JP2001112383A - スピニングリール - Google Patents
スピニングリールInfo
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- JP2001112383A JP2001112383A JP29271499A JP29271499A JP2001112383A JP 2001112383 A JP2001112383 A JP 2001112383A JP 29271499 A JP29271499 A JP 29271499A JP 29271499 A JP29271499 A JP 29271499A JP 2001112383 A JP2001112383 A JP 2001112383A
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Abstract
筒状部からの液体の浸入を簡素な構造で確実に防止でき
るようにする。 【解決手段】 スピニングリール、リール本体2の前部
に筒状部14を形成するとともに、筒状部14に逆転防
止機構13を装着し、筒状部14の先端にシール部材6
5を装着する。逆転防止機構13は、筒状部14内に配
置され、ロータ3の糸巻取方向の回転を許可する逆転許
可状態と禁止する逆転禁止状態とをとり得るローラ型の
ワンウェイクラッチ51と、ワンウェイクラッチ51を
筒状部14の外周面より内周部後方から逆転禁止状態と
逆転許可状態とに切り換えるための切換機構52とを有
する。シール部材65は、ワンウェイクラッチ51より
前方で筒状部の開口をシールする部材である。
Description
に、釣り竿に装着され、釣り竿に沿う軸回りに釣り糸を
巻き取るスピニングリールに関する。
装着され釣り竿に沿う軸回りに釣り糸を巻き取るリール
である。スピニングリールは、釣り竿に装着されるリー
ル本体と、リール本体に軸方向に移動可能に装着された
糸巻用のスプールと、リール本体に軸回りに回転自在に
装着され、スプールに釣り糸を案内するロータとを有し
ている。
ロータに伝達するためのフェースギアとピニオンギアと
からなるロータ駆動機構や、スプールを前後に往復移動
させるオシレーティング機構などの駆動機構が設けられ
ている。ロータは、ピニオンギアの前端に回転不能に固
定されている。また、ロータは、逆転防止機構により糸
巻取方向の回転が許可・禁止される。
ル本体の前部に円筒形の筒状部を突出して形成したもの
が実開昭62−80567号公報及び特開平6−583
48号公報に開示されている。前者の公報に開示された
スピニングリールは、筒状部内にピニオンギアを支持す
る軸受が1対配置されている。ピニオンギアは、リール
本体の内部に延びており、筒状部の内部は、リール本体
の内部と連通している。
は、筒状部内にローラ型のワンウェイクラッチを有する
逆転防止機構やピニオンギアを支持する軸受が配置され
ている。逆転防止機構は、リール本体の前部とピニオン
ギアとの間に装着されており、ピンオンギアの逆転を禁
止することによりロータの逆転を防止している。逆転防
止機構は、逆転を禁止する作動位置と逆転を許可する非
作動位置とをとり得るローラ型のワンウェイクラッチ
と、ワンウェイクラッチを作動位置と非作動位置とに切
り換える切換機構とを備えている。
に装着された外輪と、外輪に対して相対回転可能な内輪
と、外輪と内輪との間に配置され両輪の間にくい込む作
動位置と両輪間で遊転する非作動位置とをとり得る複数
の転がり部材と、転がり部材を周方向に間隔を隔てて保
持するとともに前後端を保持する環状保持体とを有して
いる。外輪は、筒状部にねじ込まれたネジにより軸方向
移動不能に装着されている。環状保持体は、内輪に回転
自在に装着されている。
動自在に連結され、転がり部材を作動位置と非作動位置
とに切り換え保持する切換部材と、切換部材を回動させ
るための切換レバーとを有している。切換部材は、一端
が環状保持体に回転自在に装着され他端が径方向に延び
ている。切換レバーは、筒状部の外周側で切換部材の他
端に係合しており、係合部分からリール本体を貫通して
リール本体の後部に突出している。
来のスピニングリールでは、ハンドルの糸巻取方向に回
転するとピニオンギアが糸巻取方向に回転し、ロータが
糸巻取方向に回転する。一方、転がり部材が作動位置に
変位した状態でキャスティング時等にロータに逆転方向
の力が作用しても、ピニオンギアの逆転が禁止されてい
るのでロータの逆転が防止される。
いずれも筒状部の内部にピニオンギアを支持する軸受が
設けられているため、筒状部から海水等の液体が浸入し
て軸受が腐食すると、ロータの回転効率が低下しやす
い。しかも、筒状部はリール本体内部に連通しているの
で、筒状部からさらにリール本体内部に液体が浸入する
と、オシレーティング機構やロータ駆動機構等の駆動機
構が腐食してさらに回転効率が低下する。特に、後者の
従来の構成では、筒状部内に軸受に加えてローラ型のワ
ンウェイクラッチが配置されているので、それが腐食す
るとロータの回転効率がさらに低下する。
ピニングリールでは、切換機構が外輪の前方側で逆転防
止機構の状態を切り換えているので、環状保持体に連結
された切換部材が筒状部の前方に位置している。回動す
る切換部材が筒状部の前方に位置していると、リール本
体の筒状部の先端側が防水しにくい構造になり、リール
本体の筒状部の開口部分を確実に防水しにくい。このた
め、筒状部を含むリール本体の内部に液体が浸入するお
それがある。しかも、リール本体を貫通する切換レバー
が筒状部の外方で切換部材に係合しているので、切換レ
バーの貫通部分もシールする必要があり、リール本体を
防水するための構造が複雑になる。
グリールにおいて、筒状部からの液体の浸入を簡素な構
造で確実に防止できるようにすることにある。
リールは、釣り竿に装着され、釣り竿に沿う第1軸回り
に釣り糸を巻き取るリールであって、リール本体と、ス
プールと、オシレーティング機構と、ロータと、ロータ
駆動機構と、シール部材とを備えている。リール本体
は、釣り竿に装着され、先端側が開口した筒状部が前部
に形成されたものである。スプールは、リール本体に第
1軸方向に移動可能に装着された糸巻用のものである。
オシレーティング機構は、ハンドルの回転によりスプー
ルを前後移動させる機構である。ロータは、リール本体
に軸回りに回転自在に装着され、スプールに釣り糸を案
内するものである。ロータ駆動機構は、ロータが回転不
能に装着され筒状部内でリール本体に第1軸回りに回転
自在に支持され筒状部内からリール本体内部に貫通して
配置されたピニオンギアを有し、ハンドルの回転により
ロータを回転させる機構である。シール部材は、筒状部
の開口端をシールする部材である。
前部に筒状部が形成されており、この筒状部の内部にピ
ニオンギアが回転自在に支持されかつリール本体内部に
貫通して配置されている。また、筒状部の開口端がシー
ル部材によりシールされている。ここでは、筒状部の開
口端をシール部材でシールしているので、筒状部からの
液体の浸入を簡素な構造で確実に防止できる。
に記載のリールにおいて、筒状部は、第1軸と同芯に配
置された円筒形状である。この場合には、筒状部がロー
タの回転軸、つまりピニオンギアと同芯に配置された円
筒形状であるので、筒状部の開口部分の防水構造がより
簡素になる。発明3に係るスピニングリールは、発明1
又は2に記載のリールにおいて、筒状部の内部に装着さ
れ、ロータの糸巻取方向の回転を許可する逆転許可状態
と禁止する逆転禁止状態とをとり得るローラ型のワンウ
ェイクラッチと、ワンウェイクラッチを筒状部の内周部
後方から操作して2つの状態のいすれかに切り換えるた
めの切換操作部とを有する逆転防止機構をさらに備え
る。この場合には、筒状部に液体が浸入にくいので、筒
状部内に配置されたワンウェイクラッチが腐食しにくく
なる。また、切換操作部によって筒状部の内周部後方か
らワンウェイクラッチを切換操作できるので、筒状部の
先端側には切換操作部を構成する部材が突出しない。ま
た、筒状部の外周面より径方向外方でリール本体を貫通
する部材も必要ない。このため、ワンウェイクラッチを
筒状部内に設けても、単純な形状のシール部材で筒状部
の内部をシールすることができるとともに、簡素な構造
でリール本体を確実に防水できる。
に記載のリールにおいて、ワンウェイクラッチは、筒状
部の内周面に回転不能に装着された外側部材と、外側部
材の内周側に配置されピニオンギアに対して回転不能な
内側部材と、両部材の間に配置され、両部材の間にくい
込む作動位置と、両部材間で遊転する非作動位置とをと
り得る複数の転がり部材とを有し、シール部材は、筒状
部に対して軸方向に移動不能に配置され、外側部材の前
部に接触して外側部材と転がり部材とを覆う。この場合
には、ワンウェイクラッチ全体の軸方向の移動を、シー
ル部材に抜け止め構造を設けることにより規制でき、ネ
ジなどの取付スペースが不要になり、装置全体の小型化
を図ることができる。
に記載のリールにおいて、シール部材は、内側部材の外
周面に当接し断面が先細りのリップ部を内周側に有する
少なくとも一部が弾性体製の部材である。この場合に
は、シール部材のピニオンギアとともに回転する内側部
材に当接する部分に先細りのリップ部を設けたので、内
側部材との接触抵抗が小さくなり、防水構造を採用して
もロータの回転抵抗の増加を可及的に抑えることができ
る。
に記載のリールにおいて、シール部材は、ロータに当接
し断面が先細りのリップ部を内周側に有する少なくとも
一部が弾性体製の部材である。この場合には、シール部
材のロータに当接する部分に先細りのリップ部を設けた
ので、ロータとの接触抵抗が小さくなり、シール構造を
採用してもロータの回転抵抗の増加を可及的に抑えるこ
とができる。
から6のいずれかに記載のリールにおいて、切換操作部
は、複数の転がり部材を周方向に間隔を隔てて保持し、
かつ転がり部材を一括して作動位置と非作動位置とに移
動可能に筒状部に回動自在に配置された切換部と、リー
ル本体に第1軸と平行な軸回りに揺動自在に装着され一
端がリール本体の外部に突出し他端がリール本体内部か
ら筒状部の内周側に貫通する操作部と、操作部の他端に
設けられ、筒状部の内周側で切換部に係合して操作部の
揺動により切換部を回動させる作用部とを有する。この
場合には、操作部の一端を持って操作部を揺動させる
と、作用部が切換部を回動させて転がり部材を作動位置
と非作動位置とに移動させる。ここでは、操作部の揺動
によって筒状部の内周側で作用部を介して切換部を回動
させているので、筒状部の内周側でワンウェイクラッチ
の状態を確実に切り換えでき、筒状部の先端部の開口を
シール部材によってシールするだけで筒状部の内部を含
むリール本体を簡素な構造で確実に防水できる。
に記載のリールにおいて、操作部の一端は、リール本体
の後部に突出するレバー形状である。この場合には、リ
ール本体の後部で逆転防止機構を操作できるので、釣り
竿を持つ手の小指などで手を持ち替えることなく逆転防
止機構を操作できる。発明9に係るスピニングリール
は、発明7に記載のリールにおいて、操作部の一端は、
リール本体の前記釣り竿から離反する方向に突出すレバ
ー形状である。この場合には、リール本体の下部(釣り
竿から離反した側)で逆転防止機構を操作できるので、
ハンドルを持つ手の小指などで手を持ち替えることなく
逆転防止機構を操作できる。
1から9のいずれかに記載のリールにおいて、レベルワ
インド機構は、第1軸と平行に配置され表面に交差する
螺旋状の溝が形成され、前端が筒状部の内周側でリール
本体に回転自在に支持された螺軸と、リール本体に前後
移動自在に支持され、螺旋状溝に係合するスライダと、
螺軸にピニオンギアの回転を伝達する回転伝達機構とを
有する。この場合には、螺軸の前端が筒状部の内周側で
リール本体に支持されかつ筒状部の開口端がシール部材
でシールされているので、リール本体を貫通して螺軸の
支持部を設けても螺軸の支持部分からリール本体内部に
液体が浸入しにくい。
成〕図1及び図2において、本発明の一実施形態を採用
したスピニングリールは、ハンドル1と、ハンドル1を
回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプ
ール4とを備えている。ロータ3は、釣り糸をスプール
4に案内するものであり、リール本体2の前部に回転自
在に支持されている。スプール4は、釣り糸を外周面に
巻き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に
配置されている。
端に把手部1aが回転自在に装着されたL字状のクラン
クアーム1bとを有している。クランクアーム1bは、
基端側においてワンタッチで折れ曲がり可能である。な
お、ハンドル1は、リール本体2に対して、図1に示す
右側と逆の左側との左右どちらにも装着可能である。リ
ール本体2は、側部に開口を有するリールボディ2a
と、リールボディ2aから斜め上前方に一体で延びるT
字状の竿取付脚2bとを有している。リール本体2は、
たとえば、アルミニウム合金やマグネシウム合金などの
金属製のものである。
空間を有している。この空間内には、ロータ3をハンド
ル1の回転に連動して回転させるロータ駆動機構5と、
スプール4を前後に移動させて釣り糸を均一に巻き取る
ためのオシレーティング機構6とが設けられている。リ
ールボディ2aの前端には、図2に示すように、先端に
開口を有する筒状部14が前方に突出して形成されてい
る。筒状部14には、ロータ3の逆転を禁止する逆転防
止機構13が収納されている。筒状部14は、奥側の小
径の第1筒部14aと第1筒部14aの前方に第1筒部
14aより大径に形成され先端が開口する第2筒部14
bとを有する2段構造の円筒形の部分である。第2筒部
14bの開口側には、環状の係止溝14dが形成されて
いる。
12を支持するための孔であり、リールボディ2aの内
部に貫通している。第1筒部14aと第2筒部14bと
の段差部14cには、図5に示すように、オシレーティ
ング機構6の後述する螺軸21の前端を支持するための
第1貫通孔20aと、逆転防止機構13の後述する操作
ロッド62の先端が貫通する第2貫通孔20bとが形成
されている。また、後述する規制部材17を固定するた
めの3つのネジ孔20cが形成されている。
ハンドル1が回転不能に装着され左右方向に沿って配置
されたハンドル軸10と、ハンドル軸10と一体回転す
るフェースギア11と、フェースギア11に噛み合うピ
ニオンギア12と、ロータ3の糸繰り出し方向の回転を
防止する逆転防止機構13とを有している。ハンドル軸
10の両端は、軸受を介してリールボディ2aに回転自
在に支持されている。フェースギア11は、ハンドル軸
10の中間にハンドル軸10と一体又は別体で設けられ
た部材である。
食い違う前後方向に沿って配置された、たとえば銅亜鉛
合金(真鍮)製の筒状の部材であり、その後部にフェー
スギア11に噛み合う歯部12dが形成されている。ピ
ニオンギア12の前部12aはロータ3の中心部を貫通
している。ピニオンギア12の内周側にはスプール軸1
5が貫通している。ピニオンギア12の前部12aの外
周面には、雄ネジ部12bが形成されており、この雄ネ
ジ部12bに螺合する、例えばステンレス合金製のナッ
ト33によりロータ3と回転不能に固定されている。ま
た、ピニオンギア12の前部12aの外周面には、ロー
タ3及び逆転防止機構13を回転不能に装着するための
互いに平行な面取り部12c(図3)が形成されてい
る。
てリールボディ2aの内部に延びて配置されており、そ
の軸方向の中間部と後端部とが、それぞれ軸受16,1
9を介してリール本体2に回転自在に支持されている。
軸受16は、筒状部14の第1筒部14aに軸方向後方
(図2右側)への移動が規制された状態で装着されてい
る。軸受16は、ピニオンギア12に装着された内輪1
6aと、第1筒部14aに装着された外輪16bと、両
輪16a,16bに接触して転動する鋼球16cとを有
するボールベアリングである。軸受16の内輪16a
は、ピニオンギア12の歯部12dの前端部に接触して
配置されている。外輪16bは、第1筒部14aに軸方
向後方への移動が規制された状態で装着されており、か
つ規制部材17により軸方向前方への移動が規制されて
いる。軸受19は、リールボディ2aの内部に配置され
ている。
あり、第1筒部14aと第2筒部14bとの段差部14
cに、ネジ孔20cにねじ込まれる、たとえば3本の皿
ネジ18により固定されている。この規制部材17の前
面に接触して逆転防止機構13が第2筒部14bに装着
されている。この規制部材17によりピニオンギア12
を介して軸受16にスラスト力が作用しても軸受16か
ら逆転防止機構13にスラスト力が伝達されない。
前後方向に移動させるための機構である。オシレーティ
ング機構6は、図1に示すように、スプール軸15に平
行に配置された螺軸21と、螺軸21に沿って前後方向
に移動するスライダ22と、螺軸21の先端に固定され
た中間ギア23とを有している。螺軸21の表面には、
交差する螺旋状溝21aが形成されており、スライダ2
2には螺旋状溝21aに係合する係合部材(図示せず)
が装着されている。螺軸21の前端は、第1貫通孔20
a内で軸受(図示せず)により回転自在に支持されてい
る。スライダ22には、スプール軸15の後端が回転不
能に固定されている。中間ギア23は、図示しない回転
伝達機構を介してピニオンギア12に噛み合っている。
た円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向して設
けられた第1及び第2ロータアーム31,32と、釣り
糸をスプール4に案内するための釣り糸案内機構として
のベールアーム34とを有している。円筒部30と両ロ
ータアーム31,32とは、たとえば、マグネシウム合
金製であり一体成形されている。円筒部30の内周部に
は、中心にボス部35を有する壁部36が形成されてお
り、ボス部35を貫通したピニオンギア12の前部12
aにナット33により回転不能に固定されている。
り、ピニオンギア12が真鍮製であり、ナット33がス
テンレス合金製であるため、ロータ3とピニオンギア1
2及びナット33との間のイオン化傾向が大きく異なっ
ている。このため、マグネシウム合金製のロータ3と真
鍮製のピニオンギア12やナット33とが直接接触する
とロータ3が電解腐食しやすい。このため、この実施形
態では、ボス部35とピニオンギア12との間及びボス
部35とナット33との間に合成樹脂等の誘電体製のフ
ランジ部材37が介装されている。このフランジ部材3
7の円筒部37aは、ボス部35とピニオンギア12の
前部12aとの間に配置されており、鍔部37bがボス
部35ナット33との間に配置されている。
1,32の先端に糸案内姿勢と糸開放姿勢との間で揺動
自在に装着されている。ベールアーム34は、ロータア
ーム31,32の先端にそれぞれ揺動自在に装着された
第1及び第2ベール支持部材40,42と、両ベール支
持部材40,42を連結する線材製のベール41とを有
している。第1ベール支持部材40は、第1ロータアー
ム31の外側に揺動自在に装着され、第2ベール支持部
材42は、第2ロータアーム32の内側に装着されてい
る。第1ベール支持部材40の先端には、ラインローラ
44が回転自在に装着されている。ラインローラ44
は、ベール41により案内された釣り糸をスプール4に
円滑に案内するために設けられている。
ム31と第2ロータアーム32との間に配置されてお
り、スプール軸15の先端にドラグ機構70を介して装
着されている。 〔逆転防止機構の構成〕逆転防止機構13は、図2〜図
4に示すように、第2筒部14bに収納され、ロータ3
の逆転を禁止する逆転禁止状態と逆転を許可する逆転許
可状態とを取り得るローラ型のワンウェイクラッチ51
と、ワンウェイクラッチ51を逆転禁止状態及び逆転許
可状態に切り換える操作を行うための切換操作機構52
とを有している。
bに相対回転不能に装着された外輪55と、ピニオンギ
ア12の外周に回転不能に装着された内輪56と、ステ
ンレス合金製の複数のローラ57とを有している。外輪
55の前部には、外輪55に接触して外輪55とローラ
57とを覆うシール部材65が設けられている。外輪5
5は、たとえばステンレス合金製の厚肉リング状の部材
であり、外周部に複数の突出部55aを有している。こ
れらの突出部55aは第2筒部14b側に設けられた凹
部14eに係合している。ここで、突出部55aの先端
と第2筒部14bの凹部14eとの間には径方向の隙間
が比較的広く確保され、一方、回転方向へは隙間が狭く
なっている。このため、外輪55は、内輪56及びロー
ラ57によって自動調芯されるようになっている。ま
た、外輪55の内周面にはくい込み部と遊転部とを有す
るカム面(図示せず)が形成されている。外輪55の軸
方向の長さは、ローラ57の軸方向の長さより短くなっ
ている。
内部には回動自在な保持部材58が収納されている。保
持部材58は、複数のローラ57を周方向に間隔を隔て
て保持する部材であり、ほぼ円板状の本体部58aと、
本体部58aから軸方向前方に突出する複数の突出部5
8bとを有している。複数の突出部58bは、周方向に
等角度間隔で形成されており、隣接する突出部58bの
間に複数のローラ57が配置されている。
は、外輪55と内輪56との間に配置され、保持部材5
8により円周方向に移動させられて両輪の間にくい込む
作動位置と両輪の間で遊転する非作動位置とをとり得
る。また複数のローラ57は、保持部材58に対して軸
方向前方から組み付け可能である。なお、ローラ57が
作動位置にあるクラッチオン状態では、外輪55に対し
て内輪56は糸繰り出し方向にのみ相対回転が不能であ
り、ローラ57が非作動位置にあるクラッチオフ状態で
は、外輪55に対して内輪56は両方向に相対回転自在
である。
9によって作動位置側に付勢されている。コイルばね5
9は、突出部58bの一側面に形成された凹穴58cに
収納されており、ローラ57を作動位置側(くい込み部
側)に付勢している。内輪56は段差を有する、たとえ
ばステンレス合金製の筒状の部材であり、小径側の内周
面にはピニオンギア12に形成された面取り部12cに
係合する小判孔56aが形成されている。大径側の内周
面には雌ねじ部56bが形成されている。大径側の外周
面には、ローラ57に接触する大径の接触部56cが形
成され、小径側の外周面には、環状の係止溝56dが形
成されている。係止溝56dには、止め輪67がはめ込
まれている。止め輪67は保持部材58の後端側に配置
されており、この止め輪67により保持部材58の軸方
向後方への移動が規制されている。内輪56の大径の先
端部には、ロータ3のボス部35の後端部が当接してい
る。
の電解腐食を防止するために、内輪56と接触するボス
部35の後端部に合成樹脂製の孔あきのキャップ部材3
9が装着されている。このキャップ部材39の円板部3
9aがボス部35の後端面と内輪56の先端部との間に
配置され、円周部39bの外周面にシール部材65の先
端が接触している。
するとともに、ワンウェイクラッチ51の内周側からの
液体の浸入を防止するシール部材としても機能してい
る。すなわち、ボス部35と内輪56との間にキャップ
部材39を配置することで、ナット33により押圧され
たボス部35によりキャップ部材39が圧縮されボス部
35の後端面と内輪56の先端面との間をシールする。
定させるための機能も有している。すなわち、先端をボ
ス部35の外周面に直接接触させると、ロータ3をピニ
オンギア12に固定するとき、ロータ3の芯出しを正確
に行わないと、シール部材65とのシール性が悪くな
る。そこで、キャップ部材39を装着してシール部材6
5との芯出しを予め行うことで、シール部材65のシー
ル性能を安定させることができる。
み付けボルト69がねじ込まれている。組み付けボルト
69は、ピニオンギア12に対して回転自在である。組
み付けボルト69は、ワンウェイクラッチ51を組み付
けるときに、内輪56に装着して、ワンウェイクラッチ
51をユニット化して一度に組み付けできるようにする
ために装着される。
7の軸方向前方への移動を規制するとともに、筒状部1
4の内部を水密にシールするために設けられたリング状
の単純な形状の部材である。シール部材65は、外輪5
5及びローラ57の前方に筒状部14の第2筒部14b
の内周面とキャップ部材39の外周面とに接触して配置
されている。シール部材65は、ステンレス合金などの
金属製のワッシャ状の補強リング65aと、補強リング
65aを包み込むように形成された、たとえば、NB
R、SBR、シリコーンゴム等の合成樹脂弾性体製のシ
ール部65bとを有している。シール部65bの内周側
の先端には、リップ部65cが形成されている。リップ
部65cは、キャップ部材39の外周面に当接し断面が
先細りの形状である。シール部材65は、係止溝14d
にはめ込まれた抜け止めばね66により第2筒部14b
において前方への移動を規制されている。抜け止めばね
66は、たとえば、弾性を有する金属製の線材を5角形
に折り曲げて形成されている。この抜け止めばね66に
よって軸方向前方にシール部材65が移動するのを規制
することにより、ワンウェイクラッチ51全体の軸方向
の移動を規制している。
ように、筒状部14の内部において保持部材58の後方
に配置された切換操作板61と、筒状部14のさらに後
方に配置された操作ロッド62と、操作ロッド62の後
端に連結された操作レバー63とを有している。切換操
作板61は、図3に示すように、ほぼ円板状の部材であ
り、3つの係合用の孔61aと、操作用係合部61bと
を有している。3つの係合用の孔61aには、保持部材
58の裏面に形成された凸部58d(図4)が係合し、
操作用係合部61bには操作ロッド62が係合してい
る。
えば90度程度の所定の角度範囲で回動自在に支持され
ており、図示しないトグルばねにより各回動端で保持さ
れる。ここで、操作ロッド62の先端部62aは、回動
中心から偏芯して前方に延びている。この先端部62a
の先端にリング状の作用部62bが装着されており、先
端部62aが筒状部14の段差部14cに形成された扇
形の第2貫通孔20bを貫通して作用部62bが操作用
係合部61bに係合している。この先端部62aは、筒
状部14の外周面より内周側で貫通して形成された第2
貫通孔20bを貫通しており筒状部14の径方外方から
外部に露出していない。このように、2つの貫通孔20
a,20bや第1筒部14aなどのリールボディ2a内
部との貫通部分が全て円形の水密にシールしやすい構造
の筒状部14の内周側に配置されているので、リング状
で簡単な構造のシール部材65によりリール本体2を簡
単な構造で確実にシールできる。
ット化部分では、構成部材のすべてを軸方向に沿って組
み付け可能であり、ユニット化する際の組付けの自動化
が容易になる。 〔リールの操作及び動作〕キャスティング時には、ベー
ル41を糸開放姿勢側に倒す。これにより、第1及び第
2ベール支持部材40,42は同方向に回転する。
が逆転しないように、操作レバー63によりローラ57
を作動位置に移動させる。すなわち、操作レバー63を
一方に回動することにより、操作ロッド62を同方向に
回動させる。この力は、操作ロッド62の作用部62b
を介して切換操作板61に直接伝達され、さらに保持部
材58を介してローラ57に伝達される。これにより、
ローラ57が、作動位置に移動可能な状態となる。この
ような状態でロータ3が正方向(釣り糸巻取り方向)に
回転すると、ローラ57は外輪55と内輪56との間で
遊転する。このため、ロータ3の正方向の回転が妨げら
れることはない。一方、ロータ3が逆方向(釣り糸繰り
出し方向)に回転すると、ローラ57は外輪55と内輪
56との間にくい込み、両者は相対回転不能な状態とな
る。ここで、外輪55は、筒状部14でリール本体2に
固定されているので、内輪56の回転、すなわちロータ
3の一方向(釣り糸が繰り出される方向)への回転が禁
止される。
を糸巻取方向に回転させるなどしてベールアーム34を
糸巻取姿勢に戻す。すると、釣り糸がベール41を介し
てラインローラ44に案内され、そこから湾曲してスプ
ール4に案内される。この状態で仕掛けに魚がかかった
り仕掛けが根がかりしたときに、釣り糸に張力が作用す
ると、ロータ3の逆転が禁止されているので、ラインロ
ーラ44が前方に引っ張られ、ロータ3に軸方向前方へ
のスラスト力が作用する。ロータ3に前方へのスラスト
力が作用すると、そのスラスト力がピニオンギア12に
伝達され、さらにピニオンギア12を介して軸受16に
伝達される。しかし、軸受16は規制部材17により外
輪16bの前方への移動が規制されているので、軸受1
6からワンウェイクラッチ51にスラスト力が伝達され
ない。
ると、前記と同様の動作によってローラ57が非作動位
置に移動させられる。この状態では、ローラ57は、外
輪55と内輪56との間にくい込むことはできない。し
たがって、外輪55に対して内輪56が正逆両方向に回
転可能となり、ロータ3の釣り糸繰り出し方向への回転
が可能となる。
糸巻取り姿勢側に倒した状態でハンドル1を回転させる
と、この回転力はハンドル軸10及びフェースギア11
を介してピニオンギア12に伝達される。このピニオン
ギア12に伝達された回転力は、その前部12aを介し
てロータ3に伝達され、ロータ3が糸巻取方向に回転す
る。
ア23によって螺軸21が回転し、螺軸21に噛み合う
スライダ22が前後方向に移動する。このため、スプー
ル軸15及びスプール4が前後方向に往復動し、ベール
41及びラインローラ44によってスプール4に案内さ
れた釣り糸は、スプール4の外周に前後方向に均一に巻
き取られる。
を洗浄するときにロータ3とスプール4の隙間から海水
等の液体が浸入しても、筒状部14の先端にシール部材
65が配置されているので、液体が筒状部14の内部に
浸入しにくい。このため、筒状部14の内部に収納され
た逆転防止機構13が腐食しにくくなる。また、筒状部
14からリールボディ2aの内部へも液体が浸入しにく
くなるので、ロータ駆動機構5やオシレーティング機構
6も腐食しにくくなる。
ール部材65より前方に延ばしてもよい。この場合に
は、シール部材65のリップ部65cは、内輪56の内
周面に接触する。さらに、内輪56の外周面の前端に環
状溝56eを形成し、組立時に組立補助部材80を装着
してもよい。このような組立補助部材80を装着する
と、組立時にワンウェイクラッチ51が一体化し筒状部
14の内部に組み込みやすくなる。なお、この組立補助
部材80は、組立が完了すると取り外される。
材65の後端面にローラ57に接触する環状突起部65
dを形成してもよい。この場合、ローラ57の軸方向へ
の移動を規制することができ、ワンウェイクラッチ51
の伝達効率を向上させることができるとともに、軸方向
の移動による音の発生を抑えることができる。 (c)前記実施形態では、操作レバー63をリールボデ
ィ2aの後部に配置したが、リール本体の下面(釣り竿
から離れる面)に配置してもよい。
部に軸受16と、逆転防止機構13とを収納したが、軸
受16だけを収納して、爪式の逆転防止機構を筒状部1
4の外方に配置してもよい。
開口端をシール部材でシールしているので、筒状部から
の液体の浸入を簡素な構造で確実に防止できる。
断面図。
Claims (10)
- 【請求項1】釣り竿に装着され、ハンドルの回転により
前記釣り竿に沿う第1軸回りに釣り糸を巻き取るスピニ
ングリールであって、 前記釣り竿に装着され、先端側が開口した筒状部が前部
に形成されたリール本体と、 前記リール本体に前記第1軸方向に移動可能に装着され
た糸巻用のスプールと、 前記ハンドルの回転により前記スプールを前後移動させ
るオシレーティング機構と、 前記リール本体に前記第1軸回りに回転自在に装着さ
れ、前記スプールに釣り糸を案内するロータと、 前記ロータが回転不能に装着され前記筒状部内で前記リ
ール本体に前記第1軸回りに回転自在に支持され前記筒
状部内から前記リール本体内部に貫通して配置されたピ
ニオンギアを有し、前記ハンドルの回転により前記ロー
タを回転させるロータ駆動機構と、 前記筒状部の開口端をシールするシール部材と、を備え
たスピニングリール。 - 【請求項2】前記筒状部は、前記第1軸と同芯に配置さ
れた円筒形状である、請求項1に記載のスピニングリー
ル。 - 【請求項3】前記筒状部の内部に装着され、前記ロータ
の糸巻取方向の回転を許可する逆転許可状態と禁止する
逆転禁止状態とをとり得るローラ型のワンウェイクラッ
チと、前記ワンウェイクラッチを前記筒状部の内周部後
方から操作して前記2つの状態のいずれかに切り換える
ための切換操作部とを有する逆転防止機構をさらに備え
る、請求項1又は2に記載のスピニングリール。 - 【請求項4】前記ワンウェイクラッチは、 前記筒状部の内周面に回転不能に装着された外側部材
と、 前記外側部材の内周側に配置され前記ピニオンギアに対
して回転不能な内側部材と、 前記両部材の間に配置され、前記両部材の間にくい込む
作動位置と、前記両部材間で遊転する非作動位置とをと
り得る複数の転がり部材とを有し、 前記シール部材は、前記筒状部に対して軸方向に移動不
能に配置され、前記外側部材の前部に接触して前記外側
部材と前記転がり部材とを覆う、請求項3に記載のスピ
ニングリール。 - 【請求項5】前記シール部材は、前記内側部材の外周面
に当接し断面が先細りのリップ部を内周側に有する少な
くとも一部が弾性体製の部材である、請求項4に記載の
スピニングリール。 - 【請求項6】前記シール部材は、前記ロータに当接し断
面が先細りのリップ部を内周側に有する少なくとも一部
が弾性体製の部材である、請求項4に記載のスピニング
リール。 - 【請求項7】前記切換操作部は、 前記複数の転がり部材を周方向に間隔を隔てて保持し、
かつ前記転がり部材を一括して前記作動位置と非作動位
置とに移動可能に前記筒状部に回動自在に配置された切
換部と、 前記リール本体に前記第1軸と平行な軸回りに揺動自在
に装着され一端が前記リール本体の外部に突出し他端が
前記リール本体内部から前記筒状部の内周側に貫通する
操作部と、 前記操作部の他端に設けられ、前記筒状部の内周側で前
記切換部に係合して前記操作部の揺動により前記切換部
を回動させる作用部とを有する、請求項4から6のいず
れかに記載のスピニングリール。 - 【請求項8】前記操作部の一端は、前記リール本体の後
部に突出するレバー形状である、請求項7に記載のスピ
ニングリール。 - 【請求項9】前記操作部の一端は、前記リール本体の前
記釣り竿から離反する方向に突出するレバー形状であ
る、請求項7に記載のスピニングリール。 - 【請求項10】前記レベルワインド機構は、 前記第1軸と平行に配置され表面に交差する螺旋状の溝
が形成され、前端が前記筒状部の内周側で前記リール本
体に回転自在に支持された螺軸と、 前記リール本体に前後移動自在に支持され、前記螺旋状
溝に係合するスライダと、 前記螺軸に前記ピニオンギアの回転を伝達する回転伝達
機構とを有する、請求項1から9のいずれかに記載のス
ピニングリール。
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