JP2001117026A - マイクロミラー装置及び光ディスク装置 - Google Patents

マイクロミラー装置及び光ディスク装置

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JP2001117026A
JP2001117026A JP29729799A JP29729799A JP2001117026A JP 2001117026 A JP2001117026 A JP 2001117026A JP 29729799 A JP29729799 A JP 29729799A JP 29729799 A JP29729799 A JP 29729799A JP 2001117026 A JP2001117026 A JP 2001117026A
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hinge
micromirror device
hinge portion
movable
shape
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Koji Ishioka
宏治 石岡
Hirotaka Ido
浩登 井戸
Naoto Kojima
直人 小島
Kazuhito Hori
和仁 堀
Masateru Hara
昌輝 原
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒンジ部を介して固定部に連結された可動部
が、ヒンジ部を軸として回動操作されるマイクロミラー
装置において、ヒンジ部の捩り剛性をさほど変化させず
に、ヒンジ部の曲げ剛性のみを高めることにより、サー
ボ帯域を広域化する。 【解決手段】 ヒンジ部14の少なくとも一部に、その
厚み方向に突出する突部14bを形成する。これによ
り、ヒンジ部14の曲げ剛性が大幅に高められ、サーボ
帯域が広域化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型に構成された
ミラーであるマイクロミラー装置及びこのマイクロミラ
ー装置をトラッキングサーボを行うための微動アクチュ
エータとして用いた光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気機械の分野においては、半導
体製造プロセス等における技術を応用して、種々の機械
要素の小型化を実現するMEMS(Micro Electro Mech
anicalSystem)と呼ばれる技術開発が盛んに行われてい
る。
【0003】このようなMEMS技術により小型化され
た機械要素がマイクロメカニカルデバイスと呼ばれ、こ
の中で、光を反射する機械要素としてのミラーの小型化
を図ったものがマイクロミラー装置である。
【0004】マイクロミラー装置としては、固定部と、
反射面を有する可動部とを備え、これらが少なくとも1
つのヒンジ部を介して連結されてなるものが開発されて
いる。このマイクロミラー装置では、可動部には、反射
面とは逆側の面上に、例えばAl膜等の電極として機能
する部分が設けられている。また、固定部には、可動部
の電極として機能する部分とエアギャップを介して対向
する位置に、一対のAl膜等の電極が設けられている。
【0005】このマイクロミラー装置は、固定部に設け
られた一対のAl膜等の電極に異なる符号の電圧を交互
に印加して、これら一対の電極と可動部に設けられた電
極として機能する部分との間に相互に逆向きの静電力を
発生させることにより、ヒンジ部を捩り変形させ、この
ヒンジ部を軸として可動部を回動させて、可動部に形成
された反射面を選択的な方向に傾斜させるようになされ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、以上
のような構造のマイクロミラー装置を光ディスク装置の
トラッキングサーボを行うための微動アクチュエータと
して用いる技術が提案されている。このマイクロミラー
装置に光ディスクの微動アクチュエータとして優れた性
能を発揮させるためには、マイクロミラー装置の振動特
性として、1次固有振動数と2次固有振動数とが離れて
いること、すなわち、サーボ帯域が広いことが望まれ
る。
【0007】ここで、上述した構造のマイクロミラー装
置において、振動モードシェイプ及び固有振動数は、ヒ
ンジ部の構造に起因するものである。具体的には、1次
振動モードとして可動部の回動を生じさせる1次固有振
動数は、ヒンジ部の捩り剛性に起因し、2次振動モード
としての可動部の面外振動を生じさせる2次固有振動数
は、ヒンジ部の曲げ剛性に起因する。
【0008】したがって、上述した構造のマイクロミラ
ー装置において、1次固有振動数と2次固有振動数を離
し、サーボ帯域を広域化するためには、ヒンジ部の捩り
剛性を変化させずにヒンジ部の曲げ剛性のみを高めるこ
とが有効である。
【0009】しかしながら、ヒンジ部の捩り剛性と曲げ
剛性は従属関係にあり、特に、ヒンジ部が長方形或いは
正方形の断面形状を有している場合、その従属関係が強
い。したがって、ヒンジ部が長方形或いは正方形の断面
形状を有している場合には、ヒンジ部の曲げ剛性を高め
ようとするとヒンジ部の捩り剛性も同様に高くなってし
まい、マイクロミラー装置のサーボ帯域の広域化を図る
ことが困難であった。
【0010】本発明は、以上の点に鑑みて創案されたも
のであって、サーボ帯域を広域化したマイクロミラー装
置及びこのマイクロミラー装置を微動アクチュエータと
して用いた光ディスク装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るマイクロミ
ラー装置は、固定部と、ヒンジ部を介して固定部に連結
された可動部と、この可動部に形成された反射面とを備
え、ヒンジ部の捩り変形により可動部がヒンジ部を軸と
して回動操作されるマイクロミラー装置である。 そし
て、このマイクロミラー装置では、ヒンジ部の少なくと
も一部に、その厚み方向に突出する突部が形成されてい
る。
【0012】このマイクロミラー装置においては、ヒン
ジ部に厚み方向に突出する突部が形成されることによ
り、ヒンジ部の捩り剛性の増加に対してヒンジ部の曲げ
剛性が大幅に高められることになる。したがって、この
マイクロミラー装置では、1次固有振動数と2次固有振
動数とが離れることにより、サーボ帯域が広域化される
ことになる。
【0013】また、本発明に係る他のマイクロミラー装
置は、固定部と、ヒンジ部を介して固定部に連結された
可動部と、この可動部に形成された反射面とを備え、ヒ
ンジ部の捩り変形により可動部がヒンジ部を軸として回
動操作されるマイクロミラー装置である。
【0014】そして、このマイクロミラー装置では、ヒ
ンジ部の固定部に接続される端部或いは可動部に接続さ
れる端部の少なくとも一方が、ヒンジ部の捩り変形の中
心軸を対称軸として線対称な多角形状或いは曲面形状と
されている。
【0015】このマイクロミラー装置においては、ヒン
ジ部の固定部に接続される端部或いは可動部に接続され
る端部の少なくとも一方が、ヒンジ部の捩り変形の中心
軸を対称軸として線対称な多角形状或いは曲面形状とさ
れていることにより、ヒンジ部の捩り剛性の増加に対し
てヒンジ部の曲げ剛性が大幅に高められることになる。
したがって、このマイクロミラー装置では、1次固有振
動数と2次固有振動数とが離れることにより、サーボ帯
域が広域化されることになる。
【0016】また、本発明に係る光ディスク装置は、光
源から出射された光を光ディスクに照射してこの光ディ
スクに対する情報の記録及び/又は再生を行う光ディス
ク装置であり、光源から出射された光を反射して光ディ
スクに照射させるマイクロミラー装置を備えている。
【0017】この光ディスク装置において、マイクロミ
ラー装置は、固定部と、ヒンジ部を介して固定部に連結
された可動部と、この可動部に形成された反射面とを備
え、ヒンジ部の捩り変形により可動部がヒンジ部を軸と
して回動操作されることにより、反射面にて反射され光
ディスクに照射される光のスポットの位置を移動させる
ようになされている。
【0018】そして、このマイクロミラー装置では、ヒ
ンジ部の少なくとも一部に、その厚み方向に突出する突
部が形成されている。
【0019】この光ディスク装置においては、マイクロ
ミラー装置のヒンジ部にその厚み方向に突出する突部が
形成されることにより、ヒンジ部の捩り剛性の増加に対
してヒンジ部の曲げ剛性が大幅に高められ、サーボ帯域
が広域化されているので、このマイクロミラー装置に微
動アクチュエータとして優れた性能を発揮させ、正確な
トラッキングサーボを行うことが可能となる。
【0020】また、本発明に係る他の光ディスク装置
は、光源から出射された光を光ディスクに照射してこの
光ディスクに対する情報の記録及び/又は再生を行う光
ディスク装置であり、光源から出射された光を反射して
光ディスクに照射させるマイクロミラー装置を備えてい
る。
【0021】この光ディスク装置において、マイクロミ
ラー装置は、固定部と、ヒンジ部を介して固定部に連結
された可動部と、この可動部に形成された反射面とを備
え、ヒンジ部の捩り変形により可動部がヒンジ部を軸と
して回動操作されることにより、反射面にて反射され光
ディスクに照射される光のスポットの位置を移動させる
ようになされている。
【0022】そして、このマイクロミラー装置では、ヒ
ンジ部の固定部に接続される端部或いは可動部に接続さ
れる端部の少なくとも一方が、ヒンジ部の捩り変形の中
心軸を対称軸として線対称な多角形状或いは曲面形状と
されている。
【0023】この光ディスク装置においては、マイクロ
ミラー装置のヒンジ部の固定部に接続される端部或いは
可動部に接続される端部の少なくとも一方が、ヒンジ部
の捩り変形の中心軸を対称軸として線対称な多角形状或
いは曲面形状とされていることにより、ヒンジ部の捩り
剛性の増加に対してヒンジ部の曲げ剛性が大幅に高めら
れ、サーボ帯域が広域化されているので、このマイクロ
ミラー装置に微動アクチュエータとして優れた性能を発
揮させ、正確なトラッキングサーボを行うことが可能と
なる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0025】本発明に係るマイクロミラー装置を微動ア
クチュエータとして用いる光ディスク装置の一例を図1
に示す。この図1に示す光ディスク装置1は、パーソナ
ルコンピュータ等における記憶装置として実績のあるハ
ードディスク装置の技術を応用したものであり、筐体2
の内部に設けられた図示しないスピンドルモータには、
記録媒体としての光ディスク3が取り付けられ、クラン
パ4により固定されている。光ディスク3は、制御回路
により駆動制御されるスピンドルモータによって、所定
の回転数で回転操作される。
【0026】また、筐体2の内部には、ボイスコイルモ
ータ5の駆動により回動操作されるアーム6と、このア
ーム6と一体に形成されたヘッド支持バネ7とが設けら
れており、ヘッド支持バネ7の先端部に、浮上ヘッド8
が取り付けられている。
【0027】ボイスコイルモータ5は、アーム6に取り
付けられたボイスコイルと、このボイスコイルを挟持す
るように配設された一対のマグネットとにより構成さ
れ、ボイスコイルに外部から電流が供給されることによ
り、このボイスコイルに流れる電流とマグネットの磁界
とによって駆動力を生じ、アーム6及びヘッド支持バネ
7を、支軸9を回動中心として、図2中矢印Xで示す方
向に回動操作する。
【0028】このように、アーム6及びヘッド支持バネ
7が、ボイスコイルモータ5の駆動により回動操作され
ることにより、ヘッド支持バネ7の先端部に取り付けら
れた浮上ヘッド8が、光ディスク3の信号記録面上を浮
上しながら、光ディスク3の径方向に沿って回動操作さ
れることになる。なお、図2は、図1に示す光ディスク
装置1のボイスコイルモータ5とこれにより駆動される
部分を拡大して示した図である。
【0029】この光ディスク装置1においては、上述し
たように、スピンドルモータの駆動により光ディスク3
を回転させると共に、ボイスコイルモータ5の駆動によ
りアーム6及びヘッド支持バネ7を回動させることによ
り、光ディスク3の信号記録面全体に浮上ヘッド8を走
査させることができるようになされている。
【0030】また、この光ディスク装置1においては、
浮上ヘッド8にマイクロミラー装置10と図示しない対
物レンズとが搭載されており、光スイッチングモジュー
ル11から光ファイバ12を介して浮上ヘッド8に導か
れた光を、マイクロミラー装置10の反射面にて反射さ
せ、対物レンズを介して光ディスク3の信号記録面上に
照射させて、光ディスク3に対する信号の書き込みや読
み出しを行うようになされている。
【0031】そして、この光ディスク装置1では、マイ
クロミラー装置10の反射面を図2中矢印Yで示す方向
に傾斜可能とし、この反射面の傾斜を制御することで、
対物レンズを介して光ディスク3の信号記録面上に照射
される光のスポットの位置を精密に調整し、良好なトラ
ッキングサーボを行うことができるようになされてい
る。すなわち、この光ディスク装置1においては、アー
ム6及びヘッド支持バネ7を回動操作するボイスコイル
モータ5を粗動アクチュエータとして機能させ、マイク
ロミラー装置10を微動アクチュエータとして機能させ
ることにより、二段アクチュエータが構成され、これに
よりトラッキングサーボ帯域を広帯域化して、良好なト
ラッキングサーボを行うことができるようになされてい
る。
【0032】光ディスク装置1の微動アクチュエータと
して用いられるマイクロミラー装置10の一例を図3に
示す。なお、この図3では、構造を明確にするために、
各部の寸法を実際とは異なる比率で図示している。
【0033】マイクロミラー装置10は、図3に示すよ
うに、固定部13と、この固定部13にヒンジ部14を
介して連結された可動部15とを備えている。固定部1
3は、Si基板材料がドライエッチング等の手法で中央
部分が開放されたリング状に成形されてなる枠体16
と、陽極接合法等により枠体16に接合されたガラス基
板17とにより構成される。そして、枠体16の開放さ
れた中央部分に、可動部15が、ヒンジ部14に支持さ
れた状態で配設されている。
【0034】可動部15は、枠体16と同様にSi基板
材料がドライエッチングにより所定の形状に成形されて
なる。すなわち、この可動部15と枠体16とは共に単
一のSi基板材料からなるものであり、このSi基板材
料に対してドライエッチングが施され、このドライエッ
チングにより分離されたSi基板材料の中央部分が可動
部15とされ、外周部分が枠体16とされている。具体
的には、可動部15は、平面形状が正方形或いは長方形
で、各辺の長さがL1,L2がそれぞれ100〜100
0μm、厚みT1が1〜100μm程度の大きさに形成
されている。
【0035】可動部15には、固定部13のガラス基板
17に対向する一方の主面側に図示しない電極が設けら
れている。また、可動部15の他方の主面上には、光を
反射する反射膜が形成されており、この反射膜が形成さ
れた可動部15の主面が反射面15aとされている。
【0036】ヒンジ部14は、例えば、可動部15及び
枠体16となるSi基板材料上に成膜されたSiNX
の薄膜が、図4に示すような帯状に成形されてなるヒン
ジ本体部14aと、このヒンジ本体部14aにその厚み
方向に突出するように設けられた突部14bとからな
る。そして、このヒンジ部14は、その長手方向の一端
部が可動部15に接合され、他端部が枠体16に接合さ
れて、可動部15と枠体16とを連結している。
【0037】このヒンジ部14のヒンジ本体部14a
は、例えば、図4に示すように、その短辺方向に沿って
切った断面の形状が横方向に長い横長断面形状を呈する
ように形成されている。具体的には、ヒンジ本体部14
aは、長辺方向の長さL3が1〜20μm、短辺方向の
長さL4が0.1〜20μm、厚みT2が0.1〜10
μm程度に形成されている。
【0038】また、ヒンジ部14の突部14bは、例え
ば、図4に示すように、ヒンジ本体部14aの長手方向
の全域、すなわち、可動部15と枠体16との間の全域
に亘って、ヒンジ本体部14aの短辺方向の中心、すな
わち、ヒンジ部14の捩り変形の中心軸上に連続して形
成されている。
【0039】ヒンジ部14は、以上のように、ヒンジ本
体部14aの厚み方向に突出する突部14bが設けられ
ることにより、突部14bがない場合に比べて、その捩
り剛性をさほど変化させることなく、曲げ剛性のみを大
幅に高めることができる。そして、ヒンジ部14の曲げ
剛性のみが大幅に高められることにより、マイクロミラ
ー装置10は、詳細を後述するように、サーボ帯域が広
域化されることになる。
【0040】以上のようにヒンジ本体部14aに突部1
4bが設けられてなるヒンジ部14は、例えば、以下の
ように形成される。
【0041】すなわち、このヒンジ部14を形成する際
は、先ず、可動部15と枠体16とを構成するSi基板
材料の一方の主面に、ヒンジ部14の突部14bに応じ
た形状の溝が形成される。次に、この溝が形成されたS
i基板材料の主面上に、ヒンジ部14を構成するSiN
X等の材料が成膜される。そして、このSi基板材料の
主面上に成膜されたSiNX膜等の表面が研削され、表
面の平坦化が図られると共に、ヒンジ本体部14aとな
る部分の厚みが規定される。
【0042】次に、表面が研削されたSiNX膜等の上
に、ヒンジ本体部14bの平面形状に応じた形状のレジ
ストパターンが形成される。そして、このレジストパタ
ーンをマスクとしてSiNX膜等がエッチングされるこ
とにより、SiNX膜等がヒンジ部14の形状に成形さ
れる。
【0043】最後に、Si基板材料に対してドライエッ
チングが施され、可動部15と枠体16とが分離される
ことにより、成形されたSiNX膜等の近傍のSi基板
材料が除去され、図4に示したようなヒンジ本体部14
aに突部14bが設けられてなるヒンジ部14が完成す
る。
【0044】枠体16と共に固定部13を構成するガラ
ス基板17には、可動部15の電極が設けられた主面と
対向する側に、電極形成用凹部18が設けられている。
そして、この電極形成用凹部18内には、可動部15の
電極と対向する一対のアドレス電極19a,19bが形
成されている。
【0045】以上のように構成されるマイクロミラー装
置10においては、一対のアドレス電極19a,19b
に異なる符号の電圧を印加すると、これら一対の対向電
極19a,19bと可動部15の電極との間に相互に逆
向きの静電力が発生する。これにより、可動部15がヒ
ンジ部14を軸として回動し、可動部15の反射面15
aが所定の方向に傾斜することになる。そして、この反
射面15aの傾斜は、一対のアドレス電極19a,19
bに印加する電圧値を制御することにより制御可能であ
る。
【0046】このように、マイクロミラー装置10は、
反射面15aを選択的に傾斜させることができるので、
光ディスク装置1の微動アクチュエータとして用いるこ
とが可能である。そして、このマイクロミラー装置10
においては、ヒンジ部14の捩り剛性をさほど変化させ
ることなく、曲げ剛性のみが大幅に高められていること
により、サーボ帯域が広域化されているので、光ディス
ク装置1の微動アクチュエータとして優れた性能を発揮
することになる。
【0047】詳述すると、この種のマイクロミラー装置
10においては、1次の振動モードとして、図5に示す
ように、可動部15がヒンジ部14を軸として回動する
振動モードが生じる。この1次の振動モードを生じさせ
る1次固有振動数は、ヒンジ部14の捩り特性によって
左右され、ヒンジ部14の捩り剛性が高いと1次固有振
動数は高くなり、逆にヒンジ部14の捩り剛性が低いと
1次固有振動数は低くなる。また、この種のマイクロミ
ラー装置10においては、2次の振動モードとして、図
6に示すように、可動部15が面外に振動する振動モー
ドが生じる。この2次の振動モードを生じさせる2次固
有振動数は、ヒンジ部14の曲げ特性によって左右さ
れ、ヒンジ部14の曲げ剛性が高いと2次固有振動数は
高くなり、逆にヒンジ部14の曲げ剛性が低いと2次固
有振動数は低くなる。
【0048】このマイクロミラー装置10を光ディスク
装置1の微動アクチュエータとして用いた場合、1次固
有振動数と2次固有振動数との間がこのマクロミラー装
置10におけるサーボ帯域となる。したがって、このマ
イクロミラー装置10に微動アクチュエータとしての優
れた性能を発揮させるためには、1次固有振動数と2次
固有振動数とをできるだけ離して、サーボ帯域を広域化
することが望ましい。
【0049】本発明に係るマイクロミラー装置10にお
いては、上述したように、ヒンジ部14に突部14bが
設けられており、ヒンジ部14の捩り剛性をさほど変化
させることなく、ヒンジ部14の曲げ剛性のみが大幅に
高められている。したがって、このマイクロミラー装置
10においては、1次固有振動数をさほど変化させるこ
となく、2次固有振動数のみが大幅に高められ、サーボ
帯域が広域化されることになる。
【0050】そして、このマイクロミラー装置10を微
動アクチュエータとして用いた光ディスク装置1におい
ては、ボイスコイルモータ5よりなる粗動アクチュエー
タと、マイクロミラー装置10よりなる微動アクチュエ
ータとにより二段アクチュエータが構成され、この二段
アクチュエータにより良好なトラッキングサーボを行う
ことが可能とされる。
【0051】光ディスク装置1において、トラッキング
サーボを行うための二段アクチュエータの伝達関数を図
7に模式的に示す。この図7に示すように、ボイスコイ
ルモータ5よりなる粗動アクチュエータのサーボ帯域は
通常1kHz以下であるが、低域での外乱抑圧ゲインは
大きい。一方、マイクロミラー装置10よりなる微動ア
クチュエータは、低域での外乱抑圧ゲインは粗動アクチ
ュエータに比べて小さいが、1KHz以上の高域でも外
乱抑圧ゲインが得られる。
【0052】二段アクチュエータにおいては、このよう
な粗動アクチュエータと微動アクチュエータとを組み合
わせることにより、低域での外乱抑圧ゲインを確保しな
がらより高域まで帯域を延ばし、より広い帯域での動作
が可能とされている。
【0053】ヒンジ部14に突部14bが形成された本
発明に係るマイクロミラー装置10の伝達関数と、ヒン
ジ部に突部が形成されていないマイクロミラー装置の伝
達関数とをそれぞれ図8に示す。なお、この図8におい
ては、ヒンジ部に突起部が形成されていないマイクロミ
ラー装置の伝達関数を実線で示し、高さhが1.5μm
の突部14bがヒンジ本体部14aの長手方向の全域に
亘って、その捩り変形の中心軸上に連続して形成された
マイクロミラー装置10の伝達関数を波線で示し、高さ
hが3.0μmの突部14bがヒンジ本体部14aの長
手方向の全域に亘って、その捩り変形の中心軸上に連続
して形成されたマイクロミラー装置10の伝達関数を1
点鎖線で示す。また、各マイクロミラー装置の可動部は
Siよりなり、平面形状が正方形で、各辺の長さL1,
L2がそれぞれ約750μm、厚みT1が約100μm
とされている。また、各マイクロミラー装置のヒンジ本
体部は、SiNXよりなり、平面形状が正方形で、各辺
の長さL3,L4がそれぞれ約10μm、厚みT2が約
1μmとされている。
【0054】図8に示すように、ヒンジ部14に突部1
4bが形成された本発明に係るマイクロミラー装置10
の1次固有振動数と2次固有振動数との間の領域、すな
わちサーボ帯域(図8中B及びC)は、ヒンジ部に突起
が形成されていないマイクロミラー装置のサーボ領域
(図8中A)に比べて広域化されている。
【0055】したがって、本発明に係るマイクロミラー
装置10を光ディスク装置1の微動アクチュエータとし
て用いるようにすれば、二段アクチュエータ全体として
のサーボ帯域が広域化されることになる。これにより、
光ディスク装置10は、より広範囲でのトラッキングサ
ーボが可能となる。
【0056】なお、図8から分かるように、ヒンジ部1
4の突部14bは、その高さhが高いほどヒンジ部14
の曲げ剛性を高めてマイクロミラー装置10の2次固有
振動数を高めることができるが、同時に、ヒンジ部14
の捩り剛性も高くなり、1次固有振動数がそれに応じて
高くなる。したがって、ヒンジ部14の突部14bの高
さhは、マイクロミラー装置10に要求されるサーボ帯
域との関係から、最適な値を適宜選択して設定すること
が望ましい。
【0057】なお、以上は、ヒンジ部14の突部14b
をヒンジ本体部14aの長手方向の全域、すなわち、可
動部15と枠体16との間の全域に亘って、ヒンジ本体
部14aの短辺方向の中心、すなわち、ヒンジ部14の
捩り変形の中心軸上に形成したマイクロミラー装置10
について説明したが、本発明に係るマイクロミラー装置
において、突部14bの形成箇所は以上の例に限定され
るものではなく、例えば、ヒンジ本体部14a上の任意
の位置にスポット的に形成されていてもよい。このよう
に、突部14bがヒンジ本体部14上の任意の位置にス
ポット的に形成された場合でも、ヒンジ部14は、その
捩り剛性をさほど変化させることなく曲げ剛性を高める
ことができるが、最も効果的に曲げ剛性を高めるには、
突部14bがヒンジ本体部14aの長手方向の全域に亘
って、その捩り変形の中心軸上に連続して形成されてい
ることが望ましい。
【0058】また、ヒンジ部14の突部14bは、図9
に示すように、ヒンジ本体部14aの上面及び下面の両
面にそれぞれ形成されていてもよい。このように、突部
14bがヒンジ本体部14aの上面及び下面の両面にそ
れぞれ形成されている場合には、ヒンジ部14の曲げ剛
性を更に高めることが可能となる。
【0059】また、ヒンジ部14の突部14bは、図1
0に示すように、突部14bが形成された箇所のヒンジ
部14全体の厚み方向の断面形状が、略半円形又は略半
楕円形となるように、ヒンジ本体部14aの上面又は下
面の短辺方向の全域に亘ってなだらかな曲面形状で形成
されていてもよいし、図11に示すように、突部14b
が形成された箇所のヒンジ部14全体の厚み方向の断面
形状が、略円形又は略楕円形となるように、ヒンジ本体
部14aの上面及び下面の両面の短辺方向の全域に亘っ
てなだらかな曲面形状で形成されていてもよい。以上の
ように、突部14bを、ヒンジ本体部14aの上面又は
下面或いはその両面の短辺方向の全域に亘ってなだらか
な曲面形状で形成し、突部14bが形成された箇所のヒ
ンジ部14全体の厚み方向の断面形状を、略半円形又は
略半楕円形、或いは、略円形又は略楕円形とした場合に
は、ヒンジ部14の曲げ剛性を更に高めることが可能と
なる。なお、図9乃至図11は、ヒンジ部14の突部1
4bが形成された箇所をその短辺方向に沿って厚み方向
に切ったときの断面図を示している。
【0060】ところで、以上は、ヒンジ部14に突部1
4bを形成することにより、ヒンジ部14の捩り剛性を
さほど変化させることなく曲げ剛性のみを大幅に高め
て、サーボ帯域の広域化を図ったマイクロミラー装置1
0について説明したが、ヒンジ部14の捩り剛性をさほ
ど変化させることなく、曲げ剛性のみを大幅に高めるた
めには、ヒンジ部14の可動部15に接合される一端部
と、ヒンジ部14の枠体16に接合される他端部とのい
ずれか一方又は双方を、ヒンジ部14の捩り変形の中心
軸を対称軸として線対称な多角形状或いは曲面形状とす
ることも有効である。
【0061】以下、ヒンジ部14の一端部及び他端部
が、ヒンジ部14の捩り変形の中心軸を対称軸として線
対称な多角形状或いは曲面形状とされたマイクロミラー
装置について説明する。なお、以下に説明するマイクロ
ミラー装置において、ヒンジ部14以外の部分は上述し
たマイクロミラー装置10と同様の構成とされるので、
ヒンジ部14以外の部分については詳細な説明を省略す
る。
【0062】このマイクロミラー装置のヒンジ部14
は、例えば、図12及び図13に示すように、SiNX
等の薄膜が帯状に成形されてなる。そして、このヒンジ
部14は、可動部15に接合される一端部14cが、可
動部15の角部の形状に応じて内方へ切り欠かれた形状
とされている。具体的には、ヒンジ部14の一端部14
cは、可動部15の直角とされた角部に応じて、当該ヒ
ンジ部14の捩り変形の中心軸α上に頂点を有する三角
形状に切り欠かれている。
【0063】また、このヒンジ部14は、枠体16に接
合される他端部14dが、一端部14cの切り欠かれた
形状に応じた形状、具体的には、当該ヒンジ部14の捩
り変形の中心軸α上に頂点を有する三角形状とされてい
る。
【0064】すなわち、このヒンジ部14において、可
動部15に接合される一端部14cと枠体16に接合さ
れる他端部14dは、それぞれ、当該ヒンジ部14の捩
り変形の中心軸αを対称軸として線対称な形状とされて
いる。そして、このヒンジ部14は、可動部15の反射
面15a側から見たときに、図13に示すように、全体
として矢羽形状を呈するように成形されている。
【0065】また、ヒンジ部14は、例えば、図14及
び図15に示すように、可動部15に接合される一端部
14cが、可動部15の角部に応じて台形形状に切り欠
かれ、枠体16に接合される他端部14dが、一端部1
4cの切り欠かれた形状に応じた台形形状とされていて
もよい。この場合も、ヒンジ部14の可動部15に接合
される一端部14cと枠体16に接合される他端部14
dは、それぞれ、当該ヒンジ部14の捩り変形の中心軸
αを対称軸として線対称な形状とされている。
【0066】また、ヒンジ部14は、例えば、図16及
び図17に示すように、可動部15に接合される一端部
14cが、可動部15の角部に応じて曲面形状に切り欠
かれ、枠体16に接合される他端部14dが、一端部1
4cの切り欠かれた形状に応じた曲面形状とされていて
もよい。この場合も、ヒンジ部14の可動部15に接合
される一端部14cと枠体16に接合される他端部14
dは、それぞれ、当該ヒンジ部14の捩り変形の中心軸
αを対称軸として線対称な形状とされている。
【0067】このマイクロミラー装置においては、以上
のように、ヒンジ部14の一端部14c及び他端部14
dが、ヒンジ部14の捩り変形の中心軸αを対称軸とす
る線対称な多角形状或いは曲面形状とされていることに
よって、ヒンジ部14の捩り剛性をさほど変化させるこ
となく、ヒンジ部14の曲げ剛性のみが大幅に高めるら
れている。そして、このマイクロミラー装置は、ヒンジ
部14の曲げ剛性のみが大幅に高められることにより、
2次固有振動数が高められ、サーボ帯域が広域化されて
いる。
【0068】以上のように、一端部14c及び他端部1
4dがヒンジ部14の捩り変形の中心軸を対称軸とする
線対称な多角形状或いは曲面形状とされてなるヒンジ部
14は、例えば、以下のように形成される。
【0069】すなわち、このヒンジ部14を形成する際
は、先ず、可動部15と枠体16とを構成するSi基板
材料の一方の主面上に、ヒンジ部14を構成するSiN
X等の材料が成膜される。
【0070】次に、Si基板材料の一方の主面上に成膜
されたSiNX膜等の上に、ヒンジ部14の平面形状、
すなわち、一端部14c及び他端部14dがヒンジ部1
4の捩り変形の中心軸を対称軸とする線対称な多角形状
或いは曲面形状とされた形状に応じた形状のレジストパ
ターンが形成される。そして、このレジストパターンを
マスクとしてSiNX膜等がエッチングされることによ
り、SiNX膜等がヒンジ部14の形状に成形される。
【0071】最後に、Si基板材料に対してドライエッ
チングが施され、可動部15と枠体16とが分離される
ことにより、成形されたSiNX膜等の近傍のSi基板
材料が除去され、一端部14c及び他端部14dがヒン
ジ部14の捩り変形の中心軸を対称軸とする線対称な多
角形状或いは曲面形状とされてなるヒンジ部14が完成
する。
【0072】ヒンジ部14が図12及び図13に示すよ
うな矢羽形状とされた本発明に係るマイクロミラー装置
の伝達関数と、ヒンジ部の平面形状が正方形とされたマ
イクロミラー装置の伝達関数とをそれぞれ図18に示
す。なお、この図18においては、ヒンジ部の平面形状
が正方形とされたマイクロミラー装置の伝達関数を実線
で示し、ヒンジ部14の平面形状が矢羽形状とされた本
発明に係るマイクロミラー装置の伝達関数を波線で示
す。また、各マイクロミラー装置の可動部はSiよりな
り、平面形状が正方形で、各辺の長さL1,L2がそれ
ぞれ約750μm、厚みT1が約100μmとされてい
る。また、各マイクロミラー装置のヒンジ部はSiNX
よりなり、各辺の長さL3,L4がそれぞれ約10μ
m、厚みT2が約1μmとされている。
【0073】図18に示すように、ヒンジ部14の平面
形状が矢羽形状とされた本発明に係るマイクロミラー装
置の1次固有振動数と2次固有振動数との間の領域、す
なわちサーボ帯域(図18中E)は、ヒンジ部の平面形
状が正方形とされたマイクロミラー装置のサーボ領域
(図18中D)に比べて広域化されている。具体的に
は、ヒンジ部の平面形状が正方形とされたマイクロミラ
ー装置においては、1次固有振動数が549Hz、2次
固有振動数が25860Hzであり、サーボ帯域Dが2
5310Hzであった。これに対し、ヒンジ部14の平
面形状が矢羽形状とされた本発明に係るマイクロミラー
装置においては、1次固有振動数が525Hz、2次固
有振動数が35870Hzであり、サーボ帯域Eは35
350であった。このことから、ヒンジ部14の平面形
状が矢羽形状とされた本発明に係るマイクロミラー装置
のサーボ帯域Eは、ヒンジ部の平面形状が正方形とされ
たマイクロミラー装置のサーボ領域Dに比べて、約10
KHz程広域化されていることが分かる。
【0074】以上のように、本発明に係るマイクロミラ
ー装置は、ヒンジ部14の一端部及び他端部が、ヒンジ
部14の捩り変形の中心軸を対称軸として線対称な多角
形状或いは曲面形状とされることにより、サーボ帯域の
広域化が図られている。したがって、このようなマイク
ロミラー装置を光ディスク装置1の微動アクチュエータ
として用いるようにすれば、二段アクチュエータ全体と
してのサーボ帯域が広域化されることになる。これによ
り、光ディスク装置10は、より広範囲でのトラッキン
グサーボが可能となる。
【0075】なお、以上は、ヒンジ部14の一端部14
c及び他端部14dの双方が、ヒンジ部14の捩り変形
の中心軸αを対称軸として線対称な多角形状或いは曲面
形状とされたマイクロミラー装置について説明したが、
マイクロミラー装置は、ヒンジ部14の一端部14c或
いは他端部14dのいずれか一方が、ヒンジ部14の捩
り変形の中心軸αを対称軸として線対称な多角形状或い
は曲面形状とされていれば、同様の効果を発揮すること
ができる。
【0076】また、ヒンジ部14の一端部14cや他端
部14dの形状は、上述した例に限定されるものではな
く、ヒンジ部14の捩り変形の中心軸αを対称軸として
線対称な多角形状或いは曲面形状とされていれば、どの
ような形状であっても同様の効果を発揮することができ
る。
【0077】なお、以上は、ヒンジ部14に突部14b
が形成されたマイクロミラー装置10と、ヒンジ部14
の一端部14cと他端部14dとのいずれか一方又は双
方が、ヒンジ部14の捩り変形の中心軸αを対称軸とし
て線対称な多角形状或いは曲面形状とされたマイクロミ
ラー装置とを個別に説明したが、これらを組み合わせ
て、ヒンジ部14に突部14bが形成されていると共
に、その一端部14cと他端部14dとのいずれか一方
又は双方を、ヒンジ部14の捩り変形の中心軸αを対称
軸として線対称な多角形状或いは曲面形状とすれば、マ
イクロミラー装置は、より効率的にサーボ帯域の広域化
を図ることができる。
【0078】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
るマイクロミラー装置は、ヒンジ部の捩り剛性をさほど
変化させることなく曲げ剛性のみが大幅に高められるの
で、サーボ帯域が広域化する。
【0079】また、本発明に係る光ディスク装置は、サ
ーボ帯域の広域化が図られたマイクロミラー装置を微動
アクチュエータとして用いるので、トラック追従性能が
向上され、高速アクセスを実現することができる。ま
た、この光ディスク装置では、記録トラックの狭トラッ
ク化を図ることができるので、高密度な記録再生を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光ディスク装置の一例を示す
斜視図である。
【図2】上記光ディスク装置のボイスコイルモータによ
り回動操作される部分を拡大して示す斜視図である。
【図3】本発明を適用したマイクロミラー装置の一例を
示す斜視図である。
【図4】上記マイクロミラー装置のヒンジ部近傍を拡大
して示す斜視図である。
【図5】上記マイクロミラー装置の振動モードを説明す
る図であり、1次の振動モードを模式的に示す図であ
る。
【図6】上記マイクロミラー装置の振動モードを説明す
る図であり、2次の振動モードを模式的に示す図であ
る。
【図7】上記光ディスク装置の二段アクチュエータの伝
達関数を示す図である。
【図8】ヒンジ部に突部が形成された上記マイクロミラ
ー装置の伝達関数と、ヒンジ部に突起が形成されていな
いマイクロミラー装置の伝達関数とを比較して示す図で
ある。
【図9】突部がヒンジ本体部の上面及び下面にそれぞれ
形成されたヒンジ部の突部が形成された箇所を、その厚
み方向に切った様子を示す断面図である。
【図10】突部がヒンジ本体部の上面又は下面の短辺方
向全域に亘ってなだらかな曲面形状で形成されたヒンジ
部の突部が形成された箇所を、その厚み方向に切った様
子を示す断面図である。
【図11】突部がヒンジ本体部の上面及び下面の短辺方
向全域に亘ってなだらかな曲面形状で形成されたヒンジ
部の突部が形成された箇所を、その厚み方向に切った様
子を示す断面図である。
【図12】本発明を適用した他のマイクロミラー装置の
一例を示す図であり、このマイクロミラー装置のヒンジ
部近傍を拡大して示す斜視図である。
【図13】上記マイクロミラー装置のヒンジ部近傍の平
面図である。
【図14】本発明を適用した更に他のマイクロミラー装
置の一例を示す図であり、このマイクロミラー装置のヒ
ンジ部近傍を拡大して示す斜視図である。
【図15】上記マイクロミラー装置のヒンジ部近傍を拡
大して示す平面図である。
【図16】本発明を適用した更に他のマイクロミラー装
置の一例を示す図であり、このマイクロミラー装置のヒ
ンジ部近傍を拡大して示す斜視図である。
【図17】上記マイクロミラー装置のヒンジ部近傍を拡
大して示す平面図である。
【図18】ヒンジ部の平面形状が矢羽形状とされた上記
マイクロミラー装置の伝達関数と、ヒンジ部の平面形状
が正方形とされたマイクロミラー装置の伝達関数とを比
較して示す図である。
【符号の説明】
1 光ディスク装置、5 ボイスコイルモータ、10
マイクロミラー装置、13 固定部、14 ヒンジ部、
14a ヒンジ本体部、14b 突部、14c一端部、
14d 他端部、15 可動部、15a 反射面、16
枠体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 直人 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 堀 和仁 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 原 昌輝 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H041 AA12 AB14 AC06 AZ02 AZ08 5D118 AA13 BA01 DC07 EA19 EF07 FA16 FB13 FB19 5D119 AA08 AA24 CA06 JA52 JC05 MA05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部と、ヒンジ部を介して上記固定部
    に連結された可動部と、この可動部に形成された反射面
    とを備え、上記ヒンジ部の捩り変形により上記可動部が
    上記ヒンジ部を軸として回動操作されるマイクロミラー
    装置において、 上記ヒンジ部の少なくとも一部に、その厚み方向に突出
    する突部が形成されていることを特徴とするマイクロミ
    ラー装置。
  2. 【請求項2】 上記突部が上記ヒンジ部の捩り変形の中
    心軸上に形成されていることを特徴とする請求項1記載
    のマイクロミラー装置。
  3. 【請求項3】 上記突部が上記固定部と上記可動部との
    間の全域に亘って上記ヒンジ部に形成されていることを
    特徴とする請求項1記載のマイクロミラー装置。
  4. 【請求項4】 上記突部が上記ヒンジ部の上面及び下面
    の両面に形成されていることを特徴とする請求項1記載
    のマイクロミラー装置。
  5. 【請求項5】 上記突部が上記ヒンジ部の上面或いは下
    面のいずれか一方の面に形成されることにより、上記突
    部が形成された箇所のヒンジ部の厚み方向の断面形状
    が、略半円形又は略半楕円形とされていることを特徴と
    する請求項1記載のマイクロミラー装置。
  6. 【請求項6】 上記突部が上記ヒンジ部の上面及び下面
    の両面に形成されることにより、上記突部が形成された
    箇所のヒンジ部の厚み方向の断面形状が、略円形又は略
    楕円形とされていることを特徴とする請求項4記載のマ
    イクロミラー装置。
  7. 【請求項7】 固定部と、ヒンジ部を介して上記固定部
    に連結された可動部と、この可動部に形成された反射面
    とを備え、上記ヒンジ部の捩り変形により上記可動部が
    上記ヒンジ部を軸として回動操作されるマイクロミラー
    装置において、 上記ヒンジ部の上記固定部に接続される端部或いは上記
    可動部に接続される端部の少なくとも一方が、上記ヒン
    ジ部の捩り変形の中心軸を対称軸として線対称な多角形
    状或いは曲面形状とされていることを特徴とするマイク
    ロミラー装置。
  8. 【請求項8】 光源から出射された光を光ディスクに照
    射してこの光ディスクに対する情報の記録及び/又は再
    生を行う光ディスク装置において、 上記光源から出射された光を反射して上記光ディスクに
    照射させるマイクロミラー装置を備え、 上記マイクロミラー装置は、固定部と、ヒンジ部を介し
    て上記固定部に連結された可動部と、この可動部に形成
    された反射面とを備え、上記ヒンジ部の捩り変形により
    上記可動部が上記ヒンジ部を軸として回動操作されるこ
    とにより、上記反射面にて反射され上記光ディスクに照
    射される光のスポットの位置を移動させるようになさ
    れ、 上記ヒンジ部の少なくとも一部に、その厚み方向に突出
    する突部が形成されていることを特徴とする光ディスク
    装置。
  9. 【請求項9】 光源から出射された光を光ディスクに照
    射してこの光ディスクに対する情報の記録及び/又は再
    生を行う光ディスク装置において、 上記光源から出射された光を反射して上記光ディスクに
    照射させるマイクロミラー装置を備え、 上記マイクロミラー装置は、固定部と、ヒンジ部を介し
    て上記固定部に連結された可動部と、この可動部に形成
    された反射面とを備え、上記ヒンジ部の捩り変形により
    上記可動部が上記ヒンジ部を軸として回動操作されるこ
    とにより、上記反射面にて反射され上記光ディスクに照
    射される光のスポットの位置を移動させるようになさ
    れ、 上記ヒンジ部の上記固定部に接続される端部或いは上記
    可動部に接続される端部の少なくとも一方が、上記ヒン
    ジ部の捩り変形の中心軸を対称軸として線対称な多角形
    状或いは曲面形状とされていることを特徴とする光ディ
    スク装置。
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