JP2001107966A - オイル動圧軸受装置およびオイル動圧軸受装置へのオイル注油方法 - Google Patents

オイル動圧軸受装置およびオイル動圧軸受装置へのオイル注油方法

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JP2001107966A
JP2001107966A JP28524899A JP28524899A JP2001107966A JP 2001107966 A JP2001107966 A JP 2001107966A JP 28524899 A JP28524899 A JP 28524899A JP 28524899 A JP28524899 A JP 28524899A JP 2001107966 A JP2001107966 A JP 2001107966A
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oil
dynamic pressure
sleeve
bearing device
pressure bearing
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JP28524899A
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English (en)
Inventor
Mikio Nakasugi
幹夫 中杉
Nobuo Nakajima
中島  伸夫
Masayoshi Asami
政義 浅見
Hideyuki Nishida
秀之 西田
Ichiro Maekawa
一郎 前川
Shoichi Takizawa
正一 滝沢
Hiromasa Masuda
博雅 増田
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Canon Inc
Canon Precision Inc
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Canon Inc
Canon Precision Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スリーブ隅部に気泡が混入し、動作時にオイ
ルが漏れ出すことを防止することができるオイル動圧軸
受装置およびオイル動圧軸受装置へのオイル注油方法を
提供する。 【構成】 オイル動圧軸受装置において、スリーブにオ
イルを注入する際に、先に低粘度で流性の良い揮発性オ
イルを注入してスリーブ内の隅部をオイルで満たした状
態にして、次に潤滑剤としての不揮発性オイルを注入す
ることで、軸受内に空気が混入することなく組み立てら
れて、オイルの漏れ出し現象が発生することを防止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オイル動圧軸受装置に
関し、例えばLBP、FAX等に使用される偏向ミラー
の駆動モータの軸受として適用される。本発明は、ま
た、オイル動圧軸受装置へのオイル注油方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のオイル動圧軸受装置としては、図
3、図4に示すように軸が嵌合するスリーブの内径面
に、軸方向に間隔をおいて2ヵ所の軸受面A、Bを設け
ている。2ヵ所の軸受面にはヘリングボーン状の動圧発
生用の溝が設けられ、軸とスリーブとの隙間には潤滑用
のオイル20が充填されている。充填されるオイルは、
耐久性を向上させる目的から不揮発性のものであり、オ
イル注入量は図3に示すようにスリーブの下端部11か
ら軸受面Aの端面12までの高さに相当する部分の体積
と同じ量である。軸とスリーブのいずれか一方が回転す
ると動圧発生用の溝と軸との間に圧力が発生して流体動
圧潤滑がなされる。また2ヵ所の軸受面の間と、スリー
ブ開口部の近くには軸受面の隙間よりも大きな隙間のリ
セス部C、D、Eがそれぞれ設けられている。なお、図
1はオイル動圧軸受装置を適用したブラシレスモータを
示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
オイル動圧軸受装置においては、スリーブにオイルが注
入される組み立て時、スリーブ隅部に空気が混入して軸
受内に気泡として存在する場合がある。その状態で軸が
高速回転をすると、軸とオイルの粘性抵抗による摩擦が
発生することにより気泡が膨張し、軸受面あるいはリセ
ス部に存在するオイルを押し出すように作用する。押し
出されたオイルはスリーブ開口部近くのリセス部に溜ま
るが、リセス部の体積が充分な容積を持たない場合に
は、リセス部内のオイルが更に押し出されスリーブのと
ば口(開口部)に達する。とば口(開口部)に付着した
オイルは、高速回転による遠心力の作用によりさらにス
リーブの外部へと押し出されオイルの漏れ出し現象が発
生する。漏れ出し現象が長時間に及ぶと軸受装置内のオ
イルが減少し、軸受装置としての精度の劣化、あるいは
耐久性の低下等の問題があった。
【0004】したがって、本発明の目的は、スリーブ隅
部に気泡が混入し、動作時にオイルが漏れ出すことを防
止することができるオイル動圧軸受装置およびオイル動
圧軸受装置へのオイル注油方法を提供することにある。
【0005】
【課題と解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明においてはスリーブにオイルを注入する際
に、先に低粘度で流性の良い揮発性オイルを注入してス
リーブ内の隅部をオイルで満たした状態にして、次に潤
滑剤としての不揮発性オイルを注入することで、軸受内
に空気が混入することなく組み立てられて、オイルの漏
れ出し現象が発生することを防止することができる。
【0006】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1はオイル動圧軸受装置を適用したブラシレスモータ
の実施例である。図2は本発明のオイル動圧軸受装置の
実施例である。図3は従来のオイル動圧軸受装置の実施
例である。図4は従来のオイル動圧軸受装置の断面図で
ある。図5、図6、図7は従来のオイル動圧軸受装置の
説明図である。図8は本発明のオイル動圧軸受装置の説
明図である。
【0007】図1に示すように、回転軸2は、永久磁石
6が固定されたヨーク5と取付け部材4とで一体化され
ロータ部を構成する。スリーブ1は、ステータコア7が
固定された回路基板8と一体化されステータ部を構成す
る。軸2はスリーブ1に対して回転可能に嵌合されてい
る。多極に磁化された永久磁石6の回転位置により順次
通電が切り替えられ、永久磁石6とステータコア7との
間に回転力が発生する。駆動コイル9が巻回されたステ
ータコア7は駆動回路を構成する回路部品とともに回路
基板に固定されている。さらに回路基板8はスリーブ1
と一体化されているロータ部とステータ部がそれぞれ形
成された後、モータとしての組み立てが行われる。
【0008】モータの組み立ては、図5に示すように、
最初にスリーブ1の内面にオイル注入装置(注油ノズル
だけを示す)により規定の量のオイルが注油された後、
スリーブ1の内径に回転可能に嵌合されるように回転軸
2が挿入されてモータが完成する。
【0009】次に、図4により図1のブラシレスモータ
の実施例に適用されたオイル動圧軸受装置について説明
する。図4に示すように貫通孔を有する円筒形状をした
スリーブ1の内面に軸方向に間隔をおいて2ヵ所の軸受
面A、Bと、軸受面A、Bの内径寸法を有するオイル溜
り部(リセス部)C、D、Eを設ける。前記軸受面A、
Bの表面にはヘリングボーン状の深さ寸法が数ミクロン
の溝がそれぞれ複数本加工されている。さらにスリーブ
1の下端部開口部を塞ぐための円板10が固定され、前
記円板10には軸2を受けるためのスラスト板3が配置
されている。
【0010】図3はスリーブ1の内面にオイルを注入
後、軸2が挿入された状態を示している。軸2とスリー
ブ1の内径との隙間を充填するようにオイル20が注入
されている。注入量は軸の端面から軸受面Aの上端部ま
での高さに相当する隙間を充填するように規定されてい
る。
【0011】次に、オイル動圧軸受装置の動作について
説明する。モータが停止している状態では軸2とスリー
ブ1の内面部は接触しているが、軸2が回転を始めると
軸受面A、Bの表面に設けられたヘリングボーン状の溝
と軸との間に動圧力が発生することにより軸2をスリー
ブ1と接触することなしに支持する状態となる。しかし
ながら従来のオイル動圧軸受装置においては、長時間に
渡る駆動を行うとオイル漏れ出しという問題点があっ
た。
【0012】次に、このオイル漏れ出し問題について説
明する。図3にはスリーブ1の内面にオイルを注入後、
軸2が挿入された状態を示していると前述したが、実際
の組み込み状態は、図5に示すようにオイルをスリーブ
1に注入する際、スリーブ1の下端隅部に空気21が混
入して、オイル中に気泡として存在している。この状態
で軸2が高速回転を始めると、オイルの粘性抵抗による
摩擦力でオイル及び気泡が発熱状態となる。発熱した気
泡は膨張して体積がさらに大きくなりオイルを外部へ押
し出すように作用する。押し出されたオイルはリセス部
Cに保持されるが、リセス部Cの体積が十分な大きさで
ない場合には、図6に示すようにオイルはスリーブの開
口部まで押し出されて軸と開口部に付着した状態とな
る。
【0013】この状態で軸が高速回転を続けると軸に付
着したオイルは遠心力により図7に示すように開口部の
端面からさらに押し出されてスリーブの側面まで達して
オイル漏れ出しの状態となる。長時間に渡る駆動を行う
と図7の状態が維持され、オイル漏れが進行して、つい
にはオイル量が減少してオイル動圧軸受装置としての精
度を維持することが不可能になると共に耐久性の低下と
いう問題が生じる。
【0014】本発明ではオイル注入の際、空気が混入し
ないように、先ず低粘度で流動性の良い揮発性オイルで
スリーブ下端隅部を満たしておき、その後本来の潤滑剤
としての不揮発性オイルを注入することで、オイル中の
気泡を無くし、オイル漏れ出しを防止するものである。
【0015】図2、図8により本発明のオイル動圧軸受
装置について説明する。本発明においてはモータ組み立
て時のオイル注入の際に、先ず低粘度で流動性の良い揮
発性オイル22が注入される(特に、図8の注油(1)
参照)。このオイル22は、その流動性の良さから空気
が混入し易いとされるスリーブ下端隅部と充填するよう
に流れ込む。その後、本来の不揮発性潤滑オイル20が
注入されるので(特に、図8の注油(2)参照)、従
来、オイル漏れの原因とされていた空気の混入が防止さ
れる。
【0016】先に注入される揮発性オイル22の注油量
は、スリーブ下端隅部を満たす程度で良く、その後に不
揮発性オイル20が、図3で説明した注油規定量だけ注
入されるため、図2に示すように初期の全体の注油量と
しては、従来の注入量よりも多くなるが、軸が回転した
時にオイルの熱膨張等でスリーブのとば口(開口部)に
オイルが付着しないように、オイル上面と、とば口(開
口部)の距離は充分保たれており、また揮発性オイルを
採用しているため耐久時間初期の段階で、この揮発性オ
イルは全て揮発してしまい(図2に右図参照)、その後
不揮発性潤滑オイルのみが残り、尚且つオイル中には気
泡が存在しない状態となる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
初期にスリーブ下端隅部へ低粘度な揮発性オイルを流し
込むことで、オイル中に気泡が存在しない軸受装置を達
成することができ、これにより長時間の高速回転を続け
る場合においてもオイル漏れ出しという問題はなく、軸
受として精度や耐久性の劣化もなく、信頼性の高いオイ
ル動圧軸受装置を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、オイル動圧軸受装置を適用したブラシ
レスモータを示す断面図である。
【図2】図2は、本発明のオイル動圧軸受装置を説明す
るための断面図である。
【図3】図3は、従来のオイル動圧軸受装置を示す断面
図である。
【図4】図4は、従来のオイル動圧軸受装置の断面図で
ある。
【図5】図5は従来のオイル動圧軸受装置の説明図であ
る。
【図6】図6は従来のオイル動圧軸受装置の説明図であ
る。
【図7】図7は従来のオイル動圧軸受装置の説明図であ
る。
【図8】図8は、本発明のオイル動圧軸受装置の説明図
である。
【符号の説明】
1 スリーブ 2 回転軸 3 スラスト受け 4 取付具 5 ロータヨーク 6 マグネット 7 コア 8 回路基板 9 コイル 10 円板 11 スリーブ下端面 12 動圧発生溝A部上端面 A 動圧発生溝部 B 動圧発生溝部 C リセス D リセス E リセス 20 不揮発性潤滑オイル 21 空気(気泡) 22 揮発性低粘度オイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 伸夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 浅見 政義 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 西田 秀之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 前川 一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 滝沢 正一 東京都目黒区中根2−4−19 キヤノン精 機株式会社内 (72)発明者 増田 博雅 東京都目黒区中根2−4−19 キヤノン精 機株式会社内 Fターム(参考) 3J011 AA07 AA12 BA04 CA02 DA01 DA02 JA02 KA02 MA22 MA23 RA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸と該軸を回転可能に嵌合するスリーブ
    とを有し、軸またはスリーブの少なくとも一方にヘリン
    グボーン状の動圧発生用の溝が設けられ、軸とスリーブ
    の隙間部にオイルが充填されるオイル動圧軸受装置にお
    いて、前記スリーブ内に充填されるオイルが、先に低粘
    度な揮発性オイルが注入され、次に不揮発性オイルが注
    入された2種類の構成からなることを特徴とするオイル
    動圧軸受装置。
  2. 【請求項2】 軸と該軸を回転可能に嵌合するスリーブ
    とを有し、軸またはスリーブの少なくとも一方にヘリン
    グボーン状の動圧発生用の溝が設けられ、軸とスリーブ
    の隙間部にオイルが充填されるオイル動圧軸受装置への
    オイル注油方法において、先に低粘度な揮発性オイルを
    注入し、次に不揮発性オイルを注入することを特徴とす
    るオイル動圧軸受装置へのオイル注油方法。
JP28524899A 1999-10-06 1999-10-06 オイル動圧軸受装置およびオイル動圧軸受装置へのオイル注油方法 Pending JP2001107966A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7168463B2 (en) 2004-02-23 2007-01-30 Nidec Corporation Method of charging dynamic-pressure bearing device with lubricating fluid, and method of inspecting dynamic-pressure bearing device

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