JP2001120638A - 窪み部形成点眼容器 - Google Patents
窪み部形成点眼容器Info
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Abstract
をもって、持ち易く、且つスクイズ性に優れた使い勝手
の良い点眼容器を提供する。 【解決手段】 点眼容器のうち、可撓性のある中空円筒
状の胴部2に、二本の指先で把持可能な窪み部7が形成
されている。
Description
器本体のうち、少なくとも胴部が可撓性のある中空円筒
状に構成されている点眼容器に関する。
用される点眼容器としては、中空円筒状のものが汎用さ
れている。例えば、中空円筒状に形成された容器本体に
中栓を装着した容器、ブロー成形や真空成形等により容
器本体の胴部及び注液口部を共に中空円筒状に一体形成
した容器(例えば、実公昭39−11991号公報参
照)が用いられている。また、その容器素材としては、
成形の容易さ等から軟質の熱可塑性樹脂が用いられてい
る。
は、容器本体内の薬液を投与する場合、容器本体の胴部
を二本の指先で把持して、容器本体の注液口が投与対象
の眼に対面する投与姿勢に保持し、この姿勢を維持しつ
つ容器本体の胴部を容器軸線側に押圧操作することによ
り、容器本体の注液口から薬液を滴下供給する。
筒状に形成された点眼容器は軟質の熱可塑性樹脂で成形
されているが、押圧力の弱い高齢者等においては押圧操
作の制御に不自由を感じることがある。また、把持力が
弱い高齢者等においては押圧操作を行う際、指先の把持
位置が安定しづらい場合もある。
のであって、その主たる課題は、容器本体の胴部に対す
る簡単かつ安価な改造をもって、持ち易く、且つスクイ
ズ性に優れた使い勝手の良い点眼容器を提供する点にあ
る。
窪み部形成点眼容器の特徴構成は、可撓性のある中空円
筒状の胴部に、二本の指先で把持可能な窪み部が形成さ
れている点にある。上記特徴構成によれば、容器内の薬
液を投与する際、容器の胴部に形成された窪み部を、二
本の指先で把持するから、指先の把持位置が安定する。
しかも、容器の胴部を押圧操作するとき、その指先に接
触している胴部の一部が既に窪み形成されているから、
円筒状の胴部の一部を弾性復元力に抗して窪み変形させ
る場合に比して、その押圧操作力を軽減することができ
る。従って、中空円筒状の胴部に窪み部を形成するだけ
の簡単かつ安価な改造でありながら、従来の点眼容器に
比して持ち易く、しかも、押圧操作力の軽減化によって
スクイズ性を改善することができるから、容器内の薬液
を正確、容易に投与することのできる使い勝手の良い窪
み部形成点眼容器を提供することができた。
器の特徴構成は、前記窪み部が、胴部の円周方向二箇所
の各々に窪み形成された偏平又はほぼ偏平な把持面から
構成されている点にある。上記特徴構成によれば、容器
の胴部を二本の指先で把持する際、胴部の二箇所に形成
された偏平又はほぼ偏平な把持面を把持することになる
から、把持した指先の局部的な圧迫感が少なくなり、持
ち易さをより改善することができる。
器の特徴構成は、前記窪み部が、胴部の円周方向二箇所
の各々に容器軸線方向中央側ほど容器軸線側に近づく状
態で窪み形成された湾曲凹状の把持面から構成されてい
る点にある。上記特徴構成によれば、容器の胴部を二本
の指先で把持する際、胴部の二箇所に形成された指先の
曲面に近い湾曲凹状の把持面を把持することになるか
ら、把持した指先の局部的な圧迫感がない又は殆どな
く、持ち易さを一層改善することができる。
器の特徴構成は、前記胴部を備えた容器本体が、成形と
同時に液体が充填される熱可塑性材料製の容器本体から
構成されている点にある。上記特徴構成によれば、特
に、製造コストの低廉化が要求される医療用点眼容器に
対しても、製造コストの低廉化を図りつつ、持ち易さと
スクイズ性を改善することがてきる。
主として医療用に用いられる本発明の窪み部形成点眼容
器を示し、ブロー成形又は真空成形と同時に所定量の薬
液が充填された可撓性のある熱可塑性材料製の容器本体
Aと、該容器本体Aのネジ筒部5に形成された雄ネジ5
aに着脱自在に螺合されるキャップBとから構成されて
いる。前記容器本体Aは、内側に彎曲する円形状の底部
1と、これの周縁に連なる中空円筒状の胴部2と、該胴
部2の肩部分2aに連続する円筒状の首部3と、該首部
3の上側位置から直径方向外方に膨出する円環状段部4
と、これの上側に連続する雄ネジ5aを備えたネジ筒部
5と、これの上側に連続する注液口6aを備えた注液筒
部6とから構成されている。
材料としては、ポリエチレン、ポリエチレンーポリプロ
ピレン、ポリプロピレン、ポリエチエチレンテレフタレ
ート、ポリカーボネート等があり、成形された容器本体
A全体が弾性変形可能に構成されている。
6a側ほど内径が大となる有底円錐状の凹部6bが窪み
形成され、この凹部6bの底面には、前記胴部2の指に
よる押圧操作に連れて容器本体Aから押出される液滴量
を設定量に制御可能な小径の注液孔6cが形成されてい
る。前記凹部6bの深さは2〜7mmの範囲、好ましく
は、5〜7mmの範囲、最も好ましくは6mmに構成す
るとともに、前記注液口6aの口径(口元径)は、薬液
の液性に合わせてφ2.0mm〜φ4.0mmの範囲で
調整する。1滴量を一定化(目的に合わせて1滴量当た
り25〜50μLの範囲内に調整)するため、表面張力
が大きい液性の場合は、前記注液口6aの口径を小さく
し、表面張力が小さい液性の場合は、前記注液口6aの
口径を大きくする。更に、前記注液孔6cは、φ0.1
mm〜φ0.8mmの範囲の径の針を用いて形成する。
この針の径は、小さい方が好ましく、φ0.2mm程度
が最も好ましいが、あまり小さいと技術的に困難となる
ので、実際には、φ0.4mm〜φ0.6mmの範囲の
針を用いる。
で把持可能な窪み部7が形成されており、更に、この窪
み部7は、胴部2の円周方向二箇所で、かつ、容器軸線
Xを挟んで相対向する部位の各々に窪み形成された偏平
又はほぼ偏平な一対の挟持面7aから構成されている。
前記各挟持面7aは、容器軸線X方向視においては胴部
2の他の部位の曲率よりも小さな曲率で緩やかに彎曲形
成されているとともに、容器軸線X方向と直行する径方
向視(正面視)では、その容器軸線X方向の両端部分を
除く中間部分が容器軸線Xと平行な直線状に構成されて
いる。
5aに螺合したとき、該容器本体Aの凹部6bに内嵌し
て密封する栓状突起8が一体形成されている。
器本体Aの胴部2に形成された二本の指先で把持可能な
窪み部7の別実施形態を示し、これは、胴部の円周方向
二箇所の各々に容器軸線X方向中央側ほど容器軸線X側
に近づく状態で窪み形成された一対の湾曲凹状の把持面
7bから構成されている。前記各挟持面7bは、容器軸
線X方向視においては胴部2の他の部位の曲率よりも小
さな曲率で緩やかに彎曲形成されているとともに、容器
軸線X方向と直行する径方向視(正面視)では、指先の
彎曲にほぼ沿うように、容器軸線X方向中央側ほど容器
軸線X側に近づく状態で彎曲形成されている。尚、その
他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一である
から、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号
を付記してそれの説明は省略する。
ブロー成形又は真空成形された容器本体Aの注液筒部6
に、注液口6a側ほど内径が大となる有底円錐状の凹部
6bと、胴部2の指先による押圧操作に連れて容器本体
Aから押出される液滴量を設定量に制御可能な小径の注
液孔6cとを予め形成してある点眼容器について説明し
たが、本願発明は、このような点眼容器に限定される者
ではなく、図11に示すように、ブロー成形又は真空成
形と同時に所定量の薬液が充填・密封された可撓性のあ
る熱可塑性材料製の容器本体Aの雄ネジ5aに、容器本
体Aの先端部に注液孔を貫通形成するための針状突起9
を一体形成してあるキャップBを脱着自在に螺合して、
該キャップBの通常の閉止位置よりも一段深い締込み側
への螺合操作により、キャップBの針状突起9で容器本
体Aの先端部に注液孔6aを形成するように構成してあ
る点眼容器であってもよい。尚、その他の構成は、第1
実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成
箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの
説明は省略する。
態では、前記容器本体Aとして、ブロー成形又は真空成
形によって中栓機能を備えた状態で成形された点眼容器
を例示したが、このような構成の点眼容器に限定される
ものではなく、図12に示すように、容器本体Aの筒状
口部10に、射出成形された中栓部材11を嵌合して構
成される点眼容器であってもよい。尚、その他の構成
は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同
一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記し
てそれの説明は省略する。
点眼容器と、比較例に係る胴部に窪み部を形成していな
い中空円筒状の点眼容器とを作成し、これらの点眼容器
の操作性を、スクイズ性を指標として検討した。実施例
1に係るポリエチレン製点眼容器は、第1実施形態の容
器本体Aに対応する形状を有しているものである。詳し
くは、前記実施例1に係るポリエチレン製点眼容器は、
その容器軸線X方向の全長が56.4mmであって、前
記注液口6aの口径(口元径)を2.9mmに形成して
ある。そして、前記胴部2は、高さが33.7mm、直
径19.6mmの上下端が面取りされた円筒状に形成さ
れている。さらに前記胴部2の側面には、一対の前記窪
み部7が、高さHが19.5mm、幅Wが13.3mm
に窪み形成され、その深さDは最深部で1.6mmに設
定されている(図1、2参照)。実施例2に係るポリエ
チレン製点眼容器は、第2実施形態の容器本体Bに対応
する形状を有しているものである。詳しくは、実施例2
に係るポリエチレン製点眼容器は、その容器軸線X方向
の全長が56.4mmであって、前記注液口6aの口径
(口元径)を2.9mmに形成してある。そして、前記
胴部2は、高さが33.7mm、直径19.6mmの上
下端が面取りされた円筒状に形成してある。そして、前
記胴部2の側面には、一対の前記窪み部7が高さHが1
9.5mm、幅Wが13.3mmに窪み形成され、その
深さDは最深部で1.6mmに設定されている(図6、
7参照)。
器は、図13に示すように、中空円筒状の胴部を有して
いて、窪み部を設けていない点を除けば、前記実施例
1、2と同じ構成である。従って、同一の構成箇所に
は、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は
省略する。
のそれぞれは、東ソー175K(商品名、東ソー株式会
社製)を原料とするものであって、これを溶融し、1容
器あたり重量が2.0、2.2及び2.4gになるよう
に成形して得た。
体)を、前記注液筒部6を下向きにして、測定装置の所
定位置にセットした。そして、このポリエチレン製点眼
容器の窪み部7(比較例にあっては、胴部)の外側面中
央部分に前記スクイズ性測定器のチップを当て、前記注
液筒部6の凹部6bを除く内部に水が充満していないこ
と(前記注液口6a付近に空気が滞留していないこと)
を確認してから、前記チップを前記ポリエチレン製点眼
容器の軸線側に移動させて押圧し、前記ポリエチレン製
点眼容器の注液口6aから1滴の水が滴下するのに要す
る押圧操作力を、前記測定装置に付属のデジタルフォー
スゲージで測定した。前述した9種のポリエチレン製点
眼容器のスクイズ性試験において、それぞれの種に対し
て5本の検体を用いて、1本の検体につき5回試験を行
なった。これらの結果の平均値を表1に示す。
量が増加するほど、即ち、その壁厚が厚くなるほど、こ
れらに収容した水を1滴滴下するために必要な押圧操作
力が大きくなることは、実施例1、2並びに比較例のす
べてにおいて共通していることがわかる。
窪み部7を、前記胴部7に形成してある実施例1、2に
係る点眼容器は、比較例に係る点眼容器に対する押圧操
作力の約1/3から約半分の押圧操作力で内容物(水)
を滴下することができ、容器本体の胴部に対して簡単か
つ安価な改造を施すことによって、スクイズ性が向上し
ていることがわかる。このようにしてスクイズ性を向上
させることによって、押圧力や把持力が弱い人であって
も、容易にを操作して、容器内に収容された薬液を滴下
させることができる点眼容器を得ることができた。
各挟持面7a,7bを、容器軸線X方向視において胴部
2の他の部位の曲率よりも小さな曲率で緩やかに彎曲形
成したが、各挟持面7a,7bを、容器軸線X方向視に
おいて接線方向に沿う一直線状の偏平面、又は、容器軸
線X側に向かって窪む凹状湾曲に形成して実施してもよ
い。 (2) 前記容器本体Aとしては、少なくとも胴部2が
可撓性のある中空円筒状に構成されているものであれ
ば、如何なる構造の容器本体Aを用いて実施してもよ
い。 (3) 上述の各実施形態では、前記窪み部7を構成す
る各挟持面7a,7bを、胴部2の円周方向二箇所に形
成したが、胴部2の円周方向三箇所以上に形成して実施
してもよい。
示す容器本体の正面図
示す容器本体の正面図
を示す全体の断面正面図
を示す全体の断面正面図
Claims (4)
- 【請求項1】 可撓性のある中空円筒状の胴部に、二本
の指先で把持可能な窪み部が形成されている窪み部形成
点眼容器。 - 【請求項2】 前記窪み部が、胴部の円周方向二箇所の
各々に窪み形成された偏平又はほぼ偏平な把持面から構
成されている請求項1記載の窪み部形成点眼容器。 - 【請求項3】 前記窪み部が、胴部の円周方向二箇所の
各々に容器軸線方向中央側ほど容器軸線側に近づく状態
で窪み形成された湾曲凹状の把持面から構成されている
請求項2記載の窪み部形成点眼容器。 - 【請求項4】 前記胴部を備えた容器本体が、成形と同
時に薬液が充填される熱可塑性材料製の容器本体から構
成されている請求項1、2又は3記載の窪み部形成点眼
容器
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JP11-230652 | 1999-08-17 | ||
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