JP2001116883A - 遮蔽欠損の少ない放射線遮蔽体および放射性物質収納容器 - Google Patents

遮蔽欠損の少ない放射線遮蔽体および放射性物質収納容器

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JP2001116883A
JP2001116883A JP29436799A JP29436799A JP2001116883A JP 2001116883 A JP2001116883 A JP 2001116883A JP 29436799 A JP29436799 A JP 29436799A JP 29436799 A JP29436799 A JP 29436799A JP 2001116883 A JP2001116883 A JP 2001116883A
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radiation
shield
shielding
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Akira Sakumoto
明 佐久本
Katsuyuki Ota
勝之 太田
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Yoshizawa La KK
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Yoshizawa La KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線遮蔽体の厚みの増加を伴うことがな
く、さらには施工性に優れた、遮蔽欠損の少ない放射線
遮蔽体および放射性物質収納容器の提供。 【解決手段】 複数個に分割した主ブロックを、隣接す
る主ブロックの端部の先端同士が相対するように配設し
た放射線遮蔽体であって、隣接する主ブロック21a 、21
b の端部の片側表面もしくは両側表面に厚み方向に表面
の断面形状が曲線状の切込みを設け、隣接する主ブロッ
ク21a 、21b の端部の先端同士が相対するように配設し
て形成された曲面形状の溝20に、該溝20に対応する曲面
形状を有する補助ブロック22を埋め込んだ継ぎ目構造を
有する遮蔽欠損の少ない放射線遮蔽体、および該放射線
遮蔽体を用いた放射性物質収納容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線遮蔽体およ
び放射性物質収納容器に関し、特に、遮蔽欠損の少ない
放射線遮蔽体および該放射線遮蔽体を用いた放射性物質
収納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】X線、γ線等の放射線を遮蔽するために
鉛を使用することはよく知られている。すなわち、例え
ば、JIS Z 4817において放射線遮蔽(しゃへい)用鉛ブ
ロックの規格が定められているが、これによれば、その
成分は99.9%以上の鉛であるか、鉛中に微量のアンチモ
ンを含む硬質鉛である。
【0003】以下、本明細書ではこれらを併せて単に鉛
と記す。放射線遮蔽用鉛ブロックは、これを煉瓦、ある
いはコンクリートブロックのように積み上げて所望の形
状の壁体を構成し、放射線を遮蔽するものである。図7
に、放射線遮蔽用鉛ブロックの一例を斜視図によって示
す。図7において4a、4bは放射線遮蔽用鉛ブロックで、
図7(a) に示す放射線遮蔽用鉛ブロック4aは長手方向の
接続端面が矢形面で、また図7(b) に示す放射線遮蔽用
鉛ブロック4bは下面および上面がいずれも凹または凸の
矢形面になっている。
【0004】遮蔽用ブロックとしては、この他にも種々
の形状のブロックがあり、六面体の煉瓦の六つの面の内
少なくとも1つが2つ折りの矢形面となっており、必要
に応じて鉛ブロック同士の上下左右の接合面にこの矢形
面を組み合わせるようにして壁体を構成する。X線、γ
線等の放射線の軌道は直線と考えてよいから、仮に接合
部分のブロック間に若干の隙間があってもその隙間は折
れ面であり、折れ面の一部を透過する放射線があって
も、隙間が鉛ブロックの全厚みを直線状に貫通していな
いので、放射線は必ず鉛ブロックによって遮蔽される。
【0005】一方、放射線物質の運搬、貯蔵などの放射
性物質の取扱いに用いる容器として、図8に示されるよ
うな放射性物質収納容器が用いられている。図8は、放
射性物質収納容器の縦断面図を示し、1は材質が炭素鋼
製またはステンレス鋼製などの外筒、2はその内側に挿
入される円筒状の鉛である放射線遮蔽体(以下遮蔽体と
も記す)、3はさらにその裏側に挿入されて遮蔽体2を
支持する材質が炭素鋼製またはステンレス鋼製などの内
筒、7は外筒1の上端に設けられたあご、8はつり金具
を示す。
【0006】すなわち、放射性物質収納容器は底を有す
る円筒状の容器で、外筒1と内筒3の間に遮蔽体2を挟
持した構造であり、例えば、収容部分の内径は1500mm、
高さは5000mmである。上記した構造の放射性物質収納容
器においては、遮蔽体の厚みの関係上、遮蔽体2を鋳込
みで形成することは困難なため、遮蔽体2は、例えば、
厚さ70mm(必要厚み精度:−0mm、+5mm)の円筒状の
ものを複数段積み重ねて構成されている。
【0007】また、外筒1の肉厚が厚い場合は、図8
(a) に示すように、外筒1の上端で容器内側にあご7を
突出させ、このあご7で遮蔽体2の上端を高さ方向に固
定し、遮蔽体2が内筒3と内径において接する構造が採
用されている。この場合、遮蔽体2を円筒状のままで上
方から放射性物質収納容器内へ取り込むことはできず、
各段毎に、複数片のブロックに分割して放射性物質収納
容器内に取り込み、内部で円筒状に組み立てる必要があ
る。
【0008】また、図8(b) に示す放射性物質収納容器
の場合も、施工性の面から、各段毎に、複数片のブロッ
クに分割して放射性物質収納容器内に取り込み、内部で
円筒状に組み立てる施工法が採用されている。この結
果、各段において分割ブロック同士の間に隙間が形成さ
れる。従来、この隙間を、内側から外側へストレートに
貫通する隙間としないために、内径側と外径側とでやや
位置をずらした段付きの継ぎ目形状とすることが行われ
ていた。
【0009】図9に、従来の放射線遮蔽体の継ぎ目構造
を部分平面図によって示す。なお、放射性物質収納容器
の場合、遮蔽体2は円筒状であるが、継ぎ目構造の一般
論として遮蔽体2は平板状でも同じであるから、ここで
は平板状の図で説明する。図9(a) は、放射線遮蔽体2
を半分の厚さの遮蔽体2a、2bの2枚重ねとし、それぞれ
の継ぎ目をややずらした遮蔽体の継ぎ目構造を示し、図
9(b) は、厚みは本来のままであるが継ぎ目形状を段付
きとした遮蔽体の継ぎ目構造を示す。
【0010】図9(a) 、(b) に示すように、遮蔽体を2
枚重ねとし、それぞれの継ぎ目をずらすか、継ぎ目を段
付き形状としても、一方の段に加工誤差による隙間5が
生じることは避けられない。この場合、その隙間5内に
放射線が侵入しても遮蔽体の厚みの半分までしか到達し
ないから一応全周に対して遮蔽が行えるが、この隙間す
なわち遮蔽欠損の部分については遮蔽体の厚みが半分し
かないから遮蔽力が弱い。
【0011】完全な遮蔽能力を保持しようとすれば遮蔽
体全体の厚みを大きくするか、図10(a) 、(b) に示すよ
うに、遮蔽欠損部分に補助遮蔽体6a、6bを設ける必要が
あり、この場合、重量が増加し、放射性物質収納容器の
取扱上、運搬上問題となるか、もしくは容器の有効容積
が減少し、さらには経済的でないという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術の問題点を解決し、放射線遮蔽体の厚みの増加を
伴うことのない遮蔽欠損の少ない放射線遮蔽体および該
放射線遮蔽体を用いた放射性物質収納容器を提供するこ
とを目的とする。さらに、本発明は、放射性物質収納容
器内などにおいて組み立てる際の施工性に優れた遮蔽欠
損の少ない放射線遮蔽体および該放射線遮蔽体を用いた
放射性物質収納容器を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、複数個に
分割した主ブロックを、隣接する主ブロックの端部の先
端同士が相対するように配設した放射線遮蔽体であっ
て、隣接する主ブロック21a 、21b の端部の片側表面も
しくは両側表面に厚み方向に表面の断面形状が曲線状の
切込みを設け、隣接する主ブロック21a 、21b の端部の
先端同士が相対するように配設して形成された曲面形状
の溝20に、該溝20に対応する曲面形状を有する補助ブロ
ック22を埋め込んだ継ぎ目構造を有することを特徴とす
る遮蔽欠損の少ない放射線遮蔽体である。
【0014】前記した本発明においては、前記した曲面
形状の溝20の表面の断面形状が、円弧状の断面形状を有
することが好ましい(第1の発明の好適態様)。第2の
発明は、前記した第1の発明または第1の発明の好適態
様の放射線遮蔽体を、前記主ブロック21a 、21b の片側
表面が、放射性物質収納容器の外筒1の内面に相対する
ように配設したことを特徴とする放射性物質収納容器で
ある。
【0015】また、前記した第1の発明、第1の発明の
好適態様の放射線遮蔽体、第2の発明の放射性物質収納
容器においては、主ブロック21a 、21b および補助ブロ
ック22のいずれもが鉛ブロックであることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明の放射線遮蔽体によれば、どのような方向
の放射線についても隙間部分を通過する距離が短く、遮
蔽体の厚みを有効に利用して遮蔽欠損の少ない放射線遮
蔽体および放射線遮蔽効果に優れた放射性物質収納容器
が実現する。
【0017】図6に、従来の放射線遮蔽体の継ぎ目構造
と本発明の放射線遮蔽体の継ぎ目構造とを対比して示
す。図6(a) は、継ぎ目を段付き形状とした従来の放射
線遮蔽体の継ぎ目構造を示す部分平面図であり、矢印は
放射線の進行方向を示す。継ぎ目を段付き形状とした継
ぎ目構造の場合、遮蔽されずに隙間5内を進行する放射
線についても、遮蔽体2の隙間5が全体の厚みt0 のお
よそ1/2 の深さで止まっているから、残りの厚みt1
遮蔽効果が残っているが、t1 ≒1/2 ・t 0 であるから
この継ぎ目部分についてはかなり遮蔽欠損が大きい。
【0018】図6(b) は、継ぎ目を矢形とした従来の放
射線遮蔽体の継ぎ目構造を示す部分平面図である。継ぎ
目を矢形とした継ぎ目構造の場合、隙間5内に放射線が
侵入しても厚みの半分で遮蔽することは上記した段付き
形状の継ぎ目と同様であるが、隙間5が角度θだけ傾斜
しているので、遮蔽材2の厚みt0 が同じであっても遮
蔽距離t2は段付き形状の継ぎ目の場合のt1 に比べて
1/sinθだけ大きくなっている。
【0019】しかし、この場合も遮蔽欠損はかなり大き
い。図6(c) は、本発明の放射線遮蔽体の継ぎ目構造の
一例を示す部分平面図である。なお、図6(c) におい
て、20は分割した主ブロック21a 、21b に補助ブロック
22を埋め込むために主ブロック21に形成した表面の断面
形状が円弧状の溝を示す。
【0020】すなわち、図6(c) に示す本発明の放射線
遮蔽体は、隣接する主ブロック21a、21b の両方の端部
にまたがる曲面を形成するようにブロック端部の片側表
面に厚み方向の切込みを設け、隣接する主ブロック21a
、21b の端部の先端を突き合わせて形成された表面が
曲面形状の溝20に、溝20に対応する曲面形状の表面を有
する補助ブロック22を埋め込んだ継ぎ目構造を有する放
射線遮蔽体である。
【0021】また、図6(c) に示す本発明の放射線遮蔽
体においては、表面が曲面形状の溝20の表面の断面形状
は円弧状である。図6(c) に示す本発明の放射線遮蔽体
の継ぎ目構造によれば、直線の隙間5で示される直線の
隙間の長さが短いため遮蔽欠損が少なく、本発明の継ぎ
目構造を用いた放射線遮蔽体は優れた放射線遮蔽効果を
得ることができる。
【0022】すなわち、図6(c) に例示する継ぎ目構造
においては、補助ブロック22を埋め込むため、主ブロッ
ク21は厚みの大部分を削り込んでいるから、分割した主
ブロック21a 、21b 同士の直線の隙間5はきわめて浅
く、この隙間5に侵入する放射線はほとんど問題なく補
助ブロック22で遮蔽できる。さらには、主ブロック21と
補助ブロック22との間の隙間は円筒状に湾曲しているか
ら、直進する放射線がこれを通過してもその通過距離は
短く、残りの厚みであるt3 +t4 が遮蔽距離となるの
で遮蔽効果が大きく、図示する隙間の接線方向に通過す
る放射線の場合、最も遮蔽効果が弱くなるが、その放射
線に対してもほぼ本来の厚みt0 に近い遮蔽距離を確保
することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的
に示す。なお、本実施例における主ブロック、補助ブロ
ックの材質は鉛である。図1に、本発明の放射線遮蔽体
および放射線遮蔽体の継ぎ目構造の一例を示す。
【0024】図1は、前記した図8において説明した放
射性物質収納容器に使用する円筒状の遮蔽体2の1段分
を示す斜視図で、円周方向に4分割した遮蔽体である。
図1において、2は放射線遮蔽体、20は主ブロック21に
補助ブロック22を埋め込むために主ブロック21に形成し
た表面の断面形状が円弧状の溝、21a 、21b は分割した
主ブロック、22は補助ブロックを示す。
【0025】すなわち、図1に示す本発明の放射線遮蔽
体2は、隣接する主ブロック21a 、21b の両方の端部に
またがる曲面を形成するようにブロック端部の片側表面
に厚み方向の切込みを設け、隣接する主ブロック21a 、
21b の端部の先端を突き合わせて形成された表面が曲面
形状の溝20に、溝20に対応する曲面形状の表面を有する
補助ブロック22を埋め込んだ継ぎ目構造を有する放射線
遮蔽体である。
【0026】また、図1に示す本発明の放射線遮蔽体2
においては、表面が曲面形状の溝20の表面の断面形状は
円弧状である。なお、放射線遮蔽体2は、図8に示した
ように複数段積み重ねて使用するから、放射性物質収納
容器内に取り込んで組み立てる前に一旦図1の形に仮組
みして内径、外径および上下面を機械加工することが望
ましい。
【0027】次に、図2に、本発明の放射線遮蔽体の継
ぎ目構造の一例を平面図によって示す。図2は、本発明
の放射線遮蔽体の継ぎ目構造を示す部分平面図であり、
前記した図6、図9と同様に放射線遮蔽体2は平板状に
描いてある。図2に示す継ぎ目構造は、隣接する主ブロ
ック21a 、21b の両方の端部にまたがる曲面を形成する
ようにブロック端部の片側表面に厚み方向の切込みを設
け、隣接する主ブロック21a 、21b の端部の先端を突き
合わせて形成された表面が曲面形状の溝20に、溝20に対
応する曲面形状の表面を有する補助ブロック22を埋め込
んだ継ぎ目構造である。
【0028】また、図2に示す本発明の放射線遮蔽体2
においては、表面が曲面形状の溝20の表面の断面形状は
円弧状である。また、図2に示す継ぎ目構造は、隣接す
る遮蔽体の主ブロック21a 、21b の隣接する端部を、切
込みを設ける側の片側表面において、隣接する端部の中
間位置を中心とする円弧状の断面で全厚みに到達しない
深さまで厚み方向に削り込んで生じた溝20に、この断面
に対応する曲率の半割り円筒状の補助ブロック22を埋め
込んで構成され、削り残った主ブロック21a 、21b の端
部の突き合わせ部分の隙間5は溶接して接合してある。
【0029】23は溶接部を示し、反対側表面の主ブロッ
ク21と補助ブロック22の隣接部分も適宜スポット溶接等
で固定することが望ましい。なお、前記した隙間5は、
溶接用に設けた隙間であるが、本発明においては、施工
性の面から予め前記した隙間5と同様の隙間を設け、こ
の隙間にスペーサーブロックを挿入し、スペーサーブロ
ックと主ブロック同士をスポット溶接し、溶接部を平滑
に仕上げ加工してもよい。
【0030】上記した図2に示す本発明の放射線遮蔽体
2は、直線の隙間の長さを極めて短くすることが可能で
あるため、従来の放射線遮蔽体に対してさらに遮蔽欠損
を少なくすることが可能となった。次に、図3に、本発
明の放射線遮蔽体の継ぎ目構造の他の実施例を部分平面
図によって示す。
【0031】図3に示す継ぎ目構造は、隣接する主ブロ
ック21a 、21b の両方の端部にまたがる曲面を形成する
ようにブロック端部の両側表面に厚み方向の切込みを設
け、隣接する主ブロック21a 、21b の端部の先端を突き
合わせて形成された表面が曲面形状の溝20a 、20b のそ
れぞれに、溝20a 、20b に対応する曲面形状の表面を有
する補助ブロック22a 、22b を埋め込んだ継ぎ目構造で
ある。
【0032】また、図3に示す本発明の放射線遮蔽体2
においては、表面が曲面形状の溝20a 、20b の表面の断
面形状は円弧状である。また、図3に示す継ぎ目構造
は、隣接する放射線遮蔽体の主ブロック21a 、21b の隣
接する端部を、切込みを設ける両側表面において、隣接
する端部の中間位置を中心とする円弧状の断面で全厚み
の1/2 に到達しない深さまで厚み方向に削り込んで生じ
た溝20a 、20b に、これらの断面に対応する曲率の半割
り円筒状の補助ブロック22a 、22b を埋め込んで構成さ
れる。
【0033】上記した図3に示す継ぎ目構造によれば、
主ブロック21a 、21b の端部の両側表面に切込みを設け
ることによって、切込みの円弧の半径r1 、r2 を小さ
くすることができ、この結果円弧に沿った隙間を通過す
る放射線の通過距離がさらに短くなり遮蔽欠損をさらに
少なくすることができる。次に、図4に、本発明の放射
線遮蔽体の継ぎ目構造の他の実施例を部分平面図によっ
て示す。
【0034】図4に示す継ぎ目構造は、隣接する主ブロ
ック21a 、21b の端部の両側表面に厚み方向に表面の断
面形状が円弧状の切込みを設け、隣接する主ブロック21
a 、21b の端部の先端同士が相対するように配設して形
成された表面が曲面形状の溝20に、溝20に対応する曲面
形状の表面を有する補助ブロック22を埋め込んだ継ぎ目
構造である。
【0035】すなわち、図4に示す継ぎ目構造は、隣接
する主ブロック21a 、21b の端部の両側表面に厚み方向
に表面の断面形状が円弧状となるように設けた切込みの
円弧の半径r1 、r2 と主ブロック21a 、21b の厚みt
が下記式(1) を満足する継ぎ目構造である。t≦r1
2 ………(1)上記した図4に示す継ぎ目構造によれ
ば、補助ブロック22a 、22b の間の隙間の間隔を極めて
短くすることができ、遮蔽欠損をさらに少なくすること
ができる。
【0036】なお、本発明においては、主ブロック21a
、21b の隣接する両方の端部にまたがる溝20の表面形
状は曲面であればよいので、溝20の断面形状を特に円弧
状に限定するものではないが、継目の寸法精度、遮蔽効
果および機械加工の容易性の面から、溝20の表面の断面
形状を円弧状とすることが特に好ましい。また、溝20の
表面の断面形状を円弧状とする場合、継目の寸法精度が
優れるため、放射性物質収納容器内などにおいて組み立
てる際の施工が容易であるという優れた効果が得られ
る。
【0037】次に、図5に、本発明の放射性物質収納容
器の一例を断面図(a) およびA−A部矢視断面図(b) に
よって示す。すなわち、図5に例示した本発明の放射性
物質収納容器は、前記した本発明の放射線遮蔽体を、主
ブロック21a 、21b の片側表面が、放射性物質収納容器
の外筒1の内面に相対するように配設した放射性物質収
納容器である。
【0038】以上、本発明の放射線遮蔽体および放射性
物質収納容器について説明したが、本発明の放射線遮蔽
体の継ぎ目構造は直線の隙間が少ないため、遮蔽欠損が
少なく、本発明の放射線遮蔽体は優れた放射線遮蔽効果
を得ることができる。この結果、本発明によれば、放射
線遮蔽効果に優れた放射性物質収納容器を提供すること
が可能となった。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、放射線遮蔽体の厚みの
増加を伴うことなく遮蔽欠損の少ない放射線遮蔽体およ
び放射線遮蔽効果に優れた放射性物質収納容器を提供す
ることが可能となった。さらに、本発明によれば、放射
性物質収納容器内などにおいて組み立てる際の施工性に
優れた遮蔽欠損の少ない放射線遮蔽体を提供することが
可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線遮蔽体および放射線遮蔽体の継
ぎ目構造の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の放射線遮蔽体の継ぎ目構造の一例を示
す部分平面図である。
【図3】本発明の放射線遮蔽体の継ぎ目構造の一例を示
す部分平面図である。
【図4】本発明の放射線遮蔽体の継ぎ目構造の一例を示
す部分平面図である。
【図5】本発明の放射性物質収納容器の一例を示す縦断
面図(a) およびA−A部矢視断面図(b) である。
【図6】従来の放射線遮蔽体の継ぎ目構造を示す部分平
面図(a) 、(b) および本発明の放射線遮蔽体の継ぎ目構
造の一例を示す部分平面図(c) である。
【図7】従来の放射線遮蔽用鉛ブロックを示す斜視図で
ある。
【図8】放射性物質収納容器を示す縦断面図である。
【図9】従来の放射線遮蔽体の継ぎ目構造を示す部分平
面図である。
【図10】従来の放射線遮蔽体の継ぎ目構造を示す部分
平面図である。
【符号の説明】
1 外筒 2、2a、2b 放射線遮蔽体(:遮蔽体) 3 内筒 4a、4b 放射線遮蔽用鉛ブロック 5 隙間 6a、6b 補助遮蔽体 7 外筒上端に設けられたあご 8 つり金具 20、20a 、20b 溝 21、21a 、21b 主ブロック 22、22a 、22b 補助ブロック 23 溶接部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個に分割した主ブロックを、隣接す
    る主ブロックの端部の先端同士が相対するように配設し
    た放射線遮蔽体であって、隣接する主ブロック(21a) 、
    (21b) の端部の片側表面もしくは両側表面に厚み方向に
    表面の断面形状が曲線状の切込みを設け、隣接する主ブ
    ロック(21a) 、(21b) の端部の先端同士が相対するよう
    に配設して形成された曲面形状の溝(20)に、該溝(20)に
    対応する曲面形状を有する補助ブロック(22)を埋め込ん
    だ継ぎ目構造を有することを特徴とする遮蔽欠損の少な
    い放射線遮蔽体。
  2. 【請求項2】 前記した曲面形状の溝(20)の表面の断面
    形状が、円弧状の断面形状を有することを特徴とする請
    求項1記載の遮蔽欠損の少ない放射線遮蔽体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の放射線遮蔽体
    を、前記主ブロック(21a) 、(21b) の片側表面が、放射
    性物質収納容器の外筒(1) の内面に相対するように配設
    したことを特徴とする放射性物質収納容器。
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Cited By (8)

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