JP2001115056A - 顔料分散液組成物 - Google Patents

顔料分散液組成物

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JP2001115056A
JP2001115056A JP29375899A JP29375899A JP2001115056A JP 2001115056 A JP2001115056 A JP 2001115056A JP 29375899 A JP29375899 A JP 29375899A JP 29375899 A JP29375899 A JP 29375899A JP 2001115056 A JP2001115056 A JP 2001115056A
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dispersion composition
pigment
pigment dispersion
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quinacridone
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JP29375899A
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Nagayuki Takao
長幸 鷹尾
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分散安定性を高め沈降の問題を解決し、高演
色性を示す液体現像剤や油性インクジェットインクに有
用な分散液組成物を提供する。 【解決手段】 電気抵抗率が107Ω・cm以上の有機
溶媒に有機顔料を分散してなる分散液において、該有機
顔料として2種類以上のキナクリドン顔料の混合物、好
ましくは、無置換キナクリドンと、2,9−ジメチルキ
ナクリドン及び/又は2,9−ジクロルキナクリドンと
からなる混合物を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗料、印刷インキ、
湿式トナーやインクジェットインキ分野に利用できるキ
ナクリドン顔料分散液組成物に関する。更に詳細には、
本発明は、107Ω・cm以上の有機溶媒に、2種類以
上のキナクリドン顔料混合物からなる有機顔料を分散さ
せた顔料分散液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気抵抗率が107Ω・cm以上
の有機溶媒にキナクリドン顔料を分散して利用する分野
では、分散液の分散性や保存安定性の改良、あるいは画
像濃度や色相の改良がなされている。
【0003】例えば、特開平8−292610号公報に
は、電子写真用湿式現像剤において安定性に優れ高画像
濃度を与えるフラッシング処理されたキナクリドン顔料
が記載されている。
【0004】更に、特開平4−226477号公報に
は、水不溶性アゾ顔料とキナクリドン顔料からなる静電
写真用マゼンタ液体現像剤が印字物の耐光性と高演色性
を示すことが記載されている。
【0005】しかしながら、一般的なキナクリドン顔料
や水不溶性アゾ顔料とキナクリドン顔料の組み合わせで
は、粒子の沈降や分散安定性に劣り、高演色性といった
色相にも満足できない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、分散安定性を高め沈降の問題を解決し、高演色性を
示す液体現像剤や油性インクジェットインクに有用な分
散液組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意研究を行った結果、電気抵抗率が10
7Ω・cm以上の有機溶媒に有機顔料を分散してなる分
散液において、該有機顔料が2種類以上のキナクリドン
顔料の混合物からなることを特徴とする顔料分散液組成
物が、分散安定性を高め沈降の問題を解決し、高演色性
を示すことを見出し、本発明を解決するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の2種類以上のキナクリド
ン顔料の混合物は、キナクリドン骨格を有する化合物が
2種類以上使用した混合物であれば、混合物でも顔料の
固溶体であってもかまわない。
【0009】キナクリドン骨格を有する化合物として
は、下記の化1で表される化合物が挙げられるが、これ
ら以外のキナクリドン化合物も使用できる。
【0010】
【化1】 (前記式中、X及びYは、水素原子、ハロゲン原子、メ
チル基、メトキシ基を示し、m及びnは0から2の整数
である。)
【0011】前記化1で表される化合物としては、例え
ば、無置換キナクリドン、2,9−ジメチルキナクリド
ン、2,9−ジメトキシキナクリドン、2,9−ジクロ
ルキナクリドン、3,10−ジメチルキナクリドン、
3,10−ジクロルキナクリドン、3,10−ジメトキ
シキナクリドン、4,11−ジメチルキナクリドン、
4,11−ジメトキシキナクリドン、4,11−ジクロ
ルキナクリドン等が挙げられる。
【0012】これらキナクリドン顔料の製造方法は、特
に限定されない。例えば、熱環化による方法、酸による
環化の方法、ジハロゲンテレフタル酸法、ハイドロキノ
ン法等が挙げられる。
【0013】また、2種以上のキナクリドン顔料の固溶
体の製造方法は、公知慣用の方法が使用できる。例え
ば、2,5−ジアニリノテレフタル酸とその誘導体をポ
リリン酸中で脱水縮合する方法や、2種類以上のキナク
リドン顔料を硫酸中に溶解させた後析出させる方法等が
使用できる。
【0014】本発明の顔料分散液組成物の好ましい実施
態様では、キナクリドン顔料混合物は、無置換キナクリ
ドンと、2,9−ジメチルキナクリドン及び/又は2,
9−ジクロルキナクリドンとからなる。これらのキナク
リドン顔料は、大日本インキ化学工業(株)、チバスペ
シャリティーケミカルズ社などから市販されている。
【0015】また、本発明の顔料分散液組成物の好まし
い実施態様では、キナクリドン顔料混合物中の無置換キ
ナクリドンの含有量は10〜70重量%、好ましくは1
0〜50重量%の範囲内であり、2,9−ジメチルキナ
クリドン及び/又は2,9−ジクロルキナクリドンの含
有量は90〜30重量%、好ましくは90〜50重量%
の範囲内である。
【0016】本発明の顔料分散液組成物の別の好ましい
実施態様では、顔料分散液組成物は酸性基及び/又は塩
基性基を有する高分子化合物を更に含有する。顔料分散
液組成物に酸性基含有高分子化合物及び/又は塩基性基
含有高分子化合物を配合すると、顔料などの粒状物質の
外表面の少なくとも一部分が、有機溶媒中に自己分散化
している高分子化合物で覆われる。これにより、粒状物
質同士の立体反発力を高めると共に、粒状物質表面に電
荷を発生させ、粒状物質の沈降を防止し分散安定性を高
めることができる。
【0017】酸性基を有する高分子化合物としては、数
平均分子量2000〜5万の範囲にあればよく、300
0〜3万の範囲がより好ましい。数平均分子量2000
以下では、酸性基の酸強度が強くなり、塩基性基を有す
る高分子化合物と塩構造をとり、電荷を発生しなかった
り分散した粒状物質の凝集を引き起こしたりする。ま
た、分子量が5万を超えると溶媒に溶解しにくくなり分
散液組成物の粘度が著しく高くなる。
【0018】酸性基としては、特に限定されないが、カ
ルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基等が挙げら
れ、特に分散液組成物の凝集を起こしにくいことから酸
強度が弱いカルボキシル基が好ましい。
【0019】酸性基を有する高分子化合物の酸価として
は、10〜200KOHmg/gの範囲が好ましく、1
0〜150KOHmg/gの範囲がより好ましい。酸価
が10KOHmg/g以下では、十分なゼータ電位を得
られず分散液の安定性が悪かったり、トナーに用いた場
合美しい画像を得ることができなかったりする。また、
200KOHmg/gを超えると酸強度が強くなり、塩
基性基を有する高分子化合物と塩構造をとり、電荷を発
生しなかったり分散した粒状物質の凝集を引き起こした
りする。
【0020】塩基性基を有する高分子化合物としては、
数平均分子量2000〜5万の範囲にあればよく、30
00〜3万の範囲がより好ましい。数平均分子量200
0以下では、塩基性基の塩基強度が強くなり、酸性基を
有する高分子化合物と塩構造をとり、電荷を発生しなか
ったり分散した粒状物質の凝集を引き起こしたりする。
また、分子量が5万を超えると溶媒に溶解しにくくなり
分散液組成物の粘度が著しく高くなる。
【0021】また、塩基性基としては、特に限定されな
いが、1級、2級、3級、4級アミノ基等等が挙げら
れ、特にイオン化しやすさから3級アミノ基が好まし
い。
【0022】塩基性基を有する高分子化合物のアミン価
としては、10〜200KOHmg/gの範囲が好まし
く、10〜150KOHmg/gの範囲がより好まし
い。アミン価が10KOHmg/g以下では、十分なゼ
ータ電位を得らず、分散液の安定性が悪かったり、トナ
ーに用いた場合美しい画像を得ることができなかったり
する。また、200を超えると塩基強度が強くなり、塩
基性基を有する高分子化合物と塩構造をとり、電荷を発
生しなかったり分散した粒状物質の凝集を引き起こした
りする。
【0023】酸性基を有する高分子化合物及び塩基性基
を有する高分子化合物の種類としては、特に限定はされ
ないがアクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、
エポキシ系、アミノ系等が挙げられ、これらを併用して
もかまわない。これらの種類の中で、合成のしやすさ
や、酸性基及び塩基性基の導入のしやすさから、アクリ
ル系とポリエステル系が特に好ましい。
【0024】酸性基を有するアクリル系高分子化合物と
しては、その製法は特に限定されないが、例えば酸性基
を有するモノマーと他の重合しうるモノマーとを、非反
応性溶媒中、触媒の存在下又は不存在下で反応させて得
られるものが挙げられ、中でも、酸性基を有するモノマ
ーとC8以上の(メタ)アクリル酸エステルモノマーと
を必須成分として重合してなるものが好ましい。
【0025】塩基性基を有するアクリル系高分子化合物
としては、その製法は特に限定されないが、例えば塩基
性基を有するモノマーと他の重合しうるモノマーとを、
非反応性溶媒中、触媒の存在下又は不存在下で反応させ
て得られるものが挙げられ、中でも、酸性基を有するモ
ノマーとC8以上の(メタ)アクリル酸エステルモノマ
ーとを必須成分として重合してなるものが好ましい。
【0026】ここで用いる酸性基を有するアクリルモノ
マーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプ
ロピルアクリル酸、イタコン酸、フマール酸等の如きカ
ルボキシル基を有するモノマー、アクリル酸2−スルホ
ン酸エチル、メタクリル酸2−スルホン酸エチル、ブチ
ルアクリルアミドスルホン酸等の如きスルホン酸基を有
するモノマー、メタクリル酸2−ホスホン酸エチル、ア
クリル酸2−ホスホン酸エチル等の如きホスホン酸基を
有するモノマー等が挙げられ、なかでもアクリル酸及び
メタクリル酸が好ましい。
【0027】また、塩基性基を有するモノマーとして
は、アクリル酸アミド、アクリル酸アミノエチル、アク
リル酸アミノプロピル、メタクリル酸アミド、メタクリ
ル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノプロピルの如き
第1級アミノ基を有するモノマー、アクリル酸メチルア
ミノエチル、アクリル酸メチルアミノプロピル、アクリ
ル酸エチルアミノエチル、アクリル酸エチルアミノプロ
ピル、メタクリル酸メチルアミノエチル、メタクリル酸
メチルアミノプロピル、メタクリル酸エチルアミノエチ
ル、メタクリル酸エチルアミノプロピル等の如き第2級
アミノ基を有するモノマー、アクリル酸ジメチルアミノ
エチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸
ジメチルアミノプロピル、アクリル酸ジエチルアミノプ
ロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリ
ル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミ
ノプロピル、メタクリル酸ジエチルアミノプロピル、等
の如き第3級アミノ基を有するモノマー、アクリル酸ジ
メチルアミノエチルメチルクロライド塩、メタクリル酸
ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩、アクリル酸
ジメチルアミノエチルベンジルクロライド塩、メタクリ
ル酸ジメチルアミノエチルベンジルクロライド塩等の如
き第4級アミノ基を有するモノマー等が挙げられる。
【0028】C8以上の(メタ)アクリル酸エステルモ
ノマーとしては、例えば、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オク
チル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、メ
タクリル酸ラウリル、アクリル酸セチル、メタクリル酸
セチル、アクリル酸ステアリル、ステアリルメタクリレ
ート、アクリル酸ベヘニル、ベヘニルメタクリレート等
が挙げられる。他の重合しうるモノマーとしては、例え
ばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イ
ソプロピル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸−
n−ブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸ベン
ジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−プロピル、
メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、
メタクリル酸−t−ブチル、メタクリル酸トリデシル、
メタクリル酸ベンジル等の如き(メタ)アクリル酸エス
テル;スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチ
レン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−
tert−ブチルスチレン等の如きスチレン系モノマ
ー;イタコン酸ベンジル等の如きイタコン酸エステル;
マレイン酸ジメチル等の如きマレイン酸エステル;フマ
ール酸ジメチル等の如きフマール酸エステル;アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル;アクリル
酸アミノエチル、アクリル酸アミノプロピル、メタクリ
ル酸アミド、メタクリル酸アミノエチル、メタクリル酸
アミノプロピル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メ
タクリル酸ジメチルアミノエチル等の如きアミノ基含有
モノマー等が挙げられる。
【0029】触媒としては、例えばt−ブチルパーオキ
シベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシド、クメン
パーヒドロキシド、アセチルパーオキシド、ベンゾイル
パーオキシド、ラウロイルパーオキシド等の如き過酸化
物;アゾビスイソブチルニトリル、アゾビス−2,4−
ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカル
ボニトリル等の如きアゾ化合物などの公知の重合開始剤
が挙げられる。
【0030】非反応性溶媒としては、例えばヘキサン、
ミネラルスピリット等の如き脂肪族炭化水素系溶剤;ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の如き芳香族炭化水素系
溶剤;酢酸ブチル等の如きエステル系溶剤;メタノー
ル、ブタノール等の如きアルコール系溶剤;ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリ
ドン、ピリジン等の如き非プロトン性極性溶剤、水等が
挙げられる。また、これらの溶剤を併用してもよい。
【0031】反応方法は、塊状重合、溶液重合、懸濁重
合、乳化重合、レドックス重合等、公知一般的な方法が
挙げられるが、中でも反応方法がシンプルなことから溶
液重合が好ましい。
【0032】この反応条件は、重合開始剤及び溶媒によ
って異なるが、反応温度が180℃以下、好ましくは3
0〜150℃、反応時間が30分間〜40時間、好まし
くは2時間〜30時間である。
【0033】酸性基を有するポリエステル系高分子化合
物としては、その製法は特に限定されないが、例えば多
価アルコールと多塩基酸とを、あるいは、12−ヒドロ
キシステアリン酸のような酸−アルコール性化合物を、
非反応性溶媒中、触媒の存在下又は不存在下で脱水エス
テル化させて、あるいは、グリシジル基を有する化合物
と多塩基酸とをエステル化させて得られるもの等が挙げ
られ、中でも、C8以上の多塩基酸または多価アルコー
ルとを必須成分としてエステル化反応させてなるものが
好ましい。
【0034】塩基性基を有するポリエステル系高分子化
合物としては、その製法は特に限定されないが、例えば
多価アルコールと多価有機酸、グリシジル基を有する化
合物と有機酸、あるいは、12−ヒドロキシステアリン
酸のような酸−アルコール性化合物の組み合わせで、非
反応性溶媒及び触媒の存在下又は不存在下で公知一般的
な方法によりエステル化させた後、アミン類やアルコー
ルアミン類をアミド化あるいはエステル化させて得られ
るもの等が挙げられる。
【0035】多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ネオペンチングリコー
ル、デカンジオールやドデカンジオールの如き2価アル
コール、トリメチロールプロパン、ペンタエルスリトー
ルやグリセリンの如き3価以上の多価アルコール、ポリ
エステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリア
ミドジオール、ポリカプロラクトンジオールの如き高分
子ジオール等が挙げられる。
【0036】多塩基酸としては、例えばテレフタル酸、
イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸、
スルホテレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、ダイマ
ー酸等の如き二塩基酸、トリメリット酸、トリメシン
酸、やピロメリット酸等の如き3価以上の多塩基酸等が
挙げられる。
【0037】グリシジル基を有する化合物としては、エ
チレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレング
リコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリ
シジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテ
ル、1,6ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グ
リセリンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロ
パンポリグリシジルエーテル、ジグリシジルフタレー
ト、ビスフェーノールA型エポキシ樹脂等が挙げられ
る。
【0038】酸−アルコール性化合物としては、1,2
−ヒドロキシステアリン酸、p−ヒドロキシエトキシ安
息香酸等が挙げられる。
【0039】アミン類としては、エチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、メタフ
ェニレンジアミン、ピリジン、ジメチルアミノプロピル
アミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ポリエチレン
イミン等が挙げられる。
【0040】アルコールアミン類としては、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノ
ール、ジメチルアミノメチルフェノール等が挙げられ
る。
【0041】非反応性溶媒としては、例えばヘキサン、
ミネラルスピリット等の如き脂肪族炭化水素系溶剤;ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の如き芳香族炭化水素系
溶剤;酢酸ブチル等の如きエステル系溶剤;メタノー
ル、ブタノール等の如きアルコール系溶剤;ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリ
ドン、ピリジン等の如き非プロトン性極性溶剤等が挙げ
られ、またこれらの溶剤を併用してもよい。これらの溶
剤の中で、エステル化反応の脱水を考えると、脂肪族炭
化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤やエステル系溶剤
が好ましい。
【0042】本発明の酸性基を有する高分子化合物及び
/又は塩基性を有する高分子化合物の顔料分散液組成物
中の含有比率は、それぞれ粒状物質100重量部に対し
て10〜300重量部の範囲が好ましく、10〜250
重量部の範囲がより好ましい。10重量部より少ない場
合、粒状物質を十分安定に保つことができず粒状物質が
凝集したりする。また、300重量部を超えると、分散
液組成物中の粒状物質の含有量が減り、塗料やインキ、
トナー等に利用するには十分な顔料の濃度を得ることが
難しくなる。
【0043】本発明の顔料分散液組成物中に用いること
ができる有機溶媒としては、例えばヘキサン、ミネラル
スピリット等の如き脂肪族炭化水素系溶剤;ベンゼン、
トルエン、キシレン等の如き芳香族炭化水素系溶剤;酢
酸ブチル等の如きエステル系溶剤;メタノール、ブタノ
ール等の如きアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ピ
リジン等の如き非プロトン性極性溶剤等が挙げられ、ま
たこれらの溶剤を併用してもよい。これらの溶剤の中
で、電荷発生を考慮すると、例えば、ヘキサン、ミネラ
ルスピリット、エクソン化学社製のアイソパーシリーズ
等の如き脂肪族径炭化水素、ジアルキルポリシロキサン
や環状ポリジアルキルシロキサン等の如きシリーコーン
オイル、オリーブ油、ベニバナ油、ひまわり油、大豆油
やあまに油等の如き植物油等、電気抵抗率が109Ω・
cm以上である非極性溶媒がより好ましい。
【0044】本発明の顔料分散液組成物の製造方法は、
特に限定されないが、下記の(I)又は(II)、(I)酸性基
を有する高分子化合物を用いて2種類以上のキナクリド
ン顔料の混合物を有機溶媒中に分散する分散工程A、塩
基性基を有する高分子化合物を溶解又は分散した有機溶
媒中に分散工程Aで得られた分散液を添加するか、又
は、分散工程Aで得られた分散液中に塩基性基を有する
高分子化合物を溶解又は分散した有機溶媒を添加する添
加工程B、必要に応じて溶媒を蒸留する濃縮工程Cから
なる顔料分散液組成物の製造方法、(II)塩基性基を有
する高分子化合物を用いて2種類以上のキナクリドン顔
料の混合物を有機溶媒中に分散する分散工程D、酸性基
を有する高分子化合物を溶解又は分散した有機溶媒中に
分散工程Dで得られた分散液を添加するか、又は、酸性
基を有する高分子化合物を溶解又は分散した有機溶媒を
添加するする添加工程E、必要に応じて溶媒を蒸留する
濃縮工程Fからなる顔料分散液組成物の製造方法、の何
れかの方法により製造されることが好ましい。
【0045】分散工程A及びDにおいて、2種類以上の
キナクリドン顔料の混合物と酸性基を有する高分子化合
物あるいは塩基性基を有する高分子化合物を有機溶媒に
溶解あるいは分散した後、必要に応じてガラスビーズ、
スチールビーズやジルコニアビーズ等の分散媒体を用い
て、ダイノーミルやDSP−ミルの如きビーズミル、ロ
ールミル、サンドミル、アトライター、ニーダーやナノ
マイザーの如き高圧噴射ミル等の分散機により分散して
分散液を得る。さらに必要に応じて、例えば界面活性剤
や顔料分散剤、顔料誘導体、電荷発生剤等の各種添加剤
を添加してもかまわない。
【0046】酸性基を有する高分子化合物あるいは塩基
性基を有する高分子化合物の割合は、2種類以上のキナ
クリドン顔料の混合物100重量部に対して10〜30
0重量部の範囲が好ましく、10〜250重量部の範囲
がより好ましい。
【0047】また、有機溶媒の割合は、2種類以上のキ
ナクリドン顔料の混合物100重量部に対して50〜1
0000の範囲が好ましく、100〜3000重量部の
範囲がより好ましい。
【0048】分散機で分散する分散条件は、2種類以上
のキナクリドン顔料の混合物の種類や分散機の種類によ
るが、経済性等を考慮すると、温度0℃〜150℃以の
範囲で、分散時間は短いほうが好ましいが、0.1時間
〜10時間/kgが好ましい。
【0049】分散後の粒子径は、サブミクロン以下が好
ましく、沈降凝集を考慮すると0.3ミクロン以下がよ
り好ましい。
【0050】添加工程B又はEにおいて、それぞれ塩基
性基を有する高分子化合物又は酸性基を有する高分子化
合物を必要に応じて、スリーワンモーターやマグネチッ
クスターラー、ディスパー、ホモジナイザー等の簡単な
攪拌機を用いて有機溶媒に溶解又は分散する。この溶液
又は塩基性基を有する高分子化合物又は酸性基を有する
高分子化合物をそのまま、分散工程Aで製造された分散
液をゆっくりと添加するか、あるいは、分散工程Aで得
られた分散液中に添加する。この場合、添加時あるいは
添加後、ディスパー等の簡単な攪拌機を用いて分散液を
均一にする。攪拌機の種類や条件に関しては、形成され
る顔料分散液組成物中の粒子の大きさや粘度、表面電荷
密度にはあまり影響を及ぼさないことから特に制限され
ない。
【0051】塩基性基を有する高分子化合物あるいは酸
性基を有する高分子化合物の割合は、2種類以上のキナ
クリドン顔料の混合物100重量部に対して10〜30
0重量部の範囲が好ましく、10〜250重量部の範囲
がより好ましい。
【0052】ここで用いる有機溶媒の割合は、製造され
る顔料分散液組成物中の粒状物質濃度を高くするために
高分子化合物100重量部に対して0〜1000重量部
の範囲が好ましい。
【0053】添加工程BとEで用いる高分子化合物を、
分散工程AとDで用いて分散した場合、樹脂同士で塩構
造を作製し、2種類以上のキナクリドン顔料の混合物に
吸着せず、電荷発生をしなかったり2種類以上のキナク
リドン顔料の混合物の分散がうまくいかなかったりする
ことから、添加工程BとEは重要な工程である。
【0054】次に、濃縮工程C又はFは、2種類以上の
キナクリドン顔料の混合物の含有量を多く必要とする塗
料等の用途に応じて実施される。その溶媒を濃縮する方
法としては、一般的な常圧あるいは減圧蒸留法が挙げら
れる。
【0055】以上のように、本発明によれば、2種類以
上のキナクリドン顔料の混合物を微粒子に分散し、さら
に電荷付与することで、2種類以上のキナクリドン顔料
の混合物の沈降が見られず保存安定性が改良され、さら
には演色性に優れた顔料分散液組成物を提供できる。
【0056】さらに、この顔料分散液組成物の用途とし
ては、107Ω・cm以上の有機溶媒に分散されていれ
ば特に限定されないが、自動車や建築、PCMといった
塗料、グラビアインキ等の印刷インキ、インクジェット
プリンター用インク、湿式電子写真印刷機や静電気力を
用いたインクジェットプリンター(例えば特開平8−2
91267号公報、特許第2735030号明細書、J
HC‘98 FALLMeeting中の高濃度インク
ジェット記録等に示されている)用の湿式トナー等が挙
げられる。とりわけ、湿式トナー分野においては、特別
な電荷発生剤を使用する必要もなく、電荷が粒状物質表
面に安定に固着されているので、長期間の使用安定性に
優れ、さらには演色性の点で優れている。
【0057】本発明の顔料分散液組成物をこれらの用途
に用いるには、用途毎に応じてバインダー、有機溶媒、
各種添加剤を添加して、所定の粒状物質濃度やバインダ
ー濃度に調整される。
【0058】バインダーとしては、例えば、天然タンパ
ク質、セルロース類、ポリビニルアルコール、ポリアク
リルアミド、芳香族アミド、ポリアクリル酸、ポリビニ
ルエーテル、ポリビニルピロリドン、アクリル、ポリエ
ステル、アルキド、ウレタン、アミド樹脂、メラミン樹
脂、エーテル樹脂、フッ素樹脂、スチレンアクリル樹
脂、スチレンマレイン酸樹脂等の合成高分子、感光性樹
脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂又は電子線硬化樹脂
等、公知の一般的なものが挙げられるが、特にこれらに
限定されない。
【0059】有機溶媒としては、例えばヘキサン、ミネ
ラルスピリット、エクソン化学社製のアイソパーシリー
ズ等の如き脂肪族径炭化水素;ジアルキルポリシロキサ
ンや環状ポリジアルキルシロキサン等の如きシリーコー
ンオイル;オリーブ油、ベニバナ油、ひまわり油、大豆
油やあまに油等の如き植物油;ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の如き芳香族炭化水素系溶剤;酢酸ブチル等の
如きエステル系溶剤;メタノール、ブタノール等の如き
アルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、N−メチルピロリドン、ピリジン等の如き
非プロトン性極性溶剤等が挙げられ、これらの溶剤を単
独又は併用して電気抵抗率が107Ω・cm以上あれば
よい。これらの溶剤の中で、例えば、ヘキサン、ミネラ
ルスピリット、エクソン化学社製のアイソパーシリーズ
等の如き脂肪族径炭化水素、、ジアルキルポリシロキサ
ンや環状ポリジアルキルシロキサン等の如きシリーコー
ンオイル、オリーブ油、ベニバナ油、ひまわり油、大豆
油やあまに油等の如き植物油等、電気抵抗率が109Ω
・cm以上である非極性溶媒がより好ましい。
【0060】各種添加剤としては、アニオン系、カチオ
ン系やノニオン系界面活性剤、皮はり防止剤、レベリン
グ剤、金属石鹸やレシチン等の電荷調整剤等、公知の一
般的なものが挙げられるが、特にこれらに限定されな
い。
【0061】上記バインダー、有機溶媒や各種添加剤を
本発明の分散液組成物に添加して最終的な塗料や印刷イ
ンキ、湿式トナーに調整する方法は、ディスパーのよう
な簡単な攪拌機を用いれば良く、従来の必要としていた
分散機等が必要なく、省エネルギー化でき低コストでの
生産を可能にする。
【0062】前記のような本発明の分散液組成物を用い
た塗料や印刷インキ、インクジェットインク、湿式トナ
ー等は、粒子の沈降がなく優れた保存安定性を示し、演
色性にも優れている。
【0063】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を
詳細に説明する。以下において「部」及び「%」は、特
に断りがない限り、『重量部』及び『重量%』を用い
る。また、注意書きがない試薬は、和光純薬社製の試薬
1級を用いた。
【0064】合成例1: 酸性基を有する高分子化合物 n−ブチルメタクリレート10.7部、ラウリルメタク
リレート50.0部、2−エチルヘキシルアクリレート
30.0部、メタクリル酸9.3部、パーブチルO(日
本油脂社製のジアルキルパーオキサイド)8.0部を混
合した溶液を調製した。
【0065】次に、窒素導入管を備え付けた反応容器に
アイソパーG(エクソン化学社製)100部を計り込
み、窒素シールをしながら100℃まで昇温した。上記
溶液を、2時間にわたって滴下し、滴下終了後100℃
の温度で14時間反応させた。反応後の溶液は、不揮発
分50.5%、酸価60KOHmg/g、数平均分子量
6300の酸性基を有する高分子化合物であった。
【0066】合成例2: 酸性基を有する高分子化合物 n−ブチルメタクリレート34.2部、ラウリルメタク
リレート40.0部、スチレン15.0部、メタクリル
酸10.8部、パーブチルO(日本油脂社製のパーオキ
シエステル)8.0部を混合した溶液を調製した。
【0067】次に、窒素導入管を備え付けた反応容器に
メチルエチルケトン100部を計り込み、窒素シールを
しながら78℃まで昇温した。上記溶液を、2時間にわ
たって滴下し、滴下終了後還流しながら14時間反応さ
せた。反応後の溶液は、不揮発分52.0%、酸価71
KOHmg/g、数平均分子量11000の酸性基を有
する高分子化合物であった。
【0068】実施例1: 無置換キナクリドンとジメチ
ルキナクリドンの顔料混合物からなる顔料分散液組成物 100ccのプラスチック製ビンに塩基性基含有ポリエ
ステル系高分子化合物として ソルスパース13940(ゼネカ社製) 7.5部 顔料混合物として ファーストゲン・スーパー・マゼンタ RTS 4.8部 (大日本インキ化学工業社製のジメチルキナクリドン顔料) ファーストゲン・スーパー・レッド 7100y 1.2部 (大日本インキ化学工業社製の無置換キナクリドン顔料) アイソパーG 16.5部 3mmφジルコニアビーズ 100部 を計り取り、ペイントシェーカー(エイシン社製)で2
時間分散し、分散スラリーを得た。
【0069】前記分散スラリー20.0部を合成例1の
酸性基を有する高分子化合物12.0部中にスリーワン
モーターで攪拌しながら添加し顔料濃度12.5%の分
散液組成物を得た。
【0070】得られた分散液組成物は、分散粒子径が1
90nm(コールター社製のレーザードップラー方式の
粒度分布計N4 PLUSで測定)、ゼータ電位74m
V(ペンケム社製のLAZER ZEE METER
Model 501で測定)で非常に高いゼータ電位を
有していた。
【0071】上記分散液組成物24.0部及びアイソパ
ーG76.0部を混合して、顔料分3%の油性のインク
ジェットインクを調整した。このジェットインクを60
℃の恒温槽で7日間保存試験をしたところ、分散粒子径
が195nmと凝集も起こらず、沈降もまったく見られ
ず、非常に優れた保存安定性を示した。また、このイン
クをバーコーターでインクジェットプリンター用紙に展
色して演色性を確認したところ、彩度が高くレッド色の
演色性に優れていた。
【0072】比較例1 100ccのプラスチック製ビンに塩基性基含有ポリエ
ステル系高分子化合物として ソルスパース13940(ゼネカ社製) 7.5部 顔料混合物として ファーストゲン・スーパー・マゼンタ RTS 6.0部 (大日本インキ化学工業社製のジメチルキナクリドン顔料) アイソパーG 16.5部 3mmφジルコニアビーズ 100部 を計り取り、ペイントシェーカー(エイシン社製)で2
時間分散し分散液組成物を得た。このようにして得られ
た分散スラリー20.0部にアイアソパーG12.0部
を混合して顔料濃度12.5%の分散液組成物を得た。
【0073】得られた分散液組成物は、分散粒子径が2
01nm(コールター社製のレーザードップラー方式の
粒度分布計N4 PLUSで測定)、ゼータ電位6mV
(ペンケム社製のLAZER ZEE METER M
odel 501で測定)とゼータ電位が小さかった。
【0074】上記分散液組成物24.0部及びアイソパ
ーG76.0部を混合して、顔料分3%の油性のインク
ジェットインクを調整した。このジェットインクを60
℃の恒温槽で7日間保存試験をしたところ、分散粒子径
が566nmと凝集してしまい沈降も見られ、実施例1
に比べ保存安定性が劣っていた。また、このインクをバ
ーコーターでインクジェットプリンター用紙に展色して
演色性を確認したところ、実施例1に比べレッド色の演
色性に劣っていた。
【0075】実施例2: 無置換キナクリドンとジメチ
ルキナクリドンの顔料混合物からなる顔料分散液組成物 100ccのプラスチック製ビンに塩基性基含有ポリエ
ステル系高分子化合物として ソルスパース13940(ゼネカ社製) 7.5部 顔料混合物として ファーストゲン・スーパー・マゼンタ RTS 3.0部 (大日本インキ化学工業社製のジメチルキナクリドン顔料) ファーストゲン・スーパー・レッド 7100y 3.0部 (大日本インキ化学工業社製の無置換キナクリドン顔料) アイソパーG 16.5部 3mmφジルコニアビーズ 100部 を計り取り、ペイントシェーカー(エイシン社製)で2
時間分散し分散スラリーを得た。
【0076】前記分散スラリー20.0部を合成例2の
酸性基を有する高分子化合物12.0部中にスリーワン
モーターで攪拌しながら添加し顔料濃度12.5%の分
散液組成物を得た。
【0077】得られた分散液組成物は、分散粒子径が1
82nm(コールター社製のレーザードップラー方式の
粒度分布計N4 PLUSで測定)、ゼータ電位105
mV(ペンケム社製のLAZER ZEE METER
Model 501で測定)で非常に高いゼータ電位
を有していた。
【0078】上記分散液組成物24.0部及びアイソパ
ーG76.0部を混合して、顔料分3%の油性のインク
ジェットインクを調整した。このジェットインクを60
℃の恒温槽で7日間保存試験をしたところ、分散粒子径
が180nmと凝集も起こらず、沈降もまったく見られ
ず、非常に優れた保存安定性を示した。また、このイン
クをバーコーターでインクジェットプリンター用紙に展
色して演色性を確認したところ、彩度が高くレッド色の
演色性に優れていた。
【0079】実施例3: 無置換キナクリドンとジクロ
ルキナクリドン及びジメチルキナクリドンの顔料混合物
からなる顔料分散液組成物 100ccのプラスチック製ビンに塩基性基含有ポリエ
ステル系高分子化合物として ソルスパース13940(ゼネカ社製) 7.5部 顔料混合物として ファーストゲン・スーパー・マゼンタ RTS 4.2部 (大日本インキ化学工業社製のジメチルキナクリドン顔料) ファーストゲン・スーパー・レッド 7100y 1.2部 (大日本インキ化学工業社製の無置換キナクリドン顔料) シンカシャレッドrt−343−D 0.6部 (チバスペシャリティーケミカルズ社製のジクロルキナクリドン顔料) アイソパーG 16.5部 3mmφジルコニアビーズ 100部 を計り取り、ペイントシェーカー(エイシン社製)で2
時間分散し分散スラリーを得た。
【0080】前記分散スラリー20.0部を合成例1の
酸性基を有する高分子化合物12.0部中にスリーワン
モーターで攪拌しながら添加し顔料濃度12.5%の分
散液組成物を得た。
【0081】得られた分散液組成物は、分散粒子径が1
95nm(コールター社製のレーザードップラー方式の
粒度分布計N4 PLUSで測定)、ゼータ電位85m
V(ペンケム社製のLAZER ZEE METER
Model 501で測定)で非常に高いゼータ電位を
有していた。
【0082】上記分散液組成物24.0部及びアイソパ
ーG76.0部を混合して、顔料分3%の油性のインク
ジェットインクを調整した。このジェットインクを60
℃の恒温槽で7日間保存試験をしたところ、分散粒子径
が198nmと凝集も起こらず、沈降もまったく見られ
ず、非常に優れた保存安定性を示した。また、このイン
クをバーコーターでインクジェットプリンター用紙に展
色して演色性を確認したところ、彩度が高くレッド色の
演色性に優れていた。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、電気抵抗率が10
7Ω・cm以上の有機溶媒に有機顔料を分散してなる分
散液において、該有機顔料として2種類以上のキナクリ
ドン顔料混合物を使用することにより、分散安定性を高
め保存安定性や沈降の問題を解決し、高演色性を示す液
体現像剤や油性インクジェットインクに有用な分散液組
成物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J037 AA30 CC16 CC23 CC24 CC26 CC29 DD04 DD12 DD23 EE08 EE28 EE43 FF15 FF23 4J039 AB04 AD09 AD10 AD12 AD13 AD22 AE04 AE05 AE06 AE09 AE11 BC01 BC02 BC03 BC05 BC07 BC16 BC17 BC20 BC36 BC49 BC50 BC54 BC69 BE01 BE12 CA07 DA02 GA24

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気抵抗率が107Ω・cm以上の有機
    溶媒に有機顔料を分散してなる分散液において、該有機
    顔料が2種類以上のキナクリドン顔料の混合物からなる
    ことを特徴とする顔料分散液組成物。
  2. 【請求項2】 前記キナクリドン顔料の混合物が、無置
    換キナクリドンと、2,9−ジメチルキナクリドン及び
    /又は2,9−ジクロルキナクリドンとからなることを
    特徴とする請求項1記載の顔料分散液組成物。
  3. 【請求項3】 前記キナクリドン顔料混合物中の無置換
    キナクリドンの含有量が10〜70重量%の範囲内であ
    り、2,9−ジメチルキナクリドン及び/又は2,9−
    ジクロルキナクリドンの含有量が90〜30重量%の範
    囲内であることを特徴とする請求項2記載の顔料分散液
    組成物。
  4. 【請求項4】 酸性基を有する高分子化合物及び塩基性
    基を有する高分子化合物からなる群から選択される少な
    くとも1種類の高分子化合物を更に含有することを特徴
    とする請求項1〜3の何れかに記載の顔料分散液組成
    物。
  5. 【請求項5】 分散された有機顔料のゼータ電位の絶対
    値が15mV以上であることを特徴とする請求項1〜4
    の何れかに記載の顔料分散液組成物。
  6. 【請求項6】 前記高分子化合物の数平均分子量が10
    00〜5万の範囲内であることを特徴とする請求項4又
    は5に記載の顔料分散液組成物。
  7. 【請求項7】 前記酸性基がカルボキシル基であること
    を特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の顔料分散液
    組成物。
  8. 【請求項8】 前記塩基性基が3級アミンからなる請求
    項4〜6の何れかに記載の顔料分散液組成物。
  9. 【請求項9】 前記高分子化合物が、アクリル系又はポ
    リエステル系の高分子化合物であることを特徴とする請
    求項4〜8の何れかに記載の顔料分散液組成物。
  10. 【請求項10】 前記酸性基を有する高分子化合物の酸
    価が、10〜200KOHmg/gの範囲内であること
    を特徴とする請求項4〜9の何れかに記載の顔料分散液
    組成物。
  11. 【請求項11】 前記塩基性基を有する高分子化合物の
    アミン価が、10〜200KOHmg/gの範囲内であ
    ることを特徴とする請求項4〜9の何れかに記載の顔料
    分散液組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007154212A (ja) * 2007-02-16 2007-06-21 Fujifilm Corp 有機顔料分散液およびその製造方法
JP2008303392A (ja) * 2007-06-07 2008-12-18 Xerox Corp ナノスケール顔料粒子及びナノスケールキナクリドン顔料粒子を調製するためのプロセス
CN108337878A (zh) * 2015-12-07 2018-07-27 宝洁公司 改变角质表面的处理组合物、设备和方法

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JP2008303392A (ja) * 2007-06-07 2008-12-18 Xerox Corp ナノスケール顔料粒子及びナノスケールキナクリドン顔料粒子を調製するためのプロセス
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