JP2001106697A - 高純度アスパルテーム誘導体の製造方法及びその結晶 - Google Patents
高純度アスパルテーム誘導体の製造方法及びその結晶Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高甘味度甘味料として優れているN−[N−
[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェニル)プロピ
ル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン
1−メチルエステル誘導体の実用的かつ工業的な精製
方法、特にその夾雑する不純物から高純度の目的化合物
を結晶として取得する方法及び製品としてより安定性に
優れた最終形態であるその結晶体を提供する。 【解決手段】 不純物を含み、N−[N−[3−(2−
ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−
α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチ
ルエステル等のN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4
−置換フェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]
−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル誘導体を
晶析工程に付して、当該誘導体を結晶化せしめる。 高
甘味度甘味料として重要な目的化合物の高純度品、特に
結晶体を提供することができる。
[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェニル)プロピ
ル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン
1−メチルエステル誘導体の実用的かつ工業的な精製
方法、特にその夾雑する不純物から高純度の目的化合物
を結晶として取得する方法及び製品としてより安定性に
優れた最終形態であるその結晶体を提供する。 【解決手段】 不純物を含み、N−[N−[3−(2−
ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−
α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチ
ルエステル等のN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4
−置換フェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]
−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル誘導体を
晶析工程に付して、当該誘導体を結晶化せしめる。 高
甘味度甘味料として重要な目的化合物の高純度品、特に
結晶体を提供することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は甘味剤として重要な
N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェニ
ル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニ
ルアラニン 1−メチルエステル誘導体の高純度品の製
造方法、詳しくは各種の不純物を含むこれ等誘導体の精
製方法、特に優れた簡便な結晶化方法を使用した当該誘
導体の高純度品の製造方法及びこのようにして得られう
る当該誘導体の結晶に関する。
N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェニ
ル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニ
ルアラニン 1−メチルエステル誘導体の高純度品の製
造方法、詳しくは各種の不純物を含むこれ等誘導体の精
製方法、特に優れた簡便な結晶化方法を使用した当該誘
導体の高純度品の製造方法及びこのようにして得られう
る当該誘導体の結晶に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、食生活の高度化に伴い特に糖分の
摂取過多による肥満及びこれに伴う各種の疾病が問題と
なっており、砂糖に替わる低カロリー甘味剤の開発が望
まれている。現在、広汎に使用されている甘味剤とし
て、安全性と甘味の質の面で優れているアスパルテーム
があるが安定性にやや問題があった。以上の背景の中、
本発明者等の一部等によりアスパルテームと比較して安
定性に優れ、かつ甘味度がはるかに高い、即ち甘味当た
りの価格で優位性のある甘味料として新規にN−[N−
[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェニル)プロピ
ル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン
1−メチルエステル誘導体(本件明細書中、「本発明
の目的化合物」、また単に「目的化合物」等と称するこ
とがある。)が見出されている。
摂取過多による肥満及びこれに伴う各種の疾病が問題と
なっており、砂糖に替わる低カロリー甘味剤の開発が望
まれている。現在、広汎に使用されている甘味剤とし
て、安全性と甘味の質の面で優れているアスパルテーム
があるが安定性にやや問題があった。以上の背景の中、
本発明者等の一部等によりアスパルテームと比較して安
定性に優れ、かつ甘味度がはるかに高い、即ち甘味当た
りの価格で優位性のある甘味料として新規にN−[N−
[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェニル)プロピ
ル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン
1−メチルエステル誘導体(本件明細書中、「本発明
の目的化合物」、また単に「目的化合物」等と称するこ
とがある。)が見出されている。
【0003】
【発明が解決する課題】前記本発明者等の一部等により
高甘味度甘味料として新規に見出されている誘導体につ
いての優れた精製方法は知られていない。
高甘味度甘味料として新規に見出されている誘導体につ
いての優れた精製方法は知られていない。
【0004】前記新規なN−[N−[3−(2−ヒドロ
キシ−4−置換フェニル)プロピル]−L−α−アスパ
ルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル
誘導体の精製方法としては、例えば本発明の目的化合物
を含有する反応濃縮液を分取薄層クロマトグラフィー
(PTLC)により精製する方法が採用されていた。そ
の場合、目的化合物の最終形態は目的化合物の抽出画分
を単に濃縮乾固したものとなる。しかしながら、前記の
精製方法を工業的に実施する場合、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーといったコスト高で、廃シリカゲル
等、環境にも問題のある精製方法となる。更に、目的化
合物の最終形態が結晶ではなく単なる固体では、製品出
荷後の分解等、消費者の安全面にも問題がある。前記目
的化合物の実用的かつ工業的な精製方法は、全く確立さ
れていない。従って、前記高甘味度甘味料を高純度の状
態、好ましくは結晶化した状態で製造する方法の開発が
求められる。
キシ−4−置換フェニル)プロピル]−L−α−アスパ
ルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル
誘導体の精製方法としては、例えば本発明の目的化合物
を含有する反応濃縮液を分取薄層クロマトグラフィー
(PTLC)により精製する方法が採用されていた。そ
の場合、目的化合物の最終形態は目的化合物の抽出画分
を単に濃縮乾固したものとなる。しかしながら、前記の
精製方法を工業的に実施する場合、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーといったコスト高で、廃シリカゲル
等、環境にも問題のある精製方法となる。更に、目的化
合物の最終形態が結晶ではなく単なる固体では、製品出
荷後の分解等、消費者の安全面にも問題がある。前記目
的化合物の実用的かつ工業的な精製方法は、全く確立さ
れていない。従って、前記高甘味度甘味料を高純度の状
態、好ましくは結晶化した状態で製造する方法の開発が
求められる。
【0005】甘味剤は、主として、食品や医薬品中に使
用して人によって消費されることを目的とするものであ
り、不純物や分解物を事実上含まない高純度のものを得
ることができるような手法で精製されなければならな
い。また、本発明の目的化合物のような比較的分解し易
いペプチド系甘味料の場合には、製品出荷後の分解を防
ぐために、より安定性に優れた最終形態であることが望
まれる。
用して人によって消費されることを目的とするものであ
り、不純物や分解物を事実上含まない高純度のものを得
ることができるような手法で精製されなければならな
い。また、本発明の目的化合物のような比較的分解し易
いペプチド系甘味料の場合には、製品出荷後の分解を防
ぐために、より安定性に優れた最終形態であることが望
まれる。
【0006】そこで、本発明者等は、本発明の目的化合
物を晶析法により結晶化させて精製し、高純度品、特に
製品としてより安定性に優れた形態である結晶を得るこ
とについて検討を進めた。
物を晶析法により結晶化させて精製し、高純度品、特に
製品としてより安定性に優れた形態である結晶を得るこ
とについて検討を進めた。
【0007】本発明の課題は、高甘味度甘味料として優
れたN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステル誘導体の実用的かつ
工業的な精製方法、特にその夾雑する不純物から高純度
の目的化合物を結晶として取得する方法及び製品として
より安定性に優れた最終形態である結晶を提供すること
にある。
れたN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステル誘導体の実用的かつ
工業的な精製方法、特にその夾雑する不純物から高純度
の目的化合物を結晶として取得する方法及び製品として
より安定性に優れた最終形態である結晶を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するべく鋭意検討した結果、夾雑する不純物を含
むN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェニ
ル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニ
ルアラニン 1−メチルエステル誘導体から目的化合物
を高純度に製造する方法或いは結晶化方法を含めた精製
法を検討し、上記目的化合物誘導体の中でも下記一般式
(1)で示される誘導体については、特に晶析法により
簡便に目的化合物の高純度品を製造できること、従って
当該誘導体を効率よく精製でき、しかも高純度の結晶の
形態で単離できることを見出し、これらの知見により本
発明を完成するに到った。
を解決するべく鋭意検討した結果、夾雑する不純物を含
むN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェニ
ル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニ
ルアラニン 1−メチルエステル誘導体から目的化合物
を高純度に製造する方法或いは結晶化方法を含めた精製
法を検討し、上記目的化合物誘導体の中でも下記一般式
(1)で示される誘導体については、特に晶析法により
簡便に目的化合物の高純度品を製造できること、従って
当該誘導体を効率よく精製でき、しかも高純度の結晶の
形態で単離できることを見出し、これらの知見により本
発明を完成するに到った。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、不純物を含み、下記一
般式(1)で示されるN−[N−3−(2−ヒドロキシ
−4−置換フェニル)プロピル]−L−α−アスパルチ
ル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル誘導
体を晶析工程に付して、当該誘導体を結晶化せしめるこ
とに特徴を有する高純度N−[N−[3−(2−ヒドロ
キシ−4−置換フェニル)プロピル]−L−α−アスパ
ルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル
誘導体の製造方法に存する。
般式(1)で示されるN−[N−3−(2−ヒドロキシ
−4−置換フェニル)プロピル]−L−α−アスパルチ
ル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル誘導
体を晶析工程に付して、当該誘導体を結晶化せしめるこ
とに特徴を有する高純度N−[N−[3−(2−ヒドロ
キシ−4−置換フェニル)プロピル]−L−α−アスパ
ルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル
誘導体の製造方法に存する。
【0010】
【化4】
【0011】式中、R1はメトキシ基、水酸基及びメチ
ル基の何れかの置換基を表す。
ル基の何れかの置換基を表す。
【0012】不純物を含むN−[N−[3−(2−ヒド
ロキシ−4−置換フェニル)プロピル]−L−α−アス
パルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステ
ル誘導体としては、この誘導体を含有する溶液、固体或
いはスラリーのような中間体等を挙げることができる。
ロキシ−4−置換フェニル)プロピル]−L−α−アス
パルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステ
ル誘導体としては、この誘導体を含有する溶液、固体或
いはスラリーのような中間体等を挙げることができる。
【0013】不純物を含む前記誘導体から本発明により
この誘導体を結晶化せしめるには、晶析工程により目的
化合物を、適当な晶析溶剤中で結晶化させ結晶化せしめ
るとよい。この操作で目的化合物が精製され、高純度の
目的化合物を結晶として単離することもできる。
この誘導体を結晶化せしめるには、晶析工程により目的
化合物を、適当な晶析溶剤中で結晶化させ結晶化せしめ
るとよい。この操作で目的化合物が精製され、高純度の
目的化合物を結晶として単離することもできる。
【0014】前記目的化合物にはアスパルテーム、アス
パルテーム誘導体、ペプチド誘導体、アミノ酸、アミノ
酸誘導体及び下記一般式(2)で示される3,4−ジヒ
ドロ−7−置換−2H−1−ベンゾピラン−2−オール
誘導体の少なくとも1種を夾雑不純物として含む場合が
多く、このような不純物を含む前記目的化合物(被精製
物)を精製するのに本発明は好適である。被精製物の状
態としては、前記の如く溶液状態、固体状態、或いは場
合によりその中間段階の状態等含まれ、不純物を含む限
りその含み方には特に制限はない。
パルテーム誘導体、ペプチド誘導体、アミノ酸、アミノ
酸誘導体及び下記一般式(2)で示される3,4−ジヒ
ドロ−7−置換−2H−1−ベンゾピラン−2−オール
誘導体の少なくとも1種を夾雑不純物として含む場合が
多く、このような不純物を含む前記目的化合物(被精製
物)を精製するのに本発明は好適である。被精製物の状
態としては、前記の如く溶液状態、固体状態、或いは場
合によりその中間段階の状態等含まれ、不純物を含む限
りその含み方には特に制限はない。
【0015】
【化5】
【0016】尚、前記式(2)においてR1はメトキシ
基、水酸基及びメチル基から選ばれる置換基を表すが、
式(2)においては更にベンジルオキシ基を表してもよ
い。
基、水酸基及びメチル基から選ばれる置換基を表すが、
式(2)においては更にベンジルオキシ基を表してもよ
い。
【0017】本発明の方法において特徴的なことは、前
記目的化合物の状態に依らず不純物を含む被精製物につ
いて適当な晶析溶剤を使用して目的化合物を結晶化せし
め高純度品を製造し、必要によりその結晶を分離し、精
製することである。
記目的化合物の状態に依らず不純物を含む被精製物につ
いて適当な晶析溶剤を使用して目的化合物を結晶化せし
め高純度品を製造し、必要によりその結晶を分離し、精
製することである。
【0018】被精製物の代表的な例として、アスパルテ
ームと前記一般式(2)で示される3,4−ジヒドロ−
7−置換−2H−1−ベンゾピラン−2−オール誘導体
を使用して目的化合物を製造するために還元的アルキル
化反応を行い得られた目的化合物を含む反応液を挙げる
ことができる。このような溶液状態の被精製物につい
て、溶液中に晶析工程を実施するのに好ましくない不溶
物、例えば使用した触媒等が存在する反応液について精
製するような場合、事前にこれを濾過分離等により除去
する。このようにして得られた溶液を目的化合物の結晶
化に適当な条件下、晶析することにより目的化合物を結
晶化させ、その結果分離精製することができる。
ームと前記一般式(2)で示される3,4−ジヒドロ−
7−置換−2H−1−ベンゾピラン−2−オール誘導体
を使用して目的化合物を製造するために還元的アルキル
化反応を行い得られた目的化合物を含む反応液を挙げる
ことができる。このような溶液状態の被精製物につい
て、溶液中に晶析工程を実施するのに好ましくない不溶
物、例えば使用した触媒等が存在する反応液について精
製するような場合、事前にこれを濾過分離等により除去
する。このようにして得られた溶液を目的化合物の結晶
化に適当な条件下、晶析することにより目的化合物を結
晶化させ、その結果分離精製することができる。
【0019】尚、前記の通り、式中、R1はメトキシ
基、水酸基及びメチル基から選ばれる置換基を表すが、
前記式(2)においては更にベンジルオキシ基を表して
もよい。これは、アスパルテームに対して、式(2)で
R1がベンジルオキシである化合物(2)を前記出発物
質として使用し前記目的化合物、即ち式(1)で示され
る化合物を製造する場合、反応に際してR1のベンジル
オキシ部分においてベンジル基の脱ベンジル化により水
酸基に変換することによる。
基、水酸基及びメチル基から選ばれる置換基を表すが、
前記式(2)においては更にベンジルオキシ基を表して
もよい。これは、アスパルテームに対して、式(2)で
R1がベンジルオキシである化合物(2)を前記出発物
質として使用し前記目的化合物、即ち式(1)で示され
る化合物を製造する場合、反応に際してR1のベンジル
オキシ部分においてベンジル基の脱ベンジル化により水
酸基に変換することによる。
【0020】例えば、前記溶液が、目的化合物の晶析溶
剤として適当な溶剤を含むような場合、減圧濃縮等によ
り溶液を目的化合物の結晶化に適した条件まで濃縮、又
は濃縮後、目的化合物を晶析するのに使用可能な晶析溶
剤の中から適当な晶析溶剤を具体的に選択して結晶化に
適した条件まで二次的に添加し、必要に応じて冷却、又
は濃縮後、結晶化に適した条件まで冷却する等の方法に
より目的化合物を晶析することができる。
剤として適当な溶剤を含むような場合、減圧濃縮等によ
り溶液を目的化合物の結晶化に適した条件まで濃縮、又
は濃縮後、目的化合物を晶析するのに使用可能な晶析溶
剤の中から適当な晶析溶剤を具体的に選択して結晶化に
適した条件まで二次的に添加し、必要に応じて冷却、又
は濃縮後、結晶化に適した条件まで冷却する等の方法に
より目的化合物を晶析することができる。
【0021】一方、例えば前記溶液が目的化合物の晶析
溶剤として不適な溶剤を使用しているような場合、減圧
濃縮等により溶媒を完全に留去して固体化した後、目的
化合物の晶析溶剤の中から適当な晶析溶剤を具体的に選
択して、前記の場合と同様の晶析方法により目的化合物
を晶析することができる。当然のことであるが、この方
法は被精製物が溶剤を含まない場合にも適用できる。ま
た、前記溶液が目的化合物の晶析溶剤を含むか含まない
かにかかわらず溶剤置換法も有効な手法である。
溶剤として不適な溶剤を使用しているような場合、減圧
濃縮等により溶媒を完全に留去して固体化した後、目的
化合物の晶析溶剤の中から適当な晶析溶剤を具体的に選
択して、前記の場合と同様の晶析方法により目的化合物
を晶析することができる。当然のことであるが、この方
法は被精製物が溶剤を含まない場合にも適用できる。ま
た、前記溶液が目的化合物の晶析溶剤を含むか含まない
かにかかわらず溶剤置換法も有効な手法である。
【0022】上記のように被精製物が夾雑不純物とし
て、特にアスパルテーム等のペプチド誘導体を含有する
ような場合、このような不純物を晶析前に分離する工
程、例えば上記の合成反応液を適当な有機溶剤に置換し
たときに析出するアスパルテーム等を濾過分離すること
もその後の目的物の晶析に有効である。
て、特にアスパルテーム等のペプチド誘導体を含有する
ような場合、このような不純物を晶析前に分離する工
程、例えば上記の合成反応液を適当な有機溶剤に置換し
たときに析出するアスパルテーム等を濾過分離すること
もその後の目的物の晶析に有効である。
【0023】本発明において晶析工程に使用する溶剤と
しては、メタノール、エタノール及びイソプロピルアル
コール等の低級アルコール、アセトン、メチルエチルケ
トン及びメチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸プロピル(酢酸n−プロピル、
酢酸イソプロピル等)、酢酸ブチル等のエステル類、テ
トラヒドロフラン及びアセトニトリルの中から選択され
た少なくとも1種、又はこれら有機溶媒の少なくとも1
種と水の混合溶媒を好ましい溶剤として使用することが
できる。
しては、メタノール、エタノール及びイソプロピルアル
コール等の低級アルコール、アセトン、メチルエチルケ
トン及びメチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸プロピル(酢酸n−プロピル、
酢酸イソプロピル等)、酢酸ブチル等のエステル類、テ
トラヒドロフラン及びアセトニトリルの中から選択され
た少なくとも1種、又はこれら有機溶媒の少なくとも1
種と水の混合溶媒を好ましい溶剤として使用することが
できる。
【0024】本発明において晶析工程に使用する晶析方
法については特に制約は無いが、本発明の課題をより容
易に解決するためには、例えば濃縮による一部或いは完
全脱溶剤、前記の晶析溶剤添加、冷却晶析を組み合わせ
た方法により好適に実施することができる。より具体的
に一例を示すと、例えば被精製物がアスパルテームと
3,4−ジヒドロ−7−メトキシ−2H−1−ベンゾピ
ラン−2−オールとを、メタノールと水の混合溶剤(混
合比3:2v/v)中で還元的アルキル化することによ
り得られたN−[N−3−(2−ヒドロキシ−4−メト
キシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−
L−フェニルアラニン 1−メチルエステルを含有する
合成反応液である場合、触媒を濾過分離後、40℃で減
圧濃縮により一部メタノールを除去し、5℃まで冷却し
て目的化合物を結晶化させ、析出結晶を分離するといっ
た極めて簡便な方法で高純度の目的化合物の結晶を得る
ことができる。結晶の分離方法は特に制約は無く、濾過
分離、遠心分離等の一般的手法を用いることができる。
また、結晶分離後、必要により結晶を乾燥することもで
き、この乾燥方法も特に制限は無く、減圧乾燥、通気乾
燥等の一般的手法を使用することができる。
法については特に制約は無いが、本発明の課題をより容
易に解決するためには、例えば濃縮による一部或いは完
全脱溶剤、前記の晶析溶剤添加、冷却晶析を組み合わせ
た方法により好適に実施することができる。より具体的
に一例を示すと、例えば被精製物がアスパルテームと
3,4−ジヒドロ−7−メトキシ−2H−1−ベンゾピ
ラン−2−オールとを、メタノールと水の混合溶剤(混
合比3:2v/v)中で還元的アルキル化することによ
り得られたN−[N−3−(2−ヒドロキシ−4−メト
キシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−
L−フェニルアラニン 1−メチルエステルを含有する
合成反応液である場合、触媒を濾過分離後、40℃で減
圧濃縮により一部メタノールを除去し、5℃まで冷却し
て目的化合物を結晶化させ、析出結晶を分離するといっ
た極めて簡便な方法で高純度の目的化合物の結晶を得る
ことができる。結晶の分離方法は特に制約は無く、濾過
分離、遠心分離等の一般的手法を用いることができる。
また、結晶分離後、必要により結晶を乾燥することもで
き、この乾燥方法も特に制限は無く、減圧乾燥、通気乾
燥等の一般的手法を使用することができる。
【0025】本発明の目的化合物の結晶化に適した条件
は、例えば目的化合物の種類、晶析溶剤の種類、溶剤使
用量、或いは晶析方法等の組み合わせにより異なるた
め、統一的には記載をすることはできないが、詳細は実
施例を参考されたい。
は、例えば目的化合物の種類、晶析溶剤の種類、溶剤使
用量、或いは晶析方法等の組み合わせにより異なるた
め、統一的には記載をすることはできないが、詳細は実
施例を参考されたい。
【0026】本発明には、前記方法で得られる目的化合
物の結晶も含まれる。好ましくは、下記のような物理的
特性を示す目的化合物の結晶である。
物の結晶も含まれる。好ましくは、下記のような物理的
特性を示す目的化合物の結晶である。
【0027】1)粉末X線回折法で測定した場合に、少
なくとも6.1°、15.8°、19.7°及び21.
6°の回折角度(2θ、CuKα線)に回折X線のピー
クを示すN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メト
キシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−
L−フェニルアラニン 1−メチルエステルの結晶。
なくとも6.1°、15.8°、19.7°及び21.
6°の回折角度(2θ、CuKα線)に回折X線のピー
クを示すN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メト
キシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−
L−フェニルアラニン 1−メチルエステルの結晶。
【0028】2)粉末X線回折法で測定した場合に、少
なくとも5.5°、19.0°、19.7°及び21.
2°の回折角度(2θ、CuKα線)に回折X線のピー
クを示すN−[N−[3−(2,4−ジヒドロキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの結晶。
なくとも5.5°、19.0°、19.7°及び21.
2°の回折角度(2θ、CuKα線)に回折X線のピー
クを示すN−[N−[3−(2,4−ジヒドロキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの結晶。
【0029】3)粉末X線回折法で測定した場合に、少
なくとも5.0°、14.5°、19.0°及び19.
6°の回折角度(2θ、CuKα線)に回折X線のピー
クを示すN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メチ
ルフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L
−フェニルアラニン 1−メチルエステルの結晶。
なくとも5.0°、14.5°、19.0°及び19.
6°の回折角度(2θ、CuKα線)に回折X線のピー
クを示すN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メチ
ルフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L
−フェニルアラニン 1−メチルエステルの結晶。
【0030】以下、3,4−ジヒドロ−置換−2H−1
−ベンゾピラン−2−オール誘導体の調製及びアスパル
テームとの反応について若干説明する。
−ベンゾピラン−2−オール誘導体の調製及びアスパル
テームとの反応について若干説明する。
【0031】3,4−ジヒドロ−置換−2H−1−ベン
ゾピラン−2−オール誘導体は公知技術を利用して調製
又は入手することができ、3,4−ジヒドロ−7−置換
−2H−1−ベンゾピラン−2−オール誘導体について
は、例えば、公知の方法(J.Org.Chem.19
82,47,946或いはJ.Org.Chem.19
89,54,3282等参照。)により、相当する置換
フェノールとアクロレインアセタール誘導体或いはアレ
ン誘導体を酸触媒の存在下に環化反応せて環状アセター
ルとした後、酸加水分解することにより容易にかつ安価
に合成することができる。
ゾピラン−2−オール誘導体は公知技術を利用して調製
又は入手することができ、3,4−ジヒドロ−7−置換
−2H−1−ベンゾピラン−2−オール誘導体について
は、例えば、公知の方法(J.Org.Chem.19
82,47,946或いはJ.Org.Chem.19
89,54,3282等参照。)により、相当する置換
フェノールとアクロレインアセタール誘導体或いはアレ
ン誘導体を酸触媒の存在下に環化反応せて環状アセター
ルとした後、酸加水分解することにより容易にかつ安価
に合成することができる。
【0032】次いで、得られた3,4−ジヒドロ−7−
置換−2H−1−ベンゾピラン−2−オール誘導体とア
スパルテームとを、これらを溶解する溶剤、例えばアル
コール、含水アルコール等の溶剤中で、還元的アルキル
化触媒、例えばパラジウム系、ロジウム系の水素添加触
媒の存在下に水素によって還元的アルキル化反応を行
い、より好ましくは適当又は効果的な反応温度と圧力の
下に還元的アルキル化反応を行い、目的化合物であるN
−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェニル)
プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルア
ラニン 1−メチルエステル誘導体を効率よく高収率に
製造することができる。
置換−2H−1−ベンゾピラン−2−オール誘導体とア
スパルテームとを、これらを溶解する溶剤、例えばアル
コール、含水アルコール等の溶剤中で、還元的アルキル
化触媒、例えばパラジウム系、ロジウム系の水素添加触
媒の存在下に水素によって還元的アルキル化反応を行
い、より好ましくは適当又は効果的な反応温度と圧力の
下に還元的アルキル化反応を行い、目的化合物であるN
−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェニル)
プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルア
ラニン 1−メチルエステル誘導体を効率よく高収率に
製造することができる。
【0033】このようにして得られる誘導体を被精製物
として本発明を実施することにより、前記反応系内に存
在する各種の不純物を分離し、高純度品を製造すること
ができるので、その合成反応に引き続き精製を行うのに
本発明は極めて好適である。
として本発明を実施することにより、前記反応系内に存
在する各種の不純物を分離し、高純度品を製造すること
ができるので、その合成反応に引き続き精製を行うのに
本発明は極めて好適である。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
により限定されるものではない。
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
により限定されるものではない。
【0035】(実施例1)N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン−1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(1) ラセミ−3,4−ジヒドロ−7−メトキシ−2H−1−
ベンゾピラン−2−オール0.870g(4.83mm
ol)及びアスパルテーム1.50g(5.10mmo
l)をメタノール50mlに加え、温度45℃でしばら
く撹拌して溶解した。この溶液に10%パラジウム炭素
(50%含水)0.520gを加え、常圧(0.1MP
a)の水素雰囲気下に45℃で18時間撹拌反応した。
反応液を濾過して触媒を除き、N−[N−[3−(2−
ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−
α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチ
ルエステル1.22g(2.66mmol)を含む反応
液47mlを得た。この反応液10mlに酢酸エチル4
0mlを加え、室温で撹拌して結晶を析出させた。同温
で4時間撹拌した後、結晶を濾過分離し、少量の酢酸エ
チルで洗浄し、室温で1晩減圧乾燥してN−[N−[3
−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピ
ル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン
1−メチルエステル0.188g(0.410mmo
l、晶析収率72%)を得た。高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)による純度は96%以上であった。
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン−1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(1) ラセミ−3,4−ジヒドロ−7−メトキシ−2H−1−
ベンゾピラン−2−オール0.870g(4.83mm
ol)及びアスパルテーム1.50g(5.10mmo
l)をメタノール50mlに加え、温度45℃でしばら
く撹拌して溶解した。この溶液に10%パラジウム炭素
(50%含水)0.520gを加え、常圧(0.1MP
a)の水素雰囲気下に45℃で18時間撹拌反応した。
反応液を濾過して触媒を除き、N−[N−[3−(2−
ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−
α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチ
ルエステル1.22g(2.66mmol)を含む反応
液47mlを得た。この反応液10mlに酢酸エチル4
0mlを加え、室温で撹拌して結晶を析出させた。同温
で4時間撹拌した後、結晶を濾過分離し、少量の酢酸エ
チルで洗浄し、室温で1晩減圧乾燥してN−[N−[3
−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピ
ル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン
1−メチルエステル0.188g(0.410mmo
l、晶析収率72%)を得た。高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)による純度は96%以上であった。
【0036】(実施例2)N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(2) メタノールの代わりにメタノールと水の混合溶剤(混合
比4:1v/v)を使用、反応時間を48時間とした以
外は、実施例1と同様に反応を実施した。反応液を濾過
して触媒を除き、N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−
4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパル
チル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル
1.42g(3.10mmol)を含む反応液42ml
を得た。この反応液20mlを45℃で減圧濃縮してメ
タノールを除去した後、アセトン22mlを加え室温で
撹拌して結晶を析出させた。同温で4時間撹拌した後、
結晶を濾過分離し、アセトン12mlで洗浄し、室温で
1晩減圧乾燥してN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−
4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパル
チル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル
0.337g(0.735mmol、晶析収率50%)
を得た。(HPLCによる純度は97%以上であっ
た。)
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(2) メタノールの代わりにメタノールと水の混合溶剤(混合
比4:1v/v)を使用、反応時間を48時間とした以
外は、実施例1と同様に反応を実施した。反応液を濾過
して触媒を除き、N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−
4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパル
チル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル
1.42g(3.10mmol)を含む反応液42ml
を得た。この反応液20mlを45℃で減圧濃縮してメ
タノールを除去した後、アセトン22mlを加え室温で
撹拌して結晶を析出させた。同温で4時間撹拌した後、
結晶を濾過分離し、アセトン12mlで洗浄し、室温で
1晩減圧乾燥してN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−
4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパル
チル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル
0.337g(0.735mmol、晶析収率50%)
を得た。(HPLCによる純度は97%以上であっ
た。)
【0037】(実施例3)N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(3) 酢酸0.11mlを併用、反応時間を24時間とした以
外は、実施例2と同様に反応を実施した。反応液を濾過
して触媒を除き、更に触媒をメタノール5mlで洗浄し
た。濾液と洗浄液を合わせ、N−[N−[3−(2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α
−アスパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチル
エステル1.59g(3.47mmol)を含む反応液
52mlを得た。この反応液41mlに室温で水68m
lを加えた。この操作により一部結晶が析出したため、
50℃に加熱して均一溶液とし、撹拌しながら10℃ま
で冷却して結晶を析出させた。同温で4時間撹拌した
後、結晶を濾過分離し、少量の水で洗浄し、室温で1晩
減圧乾燥して粗結晶1.20g(目的化合物含量1.0
5g、晶析収率84%)を得た。得られた粗結晶1.1
0gにアセトンと水の混合溶剤(混合比4:1v/v)
22mlを加え60℃で溶解し、撹拌しながら5℃(冷
却速度15℃/時間)まで冷却して結晶を析出させた。
同温で3日間静置した後、結晶を濾過分離し、少量のア
セトンと水混合溶剤(混合比4:1v/v)で洗浄し、
室温で2.5時間減圧乾燥してN−[N−[3−(2−
ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−
α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチ
ルエステル0.600g(1.31mmol、晶析収率
62%)を得た。(HPLCによる純度は98%以上で
あった。)
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(3) 酢酸0.11mlを併用、反応時間を24時間とした以
外は、実施例2と同様に反応を実施した。反応液を濾過
して触媒を除き、更に触媒をメタノール5mlで洗浄し
た。濾液と洗浄液を合わせ、N−[N−[3−(2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α
−アスパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチル
エステル1.59g(3.47mmol)を含む反応液
52mlを得た。この反応液41mlに室温で水68m
lを加えた。この操作により一部結晶が析出したため、
50℃に加熱して均一溶液とし、撹拌しながら10℃ま
で冷却して結晶を析出させた。同温で4時間撹拌した
後、結晶を濾過分離し、少量の水で洗浄し、室温で1晩
減圧乾燥して粗結晶1.20g(目的化合物含量1.0
5g、晶析収率84%)を得た。得られた粗結晶1.1
0gにアセトンと水の混合溶剤(混合比4:1v/v)
22mlを加え60℃で溶解し、撹拌しながら5℃(冷
却速度15℃/時間)まで冷却して結晶を析出させた。
同温で3日間静置した後、結晶を濾過分離し、少量のア
セトンと水混合溶剤(混合比4:1v/v)で洗浄し、
室温で2.5時間減圧乾燥してN−[N−[3−(2−
ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−
α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチ
ルエステル0.600g(1.31mmol、晶析収率
62%)を得た。(HPLCによる純度は98%以上で
あった。)
【0038】(実施例4)N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(4) 反応温度35℃とした以外は、実施例3と同様に反応を
実施した。反応液を濾過して触媒を除き、更に触媒をメ
タノール5mlで洗浄した。濾液と洗浄液を合わせ、N
−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニ
ル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニ
ルアラニン 1−メチルエステル1.39g(3.03
mmol)を含む反応液49mlを得た。この反応液4
2mlを50℃で減圧濃縮してメタノールを除去した
後、イソプロピルアルコール4mlを加え、85℃に加
熱した後、更に水7.7mlを加え、撹拌しながら10
℃まで冷却して結晶を析出させた。同温で1晩撹拌した
後、結晶を濾過分離し、水15mlで洗浄し、45℃で
3時間減圧乾燥してN−[N−[3−(2−ヒドロキシ
−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパ
ルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル
1.18g(2.58mmol、晶析収率99%)を得
た。(HPLCによる純度は98%以上であった。)
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(4) 反応温度35℃とした以外は、実施例3と同様に反応を
実施した。反応液を濾過して触媒を除き、更に触媒をメ
タノール5mlで洗浄した。濾液と洗浄液を合わせ、N
−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニ
ル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニ
ルアラニン 1−メチルエステル1.39g(3.03
mmol)を含む反応液49mlを得た。この反応液4
2mlを50℃で減圧濃縮してメタノールを除去した
後、イソプロピルアルコール4mlを加え、85℃に加
熱した後、更に水7.7mlを加え、撹拌しながら10
℃まで冷却して結晶を析出させた。同温で1晩撹拌した
後、結晶を濾過分離し、水15mlで洗浄し、45℃で
3時間減圧乾燥してN−[N−[3−(2−ヒドロキシ
−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパ
ルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル
1.18g(2.58mmol、晶析収率99%)を得
た。(HPLCによる純度は98%以上であった。)
【0039】(実施例5)N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル−L−フェニ
ルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶の
分離(5) 実施例4で得られた結晶1.06g(2.31mmo
l)にイソプロピルアルコールと水の混合溶剤(混合比
9:1v/v)50mlを加え75℃で溶解し、撹拌し
ながら5℃(冷却速度10℃/時間)まで冷却して結晶
を析出させた。同温で1晩撹拌した後、結晶を濾過分離
し、少量のイソプロピルアルコールで洗浄し、40℃で
3.5時間減圧乾燥してN−[N−[3−(2−ヒドロ
キシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−ア
スパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエス
テル0.831g(1.81mmol、晶析収率78
%)を得た。(HPLCによる純度は99%以上であっ
た。)
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル−L−フェニ
ルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶の
分離(5) 実施例4で得られた結晶1.06g(2.31mmo
l)にイソプロピルアルコールと水の混合溶剤(混合比
9:1v/v)50mlを加え75℃で溶解し、撹拌し
ながら5℃(冷却速度10℃/時間)まで冷却して結晶
を析出させた。同温で1晩撹拌した後、結晶を濾過分離
し、少量のイソプロピルアルコールで洗浄し、40℃で
3.5時間減圧乾燥してN−[N−[3−(2−ヒドロ
キシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−ア
スパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエス
テル0.831g(1.81mmol、晶析収率78
%)を得た。(HPLCによる純度は99%以上であっ
た。)
【0040】(実施例6)N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(6) ラセミ−3,4−ジヒドロ−7−メトキシ−2H−1−
ベンゾピラン−2−オール4.37g(24.3mmo
l)及びアスパルテーム7.52g(25.6mmo
l)をメタノールと水の混合溶剤(混合比3:2v/
v)250mlに加え、温度40℃でしばらく撹拌して
溶解した。この溶液に10%パラジウム炭素(50%含
水)2.56gを加え、常圧(0.1MPa)の水素雰
囲気下に40℃で48時間撹拌反応した。反応液を濾過
して触媒を除き、更に触媒をメタノール40mlで洗浄
した。濾液と洗浄液を合わせ、減圧濃縮してメタノール
を60ml除去した後、10℃まで冷却して結晶を析出
させた。同温で1晩静置した後、結晶を濾過分離し、少
量の水で洗浄し、40℃で3時間減圧乾燥してN−[N
−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プ
ロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラ
ニン 1−メチルエステル7.75g(16.9mmo
l、晶析収率66%)を得た。(HPLCによる純度は
95%以上であった)。
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(6) ラセミ−3,4−ジヒドロ−7−メトキシ−2H−1−
ベンゾピラン−2−オール4.37g(24.3mmo
l)及びアスパルテーム7.52g(25.6mmo
l)をメタノールと水の混合溶剤(混合比3:2v/
v)250mlに加え、温度40℃でしばらく撹拌して
溶解した。この溶液に10%パラジウム炭素(50%含
水)2.56gを加え、常圧(0.1MPa)の水素雰
囲気下に40℃で48時間撹拌反応した。反応液を濾過
して触媒を除き、更に触媒をメタノール40mlで洗浄
した。濾液と洗浄液を合わせ、減圧濃縮してメタノール
を60ml除去した後、10℃まで冷却して結晶を析出
させた。同温で1晩静置した後、結晶を濾過分離し、少
量の水で洗浄し、40℃で3時間減圧乾燥してN−[N
−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プ
ロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラ
ニン 1−メチルエステル7.75g(16.9mmo
l、晶析収率66%)を得た。(HPLCによる純度は
95%以上であった)。
【0041】(実施例7)N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(7) 実施例6で得られた結晶1.00g(2.31mmo
l)にメタノールと水の混合溶剤(混合比3:2v/
v)60mlを加え60℃で溶解し、5℃まで冷却して
結晶を析出させた。同温で1晩静置した後、結晶を濾過
分離し、少量の水で洗浄し、40℃で11時間減圧乾燥
してN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ
フェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−
フェニルアラニン 1−メチルエステル0.682g
(1.49mmol、晶析収率68%)を得た。(HP
LCによる純度は99%以上であった)。
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(7) 実施例6で得られた結晶1.00g(2.31mmo
l)にメタノールと水の混合溶剤(混合比3:2v/
v)60mlを加え60℃で溶解し、5℃まで冷却して
結晶を析出させた。同温で1晩静置した後、結晶を濾過
分離し、少量の水で洗浄し、40℃で11時間減圧乾燥
してN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ
フェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−
フェニルアラニン 1−メチルエステル0.682g
(1.49mmol、晶析収率68%)を得た。(HP
LCによる純度は99%以上であった)。
【0042】(実施例8)N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン1−メチルエステルの精製及びその結晶の
分離(8) 実施例6で得られた結晶1.07g(2.19mmo
l)に水を飽和させたメチルエチルケトン16mlを加
え70℃で溶解し、撹拌しながら5℃(冷却速度10℃
/時間)まで冷却して結晶を析出させた。同温で2日静
置した後、結晶を濾過分離し、少量の水を飽和させたメ
チルエチルケトンで洗浄し、40℃で2時間減圧乾燥し
てN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフ
ェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フ
ェニルアラニン 1−メチルエステル0.621g
(1.36mmol、晶析収率58%)を得た。(HP
LCによる純度は98%以上であった。)
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン1−メチルエステルの精製及びその結晶の
分離(8) 実施例6で得られた結晶1.07g(2.19mmo
l)に水を飽和させたメチルエチルケトン16mlを加
え70℃で溶解し、撹拌しながら5℃(冷却速度10℃
/時間)まで冷却して結晶を析出させた。同温で2日静
置した後、結晶を濾過分離し、少量の水を飽和させたメ
チルエチルケトンで洗浄し、40℃で2時間減圧乾燥し
てN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフ
ェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フ
ェニルアラニン 1−メチルエステル0.621g
(1.36mmol、晶析収率58%)を得た。(HP
LCによる純度は98%以上であった。)
【0043】(実施例9)N−[N−[3−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プ
ロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラ
ニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶の分離
(1) ラセミ−3,4−ジヒドロ−7−ベンジルオキシ−2H
−1ベンゾピラン−2−オール0.950g(3.71
mmol)及びアスパルテーム1.15g(3.90m
mol)をメタノールと水の混合溶剤(混合比3:2v
/v)40mlに加え、温度40℃でしばらく撹拌し
た。このスラリーに10%パラジウム炭素(50%含
水)0.400gを加え、常圧(0.1MPa)の水素
雰囲気下に40℃で48時間撹拌反応した。反応液を濾
過して触媒を除き、減圧濃縮して乾固させた。この乾固
物にメタノール2mlを加え60℃で溶解し、更に同温
で撹拌しながら酢酸エチル40mlを加えて結晶を析出
させた。このスラリーを10℃まで冷却して1晩静置し
た後、結晶を濾過分離し、酢酸エチル5mlで洗浄して
湿粗結晶4.16g(目的化合物含量1.24g、回収
率75%)を得た。得られた湿粗結晶4.03gにメタ
ノールと水の混合溶剤(混合比1:5v/v)12ml
を加え、60℃でスラリーを1時間撹拌し、10℃まで
冷却して溶解分の結晶を析出させた。同温で4日間静置
した後、結晶を濾過分離し、少量の水で洗浄し、40℃
で2時間減圧乾燥してN−[N−[3−(2,4−ジヒ
ドロキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチ
ル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル0.
789g(1.78mmol、晶析収率66%)を得
た。(HPLCによる純度は97%以上であった。)
ロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラ
ニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶の分離
(1) ラセミ−3,4−ジヒドロ−7−ベンジルオキシ−2H
−1ベンゾピラン−2−オール0.950g(3.71
mmol)及びアスパルテーム1.15g(3.90m
mol)をメタノールと水の混合溶剤(混合比3:2v
/v)40mlに加え、温度40℃でしばらく撹拌し
た。このスラリーに10%パラジウム炭素(50%含
水)0.400gを加え、常圧(0.1MPa)の水素
雰囲気下に40℃で48時間撹拌反応した。反応液を濾
過して触媒を除き、減圧濃縮して乾固させた。この乾固
物にメタノール2mlを加え60℃で溶解し、更に同温
で撹拌しながら酢酸エチル40mlを加えて結晶を析出
させた。このスラリーを10℃まで冷却して1晩静置し
た後、結晶を濾過分離し、酢酸エチル5mlで洗浄して
湿粗結晶4.16g(目的化合物含量1.24g、回収
率75%)を得た。得られた湿粗結晶4.03gにメタ
ノールと水の混合溶剤(混合比1:5v/v)12ml
を加え、60℃でスラリーを1時間撹拌し、10℃まで
冷却して溶解分の結晶を析出させた。同温で4日間静置
した後、結晶を濾過分離し、少量の水で洗浄し、40℃
で2時間減圧乾燥してN−[N−[3−(2,4−ジヒ
ドロキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチ
ル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル0.
789g(1.78mmol、晶析収率66%)を得
た。(HPLCによる純度は97%以上であった。)
【0044】(実施例10)N−[N−[3−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プ
ロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラ
ニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶の分離
(2) ラセミ−3,4−ジヒドロ−7−ヒドロキシ−2H−1
−ベンゾピラン−2−オール0.750g(4.51m
mol)及びアスパルテーム1.40g(4.75mm
ol)をメタノールと水の混合溶剤(混合比3:2v/
v)48mlに加え、温度40℃でしばらく撹拌した。
このスラリーに10%パラジウム炭素(50%含水)
0.470gを加え、常圧(0.1MPa)の水素雰囲
気下に40℃で48時間撹拌反応した。反応液を濾過し
て触媒を除き、減圧濃縮して乾固させた。この乾固物に
メタノール2mlを加え60℃で溶解し、更に同温で撹
拌しながら酢酸エチル40mlを加えて結晶を析出させ
た。このスラリーを10℃まで冷却して1晩静置した
後、結晶を濾過分離し、酢酸エチル5mlで洗浄して湿
粗結晶3.87g(目的化合物含量1.60g、回収率
80%)を得た。得られた湿粗結晶3.63gにメタノ
ールと水の混合溶剤(混合比1:5v/v)12mlを
加え、60℃で溶解し、10℃まで冷却して結晶を析出
させた。同温で1晩静置した後、結晶を濾過分離し、少
量の水で洗浄し、40℃で11時間減圧乾燥してN−
[N−[3−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロピ
ル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン
1−メチルエステル1.02g(2.30mmol、
晶析収率68%)を得た。(HPLCによる純度は98
%以上であった。)
ロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラ
ニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶の分離
(2) ラセミ−3,4−ジヒドロ−7−ヒドロキシ−2H−1
−ベンゾピラン−2−オール0.750g(4.51m
mol)及びアスパルテーム1.40g(4.75mm
ol)をメタノールと水の混合溶剤(混合比3:2v/
v)48mlに加え、温度40℃でしばらく撹拌した。
このスラリーに10%パラジウム炭素(50%含水)
0.470gを加え、常圧(0.1MPa)の水素雰囲
気下に40℃で48時間撹拌反応した。反応液を濾過し
て触媒を除き、減圧濃縮して乾固させた。この乾固物に
メタノール2mlを加え60℃で溶解し、更に同温で撹
拌しながら酢酸エチル40mlを加えて結晶を析出させ
た。このスラリーを10℃まで冷却して1晩静置した
後、結晶を濾過分離し、酢酸エチル5mlで洗浄して湿
粗結晶3.87g(目的化合物含量1.60g、回収率
80%)を得た。得られた湿粗結晶3.63gにメタノ
ールと水の混合溶剤(混合比1:5v/v)12mlを
加え、60℃で溶解し、10℃まで冷却して結晶を析出
させた。同温で1晩静置した後、結晶を濾過分離し、少
量の水で洗浄し、40℃で11時間減圧乾燥してN−
[N−[3−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロピ
ル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン
1−メチルエステル1.02g(2.30mmol、
晶析収率68%)を得た。(HPLCによる純度は98
%以上であった。)
【0045】(実施例11)N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニ
ル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニ
ルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶の
分離 ラセミ−3,4−ジヒドロ−7−メチル−2H−1−ベ
ンゾピラン−2−オール2.50g(15.2mmo
l)及びアスパルテーム4.71g(16.0mmo
l)をメタノールと水の混合溶剤(混合比4:1v/
v)155mlに加え、温度45℃でしばらく撹拌して
溶解した。この溶液に10%パラジウム炭素(50%含
水)1.41gを加え、常圧(0.1MPa)の水素雰
囲気下に45℃で24時間撹拌反応した。反応液を濾過
して触媒を除き、更に触媒をメタノール10mlで洗浄
した。濾液と洗浄液を合わせ、減圧濃縮して乾固させ
た。この乾固物にメタノール5mlを加え60℃で溶解
し、更に同温で撹拌しながら酢酸エチル23mlを加え
て結晶を析出させた。このスラリーを5℃まで冷却して
1晩静置した後、結晶を濾過分離し、酢酸エチル8ml
で洗浄して湿粗結晶9.73g(目的化合物含量3.6
3g、回収率54%)を得た。得られた湿粗結晶にメタ
ノール45mlを加え60℃で溶解し、40℃で減圧濃
縮した。この時の留出液量は27mlであった。得られ
た濃縮液を60℃に加温し、更に同温で撹拌しながら水
40mlを加えて結晶を析出させた。このスラリーを5
℃まで冷却して1晩静置した後、結晶を濾過分離し、水
8mlで洗浄し、40℃で4.5時間減圧乾燥してN−
[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)
プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルア
ラニン 1−メチルエステル3.35g(7.57mm
ol、晶析収率92%)を得た。(HPLCによる純度
は96%以上であった。)
ル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニ
ルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶の
分離 ラセミ−3,4−ジヒドロ−7−メチル−2H−1−ベ
ンゾピラン−2−オール2.50g(15.2mmo
l)及びアスパルテーム4.71g(16.0mmo
l)をメタノールと水の混合溶剤(混合比4:1v/
v)155mlに加え、温度45℃でしばらく撹拌して
溶解した。この溶液に10%パラジウム炭素(50%含
水)1.41gを加え、常圧(0.1MPa)の水素雰
囲気下に45℃で24時間撹拌反応した。反応液を濾過
して触媒を除き、更に触媒をメタノール10mlで洗浄
した。濾液と洗浄液を合わせ、減圧濃縮して乾固させ
た。この乾固物にメタノール5mlを加え60℃で溶解
し、更に同温で撹拌しながら酢酸エチル23mlを加え
て結晶を析出させた。このスラリーを5℃まで冷却して
1晩静置した後、結晶を濾過分離し、酢酸エチル8ml
で洗浄して湿粗結晶9.73g(目的化合物含量3.6
3g、回収率54%)を得た。得られた湿粗結晶にメタ
ノール45mlを加え60℃で溶解し、40℃で減圧濃
縮した。この時の留出液量は27mlであった。得られ
た濃縮液を60℃に加温し、更に同温で撹拌しながら水
40mlを加えて結晶を析出させた。このスラリーを5
℃まで冷却して1晩静置した後、結晶を濾過分離し、水
8mlで洗浄し、40℃で4.5時間減圧乾燥してN−
[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)
プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルア
ラニン 1−メチルエステル3.35g(7.57mm
ol、晶析収率92%)を得た。(HPLCによる純度
は96%以上であった。)
【0046】(実施例12)N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステル結晶の物理的性質 本発明で得られた表題化合物結晶の物理的性質は以下の
通りであった。
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステル結晶の物理的性質 本発明で得られた表題化合物結晶の物理的性質は以下の
通りであった。
【0047】無臭の白色結晶 示差熱分析 測定温度範囲:50〜300℃、昇温速度:10℃/
分、融点:194℃。
分、融点:194℃。
【0048】粉末X線回折 図1に示した如く、6.1°、15.8°、19.7°
及び21.6°の回折角度(2θ、CuKα線)に特徴
的な回折ピークを示した。
及び21.6°の回折角度(2θ、CuKα線)に特徴
的な回折ピークを示した。
【0049】(実施例13)N−[N−[3−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プ
ロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラ
ニン 1−メチルエステル結晶の物理的性質 本発明で得られた表題化合物結晶の物理的性質は以下の
通りであった。
ロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラ
ニン 1−メチルエステル結晶の物理的性質 本発明で得られた表題化合物結晶の物理的性質は以下の
通りであった。
【0050】無臭の白色結晶 示差熱分析 測定温度範囲:50〜300℃、昇温速度:10℃/
分、融点:190℃。
分、融点:190℃。
【0051】粉末X線回折 図2に示した如く、5.5°、19.0°、19.7°
及び21.2°の回折角度(2θ、CuKα線)に特徴
的な回折ピークを示した。
及び21.2°の回折角度(2θ、CuKα線)に特徴
的な回折ピークを示した。
【0052】(実施例14)N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニ
ル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニ
ルアラニン 1−メチルエステル結晶の物理的性質 本発明で得られた表題化合物結晶の物理的性質は以下の
通りであった。
ル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニ
ルアラニン 1−メチルエステル結晶の物理的性質 本発明で得られた表題化合物結晶の物理的性質は以下の
通りであった。
【0053】無臭の白色結晶 示差熱分析 測定温度範囲:50〜300℃、昇温速度:10℃/
分、融点:177℃。
分、融点:177℃。
【0054】粉末X線回折 図3に示した如く、5.0°、14.5°、19.0°
及び19.6°の回折角度(2θ、CuKα線)に特徴
的な回折ピークを示した。
及び19.6°の回折角度(2θ、CuKα線)に特徴
的な回折ピークを示した。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、高甘味度甘味料として
優れているN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メ
トキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]
−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル等のN−
[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェニル)プ
ロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラ
ニン 1−メチルエステル誘導体の高純度品を取得する
ことができる。例えば、この誘導体を含有する溶液又は
固体或いはスラリーのような中間体から、晶析により目
的化合物を結晶化させ精製し、高純度の目的化合物の結
晶を効率的かつ高収率に製造することができる。
優れているN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メ
トキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]
−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル等のN−
[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェニル)プ
ロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラ
ニン 1−メチルエステル誘導体の高純度品を取得する
ことができる。例えば、この誘導体を含有する溶液又は
固体或いはスラリーのような中間体から、晶析により目
的化合物を結晶化させ精製し、高純度の目的化合物の結
晶を効率的かつ高収率に製造することができる。
【0056】本発明の方法は、不純物を含む前記誘導体
から当該誘導体を高純度に精製する方法に使用すること
もでき、工業的に極めて有用である。
から当該誘導体を高純度に精製する方法に使用すること
もでき、工業的に極めて有用である。
【図1】N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メト
キシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−
L−フェニルアラニン 1−メチルエステル結晶の粉末
X線回折図である。
キシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−
L−フェニルアラニン 1−メチルエステル結晶の粉末
X線回折図である。
【図2】N−[N−[3−(2,4−ジヒドロキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステル結晶の粉末X線回折
図である。
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステル結晶の粉末X線回折
図である。
【図3】N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メチ
ルフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L
−フェニルアラニン 1−メチルエステル結晶の粉末X
線回折図である。
ルフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L
−フェニルアラニン 1−メチルエステル結晶の粉末X
線回折図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年1月21日(2000.1.2
1)
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【化1】 式中、R1はメトキシ基、水酸基及びメチル基の何れか
の置換基を表す。
の置換基を表す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【化2】 式中、R1はメトキシ基、水酸基及びメチル基から選ば
れる置換基を表すが、前記式(2)においては更にベン
ジルオキシ基を表してもよい。
れる置換基を表すが、前記式(2)においては更にベン
ジルオキシ基を表してもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、不純物を含み、下記一
般式(1)で示されるN−[N−[3−(2−ヒドロキ
シ−4−置換フェニル)プロピル]−L−α−アスパル
チル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル誘
導体を晶析工程に付して、当該誘導体を結晶化せしめる
ことに特徴を有する高純度N−[N−[3−(2−ヒド
ロキシ−4−置換フェニル)プロピル]−L−α−アス
パルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステ
ル誘導体の製造方法に存する。
般式(1)で示されるN−[N−[3−(2−ヒドロキ
シ−4−置換フェニル)プロピル]−L−α−アスパル
チル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル誘
導体を晶析工程に付して、当該誘導体を結晶化せしめる
ことに特徴を有する高純度N−[N−[3−(2−ヒド
ロキシ−4−置換フェニル)プロピル]−L−α−アス
パルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステ
ル誘導体の製造方法に存する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】本発明において晶析工程に使用する晶析方
法については特に制約は無いが、本発明の課題をより容
易に解決するためには、例えば濃縮による一部或いは完
全脱溶剤、前記の晶析溶剤添加、冷却晶析を組み合わせ
た方法により好適に実施することができる。より具体的
に一例を示すと、例えば被精製物がアスパルテームと
3,4−ジヒドロ−7−メトキシ−2H−1−ベンゾピ
ラン−2−オールとを、メタノールと水の混合溶剤(混
合比3:2v/v)中で還元的アルキル化することによ
り得られたN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メ
トキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]
−L−フェニルアラニン 1−メチルエステルを含有す
る合成反応液である場合、触媒を濾過分離後、40℃で
減圧濃縮により一部メタノールを除去し、5℃まで冷却
して目的化合物を結晶化させ、析出結晶を分離するとい
った極めて簡便な方法で高純度の目的化合物の結晶を得
ることができる。結晶の分離方法は特に制約は無く、濾
過分離、遠心分離等の一般的手法を用いることができ
る。また、結晶分離後、必要により結晶を乾燥すること
もでき、この乾燥方法も特に制限は無く、減圧乾燥、通
気乾燥等の一般的手法を使用することができる。
法については特に制約は無いが、本発明の課題をより容
易に解決するためには、例えば濃縮による一部或いは完
全脱溶剤、前記の晶析溶剤添加、冷却晶析を組み合わせ
た方法により好適に実施することができる。より具体的
に一例を示すと、例えば被精製物がアスパルテームと
3,4−ジヒドロ−7−メトキシ−2H−1−ベンゾピ
ラン−2−オールとを、メタノールと水の混合溶剤(混
合比3:2v/v)中で還元的アルキル化することによ
り得られたN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メ
トキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]
−L−フェニルアラニン 1−メチルエステルを含有す
る合成反応液である場合、触媒を濾過分離後、40℃で
減圧濃縮により一部メタノールを除去し、5℃まで冷却
して目的化合物を結晶化させ、析出結晶を分離するとい
った極めて簡便な方法で高純度の目的化合物の結晶を得
ることができる。結晶の分離方法は特に制約は無く、濾
過分離、遠心分離等の一般的手法を用いることができ
る。また、結晶分離後、必要により結晶を乾燥すること
もでき、この乾燥方法も特に制限は無く、減圧乾燥、通
気乾燥等の一般的手法を使用することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】(実施例1)N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(1) ラセミ−3,4−ジヒドロ−7−メトキシ−2H−1−
ベンゾピラン−2−オール0.870g(4.83mm
ol)及びアスパルテーム1.50g(5.10mmo
l)をメタノール50mlに加え、温度45℃でしばら
く撹拌して溶解した。この溶液に10%パラジウム炭素
(50%含水)0.520gを加え、常圧(0.1MP
a)の水素雰囲気下に45℃で18時間撹拌反応した。
反応液を濾過して触媒を除き、N−[N−[3−(2−
ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−
α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチ
ルエステル1.22g(2.66mmol)を含む反応
液47mlを得た。この反応液10mlに酢酸エチル4
0mlを加え、室温で撹拌して結晶を析出させた。同温
で4時間撹拌した後、結晶を濾過分離し、少量の酢酸エ
チルで洗浄し、室温で1晩減圧乾燥してN−[N−[3
−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピ
ル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン
1−メチルエステル0.188g(0.410mmo
l、晶析収率72%)を得た。高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)による純度は96%以上であった。
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(1) ラセミ−3,4−ジヒドロ−7−メトキシ−2H−1−
ベンゾピラン−2−オール0.870g(4.83mm
ol)及びアスパルテーム1.50g(5.10mmo
l)をメタノール50mlに加え、温度45℃でしばら
く撹拌して溶解した。この溶液に10%パラジウム炭素
(50%含水)0.520gを加え、常圧(0.1MP
a)の水素雰囲気下に45℃で18時間撹拌反応した。
反応液を濾過して触媒を除き、N−[N−[3−(2−
ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−
α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチ
ルエステル1.22g(2.66mmol)を含む反応
液47mlを得た。この反応液10mlに酢酸エチル4
0mlを加え、室温で撹拌して結晶を析出させた。同温
で4時間撹拌した後、結晶を濾過分離し、少量の酢酸エ
チルで洗浄し、室温で1晩減圧乾燥してN−[N−[3
−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピ
ル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン
1−メチルエステル0.188g(0.410mmo
l、晶析収率72%)を得た。高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)による純度は96%以上であった。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】(実施例5)N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(5) 実施例4で得られた結晶1.06g(2.31mmo
l)にイソプロピルアルコールと水の混合溶剤(混合比
9:1v/v)50mlを加え75℃で溶解し、撹拌し
ながら5℃(冷却速度10℃/時間)まで冷却して結晶
を析出させた。同温で1晩撹拌した後、結晶を濾過分離
し、少量のイソプロピルアルコールで洗浄し、40℃で
3.5時間減圧乾燥してN−[N−[3−(2−ヒドロ
キシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−ア
スパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエス
テル0.831g(1.81mmol、晶析収率78
%)を得た。(HPLCによる純度は99%以上であっ
た。)
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(5) 実施例4で得られた結晶1.06g(2.31mmo
l)にイソプロピルアルコールと水の混合溶剤(混合比
9:1v/v)50mlを加え75℃で溶解し、撹拌し
ながら5℃(冷却速度10℃/時間)まで冷却して結晶
を析出させた。同温で1晩撹拌した後、結晶を濾過分離
し、少量のイソプロピルアルコールで洗浄し、40℃で
3.5時間減圧乾燥してN−[N−[3−(2−ヒドロ
キシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−ア
スパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエス
テル0.831g(1.81mmol、晶析収率78
%)を得た。(HPLCによる純度は99%以上であっ
た。)
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】(実施例8)N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(8) 実施例6で得られた結晶1.07g(2.19mmo
l)に水を飽和させたメチルエチルケトン16mlを加
え70℃で溶解し、撹拌しながら5℃(冷却速度10℃
/時間)まで冷却して結晶を析出させた。同温で2日静
置した後、結晶を濾過分離し、少量の水を飽和させたメ
チルエチルケトンで洗浄し、40℃で2時間減圧乾燥し
てN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフ
ェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フ
ェニルアラニン 1−メチルエステル0.621g
(1.36mmol、晶析収率58%)を得た。(HP
LCによる純度は98%以上であった。)
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステルの精製及びその結晶
の分離(8) 実施例6で得られた結晶1.07g(2.19mmo
l)に水を飽和させたメチルエチルケトン16mlを加
え70℃で溶解し、撹拌しながら5℃(冷却速度10℃
/時間)まで冷却して結晶を析出させた。同温で2日静
置した後、結晶を濾過分離し、少量の水を飽和させたメ
チルエチルケトンで洗浄し、40℃で2時間減圧乾燥し
てN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフ
ェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フ
ェニルアラニン 1−メチルエステル0.621g
(1.36mmol、晶析収率58%)を得た。(HP
LCによる純度は98%以上であった。)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 9/02 615 B01D 9/02 615A (72)発明者 竹本 正 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社アミノサイエンス研究所内 Fターム(参考) 4H045 AA10 AA20 BA11 BA51 EA02 FA10 GA40 HA31 HA32
Claims (8)
- 【請求項1】不純物を含み、下記一般式(1)で示され
るN−[N−3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェニ
ル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニ
ルアラニン 1−メチルエステル誘導体を晶析工程に付
して、当該誘導体を結晶化せしめることを特徴とする高
純度N−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェ
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェ
ニルアラニン 1−メチルエステル誘導体の製造方法。 【化1】 式中、R1はメトキシ基、水酸基及びメチル基の何れか
の置換基を表す。 - 【請求項2】不純物を含み、下記一般式(1)で示され
るN−[N−3−(2−ヒドロキシ−4−置換フェニ
ル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニ
ルアラニン 1−メチルエステル誘導体が、アスパルテ
ームと下記一般式(2)で示される3,4−ジヒドロ−
7−置換−2H−1−ベンゾピラン−2−オール誘導体
とを、還元的アルキル化反応に付することにより得られ
たものである請求項1記載の方法。 【化2】 式中、R1はメトキシ基、水酸基及びメチル基から選ば
れる置換基を表すが、前記式(2)においては更にベン
ジルオキシ基を表してもよい。 - 【請求項3】不純物が、アスパルテーム、アスパルテー
ム誘導体、ペプチド誘導体、アミノ酸、アミノ酸誘導体
及び下記一般式(2)で示される3,4−ジヒドロ−7
−置換−2H−1−ベンゾピラン−2−オール誘導体の
少なくとも1種を含む請求項1記載の方法。 【化3】 式中、R1はメトキシ基、水酸基及びメチル基から選ば
れる置換基を表すが、前記式(2)においては更にベン
ジルオキシ基を表してもよい。 - 【請求項4】晶析工程に使用する溶剤が、メタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢
酸ブチル、テトラヒドロフラン及びアセトニトリルの中
から選択された少なくとも1種、又はこれら有機溶媒の
少なくとも1種と水との混合溶媒である請求項1〜3何
れか記載の方法。 - 【請求項5】粉末X線回折法で測定した場合に、少なく
とも6.1°、15.8°、19.7°及び21.6°
の回折角度(2θ、CuKα線)に回折X線のピークを
示すことを特徴とするN−[N−[3−(2−ヒドロキ
シ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アス
パルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステ
ルの結晶。 - 【請求項6】粉末X線回折法で測定した場合に、少なく
とも5.5°、19.0°、19.7°及び21.2°
の回折角度(2θ、CuKα線)に回折X線のピークを
示すことを特徴とするN−[N−[3−(2,4−ジヒ
ドロキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチ
ル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステルの結
晶。 - 【請求項7】粉末X線回折法で測定した場合に、少なく
とも5.0°、14.5°、19.0°及び19.6°
の回折角度(2θ、CuKα線)に回折X線のピークを
示すことを特徴とするN−[N−[3−(2−ヒドロキ
シ−4−メチルフェニル)プロピル]−L−α−アスパ
ルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル
の結晶。 - 【請求項8】請求項1〜4何れか記載の方法を含み得ら
れたことを特徴とする請求項5〜7何れか記載の結晶。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28740099A JP2001106697A (ja) | 1999-10-07 | 1999-10-07 | 高純度アスパルテーム誘導体の製造方法及びその結晶 |
PCT/JP2000/006625 WO2001025259A1 (fr) | 1999-10-07 | 2000-09-26 | Procedes de production et de purification de derives d'aspartame et procede de fabrication d'intermediaires de production |
EP00961236A EP1227104A4 (en) | 1999-10-07 | 2000-09-26 | METHOD FOR PRODUCING ASPARTAM DERIVATIVES AND METHOD FOR PRODUCING ITS PREPARATIONS |
AU73218/00A AU7321800A (en) | 1999-10-07 | 2000-09-26 | Processes for producing and purifying aspartame derivatives and process for producing production intermediates |
KR1020027004405A KR20020038798A (ko) | 1999-10-07 | 2000-09-26 | 아스파탐 유도체의 제조 및 정제 방법, 및 제조 중간체의제조 방법 |
CN00813952A CN1378558A (zh) | 1999-10-07 | 2000-09-26 | 天冬甜素衍生物的制造及精制方法以及中间体的生产制造方法 |
US10/108,426 US6841183B2 (en) | 1999-10-07 | 2002-03-29 | Process for producing aspartame derivatives, process for purifying aspartame derivatives, production intermediates, and process for producing production intermediates |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28740099A JP2001106697A (ja) | 1999-10-07 | 1999-10-07 | 高純度アスパルテーム誘導体の製造方法及びその結晶 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001106697A true JP2001106697A (ja) | 2001-04-17 |
Family
ID=17716859
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28740099A Withdrawn JP2001106697A (ja) | 1999-10-07 | 1999-10-07 | 高純度アスパルテーム誘導体の製造方法及びその結晶 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001106697A (ja) |
-
1999
- 1999-10-07 JP JP28740099A patent/JP2001106697A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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