JPH0749851Y2 - 水晶発振器 - Google Patents

水晶発振器

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JPH0749851Y2
JPH0749851Y2 JP8123490U JP8123490U JPH0749851Y2 JP H0749851 Y2 JPH0749851 Y2 JP H0749851Y2 JP 8123490 U JP8123490 U JP 8123490U JP 8123490 U JP8123490 U JP 8123490U JP H0749851 Y2 JPH0749851 Y2 JP H0749851Y2
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正明 三浦
英之 白石
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Description

【考案の詳細な説明】 (考案の技術分野) 本考案は、広い温度範囲で良好な発振マージンを得られ
るインバータと水晶振動子をを組み合わせた水晶発振器
に関する。
(考案の技術的背景とその問題点) 近時、多くの電子機器では周波数、時間等の基準として
水晶振動子が大量に生産され使用されている。このよう
な水晶振動子は水晶の圧電体としての優れた特性に加え
て、製造に係わる技術の著しい進歩もあり、安価で高性
能なために大量に製造され使用されている。
ところで水晶振動子の振動モードには屈曲振動、たわみ
振動、厚み振動等種々の振動モードがある。そして共振
周波数が、MHzオーバーの水晶振動子では、主に厚みす
べり振動モードが用いられている。このように厚みすべ
り振動モードで励振する水晶振動子の共振周波数は水晶
片の厚みに逆比例する。したがって、共振周波数が10MH
zの振動子の厚みは約0.167mm、共振周波数が30MHzの振
動子の厚みは約0.056mmになる。すなわち、共振周波数
に逆比例して水晶片の厚みは薄くなり周波数が高くなる
とともに水晶片の強度、加工等の問題から製作は極めて
国難になる。
このために共振周波数の高い水晶振動子を必要とする場
合はオーバ・トーンのモードを使用することが行われて
いる。オーバ・トーンのモードでは、略基本波の共振周
波数の奇数倍の周波数で共振し、たとえば3次オーバ・
トーン等のモードが使用されている。
しかしながら、このようなオーバ・トーンの発振回路で
は基本波の共振を回路的に仰圧するために同調回路を設
けるようにしている。このため同調回路の特にインダク
タンスを小型化することは困難であり、しかも調整を必
要とする問題があった。
ところで近年、発振回路を小形化し無調整化しかつ消費
電力を低減するために、たとえば小型の水晶振動子とC
−MOS集積回路で構成したインバータを一体にセラミッ
ク容器、プラスチック容器等に収納した発振器が大量に
製造され使用されている。
しかして、このような構成の発振器は同調回路を有しな
いためにオーバ・トーンのモードを利用することはでき
なかった。このため発振出力の最高周波数は水晶片の加
工上の限界から、一般的には30MHz程度に制限されるこ
とになる。
しかして近時、水晶振動子および発振回路を工夫するこ
とによってインバータを用いてオーバ・トーンの周波数
で発振する発振器が考えられている。このような発振器
では意図的に基本波の周波数の振動を仰制して相対的に
オーバ・トーンの振動を助勢するようにした水晶振動子
を用い、かつインバータの負性抵抗特性の周波数依存性
を積極的に利用するようにしている。
第5図はこのような発振器の一例を示す回路図で、図中
1はATカットの厚み滑り水晶振動子である。この水晶振
動子1は基本波の周波数10MHz、3次のオーバ・トーン
の周波数30MHzの8mm×3mmの大きさの短冊状の水晶片か
らなる。そして水晶振動子1をインバータ2の入出力間
に介挿して3次のオーバ・トーンのモードで発振させる
ようにしている。
このために水晶振動子1は主面の端部の厚みを薄く研磨
する。いわゆるベベル加工を行わず平行平面とし、かつ
比較的面積の大きな励振電極を形成するようにして基本
波の振動を仰制し、相対的にオーバ・トーンの振動を助
勢するようにしている。
そしてインバータ2の入力および出力と接地電位との間
にそれぞれ30PF程度の容量のコンデンサ3を介挿して位
相を調節して発振条件を満たすようにしている。またイ
ンバータ2の入出力間に帰還抵抗4を介挿してインバー
タ2の増幅特性、すなわち水晶振動子1から見たインバ
ータの負性抵抗を調節するようにしている。そして発振
出力をバッファー6を介して出力するようにしている。
ここで、上記帰還抵抗の値は次のように定める。すなわ
ち、C−MOSインバータを外部の回路からみたときの負
性抵抗値は本質的に周波数依存性を示し、この負性抵抗
に並列に接続した帰還抵抗の値をパラメータとしたとき
の周波数と負性抵抗値との関係は、たとえば第6図に示
すグラフのようになる。
このグラフによれば帰還抵抗の値を大きくするほど負性
抵抗値も大きくなるがそれとともに負性抵抗領域の下限
周波数も低くなる。したがって帰還抵抗の値を大きくし
過ぎると上記負性抵抗領域の下限周波数が水晶振動子の
基本波の周波数よりも低くなって基本波の周波数で発振
してしまう。
一方、帰還抵抗の値を小さくしていくと負性抵抗領域の
下限周波数は次第に高くなり、ついには目的とするオー
バ・トーン周波数よりも高くなってオーバ・トーンの発
振は停止してしまう。また極端に帰還抵抗の値を小さく
し過ぎると発振回路の負性抵抗の値自体が小さくなっ
て、たとえばわずかな回路定数のばらつきによって発振
が停止する等の問題を生じる。そして、このような発振
回路を設計する場合、水晶振動子のCI(クリスタルイン
ピーダンス)い対して回路側の負性抵抗の値は10倍以上
にすることが望ましい。
このために、3次オーバ・トーンによる30MHzの発振器
では帰還抵抗4の値は7KΩないし10KΩ程度、たとえば8
kΩとしている。
しかしながらこのような定数で発振器を実際に製作して
みると、常温付近の温度では3次オーバ・トーンの周波
数で発振しても高い温度の雰囲気では基本波の周波数で
発振するものを生じる。この理由はたとえば第7図に帰
還抵抗8KΩの場合に温度をパラメータとして周波数と負
性抵抗の値を示すグラフから明らかである。すなわち温
度が上昇して、たとえば60℃付近を越えると負性抵抗領
域の下限の周波数は水晶振動子の基本波の周波数である
10MHzよりも低くなり、基本波の周波数の利得はオーバ
・トーンのそれを越えるために基本波で発振することが
判明した。
このために値の小さな帰還抵抗、たとえば2.5kΩ程度の
ものを用いるようにすると負性抵抗の値、それ自体が小
さくなり、発振しにくくなる問題がある。また第8図に
帰還抵抗2.5KΩで温度をパラメータとして周波数と負性
抵抗の値を示すグラフに示すように温度が低くなると負
性抵抗領域の下限周波数が目的の3次のオーバ・トーン
の周波数よりも高くなるために、オーバ・トーンの発振
が停止してしまう危険がある。
したがってこのようなインバータを用いてオーバ・トー
ンで発振する発振器では広い温度範囲で安定に動作させ
ることは極めて困難であり使用する温度範囲を狭い範囲
に限定しなければならない問題があった。
(考案の目的) 本考案は、上記の事情に鑑みてなされたもので、簡単な
構成で広い温度範囲でオーバ・トーンのモードで安定に
動作する水晶発振器を提供することを目的とするもので
ある。
(考案の概要) 本考案は、インバータの入・出力間に水晶振動子を接続
してオーバ・トーンのモードで発振する発振器におい
て、インバータの出力をサーミスタを含む帰還回路網を
介して入力へ帰還することを特徴とするものである。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を第1図に示す回路図を参照し
て詳細に説明する。
図中11はATカットの厚み滑り水晶振動子で、主面の端部
の厚みを薄く研磨する、いわゆるベベル加工を行わず平
行平面とし、かつ比較的面積の大きな励振電極を形成す
るようにして基本波の振動を仰制し、オーバ・トーンの
振動を助勢するような構造としている。
そして水晶振動子11をC−MOS集積回路で構成したイン
バータ12の入・出力間に接続している。そしてインバー
タ12の入・出力と接地電位の間には、それぞれコンデン
サ13を介挿している。
さらにインバータ12の出力から帰還回路網14として温度
に応じて抵抗値の変化するサーミスタを介して入力へ帰
還するようにし、発振出力をバッファー15を介して出力
するようにしている。一般に半導体の原理によればサー
ミスタの抵抗値は次の(1)式で与えられる。
R=R0・exp(1/T−1/T0)B・・(1) ただし:R0は周囲温度T0の時の抵抗値 Rは周囲温度Tの時の抵抗値 Bはサーミスタに固有の定数 この関係について横軸を摂氏で表した絶対温度の逆数。
縦軸を抵抗値の対数として、たとえば第2図の片対数の
グラフで表すと、B定数=3400°Kのサーミスタの場
合、抵抗値は図示Aの直線のように変化する。
すなわち概略、温度の上昇とともに抵抗値は低下する傾
向を示し、かつその値はサーミスタのB定数に応じて広
い範囲で任意に設定することができる。そして、このよ
うなサーミスタを帰還回路網として用いられ第6図にお
いて温度の上昇につれて図示右方の曲線にシフトするこ
とになる。
したがって、たとえば常温において最良の負性抵抗特性
を得ることのできる抵抗値を有するサーミスタを用いた
場合、温度の上昇とともに該サーミスタの抵抗値は低く
なる。
このようなサーミスタの抵抗値の低下は帰還回路の抵抗
値が低下することになり、それによってインバータの負
性抵抗の最大値を示す周波数が上昇することになる。
一方、インバータの負性抵抗特性の温度依存性は、温度
の上昇とともに負性抵抗の最大値は低い周波数へシフト
する特性を示す。
したがってサーミスタの抵抗値の温度変化を調整するこ
とによって、インバータの負性抵抗特性の温度依存性を
帰還回路のインバータの抵抗値の変化によって打ち消
し、温度の変化に係わらず負性抵抗特性の下限周波数を
一定周波数に維持することができる、それによって負性
抵抗領域の下限周波数が水晶振動子の基本波周波数より
も低くならないようにできる。
したがって、C−MOSインバータとオーバ・トーンの共
振を助勢した、たとえば8mm×3mm程度の形状の小型の水
晶振動子を用いて小型かつ無調整な発振器とすることが
できる。そして消費電力も少なく広い温度範囲で確実に
オーバ・トーンの発振出力を得ることができる。
なお本考案は上記実施例に限定されないことは勿論であ
る。
たとえば帰還回路網は単体のサーミスタのみならず第3
図に示すようにサーミスタ14aに直列に抵抗14bを接続す
るようにしてもよい。この場合は、第2図に概略図示B
の曲線で示すような特性となり、サーミスタの抵抗値は
概略60度を境に高温度域では略一定となり低温度域では
大きく変化する。
また帰還回路網として第4図に示すようにサーミスタ14
aに並列に抵抗14bを接続するようにしてもよい。この場
合は、たとえば第2図に概略図示Cの曲線で示すような
特性となり、サーミスタの抵抗値は概略40度を境に高温
度域では大きく変化し、低温度域では略一定となる。
したがって、上記第3図、第4図に示すような回路を単
独、あるいは組み合わせて用いることによって温度変化
に対する帰還回路網の抵抗値の変化を任意かつ容易に調
整することができる。
また、帰還回路網として複数のサーミスタを組み合わ
せ、あるいは抵抗との直列、並列回路を組み合わせるよ
うにしてもよい。
(考案の効果) 以上詳述したように、本考案によれば簡単な構成で発振
周波数のジャンプ現象を防止することができ、発振出力
レベルの変動も少なく、それによって回路設計も容易な
温度補償型の水晶発振器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す回路図、 第2図はサーミスタの抵抗値と温度との関係を示すグラ
フ、 第3図、第4図は本考案の各別の他の実施例を示す回路
図、 第5図は従来の水晶発振器の一例を示す回路図、 第6図は帰還抵抗値をパラメータとしたときの周波数と
負性抵抗値との関係を示すグラフ、 第7図、第8図は帰還抵抗が8KΩおよび2.5KΩのときの
温度をパラメータとした周波数と負性抵抗の値を示すグ
ラフである。 11……水晶振動子 12……インバータ 14……帰還回路網 15……バッファー

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】インバータの入・出力間に水晶振動子を接
    続してオーバ・トーンのモードで発振する発振器におい
    て、 上記インバータの出力をサーミスタを含む帰還回路網を
    介して入力へ帰還してインバータの負性抵抗特性の下限
    周波数の温度依存性を帰還回路網の抵抗値の変化によっ
    て打ち消して上記下限周波数を一定周波数に維持するこ
    とを特徴とする水晶発振器。
JP8123490U 1990-07-31 1990-07-31 水晶発振器 Expired - Fee Related JPH0749851Y2 (ja)

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