JP2001110390A - 電池用セパレータ及びその製造法 - Google Patents

電池用セパレータ及びその製造法

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JP2001110390A
JP2001110390A JP28411599A JP28411599A JP2001110390A JP 2001110390 A JP2001110390 A JP 2001110390A JP 28411599 A JP28411599 A JP 28411599A JP 28411599 A JP28411599 A JP 28411599A JP 2001110390 A JP2001110390 A JP 2001110390A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強力でコシが強く、親水性、セパレート性
等の諸性能に優れた電池用セパレータ及びその効率的な
製造法を提供する。 【解決手段】 単繊維繊度0.0001〜0.5d、断
面充実度70%以上のエチレンビニルアルコール共重合
体からなる主体繊維及びオレフィン系バインダー繊維を
少なくとも用いてなり、かつ主体繊維間の少なくとも一
部がオレフィン系バインダー繊維により接着されている
不織布からなる電池用セパレータとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリマンガン
電池、水銀電池、酸化銀電池、空気亜鉛電池等のアルカ
リ一次電池、さらに鉛電池、ニッケルーカドミウム電
池、ニッケル-水素電池、ニッケル-鉄電池、ニッケル-
亜鉛電池、酸化銀―亜鉛電池、アルミニウムー空気電池
等の2次電池に好適な電池セパレータ及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に一次電池、二次電池等の電池に
は、陽極活物質と陰極活物質を隔離するためのセパレー
タが用いられている。このセパレータには、 前記陽極物質と陰極物質の内部短絡を防止できるとと
もに、内部抵抗が小さいこと 十分な起電反応を生じさせるために高い電解液吸液性
を有していること 電池内部に組込まれた際の占有率が小さく、陽極活物
質、陰極活物質等の量を増やせる(電池使用可能時間を
長くできる)こと 水酸化カリウムや硫酸等の電解液に対して収縮や変質
を起さない優れた耐久性を有していること、 などの様々な性能が要求される。特に二次電池用セパレ
ータにおいては、充放電に伴う酸化還元反応時の耐久性
が高度に求められる。
【0003】上記の性能を具備する電池用セパレータと
して、耐薬品性に優れたオレフィン系繊維を用いたもの
が検討されている。たとえばオレフィン系繊維からなる
メルトブローン不織布層を有するセパレータ(特開平7
―282794号公報、特開平7―280627号公
報)等が提案されている。しかしながら、オレフィン系
繊維は疎水性が高いことから、セパレータの電解液保持
性を向上させるためにスルホン化処理、プラズマ放電処
理、コロナ放電処理等の親水化処理を施す必要があり、
そのため、製品化するために工程が煩雑となるととも
に、コストも高くなる問題があった。以上の問題を解決
するために、エチレンビニルアルコール共重合体を含有
する繊維を用いることが検討されている。エチレンビニ
ルアルコール共重合体は、ポリプロピレン系重合体、ポ
リエチレン系重合体などに比して親水性が高いことから
保液性、濡れ性の点で優れた効果が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】セパレータのセパレー
ト性を高度に高めるためには、構成繊維の繊度を小さく
する必要があるが、繊維の繊度を小さくすると電解液に
浸漬されることにより膨潤して繊維間の間隙がきわめて
小さくなり内部損失が大きくなる可能性がある。本発明
の目的は、保液性、濡れ性、セパレート性に優れ、かつ
内部損失が小さくコシの大きい電池用セパレータ、さら
に該セパレータの効率的な製造方法を提案することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 単繊
維繊度0.0001〜0.5d、断面充実度70%以上
のエチレンビニルアルコール共重合体からなる主体繊維
及びオレフィン系バインダー繊維を少なくとも用いてな
り、かつ主体繊維間の少なくとも一部がオレフィン系バ
インダー繊維により接着されている不織布からなる電池
用セパレータ、(2) オレフィン系バインダー繊維
が、ポリプロピレン系樹脂を芯成分、ポリエチレン系樹
脂を鞘成分とする芯鞘型複合繊維である(1)に記載の
電池用セパレータ、(3) エチレンビニルアルコール
共重合体からなる主体繊維が、エチレンビニルアルコー
ル共重合体を島成分とする海島繊維の海成分を除去する
ことにより得られる繊維である(1)に記載の電池用セ
パレータ、(4) ポリプロピレン系繊維がさらに主体
繊維として配合されている(1)に記載の電池用セパレ
ータ、(5) ポリプロピレン系繊維の単繊維繊度が
0.0001〜0.5dである(4)に記載の電池用セ
パレータ、(6) エチレンビニルアルコール共重合体
を島成分とする海島繊維及びオレフィン系バインダー繊
維を少なくとも用いて不織シートを形成し、該海島繊維
を構成する海成分を除去する電池用セパレータの製造方
法、に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】まず本発明においては、単繊維繊
度0.0001〜0.5dのエチレンビニルアルコール
共重合体からなる繊維(主体繊維A)を少なくとも用い
る必要がある。かかる繊維を用いることによりセパレー
タのぬれ性、保液性を高度に確保できるとともに、該繊
維はポリビニルアルコール(PVA)系繊維などの親水
性の高い繊維に比して耐膨潤性に優れていることから極
細繊維とした場合であっても圧力損失の増大を抑制でき
る。かかる主体繊維Aの単繊維繊度は0.5d以下、好
ましくは0.1d以下、さらに好ましくは0.05d以
下とする必要がある。かかる極細繊維を用いることによ
り、ポアサイズが小さくなってセパレート性を一層改善
できるとともにセパレータを一層薄型化することができ
る。また吸液性の点からもかかる細繊度のエチレンビニ
ルアルコール共重合体からなる繊維を用いる必要があ
る。すなわち主体繊維Aの繊度が小さい場合には繊維間
に電解液を保吸することが可能であるが、繊維そのもの
の吸液性はそれほど高くないために繊度が大きくなると
セパレータの吸液性も低下することとなるのである。不
織布製造工程性及び内部抵抗の上昇を抑制する点からは
単繊維繊度0.0001d以上、特に0.01d以上で
あるのが好ましい。繊維長は不織布製造工程性、セパレ
ート性等の点から、0.5〜200mm、特に1〜50
mmとするのが好ましい。
【0007】さらに本発明は、該極細主体繊維Aの断面
充実度を70%以上とすることにより、圧力損失の増大
をより高度に抑制できることを見出したものである。先
に述べたように、極細繊維を配合すると繊維が膨潤しや
すくなって圧力損失が大きくなりやすい傾向があるが、
繊維の横断面における断面充実度を高くすることによ
り、繊維同志の接触部分が小さくなると同時に不織布に
おける繊維の充填密度が小さくなる。よって、本発明に
おいては、繊維が多少膨潤しても圧力損失が増大しにく
くなり高性能の電池用セパレータが得られる。また繊維
の充填密度が小さくなることから繊維間の間隙に電解液
を多量に保持することが可能になり保液性の点でも優れ
た効果が得られる。
【0008】主体繊維Aの断面充実度は70%以上であ
る必要があり、好ましくは80%以上、さらに好ましく
は90%以上とする。断面充実度を高くすることにより
圧力損失の増大を効果的に抑制できる。さらに本発明の
効果を効率的に得る点からは、主体繊維Aの横断面形状
を円又は略円とするのがより好ましい。なお、本発明に
いう繊維の断面充実度とは、(繊維横断面における繊維
面積)/(該横断面における繊維輪郭の外接円の面積)
×100で示される値であり、一般に断面充実度が大き
いほど繊維の横断面形状が円に近くなり、本発明の効果
が一層効果的に得られやすくなるといえる。かかる主体
繊維Aの配合量は、吸液性、耐膨潤性、セパレータの強
力等の点から10〜99重量%/不織布とするのが好ま
しく、30重量%以上/不織布、さらに50重量%以上
/不織布であり、特に70重量%以上/不織布とするの
がより好ましい。
【0009】本発明に用いられる主体繊維Aは、エチレ
ンビニルアルコール共重合体により構成されているもの
である。該共重合体のエチレン含有量は、耐久性、曳糸
性の点から20モル%以上、特に30モル%以上である
のが好ましく、親水性を保持する点からは70モル%未
満、特に55モル%以下であるのが好ましい。同様に親
水性を保持する点から、ビニルアルコールユニット含有
量は30モル%以上、特に45モル%以上、さらに50
モル%以上であるのが好ましく、耐久性の点から80モ
ル%以下、特に70モル%以下であるのが好ましい。
【0010】本発明の効果を損わない範囲であればビニ
ルアルコール成分(又は酢酸ビニル成分)及びエチレン
成分以外の成分が含まれていても構わないが、本発明の
効果を効率的に得る点からは、エチレンユニット及びビ
ニルアルコールユニット以外の共重合成分が30モル%
以下、特に10モル%以下であるのが好ましい。本発明
に使用されるエチレンビニルアルコール共重合体の製造
方法は特に限定されないが、エチレン酢酸ビニル共重合
体をケン化することにより効率的に製造できる。親水性
点からはビニルアルコールユニットのケン化度は95モ
ル%以上、特に98モル%以上であるのが好ましい。ま
た該共重合体の平均分子量は、紡糸性、耐熱水性等の点
から500〜5000、特に800〜3500程度とす
るのが好ましい。
【0011】本発明に用いられる主体繊維Aには、本発
明の効果を損わない範囲でエチレンビニルアルコール共
重合体以外の成分が含まれていても構わない。たとえば
ポリオレフィン系重合体、ポリアミド系重合体等の溶融
紡糸可能なポリマーが好適に使用できる。しかしなが
ら、本発明の効果をより効率的に得る点からは、該主体
繊維Aを構成する成分の50重量%以上、特に80重量
%以上をエチレンビニルアルコール共重合体とするのが
好ましい。
【0012】該繊維の製造方法は特に限定されない。し
かしながら単にエチレンビニルアルコール共重合体を紡
糸したのみでは極細繊維が得られにくいことから、エチ
レンビニルアルコール共重合体を一成分とする多成分繊
維を紡糸し、得られた多成分繊維の他の成分を除去する
方法や分割する方法を採用するのが好ましい。なかでも
断面充実度の高い繊維を効率的に得る点から、エチレン
ビニルアルコール共重合体を島成分とする海島繊維を紡
糸し、次いで該海島繊維の海成分を除去する方法を採用
するのが好ましく、かかる方法等により得られる極細繊
維を用いて不織布を製造することにより所望のセパレー
タが得られる。海成分を除去して得られる極細繊維を用
いて不織布を製造してもかまわないが、製造工程性の点
からは不織シートを製造した後に海成分を除去して所望
の不織布とするのが好ましい。このとき、セパレート性
等の点からは多成分繊維の繊度を1〜20d程度、特に
1〜10d程度とするのが好ましい。
【0013】エチレンビニルアルコール共重合体と複合
紡糸又は混合紡糸するポリマーは、該共重合体の性能を
実質的に損うことなく除去できる熱可塑性ポリマーであ
れば特に限定されない。たとえば酸性水溶液で除去可能
なポリアミド(好適にはナイロン6)やアルカリ性水溶
液で除去可能な易アルカリ減量性ポリエステル等が挙げ
られる。紡糸性、減量加工性、コスト等の点からは易ア
ルカリ減量性ポリエステルを用いるのが好ましい。
【0014】具体的なポリエステルの種類は特に限定さ
れず、アルカリにより分解及び/又は溶解するポリエス
テルを用いればよい。なかでも98℃、20g/リット
ルの水酸化ナトリウム水溶液中に浴比1:500の条件
で浸漬して攪拌した際に1時間以内、特に30分以内に
溶解又は分解するポリエステルを用いるのが好ましい。
【0015】かかる成分を混合紡糸してエチレンビニル
アルコール共重合体(A成分)を島成分、他成分(B成
分)を海成分とする海島繊維を製造すればよい。A成分
及びB成分の配合割合等は適宜変更すればよいが、コス
ト、繊維径等の点からA成分:B成分=30:70〜9
5:5,特に40:60〜70:30(重量比)とする
のが好ましい。なお本発明にいう海島繊維とは、繊維の
横断面においてマトリックスとなる海成分中に数個から
数万、好ましくは数十から数千個程度の島(A成分:オ
レフィン系樹脂)が存在する繊維をいう。該海島繊維は
押出により成形され、かつ島成分が繊維軸方向にある程
度連続しているものであればよく、海島繊維の直径や断
面形状は特に限定されない。また、エチレンビニルアル
コール共重合体からなる繊維の親水性を高める、すなわ
ち電池内組み込み時の初期の吸液性・吸液速度を高める
ために、電池性能に悪影響を及ぼさない範囲で親水性の
界面活性剤を繊維表面に付与してもかまわない。
【0016】以上のように、本発明は断面充実度の大き
い主体繊維Aを用いることにより、圧力損失の小さいセ
パレータを得るものであるが、かかる主体繊維A同志の
接触面積が小さくなり繊維間が十分に固定されないこと
から、不織布の強力・「コシ」が小さくなる傾向があ
る。以上のことから、本発明は、主体繊維Aとともにポ
リオレフィン系バインダー繊維を併用するものである。
ポリオレフィン系バインダー繊維は、耐久性に優れてい
るのみでなく主体繊維Aとの接着性が高く、しかもバイ
ンダー樹脂を用いた場合に比して繊維間の間隙サイズ等
に影響を与えにくいことから、圧力損失を実質的に増大
させることなくセパレータの「コシ」を大きくすること
が可能となる。なお、本発明のセパレータを構成する不
織布はバインダー繊維を用いて得られるものであればよ
く、バインダー繊維が、不織布化後に繊維の形態を明確
に保持していなくてもかまわない。不織布強力、均質
性、製造工程性等の点からは用いられるバインダー繊維
の繊度は0.5〜6デニール程度であるのが好ましい。
【0017】本発明に用いられるオレフィン系バインダ
ー繊維は、ポリオレフィン系樹脂を含み、かつ主体繊維
間を接着可能な繊維であれば特に限定されない。なお、
本発明にいう接着とは、外部圧力により比較的容易に剥
離するような状態、擬似接着等を包含するものである。
また主体繊維が軟化する等により、主体繊維間がバイン
ダー繊維を介することなく接着している部分があっても
かまわない。しかしながら、不織布の機械的強度の点か
ら少なくともバインダー繊維を配合する必要がある。圧
力損失及び機械的強度の点からは主体繊維同志が絡み合
ってシート形状を形成しているものが好ましく、主体繊
維間が膠着等によりバインダーを介することなく強固に
接着していないものが好ましい。該バインダー繊維を構
成する樹脂は特に限定されないが、ポリプロピレン系樹
脂、ポリエチレン系樹脂、エチレンビニルアルコール共
重合体等が好適に挙げられる。なかでも接着効果の点か
らポリエチレン系樹脂、特にエチレン含有量80モル%
以上のポリエチレン系樹脂を少なくとも含有するバイン
ダー繊維を用いるのがより好ましい。本発明の効果が損
われない範囲であれば、該バインダー繊維にポリオレフ
ィン系樹脂以外の成分が含まれていてもかまわないが、
耐久性及び主体繊維Aとの接着性の点から、ポリオレフ
ィン系樹脂以外の構成成分が50重量%以下、特に30
重量%以下、さらに10重量%以下であるバインダー繊
維を用いるのがより好ましい。
【0018】バインダー繊維は単一成分により構成され
ていてもよいが、接着効果を奏すると同時に十分な強力
を保持できることから、2以上の成分により構成されて
いるのが好ましい。芯鞘型、サイドバイサイド型、層状
分割型、放射状分割型等の複合繊維や海島繊維が好適に
使用できる。繊維横断面は丸型、偏平型、繭型、中空
型,T型等特に限定されるものではない。よりセパレー
タの圧力損失を低減し、コシをさらに大きくする点から
は、ポリエチレン系樹脂を鞘成分、ポリプロピレン系樹
脂を芯成分とする芯鞘型複合繊維を少なくともバインダ
ー繊維として用いるのがより好ましい。かかる繊維を用
いることにより、鞘成分であるポリエチレン系樹脂によ
り主体繊維間が十分に固定され、しかもバインダー効果
を奏した後であってもポリプロピレン系樹脂からなる芯
成分が繊維としての形態と十分な強度を保持することか
ら、圧力損失、セパレータ強力等の点でより顕著な効果
が得られる。バインダー繊維の配合量は1〜90重量%
/不織布とするのが不織布強力、内部損失等の点から好
ましく、内部損失を低減させる点から、特に70重量%
以下/不織布、さらに50重量%以下/不織布、またさ
らに30重量%/不織布以下とするのが好ましい。不織
布強力の点からは3重量%以上/不織布、特に10重量
%以上/不織布配合するのが好ましい。
【0019】本発明のセパレータを構成する不織布に
は、上記主体繊維A及びポリオレフィン系バインダー繊
維以外の成分が含まれていてもかまわない。たとえばポ
リオレフィン系繊維、ポリアミド系繊維等が主体繊維と
して配合でき、セパレータの耐久性を高め圧力損失を低
減させる点からは、ビニルアルコールユニット含有量2
0モル%未満のポリオレフィン系重合体からなる繊維、
なかでもポリプロピレン系繊維をさらに配合するのがよ
り好ましい。かかる主体繊維A以外の主体繊維(主体繊
維B)の繊度は、セパレータのセパレート性、セパレー
タの薄型化の点から0.5d以下、特に0.1d以下、
さらに0.05d以下とするのが好ましく、不織布製造
工程性及び内部抵抗の上昇を抑制する点からは単繊維繊
度0.0001d以上、特に0.01d以上とするのが
好ましい。
【0020】該繊維の製造方法は特に限定されない。し
かしながら単に紡糸したのみでは極細繊維が得られにく
いことから、該主体繊維構成成分を一成分とする多成分
繊維を紡糸し、得られた多成分繊維の他の成分を除去す
る方法や分割する方法を採用するのが好ましい。なかで
も断面充実度の高い繊維を効率的に得る点から、該主体
繊維構成成分を島成分とする海島繊維を紡糸し、次いで
該海島繊維の海成分を除去する方法を採用するのが好ま
しく、主体繊維Aと同様の方法で製造できる。海成分を
除去して得られる極細繊維を用いて不織布を製造しても
かまわないが、製造工程性の点からは不織シートを製造
した後に海成分を除去して所望の不織布とするのが好ま
しい。この場合、主体繊維A及び主体繊維Bを供し得る
海島繊維をともに用いて不織シートを製造し、次いで同
一工程で主体繊維を供し得るすべての海島繊維の海成分
を除去することにより、効率的に不織布を製造できる。
よって、複数種の海島繊維を用いる場合、同一の処理で
除去可能な海成分を有する海島繊維を用いるのが好まし
い。繊維長は不織布製造工程性、セパレート性等の点か
ら、0.5〜200mm、特に1〜50mmとするのが
好ましい。
【0021】さらに圧力損失の増大をより高度に抑制で
きる点から、主体繊維Bの断面充実度を70%以上とす
るのが好ましく、80%以上、さらに90%以上とする
のが好ましい。また本発明の効果を効率的に得る点から
は、主体繊維Aの横断面形状を円又は略円とするのがよ
り好ましい。
【0022】本発明の電池用セパレータを構成する不織
布の製造方法は特に限定されず、たとえば乾式法(パラ
レルカード法、クロスレイヤ-法、ランダムウエバー法
等)や湿式抄造法により製造すればよい。このとき、極
細繊維を用いて不織布を製造する方法を採用しても構わ
ないが、製造工程性、さらに圧力損失の点からはシート
化した後に海島繊維を構成する海成分を除去する方法等
を採用するのが好ましい。湿式抄造法により不織布を製
造する場合には配合する繊維の繊維長を0.5〜30m
m、特に1〜20mmとするのが分散性、均質性、製造
工程性等の点で好ましく、主体繊維及びバインダー繊維
等の紙料を配合して水中分散させ、次いで短網、円網、
長網等の抄紙機を単独、あるいは組み合せて用いて抄紙
し、次いでヤンキードライヤー、エアスルードライヤー
等の乾燥機で乾燥させることにより容易に製造できる。
この後、あるいは抄紙後に乾燥工程に入る途中で水流絡
合処理等の絡合処理を行ってもかまわない。
【0023】また乾式法により不織布を製造する場合に
は配合する繊維の繊維長を20〜200mmとするのが
好ましく、捲縮が付与された繊維を用いるのが好まし
い。不織布の製造工程性、セパレータのセパレート性等
の点からは絡合処理を施してシートを製造するのが好ま
しい。ただし、ニードルパンチによる絡合処理を行う場
合には使用するニードルの径が太いと電池用セパレータ
ーとした時、ポアサイズが大きくなるので注意が必要で
ある。生産性が高く、またセパレート性に優れたセパレ
ータが得られる点からは水流絡合処理を採用するのが好
ましい。
【0024】水流絡合処理としては、例えばノズル径が
0.03mm〜0.3mm、より好ましくは0.09m
m〜0.2mm、ピッチが0.15mm〜5mm、より
好ましくは0.5mm〜1.5mmで1列〜3列に配列
したノズルプレート等を利用し、水圧10kg/cm2
〜500kg/cm2の水流で1回、あるいは複数回処
理する方法が考えられる。特に本発明においてはバイン
ダ繊維を配合しているので、絡合処理を施す前にバイン
ダ繊維のバインダ機能を発現させることにより、より安
定に絡合処理及び分割処理を施すことが可能となること
から工程性及び複合繊維の分割性の点からも優れた効果
が得られる。乾式法を採用する場合、絡合処理前に熱圧
着処理を施して接着又は擬似接着させることにより効率
的に不織布を生産でき、さらに不織布の強力を高めるこ
とができる。
【0025】内部短絡を抑制する点からは不織布の最大
ポアサイズを150μm以下、特に100μm以下、さ
らに80μm以下とするのが好ましい。また取扱性を高
め、電池寿命を増大させる点、さらに機械的性能の点か
らは、不織布の厚さは0.1〜0.25mm程度である
のが好ましく、坪量は20〜80g/m2程度、密度
0.1〜0.5g/cm3程度であるのが好ましい。
【0026】さらに本発明によれば、コシ及び機械的性
能に優れ、かつ吸液量及び吸液速度の大きいセパレータ
が得られる。より具体的には、本発明によれば裂断長は
4km以上、特に5km以上の不織布、さらにコシ0.
35kgf以上、特に0.40kgf以上、さらに0.
44kgf以上の不織布とすることができ、さらに吸液
量0.25g/2500mm2以上、特に0.30g/2500mm2
以上、さらに0.35g/2500mm2以上、吸液速度20
0sec/25mm以下、特に100sec/25mm以下、
さらに80sec/25mm以下の不織布を得ることができ
る。また内部損失の点からは、通気度2cm3/cm2
sec以上、特に3cm3/cm2/sec以上であるのが好ま
しく、またセパレート性等の点からは通気度30cm3
/cm2/sec以下、特に10cm3/cm2/sec以下で
あるのが好ましい。
【0027】得られた不織布をそのまま用いて、または
袋状体や渦巻状体等の所望の形状に加工することにより
電池用セパレータとすることができる。もちろん該不織
布以外のものと組み合せて電池用セパレータを製造して
もよい。たとえば他の不織布、フィルム等と積層した
り、継ぎ合せることができる。しかしながら、本発明の
効果を効率的に得る点からは実質的に前述の不織布のみ
から電池用セパレータを製造するのが好ましい。本発明
の電池用セパレータを組込むことによって諸性能に優れ
た電池が得られる。本発明の電池用セパレータ用紙はあ
らゆる電池用セパレータに適用することができるが、ア
ルカリマンガン電池、水銀電池、酸化銀電池、空気亜鉛
電池等の一次電池用セパレータ、さらに鉛電池、ニッケ
ルーカドミウム電池、ニッケル-水素電池、ニッケル-鉄
電池、ニッケル-亜鉛電池、酸化銀―亜鉛電池、アルミ
ニウムー空気電池等の2次電池用セパレータとして好適
である、本発明の電池用セパレータを組込むことによっ
て諸性能に優れた電池が得られる。
【0028】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明するが、本
実施例により何等限定されるものではない。 [メルトインデックス g/10min]径2.1m
m、長さ8mmのオリフィスを持つシリンダー中に試料
を入れて、190℃、2160g荷重下に押し出し、3
分間に流出した試験材料の重量を測定して、それを10
分間あたりの流出重量に換算してメルトインデックスを
求めた。ただし融点が190℃程度以上の試料について
は、2160℃荷重下で融点以上の複数の温度で10分
間の流出量を求め、片対数グラフで絶対温度の逆数を横
軸、10分間あたりの流出量を縦軸(対数)にプロット
し、190℃に外挿した値をメルトインデックスとし
た。 [重量平均分子量]GPC法により測定した。
【0029】[断面充実度 %]繊維横断面の顕微鏡写
真を撮影し、(繊維横断面における繊維面積)/(該横
断面における繊維輪郭の外接円の面積)×100より求
めた。ただし、単繊維間で大きく断面充実度が異なる場
合にはその平均値を断面充実度とする。 [厚さ mm 密度 g/cm3]JIS P 811
8「紙及び板紙の厚さと密度の試験方法」に準じて測定
した。 [坪量 g/m2]JIS P 8124「紙のメート
ル坪量測定方法」に準じて測定した。 [裂断長 km]JIS P 8113「紙及び板紙の
引張強さ試験方法」に準じて測定した。
【0030】[吸液量 g/g]50mm×50mmの
紙試料を35%KOH液に浴比1/100の条件で24
時間浸漬し、30秒間自然液切りした後の試料重量を測
定し、保液された液体の重量を紙重量で除すことによっ
て吸液量を算出した。 [吸液速度 秒]試料の端部を35%KOH液に浸漬
し、35%KOH液が高さ25mmまで吸い上げるまで
に要した時間により吸液速度を評価した。
【0031】[通気度 cm3/cm2/sec]JIS
L 1096―1996「一般織物試験方法」の通気
性測定方法に準じ、株式会社東洋精機製作所製フラジー
ル型通気度試験機により測定した。 [ポアサイズ μm]コールター・エレクトロニクス社
製:colter POROMETERIIにより測定し
た。
【0032】[コシ kgf]25mm×90mmの試
料を35%KOHに30分間浸漬した後、20mm(高
さ)×7mmФの中芯に4重に巻き、20mm(高さ)
×9mmФ(内径)の筒内にセットし、株式会社レオテ
ック社製「レオメーターRT―2010―CW」にて、
圧縮強力を測定する方法を用いた。
【0033】[ポリオレフィン系バインダー繊維]鞘成
分がポリエチレン、芯成分がポリプロピレンである2.
0デニールの芯鞘型複合繊維(株式会社クラレ製「N−
740」)を用いた。乾式法によりシート化する場合に
は捲縮数12ケ/inの捲縮を付与するとともに長さ5
1mmにカットして使用した。湿式抄造法によりシート
化する場合には捲縮を付与することなく長さ5mmにカ
ットして用いた。
【0034】[易アルカリ減量性ポリエステル]テレフ
タル酸とエチレングリコールとをエステル化反応器に仕
込み、280℃、2.5kg/cm2の圧力下で2時間
エステル化反応をした後、重縮合器に移し、所定量の5
−ナトリウムスルフォイソフタル酸ジメチルを添加し
て、240℃で反応させた後、350ppmの三酸化ア
ンチモン、分子量2000のポリエチレングリコールと
下記式(1)で表されるポリオキシエチレングリシジル
エーテルを10重量%添加、さらにポリエチレングリコ
ールとポリオキシエチレングリシジルエーテルの合計量
に対して5重量%の1,3,5−トリス(4−t−ブチ
ル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルペンジル)−
1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,
5H)−トリオンを加えて、温度を240℃から280
℃まで45分かけて昇温しながら徐々に0.1mmHg
まで減圧にし、以後280℃で重縮合反応を行って易ア
ルカリ減量性ポリエステルを製造した。なお、該共重合
ポリエステルは、98℃、20g/リットルの水酸化ナ
トリウム水溶液中に浴比1:500の条件で浸漬して攪
拌した際に30分以内に完全に溶解するものであった。
【0035】
【化1】
【0036】[参考例1]エチレン含有量47モル%、
ケン化度99%のエチレンビニルアルコール共重合体
(株式会社クラレ製「G110」)50重量%、易アル
カリ減量性ポリエステル50重量%の配合比で混合紡糸
して、エチレンビニルアルコール共重合体が島成分、易
アルカリ減量性ポリエステルが海成分を構成した4.0
デニールの海島型繊維(島数50)を製造した(島成分
の径:0.04デニール相当)。
【0037】[参考例2]エチレン含有量47モル%、
ケン化度99%のエチレンビニルアルコール共重合体
(株式会社クラレ製「G110」)50重量%、易アル
カリ減量性ポリエステル50重量%の配合比で混合紡糸
して、エチレンビニルアルコール共重合体が島成分、易
アルカリ減量性ポリエステルが海成分を構成した10.
5デニールの海島型繊維(島数16)を製造した(島成
分の径:0.33デニール相当)。
【0038】[参考例3]エチレン含有量47モル%、
ケン化度99%のエチレンビニルアルコール共重合体
(株式会社クラレ製「G110」)70重量%、易アル
カリ減量性ポリエステル30重量%の配合比で混合紡糸
して、エチレンビニルアルコール共重合体が島成分、易
アルカリ減量性ポリエステルが海成分を構成した2.2
デニールの海島型繊維(島数16)を製造した(島成分
の径:0.004デニール相当)。
【0039】[参考例4]エチレン含有量47モル%、
ケン化度99%のエチレンビニルアルコール共重合体
(株式会社クラレ製「G110」)50重量%、易アル
カリ減量性ポリエステル50重量%の配合比で複合紡糸
して、エチレンビニルアルコール共重合体が芯成分、易
アルカリ減量性ポリエステルが鞘成分を構成した2.2
デニールの芯鞘型繊維を製造した(芯成分の径:0.9
デニール相当)。
【0040】[参考例5]エチレン含有量47モル%、
ケン化度99%のエチレンビニルアルコール共重合体
(株式会社クラレ製「G110」)50重量%、易アル
カリ減量性ポリエステル50重量%の配合比で複合紡糸
して、両成分が交互に積層された2.1デニールの層状
分割型繊維(総分割数(総層数)11)を製造した(分
割後の単繊維繊度の平均:0.19デニール相当)
【0041】[参考例6]重量平均分子量が10520
0のポリプロピレン50重量%、易アルカリ減量性ポリ
エステル50重量%の配合比で混合紡糸して、エチレン
ビニルアルコール共重合体が島成分、易アルカリ減量性
ポリエステルが海成分を構成した3.5デニールの海島
型繊維(島数50)を製造した(島成分の径:0.03
5デニール相当)。
【0042】[実施例1]参考例1において得られた海
島繊維90重量%、ポリオレフィン系バインダー繊維1
0重量%の割合で混合し、ローラーカードを用いて目付
100g/m2のウェブを製造した。次いで、ノズル径
0.1mm、ピッチ0.6mm、1列のノズルプレート
を使用し、水圧20kg/cm2−80kg/cm2−6
0kg/cm2−40kg/cm2の水流で裏表各1回水
流絡合処理を行った。次いで80℃、濃度60g/リッ
トルのNaOH水溶液に30分浸漬して海島繊維の海成
分を除去した後、132℃にて熱プレス処理を実施し厚
さ20μmの不織布を得た。得られた不織布はコシ及び
機械的性能に優れ、また吸液性の高いものであり、セパ
レータとして優れた性能を有するものであった。なお、
該不織布を構成する主体繊維Aの断面充実度は94%で
あり、横断面形状は実質的に円であった。結果を表1に
示す。
【0043】[実施例2]参考例1の海島繊維にかえ
て、参考例2の海島繊維を用いた以外は実施例1と同様
に行った。得られた不織布はコシ及び機械的性能に優
れ、また吸液性の高いものであり、セパレータとして優
れた性能を有するものであった。なお、該不織布を構成
する主体繊維Aの断面充実度は98%であり、横断面形
状は実質的に円であった。結果を表1に示す。
【0044】[実施例3]参考例3において得られた海
島繊維90重量%、ポリオレフィン系バインダー繊維1
0重量%の割合で混合し、ローラーカードを用いて目付
75g/m2のウェブを製造した。次いで、ノズル径
0.1mm、ピッチ0.6mm、1列のノズルプレート
を使用し、水圧20kg/cm2−80kg/cm2−6
0kg/cm 2−40kg/cm2の水流で裏表各1回水
流絡合処理を行った。次いで80℃、濃度60g/リッ
トルのNaOH水溶液に30分浸漬して海島繊維の海成
分を除去した後、132℃にて熱プレス処理を実施し厚
さ20μmの不織布を得た。得られた不織布はコシ及び
機械的性能に優れ、また吸液性の高いものであり、セパ
レータとして優れた性能を有するものであった。なお、
該不織布を構成する主体繊維Aの断面充実度は87%で
あり、横断面形状は実質的に円であった。結果を表1に
示す。 [実施例4]参考例1において得られた海島繊維50重
量%、参考例5において得られた海島繊維40重量%、
ポリオレフィン系バインダー繊維10重量%の割合で混
合し、ローラーカードを用いて目付100g/m2のウ
ェブを製造した。次いで、ノズル径0.1mm、ピッチ
0.6mm、1列のノズルプレートを使用し、水圧20
kg/cm2−80kg/cm2−60kg/cm2−4
0kg/cm2の水流で裏表各1回水流絡合処理を行っ
た。次いで80℃、濃度60g/リットルのNaOH水
溶液に30分浸漬して海島繊維の海成分を除去した後、
132℃にて熱プレス処理を実施し厚さ20μmの不織
布を得た。得られた不織布はコシ及び機械的性能に優
れ、また吸液性の高いものであり、セパレータとして優
れた性能を有するものであった。なお、該不織布を構成
する主体繊維A及び参考例5の海島繊維から得られた主
体繊維の断面充実度はともに94%であり、横断面形状
は実質的に円であった。結果を表1に示す。
【0045】[実施例5]参考例1において得られた海
島繊維85重量%、ポリオレフィン系バインダー繊維1
5重量%の割合で混合してスラリーとし、短網‐円網コ
ンビネーションタイプの湿式抄造機を用いて目付100
g/m2の湿紙を製造した。次いで、ノズル径0.1m
m、ピッチ0.6mm、1列のノズルプレートを使用
し、水圧20kg/cm2−80kg/cm2−60kg
/cm2−40kg/cm2の水流で裏表各1回水流絡合
処理を行った。次いで80℃、濃度60g/リットルの
NaOH水溶液に30分浸漬して海島繊維の海成分を除
去した後、132℃にて熱プレス処理を実施し厚さ20
μmの不織布を得た。得られた不織布はコシ及び機械的
性能に優れ、また吸液性の高いものであり、セパレータ
として優れた性能を有するものであった。なお、該不織
布を構成する主体繊維Aの断面充実度は94%であり、
横断面形状は実質的に円であった。結果を表1に示す。
【0046】[比較例1]参考例1において得られた海
島繊維にかえて、参考例6において得られた海島繊維を
用いた以外は実施例1と同様に不織布を製造した。な
お、該不織布を構成する主体繊維Aの断面充実度は94
%であり、横断面形状は実質的に円であった。得られた
不織布は疎水性が高いことから、吸液速度・吸液量が小
さく濡れ性に劣るものであり、セパレータとして不適当
なものであった。速度結果を表1に示す。 [比較例2]参考例1において得られた海島繊維にかえ
て、参考例4において得られた芯鞘型複合繊維を用いた
以外は実施例1と同様に不織布を製造した。なお、該不
織布を構成する主体繊維Aの断面充実度は94%であ
り、横断面形状は実質的に円であった。得られた不織布
は、主体繊維Aが太径であるためセパレート性、吸液性
等の諸性能に劣るものであった。結果を表1に示す。 [比較例3]参考例1において得られた海島繊維にかえ
て、参考例5において得られた繊維を用いた以外は実施
例1と同様に不織布を製造した。なお、該不織布を構成
する主体繊維Aの断面充実度は10%程度であり、横断
面形状は偏平状であった。得られた不織布は、主体繊維
Aの断面充実度が大きいために内部損失が大きく、通気
度の小さいものであった。また繊維の充填密度が高いこ
とから、実施例により得られたセパレータに比して吸液
量の低いものであった。結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【手続補正書】
【提出日】平成11年10月7日(1999.10.
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明するが、本
実施例により何等限定されるものではない。 [重量平均分子量]GPC法により測定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H021 BB11 BB13 CC01 CC02 EE04 EE05 EE15 EE23 EE32 HH01 HH03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単繊維繊度0.0001〜0.5d、断
    面充実度70%以上のエチレンビニルアルコール共重合
    体からなる主体繊維及びオレフィン系バインダー繊維を
    少なくとも用いてなり、かつ主体繊維間の少なくとも一
    部がオレフィン系バインダー繊維により接着されている
    不織布からなる電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 オレフィン系バインダー繊維が、ポリプ
    ロピレン系樹脂を芯成分、ポリエチレン系樹脂を鞘成分
    とする芯鞘型複合繊維である請求項1に記載の電池用セ
    パレータ。
  3. 【請求項3】 エチレンビニルアルコール共重合体から
    なる主体繊維が、エチレンビニルアルコール共重合体を
    島成分とする海島繊維の海成分を除去することにより得
    られる繊維である請求項1に記載の電池用セパレータ。
  4. 【請求項4】 ポリプロピレン系繊維がさらに主体繊維
    として配合されている請求項1に記載の電池用セパレー
    タ。
  5. 【請求項5】 ポリプロピレン系繊維の単繊維繊度が
    0.0001〜0.5dである請求項4に記載の電池用
    セパレータ。
  6. 【請求項6】 エチレンビニルアルコール共重合体を島
    成分とする海島繊維及びオレフィン系バインダー繊維を
    少なくとも用いて不織シートを形成し、該海島繊維を構
    成する海成分を除去する電池用セパレータの製造方法。
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