JPH08329839A - カラーブラウン管用シャドウマスクの製造方法 - Google Patents
カラーブラウン管用シャドウマスクの製造方法Info
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- JPH08329839A JPH08329839A JP13322895A JP13322895A JPH08329839A JP H08329839 A JPH08329839 A JP H08329839A JP 13322895 A JP13322895 A JP 13322895A JP 13322895 A JP13322895 A JP 13322895A JP H08329839 A JPH08329839 A JP H08329839A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 蛍光体スクリーンの光吸収層のマトリックス
ホールや蛍光体層を円形にすることができるシャドウマ
スクの製造方法を得ることを目的とする。 【構成】 シャドウマスクの製造方法において、シャド
ウマスク素材の一方の面に形成された感光膜に密着する
第1ネガ版45a の大孔用パターン51をネガ版の放射方向
に円形ドットをずらして2度打ちしたピーナッツ形状と
し、第2ネガ版45b の小孔用パターン52を円形とし、こ
れら第1、第2ネガ版を用いてシャドウマスク素材板に
電子ビームの軌道方向からみて円形をなす電子ビーム通
過孔を形成した。
ホールや蛍光体層を円形にすることができるシャドウマ
スクの製造方法を得ることを目的とする。 【構成】 シャドウマスクの製造方法において、シャド
ウマスク素材の一方の面に形成された感光膜に密着する
第1ネガ版45a の大孔用パターン51をネガ版の放射方向
に円形ドットをずらして2度打ちしたピーナッツ形状と
し、第2ネガ版45b の小孔用パターン52を円形とし、こ
れら第1、第2ネガ版を用いてシャドウマスク素材板に
電子ビームの軌道方向からみて円形をなす電子ビーム通
過孔を形成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラーブラウン管用
シャドウマスクの製造方法に関する。
シャドウマスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラーブラウン管は、図6に示
すように、ほぼ矩形状のパネル1とこのパネル1に一体
に接合された漏斗状のファンネル2とからなる外囲器を
有し、そのパネル1の内面に、青、緑、赤に発光する3
色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン3が形成され、こ
の蛍光体スクリーン3と所定間隔離れて、その内側にほ
ぼ矩形状のシャドウマスク4が配置されている。このシ
ャドウマスク4は、ほぼ矩形状のマスク本体5とこのマ
スク本体5の周辺部に取付けられたほぼ矩形状のマスク
フレーム6とからなる。そのマスク本体5の蛍光体スク
リーン3と対向する主面部には、所定の配列ピツチで多
数の電子ビーム通過孔が形成されている。一方、ファン
ネル2のネック8内に、3電子ビーム9を放出する電子
銃10が配設されている。そして、この電子銃10から
放出される3電子ビーム9をファンネル2の外側に装着
された偏向装置11の発生する水平、垂直偏向磁界によ
り偏向し、シャドウマスク4の電子ビーム通過孔を介し
て蛍光体スクリーン3を水平、垂直走査することによ
り、カラー画像を表示する構造に形成されている。
すように、ほぼ矩形状のパネル1とこのパネル1に一体
に接合された漏斗状のファンネル2とからなる外囲器を
有し、そのパネル1の内面に、青、緑、赤に発光する3
色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン3が形成され、こ
の蛍光体スクリーン3と所定間隔離れて、その内側にほ
ぼ矩形状のシャドウマスク4が配置されている。このシ
ャドウマスク4は、ほぼ矩形状のマスク本体5とこのマ
スク本体5の周辺部に取付けられたほぼ矩形状のマスク
フレーム6とからなる。そのマスク本体5の蛍光体スク
リーン3と対向する主面部には、所定の配列ピツチで多
数の電子ビーム通過孔が形成されている。一方、ファン
ネル2のネック8内に、3電子ビーム9を放出する電子
銃10が配設されている。そして、この電子銃10から
放出される3電子ビーム9をファンネル2の外側に装着
された偏向装置11の発生する水平、垂直偏向磁界によ
り偏向し、シャドウマスク4の電子ビーム通過孔を介し
て蛍光体スクリーン3を水平、垂直走査することによ
り、カラー画像を表示する構造に形成されている。
【0003】このようなカラーブラウン管のうち、特に
OA機器などの情報表示に用いられるディスプレー用カ
ラーブラウン管については、シャドウマスク4の電子ビ
ーム通過孔は円形に形成され、これに対応して蛍光体ス
クリーン3は、図7に示すように、マトリックス状の黒
色光吸収層13のマトリックスホールに埋込まれるよう
にドット状の3色蛍光体層14B ,14G ,14R が設
けられた構造に形成されている。
OA機器などの情報表示に用いられるディスプレー用カ
ラーブラウン管については、シャドウマスク4の電子ビ
ーム通過孔は円形に形成され、これに対応して蛍光体ス
クリーン3は、図7に示すように、マトリックス状の黒
色光吸収層13のマトリックスホールに埋込まれるよう
にドット状の3色蛍光体層14B ,14G ,14R が設
けられた構造に形成されている。
【0004】通常上記シャドウマスクの電子ビーム通過
孔は、図8に示すように、蛍光体スクリーンと対向する
一方の面側に形成された大孔16と他方の面側(電子銃
側)に形成された小孔17が連通し、その連通部18の
孔径が最も小さい連通孔からなり、電子ビーム通過孔1
9の孔径、形状は、実質的にその大孔16と小孔17と
の連通部18により決定され、上記シャドウマスク4で
は、その連通部18が円形となっている。
孔は、図8に示すように、蛍光体スクリーンと対向する
一方の面側に形成された大孔16と他方の面側(電子銃
側)に形成された小孔17が連通し、その連通部18の
孔径が最も小さい連通孔からなり、電子ビーム通過孔1
9の孔径、形状は、実質的にその大孔16と小孔17と
の連通部18により決定され、上記シャドウマスク4で
は、その連通部18が円形となっている。
【0005】ところで、上記のようにシャドウマスク4
の電子ビーム通過孔19が円形であるカラーブラウン管
は、本来真円であるべき蛍光体スクリーン3の光吸収層
13のマトリックスホール(および蛍光体層14B ,1
4G ,14R )が真円にならないという問題がある。
の電子ビーム通過孔19が円形であるカラーブラウン管
は、本来真円であるべき蛍光体スクリーン3の光吸収層
13のマトリックスホール(および蛍光体層14B ,1
4G ,14R )が真円にならないという問題がある。
【0006】すなわち、一般にカラーブラウン管の蛍光
体スクリーンは、シャドウマスクを蛍光体スクリーン形
成用フォトマスクとして写真印刷法により形成され、そ
の一工程として、図9に示すように、パネル1の内面に
塗布形成された感光膜や感光性蛍光体スラリ層などの蛍
光体スクリーン形成被膜21に、カラーブラウン管の電
子銃に対応する位置に配置された光源22から放射され
る光23により、シャドウマスク4を介して露光し、シ
ャドウマスク4の電子ビーム通過孔に対応するパターン
を焼付ける工程があり、そのパターンの焼付けられた部
分に光吸収層のマトリックスホールや蛍光体層が形成さ
れる。なお、図9において、24は、光源22から放射
される光23の軌道をカラーブラウン管の電子銃から放
出される電子ビームの軌道に近似させる補正レンズ、2
5は、パネル1内面における光量分布を補正する補正フ
ィルターである。
体スクリーンは、シャドウマスクを蛍光体スクリーン形
成用フォトマスクとして写真印刷法により形成され、そ
の一工程として、図9に示すように、パネル1の内面に
塗布形成された感光膜や感光性蛍光体スラリ層などの蛍
光体スクリーン形成被膜21に、カラーブラウン管の電
子銃に対応する位置に配置された光源22から放射され
る光23により、シャドウマスク4を介して露光し、シ
ャドウマスク4の電子ビーム通過孔に対応するパターン
を焼付ける工程があり、そのパターンの焼付けられた部
分に光吸収層のマトリックスホールや蛍光体層が形成さ
れる。なお、図9において、24は、光源22から放射
される光23の軌道をカラーブラウン管の電子銃から放
出される電子ビームの軌道に近似させる補正レンズ、2
5は、パネル1内面における光量分布を補正する補正フ
ィルターである。
【0007】しかし上記方法により、電子ビーム通過孔
が円形であるシャドウマスク4を用いて蛍光体スクリー
ンを形成すると、光源22から放射される光23は、パ
ネル1の中央以外ではシャドウマスク4の電子ビーム通
過孔を斜めに横切ってパネル1の内面に達する。そのた
め、蛍光体スクリーン形成被膜21に投影されるシャド
ウマスク4の電子ビーム通過孔に対応するパターンは、
パネル1の放射方向を短径とする楕円状に歪み、パネル
1の内面に形成される光吸収層のマトリックスホールや
蛍光体層が、図10に光吸収層のマトリックスホール2
7について示すように、パネル1の放射方向を短径とす
る楕円状となり、ホワイト・ユニフォーミティや色純度
などを劣化させる。
が円形であるシャドウマスク4を用いて蛍光体スクリー
ンを形成すると、光源22から放射される光23は、パ
ネル1の中央以外ではシャドウマスク4の電子ビーム通
過孔を斜めに横切ってパネル1の内面に達する。そのた
め、蛍光体スクリーン形成被膜21に投影されるシャド
ウマスク4の電子ビーム通過孔に対応するパターンは、
パネル1の放射方向を短径とする楕円状に歪み、パネル
1の内面に形成される光吸収層のマトリックスホールや
蛍光体層が、図10に光吸収層のマトリックスホール2
7について示すように、パネル1の放射方向を短径とす
る楕円状となり、ホワイト・ユニフォーミティや色純度
などを劣化させる。
【0008】この光吸収層のマトリックスホール27や
蛍光体層の楕円化を防止するためには、シャドウマスク
4の中央以外の電子ビーム通過孔をシャドウマスク4の
放射方向を長径とする楕円状にすればよいが、従来技術
では、このようなシャドウマスクを製造することが困難
である。
蛍光体層の楕円化を防止するためには、シャドウマスク
4の中央以外の電子ビーム通過孔をシャドウマスク4の
放射方向を長径とする楕円状にすればよいが、従来技術
では、このようなシャドウマスクを製造することが困難
である。
【0009】すなわち、従来シャドウマスクの電子ビー
ム通過孔は、フォトエッチング法により形成され、図1
1に示すように、シャドウマスク素材板30の両面に感
光膜31を塗布形成し、その一方の面の感光膜31に、
図12(a)に示すように、図8に示した電子ビーム通
過孔19の大孔16に対応する円形ドット状のパターン
32a の形成された第1ネガ版33a (シャドウマスク
形成用第1フォトマスク)、他方の面の感光膜31に、
図8に示した電子ビーム通過孔19の小孔17に対応す
る円形ドット状のパターンの形成された第2ネガ版33
b (シャドウマスク形成用第2フォトマスク)を密着し
て露光し、両面の感光膜31に各ネガ版33a ,33b
のパターン32a ,32b を焼付け、現像して、シャド
ウマスク素材板30の両面に各ネガ版33a ,33b に
対応するパターンからなるレジスト膜を形成したのち、
このレジスト膜の形成されたシャドウマスク素材板30
を両面からエッチングすることにより形成される。この
方法により楕円状の電子ビーム通過孔を形成するために
は、第1、第2ネガ版33a ,33b の各パターン32
a ,32b を楕円状とすればよいが、このようなパター
ンを形成することは、きわめて困難である。
ム通過孔は、フォトエッチング法により形成され、図1
1に示すように、シャドウマスク素材板30の両面に感
光膜31を塗布形成し、その一方の面の感光膜31に、
図12(a)に示すように、図8に示した電子ビーム通
過孔19の大孔16に対応する円形ドット状のパターン
32a の形成された第1ネガ版33a (シャドウマスク
形成用第1フォトマスク)、他方の面の感光膜31に、
図8に示した電子ビーム通過孔19の小孔17に対応す
る円形ドット状のパターンの形成された第2ネガ版33
b (シャドウマスク形成用第2フォトマスク)を密着し
て露光し、両面の感光膜31に各ネガ版33a ,33b
のパターン32a ,32b を焼付け、現像して、シャド
ウマスク素材板30の両面に各ネガ版33a ,33b に
対応するパターンからなるレジスト膜を形成したのち、
このレジスト膜の形成されたシャドウマスク素材板30
を両面からエッチングすることにより形成される。この
方法により楕円状の電子ビーム通過孔を形成するために
は、第1、第2ネガ版33a ,33b の各パターン32
a ,32b を楕円状とすればよいが、このようなパター
ンを形成することは、きわめて困難である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、OA機
器などの情報表示に用いられるディスプレー用カラーブ
ラウン管は、シャドウマスクの電子ビーム通過孔が円形
に形成され、これに対応して蛍光体スクリーンは、マト
リックス状光吸収層のマトリックスホールに3色蛍光体
層が埋込まれるよう設けられた構造に形成されている。
器などの情報表示に用いられるディスプレー用カラーブ
ラウン管は、シャドウマスクの電子ビーム通過孔が円形
に形成され、これに対応して蛍光体スクリーンは、マト
リックス状光吸収層のマトリックスホールに3色蛍光体
層が埋込まれるよう設けられた構造に形成されている。
【0011】しかし一般にカラーブラウン管の蛍光体ス
クリーンは、シャドウマスクを蛍光体スクリーン形成用
フォトマスクとして写真印刷法により形成され、パネル
の内面に形成された感光膜や感光性蛍光体スラリ層など
の蛍光体スクリーン形成被膜に、カラーブラウン管の電
子銃に対応する位置に配置された光源から放射される光
によりシャドウマスクを介して露光し、シャドウマスク
の電子ビーム通過孔に対応するパターンを焼付けると
き、パネルの中央以外では、光源から放射される光は、
シャドウマスクの電子ビーム通過孔を斜めに横切ってパ
ネルの内面に達するため、蛍光体スクリーン形成用被膜
に投影されるシャドウマスクの電子ビーム通過孔に対応
するパターンがパネルの放射方向を短径とする楕円状に
歪み、パネルの内面に形成される光吸収層のマトリック
スホールや蛍光体層が、パネルの放射方向を短径とする
楕円状となり、ホワイト・ユニフォーミティや色純度な
どを劣化させるという問題がある。
クリーンは、シャドウマスクを蛍光体スクリーン形成用
フォトマスクとして写真印刷法により形成され、パネル
の内面に形成された感光膜や感光性蛍光体スラリ層など
の蛍光体スクリーン形成被膜に、カラーブラウン管の電
子銃に対応する位置に配置された光源から放射される光
によりシャドウマスクを介して露光し、シャドウマスク
の電子ビーム通過孔に対応するパターンを焼付けると
き、パネルの中央以外では、光源から放射される光は、
シャドウマスクの電子ビーム通過孔を斜めに横切ってパ
ネルの内面に達するため、蛍光体スクリーン形成用被膜
に投影されるシャドウマスクの電子ビーム通過孔に対応
するパターンがパネルの放射方向を短径とする楕円状に
歪み、パネルの内面に形成される光吸収層のマトリック
スホールや蛍光体層が、パネルの放射方向を短径とする
楕円状となり、ホワイト・ユニフォーミティや色純度な
どを劣化させるという問題がある。
【0012】この光吸収層のマトリックスホールや蛍光
体層の楕円化を防止するためには、シャドウマスクの中
央以外の電子ビーム通過孔をシャドウマスクの放射方向
を長径とする楕円状にすればよいが、従来技術では、こ
のようなシャドウマスクを製造することが困難である。
体層の楕円化を防止するためには、シャドウマスクの中
央以外の電子ビーム通過孔をシャドウマスクの放射方向
を長径とする楕円状にすればよいが、従来技術では、こ
のようなシャドウマスクを製造することが困難である。
【0013】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、シャドウマスクを蛍光体スクリーン形成用
フォトマスクとして写真印刷法により形成される蛍光体
スクリーンのマトリックス状吸収層のマトリックスホー
ルや蛍光体層を円形にすることができるシャドウマスク
の電子ビーム通過孔を容易に所定の楕円形状にすること
ができるシャドウマスクの製造方法を得ることを目的と
する。
ものであり、シャドウマスクを蛍光体スクリーン形成用
フォトマスクとして写真印刷法により形成される蛍光体
スクリーンのマトリックス状吸収層のマトリックスホー
ルや蛍光体層を円形にすることができるシャドウマスク
の電子ビーム通過孔を容易に所定の楕円形状にすること
ができるシャドウマスクの製造方法を得ることを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】シャドウマスク素材板の
両面に感光膜を形成し、この両面の感光膜をそれぞれ大
孔用パターンの形成された第1フォトマスクおよび小孔
用パターンの形成された第2フォトマスクを介して露光
し現像して両面の感光膜にそれぞれ各フォトマスクのパ
ターンに対応するパターンからなるレジスト膜を形成し
たのち、このレジスト膜の形成されたシャドウマスク素
材板を両面からエッチングしてこのシャドウマスク素材
板の一方の面側に大孔、他方の面側に小孔を形成して電
子ビーム通過孔を形成するカラーブラウン管用シャドウ
マスクの製造方法において、第1フォトマスクの大孔用
パターンをフォトマスクの放射方向に円形ドットの中心
位置をずらして2度打ちして得られるピーナッツ形状と
し、第2フォトマスクの小孔用パターンを円形とし、こ
れら第1、第2フォトマスクを用いてシャドウマスク素
材板に電子ビームの軌道方向からみて円形をなす電子ビ
ーム通過孔を形成するようにした。
両面に感光膜を形成し、この両面の感光膜をそれぞれ大
孔用パターンの形成された第1フォトマスクおよび小孔
用パターンの形成された第2フォトマスクを介して露光
し現像して両面の感光膜にそれぞれ各フォトマスクのパ
ターンに対応するパターンからなるレジスト膜を形成し
たのち、このレジスト膜の形成されたシャドウマスク素
材板を両面からエッチングしてこのシャドウマスク素材
板の一方の面側に大孔、他方の面側に小孔を形成して電
子ビーム通過孔を形成するカラーブラウン管用シャドウ
マスクの製造方法において、第1フォトマスクの大孔用
パターンをフォトマスクの放射方向に円形ドットの中心
位置をずらして2度打ちして得られるピーナッツ形状と
し、第2フォトマスクの小孔用パターンを円形とし、こ
れら第1、第2フォトマスクを用いてシャドウマスク素
材板に電子ビームの軌道方向からみて円形をなす電子ビ
ーム通過孔を形成するようにした。
【0015】
【作用】上記のように、シャドウマスクの電子ビーム通
過孔の形成に用いられる第1、第2フォトマスクを構成
すると、実質的に電子ビーム通過孔の形成を決定する大
孔と小孔との連通部の形状が大孔の形状により大きく支
配されるため、電子ビーム通過孔をシャドウマスク素材
板に垂直な方向からみてシャドウマスクの放射方向を長
径とする楕円状とし、電子ビームの軌道方向からみたと
き、円形となるようにすることができる。
過孔の形成に用いられる第1、第2フォトマスクを構成
すると、実質的に電子ビーム通過孔の形成を決定する大
孔と小孔との連通部の形状が大孔の形状により大きく支
配されるため、電子ビーム通過孔をシャドウマスク素材
板に垂直な方向からみてシャドウマスクの放射方向を長
径とする楕円状とし、電子ビームの軌道方向からみたと
き、円形となるようにすることができる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
づいて説明する。
【0017】図1にその一実施例に係るシャドウマスク
を示す。このシャドウマスクは、パネルの内面に形成さ
れたマトリックス状の黒色光吸収層のマトリックスホー
ルに埋込まれるように青、緑、赤に発光するドット状の
蛍光体層が設けられた蛍光体スクリーンと対向する主面
部40に、多数の電子ビーム通過孔41が形成されたマ
スク本体42と、このマスク本体42の周辺部に取付け
られたマスクフレーム43とからなる。
を示す。このシャドウマスクは、パネルの内面に形成さ
れたマトリックス状の黒色光吸収層のマトリックスホー
ルに埋込まれるように青、緑、赤に発光するドット状の
蛍光体層が設けられた蛍光体スクリーンと対向する主面
部40に、多数の電子ビーム通過孔41が形成されたマ
スク本体42と、このマスク本体42の周辺部に取付け
られたマスクフレーム43とからなる。
【0018】そのマスク本体42の各電子ビーム通過孔
41は、図8に示したように、蛍光体スクリーンと対向
する面側に形成された大孔と他方の面側に形成された小
孔とが連通し、その連通部の孔径が最も小さい連通孔か
らなり、上記マスク本体42の電子ビーム通過孔41
は、実質的に電子ビーム通過孔の孔径、形状を決定する
連通部が、シャドウマスクの中心軸(Z軸)(管軸と一
致)方向からみたとき、マスク本体41の中央では円形
であるが、中央以外では、シャドウマスクの放射方向を
長径とする楕円状に形成され、カラーブラウン管の電子
銃から放出され、偏向装置により偏向された電子ビーム
の軌道方向(またはシャドウマスクをフォトマスクとし
て写真印刷法により蛍光体スクリーンを形成するとき、
光源から放射される光の軌道方向(図9参照))からみ
るとき、その連通部が円形をなす形状に形成されてい
る。図2(a)および(b)に、上記シャドウマスクの
中心軸方向からみたときのマスク本体42中央の電子ビ
ーム通過孔41の形状(円形)を、同(c)および
(d)に、水平軸(H軸)端の電子ビーム通過孔41の
形状(楕円状)を、同(e)および(f)に、垂直軸
(V軸)端の電子ビーム通過孔41の形状(楕円状)
を、同(g)および(h)に、対角軸(D軸)端の電子
ビーム通過孔41の形状(楕円状)を示す。
41は、図8に示したように、蛍光体スクリーンと対向
する面側に形成された大孔と他方の面側に形成された小
孔とが連通し、その連通部の孔径が最も小さい連通孔か
らなり、上記マスク本体42の電子ビーム通過孔41
は、実質的に電子ビーム通過孔の孔径、形状を決定する
連通部が、シャドウマスクの中心軸(Z軸)(管軸と一
致)方向からみたとき、マスク本体41の中央では円形
であるが、中央以外では、シャドウマスクの放射方向を
長径とする楕円状に形成され、カラーブラウン管の電子
銃から放出され、偏向装置により偏向された電子ビーム
の軌道方向(またはシャドウマスクをフォトマスクとし
て写真印刷法により蛍光体スクリーンを形成するとき、
光源から放射される光の軌道方向(図9参照))からみ
るとき、その連通部が円形をなす形状に形成されてい
る。図2(a)および(b)に、上記シャドウマスクの
中心軸方向からみたときのマスク本体42中央の電子ビ
ーム通過孔41の形状(円形)を、同(c)および
(d)に、水平軸(H軸)端の電子ビーム通過孔41の
形状(楕円状)を、同(e)および(f)に、垂直軸
(V軸)端の電子ビーム通過孔41の形状(楕円状)
を、同(g)および(h)に、対角軸(D軸)端の電子
ビーム通過孔41の形状(楕円状)を示す。
【0019】このようなシャドウマスクの電子ビーム通
過孔41は、従来のシャドウマスクと同様にフォトエッ
チング法により形成される。
過孔41は、従来のシャドウマスクと同様にフォトエッ
チング法により形成される。
【0020】すなわち、図3(a)に示すように、まず
シャドウマスク素材板30の両面に、たとえば牛乳カゼ
イン酸アルカリと重クロム酸アンモニウムを主成分とす
る感光剤を塗布し乾燥して感光膜31を形成する。つい
で同(b)に示すように、その一方の面の感光膜31に
後述する第1ネガ版45a (シャドウマスク形成用第1
フォトマスク)、他方の感光膜31に第2ネガ版45b
(シャドウマスク形成用第2フォトマスク)を密着し、
これら第1、第2ネガ版45a ,45b の前面に配置さ
れた光源46から放射される光により露光し、両面の感
光膜31にそれぞれ第1、第2ネガ版45a ,45b の
パターンを焼付ける。つぎにこの第1、第2ネガ版45
a ,45b のパターンの焼付けられた感光膜31を現像
して未感光部を除去し、同(c)に示すように、シャド
ウマスク素材板30の両面に、各ネガ版45a ,45b
のパターンに対応するパターンからなるレジスト膜46
a,46b を形成する。つぎに同(d)に示すように、
このレジスト膜46a ,46b の形成されたシャドウマ
スク素材板30を両面からエッチングして、レジスト膜
46a の形成されている一方の面側から大孔47、レジ
スト膜46b の形成されている他方の面側から小孔48
を形成し、これら大孔47および小孔48が連通した電
子ビーム通過孔41を形成する。つぎにこの電子ビーム
通過孔41の形成されたシャドウマスク素材板30の両
面に残存するレジスト膜46a ,46b を剥離して、同
(e)に示すように、平板状のフラットマスク49を形
成する。
シャドウマスク素材板30の両面に、たとえば牛乳カゼ
イン酸アルカリと重クロム酸アンモニウムを主成分とす
る感光剤を塗布し乾燥して感光膜31を形成する。つい
で同(b)に示すように、その一方の面の感光膜31に
後述する第1ネガ版45a (シャドウマスク形成用第1
フォトマスク)、他方の感光膜31に第2ネガ版45b
(シャドウマスク形成用第2フォトマスク)を密着し、
これら第1、第2ネガ版45a ,45b の前面に配置さ
れた光源46から放射される光により露光し、両面の感
光膜31にそれぞれ第1、第2ネガ版45a ,45b の
パターンを焼付ける。つぎにこの第1、第2ネガ版45
a ,45b のパターンの焼付けられた感光膜31を現像
して未感光部を除去し、同(c)に示すように、シャド
ウマスク素材板30の両面に、各ネガ版45a ,45b
のパターンに対応するパターンからなるレジスト膜46
a,46b を形成する。つぎに同(d)に示すように、
このレジスト膜46a ,46b の形成されたシャドウマ
スク素材板30を両面からエッチングして、レジスト膜
46a の形成されている一方の面側から大孔47、レジ
スト膜46b の形成されている他方の面側から小孔48
を形成し、これら大孔47および小孔48が連通した電
子ビーム通過孔41を形成する。つぎにこの電子ビーム
通過孔41の形成されたシャドウマスク素材板30の両
面に残存するレジスト膜46a ,46b を剥離して、同
(e)に示すように、平板状のフラットマスク49を形
成する。
【0021】シャドウマスクは、その後、プレス成形加
工により上記フラットマスク49を所定形状に成形し、
さらにその周辺部に別途形成されたマスクフレームを溶
接することにより製造される。
工により上記フラットマスク49を所定形状に成形し、
さらにその周辺部に別途形成されたマスクフレームを溶
接することにより製造される。
【0022】上記一対のネガ版45a ,45b のうち、
第1ネガ版45a の大孔用パターンは、図4(a)に示
すように、中央では円形パターン51C であるが、周辺
部に近づくにしたがって、水平軸端部、垂直軸端部およ
び対角軸端部のパターン51H ,51V ,51D につい
て示したように、ネガ版45a の放射方向を長径とする
ピーナッツ形状となっている。これに対して、第2ネガ
版45b の小孔用パターンは、同(b)に示すように、
ネガ版45b の全面にわたり、第1ネガ版45a のパタ
ーンよりも小径の円形パターン52となっている。これ
ら第1、第2ネガ版45a ,45b のパターンは、これ
らネガ版45a 、45b を正しく重ね合せたとき、図5
(a)乃至(d)に示すように、同軸になるように形成
され、特に第1ネガ版45a のピーナッツ形状パターン
に対して、第2ネガ版45b の円形パターン52は、第
1ネガ版45a のピーナッツ形状パターンの長径方向の
中心に第2ネガ版45b の円形パターン52の中心が一
致するように形成されている。
第1ネガ版45a の大孔用パターンは、図4(a)に示
すように、中央では円形パターン51C であるが、周辺
部に近づくにしたがって、水平軸端部、垂直軸端部およ
び対角軸端部のパターン51H ,51V ,51D につい
て示したように、ネガ版45a の放射方向を長径とする
ピーナッツ形状となっている。これに対して、第2ネガ
版45b の小孔用パターンは、同(b)に示すように、
ネガ版45b の全面にわたり、第1ネガ版45a のパタ
ーンよりも小径の円形パターン52となっている。これ
ら第1、第2ネガ版45a ,45b のパターンは、これ
らネガ版45a 、45b を正しく重ね合せたとき、図5
(a)乃至(d)に示すように、同軸になるように形成
され、特に第1ネガ版45a のピーナッツ形状パターン
に対して、第2ネガ版45b の円形パターン52は、第
1ネガ版45a のピーナッツ形状パターンの長径方向の
中心に第2ネガ版45b の円形パターン52の中心が一
致するように形成されている。
【0023】このようなネガ版45a 、45b は、フォ
トプロッターにより写真乾板に所定直径の円形ドットを
プロットすることにより形成される。特に第1ネガ版4
5aについては、中央の円形パターン51C は、円形ド
ットを1回プロットすることにより形成されるが、中央
以外のパターンは、写真乾板の放射方向に同一直径の円
形ドットを所定間隔ずらして2度プロットすることによ
り形成される。また第2ネガ版45b については、写真
乾板の全面に所定直径の円形ドットを所定ピッチで1回
づつプロットすることにより形成される。
トプロッターにより写真乾板に所定直径の円形ドットを
プロットすることにより形成される。特に第1ネガ版4
5aについては、中央の円形パターン51C は、円形ド
ットを1回プロットすることにより形成されるが、中央
以外のパターンは、写真乾板の放射方向に同一直径の円
形ドットを所定間隔ずらして2度プロットすることによ
り形成される。また第2ネガ版45b については、写真
乾板の全面に所定直径の円形ドットを所定ピッチで1回
づつプロットすることにより形成される。
【0024】ところで、上記のように中央では円形パタ
ーン51C であるが、周辺部に近づくにしたがって、ネ
ガ版の放射方向を長径とするピーナッツ形状のパターン
からなる第1ネガ版45a と、ネガ版の全面にわたり、
円形パターン52からなる第2ネガ版45b を用いて、
フォトエッチング法によりシャドウマスクの電子ビーム
通過孔41を形成すると、第1ネガ版45a のパターン
に対応してシャドウマスク素材30の一方の面側に形成
される電子ビーム通過孔41の大孔47を、図2(c)
乃至(h)に示したように、シャドウマスクの周辺部に
近づくにしたがって、その放射方向を長径とする楕円状
とすることができる。このように大孔47を楕円状とす
ると、この大孔47とマスク素材30の他方の面側に形
成される小孔48との連通部の形状は、上記大孔47の
形状に大きく支配され、この連通部の形状も、シャドウ
マスクの中心軸方向からみて、その放射方向を長径とす
る楕円状となる。したがって第1ネガ版45a のピーナ
ッツ形状パターンを形成するとき、写真乾板の放射方向
にずらして2回プロットする円形ドットの間隔を、写真
乾板の位置により適宜調整することにより、カラーブラ
ウン管の電子銃から放出され、偏向装置により偏向され
た電子ビームの軌道方向からみたとき、形成される電子
ビーム通過孔41の連通部が円形となるようにすること
ができる。
ーン51C であるが、周辺部に近づくにしたがって、ネ
ガ版の放射方向を長径とするピーナッツ形状のパターン
からなる第1ネガ版45a と、ネガ版の全面にわたり、
円形パターン52からなる第2ネガ版45b を用いて、
フォトエッチング法によりシャドウマスクの電子ビーム
通過孔41を形成すると、第1ネガ版45a のパターン
に対応してシャドウマスク素材30の一方の面側に形成
される電子ビーム通過孔41の大孔47を、図2(c)
乃至(h)に示したように、シャドウマスクの周辺部に
近づくにしたがって、その放射方向を長径とする楕円状
とすることができる。このように大孔47を楕円状とす
ると、この大孔47とマスク素材30の他方の面側に形
成される小孔48との連通部の形状は、上記大孔47の
形状に大きく支配され、この連通部の形状も、シャドウ
マスクの中心軸方向からみて、その放射方向を長径とす
る楕円状となる。したがって第1ネガ版45a のピーナ
ッツ形状パターンを形成するとき、写真乾板の放射方向
にずらして2回プロットする円形ドットの間隔を、写真
乾板の位置により適宜調整することにより、カラーブラ
ウン管の電子銃から放出され、偏向装置により偏向され
た電子ビームの軌道方向からみたとき、形成される電子
ビーム通過孔41の連通部が円形となるようにすること
ができる。
【0025】そして上記のように電子ビーム通過孔41
の連通部を、偏向装置により偏向された電子ビームの軌
道方向からみたときに円形となるようにすると、一般に
上記偏向装置により偏向される電子ビームの軌道と、シ
ャドウマスクをフォトマスクとして写真印刷法方により
パネルの内面に蛍光体スクリーンを形成するときに光源
から放射される光の軌道とは、ほぼ一致するため、蛍光
体スクリーンを構成するマトリックス状の光吸収層のマ
トリックスホールや、そのマトリックスホールに埋込ま
れるように設けられる3色蛍光体層を円形とすることが
できる。その結果、従来マトリックス状光吸収層のマト
リックスホールがパネルの放射方向に楕円状に歪むため
に生じたホワイト・ユニフォーミティや色純度の劣化を
防止し、蛍光体スクリーンに描かれる画像の品位を向上
させることができる。
の連通部を、偏向装置により偏向された電子ビームの軌
道方向からみたときに円形となるようにすると、一般に
上記偏向装置により偏向される電子ビームの軌道と、シ
ャドウマスクをフォトマスクとして写真印刷法方により
パネルの内面に蛍光体スクリーンを形成するときに光源
から放射される光の軌道とは、ほぼ一致するため、蛍光
体スクリーンを構成するマトリックス状の光吸収層のマ
トリックスホールや、そのマトリックスホールに埋込ま
れるように設けられる3色蛍光体層を円形とすることが
できる。その結果、従来マトリックス状光吸収層のマト
リックスホールがパネルの放射方向に楕円状に歪むため
に生じたホワイト・ユニフォーミティや色純度の劣化を
防止し、蛍光体スクリーンに描かれる画像の品位を向上
させることができる。
【0026】なお、上記第1ネガ版45a のピーナッツ
形状のパターンは、これを構成する同一直径の2つの円
形ドットの間隔が円形ドットの半径以上になると、シャ
ドウマスクの電子ビーム通過孔の連通部がシャドウマス
クの中心軸方向からみて楕円状とすることができなくな
る。またマスク素材30の両面にレジスト膜46を形成
したのちのエッチング時に、レジスト膜46の剥がれに
より孔欠点が発生しやすくなる。そのため、特に2つの
円形ドットの間隔が楕円の離心率で150%以上となる
場合は、2つの円形ドットの中間にさらにもう1つの円
形ドットをプロットするとよく、それにより、電子ビー
ム通過孔の連通部をシャドウマスクの中心軸方向からみ
て楕円状とすることができる。
形状のパターンは、これを構成する同一直径の2つの円
形ドットの間隔が円形ドットの半径以上になると、シャ
ドウマスクの電子ビーム通過孔の連通部がシャドウマス
クの中心軸方向からみて楕円状とすることができなくな
る。またマスク素材30の両面にレジスト膜46を形成
したのちのエッチング時に、レジスト膜46の剥がれに
より孔欠点が発生しやすくなる。そのため、特に2つの
円形ドットの間隔が楕円の離心率で150%以上となる
場合は、2つの円形ドットの中間にさらにもう1つの円
形ドットをプロットするとよく、それにより、電子ビー
ム通過孔の連通部をシャドウマスクの中心軸方向からみ
て楕円状とすることができる。
【0027】なお、上記実施例では、第1および第2ネ
ガ版のパターンをそれぞれネガ版の全面にわたり同一直
径の円形ドットをプロットして形成したが、蛍光体スク
リーンのマトリックス状の光吸収層のマトリックスホー
ルをパネルの中心から周辺部に近づくにしたがって小さ
くする場合には、シャドウマスクの電子ビーム通過孔
も、シャドウマスクの中心から周辺部に近づくにしたが
って小さくする必要があり、このような電子ビーム通過
孔を形成するためには、第1および第2ネガ版のパター
ンも、ネガ版の中心から周辺部に近づくにしたがって小
さくする必要がある。このようなネガ版のパターンは、
ネガ版を製作するときプロットする円形ドットを、ネガ
版の中心から周辺部に近づくにしたがって小さくするこ
とにより形成することができる。
ガ版のパターンをそれぞれネガ版の全面にわたり同一直
径の円形ドットをプロットして形成したが、蛍光体スク
リーンのマトリックス状の光吸収層のマトリックスホー
ルをパネルの中心から周辺部に近づくにしたがって小さ
くする場合には、シャドウマスクの電子ビーム通過孔
も、シャドウマスクの中心から周辺部に近づくにしたが
って小さくする必要があり、このような電子ビーム通過
孔を形成するためには、第1および第2ネガ版のパター
ンも、ネガ版の中心から周辺部に近づくにしたがって小
さくする必要がある。このようなネガ版のパターンは、
ネガ版を製作するときプロットする円形ドットを、ネガ
版の中心から周辺部に近づくにしたがって小さくするこ
とにより形成することができる。
【0028】また、上記実施例では、蛍光体スクリーン
がマトリックス状の光吸収層とそのマトリックスホール
に埋込まれるように設けられたドット状の3色蛍光体層
からなるカラーブラウン管について説明したが、この発
明に係るシャドウマスクは、蛍光体スクリーンが光吸収
層をもたない3色蛍光体層からなるカラーブラウン管に
適用して、3色蛍光体層を円形にすることができる。
がマトリックス状の光吸収層とそのマトリックスホール
に埋込まれるように設けられたドット状の3色蛍光体層
からなるカラーブラウン管について説明したが、この発
明に係るシャドウマスクは、蛍光体スクリーンが光吸収
層をもたない3色蛍光体層からなるカラーブラウン管に
適用して、3色蛍光体層を円形にすることができる。
【0029】
【発明の効果】シャドウマスク素材板の両面に感光膜を
形成し、この両面の感光膜をそれぞれ大孔用パターンの
形成された第1フォトマスクおよび小孔用パターンの形
成された第2フォトマスクを介して露光し現像して両面
の感光膜にそれぞれ各フォトマスクのパターンに対応す
るパターンからなるレジスト膜を形成し、このレジスト
膜の形成されたシャドウマスク素材板を両面からエッチ
ングしてこの板状部材の一方の面側に大孔、他方の面側
に小孔を形成して電子ビーム通過孔を形成するカラーブ
ラウン管用シャドウマスクの製造方法において、第1フ
ォトマスクの大孔用パターンをフォトマスクの放射方向
に円形ドットの中心位置をずらして2度打ちして得られ
るピーナッツ形状とし、第2フォトマスクの小孔用パタ
ーンを円形とすると、シャドウマスクの電子ビーム通過
孔をシャドウマスクの中心軸方向からみて楕円状とし、
電子銃から放出され、偏向装置により偏向された電子ビ
ームの軌道方向からみて円形をなす形状に形成すること
ができる。それにより、蛍光体スクリーンのマトリック
ス状光吸収層のマトリックスホールやドット状3色蛍光
体を円形とすることができ、従来マトリックス状光吸収
層のマトリックスホールや蛍光体スクリーンがパネルの
放射方向に楕円状に歪むために生じたホワイト・ユニフ
ォーミティや色純度の劣化を防止し、蛍光体スクリーン
に描かれる画像の品位を向上させることができる。
形成し、この両面の感光膜をそれぞれ大孔用パターンの
形成された第1フォトマスクおよび小孔用パターンの形
成された第2フォトマスクを介して露光し現像して両面
の感光膜にそれぞれ各フォトマスクのパターンに対応す
るパターンからなるレジスト膜を形成し、このレジスト
膜の形成されたシャドウマスク素材板を両面からエッチ
ングしてこの板状部材の一方の面側に大孔、他方の面側
に小孔を形成して電子ビーム通過孔を形成するカラーブ
ラウン管用シャドウマスクの製造方法において、第1フ
ォトマスクの大孔用パターンをフォトマスクの放射方向
に円形ドットの中心位置をずらして2度打ちして得られ
るピーナッツ形状とし、第2フォトマスクの小孔用パタ
ーンを円形とすると、シャドウマスクの電子ビーム通過
孔をシャドウマスクの中心軸方向からみて楕円状とし、
電子銃から放出され、偏向装置により偏向された電子ビ
ームの軌道方向からみて円形をなす形状に形成すること
ができる。それにより、蛍光体スクリーンのマトリック
ス状光吸収層のマトリックスホールやドット状3色蛍光
体を円形とすることができ、従来マトリックス状光吸収
層のマトリックスホールや蛍光体スクリーンがパネルの
放射方向に楕円状に歪むために生じたホワイト・ユニフ
ォーミティや色純度の劣化を防止し、蛍光体スクリーン
に描かれる画像の品位を向上させることができる。
【図1】図1(a)はこの発明の一実施例に係るシャド
ウマスクの構成を示す平面図、図1(b)はその断面図
である。
ウマスクの構成を示す平面図、図1(b)はその断面図
である。
【図2】図2(a)は上記シャドウマスクのマスク本体
の中央の電子ビーム通過孔の形状をシャドウマスクの中
心軸方向からみた図、図2(b)はその水平軸断面図、
図2(c)は水平軸端部の電子ビーム通過孔の形状をシ
ャドウマスクの中心軸方向からみた図、図2(d)はそ
の水平軸断面図、図2(e)は垂直軸端部の電子ビーム
通過孔の形状をシャドウマスクの中心軸方向からみた
図、図2(f)はその垂直軸断面図、図2(g)は対角
軸端部の電子ビーム通過孔の形状をシャドウマスクの中
心軸方向からみた図、図2(h)はその対角軸断面図で
ある。
の中央の電子ビーム通過孔の形状をシャドウマスクの中
心軸方向からみた図、図2(b)はその水平軸断面図、
図2(c)は水平軸端部の電子ビーム通過孔の形状をシ
ャドウマスクの中心軸方向からみた図、図2(d)はそ
の水平軸断面図、図2(e)は垂直軸端部の電子ビーム
通過孔の形状をシャドウマスクの中心軸方向からみた
図、図2(f)はその垂直軸断面図、図2(g)は対角
軸端部の電子ビーム通過孔の形状をシャドウマスクの中
心軸方向からみた図、図2(h)はその対角軸断面図で
ある。
【図3】図3(a)乃至(e)はそれぞれ上記シャドウ
マスクの製造方法を説明するための図である。
マスクの製造方法を説明するための図である。
【図4】図4(a)は上記シャドウマスクの製造方法に
用いられる第1ネガ版のパターンを示す図、図4(b)
は同じく第2ネガ版のパターンを示す図である。
用いられる第1ネガ版のパターンを示す図、図4(b)
は同じく第2ネガ版のパターンを示す図である。
【図5】図5(a)は上記第1、第2ネガ版の中央のパ
ターンを示す図、図5(b)は水平軸端部のパターンを
示す図、図5(c)は垂直軸端部のパターンを示す図、
図5(d)は対角軸端部のパターンを示す図である。
ターンを示す図、図5(b)は水平軸端部のパターンを
示す図、図5(c)は垂直軸端部のパターンを示す図、
図5(d)は対角軸端部のパターンを示す図である。
【図6】カラーブラウン管の構成を示す図である。
【図7】従来のカラーブラウン管の蛍光体スクリーンの
構成を示す断面図である。
構成を示す断面図である。
【図8】従来のカラーブラウン管のシャドウマスクの電
子ビーム通過孔の形状を示す断面図である。
子ビーム通過孔の形状を示す断面図である。
【図9】上記カラーブラウン管の蛍光体スクリーンの形
成方法を説明するための図である。
成方法を説明するための図である。
【図10】従来のカラーブラウン管の蛍光体スクリーン
の問題点を説明するための図である。
の問題点を説明するための図である。
【図11】従来のカラーブラウン管のシャドウマスクの
製造方法を説明するための図である。
製造方法を説明するための図である。
【図12】図12(a)は従来のシャドウマスクの電子
ビーム通過孔形成に用いられる第1ネガ版のパターンを
示す図、図12(b)は同じく第2ネガ版のパターンを
示す図である。
ビーム通過孔形成に用いられる第1ネガ版のパターンを
示す図、図12(b)は同じく第2ネガ版のパターンを
示す図である。
30…シャドウマスク素材板 31…感光膜 41…電子ビーム通過孔 42…マスク本体 43…マスクフレーム 45a …第1ネガ版 45b …第2ネガ版 46a ,46b …レジスト膜 47…大孔 48…小孔 51O 、51H ,51V ,51D …大孔用パターン 52…小孔用パターン
Claims (2)
- 【請求項1】 シャドウマスク素材板の両面に感光膜を
形成し、この両面の感光膜をそれぞれ大孔用パターンの
形成された第1フォトマスクおよび小孔用パターンの形
成された第2フォトマスクを介して露光し現像して上記
両面の感光膜にそれぞれ上記各フォトマスクのパターン
に対応するパターンからなるレジスト膜を形成したの
ち、このレジスト膜の形成されたシャドウマスク素材板
を両面からエッチングしてこのシャドウマスク素材板の
一方の面側に大孔、他方の面側に小孔を形成して電子ビ
ーム通過孔を形成するカラーブラウン管用シャドウマス
クの製造方法において、 上記第1フォトマスクの大孔用パターンをフォトマスク
の放射方向に円形ドットの中心位置をずらして2度打ち
して得られるピーナッツ形状とし、上記第2フォトマス
クの小孔用パターンを円形とし、これら第1、第2フォ
トマスクを用いて上記シャドウマスク素材板に電子ビー
ムの軌道方向からみて円形をなす電子ビーム通過孔を形
成することを特徴とするカラーブラウン管用シャドウマ
スクの製造方法。 - 【請求項2】 大孔用パターンを構成する円形ドットを
第1フォトマスクの中心から周辺部に近づくにしたがっ
て小さくし、この第1フォトマスクを用いて中心から周
辺部に近づくにしたがって孔径が小さくなる電子ビーム
通過孔を形成することを特徴とする請求項1記載のカラ
ーブラウン管用シャドウマスクの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13322895A JPH08329839A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | カラーブラウン管用シャドウマスクの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13322895A JPH08329839A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | カラーブラウン管用シャドウマスクの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08329839A true JPH08329839A (ja) | 1996-12-13 |
Family
ID=15099731
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13322895A Pending JPH08329839A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | カラーブラウン管用シャドウマスクの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08329839A (ja) |
-
1995
- 1995-05-31 JP JP13322895A patent/JPH08329839A/ja active Pending
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