JP2001108052A - ボールねじ送り装置 - Google Patents

ボールねじ送り装置

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JP2001108052A
JP2001108052A JP28684799A JP28684799A JP2001108052A JP 2001108052 A JP2001108052 A JP 2001108052A JP 28684799 A JP28684799 A JP 28684799A JP 28684799 A JP28684799 A JP 28684799A JP 2001108052 A JP2001108052 A JP 2001108052A
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JP
Japan
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coolant
screw shaft
flow hole
peripheral surface
delivery pipe
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JP28684799A
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English (en)
Inventor
Katsuyuki Suzuki
克之 鈴木
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Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の大型化及び複雑化を招くことなく、且
つ組み立て作業を比較的容易に行うことができる冷却機
構を備えたボールねじ送り装置を提供する。 【解決手段】 ねじ軸5の一方の端部にはサーボモータ
1が結合され、ねじ軸5の中間部分にはボールナット6
が取り付けられている。ねじ軸5の他方の端部にはシー
ルリング14を介してジャケット13が取り付けられて
いる。ジャケット13は、ハウジング7によって支持さ
れ、ジャケット13とねじ軸5の端面との間に空洞部1
5が形成されている。冷却液流通孔11は、ねじ軸5の
中心部に形成され、空洞部15に開口し、先端が前記一
方の端部近傍まで到達している。冷却液送出管12は、
冷却液流通孔11の中に挿入され、冷却液を冷却液流通
孔11の先端部まで送り込む。冷却液は、冷却液流通孔
11と冷却液送出管12との間に形成された隙間を冷却
液流通孔11の後端側に向けて流れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械等におい
て移動部分の送り機構として使用されるボールねじ送り
装置に係り、特に、そのねじ軸の冷却機構に関する。
【0002】
【従来の技術】マシニングセンタ等の工作機械では、主
軸頭、コラムあるいは移動テーブルなどの移動部分の送
り装置としてボールねじ送り機構が広く採用されてい
る。ボールねじ送り機構は比較的高い伝達効率を有して
いる。しかし、伝達動力をW、伝達効率をηとしたと
き、“W*(1−η)”で表されるエネルギが熱に変換
され、ねじ軸及びボールナットの温度上昇を生じさせる
という問題がある。
【0003】このため、高速送り工作機械や高精度工作
機械においては、ねじの破損や熱変位に起因する精度低
下を防止するため、ねじ軸の内部に冷却液を流してねじ
軸を冷却する冷却機構付きのボールねじ送り装置が使用
されている。
【0004】図4に、従来の冷却機構付きのボールねじ
送り装置の一例を示す。
【0005】ねじ送り装置55は、工作機械のベース等
に設けられた2つのブラケット50、51間に軸回転自
在に支持されたねじ軸56を有している。ボールナット
57は、駆動対象であるテーブル等に固定されており、
ねじ軸56の回転によってねじ軸56の軸方向に駆動さ
れる。ねじ軸56の内部には、軸方向に冷却液流通孔5
6bが形成されている。また、ねじ軸56は、カップリ
ング31を介して駆動用サーボモータ40の駆動軸41
に連結されている。
【0006】前記ねじ軸56のサーボモータ40とは反
対側の軸端56n側には、冷却液供給ジャケット62
が、冷却液を冷却液流通孔56bに供給受渡し自在な形
で設置されている。これに対して、前記ねじ軸56のサ
ーボモータ40側の軸端56mの近傍には、冷却液回収
ジャケット63が、冷却液を回収受取り自在な形で設置
されている。
【0007】ねじ軸56に冷却液を供給する冷却液供給
ジャケット62(または、回収する冷却液回収ジャケッ
ト63)は、ねじ軸56のサーボモータ40とは反対側
の軸端56nには比較的容易に設けることができるが、
サーボモータ40側の軸端56mには、カップリング3
1やブラケット51があるため、設けることが必ずしも
容易ではない。そのため、図5に示した例においては、
ブラケツト51を軸受部よりもねじ軸の中央側に延長
し、その延長された部分に冷却液回収ジャケット63を
設けている。
【0008】この様に、軸受部よりもねじ軸56の中央
側に冷却液回収ジャケット63を設けると、そのスペー
ス分だけねじ軸56を長くする必要が生じる。ねじ軸5
6が長くなると以下の様な問題が生じる。
【0009】(a)工作機械のベース等の構造物全長が
長くなり、製作費用がかさみ、工作機械の所要設置寸法
も大きくなる。
【0010】(b)送り系の剛性が低下する。
【0011】(c)モータ軸換算負荷イナーシャが大き
くなる。
【0012】特開平10−43991号公報には、上記
の様な問題点を改善するため、図5に示すボールねじ装
置が記載されている。この例では、冷却液回収ジャケッ
ト分のスペースの増加を避けるため、ねじ軸56とサー
ボモータ40の駆動軸41とを互いに連結するカップリ
ング31の周囲に、冷却液回収ジャケット63が設けら
れている。
【0013】即ち、カップリング31の内部には、駆動
軸41の端部とねじ軸56の端部56mとの間に隙間空
間41bが設けられている。カップリング31には、こ
の隙間空間41bに開口し、内周面から外周面に貫通す
る放射状の流通孔32が設けられている。ハウジング4
2の内側のカップリング31に面する位置には、スリー
ブ44が嵌め込まれ、このスリーブ44の内側には環状
の第一オイルシール45及び第ニオイルシール46が軸
方向に互いに間隔を空けて固定されている。これによっ
て、カップリング31の外周面、スリーブ44の内周
面、第一オイルシール45及び第ニオイルシール46に
より取り囲まれた環状の空間部(冷却液溜まり47)が
形成されている。前記流通孔32は、この冷却液溜まり
47と前記隙間空間41bの間を連通させている。更
に、ハウジング42及びスリーブ44を側面から貫通す
る様に、管継手用接続部49が設けられ、前記冷却液溜
まり47は、この管継手用接続部49を介して、外部の
冷却液回収ユニットに接続されている。
【0014】以上の様な構造を採用することによって、
先に述べた問題点を解消することができるが、新たに次
の様な問題が生じる。
【0015】(a)上記の様なカップリング31は、製
作に手間が掛り、市販されているカップリングと比べて
高価になる。
【0016】(b)カップリング部を組み立てる作業
は、一般的に、サーボモータの駆動軸41とねじ軸56
と間の芯出しやバックラッシュの除去などのため注意深
く行う必要がある。上記の様な構造を採用した場合に
は、その際、更に、第一オイルシール45及び第ニオイ
ルシール46によるシール機能を確保することにも注意
を払わなければならない。このため、カップリング部の
組立作業の工数が多くなる上、連結機能の異常や冷却液
漏れなどの故障が生じ易くなる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の様な
ボールねじ送り装置にねじ軸の冷却機構を設ける際の問
題点に鑑み成されたものであり、本発明の目的は、装置
の大型化及び複雑化を招くことなく、且つ組み立て作業
を比較的容易に行うことが可能な冷却機構付きのボール
ねじ送り装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明のボールねじ送り
装置は、両端部において軸受で支持されたねじ軸と、ね
じ軸の第一の端部側に結合されたサーボモータと、ねじ
軸の第二の端部側に設けられ、前記軸受の一方を保持す
るハウジングと、このハウジングに固定され、ねじ軸の
端面近傍に装着されたシールリングを介してねじ軸に取
り付けられ、ねじ軸の端面を周囲から取り囲んで当該端
面との間に冷却液が通過する空洞部を形成するジャケッ
トと、ねじ軸の中心部に軸方向と平行に形成され、ねじ
軸の前記第二の端部側に前記空洞部に開口する開口部を
有し、その先端がねじ軸の前記第一の端部近傍まで到達
する冷却液流通孔と、前記開口部から前記冷却液流通孔
の中に挿入され、後端部が前記ジャケットによって支持
され、先端部が冷却液流通孔の先端近傍にまで到達し、
前記冷却液流通孔の内周面との間に冷却液が流れる隙間
を形成する冷却液送出管と、前記冷却液送出管の後端部
に接続され、冷却液を前記冷却液送出管の中に供給する
冷却液供給ポートと、前記ジャケットに形成され、前記
隙間の中を通過した冷却液を、前記空洞部を介して前記
ジャケットの外へ排出する冷却液排出ポートと、を備え
たことを特徴とする。
【0019】本発明によるねじ送り装置によれば、冷却
液は、前記冷却液供給ポートを介して冷却液送出管の後
端部に供給され、冷却液送出管の中を通って冷却液流通
孔の先端近傍にまで到達する。次いで、冷却液は、冷却
液送出管の外周面と冷却液流通孔との内周面の間に形成
された前記隙間を逆方向に流れ、冷却液流通孔の後端側
の前記開口部から前記空洞部の中に入り、更に、前記冷
却液排出ポートを介して前記ジャケットの外へ排出され
る。
【0020】本発明によるねじ送り装置によれば、サー
ボモータ側に当たるねじ軸の端部(第一の端部)側に
は、冷却液の供給あるいは回収のための構造(例えば、
冷却液溜まり、冷却液ジャケットなど)を設ける必要が
ない。従って、従来の冷却機構付きの装置と比較して装
置の構造が簡略化されると同時に、組み立てに要する手
間も軽減される。
【0021】また、ねじ軸内に冷却液を流通させるた
め、シールリングを一箇所のみに設ければ済むので、図
4あるいは図5に示した従来の装置(サーボモータ40
とは反対側の端部に1個、冷却液回収ジャケット63を
構成するために2個、合計3個のシールリングが使用さ
れている)よりもシールリングの数が少ない。このた
め、シールリングの摩擦抵抗に起因する送りトルクの増
大分を、従来の装置と比べて小さく抑えることができ
る。
【0022】好ましくは、前記冷却液送出管の外周面
に、軸方向に沿って伸びる複数の突起部によって構成さ
れるスクレーパを設け、これらの各突起部の先端と前記
冷却液流通孔の内周面との間に僅かなクリアランスを設
ける。
【0023】冷却液をねじ軸の冷却孔に流してねじ軸を
冷却する場合、冷却孔内径近傍にねじ軸と相対運動をほ
とんどしない境膜が形成されて熱抵抗を大きくすること
が知られている。ところが、本発明においては、ねじ軸
の回転に伴ない、冷却液送出管の外周に設けたスクレー
パが境膜を掻く取るため、熱伝達係数が大きくなり、冷
却効率が上がる。また、冷却液送出管はねじ軸の冷却孔
の中に設置するので太くすることができなく、長いねじ
の場合、冷却液送出管の固有振動数が低くなり、冷却孔
の中で共振し易くなる。その場合、このスクレーパは冷
却液送出管の振動防止の役割も果たす。
【0024】あるいは、前記冷却液送出管の外周面に、
円周方向に配置された複数の突起によって構成される振
れ止めを少なくとも一組以上設け、これらの各突起の先
端と前記冷却液流通孔の内周面との間に僅かなクリアラ
ンスを設ける。
【0025】この様に前記冷却液送出管を構成すれば、
前記冷却液送出管の中心軸から前記冷却液流通孔の内周
面までの距離が一定に維持され、ねじ軸の回転に伴なう
前記冷却液送出管の振動の発生を抑制することができ
る。
【0026】あるいは、前記冷却液流通孔の内周面に、
軸方向に沿って伸びる複数の突起部によって構成される
放熱フィンを設け、これらの各突起部の先端と前記冷却
液送出管の外周面との間に僅かなクリアランスを設け
る。
【0027】この様に前記冷却液流通孔を構成すれば、
前記隙間内を流れる冷却液と前記ねじ軸との間の熱伝達
量が増え、ねじ軸に対する冷却能力を向上させることが
できる。
【0028】あるいは、前記冷却液流通孔の内周面に、
円周方向に配置された複数の突起によって構成される振
れ止めを少なくとも一組以上設け、これらの各突起の先
端と前記冷却液送出管の外周面との間に僅かなクリアラ
ンスを設ける。
【0029】この様に前記冷却液流通孔を構成すれば、
前記冷却液送出管の中心軸から前記冷却液流通孔の内周
面までの距離が一定に維持され、ねじ軸の回転に伴なう
前記冷却液送出管の振動の発生を抑制することができ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、本発明に基づく冷却機構付
きのボールねじ送り装置の例について、図面を用いて説
明する。
【0031】図1に、本発明に基づくボールねじ送り装
置の概要を示す。図2に、図1に示したボールねじ送り
装置の軸受け部の周りの部分拡大断面図を示す。図中、
1はサーボモータ、3及び8は軸受、4及び7はハウジ
ング、5はねじ軸、6はボールナット、11は冷却液流
通孔、12は冷却液送出管、13はジャケット、14は
シールリング、15は空洞部、16は冷却液供給ポー
ト、17は冷却液排出ポートを表す。
【0032】ねじ軸5は、その両端部においてそれぞれ
軸受3及び軸受8によって支持されている。図中で右側
に位置する軸受3はハウジング4内に保持され、左側に
位置する軸受8はハウジング7内に保持されている。ね
じ軸5の一方の端部(図1では右側)には、カップリン
グ2を介してサーボモータ1が結合されている。ねじ軸
5の中間部分にはボールナット6が取り付けられ、ボー
ルナット6の上に移動テーブル9が固定されている。
【0033】サーボモータ1とは反対側(図1では左
側)に位置するハウジング7には、ねじ軸5の端面を周
囲から取り囲む様に、ジャケット13が固定されてい
る。このジャケット13に対応して、ねじ軸5の端面近
傍にはシールリング14が装着され、ジャケット13
は、このシールリング14を介してねじ軸5の端部に取
り付けられている。これによって、ねじ軸5の端面とジ
ャケット13の間に液密な空洞部15が形成され、後述
する様に、この空洞部15を介して冷却液が回収される
様に構成されている。
【0034】ねじ軸5の中心部には、軸方向に対して平
行に冷却液流通孔11が形成されている。この冷却液流
通孔11は、ねじ軸のサーボモータ1とは反対側(図1
では左側)の端面に開口部を有し、その先端は、ねじ軸
5のサーボモータ1側の端部近傍まで到達している。上
記の開口部はジャケット13の内部(即ち、上記の空洞
部15)に開口している。
【0035】冷却液流通孔11の中には、上記の開口部
から冷却液送出管12が挿入されている。冷却液送出管
12は、その後端部(図では左側)がジャケット13の
端面に固定され、その先端部(図では右側)が冷却液流
通孔11の先端近傍(即ち、サーボモータ1側の端部近
傍)まで到達している。冷却液流通孔11の内周面と冷
却液送出管12の外周面との間には隙間が設けられてお
り、この隙間を冷却液流通孔11の後端側に向けて冷却
液が流れることになる。
【0036】ジャケット13の端面には、冷却液供給ポ
ート16が形成され、ジャケット13の側面には、冷却
液排出ポート17が形成されている。冷却液供給ポート
16には、冷却液送出管12の後端部が結合されてい
る。冷却液排出ポート17は、ジャケット13内部の空
洞部15に開口している。
【0037】上記のボ−ルねじ送り装置において、冷却
液は、冷却液供給ユニット18から冷却液供給ポート1
6を介して冷却液送出管12の後端部に供給され、冷却
液送出管12の中を通って冷却液流通孔11の先端近傍
にまで到達する。次いで、冷却液は、冷却液流通孔11
の内周面と冷却液送出管12の外周面との間に形成され
た前記隙間を通って逆方向に流れ、冷却液流通孔11の
後端側の開口部から空洞部15の中に排出され、更に、
冷却液排出ポート17を介してジャケット13の外の冷
却液回収ユニット19に回収される。
【0038】ねじ軸の回転に伴ない、ねじ軸5とボール
ナット6との間の摩擦によって発生する熱は、ねじ軸5
から前記間隙内を流れる冷却液に伝達され、外部に運び
去られる。従って、ねじ軸5及びボールナット6の温度
上昇が抑えられ、ねじの破損や熱変位に起因する精度低
下を防止することができる。
【0039】図3に、本発明に基づく冷却機構付きのボ
ールねじ送り装置を構成するねじ軸5部分の断面構造の
一例を示す。
【0040】先に説明した様に、ねじ軸5の中心部には
軸方向と平行に冷却液流通孔11が形成され、この冷却
液流通孔11の内部に冷却液送出管12が挿入されてい
る。この例では、冷却液送出管12の外周面に、2本の
リブ状の突起21が取り付けられている。これらの突起
は、冷却液送出管12の外周面から放射状に突出し軸方
向に沿って伸び、各突起21の先端と冷却液流通孔11
の内周面との間には僅かなクリアランスが設けられてい
る。
【0041】これらの突起21はスクレーパとして機能
する。即ち、冷却液流通孔11の内周面に形成された境
膜を、ねじ軸5の回転に伴ない突起21の先端部で掻き
取ることにより熱伝達係数を大きく、即ち、ねじ軸5の
冷却効率を向上させることができる。
【0042】なお、この様な突起21を設けることによ
って、冷却液送出管12の中心軸から冷却液流通孔11
の内周面までの距離が一定に維持されるので、ねじ軸5
の回転に伴なう冷却液送出管12の振動の発生を抑止す
ることができる。即ち、これらの突起21に、ねじ軸5
の振れ止めとしての機能を持たせることもできる。特
に、冷却液送出管12の長さが長い場合には、その固有
振動数が低くなり、冷却液の中で共振が発生し易くな
る。その様な場合、触れ止めとしての機能の重要性が増
す。
【0043】なお、この例の様に、冷却液送出管12の
外周面に突起部を設ける替わりに、冷却液流通孔11の
内周面に、中心方向に突出し軸方向に沿って伸びる複数
の突起を設け、これらの突起を放熱フィンとして機能さ
せることもできる。この様な放熱フィンを設けることに
よって、前記隙間内を流れる冷却液とねじ軸5との間の
熱伝達量が増え、ねじ軸5に対する冷却能力を増大させ
ることができる。
【0044】なお、この様な放熱フィンに、先の例と同
様に、冷却液送出管12の触れ止めとしての機能を持た
せることもできる。
【0045】
【発明の効果】本発明のボールねじ送り装置によれば、
以下の様な効果が得られる。
【0046】(a)サーボモータ側に位置するねじ軸の
端部(第一の端部)には、冷却液の供給あるいは回収の
ための構造(例えば、冷却液溜まり、冷却液ジャケット
など)を設ける必要がない。従って、それらを取り付け
るスペースを確保するために、サーボモータ側に位置す
るねじ軸の端部を長めに形成する必要がない。これによ
り、従来の冷却機構付きの装置と比較して、装置の構造
が簡略化されると同時に、送り系の剛性が低下したり、
あるいはサーボモータ軸換算イナーシャが増加すること
がない。
【0047】(b)ねじ軸をサーボモータに対して連結
するカップリングに、市販されている標準品を使用する
ことができる。また、カップリング部分の組立作業も従
来通りで良い。
【0048】(c)ねじ軸に装着されるシールリングの
数が、ジャケット用の1個のみで済み、従来の冷却機構
付きの装置の場合の半数以下となる。その結果、ねじ軸
が回転する際のシールリングとの間の摩擦抵抗が減小
し、サーボモータの所要トルクを減らすことができる。
また、シール部の数が減ることによって、冷却液漏れの
発生確率を減少させることができる。
【0049】(d)冷却液流通孔の中に冷却液送出管が
挿入されているので、冷却液流通孔の内周面に沿って流
れる冷却液の流路の断面積が減少する。これに伴ない、
単位時間当たりの冷却液の流量を一定とした場合、従来
の冷却機構付きの装置(冷却液送出管が挿入されていな
い)と比べて、冷却液の流速が大きくなる。その結果、
ねじ軸と冷却液との間の熱伝達係数が増大し、ねじ軸に
対する冷却効率が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく冷却機構付きのボールねじ送り
装置の概要を示す図。
【図2】図1に示した冷却機構付きのボールねじ送り装
置の軸受部分の周りの構造を示す部分拡大断面図。
【図3】本発明に基づく冷却機構付きのボールねじ送り
装置を構成するねじ軸の断面構造の一例を示す図。
【図4】従来の冷却機構付きのボールねじ送り装置の一
例を示す図。
【図5】従来の冷却機構付きのボールねじ送り装置の他
の例を示す図。
【符号の説明】
1・・・サーボモータ、 2・・・カップリング、 3、8・・・軸受、 4、7・・・ハウジング、 5・・・ねじ軸、 6・・・ボールナット、 9・・・移動テーブル、 11・・・冷却液流通孔、 12・・・冷却液送出管、 13・・・ジャケット、 14・・・シールリング、 15・・・空洞部、 16・・・冷却液供給ポート、 17・・・冷却液排出ポート、 18・・・冷却液供給ユニット 19・・・冷却液回収ユニット 21・・・突起(スクレーパ)、 31・・・カップリング、 32・・・流通孔、 40・・・サーボモータ、 41・・・駆動軸、 41b・・・隙間空間、 42・・・ハウジング、 44・・・スリーブ、 45・・・第一オイルシール、 46・・・第二オイルシール 47・・・冷却液溜まり、 49・・・管継手用接続部、 50・・・ブラケット 51・・・ブラケット 55・・・ねじ送り装置 56・・・ねじ軸、 56b・・・冷却液流通孔、 57・・・ボールナット、 62・・・冷却液供給ジャケット、 63・・・冷却液回収ジャケット。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部において軸受で支持されたねじ軸
    と、 ねじ軸の第一の端部側に結合されたサーボモータと、 ねじ軸の第二の端部側に設けられ、前記軸受の一方を保
    持するハウジングと、 このハウジングに固定され、ねじ軸の端面近傍に装着さ
    れたシールリングを介してねじ軸に取り付けられ、ねじ
    軸の端面を周囲から取り囲んで当該端面との間に冷却液
    が通過する空洞部を形成するジャケットと、 ねじ軸の中心部に軸方向と平行に形成され、ねじ軸の前
    記第二の端部側に前記空洞部に開口する開口部を有し、
    その先端がねじ軸の前記第一の端部近傍まで到達する冷
    却液流通孔と、 前記開口部から前記冷却液流通孔の中に挿入され、後端
    部が前記ジャケットによって支持され、先端部が冷却液
    流通孔の先端近傍にまで到達し、前記冷却液流通孔の内
    周面との間に冷却液が流れる隙間を形成する冷却液送出
    管と、 前記冷却液送出管の後端部に接続され、冷却液を前記冷
    却液送出管の中に供給する冷却液供給ポートと、 前記ジャケットに形成され、前記隙間の中を通過した冷
    却液を、前記空洞部を介して前記ジャケットの外へ排出
    する冷却液排出ポートと、 を備えたことを特徴とするボールねじ送り装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却液送出管は、その外周面に軸方
    向に沿って伸びる複数の突起部によって構成されるスク
    レーパを有し、これらの各突起部の先端と前記冷却液流
    通孔の内周面との間に僅かなクリアランスが設けられて
    いることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ送り
    装置。
  3. 【請求項3】 前記冷却液送出管は、その外周面に円周
    方向に配置された複数の突起によって構成される振れ止
    めを、少なくとも一組以上有し、これらの各突起の先端
    と前記冷却液流通孔の内周面との間に僅かなクリアラン
    スが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の
    ボールねじ送り装置。
  4. 【請求項4】 前記冷却液流通孔は、その内周面に軸方
    向に沿って伸びる複数の突起部によって構成される放熱
    フィンを有し、これらの各突起部の先端と前記冷却液送
    出管の外周面との間に僅かなクリアランスが設けられて
    いることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ送り
    装置。
  5. 【請求項5】 前記冷却液流通孔は、その内周面に円周
    方向に配置された複数の突起によって構成される振れ止
    めを、少なくとも一組以上有し、これらの各突起の先端
    と前記冷却液送出管の外周面との間に僅かなクリアラン
    スが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の
    ボールねじ送り装置。
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