JP2001106859A - 光拡散シート - Google Patents

光拡散シート

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JP2001106859A JP28203999A JP28203999A JP2001106859A JP 2001106859 A JP2001106859 A JP 2001106859A JP 28203999 A JP28203999 A JP 28203999A JP 28203999 A JP28203999 A JP 28203999A JP 2001106859 A JP2001106859 A JP 2001106859A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐傷付性、光拡散性、光透過性の優れた光拡
散シートを得る。 【解決手段】 光透過性の合成樹脂シートの片面または
両面に、圧縮強度が0.05〜1.0kgf/mm2
あり、平均粒子径が1〜30μmである架橋(メタ)ア
クリル酸エステル系重合体微粒子を含む光拡散層を設け
ることにより、上記の課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレイや照
明カバー等に用いられる光拡散シートに関し、さらに詳
しくは、耐傷付性に優れ、正面輝度および光透過性に優
れた光拡散シートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】光拡散
シートは、点状光源または線状光源の光を拡散し、ある
いは出射光の角度を調整し、均一で、正面輝度が高い面
照明を得るために用いられている。この光拡散シート
は、例えば、液晶ディスプレイ、透過型スクリーン、照
明装置のカバーなどに用いられている。
【0003】従来、光拡散シートは、透明性の高い熱可
塑性樹脂シートの表面に多数の微細な凹凸を形成するこ
とによって製造されていた。凹凸の形成には、例えば特
開平6−59108号公報などに示されているように、
架橋メタクリル酸メチル重合体粒子、架橋ポリスチレン
重合体粒子またはガラスビーズを分散した透明樹脂バイ
ンダーを透明性のフィルム上に塗工する方法が知られて
いる。
【0004】透明性の高い熱可塑性樹脂シートを得るた
めの熱可塑性樹脂としては、例えば、成形性のよいポリ
メチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエステル樹脂などが使用されている。しか
し、これらの熱可塑性樹脂および光拡散層となる塗膜は
表面硬度が低いため、これらを用いた光拡散シートは、
ロール状に巻いて保存したり、カットして液晶ディスプ
レイの光拡散ユニットに組み込んだりするときに、傷が
付き易かった。そして、傷付いた部分は輝点や影とな
り、光拡散シートとしての機能が低下するので、製品の
歩留りが低下するという問題があった。
【0005】これらの問題を解決する手段として、樹脂
シートの表面をハードコートするなどの方法が用いられ
るが、工程が煩雑で生産性が低下するなどの問題があっ
た。本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであ
り、煩雑な工程等を付加することなく、光拡散層を塗工
・形成するだけで耐傷付性に優れた光拡散シートを提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、光透過性の合成樹脂シートの片面または両面に、圧
縮強度が0.05〜1.0kgf/mm2 であり、平均
粒子径が1〜30μmである架橋(メタ)アクリル酸エ
ステル系重合体微粒子(以下、「重合体微粒子」と略称
する)を含む光拡散層を設けた光拡散シートが提供され
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用される光透過性の合
成樹脂シートとしては、公知のものを使用でき、特に限
定されないが、例えば、ポリカーボネート、ポリメチル
メタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、酢酸
セルロースブチレート、ポリオレフィンなどのシートが
挙げられる。また、この合成樹脂シートの形状は用途等
により適宜選択され、フィルム状あるいは若干厚みのあ
る板状のものであってもよい。
【0008】本発明で使用される重合体微粒子は、0.
05〜1.0kgf/mm2 の圧縮強度を有する。圧縮
強度が0.05kgf/mm2 に満たないと、重合体微
粒子が塗布後の乾燥工程において変形し、その形状を保
つことができないため、このような重合体微粒子を用い
て得られる光拡散シートでは、期待された光拡散性およ
び耐傷付性の効果が得られない。一方、圧縮強度が1.
0kgf/mm2 を超えると、重合体微粒子が硬いため
に、得られる光拡散シートは表面が傷付き易く、耐傷付
性の効果が得られない。
【0009】ここでいう重合体微粒子の圧縮強度は、島
津製作所(株)の微小圧縮試験機HTM200を使用し
て測定した値である。すなわち、微粒子1個を一定の負
荷速度で1gfの荷重まで圧縮し、粒子径が10%変形
したときの荷重と圧縮前の粒子径とから次の式により算
出される値である。 圧縮強度(kgf/mm2 )=2.8×荷重(kgf)
/{π×粒子径(mm)×粒
子径(mm)}
【0010】また、この発明で使用される重合体微粒子
の平均粒子径は、1〜30μmであり、好ましくは2〜
20μmである。平均粒子径が1〜30μmの範囲を外
れると、光透過率と光拡散性とのバランスがくずれ、正
面輝度を高くすることができなくなるおそれがある。な
お、ここでいう平均粒子径はコールターカウンター法で
測定される粒子径である。また、重合体微粒子が球状で
あると、各微粒子が1種のレンズとして作用するため、
より一層優れた光拡散効果が得られる。微粒子が真球状
であると、この効果が著しい。
【0011】架橋(メタ)アクリル酸エステル系重合体
は、光透過性、耐候性等の面で優れており、これらの重
合体微粒子は架橋剤の存在下に(メタ)アクリル酸エス
テル系単量体を水系懸濁重合、乳化重合、シード重合ま
たは分散重合することにより製造できる。(メタ)アク
リル酸エステル系単量体としては、例えば、アクリル酸
メチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸ラウリル等のアクリル酸エステル
類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル
等のメタクリル酸エステル類などが挙げられ、中でもエ
ステル部分の炭素数が1〜8のアクリル酸エステル類が
好ましい。これらの単量体はそれぞれ単独で、または2
種類以上を組み合わせて用いてもよく、アクリル酸エス
テル類が全単量体中に50〜95%の割合で含有されて
いるのが好ましい。
【0012】本発明の重合体微粒子に耐溶剤性を付与
し、目的の圧縮強度を付与するために用いられる架橋剤
としての架橋性単量体は、特に限定されず、例えば、エ
チレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンのよ
うに1分子内に2つ以上のビニル基を有する単量体を挙
げることができる。これらの架橋性単量体は単独で、ま
たは2種類以上を組み合わせて用いてもよく、その使用
割合は、全単量体に対して5〜50重量%程度が好まし
い。
【0013】なお、単量体混合物に、(メタ)アクリル
酸エステル系単量体と共重合可能な単量体を加えてもよ
く、そのような単量体としては、例えば、スチレン、p
−メチルスチレン、酢酸ビニルなどのビニル基を有する
単量体が挙げられる。重合体微粒子を懸濁重合法により
得るには、例えば、(メタ)アクリル酸エステル系単量
体および架橋性単量体からなる単量体混合物、分散剤、
油溶性のラジカル重合開始剤および水を重合容器に入
れ、攪拌して単量体混合物を水系で懸濁重合させる。分
散剤は、特に限定されず、例えば、ゼラチン、メチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリ
エチレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシ
プロピレンブロックコポリマー、ポリアクリルアミド、
ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、アルギン酸ナトリ
ウム、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子;第三
リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素などの無機物などが
挙げられる。これらの分散剤は、それぞれ単独で、また
は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。分散剤の使
用割合は、通常、単量体混合物に対して0.1〜30重
量%であり、好ましくは0.5〜10重量%程度であ
る。
【0014】油溶性のラジカル重合開始剤は特に限定さ
れず、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、o−メトキ
シベンゾイルパーオキサイド、o−クロロベンゾイルパ
ーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クメンハイ
ドロパーオキサイドなどの有機過酸化物;2,2−アゾ
ビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物などが挙げ
られる。これらのラジカル重合開始剤の中でも、ベンゾ
イルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,
2−アゾビスイソブチロニトリルが特に好ましい。ラジ
カル重合開始剤は、それぞれ単独で、または2種類以上
を組み合わせて用いてもよく、その使用割合は、通常、
単量体混合物に対して0.01〜5重量%であり、好ま
しくは0.1〜2重量%程度である。
【0015】なお、懸濁重合反応では、モノマー滴の分
散安定化のため、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアニオン性
界面活性剤やノニオン性界面活性剤などの界面活性剤を
必要に応じて水系に添加してもよい。また、亜硝酸ナト
リウムのような水相重合の禁止剤を必要に応じて添加し
てもよい。また、懸濁重合により重合体微粒子を製造す
る際、反応開始に先立って、単量体混合物を攪拌し、モ
ノマー滴を所望の大きさに調整するのが好ましい。この
場合、100μm以下の微小なモノマー滴を形成するた
めには、ホモジナイザーのような分散手段を用いて、単
量体混合物を剪断するのが好ましい。モノマー滴の大き
さは、例えば分散手段の回転速度などによる剪断力を調
整することにより容易に制御できる。このようにして調
整されたモノマー分散液をラジカル重合開始剤の分解温
度に昇温して重合させることにより重合体微粒子の分散
液が得られる。重合終了後、必要に応じて分散剤を酸等
で分解し、濾過、洗浄、乾燥、解砕(乾燥時に一部凝集
して生じる塊状物を粒子に解き砕く)、分級などを行う
ことにより所望の粒子径を有する重合体微粒子が得られ
る。
【0016】なお、重合体微粒子の製造時に粒子どうし
の合着を防止する目的で、例えば、重合体微粒子の1/
10000〜1/100程度の平均粒子径を有するシリ
カ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリア、酸化
鉄、酸化亜鉛などの無機粉体を用いてもよい。なお、こ
こでいう粉体の平均粒子径は、電子顕微鏡観察法によっ
て計算された数値である。これらの無機粉体は、重合、
濾過、乾燥、解砕、分級のいずれの工程で添加してもよ
いが、好ましくは乾燥および/または解砕の工程で、重
合体微粒子100重量部に対して0.05〜5重量部程
度の割合で添加される。添加された無機粉体が重合体微
粒子の表面に付着することにより、後述する透明樹脂バ
インダーに重合体微粒子が容易にかつ均一に分散する。
【0017】無機粉体は、疎水化処理されていると、重
合体微粒子への付着性が向上する点で好ましい。無機粉
体の疎水化処理は、シランカップリング剤、チタネート
カップリング剤などの疎水性物質を無機粉体に添加する
ことにより行われる。本発明の光拡散シートは、合成樹
脂シートの片面または両面に、上記のようにして得られ
る重合体微粒子を含む塗工液を塗布することにより得ら
れる。この塗工液は、公知の方法、例えば、透明樹脂バ
インダーに有機溶剤を加えて溶解した後、この溶液に前
記の重合体微粒子を加え、サンドミル、ボールミル、ア
トライター、高速回転撹拌装置または三本ロールなどを
使用して、混合分散させる方法により調製される。
【0018】透明樹脂バインダーとしては、光学的透明
性を有するものであればよく、特に限定されないが、例
えば、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが挙
げられる。重合体微粒子に対する透明樹脂バインダーの
使用割合は特に限定されないが、光透過率を確保しつつ
充分な光拡散性を得るという観点から、透明樹脂バイン
ダー100重量部に対して、重合体微粒子5〜300重
量部程度が好ましい。有機溶剤は、透明樹脂バインダー
を溶解し、合成樹脂シートを溶解しないものであればよ
く、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エチ
レングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソル
ブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチル
セロソルブ)、酢酸エチル、酢酸ブチル、イソプロピル
アルコール、アセトン、アニソール等が挙げられる。こ
れらの有機溶剤は、単独で、または2種類以上を組み合
わせて用いてもよい。なお、塗工液にはレベリング剤、
表面改質剤、脱泡剤など、公知の各種添加剤を適宜加え
てもよい。
【0019】このようにしてなる塗工液の合成樹脂シー
トへの塗布は、例えば、スプレー法、バーコート法、ド
クターブレード法、ロールコート法、スピンコート法ま
たはディッピング法など、公知の方法によって行われ
る。塗工液を塗布した後、乾燥して有機溶剤を除去する
ことにより、合成樹脂シートの表面に光拡散層が形成さ
れる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 [重合体微粒子の製造]
【0021】 [製造例1] 油相 アクリル酸エチル 90重量部 1,6 ヘキサンジオールジメタクリレート 10重量部 過酸化ベンゾイル 0.5重量部 水相 脱イオン水 400重量部 ポリビニルアルコール(鹸化度85%) 8重量部 ラウリル硫酸ナトリウム 0.04重量部 疎水性コロイダルシリカ 0.5重量部 ホモミキサー(特殊機化工業(株)製卓上型TKホモミ
キサー)により、回転数6000rpmで、上記の油相
を水相に分散させた後、この分散液を攪拌機および温度
計を備えた重合器に入れ、60℃で6時間攪拌して懸濁
重合を完了した。この懸濁液を冷却した後、濾過し、得
られたケーキを洗浄した。次いで、このケーキに疎水性
コロイダルシリカ(日本アエロジル社製R812、一次
粒子径7nm)を添加し、乾燥した後、再び疎水性コロ
イダルシリカを添加した。その後、生成物を解砕して、
圧縮強度が0.15kgf/mm2 であり、平均粒子径
が15.2μmである球状の重合体微粒子を得た。
【0022】[製造例2]アクリル酸エチルを98重量
部に、1,6ヘキサンジオールジメタクリレートを2重
量部に代えた以外は、製造例1と同様の方法で、球状の
重合体微粒子を得た。この重合体微粒子は、圧縮強度が
0.01kgf/mm2 で、平均粒子径が15.4μm
であった。
【0023】 [製造例3] 油相 アクリル酸エチル 90重量部 テトラエチレングリコールジメタクリレート 10重量部 過酸化ベンゾイル 0.5重量部 水相 脱イオン水 400重量部 第三リン酸カルシウム 10重量部 ラウリル硫酸ナトリウム 0.08重量部 疎水性コロイダルシリカ 3重量部 ホモミキサーにより回転数6000rpmで、上記の油
相を水相に分散させた後、この分散液を攪拌機および温
度計を備えた重合器に入れ、60℃で6時間攪拌して懸
濁重合を完了した。この懸濁液を冷却後、塩酸を加えて
分散剤(第三リン酸カルシウム)を分解した。次いで、
懸濁液を濾過し、得られたケーキを洗浄した。ケーキに
疎水性コロイダルシリカ(日本アエロジル社製R97
4、一次粒子径12nm)を加えて混合した後、乾燥、
粉砕して、圧縮強度が0.40kgf/mm2 、平均粒
子径10.3μmの球状の重合体微粒子を得た。
【0024】[製造例4]アクリル酸エチルを40重量
部に、テトラエチレングリコールジメタクリレートをブ
チルメタクリレート20重量部およびエチレングリコー
ルジメタクリレート40重量部に、疎水性コロイダルシ
リカを0重量部にそれぞれ代えた以外は、製造例1と同
様の方法で、重合体微粒子を得た。この重合体微粒子は
球状で、圧縮強度が0.80kgf/mm2 であり、平
均粒子径が14.8μmであった。 [製造例5] 油相 メタクリル酸ブチル 85重量部 1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート 15重量部 過酸化ベンゾイル 0.5重量部 水相 脱イオン水 400重量部 第三リン酸カルシウム 10重量部 ラウリル硫酸ナトリウム 0.08重量部 特殊機化社製卓上型TKホモミキサーにより回転数50
00rpmで、上記の油相を水相に分散させた後、この
分散液を攪拌機および温度計を備えた重合器に入れ、6
0℃で6時間攪拌して懸濁重合を完了した。この懸濁液
を冷却後、塩酸を加えて分散剤(第三リン酸カルシウ
ム)を分解した。次いで、懸濁液を濾過、洗浄、乾燥、
粉砕して、圧縮強度が1.1kgf/mm2 、平均粒子
径8μmの球状の重合体微粒子を得た。
【0025】[実施例1]厚さ100μmの幅広長尺な
ポリエステルシート(ダイアホイル社製O−300E)
の片面に、下記の配合で調製した光拡散層形成用組成物
(塗工液)をウエット厚75μmのアプリケーターで塗
布し、乾燥して、光拡散シートを得た。 (光拡散層形成用組成物) バイロン200(東洋紡績社製 ポリエステルバインダー) 16重量部 製造例1で得られた重合体微粒子 17重量部 トルエン 32重量部 メチルエチルケトン 8重量部
【0026】[実施例2]製造例1で得られた重合体微
粒子に代えて、製造例3で得られた重合体微粒子を用い
た以外は、実施例1と同様の方法で光拡散シートを得
た。
【0027】[実施例3]製造例1で得られた重合体微
粒子に代えて、製造例4で得られた重合体微粒子を用い
た以外は、実施例1と同様の方法で光拡散シートを得
た。
【0028】[比較例1]製造例1で得られた重合体微
粒子に代えて、製造例2で得られた重合体微粒子を用い
た以外は、実施例1と同様の方法で光拡散シートを得
た。
【0029】[比較例2]製造例1で得られた重合体微
粒子に代えて、製造例5で得られた重合体微粒子を用い
た以外は、実施例1と同様の方法で光拡散シートを得
た。以上の実施例および比較例で得られた光拡散シート
を以下に示す試験方法により評価した。その結果を表1
に示す。
【0030】(1)耐傷付性 光拡散層を上にして光拡散シートをガラス上に1枚固定
し、その上に光拡散層を上にした光拡散シートを重ね、
その上に100gの分銅(光拡散シートの接触面積は5
cm2 )を乗せて、160mm/分の速さでシートの長
手方向と平行にガラスを1回移動させて擦過し、シート
表面の傷の度合を観察した。肉眼で傷が確認されたもの
を×、傷が確認されなかったものを○と判定した。 (2)正面輝度の測定 端部に冷陰極管が1灯設置された液晶表示板用バックラ
イトモジュールの導光板上に、光拡散シートを溝状の凹
部の方向が冷陰極管と平行になるように載せた。光拡散
シートから垂直方向に30cm離れた距離に輝度計(ミ
ノルタ(株)製LS−100)を設置し、光拡散シート
の正面輝度を測定した。 (3)光拡散性の測定 ヘイズメーター(日本電色(株)製 NDH2000)
を用いて、光拡散シートの拡散光透過率を測定した。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示すとおり、圧縮強度が0.05〜
1.0kgf/mm2 の範囲にある重合体微粒子を用い
て得られる光拡散層を有する光拡散シート(実施例1〜
3)は、耐傷付性に優れている。これに対し、圧縮強度
が上記範囲外の重合体微粒子を用いて得られる光拡散シ
ート(比較例1および2)は、耐傷付性が劣っている。
また、理由は定かでないが、実施例1〜3の光拡散シー
トは、正面輝度、拡散光透過率が比較例1および2のシ
ートに比べて高い。
【0033】
【発明の効果】本発明の光拡散シートは、耐傷付性に優
れ、かつ従来の光拡散シートに比べ、正面輝度および拡
散光透過性に優れ、実用的価値が高い。また、耐傷付性
に優れることから、ロール状に巻いて保存したり、カッ
トして液晶ディスプレイの光拡散ユニットに組み込んだ
りするときに傷が付き難く、製品の歩留りが向上する。
また、表面に無機粉体を付着させた重合体微粒子を光拡
散層形成用組成物として用いた場合は、重合体微粒子が
組成物中に分散しやすく、取扱いが簡便である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性の合成樹脂シートの片面または
    両面に、圧縮強度が0.05〜1.0kgf/mm2
    あり、平均粒子径が1〜30μmである架橋(メタ)ア
    クリル酸エステル系重合体微粒子を含む光拡散層を設け
    たことを特徴とする光拡散シート。
  2. 【請求項2】 架橋(メタ)アクリル酸エステル系重合
    体微粒子が、その表面に無機粉体を付着させてなり、該
    無機粉体が前記重合体微粒子の1/10000〜1/1
    00の平均粒子径を有し、前記重合体微粒子100重量
    部に対し0.05〜5重量部の割合で付着している請求
    項1に記載の光拡散シート。
  3. 【請求項3】 無機粉体が疎水化されている請求項2に
    記載の光拡散シート。
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