JP2001105736A - 熱転写材料及びプリント方法並びにプリンタ - Google Patents

熱転写材料及びプリント方法並びにプリンタ

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JP2001105736A
JP2001105736A JP2000106999A JP2000106999A JP2001105736A JP 2001105736 A JP2001105736 A JP 2001105736A JP 2000106999 A JP2000106999 A JP 2000106999A JP 2000106999 A JP2000106999 A JP 2000106999A JP 2001105736 A JP2001105736 A JP 2001105736A
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Application number
JP2000106999A
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English (en)
Inventor
Nobuo Miyazaki
紳夫 宮崎
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面が平滑でない普通紙等に高速にかつ簡単
にプリントする。 【解決手段】 熱転写材料10は支持体の離型層側に転
写層を層設してある。転写層は、顕色剤,熱可塑性樹脂
からなる顕色剤層に、染料前駆物質,光硬化性樹脂等を
内包したマイクロカプセルが混入してある。直線状に搬
送される熱転写材料10の転写層に、画像データに基づ
いてLEDヘッド23から赤,緑,青の各色光が順次に
照射されると、シアン,マゼンタ,イエローに発色され
るべき各マイクロカプセルが赤,緑,青の各色光量に応
じた数だけ硬化する。サーマルヘッド24は熱転写材料
10を普通紙18に押しつけながら加熱する。硬化しな
かったマイクロカプセルがサーマルヘッド24の加熱加
圧で破壊され、内部の染料前駆物質が流出して顕色剤と
反応する。青,緑,赤の各色光量に反比例した濃さでイ
エロー,マゼンタ,シアンの各画像が発色,現出する。
これと同時に、転写層が溶融して普通紙18上に転写さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写材料及びプ
リント方法並びにプリンタに関し、更に詳しくは表面が
平滑でない普通紙や布等に高速にプリントする熱転写材
料及びプリント方法並びにプリンタに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば普通紙や布地等のように表面が滑
らかでない材料は、表面にインクが載りにくいため、ド
ットの欠けや乱れが発生し、画像を高画質に記録するこ
とが困難である。そこで、一旦別の媒体に形成した画像
を転写する方式が採られている。このような転写方式
は、例えば特開平5−575号公報に記載されている。
この公報記載の転写材料は、離型性を有する支持体上に
顕色剤が塗布してある。
【0003】前記公報記載のプリンタは、長尺の感光感
圧媒体を搬送しながら、これに原稿からの反射光で露光
する。感光感圧媒体は、染料前駆物質,光硬化性樹脂及
び光重合開始剤が内包されたマイクロカプセルを表層に
混入したもので、露光量に応じた数のマイクロカプセル
が硬化する。次に、感光感圧媒体と転写材料とを重ね合
わせて押圧ローラ対の間に通す。これにより、前記露光
によって硬化しなかったマイクロカプセルが破壊し、こ
のマイクロカプセルから流出した染料前駆物質と顕色剤
層の顕色剤とが反応して転写材料の顕色剤層にカラー画
像が形成される。
【0004】一方、スキャナで原稿の画像を読み取り、
コンピュータを用いて画像の着色部分を確定し、感熱プ
リンタを用いて確定した画像の着色部分を、ナイロン等
のメッシュ上に感熱性樹脂が層設されたスクリーンシー
トに製版する。すなわち、原稿画像の着色部分に対応し
た部分の感熱性樹脂が溶融し、この部分がメッシュだけ
になる。
【0005】次に、前記カラー画像が形成された転写材
料の上に、製版されたスクリーンシートを画像の位置合
わせをして重ね合わせ、熱可塑性樹脂となるポリオレフ
ィン系樹脂の分散液を圧搾しながら塗布する。そして、
スクリーンシートを分離して乾燥させることにより、転
写材料の画像の上に熱可塑性樹脂が担持される。
【0006】次に、転写材料の熱可塑性樹脂側と、ポリ
エチレンテレフタレートフイルムからなるシート状の被
転写部材とを重ね合わせて加熱した熱圧ローラ間に通し
て熱圧着する。これにより、被転写部材に熱可塑性樹脂
を介して転写材料が融着される。そして、常温まで冷却
させた後、転写材料の支持体を引き剥がすことにより、
被転写部材の上に転写材料の画像部分が転写される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記プリンタは、転写
材料の顕色剤層に画像を形成するのみで、この画像を形
成した染色剤層を被転写部材上に転写するには、更に、
熱可塑性樹脂を転写材料の画像の上に担持させる工程
と、熱可塑性樹脂を介して転写材料を被転写部材に融着
させる工程と、転写材料の支持体を引き剥がす工程とが
必要になる。このため、プリント工程が複雑でプリント
に時間がかかるという欠点がある。
【0008】本発明は、簡単な工程でかつ迅速に、表面
が非平滑な材料に高画質でプリントできる熱転写材料及
びプリント方法並びにプリンタを提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の熱転写材料は、支持体の上に、離型層と、
熱可塑性を有する画像形成層とを順次に層設したもので
ある。また、支持体の上に、離型層と、熱可塑性を有
し、露光後に加圧することで発色する発色層とを順次に
層設したものである。また、支持体の上に、離型層と、
熱可塑性を有し、インクを受容するインク受容層とを順
次に層設したものである。
【0010】また、支持体の上に、離型層と、感熱発色
性及び熱可塑性を有する発色転写層とを順次に層設した
ものである。また、前記支持体は長尺状であり、前記発
色転写層は、発色する色が異なった少なくとも3種類の
転写層を含み、各転写層は支持体の長手方向に沿って順
番に設けられているものである。また、前記転写層の支
持体長手方向のピッチを一定としたものである。
【0011】また、支持体の上に、離型層と、支持体側
から加熱したときに異なった色に発色する少なくとも第
1ないし第3の感熱発色層とを順次に層設し、支持体に
近い第1及び第2の感熱発色層は、紫外線の照射による
光定着性を備えており、最後に発色される第3の感熱発
色層は、少なくとも熱可塑性樹脂を含み、この熱可塑性
樹脂は転写のために発色時の熱によってガラス転移点に
達するものである。
【0012】また、前記支持体上に層設された複数の層
のうち少なくとも一つの層が透明性を有するものであ
る。また、前記支持体,前記離型層,前記支持体の離型
層と反対側の面に層設された耐熱層のうち少なくとも一
つの層が透明性を有するものである。
【0013】本発明のプリント方法は、支持体の上に、
離型層と、熱可塑性を有する画像形成層とを順次に層設
した熱転写材料を使用し、前記画像形成層に画像を形成
した後、加熱加圧することにより、前記画像形成層を受
像シートに転写するものである。
【0014】また、離型性を備えた支持体上に熱可塑性
とインク受容性とを有する転写層を設け、この転写層に
画像を記録した後、この転写層を受像シートに重ね合わ
せて支持体の背後から加熱加圧することにより転写層全
体をそのまま受像シートに転写するものである。
【0015】また、離型性を備えた支持体上に熱可塑性
と感光感圧発色性とを有する転写層を設け、この転写層
に潜像を記録した後、この転写層を受像シートに重ね合
わせて支持体の背後から加熱加圧して現像するとともに
転写層全体をそのまま受像シートに転写するものであ
る。
【0016】また、離型性を備えた支持体上に、感熱発
色性及び熱可塑性を有する発色転写層を層設した熱転写
材料を用い、被転写部材と重ね合わせた状態で支持体側
から加熱加圧することにより発色転写層の発色記録と被
転写部材への転写とを同時に行うものである。
【0017】また、離型性を備えた支持体上に、支持体
側からの加熱によって発色する色が異なるとともに、支
持体から最も遠い層を除いて紫外線の照射による光定着
性を有する少なくとも3種類の感熱発色層を備え、最後
に発色される感熱発色層に熱可塑性樹脂を混入した熱転
写材料を用い、支持体側から順番に各感熱発色層を発色
記録及び光定着を行い、最後の感熱発色層の発色記録と
同時に熱可塑性樹脂を溶融し、複数の感熱発色層全体を
支持体から剥離して被転写部材に転写するものである。
【0018】本発明のプリンタは、離型性を備えた支持
体上に熱可塑性及び感光感圧発色性を有する転写層が設
けられた熱転写材料を搬送する搬送路と、この搬送路に
設けられ、前記熱転写材料の転写層に光を照射して画像
を記録する露光手段と、この露光手段より下流の搬送路
に設けられ、前記熱転写材料の転写層を受像シートに重
ね合わせて熱転写材料を支持体側から加熱加圧すること
により転写層を受像シートに転写するサーマルヘッドと
からなるものである。
【0019】また、離型性を備えた支持体上に熱可塑性
及びインク受容性を有する転写層が設けられた熱転写材
料を搬送する搬送路と、この搬送路に設けられ、前記熱
転写材料の転写層にインクを吹きつけて画像を記録する
インクジェット方式の記録ヘッドと、この記録ヘッドよ
り下流の搬送路に設けられ、前記熱転写材料の転写層を
受像シートに重ね合わせて熱転写材料を支持体側から加
熱加圧することにより転写層を受像シートに転写するサ
ーマルヘッドとからなるものである。
【0020】また、離型性を備えた支持体上に熱可塑性
及び感熱発色性を有する転写層が設けられた熱転写材料
を搬送する搬送路と、この搬送路に設けられ、前記熱転
写材料の転写層をシート状の被転写部材に重ね合わせて
熱転写材料を支持体側から加熱加圧することにより、前
記熱転写材料の転写層に画像を発色記録するとともに転
写層を被転写部材に転写するサーマルヘッドとからなる
ものである。
【0021】
【発明の実施の形態】図2(A)において、熱転写材料
10は、支持体13を備え、この片面に耐熱層11,他
方の面に離型層12が層設されている。この離型層12
上に転写層15が設けられている。この転写層15は、
顕色剤と熱可塑性樹脂とを混合した顕色剤層16に、サ
イカラー(登録商標)方式のマイクロカプセル17を混
入したものである。
【0022】マイクロカプセル17には、染料前駆物
質,光硬化性樹脂及び光重合開始剤が内包されている。
前記染料前駆物質には、顕色剤層16の顕色剤と反応し
た際に、イエロー,マゼンタ,シアンのうちいずれか1
色に発色する3種類がある。また、前記光硬化性樹脂に
は、赤,緑,青の各色光のいずれか1つに反応して硬化
する3種類がある。そして、前記光硬化性樹脂と染料前
駆物質との組み合わせは、光硬化性樹脂が反応する色光
の色と、染料前駆物質が発色する色とが互いに補色関係
になるように決められている。なお、前記光重合開始剤
は、発光強度が小さい光でも効率よく発色反応が引き起
こされるように用いられる化合物等である。この実施形
態のマイクロカプセル17には、イエローに発色するイ
エロー用,マゼンタに発色するマゼンタ用,シアンに発
色するシアン用の3種類があり、ほぼ等量ずつ転写層1
5に混在されている。
【0023】例えばイエローに発色する染料前駆物質を
内包したマイクロカプセル17は、青色光に反応して硬
化する光硬化性樹脂を有する。そして、硬化するマイク
ロカプセル17の数は光量に比例しているから、青色用
画像データに応じた光量の青色光を転写層15に照射し
た後、転写層15に圧力を加えることにより、硬化しな
いで残ったマイクロカプセル17が破壊される。この破
壊されたマイクロカプセル17内から流出した染料前駆
物質が顕色剤層16の顕色剤と反応してイエロードット
に発色する。この発色したイエロードットの濃さは青色
光の光量と反比例している。したがって、赤色,緑色,
青色画像(潜像)を転写層15に記録してから、加圧す
ることにより、転写層15にポジ像が現出する。なお、
このポジ像は、図2(B)に示すように、受像シートと
しての普通紙18に転写されてから鑑賞されるから鏡像
である。
【0024】前記支持体13としては、ポリエチレンテ
レフタレートフイルム,ポリエチレンナフタレートフイ
ルム,ポリイミドフイルム等のプラスチックフイルムを
用いることができる。また、支持体13に離型性を有す
る材料を用いて離型層12を省略することもできる。比
較的離型性がよい材料としては、グラシン紙,コート
紙,ポリエステルフイルム,ポリエチレンフイルム,ポ
リプロピレンフイルム等がある。
【0025】前記顕色剤層16としては、p−フェニル
−フェノール等のフェノール系化合物,サリチル酸,没
食子酸,プロピルタンニン酸等の芳香族カルボン酸系化
合物等を結合剤として適宜熱可塑性樹脂と発色を妨げな
い程度に混合したものを選択する。また、熱可塑性樹脂
としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体,ロジンエス
テル,ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体,ビニル
アルキルエーテル−無水マレイン酸共重合体,ポリ塩化
ビニル,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル樹
脂、ポリアクリル酸エチル,ポリメタクリル酸ブチル,
ポリシアノアクリル酸メチル等のアクリル樹脂、スチレ
ン樹脂、ポリアミド樹脂、ワックス等が使用できる。
【0026】図1において、本発明のプリンタには、熱
転写材料10が転写層15を内側にした状態で巻き付け
られたロール10aの形態で供給され、巻き取りロール
21に巻き取られながら直線状に送られる。ロール10
aと巻き取りロール21との間には、ロール10a寄り
の位置に、画像データに基づいて赤,緑,青の各色光を
順次に発光するLEDヘッド23が設けられ、これより
下流の熱転写材料10を挟んで互いに相対する位置に、
サーマルヘッド24とプラテンローラ25が設けられて
いる。
【0027】LEDヘッド23は、主走査方向(図面に
対して垂直な方向)に細長い形状をしており、赤色光を
発光するLEDアレイ,緑色光を発光するLEDアレ
イ,青色光を発光するLEDアレイがそれぞれ主走査方
向に1列ずつ配列されている。各LEDアレイは、複数
のLEDをライン状に配列したものであり、その長さは
熱転写材料10の幅とほぼ同じにしてある。また、各L
EDアレイは副走査方向に互いに離間しているが、各L
ED毎に設けたレンズ等の光学手段により、各LEDア
レイから発光される赤,緑,青の各色光は転写層15面
上で重なるように照射される。なお、各LEDアレイの
前にセルフォックスレンズアレイを設け、転写層15上
で3列に記録してもよい。
【0028】サーマルヘッド24は、多数の発熱素子が
主走査方向にライン状に配列されており、LEDヘッド
23によって露光された熱転写材料10が送られてくる
と、プラテンローラ25側に圧接し、熱転写材料10を
一様に加熱するように発熱素子が一斉に発熱される。ま
た、プラテンローラ25は、この外周面の約1/4に普
通紙18を巻き付けながら、これを熱転写材料10の搬
送に同期して搬送するとともにサーマルヘッド24との
間に挟む位置に支持する。
【0029】図3に示すように、露光済みの熱転写材料
10は、発熱したサーマルヘッド24とプラテンローラ
25との間に挟まれ、転写層15が加熱されると同時に
普通紙18に押しつけられる。これにより、マイクロカ
プセル17の破壊による発色反応と、顕色剤層16の溶
融とが同時進行し、画像が形成された転写層15が離型
層12から剥離して普通紙18上に転写される。
【0030】このように構成されたプリンタを用いて、
例えばデジタルカメラで撮影された画像をプリントする
には、まずデジタルカメラから画像データが記録された
例えばスマートメディアを取り出してプリンタにセット
する。プリンタのコマ選択キーを操作して所望のコマを
選択してからプリントキーを操作すると、選択されたコ
マの階調画像データが赤,緑,青の各色毎に分離された
状態で画像メモリに書き込まれる。
【0031】次に、1ライン分の赤色画像データが画像
メモリから読み出されてLEDヘッド23のヘッドドラ
イバに送られ、LEDヘッド23から熱転写材料10の
転写層15に赤色光が照射される。同時に、1ライン分
の緑色画像データに基づいてLEDヘッド23から転写
層15に緑色光が照射される。更に、1ライン分の青色
画像データに基づいてLEDヘッド23から転写層15
に青色光が照射される。こうして、3色のライン光が転
写層15上の同じライン位置に投影される。
【0032】この後、熱転写材料10が1ライン分送ら
れてから、次の1ライン分の画像データが画像メモリか
ら読み出され、上記と同様に赤,緑,青の各色光が熱転
写材料10の転写層15に照射される。以下、同様にし
て熱転写材料10の転写層15が1ライン分ずつ順次に
露光され、選択されたコマの1フレーム分の露光が終了
する。この露光により、イエロー,マゼンタ,シアンに
発色されるべきマイクロカプセル17が青,緑,赤の各
色光量に応じた数だけそれぞれ硬化する。
【0033】露光済みの熱転写材料10がサーマルヘッ
ド24とプラテンローラ25との間に到達すると、サー
マルヘッド24がプラテンローラ25側に移動し、プラ
テンローラ25によって送られてきた普通紙18上に熱
転写材料10の転写層15を押しつけて発熱する。これ
により、前記露光によって硬化しなかったマイクロカプ
セル17が破壊され、内部の染料前駆物質が流出して顕
色剤と反応し、青,緑,赤の各色光量に反比例した濃さ
でイエロー,マゼンタ,シアンの各画像が発色,現出す
る。これと同時に、耐熱層11,支持体13,離型層1
2を介して転写層15が加熱されて溶融し、離型層12
から剥離して普通紙18上に転写される。これにより、
普通紙18上にカラー画像が形成される。
【0034】次に、LEDヘッド23の代わりに、イン
クジェットヘッドを用いた実施形態を説明する。図4に
示すように、熱転写材料30は、前記支持体13の離型
層12側に転写層31を層設したもので、転写層31
は、多孔性であるインク受容層32に粒状の熱可塑性樹
脂33を混入したものである。前記インク受容層32と
しては、例えば合成非結晶質シリカ,ZnO粉末,水性
接着剤+カオチン性樹脂等が用いられる。
【0035】図5において、インクジェットヘッド35
は、複数個のノズルが紙送り方向に配列されたイエロー
用,マゼンタ用,シアン用の各ノズルアレイ37,3
8,39が、熱転写材料30の幅方向に隣接して配列さ
れており、ヘッド全体が熱転写材料30の幅方向に往復
移動するシリアル方式である。インクジェットヘッド3
5が往動または復動する間に1ライン分の画像が熱転写
材料30の転写層31に記録される。その他の構成は、
前記プリンタと同様であるから図示を省略する。
【0036】デジタルカメラ等で撮影された画像データ
が取り込まれると、この赤,緑,青の各色光毎の画像デ
ータがシアン,マゼンタ,イエローの鏡像の各画像デー
タに変換されてから画像メモリに記憶される。所望のコ
マを選択してプリントキーを操作すると、画像メモリか
ら1ライン分のイエロー画像データが読み出され、これ
に基づいてインクジェットヘッドが駆動される。インク
ジェットヘッドが熱転写材料30の幅方向に往動する間
に、インクジェットヘッドからイエローインクが熱転写
材料30の転写層31に吹きつけられ、1ライン分のイ
エロー画像が転写層31のインク受容層32に記録され
る。
【0037】続いて、記録された1ラインの幅分だけ熱
転写材料30が送られた後、次の1ライン分のイエロー
画像データが画像メモリから読み出され、これに基づい
てイエローインクが転写層31に吹きつけられる。以下
同様に1ライン分ずつイエローインクが転写層31に吹
きつけられ、選択コマの1フレーム分のイエロー画像が
転写層31のインク受容層32に記録される。
【0038】次に、熱転写材料30が巻き戻されてイエ
ロー画像の最初のラインがインクジェットヘッドに相対
される。画像メモリから1ライン分のマゼンタ画像デー
タが読み出され、これに基づいてインクジェットヘッド
が駆動され、インクジェットヘッドからマゼンタインク
が熱転写材料30の転写層31に吹きつけられる。以
下、前記イエロー画像の記録時と同様に、選択コマの1
フレーム分のマゼンタ画像が転写層31のイエロー画像
の上に重ねて記録される。更に、同様にして選択コマの
1フレーム分のシアン画像が、転写層31のイエロー画
像,マゼンタ画像の上に重ねて記録される。
【0039】選択コマのイエロー,マゼンタ,シアンの
各画像が転写層31に記録された後、熱転写材料30が
送られ、画像記録部分がサーマルヘッド24とプラテン
ローラ25との間に達すると、サーマルヘッド24がプ
ラテンローラ25側に移動し、熱転写材料30を普通紙
18に押しつけて発熱する。熱転写材料30が耐熱層1
1側から加熱加圧されて熱可塑性樹脂33が溶融し、転
写層31全体が離型層12から剥離して普通紙18上に
転写される。
【0040】最初に説明した実施形態では、熱転写材料
の転写層中に、イエロー,マゼンタ,シアンにそれぞれ
発色する3種類のマイクロカプセルが全て混在していた
が、図6に示すように、例えば熱転写材料40の転写層
を熱転写材料の長さ方向に一定長さずつ区分けし、この
区分けされた各領域41,42,43毎に、発色する色
が同じ1種類のマイクロカプセルを入れるようにしても
よい。各領域41〜43は、例えばイエロー,マゼン
タ,シアンの順番で連続的に繰り返されるようにする。
この場合には、イエロー,マゼンタ,シアンの各領域4
1〜43にイエロー,マゼンタ,シアンの各画像が記録
されるとともに、この各領域41〜43の転写層が普通
紙の同じ領域に重ねて転写される。
【0041】また、隣り合う領域同士の熱転写材料上の
ピッチをLEDヘッドとサーマルヘッドとの距離と同じ
にすると、転写と次の画像記録とを同時に行うことがで
き、より効率的にプリントできる。また、前記領域の各
々は、コマの1フレーム分の画像サイズと同じサイズと
するのが好ましいが、それ以上に大きくしてもよい。
【0042】また、上記LEDヘッドは、各LEDが主
走査方向にライン状に配列されたラインタイプである
が、本発明はこれに限定されず、例えばLEDが副走査
方向に配列されるとともにLEDヘッド自体が主走査方
向に往復移動するシリアルタイプのものを用いてもよ
い。また、上記サーマルヘッドは、多数の発熱素子を主
走査方向にライン状に配列したものであったが、発熱素
子を副走査方向に配列し、サーマルヘッド自体を主走査
方向に往復移動させるものを用いてもよい。
【0043】また、熱転写材料を直線状に搬送するとと
もに、普通紙をプラテンローラの外周面の約1/4に巻
き付けて熱転写材料側に突出させたが、本発明はこれに
限定されず、例えば普通紙を直線状に搬送し、サーマル
ヘッドによって熱転写材料を普通紙側に突出して押しつ
けるようにしてもよい。
【0044】また、転写層への露光を転写層側から行っ
たが、耐熱層,支持体,離型層をいずれも無色透明な材
料で形成することにより、耐熱層側から露光を行うこと
もできる。この場合には、やや画質が劣化するものの鏡
像で露光する必要がなくなる。
【0045】これまで説明した実施形態は、転写層に潜
像もしくは画像を形成してから、転写層を受像シートに
転写する例であったが、次に、画像形成と同時に転写層
を受像シートに転写する実施形態を説明する。熱転写材
料50は、図7に示すように、長尺状をしている。熱転
写材料50の長手方向が一定長さずつの領域50a,5
0b,50cに区分けされ、各領域50a〜50c毎に
それぞれ異なった色、例えばイエロー,マゼンタ,シア
ンに感熱発色する発色転写層が設けられている。領域5
0a〜50cは、熱転写材料50の全長にわたって繰り
返し設けられている。
【0046】各領域50a〜50c毎の断面を示す図8
(A)〜(C)において、熱転写材料50は、支持体5
1を備え、この片面に耐熱層52が、他方の面に離型層
53が層設されている。この離型層53上の各領域50
a〜50c毎に、イエロー感熱発色転写層55,マゼン
タ感熱発色転写層56,シアン感熱発色転写層57がそ
れぞれ設けられている。
【0047】イエロー感熱発色転写層55は、イエロー
の発色カプラーと熱可塑性樹脂とを混合したカプラー層
58に、例えば最大吸収波長が420nmのジアゾニウ
ム塩化合物を含有したマイクロカプセル59を混入した
ものである。イエロー感熱発色転写層55が加熱される
と、カプラー層58の発色カプラーがマイクロカプセル
59のジアゾニウム塩化合物と熱反応してイエローに発
色する。また、イエロー感熱発色転写層55は、発色す
る温度で熱可塑性樹脂がガラス転移温度に達し、軟化・
溶融する。次のマゼンタ感熱発色転写層56の発色記録
・転写時に、発色して混色が起こらないようにするた
め、イエロー感熱発色転写層55は420nmの近紫外
線を照射するとマイクロカプセル59のジアゾニウム塩
化合物が光分解して発色能力が失われる。
【0048】マゼンタ感熱発色転写層56は、マゼンタ
の発色カプラーと熱可塑性樹脂とを混合したカプラー層
61に、例えば最大吸収波長が365nmのジアゾニウ
ム塩化合物を含有したマイクロカプセル62を混入した
ものである。マゼンタ感熱発色転写層56が加熱される
と、カプラー層61の発色カプラーがマイクロカプセル
62のジアゾニウム塩化合物と熱反応してマゼンタに発
色し、また熱可塑性樹脂が軟化・溶融する。マゼンタ感
熱発色転写層56は、365nmの紫外線を照射すると
マイクロカプセル62のジアゾニウム塩化合物が光分解
して発色能力が失われる。
【0049】シアン感熱発色転写層57は、顕色剤と熱
可塑性樹脂とを混合した顕色剤層63に、ロイコ色素を
含有したマイクロカプセル64を混入したもので、加熱
されたときにロイコ色素と顕色剤が反応してシアンに発
色し、また熱可塑性樹脂が軟化・溶融する。このシアン
感熱発色転写層57は、最後の層であるため、光定着性
が与えられていない。勿論、シアン感熱発色転写層57
に光定着性を与えてもよい。
【0050】なお、各転写層55〜57をそれぞれ発色
させるためには、発色直前の熱エネルギーであるバイア
ス熱エネルギーに、所望の濃度に発色させるための熱エ
ネルギーである階調表現熱エネルギーを加えた発色熱エ
ネルギーを各転写層55〜57に与える。そして、本実
施形態では、各転写層55〜57のバイアス熱エネルギ
ーを同じにしてあり、このバイアス熱エネルギーによっ
て各転写層55〜57の熱可塑性樹脂がガラス転移点に
達して溶融するようにしてある。
【0051】前記顕色剤層63としては、p−フェニル
−フェノール等のフェノール系化合物,サリチル酸,没
食子酸,プロピルタンニン酸等の芳香族カルボン酸系化
合物等を結合剤として適宜熱可塑性樹脂と発色を妨げな
い程度に混合したものを選択する。
【0052】前記熱可塑性樹脂としては、エチレン−酢
酸ビニル共重合体,ロジンエステル,ビニルアルコール
−酢酸ビニル共重合体,ビニルアルキルエーテル−無水
マレイン酸共重合体,ポリ塩化ビニル,塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体等のビニル樹脂、ポリアクリル酸エチ
ル,ポリメタクリル酸ブチル,ポリシアノアクリル酸メ
チル等のアクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリアミド樹
脂、ワックス等が使用できる。
【0053】前記支持体51は、熱伝動性が良好なフイ
ルムが用いられる。例えば、ポリエチレンテレフタレー
トフイルム,ポリエチレンナフタレートフイルム,ポリ
イミドフイルム等のプラスチックフイルムを用いること
ができる。また、支持体51に離型性を有する材料を用
いて離型層53を省略することもできる。比較的離型性
がよい材料としては、グラシン紙,コート紙,ポリエス
テルフイルム,ポリエチレンフイルム,ポリプロピレン
フイルム等がある。
【0054】図9において、本発明のプリンタには、熱
転写材料50が転写層55〜57を内側にした状態で巻
き付けられたロール50dの形態で供給され、巻き取り
ロール70に巻き取られながら直線状に送られる。ロー
ル50dと巻き取りロール70との間には、熱転写材料
50を挟んで互いに相対する位置に、サーマルヘッド7
1とプラテンローラ72が設けられている。
【0055】サーマルヘッド71の上流には、熱転写材
料50の各領域50a〜50cを検知するセンサ73が
設けられている。また、サーマルヘッド71の下流に
は、プラテンローラ72の外周に対面して光定着器76
が設けられている。この光定着器76は、それぞれ約4
20nmと約365nmに発光ピークを持った棒状の紫
外線ランプ77,78と、これを被うリフレクタ79と
からなる。
【0056】サーマルヘッド71は、多数の発熱素子が
主走査方向(熱転写材料の搬送方向と直交する方向)に
ライン状に配列されており、記録すべき画像のイエロ
ー,マゼンタ,シアンの各画像データに基づいて駆動さ
れる。例えば、イエロー画像を記録する際には、センサ
73が熱転写材料50の領域50aを検知してから熱転
写材料50を更に所定長送り、領域50aの先端がサー
マルヘッド71の下方に到達した時にサーマルヘッド7
1が熱転写材料50の支持体51側に押しつけられ、こ
れと同時にサーマルヘッド71がイエローの画像データ
に基づいて駆動される。
【0057】プラテンローラ72は、サーマルヘッド7
1が駆動される間は熱転写材料50の搬送に同期して順
転(図9における時計方向)され、イエロー,マゼンタ
の発色記録・転写後に逆転(図9における反時計方向)
され、被転写部材,例えば普通紙75を搬送する。
【0058】このように構成されたプリンタを用いて、
例えばデジタルカメラで撮影された画像をプリントする
には、まずデジタルカメラから画像データが記録された
メモリカード,例えばスマートメディア(登録商標)を
取り出してプリンタにセットする。プリンタのコマ選択
キーを操作して所望のコマを選択してからプリントキー
を操作すると、選択されたコマの赤,緑,青の画像デー
タがイエロー,マゼンタ,シアンの画像データに変換さ
れて各色毎に分離された状態で画像メモリに書き込まれ
る。なお、この画像メモリに記憶される画像データは、
鏡像の画像データである。
【0059】熱転写材料50が直線状に搬送され、セン
サ73によって領域50aが検知されると、更に熱転写
材料50が所定長送られ、領域50aの先端がサーマル
ヘッド71の下方に到達した時に、サーマルヘッド71
が熱転写材料50の耐熱層52側に押しつけられる。こ
れと同時に、1ライン分のイエロー画像データが画像メ
モリから読み出されてサーマルヘッド71のヘッドドラ
イバに送られ、サーマルヘッド71が駆動される。
【0060】イエロー感熱発色転写層55が耐熱層5
2,支持体51,離型層53を介して加熱され、カプラ
ー層58の発色カプラーがマイクロカプセル59のジア
ゾニウム塩化合物と熱反応してイエロー画像が発色記録
される。これと同時に、カプラー層58の熱可塑性樹脂
がガラス転移点に達して溶融し、図8(A)及び図10
に示すように、イエロー感熱発色転写層55が離型層5
3から剥離して普通紙75上に転写される。この間、熱
転写材料50が1ライン分送られるのに同期してプラテ
ンローラ72が順転し、普通紙75が1ライン分送られ
る。
【0061】次の1ライン分のイエロー画像データが画
像メモリから読み出されてサーマルヘッド71が駆動さ
れ、イエロー感熱発色転写層55の感熱発色と普通紙7
5への転写とが同時に行われる。以下、同様にしてイエ
ロー感熱発色転写層55が1ラインずつ順次に発色・転
写されてゆき、イエロー画像の1フレーム分の発色・転
写が終了すると、サーマルヘッド71が熱転写材料50
から離れる。
【0062】普通紙75に転写されたイエロー感熱発色
転写層55がプラテンローラ72の回転により光定着器
76の位置まで送られてくると、紫外線ランプ77から
約420nmの近紫外線がイエロー感熱発色転写層55
に照射される。これにより、マイクロカプセル59のジ
アゾニウム塩化合物が光分解して発色能力が失われ、イ
エロー感熱発色転写層55が定着される。
【0063】普通紙75に転写された全てのイエロー感
熱発色転写層55が光定着されると、プラテンローラ7
2が逆転され、普通紙75が引き戻される。普通紙75
がプリント開始位置に戻されると、プラテンローラ72
が逆転から順転に変更される。この時には、領域50b
の先端部がサーマルヘッド71の下方に達している。そ
して、サーマルヘッド71が熱転写材料50に押しつけ
られ、画像メモリから1ライン分のマゼンタ画像データ
が読み出され、これに基づいてサーマルヘッド71が駆
動される。
【0064】サーマルヘッド71によりマゼンタ感熱発
色転写層56が加熱され、カプラー層61の発色カプラ
ーがマイクロカプセル62のジアゾニウム塩化合物と熱
反応してマゼンタに発色する。これと同時に、カプラー
層61の熱可塑性樹脂が溶融し、図8(B)に示すよう
に、マゼンタ感熱発色転写層56が離型層53から剥離
して普通紙75のイエロー感熱発色転写層55上に重ね
て転写される。
【0065】この時、イエロー感熱発色転写層55も加
熱されるが、既に定着されているから発色するおそれは
ない。以下、同様に1ラインずつマゼンタ感熱発色転写
層56の発色・転写が繰り返され、1フレーム分のマゼ
ンタ感熱発色転写層56がイエロー感熱発色転写層55
上に重ねて転写されると、サーマルヘッド71が熱転写
材料50から離れる。
【0066】プラテンローラ72の順転が進み、イエロ
ー感熱発色転写層55上のマゼンタ感熱発色転写層56
が光定着器76の下方に到達すると、紫外線ランプ78
から約365nmの紫外線が照射される。これにより、
マイクロカプセル62のジアゾニウム塩化合物が光分解
して発色能力が失われ、マゼンタ感熱発色転写層56が
定着される。
【0067】この後、プラテンローラ72が逆転して普
通紙75が引き戻される。マゼンタ画像の記録終了時に
は、熱転写材料50の領域50cの先端部がサーマルヘ
ッド71の下方に達している。プラテンローラ72が順
転に変更されると、サーマルヘッド71が熱転写材料5
0に押しつけられる。
【0068】画像メモリから最初の1ライン分のシアン
画像データが読み出され、これに基づいてサーマルヘッ
ド71が駆動される。これにより、シアン感熱発色転写
層57に含まれるマイクロカプセル64のロイコ色素と
顕色剤層63の顕色剤とが反応してシアン画像が発色形
成される。これと同時に顕色剤層63の熱可塑性樹脂が
溶融し、図8(C)に示すように、シアン感熱発色転写
層57が定着済みのマゼンタ感熱発色転写層56上に重
ねて転写される。
【0069】以下同様にして1ラインずつマゼンタ感熱
発色転写層56上に重ねてシアン感熱発色転写層57が
発色・転写され、1フレーム分の転写が済むと、サーマ
ルヘッド71の駆動が停止されて熱転写材料50から離
れる。転写されたシアン感熱発色転写層57に対して
は、紫外線の照射は行われない。そして、プラテンロー
ラ72の順転が連続的に行われ、転写層55〜57が重
ねて転写された普通紙75がプリンタ外部に排出され
る。
【0070】なお、本実施形態では、各転写層55〜5
7を溶融させるために必要な溶融熱エネルギーを、各転
写層55〜57のバイアス熱エネルギーと同じにして、
発色と転写とを同時に行ったが、前記溶融熱エネルギー
を各転写層55〜57の発色熱エネルギー(=バイアス
熱エネルギー+階調表現熱エネルギー)よりも十分に高
くしておき、発色記録と転写とを別々にしてもよい。こ
の場合は、各転写層55〜57を順番に発色記録し、次
に各転写層55〜57を普通紙75上に順番に重ねて、
各転写層55〜57を順次に転写してもよい。
【0071】シアンの熱転層57は、発色記録と熱転写
を同時に行い、イエローとマゼンタの転写層55,56
は、発色記録と熱転写を別個にしてもよい。この場合
は、シアンの溶融熱エネルギーをシアンのバイアス熱エ
ネルギーとほぼ同じにし、そしてイエローとマゼンタの
溶融熱エネルギーをバイアス熱エネルギーよりも大きく
する。この熱転材料では、図11に示すように、前記プ
リンタと光定着器76の位置が異なるプリンタを用い、
例えば転写層55,56を発色記録,定着した後、転写
層57を発色記録すると同時に普通紙75に転写し、次
いで転写層56を転写層57上に転写してから、最後に
転写層55を転写層56上に転写する。これにより、イ
エロー,マゼンタ,シアンを完全に退く発色させること
ができ、混色を無くすことできる。
【0072】次に、別の熱転写材料を用いた実施形態を
説明する。図12において、熱転写材料81は、支持体
51の離型層53上に、転写層82が層設されている。
この転写層82は、離型層53側から順番にイエロー感
熱発色転写層83,マゼンタ感熱発色転写層84,シア
ン感熱発色転写層85が層設してある。転写層83,8
4間と転写層84,85間には、各転写層83〜85の
熱感度を調整するための中間層86が設けられている。
また、本実施形態では、支持体51側のイエロー感熱発
色転写層83から先に発色記録されるため、転写層8
3,84の光定着は支持体51側から行われる(光定着
器76の位置は図11に示す位置)。このため、支持体
51,耐熱層52及び離型層53は紫外線を透過する透
明な材料から形成されている。また、シアン感熱発色転
写層85は、被転写シートに接合されるように、熱可塑
性樹脂が混入してある。
【0073】各転写層83〜85は、図13に示すよう
に、各発色熱エネルギーが異なっている。イエロー感熱
発色転写層83の発色熱エネルギーが最も低く、シアン
感熱発色転写層85の発色熱エネルギーが最も高い。そ
して、転写層83〜85の各発色熱エネルギーは、互い
にオーバーラップしないように設定され、最後に発色さ
れるシアン感熱発色転写層85は、バイアス熱エネルギ
ーと、混和された熱可塑性樹脂のガラス転移点に達する
溶融熱エネルギーGとをほぼ同じにしてある。これによ
り、最後のシアン感熱発色転写層85の発色記録時に熱
可塑性樹脂が溶融して普通紙75の面にくっつき、転写
層82の全体が離型層53から剥離して普通紙75上に
転写される。
【0074】なお、シアン感熱発色転写層85が発色す
るときに、離型層53がガラス転移点に達するようにし
ておけば、シアン感熱発色転写層85の溶融時に離型層
53も同時に溶融し、より速やかに転写層82の転写が
行われる。
【0075】以上説明した実施形態では、被転写部材と
して普通紙を用いたが、例えばTシャツの布に画像を転
写してもよい。また、支持体上に1種類の発色転写層を
設け、モノクロプリントをしてもよい。
【0076】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、支持体
の上に離型層と熱可塑性を有する画像形成層とを順次に
層設した熱転写材料を用い、画像形成層に画像を形成し
た後、加熱加圧することにより、画像形成層を受像シー
トに転写するので、簡単な工程でかつ迅速に、表面が平
滑でない普通紙等にプリントできる。
【0077】また、離型性を備えた支持体上に熱可塑性
と感光感圧発色性またはインク受容性とを有する転写層
を層設し、この転写層に画像を記録した後、この転写層
を受像シートに重ね合わせて支持体の背後から加熱加圧
することにより転写層全体をそのまま受像シートに転写
するようにしたので、工程が簡単になり、表面が平滑で
ない普通紙等に高速にプリントできる。
【0078】また、離型性を備えた支持体上に熱可塑性
及び感熱発色性を有する転写層を層設した熱転写材料を
用い、熱転写材料の転写層をシート状の被転写部材に重
ね合わせてサーマルヘッドで支持体の背後から加熱加圧
することにより、転写層に画像を発色記録するととも
に、転写層全体をそのまま被転写部材に転写するように
したので、工程が簡単になり、表面が平滑でない普通紙
等に簡単に高画質なプリントを行うことができる。
【0079】また、支持体の長手方向に沿って一定長さ
ずつに区分けされた各領域毎に、加熱によって発色する
色が異なる少なくとも3種類の発色転写層を設けた熱転
写材料を用いることにより、混色のないさらに高画質の
カラー画像を表面が平滑でない普通紙等にプリントでき
る。
【0080】また、支持体の離型層上に少なくとも3つ
の感熱発色層を層設し、この感熱発色層を順次に発色さ
せるとともに、最後に発色される感熱発色層が発色と同
時にガラス転移点に達して溶融する熱転写材料を用いる
ことにより、複数の転写層をそのままの状態で転写する
から、転写時の画質劣化が生じない。すなわち、個別に
転写する場合は、色レジの発生や、転写層間に微小な空
気層が入って濃度が変わったり、転写不良によって剥離
したりするおそれがあるが、全体をそのまま転写するか
ら、このような問題は発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタの構成を示す概略図である。
【図2】(A)は熱転写材料の層構造を示し、(B)は
普通紙に転写層が転写された状態を示す説明図である。
【図3】熱転写材料の転写層が普通紙の上に転写される
様子を示す説明図である。
【図4】インクジェット用の熱転写材料の層構造を示す
説明図である。
【図5】インクジェットヘッドと熱転写材料との関係を
示す説明図である。
【図6】転写層を発色される色毎に区分けした熱転写材
料を示す説明図である。
【図7】3色の感熱発色転写層を一定ピッチで順番に形
成した別の熱転写材料を示す説明図である。
【図8】図7に示す熱転写材料の層構造と、イエロー,
マゼンタ,シアンの各転写層が転写される様子を示す説
明図である。
【図9】図8に示す熱転写材料を用いるプリンタの構成
を示す概略図である。
【図10】図9に示すプリンタにより熱転写材料の転写
層が普通紙の上に転写される様子を示す説明図である。
【図11】光定着器の位置が異なるプリンタの構成を示
す説明図である。
【図12】3層構造の熱転写材料の層構造を示す説明図
である。
【図13】図12に示す熱転写材料の各転写層の発色特
性を示すグラフである。
【符号の説明】
10,30,40,50,81 熱転写材料 15,31,55〜57,82〜85 転写層 16,63 顕色剤層 17,59,62,64 マイクロカプセル 18,75 普通紙 23 LEDヘッド 24,71 サーマルヘッド 32 インク受容層 33 熱可塑性樹脂 35 インクジェットヘッド 58,61 カプラー層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B44C 1/17 D06P 5/20 D 3B005 D06P 5/00 118 G03F 7/004 513 4H057 5/20 B41M 5/18 T B41J 3/20 117A G03F 7/004 513 B41M 5/18 B 5/26 D Fターム(参考) 2C065 DA10 DA19 DA22 DC06 DC11 2H025 AA02 AB09 AC01 AC08 AD03 BC14 BC42 CC14 DA10 DA33 DA39 DA40 FA35 2H026 AA07 AA15 AA28 BB01 BB41 FF02 FF05 FF08 2H086 BA15 BA31 BA36 2H111 AA20 AA40 BA03 BA14 BA24 BA52 BA62 BA71 BB04 BB05 BB06 3B005 EA02 EB01 EB05 EB07 EC14 FB23 FB26 FB30 FC01Z FC02Z GA02 GB01 GC02 4H057 AA01 AA02 BA13 CA19 CC02 DA01 DA02 DA23 FA16 FA17 GA05 GA08 HA01 HA02 JA02 JA10 JA14 JB02 JB03

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の上に、離型層と、熱可塑性を有
    する画像形成層とを順次に層設したことを特徴とする熱
    転写材料。
  2. 【請求項2】 支持体の上に、離型層と、熱可塑性を有
    し、露光後に加圧することで発色する発色層とを順次に
    層設したことを特徴とする熱転写材料。
  3. 【請求項3】 支持体の上に、離型層と、熱可塑性を有
    し、インクを受容するインク受容層とを順次に層設した
    ことを特徴とする熱転写材料。
  4. 【請求項4】 支持体の上に、離型層と、感熱発色性及
    び熱可塑性を有する発色転写層とを順次に層設したこと
    を特徴とする熱転写材料。
  5. 【請求項5】 前記支持体は長尺状であり、前記発色転
    写層は、発色する色が異なった少なくとも3種類の転写
    層を含み、各転写層は支持体の長手方向に沿って順番に
    設けられていることを特徴とする請求項4記載の熱転写
    材料。
  6. 【請求項6】 前記転写層の支持体長手方向のピッチを
    一定としたことを特徴とする請求項5記載の熱転写材
    料。
  7. 【請求項7】 支持体の上に、離型層と、支持体側から
    加熱したときに異なった色に発色する少なくとも第1な
    いし第3の感熱発色層とを順次に層設し、支持体に近い
    第1及び第2の感熱発色層は、紫外線の照射による光定
    着性を備えており、最後に発色される第3の感熱発色層
    は、少なくとも熱可塑性樹脂を含み、この熱可塑性樹脂
    は転写のために発色時の熱によってガラス転移点に達す
    ることを特徴とする熱転写材料。
  8. 【請求項8】 前記支持体上に層設された複数の層のう
    ち少なくとも一つの層が透明性を有することを特徴とす
    る請求項1ないし7いずれか記載の熱転写材料。
  9. 【請求項9】 前記支持体,前記離型層,前記支持体の
    離型層と反対側の面に層設された耐熱層のうち少なくと
    も一つの層が透明性を有することを特徴とする請求項4
    ないし7いずれか記載の熱転写材料。
  10. 【請求項10】 支持体の上に、離型層と、熱可塑性を
    有する画像形成層とを順次に層設した熱転写材料を使用
    し、前記画像形成層に画像を形成した後、加熱加圧する
    ことにより、前記画像形成層を受像シートに転写するこ
    とを特徴とするプリント方法。
  11. 【請求項11】 離型性を備えた支持体上に熱可塑性と
    インク受容性とを有する転写層を設け、この転写層に画
    像を記録した後、この転写層を受像シートに重ね合わせ
    て支持体の背後から加熱加圧することにより転写層全体
    をそのまま受像シートに転写することを特徴とするプリ
    ント方法。
  12. 【請求項12】 離型性を備えた支持体上に熱可塑性と
    感光感圧発色性とを有する転写層を設け、この転写層に
    潜像を記録した後、この転写層を受像シートに重ね合わ
    せて支持体の背後から加熱加圧して現像するとともに転
    写層全体をそのまま受像シートに転写することを特徴と
    するプリント方法。
  13. 【請求項13】 離型性を備えた支持体上に、感熱発色
    性及び熱可塑性を有する発色転写層を層設した熱転写材
    料を用い、被転写部材と重ね合わせた状態で支持体側か
    ら加熱加圧することにより発色転写層の発色記録と被転
    写部材への転写とを同時に行うことを特徴とするプリン
    ト方法。
  14. 【請求項14】 離型性を備えた支持体上に、支持体側
    からの加熱によって発色する色が異なるとともに、支持
    体から最も遠い層を除いて紫外線の照射による光定着性
    を有する少なくとも3種類の感熱発色層を備え、最後に
    発色される感熱発色層に熱可塑性樹脂を混入した熱転写
    材料を用い、支持体側から順番に各感熱発色層を発色記
    録及び光定着を行い、最後の感熱発色層の発色記録と同
    時に熱可塑性樹脂を溶融し、複数の感熱発色層全体を支
    持体から剥離して被転写部材に転写することを特徴とす
    るプリント方法。
  15. 【請求項15】 離型性を備えた支持体上に熱可塑性及
    び感光感圧発色性を有する転写層が設けられた熱転写材
    料を搬送する搬送路と、この搬送路に設けられ、前記熱
    転写材料の転写層に光を照射して画像を記録する露光手
    段と、この露光手段より下流の搬送路に設けられ、前記
    熱転写材料の転写層を受像シートに重ね合わせて熱転写
    材料を支持体側から加熱加圧することにより転写層を受
    像シートに転写するサーマルヘッドとからなることを特
    徴とするプリンタ。
  16. 【請求項16】 離型性を備えた支持体上に熱可塑性及
    びインク受容性を有する転写層が設けられた熱転写材料
    を搬送する搬送路と、この搬送路に設けられ、前記熱転
    写材料の転写層にインクを吹きつけて画像を記録するイ
    ンクジェット方式の記録ヘッドと、この記録ヘッドより
    下流の搬送路に設けられ、前記熱転写材料の転写層を受
    像シートに重ね合わせて熱転写材料を支持体側から加熱
    加圧することにより転写層を受像シートに転写するサー
    マルヘッドとからなることを特徴とするプリンタ。
  17. 【請求項17】 離型性を備えた支持体上に熱可塑性及
    び感熱発色性を有する転写層が設けられた熱転写材料を
    搬送する搬送路と、この搬送路に設けられ、前記熱転写
    材料の転写層をシート状の被転写部材に重ね合わせて熱
    転写材料を支持体側から加熱加圧することにより、前記
    熱転写材料の転写層に画像を発色記録するとともに転写
    層を被転写部材に転写するサーマルヘッドとからなるこ
    とを特徴とするプリンタ。
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