JP2001212998A - プリンタおよび該プリンタのヘッド制御方法 - Google Patents

プリンタおよび該プリンタのヘッド制御方法

Info

Publication number
JP2001212998A
JP2001212998A JP2000024954A JP2000024954A JP2001212998A JP 2001212998 A JP2001212998 A JP 2001212998A JP 2000024954 A JP2000024954 A JP 2000024954A JP 2000024954 A JP2000024954 A JP 2000024954A JP 2001212998 A JP2001212998 A JP 2001212998A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing
printer
color
print
carriage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000024954A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Tozaki
修治 登崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP2000024954A priority Critical patent/JP2001212998A/ja
Publication of JP2001212998A publication Critical patent/JP2001212998A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photographic Developing Apparatuses (AREA)
  • Printers Characterized By Their Purpose (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Projection-Type Copiers In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 感熱方式のモノクロ印刷と、サイカラー方式
のフルカラー印刷を一台で行うことができ、しかもサイ
カラー方式の印刷時における効果的な予熱により発色を
より向上させることのできるプリンタを提供する。 【解決手段】 感光型マイクロカプセルと発色物質と接
触して発色させる顕色剤とを含む受像層が塗布された感
光性プリント用紙に対して、印刷情報に基づいて特定波
長の光を照射する露光ヘッドH1が搭載され副走査方向
に移動して上記受像層に潜像を形成するキャリッジCを
備えるプリンタであって、上記キャリッジは、上記潜像
を形成する直前に上記プリント用紙の表面を予熱する予
熱手段サーマルヘッドH2を備えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発色物質と光硬化
物質とを封入した感光型マイクロカプセルがコーティン
グされた感光性プリント用紙を用いる場合に、その感光
型マイクロカプセルの選択的な活性化及び圧砕操作によ
り、感光性プリント用紙にカラー画像を形成するプリン
タおよびプリント方法に関し、さらには感熱性プリント
用紙にもモノクロ印字可能なプリンタおよびプリント方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】感光型マイクロカプセルが塗布された感
光性プリント用紙(サイカラーDIフィルム)に対し
て、赤色と緑色と青色(いわゆる、RGB)の三種類の
発光素子を備えた露光ヘッドをキャリッジで走査して潜
像を形成させ、潜像が形成された前記プリント用紙にプ
リントローラで機械的圧力を加えて現像するサイカラー
方式(但し、「サイカラー」および「サイカラーDIフ
ィルム」は米国サイカラーIncおよびサイカラーシス
テム(株)の登録商標)のカラープリンタが開発されて
いる。
【0003】このサイカラー方式のカラープリンタで
は、以下のような原理でカラー画像の形成が行われる。
【0004】即ち、感光性プリント用紙は、ポリエステ
ルフィルムのベース上に数十億個の感光性マイクロカプ
セルが顕色剤と共にコーティングされた構成となってい
る。
【0005】このマイクロカプセルは3種類用意され、
それぞれにはシアン、マゼンタ、イエローの染料(発色
物質)と光硬化物質とが封入されている。そして、シア
ンを封入したマイクロカプセルは上記発光素子の赤色光
により、マゼンタを封入したマイクロカプセルは緑色光
により、イエローを封入したマイクロカプセルは青色光
によりそれぞれ硬化する。
【0006】画像形成は露光、定着の各工程を経て実行
され、露光工程では、印刷情報に応じて上記キャリッジ
の発光素子から印画紙に対して、赤色光、緑色光、青色
光が選択的に照射され、3種類のマイクロカプセルが選
択的に硬化される。
【0007】定着工程では、印画紙に熱と圧力が加えら
れ、3種類のマイクロカプセルが選択的に圧砕され、こ
れにより印刷情報に応じたカラー画像が形成される。
【0008】即ち、露光工程で赤色光が照射された場合
は、シアンの入ったマイクロカプセルが硬化することに
より、定着工程ではマゼンタの入ったマイクロカプセル
とイエローの入ったマイクロカプセルが押し潰されて破
壊され、マゼンタとイエローの両染料がマイクロカプセ
ルから流出して混ざり合い、現像剤と反応することによ
り、赤色が発色する。
【0009】また、緑色光が照射された場合には、マゼ
ンタの入ったマイクロカプセルが硬化し、硬化していな
いシアンとイエローの両マイクロカプセルが定着工程で
圧砕されることにより、緑色が発色する。同様に、青色
光が照射された場合は、イエローの入ったマイクロカプ
セルが硬化し、硬化していないシアンとマゼンタの両マ
イクロカプセルが定着工程で圧砕されることにより、青
色が発色する。
【0010】このようなサイカラー方式のカラープリン
タは、インクやトナーが不要であるため、フルカラープ
リンタとしては小型化が可能であり、消費電力も非常に
小さいというメリットを有する。
【0011】なお、最近の研究により、サイカラー方式
のフルカラー印刷において、発光素子による光照射を行
う前に、感光性プリント用紙の表面を予熱しておくと、
発色が良くなるとの報告が行われている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のような発色向上
を目的とした予熱方式を採用した従来のサイカラー方式
のプリンタにおいては、感光性プリント用紙がプリンタ
内に搬入された直後に予熱を行っていた。ところが、感
光性プリント用紙が露光ヘッドの位置に搬送されるま
で、ある程度距離があるため、潜像形成が行われる前に
プリント用紙が冷えてしまい、十分な発色向上の効果が
得られない場合があった。また、プリント用紙が冷えて
しまわない程度まで加熱するためには予熱手段の熱容量
を大きくする必要があり、予熱手段を構成するヒータ等
が大型化したり消費電力が増大してしまうなどの不都合
があった。
【0013】ところで、小型化が可能なプリンタとして
は、上記サイカラー方式のプリンタの他に、複数の発熱
抵抗体から成るサーマルヘッドを有し、これを副走査方
向(紙幅方向)に移動させて印字を行うシリアルサーマ
ルプリンタが広く実用化されている。このシリアルサー
マルプリンタは、プラテンに対向したサーマルヘッドを
キャリッジに搭載し、このキャリッジをモータで副走査
方向に移動させながら印字用紙に対して1ライン毎に印
字出力を行い、その1ラインの印字を行う毎に印字用紙
を主走査方向(縦方向)に所定量移動させることにより
連続して印刷を行うようになっている。
【0014】このプリンタは、通常は文字等のモノクロ
印刷に用いられ、構成が簡単で、印刷コストも安価であ
るため、レジスターや小型情報機器等に多く搭載されて
いる。
【0015】しかしながら、シリアルサーマルプリンタ
によりカラー印刷を行うとなると、例えばシアン、マゼ
ンタ、イエローの熱転写用インクをコーティングしたフ
ィルムを収納したカセット状の特殊なインクが必要とな
り、このカセットの駆動機構の搭載によりプリンタの構
成が複雑化し、また、カセットの収納スペース等が必要
となり大型化してしまうなどの難点があるため、小型情
報機器等への搭載は難しいのが現状である。
【0016】一方で、上記サイカラー方式のカラープリ
ンタにあっては、比較的コストの嵩む特殊な感光性プリ
ント用紙を必要とするため、モノクロ印刷で足りる一般
文書の印刷等は安価な感熱方式で行い、写真印刷やグラ
フィック印刷などカラー印刷をしたい場合にはサイカラ
ー方式の印刷を行える多用途型のプリンタが望まれてい
る。
【0017】しかしながら、現状では上記のような要求
を満たすプリンタは存在せず、安価な感熱方式のモノク
ロ印刷と、高品質なサイカラー方式のフルカラー印刷の
両方を行いたい場合には、それぞれ専用のプリンタを用
意せざるを得なかった。
【0018】この発明は、上記問題点を解決すべく案出
されたものであり、サイズを大型化させることなく、安
価な感熱方式のモノクロ印刷と、高品質なサイカラー方
式のフルカラー印刷を一台で行うことができ、しかもサ
イカラー方式の印刷時における効果的な予熱により発色
をより向上させることのできるプリンタを提供すること
を目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、微小透明容器内に発色物質と光硬化物質
とが封入されて成る感光型マイクロカプセルと前記発色
物質と接触して発色させる顕色剤とを含む受像層が塗布
された感光性プリント用紙に対して、印刷情報に基づい
て特定波長の光を照射する露光ヘッドが搭載され副走査
方向に移動して上記受像層に潜像を形成するキャリッジ
と、該キャリッジを副走査方向へ移動させる移動手段
と、潜像が形成された前記感光性プリント用紙に機械的
圧力を加えて、前記特定波長の光が照射されず硬化しな
かったマイクロカプセルを圧砕し、圧砕されたマイクロ
カプセルの発色物質と前記受像層と前記顕色剤とを接触
させて現像・定着させる加圧手段とを少なくとも備える
プリンタにおいて、上記キャリッジは、上記潜像を形成
する直前に上記プリント用紙の表面を予熱する予熱手段
を備えるようにしたものである。
【0020】これにより、サイカラー方式の印刷時にお
ける潜像を形成する直前の効果的な予熱により発色をよ
り向上させることができる。
【0021】さらに、上記予熱手段は、上記露光ヘッド
に隣接して上記キャリッジに搭載される発熱抵抗体とす
ることができ、また、上記発熱抵抗体は、感熱性プリン
ト用紙に対して、印字信号に基づいて感熱印字を行うサ
ーマルヘッドの発熱抵抗体とすることができる。
【0022】これにより、サーマルヘッドはサイカラー
方式の印刷時における予熱を行うことができると共に、
感光性プリント用紙に代えて感熱性プリント用紙を挿通
した際にはこのサーマルヘッドに印字信号を入力するこ
とにより、サイカラー方式の印刷に代えて感熱方式の印
字を行うことができる。
【0023】また、本発明に係るプリンタのヘッド制御
方法は、印刷情報に基づいて特定波長の光を照射する露
光ヘッドと、印字信号に基づいて感熱印字を行う加熱印
刷用のサーマルヘッドとが搭載され、副走査方向に移動
して上記受像層に潜像を形成するキャリッジと、該キャ
リッジを副走査方向に移動させる移動手段と、上記露光
ヘッドおよび上記サーマルヘッドの制御手段とを備えた
プリンタのヘッド制御方法であって、上記潜像を形成す
る直前に、上記サーマルヘッドに給電して上記プリント
用紙の表面を予熱するようにしたものである。
【0024】これにより、サイカラー方式の印刷時にお
ける潜像を形成する直前に効果的な予熱を行うことがで
き、発色をより向上させることができる。
【0025】なお、上記サーマルヘッドは、上記感光性
プリント用紙の使用時において予熱を行う際には40〜
60℃に温度制御され、上記感熱性プリント用紙に対し
て印字を行う際には80℃以上に温度制御されるように
するとよい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面に基づいて説明する。
【0027】ここに、図1は、本実施形態に係るプリン
タの全体を示す斜視図、図2の(a)はその平面図、
(b)は正面図、図3はプリンタを側方から見た拡大断
面図、図4は図2の(a)のA−A線の拡大断面図、図
5と図6は本実施形態に係るプリンタのキャリッジの拡
大斜視図、図7の(a)は本実施形態に係るプリンタの
キャリッジの駆動機構を示す概略正面図、(b)はその
側面図である。
【0028】図1から図3において、プリンタPは、矢
印M方向に、感光性プリント用紙または感熱性プリント
用紙が挿通されて印刷を行うように構成されている。
【0029】感光性プリント用紙としてポリエステルフ
ィルムのベース上に感光型マイクロカプセルを塗布して
形成されたサイカラーDIフィルム(米国サイカラーI
ncおよびサイカラーシステム(株)の登録商標)は、
例えば複数枚積層してカセット(図示せず)に収納して
あり、このカセットから上記フィルムを一枚ずつ繰り出
してプリントするように構成されている。なお、ロール
状の感光性プリント用紙を用いる場合には、ホルダー
(図示せず)に装着し、その用紙の端部を引き出して矢
印M方向に挿通して供給するように構成してもよい。
【0030】一方、感熱性プリント用紙は、上記感光性
プリント用紙と同様にカセットに収納して供給するか、
あるいはロール状の感熱性プリント用紙をホルダー(図
示せず)に装着し、その用紙の端部を引き出して矢印M
方向に挿通して供給するように構成される。
【0031】ここで、図1から図3を参照しつつ、プリ
ンタPの構成について説明する。
【0032】図3中、符号1は、上述のカセットからプ
リント用紙を繰り出すピックアップローラである。ピッ
クアップローラ1 により繰り出されたプリント用紙
は、間欠送りする上流側のフィードローラ2a及びピン
チローラ3aと、下流側のフィードローラ2b及びピン
チローラ3bにより矢印M方向に搬送されるようになっ
ている。
【0033】符号Cは、露光ヘッドH1とサーマルヘッ
ドH2を搭載したキャリッジであり、キャリッジガイド
軸4,5により摺動自在に支持されると共に、螺旋溝6
aを形成した駆動軸6によりプリンタPの幅方向に往復
移動するように構成されている。
【0034】キャリッジCは、樹脂成形品からなり、図
4から図7に示すように、キャリッジガイド軸4,5が
挿通される挿通孔100,101と、駆動軸6が係合さ
れる係合孔102とが形成されている。なお、符号11
0は、駆動軸6の螺旋溝6aと係合して、キャリッジC
に駆動軸6の長手方向を往復移動する駆動力を伝達する
送りピンである。
【0035】また、プリンタP本体に固定されるプラテ
ン7と線接触するキャリッジCの下面には、図5に示す
ように、露光ヘッドH1とサーマルヘッドH2が並設さ
れている。
【0036】露光ヘッドH1は、赤色(R)と緑色
(G)と青色(B)の三種類の高輝度の発光ダイオード
が各複数個内蔵され、外部から供給されるカラー信号を
含む印刷信号に応じて各色の光を発光するようになって
いる。また、発光ダイオード群は、光の収束性を高める
ためにピンホールを多数形成した金属製のアパーチャ2
0によって覆われている。なお、発光ダイオードの個数
は、必要とする光の強度に応じて適宜変えることができ
る。
【0037】サーマルヘッドH2には、複数の発熱抵抗
体を主走査方向に線状に配置され、上記露光ヘッドH1
と面一となるように金属板21で覆われている。
【0038】そして、感熱方式の印字を行う場合には、
従来のサーマルヘッドと同様に外部からの印刷信号に基
づいて所定の発熱抵抗体を80℃以上に温度制御して感
熱性プリント用紙に対して印字を行うように成されてい
る。
【0039】一方、露光ヘッドH1を用いたサイカラー
方式の印刷を行う際の予熱手段として働く場合には、外
部からの温度制御信号に基づいて40〜60℃に温度制
御し得るように構成されている。
【0040】また、図4、図5においても矢印Mは感光
性プリント用紙または感熱性プリント用紙の搬送方向を
示しており、このキャリッジCにおける搬送方向の下流
側には、感光性プリント用紙の現像手段が設けられてい
る。
【0041】この現像手段は、キャリッジCに設けられ
互いの周面が接する従動ローラ10aおよび加圧ローラ
10bと、前出のプラテン7と、プリンタP本体側に設
けられる加圧バー8と、この加圧バー8を両端側から押
圧するバネ部材9,9とから構成されている。
【0042】そして、従動ローラ10aは加圧バー8に
沿って転動し、この従動ローラ10aの回転力を加圧ロ
ーラ10bに伝達するように構成されており、加圧ロー
ラ10aはプラテン7上を滑らかに転動するように構成
されている。なお、加圧バー8は、バネ部材9,9によ
り下向きに一定の圧力(例えば、800g/cm2)が
加えられた状態となっており、加圧ローラ10aとプラ
テン7の間にもその圧力が加わるようになっている。
【0043】したがって、サイカラー方式の印刷実行時
において、前記露光ヘッドH1によって感光された感光
性プリント用紙がM方向に搬送されて、プラテン7上に
来ると、キャリッジCがプリンタPの幅方向に所定のタ
イミングで往復移動し、このキャリッジCの移動に伴っ
て加圧ローラ10bがプラテン7上を転動する。そし
て、プラテン7と加圧ローラ10bとによって感光性プ
リント用紙に点接触で圧力が加えられ、感光性プリント
用紙において感光されず硬化しなかったマイクロカプセ
ルのみが圧砕されて所定の発色を呈することとなる。
【0044】プリンタP本体において、符号mは各可動
部材に駆動力を与えるモータであり、符号G1およびG
2は、モータmの駆動力を伝達する歯車及びワンウエイ
クラッチ等からなる歯車列である。
【0045】ここで、感光性プリント用紙としてサイカ
ラーDIフィルムの一例について説明する。この感光性
プリント用紙は、ベースとなる紙に直径約4ミクロンの
感光型マイクロカプセルを均一に塗布し、その上に顕色
剤を含む受像層を塗布し、更にその上にポリエステルフ
ィルムをラミネートしたものである。
【0046】なお、サイカラーDIフィルムの形態とし
ては、カード状あるいはロール紙状とすることができ
る。
【0047】マイクロカプセル自体は光透過性を有し、
且つ加圧ローラ10aの機械的圧力で破壊される程度の
強度を有する透明なゼラチンの微小容器である。
【0048】マイクロカプセルに封入される発色物質は
透明なロイコ染料で、顕色剤を含む受像層と接触して発
色する物質である。発色物質は光の三原色、即ち赤
(R)、緑(G)、青(B)に対応して絵具の三原色、
即ちマゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)の
三種類が用意されている。発色物質と抱き合わせてマイ
クロカプセルに封入される光硬化物質は、発色物質が受
像層と接触反応して呈する色と補色関係にある色の光、
即ち特定波長の光によって硬化する物質が選ばれてい
る。即ち緑を吸収して赤紫色を呈するマゼンタ(M)用
の発色物質には緑色光(G)が照射されると硬化する光
硬化物質が選ばれている。同様に、青紫を吸収するイエ
ロー(Y)用の発色物質には青色光(B)が照射される
と硬化する光硬化物質が、また赤を吸収して青紫色を呈
するシアン(C)用の発色物質には赤色光(R)が照射
されると硬化する光硬化物質がそれぞれ選ばれている。
【0049】従って、感光型マイクロカプセルはM,
Y,Cの三種類あり、サイカラーDIフィルムには一種
類の感光型マイクロカプセルのみを塗布したモノカラー
用と三種類の感光型マイクロカプセルを塗布した256
階調の出力が可能なフルカラー用があり、更にそれぞれ
に高感度用と低感度用が用意されている。このサイカラ
ーDIフィルムは、予め感光型マイクロカプセルと受像
層とが塗布されているので、従来のように、マイクロカ
プセルが塗布されたフィルムと受像層が塗布されたシー
ト紙とを現像時に重ねて処理する必要がないという特色
を有している。
【0050】なお、印刷の色調、彩度、明度は照射光の
強さと照射時間を適宜調節することによって行われる。
【0051】以上が、本実施形態に係るプリンタの概略
構成であり、次にその動作について説明する。
【0052】まず、サイカラー方式の印刷を行う場合に
ついて説明する。
【0053】この場合には、まず、図1から図3におい
て、プリンタPの後側からM方向に、感光性プリント用
紙としてのサイカラーDIフィルムを収納したカセット
を装着する。
【0054】次いで、電源スイッチをオンすると、モー
タmが回転を開始し、歯車列G1およびG2を介して各
可動部材が動作を開始する。
【0055】印刷過程をプリンタP内のサイカラーDI
フィルムの流れで追うと、まず、ピックアップローラ1
によって1枚のフィルムが繰り出され、上流側のフィー
ドローラ2a及びピンチローラ3aにより、フィルムの
先頭がキャリッジCの移動位置まで搬送される。
【0056】キャリッジCは、駆動軸6の螺旋溝6aに
沿ってプリンタPの幅方向に往復移動されており、キャ
リッジCに搭載された露光ヘッドH1には外部よりカラ
ー情報を含んだ印刷信号が入力され、またサーマルヘッ
ドH2にはサイカラーDIフィルムの表面を予熱するた
めの電力が供給され、40〜60℃に温度制御される。
【0057】そして、このキャリッジCの移動により、
サイカラーDIフィルムの表面が走査されることによ
り、印刷信号に基づいて露光ヘッドH1内の発光ダイオ
ードから各色(R,G,B)の光がフィルム表面に選択
的に照射される。
【0058】この際に照射される光の条件は、先の印刷
原理で説明した通りであり、簡単にいえばフィルム上に
発色させたい色の補色関係にある光が選択的に照射さ
れ、照射を受けずに硬化しなかったマイクロカプセルを
後の処理で圧砕することにより現像し、定着させる。
【0059】即ち、露光ヘッドH1により感光されたフ
ィルムは、上流側のフィードローラ2a及びピンチロー
ラ3a、下流側のフィードローラ2b及びピンチローラ
3bによりプラテン7の位置まで搬送されると、キャリ
ッジCの移動と共にプラテン7上を転動する加圧ローラ
10bによりプラテン7と加圧ローラ10b間で点接触
による圧力が加えられる。
【0060】これにより、露光ヘッドH1による感光過
程で光の照射を受けずに硬化しなかったマイクロカプセ
ルのみが圧砕され、マイクロカプセルから流出した染料
が混ざり合い、かつ受像層と反応して所望の色を呈す
る。
【0061】上記の露光,現像,定着の各工程が連続的
に行われることにより、印刷信号に応じた所望の画像等
がフィルム上に256階調のフルカラー印刷として現れ
る。
【0062】そして、サイカラーDIフィルムは、上記
各工程が進むと同時に上流側のフィードローラ2a及び
ピンチローラ3a、下流側のフィードローラ2b及びピ
ンチローラ3bにより下流側に搬送され、最終的にフィ
ルムの後端部がプリンタPの外に送り出された時点で一
連の印刷処理が完了する。
【0063】なお、上記例では、カード状のサイカラー
DIフィルムを用いる場合について説明したが、これに
限らずロール状のサイカラーDIフィルムを用いる場合
であってもよく、その場合にはロール状のサイカラーD
Iフィルムがピックアップローラ1、上流側のフィード
ローラ2a及びピンチローラ3a、下流側のフィードロ
ーラ2b及びピンチローラ3bによって搬送される。ま
た、用途に応じて印刷後のロール状のサイカラーDIフ
ィルムを切断するカッタ機構を設けることもでき、その
場合には印刷終了後にカッタ機構を駆動させて所望の印
刷物を得ることとなる。
【0064】次に、感熱方式の印刷を行う場合の処理に
ついて説明する。
【0065】まず、上記サイカラーDIフィルムの入っ
たカセットをプリンタP本体から外し、感熱性プリント
用紙の入ったカセットを装着する。なお、カセットの使
用に代えて、例えばロール紙のホルダーを取り付けロー
ル状の感熱紙を用いる構成とした場合には、感熱紙の端
部を引き出してプリンタP内に挿通させる。
【0066】次いで、電源スイッチをオンすると、モー
タmが回転を開始し、歯車列G1およびG2を介して各
可動部材が動作を開始する。
【0067】印刷過程をプリンタP内の感熱性プリント
用紙の流れで追うと、まず、ピックアップローラ1によ
って1枚のプリント用紙が繰り出され、上流側のフィー
ドローラ2a及びピンチローラ3aにより、プリント用
紙の先頭がキャリッジCの移動位置まで搬送される。
【0068】キャリッジCは、駆動軸6の螺旋溝6aに
沿ってプリンタPの幅方向に往復移動されており、キャ
リッジCに搭載されたサーマルヘッドH2には外部より
印刷信号が入力される。そして、キャリッジCの移動に
より、プリント用紙の表面がサーマルヘッドH2により
走査されることにより、選択的に通電された発熱抵抗体
が80℃以上に加熱され、感熱性プリント用紙を感熱反
応させて黒色に変化させる。これにより、所望の文字や
画像をモノクロ印刷することができる。
【0069】この際に、キャリッジCに搭載された露光
ヘッドH1には信号は送られず休止状態となっている。
【0070】そして、感熱性プリント用紙は、上記各工
程が進むと同時に上流側のフィードローラ2a及びピン
チローラ3a、下流側のフィードローラ2b及びピンチ
ローラ3bにより下流側に搬送され、最終的にプリント
用紙の後端部がプリンタPの外に送り出された時点で一
連の印刷処理が完了する。
【0071】なお、用途に応じて印刷後のロール状の感
熱性プリント用紙を切断するカッタ機構を設けることも
でき、その場合には印刷終了後にカッタ機構を駆動させ
て所望の印刷物を得ることとなる。
【0072】以上が本実施形態に係るプリンタPによる
サイカラー方式および感熱方式による印刷処理の概要で
あり、一台のプリンタで、用途に応じてサイカラー方式
によるカラー印刷と、感熱方式によるモノクロ印刷を切
り換えて行うことができる。
【0073】したがって、写真印刷やグラフィック印刷
などフルカラーで表現したい場合には、感光性プリント
用紙(サイカラーDIフィルム)を用いたサイカラー方
式の印刷を選択し、レシートやジャーナルなど安価なモ
ノクロ表現で足りる場合には感光性プリント用紙を用い
た感熱方式のモノクロ印刷を選択することができ、用途
やコストに応じた印刷形態を一台のプリンタで提供する
ことが可能である。
【0074】なお、本実施形態では、キャリッジCの移
動手段として螺旋溝6aを形成した駆動軸6を用いる場
合について説明したが、これに限定されるものではな
く、ベルト巻掛け機構やその他プリンタの幅方向にキャ
リッジを往復移動させることができる機構であれば採用
することができる。
【0075】また、本実施形態では、キャリッジCにお
いて露光ヘッドH1に隣接して1個のサーマルヘッドH
2を設ける場合について説明したが、露光ヘッドH1の
両側にサーマルヘッドH2を配置してサイカラー方式の
印刷時の予熱効果を高めるようにしてもよい。但し、そ
の場合においても感熱方式の印刷時には印刷制御を複雑
化させないように片側のサーマルヘッドH2にのみ印字
信号を入力することが好ましい。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るプリ
ンタは、印刷情報に基づいて特定波長の光を照射する露
光ヘッドが搭載され副走査方向に移動して上記受像層に
潜像を形成するキャリッジと、該キャリッジを副走査方
向に移動させる移動手段と、潜像が形成された前記感光
性プリント用紙に機械的圧力を加えて、前記特定波長の
光が照射されず硬化しなかったマイクロカプセルを圧砕
し、圧砕されたマイクロカプセルの発色物質と前記受像
層と前記顕色剤とを接触させて現像・定着させる加圧手
段とを少なくとも備えるプリンタにおいて、上記キャリ
ッジは、上記潜像を形成する直前に上記プリント用紙の
表面を予熱する予熱手段を備えるようにしたので、サイ
カラー方式の印刷時における予熱により発色をより向上
させることができるという効果がある。
【0077】さらに、上記予熱手段は、上記露光ヘッド
に隣接して上記キャリッジに搭載される発熱抵抗体とす
ることができ、また、上記予熱手段は、感熱性プリント
用紙に対して、印字信号に基づいて感熱印字を行い得る
サーマルヘッドで構成することができるので、1つのキ
ャリッジに露光ヘッドとサーマルヘッドを搭載し、サー
マルヘッドで、サイカラー方式の印刷時における予熱を
行うことにより1台のプリンタでサイカラー方式の印刷
と、感熱方式の印刷の両方を行うことができ、印刷コス
トを低減できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るプリンタの全体を示す斜視図
である。
【図2】本実施形態に係るプリンタの平面図および正面
図である。
【図3】本実施形態に係るプリンタを側方から見た拡大
断面図である。
【図4】図2に示すプリンタのA−A線の拡大断面図で
ある。
【図5】本実施形態に係るプリンタのキャリッジの拡大
斜視図である。
【図6】本実施形態に係るプリンタのキャリッジの拡大
斜視図である。
【図7】本実施形態に係るプリンタのキャリッジの駆動
機構を示す概略正面図および側面図である。
【符号の説明】
P プリンタ 1 ピックアップローラ 2a,2b フィードローラ 3a,3b ピンチローラ 4 キャリッジガイド軸 5 キャリッジガイド軸 C キャリッジ 6 駆動軸 6a 螺旋溝 7 プラテン 8 加圧バー 9 バネ部材 10a,10b 加圧ローラ H1 露光ヘッド H2 サーマルヘッド(予熱手段) m モータ 20 アパーチャ 21 金属板 G1,G2 歯車列

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微小透明容器内に発色物質と光硬化物質
    とが封入されて成る感光型マイクロカプセルと前記発色
    物質と接触して発色させる顕色剤とを含む受像層が塗布
    された感光性プリント用紙に対して、印刷情報に基づい
    て特定波長の光を照射する露光ヘッドが搭載され副走査
    方向に移動して上記受像層に潜像を形成するキャリッジ
    と、 該キャリッジを副走査方向へ移動させる移動手段と、 潜像が形成された前記感光性プリント用紙に機械的圧力
    を加えて、前記特定波長の光が照射されず硬化しなかっ
    たマイクロカプセルを圧砕し、圧砕されたマイクロカプ
    セルの発色物質と前記受像層と前記顕色剤とを接触させ
    て現像・定着させる加圧手段と、 を少なくとも備えるプリンタにおいて、 上記キャリッジは、上記潜像を形成する直前に上記プリ
    ント用紙の表面を予熱する予熱手段を備えることを特徴
    とするプリンタ。
  2. 【請求項2】 上記予熱手段は、上記露光ヘッドに隣接
    して上記キャリッジに搭載される発熱抵抗体であること
    を特徴とする請求項1記載のプリンタ。
  3. 【請求項3】 上記発熱抵抗体は、感熱性プリント用紙
    に対して、印字信号に基づいて感熱印字を行う加熱印刷
    用のサーマルヘッドの発熱抵抗体であることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載のプリンタ。
  4. 【請求項4】 印刷情報に基づいて特定波長の光を照射
    する露光ヘッドと、印字信号に基づいて感熱印字を行う
    加熱印刷用のサーマルヘッドとが搭載され、 副走査方向に移動して上記受像層に潜像を形成するキャ
    リッジと、 該キャリッジを副走査方向に移動させる移動手段と、 上記露光ヘッドおよび上記サーマルヘッドの制御手段
    と、 を備えたプリンタのヘッド制御方法であって、 上記潜像を形成する直前に、上記サーマルヘッドに給電
    して上記プリント用紙の表面を予熱することを特徴とす
    るプリンタのヘッド制御方法。
  5. 【請求項5】 上記サーマルヘッドは、上記感光性プリ
    ント用紙の使用時において予熱を行う際には40〜60
    ℃に温度制御され、上記感熱性プリント用紙に対して印
    字を行う際には80℃以上に温度制御されることを特徴
    とする請求項4記載のプリンタのヘッド制御方法。
JP2000024954A 2000-02-02 2000-02-02 プリンタおよび該プリンタのヘッド制御方法 Pending JP2001212998A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000024954A JP2001212998A (ja) 2000-02-02 2000-02-02 プリンタおよび該プリンタのヘッド制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000024954A JP2001212998A (ja) 2000-02-02 2000-02-02 プリンタおよび該プリンタのヘッド制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001212998A true JP2001212998A (ja) 2001-08-07

Family

ID=18550874

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000024954A Pending JP2001212998A (ja) 2000-02-02 2000-02-02 プリンタおよび該プリンタのヘッド制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001212998A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6809751B2 (en) * 2002-10-02 2004-10-26 Cycard Technologies, Inc. Card printing system and method

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6809751B2 (en) * 2002-10-02 2004-10-26 Cycard Technologies, Inc. Card printing system and method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3114014B2 (ja) 感光型マイクロカプセルを塗布したプリンタ用紙を用いるプリンタ、プリントシステム、及びプリント方法
US6416923B2 (en) Thermal transfer material, and printing method and printer used with the same
JP2006150930A (ja) ホットスタンプ箔を用いた箔転写方法および箔転写装置
JP3305622B2 (ja) 2色ラベルプリンタ
JP2001212998A (ja) プリンタおよび該プリンタのヘッド制御方法
JPH0773924B2 (ja) 記録装置
JP2954880B2 (ja) プリンター
JP3026210B1 (ja) プリンタ及びプリントシステム
US5990916A (en) Thermal color printing by receiver side heating
JPH06218968A (ja) 画像記録装置
JP2001105736A (ja) 熱転写材料及びプリント方法並びにプリンタ
US6674455B2 (en) Apparatus and method for printing two colors in a single pass using thermally sensitive direct and transfer media
JP3018248B1 (ja) 感光型マイクロカプセルを塗布したプリンタ用紙を用いるプリンタ、及びプリントシステム
JP3542910B2 (ja) 感圧感熱記録用マイクロカプセルおよび感圧感熱記録用シート
JP2525579B2 (ja) 記録装置
JP2525576B2 (ja) 記録装置
JP2001062779A (ja) スライドレバー戻し機構及びそれを用いた用紙切断装置
JP2000071517A (ja) 感光型マイクロカプセルを塗布したプリンタ用紙を用いるプリンタ
JPS63137865A (ja) 記録装置
JPH10236002A (ja) カラー記録媒体およびこれを用いるサーマルプリンタ
JP2000225773A (ja) 画像受理体及びこの形成方法
JPH01201639A (ja) ハードコピー装置
JP2000127470A (ja) 印刷装置
JPS63172672A (ja) 印写装置
JP2001063137A (ja) プリンタのキャリッジ及び該キャリッジを用いたプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040315