JP2006304689A - スピニングリールのドラグ機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ドラグ機構において、ドラグ座金を効率よく冷却できるようにする。
【解決手段】 スピニングリールのフロントドラグ機構7は、リール本体2に回転不能かつ前後移動自在に装着されたスプール軸15と、スプール軸の先端に装着されたスプール4との間に配置されスプールの回転を制動する機構であって、第1ドラグ座金61と、第2ドラグ座金62a,62bと、ドラグつまみ63と、を備えている。第1ドラグ座金は、スプールに対して回転不能な座金である。第2ドラグ座金は、第1ドラグ座金とスプール軸方向に交互に並べて配置されスプール軸に対して回転不能な座金である。ドラグつまみは、スプール軸の前部にねじ込まれ、両ドラグ座金への押圧量を調整可能な金属製のつまみである。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ドラグ機構、特に、リール本体に回転自在かつ前後移動自在に装着され先端にスプールが回転不能に装着されたスプール軸と、前記リール本体との間に配置され前記スプールの回転を制動するスピニングリールのドラグ機構に関する。
スピニングリールには、釣り糸に作用する張力を低減するために、ドラグ機構と呼ばれるスプールを制動する機構が装着されているものがある。ドラグ機構には、スプール内でスプールとスプール軸との間に配置されたフロントドラグ機構(たとえば、特許文献1参照)と、リール本体の後部に設けられた装着筒部とスプール軸との間に配置されたリアドラグ機構(たとえば、特許文献2参照)とが知られている。
従来のフロントドラグ機構は、スプールに対して回転不能な第1ドラグ座金と、第1ドラグ座金とスプール軸方向に交互に並べて配置されスプール軸に対して回転不能な第2ドラグ座金と、スプール軸にねじ込まれ両ドラグ座金への押圧量を調整可能なドラグつまみと、を有している。ドラグつまみは、先端部に突出しつまみ突起を有する合成樹脂製の部材である。フロントドラグ機構のスピニングリールでは、スプール軸はリール本体に対して回転不能である。ドラグつまみは、ドラグ機構を覆うようにスプール前部に配置されている。したがって、ドラグ機構のドラグ座金は、ドラグつまみにより閉鎖された空間に配置されることになる。
従来のリアドラグ機構は、スプール軸に対して回転不能な第1ドラグ座金と、第1ドラグ座金とスプール軸方向に交互に並べて配置され装着筒部に対して回転不能な第2ドラグ座金と、装着筒部にねじ込まれドラグ座金への押圧量を調整可能なドラグつまみと、を有している。ドラグつまみは、有底筒状の合成樹脂製の部材である。リアドラグ機構のスピニングリールでは、スプール軸はスプールに回転不能に装着され、リール本体に対して回転自在である。スプール軸は、前後移動するため、第1ドラグ座金は、スプール軸に回転不能かつ軸方向移動自在に装着され筒状部材に回転不能に装着されている。ドラグつまみは、装着筒部を覆うように配置されている。したがって、ドラグ機構のドラグ座金は、ドラグつまみにより閉鎖された空間に配置されることになる。
このような構成のドラグ機構では、魚からの引きが設定されたドラグ力を超えると、ドラグが作動してスプールが糸繰り出し方向に回転する。すると、第1ドラグ座金がスプール又はスプール軸とともに回転し、第2ドラグ座金との間で摩擦が生じてスプールが制動される。このとき、摩擦によりドラグ座金に熱が発生する。特に魚の引きが強くてスプールの回転速度が速くなると摩擦熱が高くなる。
特開2002−345369号公報 特開平08−336347号公報
前記従来の構成では、フロント及びリアに関わらずドラグつまみにより閉鎖された空間にドラグ機構のドラグ座金が配置される。このため、ドラグ作動時にドラグ座金が発熱すると、合成樹脂製のドラグつまみにより発生した熱の外部への拡散が妨げられ、ドラグ座金を効率よく冷却しにくい。この結果、特に、ドラグ力が大きいドラグ機構では、ドラグ座金の材質に耐熱性が高いものが要求される。このような耐熱性が高い材料は高価であるとともに、耐摩耗性等の性能を同時に満足する材質の選定が難しい。
本発明の下段は、スピニングリールのドラグ機構において、ドラグ座金を効率よく冷却できるようにすることにある。
発明1に係るスピニングリールのドラグ機構は、リール本体に回転自在かつ前後移動自在に装着され先端にスプールが回転不能に装着されたスプール軸と、リール本体との間に配置されスプールの回転を制動する機構であって、第1ドラグ座金と、第2ドラグ座金と、ドラグつまみと、を備えている。第1ドラグ座金は、スプール軸に対して回転不能な座金である。第2ドラグ座金は、第1ドラグ座金とスプール軸方向に交互に並べて配置されリール本体に対して回転不能な座金である。ドラグつまみは、リール本体の後部にねじ込まれ、両ドラグ座金への押圧量を調整可能な金属製のつまみである。
このドラグ機構は、ドラグつまみがリール本体の後部にねじ込まれるリアドラグ機構であり、ドラグが作動してスプールが回転すると、スプール軸が回転して第1ドラグ座金が回転する。そして、リール本体に回転不能に装着された第2ドラグ座金との間で摩擦滑りが生じてスプールの回転が制動される。これにより、両ドラグ座金が発熱する。発生した熱は、ドラグ座金を伝ってドラグ座金を押圧するドラグつまみに伝達され、外部に放熱される。ここでは、ドラグつまみは従来のように熱を伝達しにくい合成樹脂製ではなく金属製であるので、ドラグつまみの放熱性が高くなる。この結果、ドラグ座金が収納されている空間を閉鎖するドラグつまみからドラグ座金の熱が外部に放出されやすくなり、ドラグ座金を効率よく冷却できるようになる。
発明2に係るスピニングリールのドラグ機構は、発明1に記載の機構において、リール本体は、後部に装着筒部を有し、両ドラグ座金は装着筒部の内周部に配置され、ドラグつまみは、装着筒部を覆うように有底筒状に形成されている。この場合には、ドラグつまみにより装着筒部が覆われてドラグ座金が閉鎖された空間に配置されても、ドラグつまみが装着筒部にも接触するので、装着筒部が金属製であれば、装着筒部からもドラグ座金の熱を放出できる。このため、ドラグ座金をさらに効率よく冷却できる。
発明3に係るスピニングリールのドラグ機構は、発明1又は2に記載の機構において、ドラグつまみは、装着筒部に回転自在かつ軸方向移動不能に装着された金属製のつまみ本体と、つまみ本体に回転不能にかつ軸方向移動自在に連結されかつ装着筒部の内周部にねじ込まれる金属製の押圧体と、押圧体と両ドラグ座金のいずれかとの間に配置されたコイルばねとを有する。この場合には、つまみ本体を回すと、つまみ本体は前後に移動せずに押圧体が前後に移動しコイルばねが伸縮し、ドラグ座金を押圧する力が変化する。ここでは、外部に表れるドラグつまみのつまみ本体を回してもつまみ本体が前後移動しないので、ドラグつまみの意匠を向上させることができる。
発明4に係るスピニングリールのドラグ機構は、リール本体に回転不能かつ前後移動自在に装着されたスプール軸と、スプール軸の先端に装着されたスプールとの間に配置されスプールの回転を制動する機構であって、第1ドラグ座金と、第2ドラグ座金と、ドラグつまみと、を備えている。第1ドラグ座金は、スプールに対して回転不能な座金である。第2ドラグ座金は、第1ドラグ座金とスプール軸方向に交互に並べて配置されスプール軸に対して回転不能な座金である。ドラグつまみは、スプール軸の前部にねじ込まれ、両ドラグ座金への押圧量を調整可能な金属製のつまみである。
このドラグ機構は、ドラグつまみがスプール軸の前部にねじ込まれるフロントドラグ機構であり、ドラグが作動してスプールが回転すると、スプールが回転して第1ドラグ座金が回転する。そして、スプール軸に回転不能に装着された回転しない第2ドラグ座金との間で摩擦滑りが生じてスプールの回転が制動される。これにより、両ドラグ座金が発熱する。発生した熱は、ドラグ座金を伝ってドラグ座金を押圧するドラグつまみに伝達され、外部に放熱される。ここでは、ドラグつまみは従来のように熱を伝達しにくい合成樹脂製ではなく金属製であるので、ドラグつまみの放熱性が高くなる。この結果、ドラグ座金が収納されている空間を閉鎖するドラグつまみからドラグ座金の熱が外部に放出されやすくなり、ドラグ座金を効率よく冷却できるようになる。
発明5に係るスピニングリールのドラグ機構は、発明4に記載の機構において、ドラつまみは、スプール軸の前部にねじ込まれる金属製つまみ本体と、つまみ本体に回転自在に連結されスプール軸に回転不能に装着された金属製の押圧体と、つまみ本体と、押圧体との間に配置されたコイルばねと、を有する。この場合には、つまみ本体を回すと、スプール軸方向に前後移動してコイルばねが伸縮し、ドラグ座金を押圧する力が変化する。ここでは、スプール軸に回転不能に装着された押圧体がドラグ座金に接触するので、第2ドラグ座金と接触させることによりドラグ力の調整の際にドラグ座金との相対回転が生じなくなる。この結果、ドラグ力の調整をスムーズに行える。
発明6に係るスピニングリールのドラグ機構は、発明5に記載の機構において、つまみ本体は、スプール軸の前部にねじ込まれる第1金属製のナット部材と、ナット部材が回転不能かつ軸方向移動自在に係合する合成樹脂製のナット収納部と、ナット収納部が回転不能に設けられる第2金属製のつまみ部と、を有し、押圧体は、つまみ本体に抜け止めされ、コイルばねは、ナット部材と押圧体との間に配置されている。この場合には、つまみ部を回すと、ナット収納部に回転不能に収納されたナット部材が回転して前後に移動する。この結果、コイルばねが伸縮して押圧体の押圧力が変化する。このとき、つまみ部はコイルばねにより付勢されるため前後移動しない。ここでは、異種金属製のつまみ部とナット部材との間に合成樹脂製のナット収納部を設けることにより両者が直接接触しないようにしたので、異種金属の接触による電解腐食を防止できる。
発明7に係るスピニングリールのドラグ機構は、発明6に記載の機構において、第1金属はステンレス合金であり、第2金属は軽合金である。この場合には、つまみ部の軽量化を図れるとともに、ナット部材のねじの損傷や腐食を防止できる。
発明8に係るスピニングリールのドラグ機構は、発明6又は7に記載の機構において、ナット収納部とつまみ部とは一体成形されている。この場合には、合成樹脂製のナット部材の型に金属製のつまみ部の少なくとも一部を配置して一体成形することにより、両者を強固に結合できる。
発明9に係るスピニングリールのドラグ機構は、発明1から8のいずれかに記載の機構において、ドラグつまみは、アルミニウム合金又はマグネシウム合金製である。この場合には、アルミニウム合金又はマグネシウム合金製は、軽量でかつ放熱性も優れているので、ドラグつまみの軽量化を図れるとともに、放熱性を向上させることができる。
発明10に係るスピニングリールのドラグ機構は、発明1から9のいずれかに記載の機構において、ドラグつまみは、冷却用の凹凸部を有する。この場合には、ドラグつまみの表面積が増加するので、放熱面積が増加し、放熱性がさらに向上する。
発明11に係るスピニングリールのドラグ機構は、発明10に記載の機構において、凹凸部は、ドラグつまみの前端面又は後端面に形成されている。この場合には、外部に露出する面(フロントドラグ機構の場合は前端面、リアドラグ機構の場合は後端面)に凹凸部を形成するので、放熱性がさらに向上する。
発明12に係るスピニングリールのドラグ機構は、発明10又は11に記載の機構において、凹凸部は、ドラグつまみをスプール軸方向に貫通して形成されている。この場合には、ドラグつまみの内外を空気が流通できるので、冷たい外気でドラグ座金を冷却できる。
本発明によれば、ドラグつまみは従来のように熱を伝達しにくい合成樹脂製ではなく金属製であるので、ドラグつまみの放熱性が高くなる。この結果、ドラグ座金が収納されている空間を閉鎖するドラグつまみからドラグ座金の熱が外部に放出されやすくなり、ドラグ座金を効率よく冷却できるようになる。
<第1実施形態>
<概略構成>
図1及び図2において、本発明の第1実施形態によるフロントドラグ機構7を有するスピニングリールは、釣り竿に装着されハンドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4と、スプール軸15と、回転伝達機構5と、オシレーティング機構6と、フロントドラグ機構7とを備えている。ロータ3は、ベールアーム(釣り糸案内部の一例)44を有し、リール本体2の前部に前後軸回りに回転自在に装着されている。スプール4は、ロータ3に案内された釣り糸が外周面に巻き付けられるものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配置されている。スプール軸15は、リール本体2に前後方向に移動自在に装着され先端にスプール4がドラグ機構7を介して装着されたものである。回転伝達機構5は、ハンドル1の回転をロータ3に伝達するものである。オシレーティング機構6は、回転伝達機構5の回転に応じてスプール軸15を前後往復移動させて、釣り糸をスプール4に均一に巻き取るための機構である。なお、ハンドル1は、図1及び図3に示すリール本体2の左側と、図2に示すリール本体2の右側とのいずれにも装着可能である。
<リール本体の構成>
リール本体2は、図1及び図2に示すように、ロータ3やスプール4を支持するリールボディ2aと、リールボディ2aに着脱自在にねじ止め固定された蓋部材2bと、リールボディ2a及び蓋部材2bの後端部を覆うカバー部材2cとを主に有している。
リールボディ2aは、たとえばガラス繊維で強化されたポリアミド系合成樹脂製であり、射出成形法により製造された部材である。リールボディ2aは、側部に形成された開口を有する機構収納空間を有している。
蓋部材2bは、たとえばガラス繊維で強化されたポリアミド系合成樹脂製であり、射出成形法により製造された部材である。蓋部材2bは、リールボディ2aの開口を覆いかつ内部に機構収納空間が形成され得るように形成されている。蓋部材2bには、上方に延びる竿取付脚部2dが一体形成されている。
カバー部材2cは、たとえばABS樹脂などの合成樹脂にめっき処理したりステンレス合金を用いたりして傷つきにくくしたものであり、リール本体2の最も傷つきやすい部分を保護するものである。カバー部材2cは下端部がねじ37により固定され上端部は、リールボディ2aに弾性的に係止されている。具体的には、図2に示すように、リールボディ2aの背面内側に形成された係止凹部2gに引っ掛けられている。
<回転伝達機構の構成>
回転伝達機構5は、図2に示すように、ハンドル1が固定されたハンドル軸10とともに回転するフェースギアからなるマスターギア11と、このマスターギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。マスターギア11は、ハンドル軸10が回転不能に装着されたマスターギア軸11aと一体形成されている。マスターギア軸11aは、リールボディ2a及び蓋部材2bに軸受(図示せず)により、リールボディ2a及び蓋部材2bに前後軸と食い違う左右の軸回りに回転自在に支持されている。
ロータ3の回転軸であるピニオンギア12は筒状に形成されており、その前部12aはロータ3の中心部を貫通しており、ナット13によりロータ3と固定されている。ピニオンギア12は、その軸方向の中間部と後端部とが軸受14a,14bを介してそれぞれリール本体2に回転自在に支持されている。ピニオンギア12の内周側には、スプール軸15が貫通している。
<オシレーティング機構の構成>
オシレーティング機構6は、図2に示すように、スプール4の中心部にフロントドラグ機構7を介して連結されたスプール軸15を回転伝達機構5の回転に連動して前後方向に移動させてスプール4を同方向に移動させるための機構である。オシレーティング機構6は、スプール軸15に平行に配置された螺軸21と、螺軸21に沿って前後方向に移動するスライダ22と、螺軸21の先端に固定された中間ギア(図示せず)とを有している。また、オシレーティング機構6は、スライダ22を前後軸方向に案内する第1及び第2ガイド軸29a,29bと、を有している。
螺軸21は、スプール軸15の奥側斜め下方に配置されており、表面が交差する螺旋状溝21aが形成されている。螺軸21はリールボディ2aに回転自在に支持されている。
スライダ22は、螺旋状溝21aに係合する係合部材22aを内部に有し、螺軸21の回転により前後軸方向に往復移動する。スライダ22は、スプール軸15の後端に回転不能に固定されている。スライダ22は、第1及び第2ガイド軸29a,29bにより前後方向に案内される。中間ギアは、回転伝達機構5に減速機構(図示せず)を介して連結されており、ピニオンギア12と連動して回転する。
<ロータの構成>
ロータ3は、図2に示すように、円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向して設けられた第1ロータアーム31及び第2ロータアーム32とを有している。円筒部30と両ロータアーム31,32とは一体成形されている。
円筒部30の前部には前壁33が形成されており、前壁33の中央部にはボス33aが形成されている。このボス33aの貫通孔をピニオンギア12の前部12a及びスプール軸15が貫通している。前壁33の前方側にはナット13が配置されており、このナット13がピニオンギア12の先端のネジ部に螺合している。
第1ロータアーム31の先端の外周側には第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40の先端には、釣り糸をスプール4に案内するためにラインローラ41が装着されている。また、第2ロータアーム32の先端の外周側には、第2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40の先端のラインローラ41と第2ベール支持部材42との間にはベール43が設けられている。これらのベール支持部材40,42、ラインローラ41及びベール43によりベールアーム44が構成される。
ロータ3の円筒部30の内部にはロータ3の逆転防止機構50が配置されている。逆転防止機構50は、ローラ型のワンウェイクラッチ51と、ワンウェイクラッチ51を作動状態及び非作動状態に切り換える操作機構52とを有している。ワンウェイクラッチ51は、外輪がリールボディ2aの前部に固定され、内輪がピニオンギア12に回転不能に係止されている。操作機構52は、リール本体2の前部下端でリールボディ2aと蓋部材2bとの間に配置された操作レバー53を有しており、操作レバー53を揺動させることでワンウェイクラッチ51を作動状態及び非作動状態とに切り換られる。このワンウェイクラッチ51が作動状態のときにロータ3が逆転不能になり、非作動状態のときロータ3が逆転可能になる。
<スプールの構成>
スプール4は、たとえば、アルミニウム合金製のものであり、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されており、スプール軸15の先端にフロントドラグ機構7を介して装着されている。スプール4は、図3に示すように、外周に釣り糸が巻かれる筒状の糸巻胴部4aと、糸巻胴部4aの後端部に一体成形された大径筒状のスカート部4bと、糸巻胴部4aの前端部に配置された前フランジ部4cとを有している。
糸巻胴部4aには、前方に開口する円形のドラグ収納凹部60が形成されている。ドラグ収納凹部60の前部60aは、後部60bに比べて大径に形成されており、そこには、フランジ固定部材55がねじ込まれる雌ねじ部60cが形成されている。また、前部60aから後部60bにかけてドラグ収納凹部60の内周面には、図3及び図4に示すように、ドラグ機構7を回り止めするための係止溝60dが直径上に対向して1対形成されている。1対の係止溝60dは、スプール軸方向(前後方向)に沿って形成されている。
前フランジ部4cは、糸巻胴部4aと一体形成された内側部分53と、内側部分53に着脱自在に装着された、たとえば硬質セラミック製のリング状の外側部分54とを有している。外側部分54は、糸巻胴部4aの内周面にねじ込み固定されるフランジ固定部材55により内側部分53に固定されている。
フランジ固定部材55は、ドラグ収納凹部60の前部60aに形成された雌ねじ部60cに螺合する雄ねじ部55dを有する筒部55aと、筒部55aの前端に一体形成された大径の鍔部55bと、鍔部55bから前方に延びた後に外側部分54の前面に接触する概ね皿状の当接部55cとを有している。筒部55aの内径は、ドラグ収納凹部60の後部60bの内径と同じである。したがって、従来のスプールに比べてドラグ収納凹部60の内径が大きくなっている。
<フロントドラグ機構の構成>
フロントドラグ機構7は、図3及び図4に示すように、スプール4とスプール軸15との間、具体的には、ドラグ収納凹部60内に配置され、スプール4の糸繰り出し方向への回転を制動してスプール4にドラグ力を作用させるための機構である。フロントドラグ機構7は、係止溝60dに係合する係止突起部61aを有し、スプール軸15に回転自在に装着される第1ドラグ座金61と、スプール軸15に回転不能に装着され第1ドラグ座金61の両側に配置された、たとえば2枚の第2ドラグ座金62a,62bと、スプール軸15にねじ込まれ両ドラグ座金61,62a,62bへの押圧量を可変に調整可能なドラグつまみ63と、各ドラグ座金61,62a,62bの間及び第2ドラグ座金62bとドラグ収納凹部60の底部との間にそれぞれ接触して配置された3枚のドラグディスク64a〜64cとを有している。また、フロントドラグ機構7は、ドラグ作動時に発音する第1発音機構65と、ドラグつまみ63とフランジ固定部材55との間に配置されたシール部材66とを有している。
第1ドラグ座金61は、フランジ固定部材55の筒部55aの内径より小さい内径であり、たとえばステンレス鋼などの金属製の円板状の部材である。第1ドラグ座金61の外径は、ドラグ収納空間60の内径の95%〜99%が好ましい。99%を超えると、ドラグ収納空間60に第1ドラグ座金61を収納しにくくなり、95%未満であるとドラグ径が小さくなり、大きなドラグ力を得にくい。
第1ドラグ座金61は、中心部にスプール軸15が貫通する円形孔61bを有し、外周部に前述した1つの係止突起部61aを有している。この係止突起部61aが係止溝60dに係合することにより第1ドラグ座金61はスプール4に対して回転不能にドラグ収納凹部60に装着される。係止突起部61aの突出量は、第1ドラグ座金61の直径の5%から10%の範囲が好ましい。突出量が5%未満であると、ドラグ力に対して充分な係止力が得られない。また、10%を超えると筒部55aを通過して第1ドラグ座金61を装着しにくくなる。
第2ドラグ座金62a,62bは、図3に示すように、フランジ固定部材55の筒部55aの内径より小さい内径であり、たとえばステンレス鋼などの金属製の円板状の部材である。第2ドラグ座金62aは、前方に突出する段付き円板状部材であり、ドラグディスク64a挟んで第1ドラグ座金61の前方に配置され、第2ドラグ座金62bは、ドラグディスク64bを挟んで第1ドラグ座金61の後方に配置される。第2ドラグ座金62bとドラグ収納凹部60の底面との間にドラグディスク64cが配置される。第2ドラグ座金62a,62bは、中心にスプール軸15の先端部に形成された互いに平行な面取り部15aに回転不能に係合する長円形の係止孔62cをそれぞれ有している。この係止孔62cがスプール軸15の面取り部15aに係合することにより、第2座金62a,62bがスプール軸15に対して回転不能になる。
ドラグディスク64a〜64cは、たとえばフェルト製の円板状の部材である。ドラグディスク64a〜64cは、第1及び第2ドラグ座金61,62a,62bが滑らかに滑るようにするために設けられている。
フランジ固定部材55の筒部55aの後端面と第2ドラグ座金62aとの間、具体的には、後端面とドラグ収納凹部60の前部60aと後部60bとの段差面との間には、スプール4の着脱時にドラグ座金61,62a,62bが脱落するのを防止するための抜け止めばね67が装着されている。抜け止めばね67は、図4に示すように、金属製の弾性線材を折り曲げて形成されており、角部が前述した後端面と段差面との間に係止され、角部を結ぶ連結部が第2ドラグ座金62aに接触して脱落を防止する。
このような構成の2枚の第2ドラグ座金62a,62bの間に1枚の第1ドラグ座金61を装着する場合、フランジ固定部材55が糸巻胴部の内周面に装着された状態で、ドラグディスク64c,第2ドラグ座金62b,ドラグディスク64bをこの順でドラグ収納凹部60に装着する。次に、係止突起部61aが係止溝60dのいずれかに係合するような位相にし、かつ係止突起部61aを先端にして斜めに傾けて筒部55a内を通過させる。そして、筒部55aを先端が通過した時点で係止突起部61aが係止溝60dに係合するように係止溝60dに向けて第1ドラグ座金61をずらす。これにより、係止突起部61aと逆側の外周面が筒部55aをかわせるようになり、係止突起部61aを旋回中心として逆側の外周面を旋回させて第1ドラグ座金61をドラグディスク64bに接触させる。そして、ドラグディスク64a及び第2ドラグ座金62aをこの順で装着し、最後に抜け止めばね67(図4参照)を装着してドラグ座金61,62a,62bの装着を完了する。最後に、ドラグ座金61,62a,62bを装着したのちにドラグつまみ63を装着してフロントドラグ機構7の組立を完了する。
ドラグつまみ63は、図3,図5及び図6に示すように、ドラグ力を手で調整する操作を行うためのつまみ本体70と、つまみ本体70に抜け止めされた状態で回転自在に装着された押圧体71と、つまみ本体70と押圧体71との間に配置されたコイルばね72と、押圧体71をつまみ本体70に対して抜け止めするための抜け止め部材73と、抜け止め部材73を抜け止めするための止め輪74と、ドラグ操作時に発音する第2発音機構75とを有している。
つまみ本体70は、スプール軸15の前部にねじ込まれるナット部材77と、ナット部材77が回転不能かつ軸方向移動自在に係合する合成樹脂製のナット収納部79と、ナット収納部79が回転不能に設けられるつまみ部81とを備えている。
ナット部材77は、たとえば、ステンレス合金製の六角形状の外周面を有するものであり、ナット収納部79に回転不能かつ軸方向移動自在に収納されている。ナット部材77は、スプール軸15の前部外周面に形成された雄ねじ部15bに螺合する。
ナット収納部79は、たとえばポリアミド樹脂やポリアセタール樹脂等の合成樹脂製であり、つまみ部81とインサート成形により一体成形されている。ナット収納部79は、中心部に断面が六角形のナット収納孔79aを有し、外周面の6等配した位置の5箇所につまみ部81に回転不能に係合する略半円形に突出した係合突起部79bを有している。また、係合突起部79bは、外周面の6等配した位置の残りの1箇所に第2発音機構75を収納する収納凹部79cが形成されている。
つまみ部81は、たとえば、アルミニウム合金やマグネシウム合金などの軽量でかつ熱伝達性が高い金属製の部材である。つまみ部81は、この実施形態では、アルミニウム合金素材を鍛造成形して形成された鍔部82と筒状部83とを有する部材である。鍔部82の前面には、図4に示すように、略台形状に形成されたつまみ突起82aが直径に沿って形成されている。また、つまみ突起82aの周囲には、放射状に配置されたつまみ凹凸部82bが凹んで形成されている。このような凹凸部82bを設けることにより、つまみ部81の外気に露出している部分の表面積が増加し、つまみ部81をより冷却しやすくなり、つまみ部81を介してドラグ座金61,62a,62bをより効率よく冷却できる。つまみ突起82aの表面は、高断熱性を有する、たとえば4フッ化エチレン樹脂製の断熱カバー82c(図3)により覆われている。
筒状部83は、図5及び図6に示すように、後端面に開口して形成された円形凹部83aと、円形凹部81aの内周面に形成され止め輪74が係止される環状溝83bと、円形凹部83aの底部に配置された連結凹部83cとを有している。円形凹部83aの内周面に直径上に対向する2箇所には、抜け止め部材73を回り止めするための半円形の回り止め溝83eが形成されている。連結凹部83cは、内周面の6等配した位置に略半円形の係合凹部83dを有している。係合凹部83dのうち5箇所には、ナット収納部79の係合突起部79bが係合している。残りの1箇所は、収納凹部79cとで第2発音機構75を収納する装着穴83fを形成している。
押圧体71は、たとえば、アルミニウム合金やマグネシウム合金などの軽量でかつ熱伝達性が高い金属製の部材である。押圧体71は、第2ドラグ座金62aとつまみ本体70との間に配置されている。押圧体71は、つまみ本体70に相対回転自在かつ軸方向に抜け止めされた状態で連結され、スプール軸15に対して回転不能な部材である。押圧体71は、コイルばね72の後端に接触して配置されており、コイルばね72のばね力の変化によりドラグ座金61,62a,62bへの押圧力が変化する。押圧体71は、つまみ本体70から後方に突出する円筒部71aと、円筒部71aより大径であり円形凹部83aに収納されるリング状の鍔部71bとを有する鍔付き有底筒状の部材である。円筒部71aの内周部には、スプール軸15の先端に形成された互いに平行な面取り部15aに回転不能に係止する長円形状の係止孔71cが形成されている。この円筒部71a内にコイルばね72が収納されている。鍔部71bは、円形凹部83aに挿入可能な外径を有しており、その前端面には周方向に多数の半球状の音出し穴76(図3)が並べて形成されている。押圧体71は、抜け止め部材73及び止め輪74によりつまみ本体70に抜け止めされた状態で連結されている。また、押圧体71は、円筒部71aと鍔部71bと間に両者の間の外周面に形成され抜け止め部材73を装着するための装着部71dと、円筒部71aの外周面に形成されシール部材66を装着するための環状のシール取付溝71eとを有している。
コイルばね72は、ナット部材77と押圧体71との間に圧縮状態に装着されている。具体的には、コイルばね72は、押圧体71の円筒部71a内にガイドされた状態でナット部材77と円筒部71aの底部とに接触して配置されている。コイルばね72は、つまみ本体70の回動操作により押圧力を徐々に変化させるために設けられている。
止め輪74は、弾性を有する概ねC字状に金属線材を湾曲して形成された部材である。止め輪74は、環状溝83bに係止される円周上の4等配した位置に形成された円弧状の4つの係止部74aと、係止部74aの間に抜け止め部材73の後面に接触可能に係止部74aと逆方向に湾曲して形成された円弧状の抜け止め部74bとを有している。止め輪74は、装着時に縮径させて使用され、非装着時に僅かに拡がるように形成されている。これにより押圧体71の鍔部71bが円形凹部83aに抜け止めされた状態で収納される。
抜け止め部材73は、押圧体71の装着部71dに装着可能な、たとえば、ポリアセタールや4フッ化エチレン樹脂などの滑りがよい硬質の合成樹脂製の略リング状の部材である。抜け止め部材73の外周部には、つまみ本体70の回り止め溝83eに係合する係合突起73a,73aが形成されている。この結果、抜け止め部材73は、ドラグ力を調整操作する際につまみ本体70とともに回動する。
押圧体71を抜け止めする際には、ナット部材77をナット収納孔79aに収納しかつコイルばね72を押圧体71に収納した状態で、押圧体71をつまみ部81の円形凹部83aに装着する。そして、係合突起73aを回り止め溝83eに合わせて位置決めした状態で抜け止め部材73を押圧体71の装着部71dに装着する。最後に、止め輪74を縮径した状態で環状溝83bに引っ掛けると、押圧体71がつまみ本体70に抜け止めされた状態で回転自在に装着される。
第2発音機構75は、押圧体71に形成された音出し穴76と、装着穴83fに装着された音出しピン80と、音出しピン80を音出し穴76に向けて付勢するコイルばね78とを有している。音出し穴76は、装着穴83fと対向可能な位置に周方向に間隔を隔てて多数形成されている。音出しピン80は、中央部分が大径で先端及び後端が小径でさらに先端が半球状に丸められたピンであり、ドラグ操作時につまみ本体70と押圧体71とが相対回転すると、音出し穴76との衝突を繰り返して発音する。
第1発音機構65は、ドラグの作動によりスプール軸15とスプール4とが相対回転すると発音する機構である。第1発音機構65は、図3に示すようにスプール軸15に回転不能に装着された音出し部材85と、スプール4に揺動自在に装着され音出し部材85と衝突を繰り返す爪部材86と、爪部材86を付勢するばね部材(図示せず)とを有している。
このような構成のフロントドラグ機構7では、ドラグつまみ63のつまみ本体70の大部分が従来のように熱を伝達しにくい合成樹脂製ではなく金属製であるので、ドラグつまみ63の放熱性が高くなる。この結果、ドラグ収納空間60を閉鎖するドラグつまみ63からドラグ座金61,62a,62bの熱が外部に放出されやすくなり、ドラグ座金61,62a,62bを効率よく冷却できるようになる。
また、ステンレス合金製のナット部材77とアルミニウム合金製のつまみ部81との間に合成樹脂製のナット収納部79とを設けて両者が直接接触しないようにしたので、異種間金属の接触による電解腐食を防止できる。また、合成樹脂でナット収納部79を形成したので、六角形の内周面を型成形により精度良く簡単に形成できる。
<リールの操作及び動作>
釣りを行う前に魚の大きさや種類に合わせてドラグ力を調整する。ドラグ力を調整するには、ドラグつまみ63を回す。ドラグつまみ63をたとえば時計回りに回すとスプール軸15に螺合するナット部材77によりコイルばね72の付勢力が徐々に大きくなり、コイルばね72を介して押圧体71がドラグ座金62aを押圧する。これによりドラグ力が大きくなる。このとき、押圧体71とつまみ本体70との相対回転により第2発音機構75の音出しピン80が音出し穴76への衝突を所定間隔で繰り返し、歯切れがよい軽快なクリック音を発生する。
キャスティング時にはベールアーム44を糸開放姿勢に反転させる。これにより第1ベール支持部材40及び第2ベール支持部材42は揺動する。この状態で釣り竿を握る手の人差し指で釣り糸を引っかけながら釣り竿をキャスティングする。すると釣り糸は仕掛けの重さにより勢いよく放出される。この状態でハンドル1を糸巻取方向に回転させると、回転伝達機構5によりロータ3が糸巻取方向に回転するとともに、オシレーティング機構6により、スプール4が前後に往復移動し、ベールアーム44がベール反転機構(図示せず)により糸巻取位置に復帰し釣り糸がスプール4に巻き付けられる。
この状態で魚がかかってドラグが作動すると、スプール4がスプール軸15に対して回転する。すると、第1発音機構65が発音してそのことを釣り人に報知する。そして、設定されたドラグ力でスプール4が糸繰り出し方向に回転する。このドラグ作動時には、第1ドラグ座金61は、スプール4とともに回転し、第2ドラグ座金62a,62bは、スプール軸15とともに回転しない。そして、両座金61,62a,62bの摩擦により摩擦熱が発生する。発生した摩擦熱は、第2ドラグ座金62aを介して押圧体71に伝達され、さらにつまみ本体70に伝達され外気に放熱される。ここでは、ドラグつまみ63は従来のように熱を伝達しにくい合成樹脂製ではなく金属製であるので、ドラグつまみ63の放熱性が高くなる。この結果、ドラグ座金61,62a,62bが収納されている空間を閉鎖するドラグつまみ63からドラグ座金61,62a,62bの熱が外部に放出されやすくなり、ドラグ座金61,62a,62bを効率よく冷却できるようになる。
釣りを行う前などに、予め複数種の釣り糸を巻き付けたスプール4を用意し、スプール4を釣りに合わせて交換することがある。この場合には、ドラグつまみ63を緩めてスプール軸15から外す。このとき、抜け止め部材73及び止め輪74により押圧体71がつまみ本体70に連結されているので、押圧体71がつまみ本体70から脱落することがない。また、ドラグ座金61,62a,62bも抜け止めばね67により抜け止めされているのでスプール4から脱落することがない。
なお、つまみ部81に形成される凹凸部82bは、放射状に凹んで形成されたものに限定されず、凹凸部82bは、つまみ部81の表面積を増加するものであれば、どのような形態でもよい。たとえば、図7に示すように環状に凹んで形成されたものであってもよい。
<第2実施形態>
<概略構成>
図8において、本発明の一実施形態によるフロントドラグ機構を有するスピニングリールは、釣り竿に装着されハンドル110を回転自在に支持するリール本体101と、ロータ102と、スプール103と、スプール軸114と、回転伝達機構107と、オシレーティング機構108と、リアドラグ機構109とを備えている。ロータ102は、ベールアーム(釣り糸案内部の一例)104を有し、リール本体101の前部に前後軸回りに回転自在に装着されている。ベールアーム104には、釣り糸を案内するラインローラ105が装着されている。
スプール103は、ロータ102に案内された釣り糸が外周面に巻き付けられるものであり、ロータ102の前部に前後移動自在に配置されている。スプール軸114は、リール本体2に前後方向に移動自在に装着され先端にスプール103がワンタッチで着脱自在かつ回転不能に装着されたものである。回転伝達機構107は、ハンドル110の回転をロータ102に伝達するものである。オシレーティング機構108は、回転伝達機構107の回転に応じてスプール軸114を前後往復移動させて、釣り糸をスプール103に均一に巻き取るための機構である。右側とのいずれにも装着可能である。
リール本体101は、図8に示すように、内部に回転伝達機構107とオシレーティング機構108とを収納する空間を有するリールボディ101aを有しており、リールボディ101aの上部にはスピニングリールを釣り竿に取り付けるための竿取付脚部101bが形成されている。リールボディ101aの後部には、後方に突出する装着筒部101cが一体で設けられている。リールボディ101aは、たとえば、アルミニウム合金やマグネシウム合金などの軽量でかつ熱伝達性が高い金属製の部材である。
装着筒部101cは、装着筒部101cは、リールボディ101aと一体形成された筒状部材であり、前後に並べて配置された抜け止め溝126と環状装着溝125とを外周面に有している。また、装着筒部101cは、図8から図12に示すように、内周部に形成された雌ねじ部101dと、外周部から内周部に貫通し前後方向に長くなるように形成された貫通長穴123とを有している。装着筒部101cは、たとえばポリアミド等の合成樹脂または金属を型成型して得られたものであり、雌ねじ部101dと貫通長穴123とが1回の成型加工により同時に形成されている。雌ねじ部101dは、雌ねじ部101dが形成される部分に外周に雄ねじ部101dが形成された置き中子を装着した状態で成型加工し、成型後に置き中子を回転させて抜き取ることにより形成されている。貫通長穴123は、装着筒部101cの外側の金型に貫通長穴123が形成される部分に内側に突出する突起部を形成し、合成樹脂または金属を流し込むことにより雌ねじ部101dと同時に型成型する。
貫通長穴123は、図11及び図12に示すように、装着筒部101cの後端側の左右2箇所に形成されており、後述する第2ドラグ座金119bの突出部119dが係止可能である。貫通長穴123は、突出部119dが係止され前後方向に長い第1貫通長穴123aと、第1貫通長穴123aと連通し周方向に沿って形成された第2貫通長穴123bとを有する略T字状の貫通孔である。なお、第2貫通長穴123bは、後述するばね部材124が装着される環状装着溝125と一部が重なるように連通して形成されている。
このような装着筒部101cに第2ドラグ座金119bを装着するには、第2ドラグ座金119bを装着筒部101cの前後方向に傾けた状態で内周部に装着し、貫通長穴123に突出部119dを装着したときに第2ドラグ座金119b全体を起こして貫通長穴123に突出部119dを係止する。装着筒部101cの内部には、スプール103を制動するリアドラグ機構109が収納されている。外部には、リアドラグ機構109の制動力を調整操作するためのドラグつまみ106が装着されている。
回転伝達機構107は、ハンドル110に連結されたハンドル軸110aとともに回転するマスターギア111と、このマスターギア111と噛み合うピニオンギア112とを有している。ピニオンギア112は筒状に形成されており、その前部はロータ102の中心部を貫通してスプール103側に延びている。ピニオンギア112は、ボディ101aに支持された軸受113a、113bによって回転自在に支持されている。そして、ピニオンギア112の中心部を、スプール軸114が回転軸芯に沿って前後方向に移動自在に貫通している。スプール軸114の先端にスプール103が回転不能に装着されている。ピニオンギア112の中心部において内径とスプール軸114の外径との間には、所定の隙間が確保されている。
オシレーティング機構108は、ハンドル110によってハンドル軸110aを回転させることで、スプール軸114を前後方向に運動させる機構である。オシレーティング機構108は、スプール軸114の下奥側に配置された螺軸115と、螺軸115に沿って前後方向に移動するスライダ116と、螺軸115の下方に配置された図示しないガイド軸と、螺軸115の先端に固定されピニオンギア112に噛み合う図示しない中間ギアとを有している。螺軸115とガイド軸とは、スプール軸114と平行に配置されている。
リアドラグ機構109は、図9及び図10に示すように、円筒状のブッシュ118と、3種類6枚の前後に並べて配置されたドラグディスク119a、第2ドラグ座金119b、及び第1ドラグ座金119cからなる摩擦係合部119と、装着筒部101cにねじ込まれ、両ドラグ座金119c,119bへの押圧量を調整可能な金属製のドラグつまみ106とを有している。
ブッシュ118は、スプール軸114後部の外周に回転不能かつ軸方向移動自在に装着されている。ブッシュ118の中央外周面上には音出しのための周方向に並べて形成された凹凸部118aとフランジ部118bとが前後に並べて配置されている。ブッシュ118の後部外周面には面取り部118cが形成されている。また、ブッシュ118の内周部には、スプール軸114の後端部に形成された面取り部114aに回転不能に装着される長孔部118dが形成されている。凹凸部118aには、リールボディ101aに装着された板ばね120の先端が接触している。これにより、ドラグ作動時にブッシュ118がスプール軸114とともに回転すると板ばね120が振動して発音する。
ドラグディスク119aは、図10に示すように、たとえばフェルト製の環状のワッシャ部材であり、フランジ部118bの後部から1枚おきに合計3枚配置される。
第2ドラグ座金119bは、外周部が貫通長穴123に係止され装着筒部101cに回転不能に係合して装着筒部101cに対して回転不能な耳付き座金であり、前から2番目と最後端とに2枚装着されている。第2ドラグ座金119bは、図10及び図12に示すように、径方向外方に突出し、装着筒部101cの貫通長穴123に係止可能な2つの突出部119dを有している。突出部119dは、図12に示すように、左右方向の2箇所に対称となるように配置されている。また、第2ドラグ座金119bは、突出部119dの最外径が装着筒部101cの外周部の径より小径になるように形成されている。また、第2ドラグ座金119bの内周部119eの径は、ドラグディスク119a及び第1ドラグ座金119cの内径、すなわちブッシュ118の外径より大きくなるように形成されている。
第1ドラグ座金119cは、面取り部118cによりブッシュ118に回転不能に装着されスプール103とともに回転するキー座金であり、前から4番目に装着される。なお、摩擦係合部119のドラグディスク119a、及びドラグ座金119b,119cの枚数や形状は例示であり、本実施形態に限定されない。
ドラグつまみ106は、図9及び図10に示すように、スプール3の制動力を調整するためのつまみ本体127と、つまみ本体127にねじ込み固定されたねじ部材128と、つまみ本体127に回転不能にかつ軸方向移動自在に連結されかつ装着筒部101cの内周部にねじ込まれる金属製の押圧体122と、押圧体122と第2ドラグ座金119bとの間に配置されたコイルばね121と、を有している。
つまみ本体127は、たとえば、アルミニウム合金やマグネシウム合金などの軽量でかつ熱伝達性が高い金属製の部材である。つまみ本体127は、装着筒部101cを収納可能に後端が僅かに縮径した有底円筒状に形成され、回動操作によりスプール103の制動力を調節可能なものである。つまみ本体127の内周面の先端側には雌ねじ部127aが形成されている。つまみ本体127の底面には押圧体122に向けて突出する係合凹部127bが形成されている。係合凹部127bは連結部122cに回転不能かつ軸方向移動自在に係合している。これにより、つまみ本体127を回動させると、雌ねじ部101dに螺合する押圧体122が回動して前後に移動し、コイルばね121を伸縮させ、ドラグ力を増減させる。つまみ本体127の外周面及び後端面には、表面積を増加させて冷却効率を高めるための凹凸部127d,127eが形成されている。凹凸部127dは、つまみ本体127の外周面に周方向に間隔を隔ててかつ長手方向に沿って形成されている。凹凸部127eは、つまみ本体127の後端面に放射状に形成されている。なお、直径が異なる同心円を並べて配置して凹凸部を構成してもよい。
ねじ部材128は、たとえば、アルミニウム合金やマグネシウム合金などの軽量でかつ熱伝達性が高い金属製の部材である。ねじ部材128は、鍔付き筒状部材を直径上で2分割した半割鍔付き円筒形状の第1及び第2分割部材128a、128bを有している。第1及び第2分割部材128a、128bの外周面には、先端部につまみ本体127に当接する大径の鍔部131a、131bが、中間部につまみ本体127の内周面に形成された雌ねじ部127aに螺合可能な雄ねじ部129a、129bがそれぞれ形成されている。鍔部131a、131bは、径方向外方に突出して形成されており、鍔部131a、131bの外径が雄ねじ部129a、129bの外形より大きくなっている。これにより、ねじ部材128の外周に形成された雄ねじ部129a、129bに、つまみ本体127の内周に形成された雌ねじ部27aを螺合させるときに、つまみ本体127をねじ部材28の鍔部131a、131bに当接させてねじ部材128に確実に締め付け装着することができる。第1及び第2分割部材128a、128bの内周面の後端部には、抜け止め溝126に係合する抜け止め用の半割環状突起130a、130bが径方向内方に突出して形成されている。第1分割部材128aの第2分割部材128bと対向する分割面には1対の位置決め突起132a(図10参照)が形成されている。第2分割部材128bの第1分割部材128aと対向する分割面には図示しない1対の位置決め穴が形成されている。これにより、2つの分割部材128a、128bは、確実に位置決めされ、分割された雄ねじ部129a、129bが雌ねじ部27aに螺合可能に整列される。
押圧体122は、たとえば、アルミニウム合金やマグネシウム合金などの軽量でかつ熱伝達性が高い金属製の部材である。押圧体122は、コイルばね121の他端を係止可能に前面凹んだ大径の鍔部122aを前端部に有している。また、押圧体122の中央外周面には、音出し用の周方向に並んだ凹凸部122bが形成されている。後端外周面にはX字状に径方向に突出する連結部122cが形成されている。凹凸部122bには、装着筒部101cに装着されたばね部材124が接触している。押圧体122の鍔部122aの外周面には、装着筒部101cの雌ねじ部101dに螺合する雄ねじ部122dが形成されている。
ばね部材124は、弾性線材を半円形に湾曲して形成されており、内側に突出するように折り曲げられた1対の突出部124aが半円の両端に形成されている。ばね部材124は、装着筒部101cに形成された環状装着溝125に装着されている。環状装着溝125には、2箇所の貫通部125aが形成されており、突出部124aは貫通部125aを貫通して凹凸部122bに接触している。このばね部材124は、ドラグ操作時に発音する機能と、押圧体122の抜け止めする機能とを有している。すなわち、突出部124aは、鍔部122aの背面側に接触して押圧体122が装着筒部101cの内周部から抜けるのを防止している。
次に、リアドラグリールの動作について説明する。
リール本体101からの糸繰り出し時には、ベールアーム104を糸開放側に倒す。そして、釣竿をキャスティングすると、スプール103から釣り糸が繰り出される。糸巻き取り時には、ベールアーム104を糸巻取側に戻す。この状態でハンドル110を糸巻取方向に回転させると、この回転力がハンドル軸110a及びマスターギア111を介してピニオンギア112に伝達される。ピニオンギア112に伝達された回転力は、ピニオンギア112の前部においてロータ102を回転させる。一方で、ピニオンギア112に伝達された回転力は、ピニオンギア112に噛み合う図示しない中間ギア介して螺軸115を回転させる。このとき、螺軸115の螺旋溝に噛み合うスライダ116が、ガイド軸に案内され前後方向に移動する。スライダ116が移動すると、スライダ116とともにスプール軸114とスプール103とが前後方向に往復移動する。こうしたロータ102の回転とスプール103の前後移動とによって、ベールアーム104及びラインローラ105から案内される釣り糸は、スプール103の外周に前後方向に均一に巻き取られる。
リアドラグ機構109は、スプール103を制動するものであり、つまみ本体127を回転させることによって、スプール103に対するドラグ力を調節できる。リール本体101の後部に配置されたつまみ本体127を締め付けると、押圧体122が前方へと移動し、押圧体122に接触するコイルばね121が押し込まれる。すると、摩擦係合部119のドラグディスク119a及びドラグ座金119b,119cが互いに圧接し、ブッシュ118が複数のドラグディスク119a及びドラグ座金119b,119cによってリールボディ101aに向けて押圧される。このように、ブッシュ118がリールボディ101aに向けて押圧されることによって、ブッシュ118に対して回動不能なスプール軸114も回転しにくくなり、スプール103に作用するドラグ力は強くなる。一方、つまみ本体127を弛めると、押圧体122は後方へと移動し、コイルばね121の押し込まれた状態が徐々に解除される。すると、ドラグディスク119a及びドラグ座金119b,119cによるブッシュ118の押圧が解除されて、ブッシュ118に対して回動不能なスプール軸114は回転しやすくなり、スプール103に作用するドラグ力は弱くなる。
魚がかかってドラグが作動すると、スプール103及びスプール軸114とともに第1ドラグ座金119cが回転し、第2ドラグ座金119bに対して回転してスプール103が制動され、両ドラグ座金119b,119cが発熱する。この熱は、コイルばね121を介して押圧体122及びつまみ本体127に伝達され外部に放出される。また、ドラグディスク119a及びドラグ座金119b,119cが収納される装着筒部101cからも熱が外部に熱が放出される
この第2実施形態では、ドラグつまみ106は従来のように熱を伝達しにくい合成樹脂製ではなく金属製であるので、ドラグつまみ106の放熱性が高くなる。この結果、ドラグ座金119b,119cが収納されている空間を閉鎖するドラグつまみ106からドラグ座金119b,119cの熱が外部に放出されやすくなり、ドラグ座金119b,119cを効率よく冷却できるようになる。
また、リアドラグ機構109をリール本体101に取り付ける構成では、装着筒部101cの外周部から内周部に貫通する貫通長穴123が設けられているので、雌ねじ部101dが形成される部分に置き中子を装着して抜き取ることが可能になり、このため成型加工によって貫通長穴123と雌ねじ部101dとを同時に形成することができる。したがって、従来のように切り欠き溝部を後加工する必要がないので、装着筒部101cの形成が容易になる。
<他の実施形態>
(a)前記実施形態では、凹凸部を凹部で構成したが凸部で構成してもよい。凹凸部の形状は放射状や環状に限定されず、点在する凹部や凸部であってもよい。凹凸部は、ドラグつまみの表面積を増加できる構造であればどのような構成でもよい。
また、ドラグつまみを貫通するように凹凸部を形成してもよい。この場合には、ドラグつまみの内外を空気が流通できるので、冷たい外気でドラグ座金を冷却できる。
(b)ドラグ座金の枚数は前記実施形態に限定されず、ドラグ機構の容量等に応じて適宜の枚数にすることができる。
本発明の第1実施形態を採用したスピニングリールの側面図。 その側面断面図。 スプールの拡大断面図。 スプールの分解斜視図 ドラグつまみの分解斜視図。 ドラグつまみのつまみ本体の背面図。 変形例の図5に相当する図。 第2実施形態の図2に相当する図。 そのリアドラグ機構部分の断面部分図。 リアドラグ機構の分解斜視図。 装着筒部の半截断面図。 リアドラグ機構の背面断面図。
符号の説明
4,103 スプール
7、109 ドラグ機構
15,114 スプール軸
61,119c 第1ドラグ座金
62a,62b、119b 第2ドラグ座金
63,106 ドラグつまみ
71,122 押圧体
72,121 コイルばね
77 ナット部材
79 ナット収納部
81 つまみ部
82b,127d 凹凸部
101c 装着筒部

Claims (12)

  1. リール本体に回転自在かつ前後移動自在に装着され先端にスプールが回転不能に装着されたスプール軸と、前記リール本体との間に配置され前記スプールの回転を制動するスピニングリールのドラグ機構であって、
    前記スプール軸に対して回転不能な第1ドラグ座金と、
    前記第1ドラグ座金と前記スプール軸方向に交互に並べて配置され前記リール本体に対して回転不能な第2ドラグ座金と、
    前記リール本体の後部にねじ込まれ、前記両ドラグ座金への押圧量を調整可能な金属製のドラグつまみと、
    を備えたスピニングリールのドラグ機構。
  2. 前記リール本体は、後部に装着筒部を有し、
    前記両ドラグ座金は前記装着筒部の内周部に配置され、
    前記ドラグつまみは、前記装着筒部を覆うように有底筒状に形成されている、請求項1に記載のスピニングリールのドラグ機構。
  3. 前記ドラグつまみは、
    前記装着筒部に回転自在かつ軸方向移動不能に装着された金属製のつまみ本体と、
    前記つまみ本体に回転不能にかつ軸方向移動自在に連結されかつ前記装着筒部の内周部にねじ込まれる金属製の押圧体と、
    前記押圧体と前記両ドラグ座金のいずれかとの間に配置されたコイルばねと、
    を有する、請求項1又は2に記載のスピニングリールのドラグ機構。
  4. リール本体に回転不能かつ前後移動自在に装着されたスプール軸と、前記スプール軸の先端に装着されたスプールとの間に配置され前記スプールの回転を制動するスピニングリールのドラグ機構であって、
    前記スプールに対して回転不能な第1ドラグ座金と、
    前記第1ドラグ座金と前記スプール軸方向に交互に並べて配置され前記スプール軸に対して回転不能な第2ドラグ座金と、
    前記スプール軸の前部にねじ込まれ、前記両ドラグ座金への押圧量を調整可能な金属製のドラグつまみと、
    を備えたスピニングリールのドラグ機構。
  5. 前記ドラつまみは、
    前記スプール軸の前部にねじ込まれる金属製のつまみ本体と、
    前記つまみ本体に回転自在に連結され前記スプール軸に回転不能に装着された金属製の押圧体と、
    前記つまみ本体と、前記押圧体との間に配置されたコイルばねと、
    を有する、請求項4に記載のスピニングリールのドラグ機構。
  6. 前記つまみ本体は、
    前記スプール軸の前部にねじ込まれる第1金属製のナット部材と、
    前記ナット部材が回転不能かつ軸方向移動自在に係合する合成樹脂製のナット収納部と、
    前記ナット収納部が回転不能に設けられる第2金属製のつまみ部と、
    を有し、
    前記押圧体は、前記つまみ本体に抜け止めされ、
    前記コイルばねは、前記ナット部材と前記押圧体との間に配置されている、請求項5に記載のスピニングリールのドラグ機構。
  7. 前記第1金属はステンレス合金であり、前記第2金属は軽合金である、請求項6に記載のスピニングリールのドラグ機構。
  8. 前記ナット収納部と前記つまみ部とは一体成形されている、請求項6又は7に記載のスピニングリールのドラグ機構。
  9. 前記ドラグつまみは、アルミニウム合金又はマグネシウム合金製である、請求項1から8のいずれか1項に記載のスピニングリールドラグ機構。
  10. 前記ドラグつまみは、冷却用の凹凸部を有する、請求項1から9のいずれか1項に記載のスピニングリールのドラグ機構。
  11. 前記凹凸部は、前記ドラグつまみの前端面又は後端面に形成されている、請求項10に記載のスピニングリールのドラグ機構。
  12. 前記凹凸部は、前記ドラグつまみを前記スプール軸方向に貫通して形成されている、請求項10又は11に記載のスピニングリールのドラグ機構。
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