JP2001111343A - 温度補償圧電発振器 - Google Patents

温度補償圧電発振器

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JP2001111343A
JP2001111343A JP28947499A JP28947499A JP2001111343A JP 2001111343 A JP2001111343 A JP 2001111343A JP 28947499 A JP28947499 A JP 28947499A JP 28947499 A JP28947499 A JP 28947499A JP 2001111343 A JP2001111343 A JP 2001111343A
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temperature
circuit
frequency
compensation circuit
thermistor
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English (en)
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Atsushi Ono
淳 小野
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Toyo Communication Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上に凸の二次関数周波数温度特性を有する圧
電振動子の高温部を補償する手段を得る。 【解決手段】 温度補償素子を発振ループに含む直接形
温度補償圧電発振器において、高温補償回路をサーミス
タとインダクタとの並列回路で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は温度補償圧電発振器
に関し、特に周波数温度特性が上に凸の二次関数を有す
る圧電振動子を補償した温度補償圧電発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】水晶発振器は周波数精度、周波数温度特
性、周波数エージング特性等がLC発振器、CR発振器
等より優れているため電子機器等に広範囲に使用されて
いる。水晶振動子の周波数温度特性を補償した温度補償
水晶発振器(TCXO)としては、発振ループに温度補
償回路を直接挿入接続した直接形TCXOと、発振ルー
プ中に可変容量ダイオードを挿入し、該可変容量ダイオ
ードの両端に温度補償回路からの電圧を印加する間接形
TCXOと、前記間接形TCXOの温度補償回路をディ
ジタル回路として小型化したディジタルTCXOとが知
られている。この中でも直接形TCXOは比較的簡単な
構成で優れた周波数温度特性が得られることから広く用
いられている。
【0003】図6(a)は、特公昭45−2404に開
示された温度補償水晶制御発振回路(直接形TCXO)
の構成を示す回路図であって、上に凸の二次関数の周波
数温度特性を有する水晶振動子Yに低温側補償回路αと
高温側補償回路βとが直列に接続されている。低温補償
回路αは、抵抗の温度特性が負であるNTCサーミスタ
と容量CLとの並列接続回路からなり、高温補償回路βは
抵抗の温度特性が正であるPTCサーミスタと容量CH
の並列接続回路からなっている。
【0004】図6(b)は温度補償回路の振る舞いを説
明する図である。同図においてθは水晶振動子Yの周波
数温度特性を示す曲線である。また、αは低温補償回路
αによる、βは高温補償回路βによる周波数変動量Δf
をそれぞれ示す曲線であり、γは2つの補償回路による
周波数変動量Δfを示す曲線である。曲線θが極大とな
る頂点温度を基準温度(この例では20℃)としたと
き、曲線αは基準温度より低温域で右下がりに大きく変
化し、基準温度より高温域でほとんど変化せず、曲線β
は基準温度より低温域でほとんど変化せず、基準温度よ
り高温域で右上がりに大きく変化する。そのため、図6
(a)に示すように、低温補償回路αと高温補償回路β
とを直列接続した回路の振る舞いは、図6(b)のγに
示すように下に凸の二次関数となり、曲線θに示す水晶
振動子Yの上に凸の二次関数周波数温度特性を相殺する
こととなるので、広い温度範囲に亘り周波数Δfがほぼ
平坦な特性が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
高温補償回路βに用いられるPTCサーミスタの周波数
特性、即ちPTCサーミスタの抵抗値が周波数の変化に
応じてどのように変化するかを1MHzから200MH
zに亘り測定したところ、1MHzから数MHzまでの
周波数範囲で急激に小さくなるという現象が生じること
が判明した。また、20MHzにおけるPTCサーミス
タの温度特性、即ちPTCサーミスタの抵抗値が温度の
上昇に応じてどのように変化するかを測定したところ、
本来は温度の上昇と共に抵抗値が大きくなるべきとこ
ろ、逆に若干小さくなるという特性を示し、数MHz以
上の高い周波数では高温補償回路に使用できないという
問題があった。本発明は上記問題を解決するためになさ
れたものであって、数MHz以上の高周波発振器におい
ても動作可能な高温補償回路を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る温度補償圧電発振器の請求項1記載の発
明は、上に凸の2次関数で近似される周波数温度特性を
有する圧電振動子を用いた圧電発振器であって、発振ル
ープ中に前記圧電振動子と直列にNTCサーミスタとイン
ダクタとの並列回路からなる温度補償回路を接続したこ
とを特徴とする温度補償圧電発振器である。請求項2記
載の発明は、前記高温補償回路をサーミスタと抵抗との
直列回路にインダクタを並列接続したことを特徴とする
請求項1記載の温度補償圧電発振器である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示した実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る直
接形TCXOの構成を示す回路図であって、BTカット
水晶振動子Yと増幅器AMPと低温補償回路αと高温補償
回路βとの直列接続回路から成る。低温補償回路αはサ
ーミスタThと抵抗Rと容量Cとの並列回路、高温補償回
路βはサーミスタRnとインダクタLpとの並列回路からな
る。本発明の特徴は高温補償回路βをサーミスタRnとイ
ンダクタLpとから構成したことにある。
【0008】図2(a)に示すように、サーミスタRnと
インダクタLpとの並列回路は、同図(b)のように、抵
抗RsとリアクタンスXsとの直列接続回路に等価変換した
回路で表現することができる。ここで、リアクタンスXs
は次式のようになる。 Xs=ωLp/(1+(ωLp/Rn)2) (1) また、サーミスタRnは周知のように、B定数と温度tと
の関数として次式のように表すことができる。 Rn=R0expB(1/(273+t)−1/(273+t0)) (2) ここで、t0は常温(通常25℃)であり、R0は常温に
おけるサーミスタの抵抗値である。式(1)のリアクタ
ンスXsの温度変化を利用して高温側、例えば25℃以上
の周波数を補償することができる。
【0009】図3は本発明の第2の実施例であって、サ
ーミスタRnと抵抗Rnsとの直列接続回路にインダクタLp
を並列接続した高温補償回路である。この補償回路にお
いては抵抗Rnsは補償感度を調整するものであり、この
抵抗値を適宜設定することにより、個々の水晶振動子Y
の周波数温度特性曲線に応じて、微細に温度補償を行う
ことが可能となる。
【0010】図4は、振動子として周波数温度特性が上
に凸の二次関数である20MHzのランガサイト振動子
を用い、高温補償回路として図2の回路を用いたときの
周波数温度特性である。サーミスタRnのB定数は4100
[°K]、25℃における抵抗値R0は2kΩ、インダクタL
pの値は1.8μHである。曲線1は補償回路を用いない
場合の高温部(25℃から85℃)おける周波数温度特性の
一例であり、曲線2は上記の高温補償回路の振る舞い、
即ち補償能力を示すものである。そして、温度補償回路
としてこの高温補償回路を用いた場合の圧電発振器の周
波数温度特性は曲線3に示すように温度に対してフラッ
トな特性となった。
【0011】図5は高温補償回路として図3に示した回
路を用いた例であり、各素子の電気的定数値として上記
の値を用い、サーミスタRnに直列接続する抵抗Rnsとし
て60Ωのものを用いた。曲線1はランガサイト振動子の
周波数温度特性、曲線4は高温補償回路の周波数温度特
性、曲線5はランガサイト振動子に高温補償を施した圧
電発振器の周波数温度特性である。図4に比べやや補償
能力、即ち補償感度が低下し、補償後の特性が図4より
もフラットになっていることが確認できる。
【0012】以上は、上に凸の二次関数を有する圧電振
動子の高温側を補償するための回路について述べたが、
低温側の補償には図6(a)に示した従来の低温補償回
路αをそのまま用いることができる。低温側の周波数温
度特性をさらに微細に行うには、周波数温度特性が三次
関数となるATカット水晶振動子に用いられている周知
の手法を用いればよい。即ち、図7に示すようにサーミ
スタRpと抵抗RLと容量CpLとを並列接続した低温補償回
路を圧電振動子に直列に接続すればよい。このように、
直接形TCXOの補償回路において低温補償回路と高温
補償回路と分離して設計し、これを合成すればよいの
で、仕様に応じてそれぞれの回路を最適に設計すること
が容易にできる。
【0013】ここで、本発明に係る直接形TCXOの応
用例について述べる。従来、ATカット水晶振動子は−
30℃〜+85℃の温度範囲にて、容易に±10ppmの
周波数温度特性が得られることから各種の機器に広く用
いられてきた。しかし、ATカット水晶振動子の容量比
p(静電容量とモーショナルキャパシタンスの比)は実
際には250と大きく、該振動子を用いて電圧制御発振
器(VCXO)を製作すると、周波数可変範囲が広くと
れないと欠点があった。そこで、本願発明者が周波数温
度特性が比較的良好であって、容量比pが小さな圧電振
動子を調査したが、周波数温度特性は二次関数を呈する
ものが多い。例えば、ランガサイト振動子の周波数温度
特性は上に凸の二次関数であるが、容量比pは50〜6
0とATカット水晶振動子に比べてはるかに小さくVC
XOに適している。そこで、ランガサイト振動子に温度
補償を施せば、ATカット水晶振動子と同程度の周波数
温度特性が得られると共に、容量比pが小さいため電圧
制御圧電発振器(VCXO)として機能させれば、同じ
印加電圧でも周波数の可変範囲ははるかに広くなるとい
う特徴がある。省電力化を目指して各種機器の低電圧化
が進むなかで、高感度のVCXOはこれからの重要なデ
バイスの一つとなる。
【0014】以上では本発明をBTカット水晶振動子と
ランガサイト振動子を用いたものを例に説明したが、本
発明はこれのみに限ることなく、LBO(Li2B4Si
O7)、LGT(La3Ga5.5Ta0.5O14)、LGN(La3Ga5.5
Nb0.5O14)等の圧電基板を用いた上に凸の2次関数の周
波数温度特性を有する振動子に適用できることはいうま
でもない。
【0015】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
ので、上に凸の二次関数曲線を有する圧電振動子の高温
側を補償することができるようになった。容量比の小さ
な圧電振動子に温度補償を施すことにより高感度電圧制
御発振器を実現することが可能となり、最近の省電力機
器に必須の低電圧駆動ができるという優れた効果を奏
す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高温補償回路を用いた圧電発振器
の回路構成を示す図である。
【図2】(a)は本発明に係る高温補償回路の回路図、
(b)はその等価回路である。
【図3】本発明に係る高温補償回路の第2の実施例の構
成を示す回路図である。
【図4】上に凸の二次関数の周波数温度特性を有するラ
ンガサイト振動子(曲線1)の高温側を図2の回路を用
いて補償した例(曲線3)である。
【図5】上に凸の二次関数の周波数温度特性を有するラ
ンガサイト振動子(曲線1)の高温側を図3の回路を用
いて補償した例(曲線5)である。
【図6】上に凸の二次関数の周波数温度特性を有する水
晶振動子Yを補償する従来の補償回路で、(a)は低温
補償回路と高温補償回路、(b)は補償回路の周波数温
度特性図である。
【図7】従来の低温側の補償回路である。
【符号の説明】
Th、Rn・・サーミスタ R、Rs、Rns・・抵抗 C・・容量 Lp・・インダクタ Y・・圧電振動子 CL・・付加容量 AMP・・増幅器 Xs・・リアクタンス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月28日(1999.12.
28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上に凸の2次関数で近似される周波数温
    度特性を有する圧電振動子を用いた圧電発振器であっ
    て、発振ループ中に前記圧電振動子と直列にNTCサーミ
    スタとインダクタとの並列回路からなる温度補償回路を
    接続したことを特徴とする温度補償圧電発振器。
  2. 【請求項2】 前記高温補償回路をサーミスタと抵抗と
    の直列回路にインダクタを並列接続したことを特徴とす
    る請求項1記載の温度補償圧電発振器。
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