JP2001110307A - カラーブラウン管用シャドウマスクおよび電子ビーム孔加工機によるその製造方法 - Google Patents

カラーブラウン管用シャドウマスクおよび電子ビーム孔加工機によるその製造方法

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JP2001110307A
JP2001110307A JP29129299A JP29129299A JP2001110307A JP 2001110307 A JP2001110307 A JP 2001110307A JP 29129299 A JP29129299 A JP 29129299A JP 29129299 A JP29129299 A JP 29129299A JP 2001110307 A JP2001110307 A JP 2001110307A
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hole
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ray tube
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Yoshinao Otsuka
芳直 大塚
Tadashi Yamazaki
正 山崎
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Pacific Special Alloy Castings Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フォトエッチング法では明けることのできない
ような小径の電子ビーム通過孔も明けることができ、ま
た環境を汚染することなく低コストで製造することがで
き、さらには容易に電子ビーム通過孔のパターンを変更
できるカラーブラウン管用シャドウマスクの製造方法を
提供する。 【解決手段】 電子ビーム孔加工機から放射される孔加
工用電子ビームにより電子ビーム通過孔を明ける。この
とき孔加工用電子ビームの焦点を、シャドウマスク素材
の肉厚方向の内部に位置させて略テーパ状を呈する孔を
明ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子銃から放出さ
れる電子ビームが通過する電子ビーム通過孔が多数形成
され、そして3色蛍光体層からなる蛍光面に対向して配
置されるように選定されているカラーブラウン管用シャ
ドウマスクおよび電子ビーム孔加工機によるその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラーブラウン管用シャドウマスクの電
子ビーム通過孔は、例えば特開平3−173040号公
報に開示されているように、ネガパターンを利用したフ
ォトエッチングにより明けられている。すなわち、シャ
ドウマスク素材の両面に感光剤を塗布して感光剤皮膜を
形成し、この感光剤皮膜に電子ビーム通過孔に対応する
ネガパターンが形成されているネガ版を真空吸着により
密着し、そして露光してネガパターンを焼き付ける。次
いで未感光部分を除去した後、シャドウマスク素材の両
面にエッチング液をスプレイして電子ビーム通過孔が形
成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、フォト
エッチング法により電子ビーム通過孔が明けられたシャ
ドウマスクも、色選別電極として実用に供され、通常の
テレビションには格別に問題はないが、製造されたシャ
ドウマスクにおいても、またシャドウマスクの製造方法
においても改良すべき点が認められる。例えば、図2は
従来のエッチング法により明けられた電子ビーム通過孔
の拡大断面図であるが、同図にも示されているように、
電子ビーム通過孔40は、内部において絞られた形にな
っているので、すなわち内部においてリング状凸部41
が内側に形成されているので、電子銃から照射される電
子ビームBがこの凸部41により反射されることがあ
る。さらに詳しく説明すると、図2において参照数字4
2は電子銃側を、そして43は3色蛍光体層からなる蛍
光面側を示しているが、フォトエッチング法によると、
その加工法上、電子ビーム通過孔40は、断面形状が盃
型となり、リング状凸部41の形成は避けられない。そ
うすると、電子銃から照射される電子ビームBの一部
は、この凸部41により矢印で示されているように反射
される。その結果、電子ビームBの一部は、蛍光面にラ
ンディングしなくなり、ハイビションテレビ用シャドウ
マスクとしては必ずしも満足のいくものではない。ま
た、鮮明な画像を得るためには、シャドウマスクの電子
ビーム通過孔の孔径は、0.1〜0.2mm程度が要求
されるが、従来のフォトエッチング方法ではこのような
小径の電子ビーム通過孔は明け難いという問題もある。
【0004】一方、製造方法の点から見ると、フォトエ
ッチング法によると、電子ビーム通過孔の孔径に制約を
受け、孔径が0.2mm以下の電子ビーム通過孔を明け
るのは一般に困難である。また、感光剤皮膜が形成され
ているシャドウマスク素材が大型になると、ネガ版を密
着させる真空吸引時間が長くなる欠点がある。もっと
も、前記公報に記載されている発明によると、感光剤が
平滑状に塗布乾燥された皮膜上に、感光剤をスプレイし
て凹凸皮膜を形成するようになっているので、真空吸引
時間の問題は解決されているが、凹凸皮膜を形成する工
程が増え、コストアップになることが予想される。ま
た、エッチングには例えば塩化第2鉄が薬液として使用
されているので、廃液中にニッケル、鉄などの重金属が
含まれ、環境を汚染しないように処理するのにコストが
かかることが懸念される。さらには、電子ビーム通過孔
のパターンを変更しようとすると、ネガ板を変えなけれ
ばならないという問題もある。
【0005】本発明は、上記したような問題点に鑑みて
なされたものであって、電子銃から照射される電子ビー
ムの反射量が少なく、3色蛍光体層からなる蛍光面に正
しくランディングし、したがって限定するものではい
が、ハイビションテレビ用シャドウマスクとして好適
な、カラーブラウン管用シャドウマスクを提供すること
を目的としている。また、フォトエッチング法では明け
ることのできないような小径の電子ビーム通過孔も明け
ることができ、また環境を汚染することなく低コストで
製造することができ、さらには容易に電子ビーム通過孔
のパターンを変更できるカラーブラウン管用シャドウマ
スクの製造方法を提供することも目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、所
定肉厚のシャドウマスク素材に高密度の孔加工用電子ビ
ームを照射して孔明け加工することにより達成される。
特に、高密度の孔加工用電子ビームの焦点を、シャドウ
マスク素材の肉厚の内部に位置させることにより達成さ
れる。すなわち、請求項1に記載の発明は、上記目的を
達成するために、電子銃から放出される電子ビームが通
過する電子ビーム通過孔が多数形成され、それが電子銃
と、3色蛍光体層からなる蛍光面との間に配置されるよ
うに選定されているカラーブラウン管用シャドウマスク
であって、前記電子ビーム通過孔は、電子ビーム孔加工
機から放射される孔加工用電子ビームにより明けられて
いる。請求項2に記載の発明は、電子銃から放出される
電子ビームが通過する電子ビーム通過孔が多数形成さ
れ、それが電子銃と、3色蛍光体層からなる蛍光面との
間に配置されるように選定されているカラーブラウン管
用シャドウマスクであって、前記電子ビーム通過孔は、
電子ビーム孔加工機から放射される孔加工用電子ビーム
により明けられていると共に、その孔径は、電子銃側よ
りも蛍光面側の方が大きく、その断面形状は、全体とし
て略テーパ状を呈するように構成されている。そして、
請求項3に記載の発明は、電子ビーム孔加工機から放射
される孔加工用電子ビームをシャドウマスク素材に照射
して、電子ビーム通過孔を多数形成してカラーブラウン
管用シャドウマスクを得るとき、前記電子ビーム孔加工
機から放射される孔加工用電子ビームの焦点を、シャド
ウマスク素材の肉厚方向の内部に位置させて孔明け加工
するように構成される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図1により本発明の実施の
形態を説明する。図1の(イ)は、本実施の形態に係わ
るシャドウマスクを備えたカラーブラウン管の側断面図
であるが、同図に示されているように本実施の形態に係
わるシャドウマスク1は、平板状を呈している。そし
て、電子銃3と、青、緑および赤に発光する3色蛍光体
層からなる蛍光面4との間に配置されている。電子銃3
は、従来周知のように、ファンネル6のネック5の内部
に、そしてシャドウマスク1は平板状のパネル7の内側
に配置されている。
【0008】上記のように平板状を呈するシャドウマス
ク1の電子ビーム通過孔8は、詳しくは後述するように
電子ビーム孔加工機から照射される高密度に収束された
高パワーの孔加工用電子ビームにより明けられるが、そ
の形状は図1の(ロ)に拡大して示されているように略
テーパ状になっている。すなわち、同図において参照符
号1aは、シャドウマスク1の電子銃3側の面を、そし
て1bは蛍光面4側の面をそれぞれ示しているが、電子
銃3側の面1aにおける電子ビーム通過孔8の孔径d
は、蛍光面4側の面1bにおける孔径Dよりも小さく、
全体としてテーパ状になっている。このようなテーパ状
の電子ビーム通過孔8が従来のように多数明けられてい
る。したがって、電子銃3から照射される電子ビーム3
B、3G、3Rが、シャドウマスク1の端部に位置する
電子ビーム通過孔8、8、…を通過するときも、電子ビ
ーム通過孔8、8、…の内周壁により反射されるような
ことはない。反射されることなく通過している状態は、
図1の(ロ)において矢印Aで示されている。
【0009】次に、図3により電子ビーム孔加工機の実
施の形態を説明する。本実施の形態に係わる電子ビーム
孔加工機10は、概略的には電子銃部11、下部コラム
部16、真空チャンバー部20等からなっている。電子
銃部11は、従来周知のように、減圧された加速室12
に配置されているカソード13、グリッド14、アノー
ド15等から構成されている。また、下部コラム16の
減圧室内にはアライメントコイル17、収束コイル1
8、偏向コイル19等から構成されている。カソード1
3から放出される孔加工用電子ビームは、これらのアラ
イメントコイル17、収束コイル18、偏向コイル19
等により、高パワー密度に収束され、そして焦点位置が
調節されて次の真空チャンバー部20のワークすなわち
シャドウマスク素材Wに照射されるようになっている。
【0010】真空チャンバー部20は、図4に詳細が示
されているように、真空加工チャンバー20aと、この
真空加工チャンバー20aの両側に位置する第1、2の
等圧用チャンバー20b、20cとからなっている。こ
れらのチャンバー20a、20b、20cは、開閉可能
な第1〜4の開閉ドア21〜24により、その内部は互
いに独立して負圧状態が保たれるようになっている。そ
の負圧を保つために、これらのチャンバー20a、20
b、20cには、負圧原に接続された排気管25〜27
がそれぞれ設けられている。真空加工チャンバー20a
内部には、図3、4には示されていないが、ワークWを
保持している加工治具Jを駆動する治具駆動装置が設け
られている。この治具駆動装置により、加工治具Jは矢
印K方向に回転するが、高密度の孔加工用電子ビームB
がワークWにパルス状に照射されるので、加工治具Jの
回転もこれに連動して、すなわち孔開けする電子ビーム
通過孔8の間隔に見合って間欠的に回転駆動される。ま
た、軸方向Sにも移動あるいは駆動されるが、軸方向S
の駆動間隔も孔開けする電子ビーム通過孔8の間隔に見
合った量だけ不連続に駆動される。
【0011】次に、上記電子ビーム孔加工機10によ
り、ワークWに多数の電子ビーム通過孔8を、端の方か
ら順次開ける例について説明する。なお、上記電子ビー
ム孔加工機10は、制御装置も備え、ワークWの取り扱
いを初めとして、電子ビーム通過孔8の孔径、電子ビー
ム通過孔8の配列パターン等を制御装置にプログラムす
ることにより、電子ビーム孔加工機10から所定のパル
ス電流、パルス幅の電子ビームBがワークWに照射さ
れ、これに連動して加工治具Jも駆動されるが、以下説
明を簡単にするために手動的に加工する例について説明
する。
【0012】図4の左下隅に示されているように、加工
治具Jにシャドウマスク素材すなわちワークWが円筒状
に巻かれる。真空チャンバー部20の第1の開閉ドア2
1が開き、ワークWは加工治具Jと共に第1の等圧用チ
ャンバー20bに搬入される。そうすると、第1の開閉
ドア21が閉まり、第1の等圧用チャンバー20bの内
部は減圧され、真空加工チャンバー20aの圧力に略等
しくなる。そうすると、第2の開閉ドア22が開き、ワ
ークWが巻かれた治具Jは、今度は真空加工チャンバー
20a内へ搬入され、そして高密度の孔加工用電子ビー
ムBがワークWの端部に当たるように治具駆動装置にセ
ットされる。第2の開閉ドア22が閉まり、電子ビーム
通過孔8の孔明けが開始される。孔明けされている間
に、前述したようにして、次のワークWが準備される。
【0013】電子銃部11から1パルスの孔加工用電子
ビームBがワークWに略直角に照射される。これによ
り、ワークWの照射された部分は、溶融し蒸発する。こ
れにより1個の電子ビーム通過孔8が開けられる。この
孔明けで生じた加工屑は50ミクロン程度の粉となり、
真空加工チャンバー20aの底に落下する。加工治具J
は、開ける電子ビーム通過孔8の間隔だけ矢印K方向に
回転する。そうして、次の孔加工用電子ビームBがワー
クWに照射される。これにより1列目の2個目の電子ビ
ーム通過孔8が開けられる。以下同様にしてワークWを
1周させて1列目の電子ビーム通過孔8が開けられる。
次に、孔開けする電子ビーム通過孔8の横方向の間隔だ
け、加工治具Jは矢印S方向に移動させられる。そうし
て、前述したようにして、電子銃部11から1パルスの
孔加工用電子ビームBがワークWに照射される。これに
より、2列目の1個目の電子ビーム通過孔8が開けられ
る。以下同様にして3列目、4列目、…と順次孔開けさ
れる。このようにして孔明けされている状態は、図3、
4に示されている。
【0014】全体の孔明加工が終了すると、第3の開閉
ドア23が開き、孔加工されたワークW’は加工治具J
と共に、第2の等圧用チャンバー20cに搬入される。
この搬入が終わると、真空加工チャンバー20a内で
は、前述したようにして、次のワークWの孔明加工が開
始される。第3の開閉ドア23が閉まり、第4の開閉ド
ア23が開く。第2の等圧用チャンバー20c内が大気
圧に等しくなると、孔加工されたワークW’は加工治具
Jと共に外部へ搬出される。次いで、図4の右下隅に示
されているように、ベルト研磨機BKにより、ワーク
W’のバリが取られる。最後に、ワークW’は加工治具
Jから外され、薄い酸性の液で洗浄される。乾燥して、
孔加工が終わる。
【0015】なお、上記実施の形態では、加工治具Jは
回転方向Kと軸方向Sとに駆動されるようになっている
が、3次元的に駆動されるように実施し、孔加工用電子
ビームBをワークWに斜めに照射し、ワークWの位置に
より、例えばワークWの端部には斜めの電子ビーム通過
孔8を明けることができることは明らかである。
【0016】実施例:電子ビーム孔加工機10により開
けられる加工孔の孔径および孔形状は、加速電圧、パル
ス電流、パルス幅、孔加工用電子ビーム焦点位置等に左
右されるので、当出願人が所有するメッサー・グリース
ハイム社製の、最大加速電圧150kV、最大出力12
kWのパルスビームタイプの孔加工専用機により、パル
ス電流、パルス幅および電子ビーム焦点位置を適宜変え
て、これらが孔径、孔形状に与える影響についてテスト
した。なお、孔加工用電子ビームによる孔開け加工は、
通常1パルスの照射により孔開けする、いわゆるシング
ルパルス加工が行われるので、本テストにおいてもシン
グルパルス加工によった。
【0017】実施例1:孔径とパルス電流との関係テス
ト。ワークすなわち被加工物として板厚0.2mmのス
テンレス鋼板SUS304を使用し、パルス幅0.3m
sと、0.5msにおいて、パルス電流を10〜80m
Aの間で変化させてテストした。その結果を図5に示
す。図5より孔径は、パルス幅が大きければ大きく、パ
ルス電流に略比例して大きくなることが判る。また、フ
ォトエッチング法では明けることが困難な、孔径が0.
2mm以下の小孔も容易に加工できることも理解され
る。
【0018】実施例2:孔断面形状とパルス電流との関
係テスト。なお、孔断面形状の評価方法として、加工孔
の中心を深さ方向に切断して断面研磨を行い、図6に示
すように、最大孔径φDと、最小孔径φDとを計測
し、その差を求め、その値に正負の符号を付記すること
により孔断面形状を数値的に表現する方法を採用した。
被加工物としては、実施例1と同じステンレス鋼板SU
S304で、板厚は0.5mmのものを使用した。パル
ス電流を10〜40mAの範囲で孔径φ0.25mmの
孔を開けてテストした。なお、この時孔加工用電子ビー
ムの焦点は、被加工物の表面に合わせた、いわゆるジャ
ストフォーカスでテストした。その結果を図6に示す。
パルス電流が30mAで孔が得られ、25mA以下では
平行度は低下し、ティアドロップ形状を呈している。ジ
ャストフォーカスで孔加工すると、テーパ孔は得にくい
ことが判る。
【0019】実施例3:孔断面形状と電子ビームの焦点
位置との関係テスト。本テストには板厚0.5mmのテ
ンレス鋼板SUS304を使用し、孔加工用電子ビーム
焦点位置を変えて孔径φ0.1mmの孔加工をした。な
お、このときパルス電流は15mAに、そしてパルス幅
は0.1msにそれぞれ設定し、孔加工用電子ビームの
焦点位置は、被加工物の表面から肉厚方向に深さ1mm
(−1、アンダーフォーカス)から0.5mm間隔で被
加工物の表面上方1mm(+1、オーバーフォーカス)
の点まで5カ所でテストした。その結果を図7に示す。
この図7からアンダーフォーカスで孔加工すると、孔の
断面形状はテーパ状を呈し、ジャストフォーカスでスト
レート形状を呈し、プラス側のオーバーフォーカスでテ
ィアドロップ形状を呈していることが判る。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、カラー
ブラウン管用シャドウマスクの電子ビーム通過孔は、電
子ビーム孔加工機から放射される孔加工用電子ビームに
より明けられているので、あるいは電子ビーム通過孔
は、その断面形状が全体として略テーパ状になっている
ので、電子ビーム通過孔の孔径を、フォトエッチング法
では明けることのできないような例えば0.07mm程
度の極小径にでき、また電子ビーム通過孔の孔壁にる反
射量も少なくなる。したがって、本発明によると、明る
い鮮明な画像の、ハイビションテレビ用シャドウマスク
としても好適なシャドウマスクが得られる。また、製造
方法の発明によると、電子ビーム孔加工機から放射され
る孔加工用電子ビームの焦点を、シャドウマスク素材の
肉厚方向の内部に位置させて孔明け加工するので、電子
ビーム通過孔の断面形状は略テーパ状になり、電子銃か
ら照射される電子ビームの反射量が無くなり、明るい鮮
明な画像が得られる。さらには、孔加工用電子ビームに
より孔明けされるので、化学物質による環境の汚染の問
題もなく、低コストで製造することができ、また容易に
電子ビーム通過孔のパターンを変更することもできる。
上記のような極小径あるいは断面形状が略テーパ状の電
子ビーム通過孔も、フラットなシャドウマスクに対して
は、電子銃から放射される電子ビームは略直角に入射さ
れるので、電子ビーム通過孔はシャドウマスクに対して
略直角でよく、電子ビーム孔加工機により容易に明ける
こともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す図で、その(イ)
は本発明に係わるカラーブラウン管用シャドウマスクの
適用状態を示すブラウン管の断面図、その(ロ)は、本
発明に係わるカラーブラウン管用シャドウマスクの一部
を拡大して示す断面図である。
【図2】 従来のシャドウマスクの一部を拡大して示す
断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係わる電子ビーム孔加
工機の模式的断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係わる電子ビーム孔加
工機の真空加工チャンバーの近傍を示す模式的正面図で
ある。
【図5】 本発明の実施の形態に係わる電子ビーム孔加
工機により明けられる孔径とパルス電流との関係を示す
図である。
【図6】 本発明の実施の形態に係わる電子ビーム孔加
工機により明けられる孔の形状を示す断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態に係わる電子ビーム孔加
工機により明けられる孔断面形状と孔加工用電子ビーム
の焦点位置との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 カラーブラウン管用シャドウマスク 3 電子銃 4 蛍光面 8 電子ビーム通過孔 10 電子ビ
ーム孔加工機 20 真空チャンバー部 B 孔加工用電子ビーム W ワーク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子銃から放出される電子ビームが通過す
    る電子ビーム通過孔が多数形成され、それが電子銃と、
    3色蛍光体層からなる蛍光面との間に配置されるように
    選定されているカラーブラウン管用シャドウマスクであ
    って、 前記電子ビーム通過孔は、電子ビーム孔加工機から放射
    される孔加工用電子ビームにより明けられていることを
    特徴とするカラーブラウン管用シャドウマスク。
  2. 【請求項2】電子銃から放出される電子ビームが通過す
    る電子ビーム通過孔が多数形成され、それが電子銃と、
    3色蛍光体層からなる蛍光面との間に配置されるように
    選定されているカラーブラウン管用シャドウマスクであ
    って、 前記電子ビーム通過孔は、電子ビーム孔加工機から放射
    される孔加工用電子ビームにより明けられていると共
    に、その孔径は、電子銃側よりも蛍光面側の方が大き
    く、その断面形状は、全体として略テーパ状を呈してい
    ることを特徴とするカラーブラウン管用シャドウマス
    ク。
  3. 【請求項3】電子ビーム孔加工機から放射される孔加工
    用電子ビームをシャドウマスク素材に照射して、電子ビ
    ーム通過孔を多数形成してカラーブラウン管用シャドウ
    マスクを得るとき、前記電子ビーム孔加工機から放射さ
    れる孔加工用電子ビームの焦点を、シャドウマスク素材
    の肉厚方向の内部に位置させて孔明け加工することを特
    徴とする、電子ビーム孔加工機によるカラーブラウン管
    用シャドウマスクの製造方法。
JP29129299A 1999-10-13 1999-10-13 カラーブラウン管用シャドウマスクおよび電子ビーム孔加工機によるその製造方法 Pending JP2001110307A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008296186A (ja) * 2007-06-04 2008-12-11 Taiheiyo Tokushu Chuzo Kk 洗浄ノズルおよび洗浄装置

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