JP2001110438A - 水素吸蔵合金を用いた燃料電池システム - Google Patents

水素吸蔵合金を用いた燃料電池システム

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JP2001110438A
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Shinji Otsuka
真志 大塚
Fumiaki Aono
文昭 青野
Toshiharu Tabata
寿晴 田端
Hideaki Ito
秀明 伊藤
Masahiko Muro
正彦 室
Katsuhiro Terao
勝廣 寺尾
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Japan Steel Works Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
Benkan Corp
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Tokyo Gas Co Ltd
Benkan Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フッ化処理した水素吸蔵合金のメタネーション
触媒作用を利用してなる新規且つ有用な燃料電池システ
ムを得る。 【解決手段】COを含む水素含有ガスを、フッ化処理し
た水素吸蔵合金を充填した容器に通し、該フッ化処理し
た水素吸蔵合金合金のメタネーション触媒作用によりC
Oをメタン化して除去した後、燃料電池の燃料極に供給
するようにしてなることを特徴とする燃料電池システ
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用の燃料
として、水素含有ガスを特定の水素吸蔵合金に接触させ
ることにより、そのメタネーション触媒作用により一酸
化炭素(CO)をメタン化して除去してなる精製水素を
用いるようにしてなる燃料電池システム(装置)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】水素は不飽和結合への水素添加用、酸水
素炎用その他各種用途に供される基礎原料であり、燃料
電池用の燃料としても利用される。水素の工業的製造方
法には各種ある。そのうちガス体燃料の変成法には炭化
水素ガスの水蒸気改質法や炭化水素ガスの部分燃焼改質
法(部分酸化法)などがあるが、通常、天然ガスや都市
ガスなどの炭化水素ガスの水蒸気改質法により行われ
る。水蒸気改質法では改質器が用いられ、触媒としてN
i系、Ru系等の適当な触媒が使用される。
【0003】改質ガスには主成分である水素のほか、C
O、CO2等の副生成分や余剰H2Oが含まれている。こ
のため改質ガスを、例えば燃料電池にそのまま使用した
のでは、そのうち特にCOは電池性能を阻害してしま
う。りん酸型燃料電池(PAFC)でのCOは1%程
度、固体高分子型燃料電池(PEFC)でのCOは10
0ppm程度が限度であり、これを越えると電池性能が
著しく劣化する。このため改質ガスは、燃料電池の燃料
極へ供給する前にCOを除去する必要がある。
【0004】そのような高純度の水素、特にCOを含ま
ない水素を得るための水素の精製法には各種の方法があ
る。そのうち触媒を用いる方法として、白金等の貴金属
系触媒を用いて酸化除去する方法(特開平3ー2088
01号、特開平10ー302821号)等が提案されて
いる。この方法はCO含有水素ガス中のCOを触媒によ
り選択的に酸化してCO2 に転化して除去するもので、
COの酸化用には酸素が必要であるが、実際には空気が
用いられる。
【0005】図1は、従来における水蒸気改質法により
得られる水素主成分の改質ガスを燃料電池の燃料として
用いる場合の概略を示す図である。改質ガス中のCOは
CO変成器により除去されるが、これだけでは十分でな
い。そこで、さらに上記のような触媒を介してCO変成
器からの改質ガス中のCOを供給空気により選択的に酸
化、除去した後、燃料電池に供給する。
【0006】しかし、COの酸化用には上記のように空
気の添加が不可欠であり、このための動力を必要とする
のに加え、理論反応量の6倍(O2/CO=3)もの酸素
を添加しないとCOを十分に除去することはできず、し
かも過剰分の酸素は水素を消費し、空気導入により窒素
分圧が増えることから、水素分圧が下がってしまう。ま
た、過剰分の酸素で消費された水素のエネルギーは熱と
なるので、このエネルギーを回収するためには熱回収が
必要となる。これらのため、でき得れば空気等の添加な
しにCOを除去し得る方法が強く望まれる。
【0007】本発明者等は、水素の精製に水素吸蔵合金
を用い、得られた精製水素を燃料電池用燃料に用いる技
術を先に開発している(特願平9ー362539号)。
図2はその態様例である。この態様例では、水素吸蔵合
金を充填した2基の容器を備え、一方の容器では水素の
吸蔵過程、すなわち改質ガスを供給して水素を精製、吸
蔵させ、他方の容器では放出過程、すなわち高純度水素
を放出させて燃料電池の燃料として利用する操作を交互
に切り換えて連続的に操作する。この技術は空気等の添
加なしにCOを除去できるなど各種利点を有する。
【0008】しかしこの場合、吸蔵過程において、容器
から排出されるオフガス中にCOが含まれているため、
これを燃料電池の燃料として利用することはできない。
また放出過程おいても、その初期の段階で排出されるガ
ス(=パージガス)に吸蔵過程で容器内の空隙中に溜っ
たCO等の不純物が含まれているため、これを燃料電池
の燃料として利用することはできない。このため、オフ
ガスやパージガスは例えば改質器バーナ用の燃料として
用いるほかはなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このほか、空気等を添
加せずにCOを除去し得る方法としては、COをH2
反応させる方法すなわちメタネーション反応(CO+3
2→CH4+H2O)を利用する方法がある。メタネーシ
ョン反応には所定の触媒が必要であるが、本発明におい
ては、フッ化処理した特定の水素吸蔵合金が、水素含有
ガスからCOを除去するメタネーション反応の触媒とし
て有効に作用する事実に着目し、これを燃料電池システ
ムに利用する。
【0010】すなわち、本発明は、上記事実、すなわち
フッ化処理した水素吸蔵合金が、水素含有ガスからCO
を除去するメタネーション反応に有効な触媒として作用
する事実を利用し、これで得られる精製水素を燃料電池
用の燃料として使用するようにしてなる新規且つ有用な
燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、COを含む水
素含有ガスを、フッ化処理した水素吸蔵合金を充填した
容器に通し、該フッ化処理した水素吸蔵合金のメタネー
ション触媒作用によりCOをメタン化して除去した後、
燃料電池の燃料極に供給するようにしてなることを特徴
とする燃料電池システムを提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で用いる水素吸蔵合金は、
フッ化処理した水素吸蔵合金であり、水素吸蔵合金の表
面をフッ素或いはフッ素含有化合物を含むガス、または
フッ素或いはフッ素含有化合物を含む液体で処理してな
る合金である。水素吸蔵合金としては、特に好ましくは
希土類系水素吸蔵合金が用いられる。希土類系水素吸蔵
合金の例としては希土類系AB5 型合金が挙げられる。
その好ましい例としてはそのAサイトがLaまたはMm
(ミッシュメタル)で、BサイトがNiである希土類系
AB5 型合金が挙げられる。このうち少なくともBサイ
トの一部をAl、MnおよびCoから選ばれた一種ある
いは二種以上を置換した希土類系AB5 型合金も好まし
く用いられる。Alの置換量は原子比で0<Al≦2の
範囲であり、MnおよびCoについてもこれに準じた量
とすることができる。さらにSi、Cr、Zrを置換し
てもよい。
【0013】水素吸蔵合金のフッ化処理手法としては
(2)乾式法、(1)湿式法の何れも適用できる。
(1)乾式法においては、上記水素吸蔵合金をフッ素
ガス、フッ化水素ガス、フッ素とフッ化水素との混
合ガスにより処理することができる。(2)湿式法にお
いては、上記水素吸蔵合金を低濃度のフッ化水素酸水
溶液、無水フッ化水素酸溶液、無水フッ化水素とピ
リジン、トリエチルアミン、イソプロピルアルコール等
との混合溶液により処理することができる。
【0014】上記フッ化処理した希土類系水素吸蔵合金
は、水素含有ガスに含まれるCOをメタンに変えるメタ
ネーション反応(CO+3H2=CH4+H2O)触媒とし
て作用し、水素含有ガスに含まれるCOを完全ないしほ
ぼ完全に除去することができる。COを含む水素含有ガ
スとしては、水素を主成分とし、COを含む水素含有ガ
スであれば使用できるが、好ましくは炭化水素ガスの水
蒸気改質法で得られる改質ガスや炭化水素ガスの部分燃
焼改質法で生成された改質ガスが使用できる。これら改
質ガスは天然ガスや都市ガス等の容易に入手でき安価で
クリーンなガスを原料とすることから、この点でも有利
である。
【0015】水素含有ガスからのメタネーション反応に
よるCOの除去は、COを含む水素含有ガスをフッ化処
理した水素吸蔵合金を充填した容器に通すことにより行
うことができる。本発明においては、こうしてCOを除
去した水素含有ガスをPAFC、PEFC等の燃料電池
に直接供給して利用する。図3〜4はこの態様例を示す
図である。図3はフッ化処理した水素吸蔵合金を充填し
た容器を1基用いる態様である。図4はフッ化処理した
水素吸蔵合金を充填した容器の2基を併置して用いる態
様であり、該容器を3基以上併置してもよい。
【0016】本発明によれば、1基の容器でCOを含む
水素含有ガスからCOを連続的に除去でき、得られた水
素含有ガスをそのまま燃料電池の燃料に使用できるので
非常に有用である。またフッ化処理した水素吸蔵合金を
充填した容器を2基以上併置することにより交互に切り
替えて作動させることもできる。また、水素吸蔵合金は
水素の貯蔵もできることから、該容器をバッファとして
機能させることもできる。
【0017】この点、前記図2に示すような従来例で
は、放出ガスすなわち水素放出過程において、パージ段
階後に放出される高純度水素ガスのみが燃料電池用の燃
料として利用できるだけであり、オフガスすなわち流通
式での水素吸蔵過程において水素貯蔵容器から出てくる
少量の水素を含む不純物濃縮ガスや、パージガスすなわ
ち水素放出過程においてその初期に排出される少量の水
素を含む不純物濃縮ガスにはCOが含まれているため、
これを燃料電池用の燃料には使用できず、オフガスやパ
ージガスは例えば改質器バーナ用の燃料として用いるほ
かはなかった。
【0018】これに対して、本発明においては、COを
含む水素含有ガス中のCOが、フッ化処理した水素吸蔵
合金のメタネーション触媒作用により除去されるので、
フッ化処理した水素吸蔵合金を充填した容器中を流通し
てきた水素は、そのまま燃料電池の燃料極に供給して利
用できる。すなわち、本発明によれば、オフガスやパー
ジガスにも、COは含まれていないか、微少量であるた
め、オフガスやパージガスもそのまま燃料電池の燃料に
使用できる。これによって、水素の利用効率を格段に上
げることができ、また上記図2のような従来例では必要
である、オフガスやパージガスを例えば改質器バーナ用
の燃料として供給するための切り換え操作などの煩雑な
操作も一切必要としない。さらに、本発明によれば、前
記触媒を介してCOを供給空気により選択的に酸化する
方法に比べて、動力を必要とせず、水素分圧低下も少な
く、水素消費によるエネルギーロスも少ないなど、有効
な優れた効果が得られる。
【0019】本発明で用いるフッ化処理した水素吸蔵合
金が、例えばフッ化処理した希土類系水素吸蔵合金の場
合には、その溶融温度より低い、例えば350℃程度以
下の幅広い温度範囲で使用できる。水蒸気改質法からの
改質ガスは、改質器自体の構造、規模、操作条件等の如
何にもよるが、改質器に低温CO変成器を付設する場合
には、その出口から200〜300℃程度の温度で排出
されることから、改質ガスをそのまま上記水素吸蔵合金
を充填した容器に導入してもよく、燃料電池の作動温度
に対応した適宜の温度に調整して導入してもよい。すな
わち、PAFCの作動温度は通常190〜210℃程
度、PEFCの作動温度は通常80〜100℃程度であ
ることから、必要に応じて、それら温度範囲、あるいは
その前後の適宜の温度に調整して導入することもでき
る。
【0020】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないこと
はもちろんである。本実施例では、まずフッ化処理水素
吸蔵合金の製造例を記載し、次いでこれを用いた改質ガ
スの精製例及び燃料電池への適用例を記載している。
【0021】〈フッ化処理水素吸蔵合金の製造例〉内容
積1000mlの反応容器に粒径38μm以下(400
メッシュ以下)の水素吸蔵合金LaNi4.7Al0.3:1
00gを入れ、これに10wt%フッ化水素酸水溶液5
00mlを投入し、約10分間撹拌した。次いで、溶液
を分離した後、温度150℃に設定した電気炉中で、1
時間、加熱しながら窒素ガスで反応容器内のパージを行
った。こうしてフッ化処理した水素吸蔵合金「LaNi
4.7Al0.3」を得た。
【0022】《実施例1》図5は、本実施例1におい
て、上記製造例で得たフッ化処理した水素吸蔵合金の脱
CO性能を試験した装置の概略を示す図である。フッ化
処理水素吸蔵合126gを充填した反応容器にインプッ
トガスとして、容量割合でCO:CO2:CH4:H2
1%:18%:2%:バランス(=H2)の組成の試験
ガスをオイルバスを介したヒーターにより150〜80
℃の各温度に調整して導入して試験した。試験ガスの供
給圧力は32kg/cm2 absとした。脱CO時にお
ける反応容器入口(=吸蔵時入口)と反応容器出口(=
吸蔵時出口)及び反応容器からのガス放出時(=放出時
出口)のガスの流量をガスメータにより、また組成をガ
スクロマトグラフにより測定した。
【0023】表1はそのうち130℃、110℃、90
℃の各温度における測定値である。表1中、吸蔵時入
口、吸蔵時出口及び放出時出口における数値は、測定回
数3回の平均値であり、標準状態(0℃、1気圧)に換
算した1min(分)当たりの各成分の流量(L:リッ
トル)である。表1中、吸蔵時入口の各成分の流量比が
導入ガスの組成比に相当している。
【0024】
【表 1】
【0025】表1中、温度130℃における吸蔵時入口
のCO量は0.357Lである。温度130℃において
は、吸蔵時出口でも、放出時出口でも、COは0
(零)、すなわちCOの実質上全部が除去されている。
また、温度110℃の場合、吸蔵時出口のCO流量0.
099L、放出時出口のCO流量0.0142Lと微少
量であり、吸蔵時入口のCO流量に対し、両者合わせて
約65%ものCOが除去されている。さらに、温度90
℃の場合、吸蔵時出口のCO流量0.216L、放出時
出口のCO流量0.0142Lであり、上記温度110
℃の場合より多いが、吸蔵時入口のCO流量に対して有
効に除去されている。
【0026】《実施例2》図6は、本実施例2で用いた
装置の概略を示す図である。燃料電池としてはPEFC
を用いた。容器中に前記製造例で得たフッ化処理水素吸
蔵合金を100g充填し、これに改質器、CO変成器を
経て得られた改質ガスを温度調整して(約120℃)導
入して実施した。初期の段階においては、水素が容器内
の水素吸蔵合金に吸蔵されているために、オフガスは不
純物が濃縮されたガスとなって出てくるが、やがて該合
金による水素吸蔵が飽和に達する。その間オフガスには
COが実質上含まれないのでそのままPEFCの燃料極
に供給した。
【0027】該合金による水素吸蔵が飽和に達した後
も、フッ化処理水素吸蔵合金のメタネーション触媒作用
によりCOが除去され、尚且つ水素濃度がほぼCO変成
器出口の水素濃度と同じガスが放出されるので、そのま
まPEFCの燃料極に供給した。この場合、フッ化処理
水素吸蔵合金の温度を一定に保つだけで、バルブ制御等
が必要でないので非常にシンプルな形になる。また、フ
ッ化処理水素吸蔵合金には水素が貯蔵され、改質器の初
期起動時にその温度が低く改質器から水素が供給されな
い時は、この水素吸蔵合金から水素を供給することがで
きるので、燃料電池は改質器の温度が低い時も発電する
ことができる。
【0028】《実施例3》図7は、本実施例3で用いた
装置の概略を示す図である。燃料電池としてPEFCを
用いた。2基の容器中に前記製造例で得たフッ化処理水
素吸蔵合金をフッ化処理水素吸蔵合金ー1及びフッ化処
理水素吸蔵合金ー2として各100g充填し、交互に切
り換えて実施した。水素含有ガスとして改質器、CO変
成器を経て得られた改質ガスを用い、温度調整して(約
120℃)導入した。改質ガスには水素のほか、CO、
CO2、CH4等が含まれているが、吸蔵過程のフッ化処
理水素吸蔵合金ー1では水素を吸蔵するとともに、フッ
化処理水素吸蔵合金によるメタネーション触媒作用によ
りCOがCH4 へ変えられる。この吸蔵過程でオフガス
が出るが、オフガスにもCOは含まれていないため、そ
のまま燃料電池の燃料極へ供給することができる。
【0029】一方、放出過程のフッ化処理水素吸蔵合金
ー2では、前段の吸蔵過程で吸蔵した水素を放出した。
放出水素にはCOは含まれず、主成分である水素のほ
か、微量のCO2やメタネーション反応で生成したCH4
が含まれているが、これらは燃料電池の性能を低下させ
る成分ではないため、そのまま燃料電池の燃料極へ供給
することができる。この際、燃料電池のアノードからは
オフガスが排出されるが、これらには少量の水素、CH
4 等の可燃ガスが含まれているため、改質器のバーナ燃
焼用の燃料として使用した。水素吸蔵合金からの水素放
出量は容易に変動できるので、このように、フッ化処理
水素吸蔵合金を充填した容器を2基あるいはそれ以上配
置することにより、燃料電池の負荷変動等に対応するこ
とができる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、フッ化処理した水素吸
蔵合金のメタネーション触媒作用により、改質ガス等の
COを含む水素含有ガスからCOを有効に除去すること
ができるため、得られた水素含有ガスをそのまま燃料電
池用の燃料として利用することができる。しかも、オフ
ガスにもパージガスにもCOが含まれていないため、オ
フガスもパージガスも燃料電池用の燃料として利用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来における、水蒸気改質法により得られる改
質ガスを燃料電池の燃料として用いる場合の概略を示す
図。
【図2】先に開発した、水素の精製に水素吸蔵合金を用
い、精製水素を燃料電池用燃料に用いる態様例を示す
図。
【図3】本発明の態様例を示す図。
【図4】本発明の態様例を示す図。
【図5】実施例1で用いた試験装置の概略を示す図。
【図6】実施例2で用いた装置の概略を示す図。
【図7】実施例3で用いた装置の概略を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 真志 神奈川県横浜市鶴見区岸谷1ー3ー25ー 411 (72)発明者 青野 文昭 東京都大田区山王二丁目5番13号 株式会 社ベンカン内 (72)発明者 田端 寿晴 東京都大田区山王二丁目5番13号 株式会 社ベンカン内 (72)発明者 伊藤 秀明 北海道室蘭市茶津町4番地 株式会社日本 製鋼所内 (72)発明者 室 正彦 北海道室蘭市茶津町4番地 株式会社日本 製鋼所内 (72)発明者 寺尾 勝廣 東京都府中市日鋼町1番1 株式会社日本 製鋼所内 Fターム(参考) 4G040 AA43 AA44 AA45 EA03 EA06 EB22 EB32 4H060 AA02 BB07 BB08 BB13 FF02 GG02 5H027 AA06 BA01 BA14 BA16 BA17

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】COを含む水素含有ガスを、フッ化処理し
    た水素吸蔵合金を充填した容器に通し、該フッ化処理し
    た水素吸蔵合金のメタネーション触媒作用によりCOを
    メタン化して除去した後、燃料電池の燃料極に供給する
    ようにしてなることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 【請求項2】上記フッ化処理した水素吸蔵合金がフッ化
    処理した希土類系水素吸蔵合金である請求項1に記載の
    燃料電池システム。
  3. 【請求項3】上記フッ化処理した希土類系水素吸蔵合金
    が、フッ素或いはフッ素含有化合物を含むガス、または
    フッ素或いはフッ素含有化合物を含む液体で処理してな
    る希土類系AB5型合金である請求項2に記載の燃料電
    池システム。
  4. 【請求項4】上記希土類系AB5 型合金におけるAサイ
    トがLaまたはMmで、BサイトがNiである請求項3
    に記載の燃料電池システム。
  5. 【請求項5】上記希土類系AB5 型合金におけるAサイ
    トがLaまたはMmで、Bサイトの一部がAl、Mn、
    Coの一種あるいは二種以上で置換されたものである請
    求項3に記載の燃料電池システム。
  6. 【請求項6】上記COを含む水素含有ガスが、炭化水素
    ガスの水蒸気改質法で生成された改質ガスである請求項
    1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 【請求項7】上記COを含む水素含有ガスが、炭化水素
    ガスの部分燃焼改質法で生成された改質ガスである請求
    項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006261030A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Matsushita Electric Works Ltd 燃料電池発電システム
JP2006260874A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 固体高分子型燃料電池発電装置用燃料ガス供給装置

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