用切込６から水中に導びかれて消波される。更に
傘形体１、１ａを飛越えてたり、下側を通過して
コースの反対側に導かれた波は、岸壁等に衝突し
て返波として傘形体１ａの外斜面２ａ上を乗越
え、該中央空間内に落下し、又は傘形体１ａの逆
流防止板７を押して共に水抜用切込６から再び水
中に導びかれて消波される。

そして競艇がコースを外れてガード・レール２
４に衝突しても、緩衝装置Ｂのためにクツシヨン
作用で衝突を和らげ、選手とレース艇とを保護で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る消波装置の部分平面略
図、第２図は第１図の１１−１１線１部縦断側面
図、第３図は緩衝装置を設けたガード・レールの
１部縦断側面図、第４図は第３図の拡大縦断側面
図、第５図は緩衝装置を設ける連結パイプの側面
図、第６図は第５図の平面図、第７図は第５，６
図の連結パイプに緩衝装置を設けた側面図、第８
図は緩衝装置取付板の側面図、第９図は第８図の
正面図、第１０図は第７図のローラ部の部分拡大
１部透視側面図、第１１図は第１０図のＸ１−Ｘ
１線縦断側面図、第１２図は連結用縦通角パイプ
の１部切欠側面図、第１３図は第１２図の縦通角
パイプ先端の拡大部分斜視図、第１４図は縦通角
パイプの水平部分下面の両端近くに固着される取
付板の平面図、第１５図は同じく中央部に固着さ
れる連結取付板の平面図、第１６図は縦通連結角
パイプの下面に嵌着される〓状取付金具の１部透
視平面図、第１７図は第１６図の正面図である。 Ａ……消波装置；Ｂ……緩衝装置；Ｃ……取付
部；１，１ａ……傘形体；２ａ……外斜面；２ｂ
……内斜面；６……水抜用切込；７……逆流防止
板；８……嵌合溝；９……波導入窓；１０……浮
力体；１２……山形角パイプ；１３……Ｕ字状中
央空間；１４……連結縦通角パイプ取付板；１４
ａ……連結補強板；１５……角パイプ；１６……
垂直パイプ；１７……ゴム・ローラ；１８……中
空管；２１……角パイプ；２２……ガード・レー
ル取付板；２３……アーム；２４……ガード・レ
ール；２５……軸；２６……引張バネ；２７……
Ｕ字形補強金具；２８……状取付金具；３０……
連結縦通角パイプ；３１……中空連結桿。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 外斜面と内斜面とを有し、該外斜面の長手方
   向でそれと直角に一定間隔で下方に突出するよう
   に平行に形成された複数個の嵌合溝を有す断面傘
   形ガラス繊維強化プラスチツク体２個を対称的に
   配置連結して中央長手方向にＵ字形消波空間を形
   成し、該Ｕ字形消波空間の底部に一定間隔で水抜
   用切込を形成し、該Ｕ字形消波空間の該内斜面に
   一定間隔で波導入窓を形成し、各波導入窓の内側
   上部に上端を取付けた逆流防止板を内側に開閉自
   在とし、該嵌合溝を形成しない該外斜面の下側に
   浮力体を一体に設けた消波装置と； 該Ｕ字形消波空間に臨む部分を水平とした山形
   角パイプの両傾斜パイプ角を両側の嵌合溝内に嵌
   合固着し、一方の該溝内に嵌着した傾斜角パイプ
   とその水平部分との折曲部に該傾斜角パイプを延
   長して他方の溝内に嵌着した他方の傾斜角パイプ
   の下端近くまで延長する角パイプを連結固着し、
   該延長先端と該他方の傾斜角パイプの先端とを垂
   直パイプで連結補強し、該延長角パイプの上下面
   に接して一定間隔で２組のゴム・ローラを摺動自
   在に接触し、これらローラの中心孔内に嵌合した
   金属中空管の両側端のフランジの外側面を連結板
   で連結し、これら連結板の上部を水平板で連結
   し、該水平板の上面にそれからコース側に角パイ
   プを該延長角パイプと平行に固着し、該上部角パ
   イプの下端にそれと直角にガード・レール取付板
   を突設し、該取付板の上部と該上部角パイプとの
   先端をアームで連結補強し、該取付板の前面にガ
   ード・レールを取付け、該連結板を引張りバネに
   より常時コース側に懸引した緩衝装置と； 該山形角パイプの該Ｕ字形消波空間に臨む水平
   部分の下面で、両端近くにボルト孔を有する取付
   板を固着し、該取付板に〓状取付金具とボルトと
   を介して縦通角パイプを取付け、各縦通角パイプ
   の各端に異なる直径を有する連結桿を垂直に固着
   し、且つ該水平部分中央部にも連結板を設けた取
   付部と； から成る競艇場用緩衝装置付ガード・レール。