JP2001119053A - 半導体素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体素子およびその製造方法

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JP2001119053A
JP2001119053A JP29301499A JP29301499A JP2001119053A JP 2001119053 A JP2001119053 A JP 2001119053A JP 29301499 A JP29301499 A JP 29301499A JP 29301499 A JP29301499 A JP 29301499A JP 2001119053 A JP2001119053 A JP 2001119053A
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layer
semiconductor
porous
substrate
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Takeshi Matsushita
孟史 松下
Shinichi Mizuno
真一 水野
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Sony Corp
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    • H01L31/18Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment of these devices or of parts thereof
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業効率よく、製造することのできる半導体
素子、とくに、太陽電池およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 基板1上に、半導体層3、4、5を有
し、半導体層の一部に、多孔質化され、半導体層を貫通
する多孔質膜30が形成されていることを特徴とする半
導体素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子および
その製造方法に関するものであり、さらに詳細には、作
業効率よく、製造することのできる半導体素子およびそ
の製造方法に関し、とくに、作業効率よく、製造するこ
とのできるバックコンタクト型集積太陽電池およびその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコン基板の表面に形成した多孔質シ
リコン層上に、シリコン太陽電池素子を形成し、形成し
たシリコン太陽電池素子をシリコン基板から剥離して、
基板上に転写し、シリコン太陽電池を製造する方法が知
られている(たとえば、特開平8−213645号公報
など)。
【0003】また、光の入射側面に、電極が形成された
従来の太陽電池にあっては、電極の陰に起因する無効電
極面積の低減に限界があり、電流損失の低減にも限界が
あるため、電極が形成された面とは反対側の面から、光
を入射させるように構成されたいわゆるバックコンタク
ト型の太陽電池が提案されている(たとえば、特開平1
1−214720号公報。)。
【0004】このように、シリコン基板の表面に形成し
た多孔質シリコン層上に、シリコン太陽電池素子を形成
し、形成したシリコン太陽電池素子をシリコン基板から
剥離して、透明基板上に転写し、電極が形成された面と
は反対側の面から、光を入射させるように構成されたバ
ックコンタクト型シリコン太陽電池において、発電容量
を増大させるために、太陽電池を複数のセルに分割し
て、太陽電池モジュールとして使用する試みがなされて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この場合、従来は、レ
ーザを用いて、複数のセルをパターンニングする方法が
用いられているが、レーザによるパターンニングは、半
導体層および単結晶シリコン基板の表面に形成された多
孔質シリコン層を切断することによって、隣接するセル
を電気的に絶縁分離するものであるため、バックコンタ
クト型集積シリコン太陽電池の製造過程で、半導体層お
よび多孔質シリコン層が、シリコン基板の表面から剥離
しやすく、作業性が著しく悪いという問題があった。
【0006】かかる問題は、太陽電池に限らず、MOS
などの他の種類の半導体素子においても、解決すべき問
題である。
【0007】したがって、本発明は、作業効率よく、製
造することのできる半導体素子およびその製造方法を提
供することを目的とするものである。
【0008】本発明の別の目的は、作業効率よく、製造
することのできるバックコンタクト型集積太陽電池およ
びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
基板上に、少なくとも1つの半導体層を有し、前記少な
くとも1つの半導体層の一部に、多孔質化され、前記少
なくとも1つの半導体層を貫通する多孔質膜が形成され
ていることを特徴とする半導体素子によって達成され
る。
【0010】本発明によれば、少なくとも1つの半導体
層を有する隣接する素子は、多孔質層によって、電気的
には、絶縁分離されているものの、物理的には、多孔質
膜を介して、結合されているので、製造中に、基板から
剥離することがなく、作業効率よく、素子が集積された
半導体素子を製造することが可能となる。
【0011】本発明の好ましい実施態様においては、前
記多孔質膜が熱酸化されて、絶縁分離膜が形成されてい
る。
【0012】本発明の好ましい実施態様によれば、素子
間を確実に絶縁分離することが可能になる。
【0013】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記基板がシリコン基板によって形成されている。
【0014】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記シリコン基板が単結晶シリコン基板によって形
成されている。
【0015】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記単結晶シリコン基板が薄膜単結晶シリコン基板
によって形成されている。
【0016】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記多孔質膜が2以上設けられている。
【0017】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの半導体層が、多孔質層を介し
て、前記基板上に形成されている。
【0018】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、多孔質層の部分で、基板を剥離して、半導体層を別
の支持基板により支持させることによって、基板を再利
用することが可能になる。
【0019】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記多孔質層が多孔質シリコン層によって形成され
ている。
【0020】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの半導体層が、第1の半導体層
および前記第1の半導体層上に形成された第2の半導体
層を含んでいる。
【0021】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第2の半導体層がパターンニングされ、パター
ンニングによって露出された前記第2の半導体層ととも
に、電極を形成している。
【0022】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第1の半導体層がp型半導体層によって形成さ
れ、前記第2の半導体層がn型半導体層によって形成さ
れている。
【0023】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層が光発電
素子を形成している。
【0024】本発明の前記目的はまた、支持基板に接着
された少なくとも1つの半導体層と、前記少なくとも1
つの半導体層の前記支持基板と反対側の面に形成された
保護膜と、前記保護膜上に形成された反射防止膜と、前
記反射防止膜に接着された透明基板とを備え、前記少な
くとも1つの半導体層の一部に、多孔質化され、前記少
なくとも1つの半導体層を貫通する多孔質膜が形成され
ていることを特徴とする半導体素子によって達成され
る。
【0025】本発明によれば、少なくとも1つの半導体
層を有する隣接する素子は、多孔質層によって、電気的
には、絶縁分離されているものの、物理的には、多孔質
膜を介して、結合されているので、少なくとも1つの半
導体層を、基板から剥離し、保護膜と反射防止膜を形成
して、透明基板を接着する前に、少なくとも1つの半導
体層が、基板から剥離することがなく、作業効率よく、
素子が集積された半導体素子を製造することが可能とな
る。
【0026】本発明の好ましい実施態様においては、前
記多孔質膜が熱酸化されて、絶縁分離膜が形成されてい
る。
【0027】本発明の好ましい実施態様によれば、素子
間を確実に絶縁分離することが可能になる。
【0028】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの半導体層が、第1の半導体層
および前記第1の半導体層上に形成された第2の半導体
層を含んでいる。
【0029】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第2の半導体層がパターンニングされ、パター
ンニングによって露出された前記第2の半導体層ととも
に、電極を形成している。
【0030】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第1の半導体層がp型半導体層によって形成さ
れ、前記第2の半導体層がn型半導体層によって形成さ
れている。
【0031】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層が光発電
素子を形成している。
【0032】本発明の前記目的はまた、基板上に、少な
くとも1つの半導体層を形成し、前記少なくとも1つの
半導体層の一部に、前記少なくとも1つの半導体層を貫
通する多孔質膜を形成することを特徴とする半導体素子
の製造方法によって達成される。
【0033】本発明によれば、少なくとも1つの半導体
層を有する隣接する素子は、多孔質層によって、電気的
には、絶縁分離されているものの、物理的には、多孔質
膜を介して、結合されているので、製造中に、基板から
剥離することがなく、作業効率よく、素子が集積された
半導体素子を製造することが可能となる。
【0034】本発明の好ましい実施態様においては、さ
らに、前記多孔質膜を熱酸化して、絶縁分離層を形成す
ることによって、半導体素子が製造される。
【0035】本発明の好ましい実施態様によれば、素子
間を確実に絶縁分離することが可能になる。
【0036】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記基板がシリコン基板によって形成されている。
【0037】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記シリコン基板が単結晶シリコン基板によって形
成されている。
【0038】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記単結晶シリコン基板が薄膜単結晶シリコン基板
によって形成されている。
【0039】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記多孔質膜が2以上設けられている。
【0040】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの半導体層が、多孔質層を介し
て、前記基板上に形成されている。
【0041】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、多孔質層の部分で、基板を剥離して、半導体層を別
の支持基板により支持させることによって、基板を再利
用することが可能になる。
【0042】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記多孔質層が多孔質シリコン層によって形成され
ている。
【0043】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの半導体層が、第1の半導体層
および前記第1の半導体層上に形成された第2の半導体
層を含んでいる。
【0044】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、レーザ・アブレーションを用いて、所定のパターン
で、前記第2の半導体層を除去し、前記第1の半導体層
を露出させて、電極パターンを形成することによって、
半導体素子が製造される。
【0045】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、微細なパターンニングが可能なレーザ・アブレーシ
ョンによって、所定のパターンで、第2の半導体層を除
去し、第1の半導体層を露出させているので、フォトレ
ジストなどのマスクを使用することなく、簡易なプロセ
スで、かつ、低コストで、所望の電極パターンが形成さ
れた半導体素子を製造することが可能になる。
【0046】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、さらに、形成された電極パターンにしたがって、前
記第1の半導体層の一部を除去して、電極を形成するこ
とによって、半導体素子が製造される。
【0047】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第1の半導体層がp型半導体層によって形成さ
れ、前記第2の半導体層がn型半導体層によって形成さ
れている。
【0048】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第1の半導体層および前記第2の半導体層をエ
ピタキシャル成長によって形成することによって、半導
体素子が製造される。
【0049】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記電極の形成後、前記少なくとも1つの半導体層
を支持基板に接着し、前記多孔質層の部分で、前記少な
くとも1つの半導体層から、前記基板を剥離することに
よって、半導体素子が製造される。
【0050】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記基板が剥離された前記少なくとも1つの半導体
層の表面に、保護膜を形成することによって、半導体素
子が製造される。
【0051】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、半導体層の表面の再結合を低減することができる。
【0052】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記保護膜の表面に、反射防止膜を形成することに
よって、半導体素子が製造される。
【0053】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記反射防止膜の表面に、透明基板を接着すること
によって、半導体素子が製造される。
【0054】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持基板がプラスチックフイルムによって形成
されている。
【0055】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記透明基板がプラスチックフイルムによって形成
されている。
【0056】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、超音波エネルギーを用いて、前記多孔質シリコン層
の強度を低下させて、前記多孔質層の部分で、前記基板
を剥離することによって、半導体素子が製造される。
【0057】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記半導体層の裏面に前記支持基板を接着するのに
先立って、前記半導体層の表面に残存する前記多孔質層
を除去することによって、半導体素子が製造される。
【0058】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、陽極化成によって、前記多孔質膜が形成される。
【0059】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、多孔質膜を、容易に、少なくとも1つの半導体層を
貫通するように形成することが可能になる。
【0060】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、直流電源に接続された陽極および陰極を備え、電解
溶液を収容した電解溶液槽内に、前記基板と、前記多孔
質層と、前記少なくとも1つの半導体層とからなる積層
体およびスリット状開口部が形成された絶縁材料よりな
るマスク部材を、前記マスク部材が、前記積層体に対向
し、かつ、前記積層体に対して、前記陰極側に位置する
ように、絶縁材料により形成された支持部材によって、
前記電解溶液槽内に配置し、前記直流電源から電流を供
給することによって、前記多孔質膜を形成することによ
って、半導体素子が製造される。
【0061】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、供給する電流と電流の供給時間を制御することによ
って、多孔質膜の深さを容易に制御することができるか
ら、多孔質膜を、容易に、少なくとも1つの半導体層を
貫通するように形成することが可能になり、また、絶縁
材料よりなるマスク部材に形成するスリット状開口部の
形状および位置を適宜選択し、基板と、多孔質層と、少
なくとも1つの半導体層とからなる積層体とマスク部材
の相対的位置関係を適宜選択することによって、任意の
形状の多孔質膜を、積層体の任意の位置に容易に形成す
ることが可能となる。
【0062】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記電解溶液が、容積比が3:1ないし1:1の弗
化水素酸とエチルアルコールの溶液により構成されてい
る。
【0063】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記マスク部材の前記スリット状開口部が、レーザ
加工によって形成されている。
【0064】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記マスク部材の前記スリット状開口部の各々が、
レーザ加工によって、前記マスク部材を、その横断面が
略楔状をなすように加工されて、形成されている。
【0065】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層が光発電
素子を形成している。
【0066】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、複数の素子を備え、裏面から光が入射されるバック
コンタクト型集積太陽電池を、作業効率よく、製造する
ことが可能となる。
【0067】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0068】図1ないし図9は、単一セル型薄膜単結晶
シリコン太陽電池の製造プロセスを示す工程図である。
【0069】単一セル型薄膜単結晶シリコン太陽電池の
製造にあたっては、図1に示されるように、まず、ホウ
素などのp型不純物を添加した0.01ないし0.02
Ω・cmの比抵抗を有するp型単結晶シリコン基板1の
表面に、たとえば、陽極化成法によって多孔質シリコン
層2が形成される。すなわち、多孔質シリコン層2上
に、結晶性に優れたエピタキシャル層が形成されるよう
に、たとえば、0.5ないし3mA/平方センチメート
ルの電流密度で、2ないし10分間、たとえば、8分間
にわたって、第一の陽極化成処理が施されて、多孔率の
小さい第一の多孔質シリコン層(図示せず)が形成さ
れ、次いで、たとえば、3ないし20mA/平方センチ
メートルの電流密度で、2ないし10分間、たとえば、
8分間にわたって、第二の陽極化成処理が施されて、多
孔率が中程度の第二の多孔質シリコン層(図示せず)が
形成された後、たとえば、40ないし300mA/平方
センチメートルの電流密度で、数秒間にわたり、第三の
陽極化成処理が施されて、多孔率が大きい第三の多孔質
シリコン層(図示せず)が形成される。多孔質シリコン
層2の厚みは、2ないし10μm、好ましくは、約8μ
mである。ここに、陽極化成法は、シリコン基板1を陽
極として、弗化水素酸溶液中で、通電をおこなう方法で
あり、陽極化成法としては、たとえば、伊東等による
「表面技術Vol.46、No.5、p8〜13、1995
『多孔質シリコンの陽極化成』」に記載された二重セル
法が知られている。
【0070】この方法は、2つの電解溶液槽の間に、多
孔質シリコン層2を形成すべきシリコン基板1を配置
し、2つの電解溶液槽に、直流電源と接続された白金電
極を設け、2つの電解溶液槽に、電解溶液を入れて、シ
リコン基板1を陽極、白金電極を陰極として、直流電圧
を印加し、シリコン基板1の一方の面を浸食させて、多
孔質化するものである。電解溶液としては、たとえば、
弗化水素酸とエチルアルコールの容積比が3:1ないし
1:1の電解溶液が好ましく使用される。
【0071】次いで、図2に示されるように、多孔質シ
リコン層2の表面に、1050ないし1200℃、たと
えば、1100℃で、5ないし30分間にわたって、水
素アニール処理が施されて、多孔質シリコン層2の表面
に形成された多数の孔が塞がれた後、SiH、SiC
、SiCl、SiHCl、SiHClなど
のガスを用いて、1000ないし1150℃、たとえ
ば、1070℃で、多孔質シリコン層2の表面上に、p
型層3が、0.1ないし1μmの厚さに、エピタキシ
ャル成長され、次いで、p型層4が、不純物濃度が10
14ないし10 /立方センチメートルとなるよう
に、1ないし50μmの厚さに、連続エピタキシャル成
長される。その後、陰極となるn型層5が、拡散また
はエピタキシャル成長により、0.1ないし1μmの厚
さに形成される。
【0072】ここに、水素アニール処理、エピタキシャ
ル成長および拡散過程において、多孔質シリコン層2中
のシリコン原子が移動して、再配列される結果、第三の
多孔質シリコン層は、引張強度が著しく弱くなって、分
離層6に転化する。分離層6は、p型層3およびp型
層4が、部分的にあるいは全体的に、シリコン基板1か
ら剥離することがない程度の引張強度を有している。
【0073】さらに、図3に示されるように、エキシマ
レーザなどを用いて、所定のパターンで、n型層5
が、レーザ・アブレーションによって除去され、陽極で
あるp型層4が露出される。本実施態様においては、陰
極であるn型層5を、微細なパターンニングが可能な
レーザ・アブレーションによって除去し、陽極であるp
型層4を露出させているので、フォトレジストなどのマ
スクを用いることなく、低コストで、所望の電極パター
ンを形成することが可能になる。
【0074】次いで、図4に示されるように、n型層
5、p型層4およびp型層3を貫通し、多孔質シリコ
ン層2に達する多孔率の大きい多孔質シリコン膜30
が、陽極化成によって形成される。多孔質シリコン膜3
0の多孔率としては、たとえば、多孔率が、40ないし
80容積%のものが選ばれる。
【0075】図10は、多孔質シリコン膜30を形成す
る陽極化成装置の略断面図である。
【0076】図10に示されるように、たとえば、弗化
水素酸とエチルアルコールの容積比が3:1ないし1:
1の電解溶液40が収容された電解溶液槽41内には、
一対の白金電極42、43が設けられ、一対の白金電極
42、43は直流電源44に接続されている。また、絶
縁材料により形成された支持部材45によって、図2に
示されるシリコン基板1、多孔質シリコン層2、p
層3、p型層4およびn型層5よりなる積層体46が
支持され、積層体46の負の白金電極42側には、塩化
ビニル樹脂によって形成されたマスク47が支持部材4
5によって支持されている。その結果、支持部材45、
積層体46およびマスク47によって、電解溶液槽41
は二分されることになる。
【0077】図11は、マスク47の略平面図である。
【0078】図11に示されるように、マスク47に
は、複数の矩形状開口部48が、たとえば、レーザ加工
によって形成されている。各矩形状開口部48は、たと
えば、20μmの幅のスリット状に形成されている。
【0079】図10に示されるように、各矩形状開口部
48は、レーザによって、その横断面が略楔状をなすよ
うに加工されたマスク47の部分に連通するように、形
成されている。
【0080】このようにして構成された陽極化成装置に
よって、以下のようにして、多孔質シリコン膜30が形
成される。
【0081】初めに、シリコン基板1、多孔質シリコン
層2、p型層3、p型層4およびn型層5よりなる
積層体46と、マスク47が、マスク47の複数の矩形
状開口部48が、n型層5、p型層4およびp型層
3に多孔質シリコン膜30を形成すべき位置に対応した
位置に位置するように、電解溶液40中に位置決めされ
る。
【0082】次いで、直流電源44を用いて、正の白金
電極42と負の白金電極43との間に、電流を流すと、
支持部材45は絶縁材料によって形成されているため、
電流は電解溶液40中のみを流れる。
【0083】積層体46の負の白金電極42側には、塩
化ビニル樹脂によって形成されたマスク47が、複数の
矩形状開口部48が、n型層5、p型層4およびp
型層3に多孔質シリコン膜30を形成すべき位置に対応
した位置に位置するように、電解溶液40中に配置され
ているため、電流は、マスク47に形成された複数の矩
形状開口部48に対応する積層体46の部分を横切って
流れる。
【0084】その結果、マスク47に形成された複数の
矩形状開口部48に対応する積層体46の部分に多孔質
シリコン膜30が形成される。
【0085】電流値および陽極化成処理時間は、多孔質
シリコン膜30が、n型層5、p型層4およびp
層3のすべてを貫通するが、シリコン基板1内には形成
されないように、選択される。これによって、シリコン
基板1を再利用することが可能になる。たとえば、1か
ら100mA/平方センチメートル、たとえば、14m
A/平方センチメートルで、6分間にわたって、陽極化
成処理して、多孔質シリコン膜30を形成することがで
きる。
【0086】こうして、n型層5、p型層4およびp
型層3を貫通し、多孔質シリコン層2に達する多孔質
シリコン膜30を陽極化成法によって形成した後、多孔
質シリコン膜30は、800ないし1000℃の温度
で、熱酸化されて、セル間を分離する絶縁分離膜30に
転化される。図5に示されるように、この熱酸化によっ
て、n型層5の表面に、シリコン酸化膜50が同時に
形成される。
【0087】本実施態様によれば、隣接するセル間は、
型層5、p型層4およびp型層3を貫通し、多孔
質シリコン層2に達する多孔質シリコン膜30が転化さ
れた絶縁分離膜30によって、電気的には、絶縁分離さ
れているが、物理的には、絶縁分離膜30を介して、結
合されているため、レーザー・アブレーションによっ
て、n型層5、p型層4およびp型層3を切断し
て、隣接するセル間を絶縁分離する場合のように、太陽
電池素子を形成して、シリコン基板1から剥離する前
に、n型層5、p型層4およびp型層3がシリコン
基板1から剥離することを効果的に防止することが可能
となり、作業性を大幅に向上させることができる。
【0088】次いで、図6に示されるように、エキシマ
レーザなどを用いて、レーザ・アブレーションによっ
て、所望のパターンで、陰極となるn型層5が除去さ
れ、陽極となるp型層4が露出される。本実施態様にお
いては、微細なパターンニングが可能なレーザ・アブレ
ーションにより、所望のパターンで、陰極となるn
層5を除去し、陽極となるp型層4を露出させているの
で、フォトレジストなどのマスクを用いることなく、所
望の微細な電極パターンを形成することが可能になる。
【0089】次いで、露出されたp−n結合を保護す
るために、800ないし1000℃の温度で、シリコン
酸化膜50が熱酸化されて、シリコン酸化膜50の厚み
が増大する。
【0090】その後、図7に示されるように、エキシマ
レーザなどを用いて、レーザ・アブレーションによって
電極窓明けがされ、シリコン酸化膜50に形成された開
口部に、たとえば、金属ペーストがスクリーン印刷され
て、複数の電極9、陽極9aおよび陰極9bが形成され
る。電極9は、絶縁分離膜30を跨いで、隣接するセル
のn型層5およびp型層4に接続され、p型層4に接
続した陽極9aおよびn型層5に接続した陰極9b
は、両端部にのみ形成される。ここに、電極9、陽極9
aおよび陰極9bは、太陽電池の裏面から入射し、太陽
電池を透過した光をできるだけ多く、反射させるように
するため、面積が大きい方が望ましい。
【0091】次いで、接着剤51を用いて、不透明なプ
ラスチックフイルム52が接着された後、シリコン基板
1が、水またはエチルアルコールなどの溶液中に浸さ
れ、たとえば、25kHz、600Wの超音波がシリコ
ン基板1に照射される。その結果、超音波のエネルギー
によって、分離層6の剥離強度が弱められて、分離層6
が破壊され、図8に示されるように、シリコン基板1が
太陽電池素子53から剥離される。
【0092】シリコン基板1が剥離された太陽電池素子
53の裏面には、多孔質シリコン層2が残っているの
で、弗化水素酸と硝酸の混合液などを用いて、回転シリ
コンエッチング法などによって、太陽電池素子53の裏
面の多孔質シリコン層2を除去し、p型層3が露出さ
れる。さらに、露出されたp型層3の表面の再結合速
度を低減させるため、シリカを有機溶媒に溶解した溶液
がp型層3の表面に塗布されて、シリカ含有層(図示
せず)が形成され、UV照射により発生したオゾンによ
って、シリカ含有層が酸化されて、p型層3の表面
に、厚さ10nm以下の保護膜54が形成される。
【0093】すなわち、シリカを、アルコールを主成分
とし、エステル、ケトンを含む有機溶媒に溶解したシリ
カ溶液を、p型層3の表面に塗布して、シリカ含有層
を形成した後、紫外線が照射される。その結果、オゾン
が発生して、シリカ含有層中の有機溶媒を蒸発させ、さ
らに、シリカ含有層中のシリカが酸化されて、酸化シリ
コンの保護膜54が形成される。たとえば、エキシマ紫
外線ランプを用いて、波長172nmの紫外線を、1な
いし100mW/平方センチメートルで、1秒ないし3
0分間、好ましくは、5ないし100mW/平方センチ
メートルで、1秒ないし2分間にわたって、照射して、
オゾンを発生させ、酸化シリコンの保護膜54を形成す
ることができる。
【0094】本実施態様においては、シリカ溶液を塗布
して、シリカ含有層を形成したp型層3の表面に、紫
外線を照射して、オゾンを発生させ、発生したオゾンに
よって、シリカ含有層中の有機溶媒を蒸発させるととも
に、シリカを酸化して、低温で、酸化シリコンの保護膜
54を形成しているので、耐熱性の低い不透明なプラス
チックフイルム52を損傷させることも、不透明なプラ
スチックフイルム52を接着するために用いた接着剤5
1を損傷させることもない。また、スパッタリングや低
温CVDによって、保護層54を形成する場合に比し
て、真空設備を設ける必要もなく、装置自体も安価であ
り、低コストで、保護膜54を形成することができる。
【0095】こうして、高濃度のp型層3によって、
太陽電池素子53の内部から、電子がp型層3の表面
に拡散することが防止され、p型層3の表面と保護膜
54との表面再結合速度を低減することが可能となる。
【0096】その後、保護膜54の表面に、チタン酸化
物(TiOx)を含んだ溶液が塗布され、紫外線が照射
されることによって、塗膜が乾燥されるとともに、チタ
ン酸化物が酸化あるいは還元され、厚さ10ないし10
0nmの主として二酸化チタンよりなる酸化チタン反射
防止膜55が、保護膜54の表面に形成される。さら
に、酸化チタン反射防止膜55の表面に、接着剤56を
用いて、プラスチックフイルム57が接着され、図9に
示されるように、バックコンタクト型の集積型薄膜単結
晶シリコン太陽電池58が生成される。
【0097】本実施態様によれば、隣接するセル間は、
型層5、p型層4およびp型層3を貫通し、多孔
質シリコン層2に達する多孔質シリコン膜30が転化さ
れた絶縁分離膜30によって、電気的には絶縁分離され
ているが、物理的には、絶縁分離膜30介して、結合さ
れているため、レーザー・アブレーションによって、n
型層5、p型層4およびp型層3を切断して、隣接
するセル間を絶縁分離する場合のように、太陽電池素子
53を形成して、シリコン基板1から剥離する前に、n
型層5、p型層4およびp型層3がシリコン基板1
から剥離することを効果的に防止することが可能とな
り、作業性を大幅に向上させることができる。
【0098】また、本実施態様によれば、シリカ溶液を
塗布したp型層3の表面に、紫外線を照射して、オゾ
ンを発生させ、発生したオゾンによって、シリカ含有層
中の有機溶媒を蒸発させるとともに、シリカ含有層中の
シリカを酸化して、低温で、酸化シリコンの保護膜54
を形成しているので、耐熱性の低い不透明なプラスチッ
クフイルム52を損傷させることも、不透明なプラスチ
ックフイルム52を接着するために用いた接着剤51を
損傷させることも効果的に防止することができる。ま
た、スパッタリングや低温CVDによって、保護層54
を形成する場合に比して、真空設備を設ける必要もな
く、装置自体も安価であり、低コストで、保護膜54を
形成して、表面再結合を低減させることが可能となる。
【0099】さらに、本実施態様によって製造されたバ
ックコンタクト型の集積型薄膜単結晶シリコン太陽電池
58にあっては、光はプラスチックフイルム58に入射
するように構成され、入射面には電極がないため、無効
電極面積を減少させ、変換効率を大幅に向上させること
が可能になる。
【0100】また、本実施態様によれば、微細なパター
ンニングが可能なレーザ・アブレーションによって、所
望のパターンで、陰極となるn型層5を除去し、陽極
となるp型層4を露出させているので、フォトレジスト
などのマスクを用いることなく、所望の微細な電極パタ
ーンを形成することが可能になる。
【0101】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
【0102】たとえば、前記実施態様においては、太陽
電池につき、説明を加えたが、本発明は、太陽電池を製
造する場合に限定されるものではなく、MOSなどの他
の種類の半導体素子を製造する場合にも、適用可能であ
ることはいうまでもない。
【0103】さらに、前記実施態様においては、陽極9
aと陰極9bは、金属ペーストをスクリーン印刷するこ
とによって形成されているが、スパッタリングなどによ
り、陽極9aと陰極9bを形成することもできる。
【0104】また、前記実施態様においては、接着剤5
1を用いて、不透明なプラスチックフイルム52が接着
されているが、プラスチックフイルムが透明であるか否
かは問われるものではなく、さらに、プラスチックフイ
ルム52に代えて、ペーパーシートあるいはSUSなど
の薄膜金属を接着するようにしてもよい。
【0105】さらに、前記実施態様においては、アルコ
ールを主成分とし、エステル、ケトンを含む有機溶媒
に、シリカを溶解したシリカ溶液を、p型層3の表面
に塗布して、シリカ含有層を形成した後、紫外線を照射
して、生成したオゾンにより、シリカ含有層中の有機溶
媒を蒸発させるとともに、シリカ含有層中のシリカを酸
化して、酸化シリコンよりなる保護膜54を形成してい
るが、シリカ溶液をp型層3の表面に塗布して、シリ
カ含有層を形成した後、25ないし150℃の温度下
で、シリカ含有層中の有機溶媒を蒸発させ、その後に、
紫外線を照射し、生成したオゾンによって、シリカ含有
層中のシリカを酸化して、酸化シリコンよりなる保護膜
54を形成してもよい。この方法によれば、紫外線の照
射に先立って、あらかじめ、シリカ含有層中の有機溶媒
を蒸発させているので、紫外線の照射によって生成され
たオゾンを用いて、より短時間に、保護膜54を形成す
ることが可能になる。さらに、p型層3の表面に、シ
リカ溶液とチタン酸化物(TiOx)溶液とを連続し
て、p型層3の表面に塗布し、紫外線を照射して、シ
リカ溶液の溶媒およびチタン酸化物溶液中の溶媒を蒸発
させるとともに、発生したオゾンによって、シリカを酸
化して、酸化シリコンよりなる保護膜54を形成し、連
続して、チタン酸化物を酸化あるいは還元して、主とし
て二酸化チタンからなる酸化チタン反射防止膜55を形
成することもできる。この際、p型層3の表面に、シ
リカ溶液を塗布して、シリカ含有層を形成し、シリカ含
有層の乾燥後に、チタン酸化物(TiOx)溶液を塗布
し、紫外線を照射して、チタン酸化物溶液中の溶媒を蒸
発させるとともに、発生したオゾンによって、シリカを
酸化して、酸化シリコンよりなる保護膜54を形成し、
連続して、チタン酸化物を酸化あるいは還元して、主と
して二酸化チタンからなる酸化チタン反射防止膜55を
形成するようにしてもよい。さらに、紫外線の照射によ
って生成されたオゾンを用いて、酸化シリコンよりなる
保護膜54を形成する代わりに、スパッタリング法ある
いは150℃以下の低温CVD法によって、酸化シリコ
ンよりなる保護膜54を形成することもできる。
【0106】また、前記実施態様においては、p型層
3が形成されているが、p型層4と保護膜13、54と
の界面再結合が小さくできる場合には、p型層3を形
成せずに、p型層3によるオージェ再結合に起因する
変換効率の低下を防止することができる。
【0107】さらに、前記実施態様において、n型層
5にグレーティングを形成して、光閉じ込めによる変換
効率の向上を図ることもできる。
【0108】また、前記実施態様においては、p型シリ
コン基板1を用い、p型シリコン基板1上に、p型層
3、p型層4およびn型層5の順に、半導体層を形成
しているが、n型シリコン基板を用いてもよく、p
層またはp型層を陰極として、n型層またはn型層を
陽極として用いるようにしてもよい。
【0109】さらに、前記実施態様においては、多孔質
シリコン膜30は、n型層5、p型層4およびp
層3を貫通し、多孔質シリコン層2に達するように形成
されているが、多孔質シリコン膜30は、n型層5、
p型層4およびp型層3を貫通していれば足り、多孔
質シリコン層2に達するように形成されていることは必
ずしも必要がなく、多孔質シリコン層2に接するように
形成されてもよい。
【0110】さらに、図10に示された陽極化成装置に
おいては、白金電極42、43が用いられているが、電
極の材料としては、白金に限定されるものではなく、カ
ーボンや炭化珪素など、弗化水素酸に侵されない任意の
電極材料によって、電極を形成することができる。
【0111】また、図10に示された陽極化成装置にお
いては、塩化ビニル樹脂によって形成されたマスク47
が用いられているが、マスク47を塩化ビニル樹脂によ
って形成することは必ずしも必要がなく、フッ素樹脂な
ど、弗化水素酸に侵されない任意の絶縁材料によって、
マスク47を形成することができる。
【0112】
【発明の効果】本発明によれば、作業効率よく、製造す
ることのできる半導体素子およびその製造方法を提供す
ることが可能になる。
【0113】また、本発明によれば、作業効率よく、製
造することのできるバックコンタクト型集積太陽電池お
よびその製造方法を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかるバ
ックコンタクト型の集積型薄膜単結晶シリコン太陽電池
の製造プロセスを示す工程図である。
【図2】図2は、本発明の好ましい実施態様にかかるバ
ックコンタクト型の集積型薄膜単結晶シリコン太陽電池
の製造プロセスを示す工程図である。
【図3】図3は、本発明の好ましい実施態様にかかるバ
ックコンタクト型の集積型薄膜単結晶シリコン太陽電池
の製造プロセスを示す工程図である。
【図4】図4は、本発明の好ましい実施態様にかかるバ
ックコンタクト型の集積型薄膜単結晶シリコン太陽電池
の製造プロセスを示す工程図である。
【図5】図5は、本発明の好ましい実施態様にかかるバ
ックコンタクト型の集積型薄膜単結晶シリコン太陽電池
の製造プロセスを示す工程図である。
【図6】図6は、本発明の好ましい実施態様にかかるバ
ックコンタクト型の集積型薄膜単結晶シリコン太陽電池
の製造プロセスを示す工程図である。
【図7】図7は、本発明の好ましい実施態様にかかるバ
ックコンタクト型の集積型薄膜単結晶シリコン太陽電池
の製造プロセスを示す工程図である。
【図8】図8は、本発明の好ましい実施態様にかかるバ
ックコンタクト型の集積型薄膜単結晶シリコン太陽電池
の製造プロセスを示す工程図である。
【図9】図9は、本発明の好ましい実施態様にかかるバ
ックコンタクト型の集積型薄膜単結晶シリコン太陽電池
の製造プロセスを示す工程図である。
【図10】図10は、陽極化成装置の略断面図である。
【図11】図11は、マスクの略平面図である。
【符号の説明】
1 p型単結晶シリコン基板 2 多孔質シリコン層 3 p型層 4 p型層 5 n型層 6 分離層 9 電極 9a 陽極 9b 陰極 30 多孔質シリコン膜(絶縁分離膜) 40 電解溶液 41 電解溶液槽 42、43 白金電極 44 直流電源 45 支持部材 46 積層体 47 マスク 48 矩形状開口部 50 シリコン酸化膜 51 接着剤 52 プラスチックフイルム 53 太陽電池素子 54 保護膜 55 酸化チタン反射防止膜 56 接着剤 57 プラスチックフイルム 58 バックコンタクト型の集積型薄膜単結晶シリコン
太陽電池

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、少なくとも1つの半導体層を
    有し、前記少なくとも1つの半導体層の一部に、多孔質
    化され、前記少なくとも1つの半導体層を貫通する多孔
    質膜が形成されていることを特徴とする半導体素子。
  2. 【請求項2】 前記多孔質膜が熱酸化されて、絶縁分離
    膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    半導体素子。
  3. 【請求項3】 前記基板がシリコン基板であることを特
    徴とする請求項1または2に記載の半導体素子。
  4. 【請求項4】 前記シリコン基板が単結晶シリコン基板
    であることを特徴とする請求項3に記載の半導体素子。
  5. 【請求項5】 前記単結晶シリコン基板が薄膜単結晶シ
    リコン基板であることを特徴とする請求項4に記載の半
    導体素子。
  6. 【請求項6】 前記多孔質膜が2以上設けられているこ
    とを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載
    の半導体素子。
  7. 【請求項7】 前記少なくとも1つの半導体層が、多孔
    質層を介して、前記基板上に形成されたことを特徴とす
    る請求項1ないし6のいずれか1項に記載の半導体素
    子。
  8. 【請求項8】 前記多孔質層が多孔質シリコン層である
    ことを特徴とする請求項7に記載の半導体素子。
  9. 【請求項9】 前記少なくとも1つの半導体層が、第1
    の半導体層および前記第1の半導体層上に形成された第
    2の半導体層を含むことを特徴とする請求項1ないし8
    のいずれか1項に記載の半導体素子。
  10. 【請求項10】 前記第2の半導体層がパターンニング
    され、パターンニングによって露出された前記第2の半
    導体層とともに、電極を形成することを特徴とする請求
    項9に記載の半導体素子。
  11. 【請求項11】 前記第1の半導体層がp型半導体層で
    あり、前記第2の半導体層がn型半導体層であることを
    特徴とする請求項9または10に記載の半導体素子。
  12. 【請求項12】 前記第1の半導体層と前記第2の半導
    体層が光発電素子を形成することを特徴とする請求項9
    ないし11のいずれか1項に記載の半導体素子。
  13. 【請求項13】 支持基板に接着された少なくとも1つ
    の半導体層と、前記少なくとも1つの半導体層の前記支
    持基板と反対側の面に形成された保護膜と、前記保護膜
    上に形成された反射防止膜と、前記反射防止膜に接着さ
    れた透明基板とを備え、前記少なくとも1つの半導体層
    の一部に、多孔質化され、前記少なくとも1つの半導体
    層を貫通する多孔質膜が形成されていることを特徴とす
    る半導体素子。
  14. 【請求項14】 前記多孔質膜が熱酸化されて、絶縁分
    離膜が形成されていることを特徴とする請求項13に記
    載の半導体素子。
  15. 【請求項15】 前記少なくとも1つの半導体層が、第
    1の半導体層および前記第1の半導体層上に形成された
    第2の半導体層を含むことを特徴とする請求項13また
    は14に記載の半導体素子。
  16. 【請求項16】 前記第2の半導体層がパターンニング
    され、パターンニングによって露出された前記第2の半
    導体層とともに、電極を形成することを特徴とする請求
    項15に記載の半導体素子。
  17. 【請求項17】 前記第1の半導体層がp型半導体層で
    あり、前記第2の半導体層がn型半導体層であることを
    特徴とする請求項15または16に記載の半導体素子。
  18. 【請求項18】 前記第1の半導体層と前記第2の半導
    体層が光発電素子を形成することを特徴とする請求項1
    3ないし17のいずれか1項に記載の半導体素子。
  19. 【請求項19】 基板上に、少なくとも1つの半導体層
    を形成し、前記少なくとも1つの半導体層の一部に、前
    記少なくとも1つの半導体層を貫通する多孔質膜を形成
    することを特徴とする半導体素子の製造方法。
  20. 【請求項20】 さらに、前記多孔質膜を熱酸化して、
    絶縁分離層を形成することを特徴とする請求項19に記
    載の半導体素子の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記基板がシリコン基板であることを
    特徴とする請求項19または20に記載の半導体素子の
    製造方法。
  22. 【請求項22】 前記シリコン基板が単結晶シリコン基
    板であることを特徴とする請求項20に記載の半導体素
    子の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記単結晶シリコン基板が薄膜単結晶
    シリコン基板であることを特徴とする請求項22に記載
    の半導体素子の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記半導体層を、多孔質層を介して、
    前記基板上に形成することを特徴とする請求項19ない
    し23のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記多孔質層が多孔質シリコン層であ
    ることを特徴とする請求項24に記載の半導体素子の製
    造方法。
  26. 【請求項26】 前記半導体層が、第1の半導体層およ
    び前記第1の半導体層上に形成された第2の半導体層を
    含むことを特徴とする請求項19ないし25のいずれか
    1項に記載の半導体素子の製造方法。
  27. 【請求項27】 レーザ・アブレーションを用いて、所
    定のパターンで、前記第2の半導体層を除去し、前記第
    1の半導体層を露出させて、電極パターンを形成するこ
    とを特徴とする請求項26に記載の半導体素子の製造方
    法。
  28. 【請求項28】 さらに、形成された電極パターンにし
    たがって、前記第1の半導体層の一部を除去して、電極
    を形成することを特徴とする請求項26または27に記
    載の半導体素子の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記第1の半導体層がp型半導体層で
    あり、前記第2の半導体層がn型半導体層であることを
    特徴とする請求項26ないし28のいずれか1項に記載
    の半導体素子の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記第1の半導体層および前記第2の
    半導体層をエピタキシャル成長によって形成することを
    特徴とする請求項26ないし29のいずれか1項に記載
    の半導体素子の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記電極の形成後、前記少なくとも1
    つの半導体層を支持基板に接着し、前記多孔質層の部分
    で、前記少なくとも1つの半導体層から、前記基板を剥
    離することを特徴とする請求項28ないし30のいずれ
    か1項に記載の半導体素子の製造方法。
  32. 【請求項32】 前記基板が剥離された前記少なくとも
    1つの半導体層の表面に、保護膜を形成することを特徴
    とする請求項31に記載の半導体素子の製造方法。
  33. 【請求項33】 前記保護膜の表面に、反射防止膜を形
    成することを特徴とする請求項32に記載の半導体素子
    の製造方法。
  34. 【請求項34】 前記反射防止膜の表面に、透明基板を
    接着することを特徴とする請求項33に記載の半導体素
    子の製造方法。
  35. 【請求項35】 前記支持基板がプラスチックフイルム
    によって形成されたことを特徴とする請求項31ないし
    34のいずれか1項に記載のいずれか1項に記載の半導
    体素子の製造方法。
  36. 【請求項36】 前記透明基板がプラスチックフイルム
    によって形成されたことを特徴とする請求項31または
    35に記載のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方
    法。
  37. 【請求項37】 超音波エネルギーを用いて、前記多孔
    質シリコン層の強度を低下させて、前記多孔質層の部分
    で、前記基板を剥離することを特徴とする請求項31な
    いし36のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方
    法。
  38. 【請求項38】 前記半導体層の裏面に前記支持基板を
    接着するのに先立って、前記半導体層の表面に残存する
    前記多孔質層を除去することを特徴とする請求項31な
    いし37のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方
    法。
  39. 【請求項39】 陽極化成によって、前記多孔質膜を形
    成することを特徴とする請求項19ないし38のいずれ
    か1項に記載の半導体素子の製造方法。
  40. 【請求項40】 さらに、直流電源に接続された陽極お
    よび陰極を備え、電解溶液を収容した電解溶液槽内に、
    前記基板と、前記多孔質層と、前記少なくとも1つの半
    導体層とからなる積層体およびスリット状開口部が形成
    された絶縁材料よりなるマスク部材を、前記マスク部材
    が、前記積層体に対向し、かつ、前記積層体に対して、
    前記陰極側に位置するように、絶縁材料により形成され
    た支持部材によって、前記電解溶液槽内に配置し、前記
    直流電源から電流を供給することによって、前記多孔質
    膜を形成して、半導体素子を製造することを特徴とする
    請求項19ないし39のいずれか1項に記載の半導体素
    子の製造方法。
  41. 【請求項41】 前記電解溶液が、容積比が3:1ない
    し1:1の弗化水素酸とエチルアルコールの溶液により
    構成されたことを特徴とする請求項40に記載の半導体
    素子の製造方法。
  42. 【請求項42】 前記マスク部材の前記スリット状開口
    部が、レーザ加工によって形成されたことを特徴とする
    請求項40または41に記載の半導体素子の製造方法。
  43. 【請求項43】 前記マスク部材の前記スリット状開口
    部の各々が、レーザ加工によって、前記マスク部材を、
    その横断面が略楔状をなすように加工されて、形成され
    たことを特徴とする請求項40ないし42のいずれか1
    項に記載の半導体素子の製造方法。
  44. 【請求項44】 前記第1の半導体層と前記第2の半導
    体層が光発電素子を形成することを特徴とする請求項1
    9ないし43のいずれか1項に記載の半導体素子の製造
    方法。
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