JP2001111559A - 通信調停システム - Google Patents

通信調停システム

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JP2001111559A
JP2001111559A JP28421799A JP28421799A JP2001111559A JP 2001111559 A JP2001111559 A JP 2001111559A JP 28421799 A JP28421799 A JP 28421799A JP 28421799 A JP28421799 A JP 28421799A JP 2001111559 A JP2001111559 A JP 2001111559A
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ecu
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Takayoshi Honda
隆芳 本多
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Original Assignee
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信調停システムにおいて、システム全体と
してアクセス要求に応じた処理の遅れを小さく抑える。 【解決手段】 第1ECUのシリアルI/Oコントロー
ラは、第3ECUからのアクセス要求に応じた処理を実
行している途中に第2ECUからのアクセス要求を受信
したとき、両アクセス要求が共にA/D変換要求ならば
(S202:YES)、第3ECUからのA/D変換要求に応じた
処理を開始してからの経過時間tと予め定めた一定時間
Tとを比較し(S206)、経過時間tが一定時間T未満であ
れば(S206:YES)、第2ECUからのA/D変換要求に応
じた処理を優先させるが(S207〜S210)、経過時間tが一
定時間T以上であれば(S206:NO)、第3ECUからのA
/D変換要求に応じた処理を終了させた後第2ECUか
らのA/D変換要求に応じた処理を行う(S203〜S204)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1ECUの入出
力装置に対するアクセス要求が第2ECU又は第3EC
Uから通信によりなされるように構成され、優先順位の
高い第2ECUからのアクセス要求と優先順位の低い第
3ECUからのアクセス要求が重複したときにはその優
先順位にしたがって第2ECUからのアクセス要求に応
じた処理を優先して実行する通信調停システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、装置部品の削減や基板面積の低減
を図ることを目的として、複数のECUで入出力装置
(例えばA/D変換器や入出力バッファ等)を共有する
システムが提案されている。
【0003】例えば特開平8−249021号には、図
9に示すように第1〜第3ECU600、700、80
0で1セットの入出力装置606(A/D変換器、入力
バッファ、出力バッファ等)を共有する通信調停システ
ムが開示されている。このシステムでは、第1ECU6
00は、入出力装置606、通信調停回路609、及び
2つのシリアル通信回路610、610’を備え、第2
ECU700及び第3ECU800は、それぞれDMA
(ダイナミックメモリアクセス)回路709、809及
びシリアル通信回路710、810を備えている。第1
ECU600の通信調停回路609は、第2ECU70
0及び第3ECU800からの入出力装置606へのア
クセス要求を代行する。また、両シリアル通信回路61
0、710間又は両シリアル通信回路610’、810
間では、シフトクロックSCLKに基づいて互いのデー
タ(シリアル送信データSTXD及びシリアル受信デー
タSRXD)が交換される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の通信
調停システムでは、第2ECU700及び第3ECU8
00の両方から重複して通信調停回路609へアクセス
要求がなされた場合、通信調停回路609は予め定めら
れた優先順位にしたがってそのアクセス要求を処理す
る。例えば、第2ECU700では、スロットル電子制
御などのようにA/D変換タイミングが遅れると制御性
に影響が及ぶ可能性のある制御が実行されるとすると、
第3ECU800のA/D変換要求よりも第2ECU7
00のA/D変換要求の方が優先するように優先順位が
定められている。このため、通信調停回路609が第3
ECU800からのA/D変換要求を受けてそのA/D
変換を実行している最中に第2ECU700からのA/
D変換要求があった場合には、第3ECU800からの
A/D変換を中止して、第2ECU700からのA/D
変換を優先して実行する。
【0005】しかしながら、このように優先順位にした
がって処理を実行すると、場合によっては第3ECU8
00からのA/D変換が長期にわたって実行されないこ
とがある。この点につき、図10に基づいて説明する。
まず、シフトクロックSCLKに基づいて第3ECU8
00からA/D変換要求が通信調停回路609へ通信さ
れる。通信調停回路609は、このA/D変換要求を受
信したあとこの要求に基づいて入出力装置606である
A/D変換器にアクセスを開始する。なお、ここでは、
通信時間が16μs、A/D変換の実行時間が20μs
とする。
【0006】一方、両シリアル通信回路610’、81
0間でシリアル通信が行われている最中に、両シリアル
通信回路610、710間でシリアル通信が開始され、
第2ECU700からA/D変換要求が重複してなされ
たとする。このとき、通信調停回路609は、優先順位
の低い第3ECU800によるA/D変換を中止し、優
先順位の高い第2ECU700からのA/D変換を実行
する。この間、第3ECU800のA/D変換は待ち状
態となる。そして、第2ECU700からのA/D変換
が終了すると、待ち状態の第3ECU800からのA/
D変換を最初から再開する。
【0007】このようにして第3ECU800からのA
/D変換が再開されるが、このA/D変換が終了する前
(ここでは処理再開後17μsec)に、通信調停回路
609が再び第2ECU700からのA/D変換要求を
受信した場合には、またも第3ECU800のA/D変
換は中止され、第2ECU700からのA/D変換が優
先して実行される。これが繰り返されると、図10に示
すように、第3ECU800からのA/D変換が長期に
わたって実行されないことが起こり得る。元来、第3E
CU800は、A/D変換タイミングが遅れたとしても
第2ECU700ほど制御に影響が及ぶことはないが、
それでもA/D変換タイミングが極度に遅れるとすれば
やはり制御に影響が及ぶおそれがある。
【0008】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、第1ECUの入出力装置に対するアクセス要求が第
2ECU又は第3ECUから通信によりなされるように
構成された通信調停システムにおいて、システム全体と
してアクセス要求に応じた処理の遅れを小さく抑えるこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するため、本発明は、第1ECUの入出力装置に
対するアクセス要求が第2ECU又は第3ECUから通
信によりなされるように構成され、優先順位の高い第2
ECUからのアクセス要求と優先順位の低い第3ECU
からのアクセス要求が重複したときには第2ECUから
のアクセス要求に応じた処理を優先して実行する通信調
停システムであって、第2ECUからのアクセス要求を
受けたとき、第3ECUからのアクセス要求に応じた処
理を実行中か否かを判断する要求重複判断手段と、前記
要求重複判断手段により肯定判断されたならば、前記第
3ECUからのアクセス要求に応じた処理を開始してか
らの経過時間が予め定められた一定時間より短いか否か
を判断する経過時間判断手段と、前記経過時間判断手段
により前記経過時間が前記一定時間より短いと判断され
たならば、前記第3ECUからのアクセス要求に応じた
処理を中止して前記第2ECUからのアクセス要求に応
じた処理を開始し、前記経過時間判断手段により前記経
過時間が前記一定時間より長いと判断されたならば、前
記第3ECUからのアクセス要求に応じた処理が終了し
たあとに前記第2ECUからのアクセス要求に応じた処
理を開始する処理選択手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0010】本発明の通信調停システムでは、第2EC
Uからのアクセス要求を受けたとき、第3ECUからの
アクセス要求に応じた処理を実行している最中であれ
ば、その第3ECUからのアクセス要求に応じた処理を
開始してからの経過時間と予め定められた一定時間とを
比較し、経過時間が一定時間より短ければ、第3ECU
からのアクセス要求に応じた処理を中止して第2ECU
からのアクセス要求に応じた処理を開始し、経過時間が
一定時間より長ければ、第3ECUからのアクセス要求
に応じた処理が終了したあとに第2ECUからのアクセ
ス要求に応じた処理を開始する。
【0011】経過時間が一定時間より短ければ、第3E
CUからのアクセス要求に応じた処理が終了するまでに
まだ相当の時間を要するため、その処理の終了を待って
から第2ECUからのアクセス要求に応じた処理を開始
したのでは第2ECUの制御に影響がおよぶおそれがあ
ることから、優先順位どおり、第3ECUからのアクセ
ス要求に応じた処理を中止して第2ECUからのアクセ
ス要求に応じた処理を開始するのである。
【0012】経過時間が一定時間より長ければ、間もな
く第3ECUからのアクセス要求に応じた処理が終了す
るため、この処理をキャンセルしてあとで最初から処理
し直すよりもこの処理を終了させてしまった方がシステ
ム全体として好ましく、また、第2ECUからのアクセ
ス要求に応じた処理がその分遅れるもののその遅れは僅
かであり第2ECUの制御にはほとんど影響を与えない
ことから、第3ECUからのアクセス要求に応じた処理
が終了したあとに第2ECUからのアクセス要求に応じ
た処理を開始するのである。
【0013】以上のように、本発明の通信調停システム
によれば、原則として優先順位の高い第2ECUを優先
しつつも、優先順位の低い第3ECUからのアクセス要
求に応じた処理が大きく遅れるような事態を解消し、シ
ステム全体としてアクセス要求に応じた処理の遅れを小
さく抑えることができる。
【0014】本発明の通信調停システムでは、処理選択
手段は、第3ECUからのアクセス要求に応じた処理を
開始してからの経過時間が一定時間より短いと判断され
たならば、第3ECUからのアクセス要求に応じた処理
を中止して第2ECUからのアクセス要求に応じた処理
を実行し、その後、中止した前記第3ECUからのアク
セス要求に応じた処理を開始するように構成してもよ
い。この場合、第3ECUからのアクセス要求は一旦中
止されたあとは再通信する必要がなく、アクセス要求に
応じた処理を迅速に行うことができる。
【0015】本発明の通信調停システムでは、アクセス
要求は、アクセス要求の通信時間よりもアクセス要求に
応じた処理の実行時間の方が長いものが好ましい。第3
ECUからのアクセス要求に応じた処理が途中で中止さ
れて、第2ECUからのアクセス要求に応じた処理が優
先して実行されたとき、その後、中止された第3ECU
からのアクセス要求に応じた処理が再開されるが、この
再開時とほぼ同時に第2ECUからのアクセス要求が通
信されてくると、通信時間よりも処理実行時間が長い場
合には、通信終了時に第3ECUからのアクセス要求に
応じた処理は未だ終了しておらず、再度この処理が中止
されてしまい、第3ECUからのアクセス要求に応じた
処理が大きく遅れる事態を招く。このため、このような
場合に特に本発明の通信調停システムを適用する意義が
大きい。なお、このとき一定時間は通信時間と同程度に
設定することが好ましい。
【0016】本発明の通信調停システムの一例として、
入出力装置は入力アナログ信号をディジタル信号に変換
するA/D変換器、アクセス要求はA/D変換要求とし
てもよい。A/D変換要求に応じた処理の実行時間は一
般にA/D変換要求の通信時間よりも長いため、本発明
の通信調停システムを適用する意義が大きい。また、A
/D変換器は、入力アナログ信号から高精度なディジタ
ル信号を得るには高分解能が要求されることから一台当
たりのコストが嵩むため、複数のECUにて共有するの
が好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態のシス
テム構成を表す概略ブロック図である。本実施形態の車
載用エンジン制御システムは、本発明の通信調停システ
ムの一例であり、エンジンのノック処理や同処理にかか
る演算等を第1〜第3ECU100〜300にて機能分
担して実行するように構成されている。
【0018】第1ECU100は、高速ディジタル入力
や各種アナログ入力、低速ディジタル入力等の各入力信
号の全てを取り込めるように構成されている。因みに、
高速ディジタル入力としては「エンジン回転」等があ
り、アナログ入力としては「ノック信号」、「空気流
量」、「冷却水温」等々があり、また低速ディジタル入
力としては、「A/C(エアコンディショナ)スイッ
チ」の状態、「ニュートラルスイッチ」の状態等に関す
る情報がある。なおここでは、信号の処理速度につい
て、msec(ミリ秒)オーダーを低速、μsec(マ
イクロ秒)オーダーを高速として分類している。第1E
CU100はまた、「O2センサヒータ」に対するオン
/オフ指令や「ウォーニングランプ」に対するオン/オ
フ指令等の低速ディジタル信号も出力するように構成さ
れている。すなわち本実施形態においては、第1ECU
100は主に、データの入出力に関する処理に携わり、
第2ECU200及び第3ECU300は主に、それら
データに基づく各種演算の実行に携わるものとして、そ
れらECUの機能分担が設定されている。
【0019】以下に、これら第1〜第3ECU100〜
300の構成について詳述する。まず、データの入出力
にかかわる処理を主に司る第1ECU100は、その中
央演算処理装置であるCPU101、プログラムメモリ
として用いられるROM(リードオンリーメモリ)10
2、データメモリとして用いられるRAM(ランダムア
クセスメモリ)103をはじめ、波形整形回路104、
タイマI/O105、A/D変換器106、入力バッフ
ァ107、出力バッファ108、通信調停回路109、
及びシリアル通信回路110、110’をそれぞれ具え
るシングルチップマイクロコンピュータとして構成され
ている。
【0020】ここで、波形整形回路104は、「エンジ
ン回転」等の高速ディジタル入力HDIを入力してこれ
を2値化整形する回路であり、タイマI/O105は、
該2値化整形された信号の例えば立上りエッジ周期時間
を計時する回路である。この計時される周期時間に基づ
いて、その都度のエンジン回転数が求まるようになる。
【0021】また、A/D変換器106は、「ノック信
号」、「空気流量」、「冷却水温」等のアナログ入力A
Iを取り込んでこれをディジタル信号に変換する周知の
回路である。因みに、これらアナログ入力のうち、「ノ
ック信号」及び「空気流量」は高速処理信号に属し、
「冷却水温」は低速処理信号に属するものであるが、こ
こではこのように、その種類に拘わることなく一括して
1つのA/D変換器106に取り込むようにしている。
なお、便宜上図示は割愛したが、これら各アナログ信号
はアナログマルチプレクサ等の選択回路に一旦取り込ま
れる。そして、CPU101、或いは後述する通信調停
回路109によってA/D変換チャネルとして指定され
たチャネルに対応する信号だけが該選択回路により選択
されて、A/D変換器106によりアナログ/ディジタ
ル変換される。
【0022】更に、入力バッファ107は、「A/Cス
イッチ」の状態や「ニュートラルスイッチ」の状態等を
示す低速ディジタル入力を一時格納する緩衝回路(メモ
リ)であり、出力バッファ108は、「O2センサヒー
タ」に対するオン/オフ指令や「ウォーニングランプ」
に対するオン/オフ指令等の低速ディジタル出力を一時
格納する緩衝回路(メモリ)である。
【0023】更にまた、通信調停回路109及びシリア
ル通信回路110、110’は、RAM103、A/D
変換器106、入力バッファ107、及び出力バッファ
108が、以下に説明する第2及び第3ECU200、
300からも直接アクセスすることができるように、そ
れらアクセスに関して各CPUとの調停を図りつつ、第
2及び第3ECU200、300からのアクセス要求や
その要求データをシリアル通信する回路である。その具
体的な構成、並びに処理態様については、後に図2〜図
5を併せ参照して詳述する。
【0024】なお、第1ECU100において、上述し
た各要素のうち、CPU101、ROM102、RAM
103、タイマI/O105、A/D変換器106、入
力バッファ107、出力バッファ108、及び通信調停
回路109は、バスライン111に共通接続されてお
り、該バスライン111を介して、それら各要素間での
データ授受が行われるようになっている。
【0025】第2ECU200は、スロットル電子制御
を主に司るECUであり、第3ECU300よりも優先
順位が高いものである。この第2ECU200は、その
中央演算処理装置であるCPU201、プログラムメモ
リとして用いられるROM202、データメモリとして
用いられるRAM203をはじめ、タイマI/O20
5、DMA回路209、及びシリアル通信回路210を
それぞれ具えるシングルチップマイクロコンピュータと
して構成されている。
【0026】ここで、タイマI/O205は、上述した
第1ECU100のタイマI/O105と同様、第1E
CU100の波形整形回路104によって2値化整形さ
れた信号の例えば立上りエッジ周期時間を計時する回路
である。この第2ECU200においても、この計時さ
れる周期時間に基づいて、その都度のエンジン回転数を
求めるようになる。また、DMA回路209及びシリア
ル通信回路210は、第2ECU200が、第1ECU
100のRAM103、A/D変換器106、入力バッ
ファ107、及び出力バッファ108に直接アクセスす
ることができるように、該第1ECU100の通信調停
回路109及びシリアル通信回路110と協動して、そ
のアクセス要求や要求結果データをシリアル通信する回
路である。その具体的な構成、並びに処理態様について
も、後に図2〜図5を参照して詳述する。
【0027】なお、第2ECU200においても、上述
した各要素のうち、CPU201、ROM202、RA
M203、及びタイマI/O205は、バスライン21
1に共通接続されており、該バスライン211を介し
て、それら各要素間でのデータ授受が行われる。
【0028】第3ECU300は、スロットル電子制御
以外の制御を主に司るECUであり、第2ECU200
と同様、CPU301、ROM302、RAM303、
タイマI/O305、DMA回路309、及びシリアル
通信回路310をそれぞれ具えるシングルチップマイク
ロコンピュータとして構成されている。また、上述した
各要素のうち、CPU301、ROM302、RAM3
03、及びタイマI/O305は、バスライン311に
共通接続されており、該バスライン311を介して、そ
れら各要素間でのデータ授受が行われる。
【0029】次に、図2〜図5を併せ参照して、本実施
形態のデータ入出力処理メカニズムを詳述する。図2
は、通信調停回路109、シリアル通信回路110、1
10’、210、310の具体構成を示すとともに、各
種入出力装置をアクセスする上でのこれら通信調停回路
109、シリアル通信回路110、110’、210、
310を中心とした各CPU101、201、301の
かかわりについて示したものである。
【0030】まず、この図2を参照して、それら各回路
の構成、並びに機能について説明する。この図2に示さ
れるように、シリアル通信回路110、210は、それ
ぞれ16ステージからなるシフトレジスタ1101、2
101を具えて構成されている。これらシフトレジスタ
1101、2101は、同図に示される態様でループ状
に接続されており、シリアル通信回路210側のシフト
クロック発生回路2102から出力されるシフトクロッ
クSCLKに基づいて互いのデータが交換されるように
なる。すなわち、これらシフトレジスタ1101及び2
101では、該シフトクロックSCLKの1クロック毎
に、シフトレジスタ2101の先頭ビットがシフトレジ
スタ1101の最終ビットに、また、シフトレジスタ1
101の先頭ビットがシフトレジスタ2101の最終ビ
ットに転送される。このようなシフト動作が同時に実行
され、ここでの例の場合、シフトクロックSCLKが1
6クロック出力されることで、それら各シフトレジスタ
1101及び2101にセットされている16ビット分
のデータが全て交換されるようになる。
【0031】同じくシリアル通信回路110’、310
も、それぞれ16ステージからなるシフトレジスタ11
01’、3101を具えて構成され、上記と同様、シリ
アル通信回路310側のシフトクロック発生回路310
2から出力されるシフトクロックSCLKに基づいて互
いのデータが交換されるようになる。
【0032】なお、シフトレジスタ2101には、CP
U201から発せられてRAM203に一時格納される
各種入出力装置(RAM103、A/D変換器106、
入力バッファ107、出力バッファ108)へのアクセ
ス要求がDMA回路209を通じて直接セットされ、同
じくシフトレジスタ3101には、CPU301から発
せられてRAM303に一時格納される各種入出力装置
へのアクセス要求がDMA回路309を通じて直接セッ
トされる。
【0033】本実施形態では、第1ECU100側から
みて、以下、シフトレジスタ2101、3101にセッ
トされてシフトレジスタ1101、1101’に転送さ
れる16ビット長のデータ(アクセス要求)をシリアル
受信メッセージSRXDという。このシリアル受信メッ
セージSRXDのデータフォーマット例を図3に示す。
【0034】すなわちこのシリアル受信メッセージSR
XDは、同図3に示されるように、その上位3ビット
(b15、b14、b13)が要求コマンドを構成し、
次の5ビット(b12、b11、b10、b09、b0
8)がアドレス若しくはA/D変換チャネル情報を構成
する。残りの下位8ビット(b07〜b00)は、RA
M103や出力バッファ108への書き込み要求時に、
その書き込みデータがセットされる領域として用いら
れ、データの読み出し要求やA/D変換要求等にあっ
て、該当するデータがない場合には、適宜のヌルデータ
やダミーデータがセットされる。
【0035】また、シフトレジスタ1101、110
1’には、以下に説明する通信調停回路109を通じ
て、最初は適宜のダミーデータがセットされ、シリアル
受信メッセージSRXDが受信されて以降は、そのメッ
セージにあるアクセス要求に応じて、各々該当する返信
データがセットされる。ここでは、これも第1ECU1
00側からみて、以下、このシフトレジスタ1101、
1101’にセットされてシフトレジスタ2101、3
101に転送される16ビット長のデータをシリアル送
信データSTXDという。このシリアル送信データST
XDのデータフォーマット例を図4に示す。
【0036】すなわちこのシリアル送信データSTXD
は、同図4に示されるように、その上位8ビット(b1
5〜b08)若しくは10ビット(b15〜b06)が
アクセス要求に応じた返信データ(アクセス結果デー
タ)を構成し、次の第11ビット(b05)が、当該デ
ータが正常なデータであるか否かを示す判別ビットを構
成する。ここでは、返信データとして、A/D変換要求
に応じたアクセス結果データ、すなわちA/D変換値の
みに10ビットのデータ長を割り当て、他のRAM10
3或いは入力バッファ107の読み出し要求に応じたア
クセス結果データについては8ビットのデータ長を割り
当てている。この8ビット長のデータを返信する場合に
は、残り2ビットに適宜のヌルデータやダミーデータが
セットされる。また、下位5ビット(b04〜b00)
には、対応するシリアル受信メッセージSRXDにおい
て指定されているアドレス若しくはA/D変換チャネル
情報が確認のために添付される。これは、シリアル受信
メッセージSRXDのビットb12〜b08からなる5
ビットのコピーが用いられる。
【0037】一方、通信調停回路109は、図2に示さ
れるように、シリアルI/Oコントローラ1091とア
ドレスセレクタ1092とを具えて構成されている。こ
こで、シリアルI/Oコントローラ1091は、シリア
ル通信回路110、110’とCPU101との間に介
在して、大きくは、(a)各種入出力装置に対するCP
U101によるアクセスと、シリアル通信回路110、
210を介してのCPU201によるアクセス(又は、
シリアル通信回路110’、310を介してのCPU3
01によるアクセス)とが重ならないようにこれを調停
する。(b)シフトレジスタ1101、1101’に受
信されたシリアル受信メッセージSRXDを解読してそ
の要求コマンドに応じた各種入出力装置(RAM10
3、A/D変換器106、入力バッファ107、出力バ
ッファ108)に対するアクセスを代行し、その結果を
シリアル送信データSTXDとしてシフトレジスタ11
01、1101’にセットする。
【0038】といった処理を実行する回路である。シリ
アルI/Oコントローラ1091によるこれら(a)及
び(b)の処理を更に詳述すると次のようである。ま
ず、上記(a)の調停処理としては、具体的に、 (a−1)シフトレジスタ1101、1101’にシリ
アル受信メッセージSRXDが受信されると、その旨を
検知してCPU101にホールド(支配)要求信号HL
DRを出力する(同要求信号HLDRの論理レベルを
「H(ハイ)」レベルとする)。なお、少なくともこの
時点では、各種入出力装置はCPU101の支配下にあ
り、CPU101によるそれら入出力装置へのアクセス
が優先される状態にある。 (a−2)以後、CPU101からホールド解除信号H
LDAが出力された(同解除信号HLDAの論理レベル
が「H」レベルとされた)か否かを監視する。因みにC
PU101では、ホールド要求信号HLDRが入力され
ると、各種入出力装置に対する自らのアクセスを終えた
時点で、同要求に応えるべく、このホールド解除信号H
LDAを出力する。また、CPU101では、このホー
ルド解除信号HLDAを出力した後、再度入出力装置に
対する自らのアクセス要求が生じても、ホールド要求信
号HLDRが入力されている(論理「H」レベルとなっ
ている)間は、該アクセスを控えて待機する。 (a−3)CPU101からこのホールド解除信号HL
DAが出力されることにより、上記(b)のアクセス代
行処理に移行する。(a−4)シリアル受信メッセージ
SRXDとして、当該通信の終了を示す「終了コマンド
(STP:図3)」が受信されることにより、ホールド
要求信号HLDRをオフにする(同要求信号HLDRの
論理レベルを「L(ロー)」レベルにする)。
【0039】また、上記(b)のアクセス代行処理とし
ては、具体的に、 (b−1)シフトレジスタ1101、1101’に対
し、予めダミーデータDUMYをセットする。 (b−2)シフトレジスタ1101へのシリアル送信デ
ータSTXD書き込み中等、自らが第2ECU200に
対する処理を実行中のときは、DMA回路209及びシ
リアル通信回路210に対してビジー信号BUSY1を
出力する(同信号BUSY1の論理レベルを「H」レベ
ルとする)。同じくシフトレジスタ1101’へのシリ
アル送信データSTXD書き込み中等、自らが第3EC
U300に対する処理を実行中のときは、DMA回路3
09及びシリアル通信回路310に対してビジー信号B
USY2を出力する(同信号BUSY2の論理レベルを
「H」レベルとする)。 (b−3)シフトレジスタ1101、1101’に受信
されたシリアル受信メッセージSRXDの要求コマンド
をそれらコードのディジタル比較等により解読し、該解
読したコマンドに応じて、同時に指定されている読み出
しアドレス、書き込みアドレス、或いはA/D変換チャ
ネルCHをアクセスする。 (b−4)上記解読した要求コマンドがRAM103や
出力バッファ108への書き込み要求であれば、それら
該当するデータの書き込み後、シフトレジスタ110
1、1101’にダミーデータDUMYをセットし、そ
れ以外であれば、上記アクセスに基づき読み出した、若
しくはA/D変換されたデータをシフトレジスタ110
1、1101’にシリアル送信データSTXDとしてセ
ットする。といった処理が実行される。
【0040】シリアルI/Oコントローラ1091は、
シリアル通信回路110、210を介してのCPU20
1のアクセスと、シリアル通信回路110’、310を
介してのCPU301のアクセスとが重ならないように
これを調停する、という処理を実行する回路でもある
が、この点については図6〜図8に基づいて後で詳しく
説明する。
【0041】シリアルI/Oコントローラ1091のこ
うした機能により、CPU101とCPU201とCP
U301との間で、各種入出力装置が有効に共有される
ようになる。すなわちこの共有に関して、低速処理信号
であれ高速処理信号であれ、CPU201やCPU30
1は、CPU101を介すことなく、各種入出力装置に
直接アクセスすることができるようになる。
【0042】なお、本実施形態では、ビジー信号BUS
Y1、BUSY2を通信のタイミング信号として利用し
ている。すなわち、第2ECU200を例に挙げて説明
すると、DMA回路209は、外部エッジ入力によって
動作するDMA機能を有しており、この外部エッジ入力
としてビジー信号BUSY1が割り付けられることによ
り、このビジー信号BUSY1の立下りエッジのタイミ
ング毎に、CPU201からRAM203に書き出され
る各種入出力装置に対するアクセス要求がDMA回路2
09を通じてシフトレジスタ2101にセットされてシ
フトレジスタ1101に転送されるようになる。ビジー
信号BUSY1は、シリアルI/Oコントローラ109
1によるシフトレジスタ1101へのデータ書き込み
(セット)が終了される都度、論理「L」レベルに立下
げられる。第3ECU300についても、これと同様、
ビジー信号BUSY2を通信のタイミング信号として利
用している。
【0043】また、通信調停回路109を構成するアド
レスセレクタ1092は、バスライン111のうち、特
にアドレス及びコントロールバス111Aに関してこれ
を、(i)CPU101から各種入出力装置(RAM1
03、A/D変換器106、入力バッファ107、出力
バッファ108)に至るバスラインと、(ii)シリアル
I/Oコントローラ1091から各種入出力装置に至る
バスラインとで切り換える回路である。
【0044】このアドレス及びコントロールバス111
Aの切り換えは、CPU101から発せられるホールド
解除信号HLDAに基づいて行われるものであり、該信
号HLDAが論理「L」レベルにあるときには上記
(i)のバスラインが選択され、同信号HLDAが論理
「H」レベルにあるときには上記(ii)のバスラインが
選択される。すなわち、各種入出力装置がCPU101
によって支配されているときにはCPU101側のバス
ラインが選択され、シリアルI/Oコントローラ109
1(CPU201、301)によって支配されていると
きにはシリアルI/Oコントローラ1091側のバスラ
インが選択される。
【0045】アドレスセレクタ1092を通じてこうし
たバスラインの切り換えが行われることにより、これら
CPU101と通信調停回路109とでアドレス及びコ
ントロールバス111Aの共有が可能となり、その配設
スペースを節約することができるようになる。なお、バ
スライン111のうち、データバス111Dはそのまま
共有される。
【0046】図5は、こうした本実施形態の動作につい
てその一例として第1ECU100と第2ECU200
とのデータ入出力処理動作を示したものであり、この動
作につき図5を併せ参照して詳述する。なお、同図5に
おいて、図5(a)〜(c)は、シリアル通信回路11
0、210の状態であって、図5(a)は、シフトクロ
ックSCLKの発生態様を、図5(b)は、シリアル受
信メッセージSRXDの転送態様を、図5(c)は、シ
リアル送信データSTXDの転送態様をそれぞれ示して
いる。また、図5(d)は、通信調停回路109から発
せられるビジー信号BUSY1の発生態様を、図5
(e)は、通信調停回路109の処理例をそれぞれ示し
ている。また、図5(f)〜(h)は、通信調停回路1
09とCPU101とのかかわりについて示すものであ
り、図5(f)及び(g)は、それぞれホールド要求信
号HLDR及びホールド解除信号HLDAの論理レベル
状態を、図5(h)は、アドレスセレクタ1092によ
って選択されるアドレス及びコントロールバス111A
の選択態様を示している。
【0047】さていま、時刻t1において、CPU20
1からRAM203に書き出された「A/D変換要求
(CMD1)」がDMA回路209を通じてシフトレジ
スタ2101にセットされたとすると、シフトクロック
発生回路2102から図5(a)に示される態様でシフ
トクロックSCLKが発生され、両シリアル通信回路1
10、210間でのシリアル通信(データ交換)が開始
される。なお、この通信の開始に先立って、シフトレジ
スタ1101には、図5(c)に示されるようなダミー
データDUMYが予めシリアルI/Oコントローラ10
91によってセットされること、また同通信の開始に伴
って、シリアルI/Oコントローラ1091からは、D
MA回路209及びシリアル通信回路210に対してビ
ジー信号BUSY1が出力されることは上述した。
【0048】時刻t2に、こうした通信(データ交換)
が完了すると、シリアルI/Oコントローラ1091に
よって、シフトレジスタ1101に受信されたメッセー
ジSRXDが読み込まれる。そして、CPU201から
のアクセス要求があった旨を検知したシリアルI/Oコ
ントローラ1091からは、図5(f)に示されるよう
に、時刻t2をもって、CPU101に対しホールド要
求信号HLDRが出力される。ただしこの時点では、C
PU101が各種入出力装置をアクセス中であるため、
同要求がすぐには達せられず、そのアクセスが終了する
まで、シリアルI/Oコントローラ1091は待機状態
におかれる。
【0049】その後、時刻t3に、CPU101による
上記アクセスが終了し、図5(g)に示される態様で、
CPU101からホールド解除信号HLDAが出力され
たとすると、アドレスセレクタ1092により、図5
(h)に示される態様でアドレス及びコントロールバス
の切り換えが行われる。また併せて、シリアルI/Oコ
ントローラ1091では、上記解読したシリアル受信メ
ッセージSRXDに基づき、A/D変換器106に対す
るアクセスを開始する。なお、このアクセスに際して
は、上述した如く、受信メッセージSRXDに書き込ま
れているA/D変換チャネル(CH)が指定される。ま
た、シリアルI/Oコントローラ1091では、その変
換データであるA/D変換値が得られると、これをシリ
アル送信データSTXD(ANS1)として、図4に例
示した態様で、シフトレジスタ1101に書き込む。
【0050】時刻t4において、この書き込みが終了す
ると、シリアルI/Oコントローラ1091から出力さ
れているビジー信号BUSY1は、図5(d)に示され
るように一旦オフ(論理「L」レベル)となる。このと
き、DMA回路209では上述したように、その立下り
エッジに基づいて、CPU201の次のアクセス要求で
ある「RAM値読み込み要求(CMD2)」をシフトレ
ジスタ2101にセットする。
【0051】こうしてアクセス要求がセットされること
により、シフトクロック発生回路2102では、時刻t
5に、再び図5(a)に示される態様でシフトクロック
SCLKを発生し、両シリアル通信回路110、210
間での上述したデータ交換を再開する。なおこのデータ
交換では、図5(b)及び(c)に示されるように、
「RAM値読み込み要求(CMD2)」と先のアクセス
結果である「A/D変換値(ANS1)」とが互いに交
換されるようになる。
【0052】以後、シリアルI/Oコントローラ109
1では、 (1)ビジー信号BUSY1を論理「H」レベルに立上
げる。 (2)受信された「RAM値読み込み要求(CMD
2)」を解読して、RAM103についての指定された
アドレスをアクセスし、その読み出したRAM値を、シ
リアル送信データSTXD(ANS2)としてシフトレ
ジスタ1101に書き込む(セットする)。 (3)この書き込みの終了に伴って、ビジー信号BUS
Y1を論理「L」レベルに立下げる。といった処理を実
行し、またDMA回路209では、 (1)先のアクセス結果である「A/D変換値(ANS
1)」をRAM203に格納する。 (2)ビジー信号BUSY1の論理「L」レベルへの立
下りタイミングに基づいてRAM203に書き出されて
いる次のアクセス要求「入力バッファデータ読み込み
(CMD3)」をシフトレジスタ2101にセットす
る。
【0053】といった処理を実行する。なお、この新た
なアクセス要求「入力バッファデータ読み込み(CMD
3)」についても、両シリアル通信回路110、210
を通じて上記アクセス結果である「RAM値(ANS
2)」とデータ交換された後は、これらシリアルI/O
コントローラ1091及びDMA回路209による同処
理に準じた処理が実行される。
【0054】そして最後に、要求コマンドとして「終了
コマンド(STP)」がシフトレジスタ1101に受信
され、時刻t6をもってこれがシリアルI/Oコントロ
ーラ1091により解読されると、シリアルI/Oコン
トローラ1091では、図5(f)に示される態様で、
CPU101に対し出力しているホールド要求信号HL
DRをオフ(論理「L」レベル)とし、このホールド要
求信号HLDRのオフに伴い、CPU101でも、図5
(g)に示されるように、ホールド解除信号HLDAを
オフとする。また、こうしてホールド解除信号HLDA
がオフとされることにより、アドレスセレクタ1092
により、図5(h)に示される態様でアドレス及びコン
トロールバスの切り換えが行われ、各種入出力装置は、
再びCPU101によって支配されるようになる。他
方、シリアルI/Oコントローラ1091は、シリアル
通信回路110に再びアクセス要求が受信されるまで待
機状態におかれる。
【0055】以上図5にしたがって第1ECU100と
第2ECU200とのデータ入出力処理動作について説
明したが、第1ECU100と第3ECU300とのデ
ータ入出力処理動作についてもこれと同様である。次
に、本実施形態において、シリアルI/Oコントローラ
1091は、第2ECU200のCPU201からのア
クセス要求と第3ECU300のCPU301からのア
クセス要求とが重複した場合に調停を行うが、以下この
点について説明する。
【0056】シリアルI/Oコントローラ1091は、
CPU201からのアクセス要求に応じた処理を実行し
ている途中にCPU301からのアクセス要求を受信し
た場合(ケース#1という)、及び、CPU301から
のアクセス要求に応じた処理を実行している途中にCP
U201からのアクセス要求を受信した場合(ケース#
2とう)に、調停を行う。この調停につき、図6及び図
7のフローチャートに基づき、以下に説明する。
【0057】図6はケース#1において調停を行う場合
のフローチャートである。シリアルI/Oコントローラ
1091は、CPU201からのアクセス要求に応じた
処理を実行している途中にCPU301からのアクセス
要求を受信すると、ROM102に記録された各種プロ
グラムのうちから、「調停−ケース#1」のプログラム
を読み出して実行する。
【0058】まず、ステップ(以下Sという)100に
おいて、両アクセス要求が同じか否か、つまり同じ入出
力装置に対する処理を要求しているか否かを判断し、両
アクセス要求が異なるならば、つまり別々の入出力装置
に対する処理を要求しているならば(S100:N
O)、それらの処理を並行して実行し(S101)、こ
のプログラムを終了する。例えば一方のアクセス要求が
A/D変換要求で、他方のアクセス要求がRAM値読み
込み要求の場合には、各要求に応じた処理を並行して実
行する。ここで、A/D変換要求に応じた処理とは、A
/D変換器106に対してアクセスし、その変換データ
であるA/D変換値が得られたらこれをシフトレジスタ
2101(又は3101)に書き込む処理をいい、RA
M値読み込み要求に応じた処理とは、RAM103につ
いて指定されたアドレスをアクセスし、読み出したRA
M値をシフトレジスタ2101(又は3101)に書き
込む処理をいう。なお、書き込み終了後、ビジー信号B
USY1(又はBUSY2)は立ち下げられる。
【0059】一方、S100において、両アクセス要求
が同じならば、つまり同じ入出力装置に対する処理を要
求しているならば(S100:YES)、調停を行う必
要があるが、ここではCPU201からのアクセス要求
に応じた処理をそのまま継続し、その処理が終了したか
否かを判断し(S102)、その処理が終了したならば
(S102:YES)、CPU301からのアクセス要
求に応じた処理を開始し(S103)、このプログラム
を終了する。
【0060】このように、CPU201からのアクセス
要求に応じた処理を実行している途中にCPU301か
ら同じ入出力装置に対する処理を要求するメッセージを
受信した場合には、優先順位の高いCPU201からの
アクセス要求に応じた処理を優先して終了させ、その後
優先順位の低いCPU301からのアクセス要求に応じ
た処理を実行する。
【0061】図7はケース#2において調停を行う場合
のフローチャートである。シリアルI/Oコントローラ
1091は、CPU301からのアクセス要求に応じた
処理を実行している途中にCPU201からのアクセス
要求を受信すると、ROM102に記録された各種プロ
グラムのうちから、「調停−ケース#2」のプログラム
を読み出して実行する。
【0062】まず、S200において、両アクセス要求
が同じか否か、つまり同じ入出力装置に対する処理を要
求しているか否かを判断し、別々の入出力装置に対する
処理を要求しているならば(S200:NO)、それら
の処理を並行して実行し(S201)、このプログラム
を終了する。
【0063】一方、S200において、両アクセス要求
が同じであれば、つまり同じ入出力装置に対する処理を
要求しているならば(S200:YES)、調停を行う
必要があるが、ここではまずその要求がA/D変換要求
か否かを判断する(S202)。そして、A/D変換要
求でなければ(S202:NO)、そのまま第3ECU
300からのアクセス要求に応じた処理を継続し、その
処理が終了したか否かを判断し(S203)、その処理
が終了したならば(S203:YES)、CPU201
からのアクセス要求に応じた処理を開始し(S20
4)、このプログラムを終了する。
【0064】A/D変換要求に応じた処理以外の処理
(RAM値読み込み要求に応じた処理や入力バッファデ
ータ値読み込み要求に応じた処理等)に要する時間は僅
か(数μsec)であるため、このようにCPU301
からのアクセス要求に応じた処理を先に終了させたとし
てもCPU201からのアクセス要求に応じた処理の遅
れは僅かであり、第2ECU200のスロットル電子制
御に悪影響を及ぼすことはない。
【0065】S202において両アクセス要求が共にA
/D変換要求ならば(S202:YES)、CPU30
1からのA/D変換要求に応じた処理を開始してからの
経過時間(tとする)と予めROM102に記憶された
一定時間(Tとする)とを比較し(S206)、経過時
間tが一定時間T未満であれば(S206:YES)、
CPU301からのA/D変換要求に応じた処理が終了
するまでにまだ相当の時間がかかるため、この処理を中
止し(S207)、優先順位の高いCPU201からの
A/D変換要求に応じた処理を優先して実行し(S20
8)、その処理の終了後(S209:YES)、中止し
たCPU301からのA/D変換要求に応じた処理を最
初からやり直し(S210)、このプログラムを終了す
る。
【0066】このように、CPU301からのA/D変
換要求に応じた処理を実行している途中にCPU201
からのA/D変換要求を受信した場合には、CPU30
1からのA/D変換要求に応じた処理を開始してからの
経過時間に応じて、その処理をそのまま継続して終了さ
せてからCPU201からのA/D変換要求に応じた処
理を実行するのか、CPU301からのA/D変換要求
に応じた処理を中止してCPU201からのA/D変換
要求に応じた処理を優先して実行するのかを決める。
【0067】このように経過時間に応じて処理を変える
のは、A/D変換要求に応じた処理に要する時間は、こ
れ以外の処理(RAM値読み込み要求に応じた処理や入
力バッファデータ値読み込み要求に応じた処理等)に要
する時間(数μsec)と比べてかなり長く(20μs
ec)、また、通信時間(1MHzのクロックで16ク
ロック=16μsec)と比べても長いため、常にCP
U301からのA/D変換要求に応じた処理が終了する
のを待ってCPU201からのA/D変換要求に応じた
処理を実行していたのでは、CPU201からのA/D
変換要求に応じた処理に大きな遅れが生じ、第2ECU
200のスロットル電子制御に悪影響が及ぶおそれがあ
るからである。
【0068】なお、一定時間Tは通信時間と同程度に定
められている。即ち、ここでは通信時間が16μsec
であり、1MHzの通信クロックが多少ばらつくことも
考慮して、一定時間Tは14μsecに設定されてい
る。次に調停について、図8のタイムチャートにしたが
って更に詳説する。但し、図8ではホールド解除信号H
LDAはハイレベルつまり選択アドレスバスはシリアル
I/Oアドレスにセットされているものとする。また、
図8では第2ECU200のCPU201はA/D変換
要求を3回続けて行った後、RAM値読み込み要求、入
力バッファデータ値読み込み要求を行い、第3ECU3
00のCPU301はA/D変換要求を2回続けて行っ
た後、RAM値読み込み要求、入力バッファデータ値読
み込み要求を行うものとする。
【0069】まず、時刻t01において、第3ECU3
00のシフトクロック発生回路3102からシフトクロ
ックSCLKが発生され、シリアル通信回路110’、
310間でのシリアル通信が開始され、第3ECU30
0のシフトレジスタ3101にセットされたA/D変換
要求がデータ交換されたとする。この通信の開始に伴っ
て、シリアルI/Oコントローラ1091からは、DM
A回路309及びシリアル通信回路310に対してビジ
ー信号BUSY2が出力される。そして時刻t03にこ
の通信が完了すると、シリアルI/Oコントローラ10
91は、シフトレジスタ1101’に受信されたメッセ
ージを読み込み、CPU301からのA/D変換要求に
応じて、A/D変換器106に対するアクセスを開始す
る。
【0070】一方、時刻t01〜t03の間の時刻t0
2において、第2ECU200のシフトクロック発生回
路2102からシフトクロックSCLKが発生され、シ
リアル通信回路110、210間でのシリアル通信が開
始され、第2ECU200のシフトレジスタ2101に
セットされたA/D変換要求がデータ交換されたとす
る。この通信の開始に伴って、シリアルI/Oコントロ
ーラ1091からは、DMA回路209及びシリアル通
信回路210に対してビジー信号BUSY1が出力され
る。そして、時刻t04にこの通信が完了すると、シリ
アルI/Oコントローラ1091は、シフトレジスタ1
101に受信されたメッセージを読み込む。
【0071】この時点(時刻t04)で、シリアルI/
Oコントローラ1091は、CPU301からのA/D
変換要求に応じた処理を実行中にCPU201からのA
/D変換要求を受信したことになるため、前述の調停−
ケース#2(図7)のプログラムを実行する。即ち、シ
リアルI/Oコントローラ1091は、両アクセス要求
が共にA/D変換要求であるため、S200でYES、
S202でYESと判断し、続くS206でCPU30
1からのA/D変換要求に応じた処理を開始してからの
経過時間tと一定時間Tとを比較するが、ここでは経過
時間tは一定時間T未満のため、S207〜S210の
処理を実行する。つまり、時刻t04において、CPU
301からのA/D変換要求に応じた処理を中止し、C
PU201からのA/D変換要求に応じた処理を開始す
る。そして、CPU201からのA/D変換要求に応じ
た処理が終了した時点(時刻t05)、つまりA/D変
換器106にアクセスしてその変換データであるA/D
変換値を得た後そのA/D変換値をシリアル通信回路1
10のシフトレジスタ1101にセットしてビジー信号
BUSY1を立ち下げた時点で、中止したCPU301
からのA/D変換要求に応じた処理を最初からやり直
す。
【0072】第2ECU200は、ビジー信号BUSY
1の立ち下がりエッジを検知した後、時刻t06(例え
ば時刻t05の1μsec後)において、シフトクロッ
ク発生回路2102からシフトクロックSCLKを発生
し、再びシリアル通信回路110、210間でのシリア
ル通信を開始し、第2ECU200のシフトレジスタ2
101にセットされた次のA/D変換要求をデータ交換
する。この通信の開始に伴って、ビジー信号BUSY1
が出力される。そして、時刻t07にこの通信が完了す
ると、シリアルI/Oコントローラ1091は、シフト
レジスタ1101に受信されたメッセージを読み込む。
【0073】この時点(時刻07)で、シリアルI/O
コントローラ1091は、CPU301からのA/D変
換要求に応じた処理の実行中にCPU201からのA/
D変換要求を受信したことになるため、再度、前述の調
停−ケース#2(図7)のプログラムを実行する。即
ち、シリアルI/Oコントローラ1091は、両アクセ
ス要求が共にA/D変換要求であるため、S200でY
ES、S202でYESと判断し、続くS206でCP
U301からのA/D変換要求に応じた処理を開始して
からの経過時間tと一定時間Tとを比較するが、ここで
は経過時間tは通信時間を越えており、一定時間T以上
であるため、S203〜S204の処理を実行する。つ
まり、時刻t07において、CPU301からのA/D
変換要求に応じた処理をそのまま継続し、その処理が終
了した時点(時刻t08)、つまりA/D変換器106
にアクセスしてその変換データであるA/D変換値を得
た後そのA/D変換値をシリアル通信回路110’のシ
フトレジスタ1101’にセットしてビジー信号BUS
Y2を立ち下げた時点で、CPU201からのA/D変
換要求に応じた処理を開始する。
【0074】第3ECU300は、ビジー信号BUSY
2の立ち下がりエッジを検知した後、時刻t09(例え
ば時刻t08の1μsec後)において、シフトクロッ
ク発生回路3102からシフトクロックSCLKを発生
し、再びシリアル通信回路110’、310間でのシリ
アル通信を開始し、第3ECU300のシフトレジスタ
3101にセットされた次のA/D変換要求をデータ交
換する。この通信の開始に伴って、ビジー信号BUSY
2が出力される。そして、時刻t10にこの通信が完了
すると、シリアルI/Oコントローラ1091は、シフ
トレジスタ1101’に受信されたメッセージを読み込
む。
【0075】この時点(時刻t10)で、シリアルI/
Oコントローラ1091は、CPU201からのA/D
変換要求に応じた処理の実行中にCPU301からのA
/D変換要求を受信したことになるため、前述の調停−
ケース#1(図6)のプログラムを実行する。シリアル
I/Oコントローラ1091は、両アクセス要求が共に
A/D変換要求であるため、S100でYESと判断
し、S102〜S103の処理を実行する。つまり、時
刻t10において、CPU201からのA/D変換要求
に応じた処理をそのまま継続し、その処理が終了した時
点(時刻t11)、つまりA/D変換器106にアクセ
スしてその変換データであるA/D変換値を得た後その
A/D変換値をシリアル通信回路110のシフトレジス
タ1101にセットしてビジー信号BUSY1を立ち下
げた時点で、CPU301からのA/D変換要求に応じ
た処理を開始する。
【0076】第2ECU200は、ビジー信号BUSY
1の立ち下がりエッジを検知した後、時刻t12(例え
ば時刻t11の1μsec後)において、シフトクロッ
ク発生回路2102からシフトクロックSCLKを発生
し、再びシリアル通信回路110及び210間でのシリ
アル通信を開始し、第2ECU200のシフトレジスタ
2101にセットされた次のA/D変換要求をデータ交
換する。この通信の開始に伴って、ビジー信号BUSY
1が出力される。そして、時刻t13にこの通信が完了
すると、シリアルI/Oコントローラ1091は、シフ
トレジスタ1101に受信されたメッセージを読み込
む。この時点(時刻13)で、シリアルI/Oコントロ
ーラ1091は、CPU301からのA/D変換要求に
応じた処理の実行中にCPU201からのA/D変換要
求を受信したことになるが、この後の処理は前述の時刻
t07の場合と同様であるため、説明を省略する。
【0077】その後の時刻t14において、シリアルI
/Oコントローラ1091は、CPU201からのA/
D変換要求に応じた処理の実行中にCPU301からの
RAM値読み込み要求を受信し、前述の調停−ケース#
1(図6)のプログラムを実行するが、両アクセス要求
は異なるため、S100でNOと判断し、S101に進
んで両アクセス要求に応じた処理を並行して実行する。
つまり、時刻t14〜t15では、CPU201からの
A/D変換要求に応じた処理と、CPU301からのR
AM値読み込み要求に応じた処理とが、重複して実行さ
れる。
【0078】ここで、本実施形態の構成要素と本発明の
構成要素の対応関係について説明する。本実施形態のシ
リアルI/Oコントローラ1091が、本発明の要求重
複判断手段、経過時間判断手段、処理選択手段に相当
し、シリアルI/Oコントローラ1091の処理のう
ち、調停−ケース#2を実行するか否かが要求重複判断
手段の処理に相当し、S206が経過時間判断手段の処
理に相当し、S203並びにS207及びS208が処
理選択手段の処理に相当する。
【0079】以上のように、本実施形態によれば、第1
ECU100のA/D変換器106に対するアクセス要
求が第2ECU200又は第3ECU300からシリア
ル通信により個別になされるように構成され、優先順位
の高い第2ECU200からのA/D変換要求と優先順
位の低い第3ECU300からのA/D変換要求が重複
したときには調停したうえで処理を実行する通信調停シ
ステムにおいて、原則として優先順位の高い第2ECU
200からのA/D変換要求を優先しつつも、優先順位
の低い第3ECU300からのA/D変換要求に応じた
処理が大きく遅れるような事態を解消し、システム全体
としてアクセス要求に応じた処理の遅れを小さく抑える
ことができる。
【0080】また、第3ECU300からのA/D変換
要求に応じた処理の実行中に第2ECU200からのA
/D変換要求があり、第3ECU300からのA/D変
換要求に応じた処理を中止して第2ECU200からの
A/D変換要求に応じた処理を実行した場合には、第2
ECU200からのA/D変換要求に応じた処理の終了
後、中止した第3ECU300からのA/D変換要求に
応じた処理を開始するため、第3ECU300は同じA
/D変換要求につき再通信する必要がなく、処理を迅速
に行うことができる。
【0081】更に、A/D変換の実行時間(20μse
c)はA/D変換要求の通信時間(16μsec)より
も長いこと、また、A/D変換器106は入力アナログ
信号から高精度なディジタル信号を得るには高分解能が
要求されることから一台当たりのコストが嵩むため複数
のECUにて共有するのが好ましいことから、本発明を
適用する意義が大きい。
【0082】尚、本発明の実施の形態は、上記実施形態
に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に
属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもな
い。例えば、上記実施形態の調停−ケース#2におい
て、S202にてA/D変換要求か否かを判断せず、両
者が同じ処理であれば(S200でYES)、直ちにS
206に進んでCPU301からのアクセス要求に応じ
た処理を開始してからの経過時間と予め定めた一定時間
との比較を行い、経過時間が一定時間未満ならばS20
7〜S210の処理を行い、経過時間が一定時間以上な
らばS203〜S204の処理を行うようにしてもよ
い。つまり、長時間を要するA/D変換要求のみなら
ず、短時間で済むRAM値読み込み要求や入出力バッフ
ァデータ値読み込み要求についても、経過時間に応じ
て、第3ECU300からのアクセス要求に応じた処理
をそのまま継続させた後第2ECU200からのアクセ
ス要求に応じた処理を行うか、第3ECU300からの
アクセス要求に応じた処理を中止して第2ECUからの
アクセス要求に応じた処理を優先して行うかを決めても
よい。尚、この場合、一定時間は各処理ごとに適宜設定
してもよい。
【0083】また、同じく上記実施形態の調停−ケース
#2において、S202にてA/D変換要求でなかった
場合、S203〜S204の処理を行う代わりにS20
7〜S210の処理を実行してもよい。つまり、A/D
変換以外の処理は短時間で済むため、第3ECU300
からのアクセス要求に応じた処理を常に中止して第2E
CU200からのアクセス要求を優先して実行するとし
ても、第3ECU300の処理が大きく遅れるような事
態にはなりにくいため、このように変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のシステム構成を表す概略ブロッ
ク図である。
【図2】 本実施形態の通信調停回路及びその周辺回路
を示すブロック図である。
【図3】 本実施形態の受信メッセージのフォーマット
を示す説明図である。
【図4】 本実施形態の送信メッセージのフォーマット
を示す説明図である。
【図5】 本実施形態の第1ECU−第2ECU間のデ
ータ入出力処理動作の一例を示すタイムチャートであ
る。
【図6】 本実施形態の調停(ケース#1)のフローチ
ャートである。
【図7】 本実施形態の調停(ケース#2)のフローチ
ャートである。
【図8】 本実施形態の調停実行時のデータ入出力処理
動作の一例を示すタイムチャートである。
【図9】 従来のシステム構成を表す概略ブロック図で
ある。
【図10】 従来の調停実行時のデータ入出力処理動作
の一例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
100・・・第1ECU、101・・・CPU、106
・・・A/D変換器、107・・・入力バッファ、10
8・・・出力バッファ、109・・・通信調停回路、1
091・・・シリアルI/Oコントローラ、110、1
10’・・・シリアル通信回路、1101、1101’
・・・シフトレジスタ、200・・・第2ECU、20
1・・・CPU、209・・・DMA回路、210・・
・シリアル通信回路、2101・・・シフトレジスタ、
300・・・第3ECU、301・・・CPU、309
・・・DMA回路、310・・・シリアル通信回路、3
101・・・シフトレジスタ、BUSY1、BUSY2
・・・ビジー信号、HLDA・・・ホールド解除信号、
HLDR・・・ホールド要求信号、SCLK・・・シフ
トクロック、SRXD・・・シリアル受信メッセージ、
STXD・・・シリアル送信データ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04L 12/40 H04L 11/00 321 Fターム(参考) 3G084 BA05 BA33 DA05 EA02 EA07 EB05 EB06 EC01 FA00 FA06 FA07 FA20 FA25 FA33 5B061 BA01 BB04 BB13 BB16 RR03 RR06 5K032 AA02 BA05 BA06 CB04 CB05 DA01 DA11 DB24 DB28 EA06 EA07 5K033 AA02 BA05 BA06 CB17 DA01 DA13 DB16 DB20 EA06 EA07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1電子制御装置(以下第1ECUとい
    う)の入出力装置に対するアクセス要求が第2電子制御
    装置(以下第2ECUという)又は第3電子制御装置
    (以下第3ECUという)から通信によりなされるよう
    に構成され、優先順位の高い第2ECUからのアクセス
    要求と優先順位の低い第3ECUからのアクセス要求が
    重複したときには第2ECUからのアクセス要求に応じ
    た処理を優先して実行する通信調停システムであって、 第2ECUからのアクセス要求を受けたとき、第3EC
    Uからのアクセス要求に応じた処理を実行中か否かを判
    断する要求重複判断手段と、 前記要求重複判断手段により肯定判断されたならば、前
    記第3ECUからのアクセス要求に応じた処理を開始し
    てからの経過時間が予め定められた一定時間より短いか
    否かを判断する経過時間判断手段と、 前記経過時間判断手段により前記経過時間が前記一定時
    間より短いと判断されたならば、前記第3ECUからの
    アクセス要求に応じた処理を中止して前記第2ECUか
    らのアクセス要求に応じた処理を開始し、前記経過時間
    判断手段により前記経過時間が前記一定時間より長いと
    判断されたならば、前記第3ECUからのアクセス要求
    に応じた処理が終了したあとに前記第2ECUからのア
    クセス要求に応じた処理を開始する処理選択手段とを備
    えたことを特徴とする通信調停システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の通信調停システムであっ
    て、 前記処理選択手段は、前記経過時間判断手段により前記
    経過時間が前記一定時間より短いと判断されたならば、
    前記第3ECUからのアクセス要求に応じた処理を中止
    して前記第2ECUからのアクセス要求に応じた処理を
    実行し、その後、中止した前記第3ECUからのアクセ
    ス要求に応じた処理を開始する通信調停システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の通信調停システム
    であって、 前記アクセス要求は、アクセス要求の通信時間よりもア
    クセス要求に応じた処理の実行時間の方が長い通信調停
    システム。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の通信調停システムであっ
    て、 前記入出力装置は入力アナログ信号をディジタル信号に
    変換するA/D変換器であり、前記アクセス要求はA/
    D変換要求である通信調停システム。
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