JP2001105629A - インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法 - Google Patents

インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法

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JP2001105629A
JP2001105629A JP29162699A JP29162699A JP2001105629A JP 2001105629 A JP2001105629 A JP 2001105629A JP 29162699 A JP29162699 A JP 29162699A JP 29162699 A JP29162699 A JP 29162699A JP 2001105629 A JP2001105629 A JP 2001105629A
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ink
suction
recording head
flushing
jet recording
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JP29162699A
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Hitoshi Hayakawa
均 早川
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク流路に残留する気泡を効果的に排出さ
せることで、印字品質を高度に保つことができるインク
ジェット式記録装置を提供すること。 【解決手段】 キャッピング手段によって記録ヘッドの
ノズル形成面を封止し、吸引ポンプによる負圧を作用さ
せて、記録ヘッドからインクを吸引排出させる第1吸引
動作(ステップS13)と、第2吸引動作(ステップS
19)との間に、記録ヘッドに対して印刷とは関係のな
い駆動信号を印加してインク滴を空吐出させるフラッシ
ング動作(ステップS17)を実行させるようになされ
る。このフラッシング動作において、インク流路の一部
に残留する気泡を移動させることができる。そして、第
2吸引動作によってこれらの気泡をインク流路から効果
的に排出させることができため、前記残留気泡の影響に
よる印字不良の発生をなくすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば記録用紙の
幅方向に移動するキャリッジ上にインクジェット式記録
ヘッドが搭載されると共に、この記録ヘッドのノズル形
成面を封止するキャッピング手段と、このキャッピング
手段の内部空間を負圧に吸引するポンプユニットを具備
したインクジェット式記録装置に関し、特に記録ヘッド
に通ずるインク供給路内に残留する気泡を効果的に排除
することができるクリーニングシーケンス技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式記録装置は、印刷時の
騒音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で
形成できるため、昨今においてはカラー印刷を含めた多
くの印刷に使用されている。このようなインクジェット
式記録装置は、インクカートリッジからのインクの供給
を受けるインクジェット式記録ヘッドと、記録用紙を記
録ヘッドに対して相対的に移動させる紙送り手段を備
え、記録ヘッドをキャリッジ上で記録用紙の幅方向に移
動させながら記録用紙に対してインク滴を吐出させるこ
とで記録が行われる。
【0003】そしてキャリッジ上に、ブラックインクお
よびイエロー、シアン、マゼンタの各カラーインクが吐
出が可能な記録ヘッドを搭載し、ブラックインクによる
テキスト印刷ばかりでなく、各インクの吐出割合を変え
ることにより、フルカラー印刷を可能としている。
【0004】前記インクジェット式記録ヘッドは、圧力
発生室で加圧したインクをノズルからインク滴として記
録用紙に吐出させて印刷を行う関係上、ノズル開口から
の溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの
固化により、また塵埃の付着、さらには気泡の混入など
により、印刷不良を起こすという問題を抱えている。
【0005】このために、インクジェット式記録装置に
は、非印刷時に記録ヘッドのノズル開口を封止するため
のキャッピング手段と、必要に応じてノズル形成面に摺
接してノズル形成面を清掃するワイピング部材を備えて
いる。前記キャッピング手段は、印刷の休止時に前記し
たノズル開口のインクの乾燥を防止する蓋体として機能
するだけでなく、ノズル開口に目詰まりが生じた場合に
は、キャッピング手段によりノズル形成面を封止し、吸
引ポンプからの負圧により、ノズル開口からインクを吸
引してノズル開口のインク固化による目詰まりを解消さ
せる機能をも備えている。
【0006】記録ヘッドの目詰まりや、インク流路内へ
の気泡混入を解消させるために行うインクの強制的な吸
引排出処理は、クリーニング操作と呼ばれ、装置の長時
間の休止後に印刷を再開する場合や、またユーザが記録
画像の品質が悪化したのを認識し、例えばクリーニング
スイッチを操作した場合などに実行され、インクを負圧
により吸引排出させた後に、ゴム部材などにより構成さ
れたワイピング部材によりノズル形成面を払拭する操作
が伴なわれる。
【0007】さらに前記キャッピング手段は、例えば初
めて記録装置にインクを導入する場合、あるいはインク
カートリッジを交換した場合などにおいて、同様にノズ
ル形成面を封止し、吸引ポンプからの負圧によりノズル
開口からインクを吸引するいわゆる初期充填クリーニン
グ、あるいは交換クリーニングなどが実行されるように
構成されている。これにより、インクカートリッジから
記録ヘッドのノズル開口に至るインク流路内にインクを
充填し、インク流路内に存在する気泡を押し出して、イ
ンク流路内における気泡の残留によるインクの吐出不良
を解消する機能をも備えている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば民生
用のこの種の記録装置においては、前記ブラックインク
およびカラーインクを封入した各インクカートリッジが
記録ヘッドを搭載したキャリッジ上に、その上部から着
脱可能に装着できるように構成されており、各カートリ
ッジはキャリッジに上向きに搭載された中空状のインク
供給針(以下、中空針ともいう)を介して記録ヘッドに
対してインクが供給されるように構成されている。
【0009】そして、記録ヘッド内でのインクの流れる
流路は、非常に微細に構成されており、したがってイン
クカートリッジから記録ヘッドに供給されるインクは、
塵埃等の異物の混入のない清浄な状態であることが要求
される。すなわち、塵埃等の異物が混入しているような
場合においては、記録ヘッドのインク流路のなかでも特
に狭いインク供給口や、ノズル開口部分に異物が詰まる
という問題が発生し、これにより正常なインクの吐出作
用が行なえなくなり、多くの場合において記録ヘッドの
機能の回復は不可能となる。
【0010】そこで、一般にインク流路における記録ヘ
ッドの川上側、例えば前記中空針とこの中空針を支持す
るヘッドケースとの間に異物を除去するフィルタ部材を
配置し、このフィルタ部材によって記録ヘッド側への異
物の侵入を防止するようにしている。
【0011】一方、昨今においては印字スピードの高速
化を実現するために、インクを吐出するためのノズル数
も増大され、またインクを吐出させるためのアクチェー
タに加わる電気信号も益々高周波数化されている。この
ために、単位時間当たりのインクの消費量も急激に増加
している。
【0012】これに伴い、前記フィルタ部材を通過する
インク量も当然ながら増大し、フィルタ部材が持つ動圧
(圧力損失)を抑えるためには、フィルタ部材の面積を
大きくする必要がある。そのために、フィルタ部材が配
置されるインク流路は、フィルタ部材を挟んでそれぞれ
上下にテーパ状の空間部を構成するようになされてい
る。
【0013】図14(A)は、その構成の一例を示した
ものであり、符号21はその上部にインクカートリッジ
が装着され、インクカートリッジに貯留されたインクを
導出するための中空針を示す。この中空針21の上端部
は先鋭状になされ、その一部に複数のインク導出穴21
aが開口されており、このインク導出穴21aを介して
インクカートリッジよりインクが導出できるように構成
されている。また、この中空針21の基端部は末広がり
状になされ、その内部にはテーパ状の空間部21bが形
成されている。
【0014】一方、前記中空針21の基端部を取り付け
る記録ヘッドのヘッドケース71にも、テーパ状の空間
部71aが形成されており、これらの空間部を挟む前記
中空針21の基端部とヘッドケース71との間には、フ
ィルタ部材22が配置されている。そして、このフィル
タ部材22により、インクに混入する塵埃等の異物の通
過を阻止するように構成されている。
【0015】図14に示した構成からも理解できるよう
に、中空針21内に形成されたインク流路と、前記フィ
ルタ部材22とが重力方向に配置されている状態におい
ては、インクを初めて記録ヘッドの流路内へ充填する初
期充填時においては、特にフィルタ部材22の上部にお
ける中空針21内に形成されたテーパ状空間部21bの
一部に気泡Aが張り付くようにして残留するという現象
が発生する。
【0016】この残留気泡Aを少なくするために、構造
上の最適化を図っているものの、フィルタ部材が持つ動
圧を抑えるためのフィルタ部材の面積の増大化と、前記
残留気泡との問題とは相容れない作用に基づくものであ
り、前記残留気泡Aを根本的に除去することは容易では
ない。
【0017】例えば、インクの初期充填時において、記
録ヘッドのノズル形成面を負圧に吸引する吸引ポンプを
高速度で駆動してインクの流速を増大させるような工夫
が図られているものの、テーパ状空間部21bのような
比較的広い流路内においては、張り付いた気泡を残した
ままインクは他の空間部を主に流れ、結局のところ残留
気泡Aを排出することは困難となる。
【0018】さらに、吸引ポンプの駆動速度を単に高速
度で駆動させるだけでなく、例えばその駆動速度を変化
させて、これを多段階にわたって実行させるなどの工夫
が図られているものの、前記した残留気泡を排出しきれ
ないのが実情である。
【0019】そして、時間が経過するにしたがってイン
クカートリッジ内のインクの脱気度が低下するため、前
記気泡は序々に成長するという問題も抱えている。この
ような状態において、印字を実行しこの印字の状態が例
えばフルデューティー(全てのノズル開口から同時に最
高周波数でインクを吐出する)の場合においては、フィ
ルタ部材22の上流側の一部に残留する気泡Aは、図1
4(B)に示すようにインクの流れと共にフィルタ部材
22に接近し、気泡Aの一部は僅かながらフィルタ部材
22を通過して記録ヘッド内のインク流路に至るという
現象が発生する。
【0020】そして、このフィルタ部材を通過した微細
な気泡は記録ヘッド内のインク流路内に滞り、圧力室で
発生した圧力変化を吸収する、いわゆるクッション作用
を奏し、記録ヘッドからのインクの吐出が不能に陥ると
いう問題を発生させる。
【0021】一方、前記した気泡はフィルタ部材の上流
側にとどまるのみならず、フィルタ部材の下流側におけ
る記録ヘッド内の屈曲した流路内のよどみ部分にもとど
まり、これが前記した圧力室に流入した場合には、同様
に記録ヘッドからのインクの吐出が不能に陥るという問
題を発生させる。
【0022】このように、従来のクリーニングシーケン
スにおいては、インク流路における残留気泡を効果的に
除去し得ず、またクリーニング操作を多段階にわたって
実行するために、その所用時間も長く必要とし、さらに
クリーニングのためのインクの排出量も増大するという
技術的課題を抱えている。
【0023】本発明は、前記したような問題点に鑑みて
なされたものであり、例えばフィルタ部材の上流部に張
り付いた状態で残留する気泡の量を可及的に低減させる
と共に、フィルタ部材の下流側のよどみ部分に残留する
気泡をも効果的に排出することを可能とし、記録装置の
実使用時において、前記した残留気泡の影響による印字
不良の発生をなくすことができるクリーニングシーケン
スを持たせたインクジェット式記録装置を提供すること
を目的とするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ために成された本発明にかかるインクジェット式記録装
置は、印刷データに対応してノズル開口からインク滴を
吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッ
ドのノズル形成面を封止すると共に、吸引ポンプからの
負圧を受けて前記記録ヘッドからインクを吸引排出する
キャッピング手段とを具備したインクジェット式記録装
置であって、前記キャッピング手段によって記録ヘッド
のノズル形成面を封止し、吸引ポンプからの負圧を作用
させて記録ヘッドからインクを吸引排出させる第1吸引
動作の後に、キャッピング手段によるノズル形成面の封
止を解除し、前記記録ヘッドに対して印刷とは関係のな
い駆動信号を印加してインク滴を空吐出させるフラッシ
ング動作を実行し、このフラッシング動作の後に再び記
録ヘッドのノズル形成面を封止し、吸引ポンプからの負
圧を作用させて記録ヘッドからインクを吸引排出させる
第2吸引動作を実行させる制御手段を具備した構成とさ
れる。
【0025】この場合、前記制御手段は好ましくは、キ
ャッピング手段内にインク滴を空吐出させるフラッシン
グ動作の実行中、または実行後に、吸引ポンプを駆動さ
せてフラッシング動作によってキャッピング手段内に吐
出されたインクを排出させる動作を実行させるように構
成される。
【0026】また、前記制御手段は、前記キャッピング
手段の配置位置以外に形成されたフラッシング領域にお
いて、フラッシング動作を実行させるように構成される
場合もある。
【0027】そして、前記制御手段はフラッシング動作
を少なくとも2回以上繰り返して実行させるように構成
されることが望ましい。さらに、前記制御手段はフラッ
シング動作および第2吸引動作を少なくとも2回以上繰
り返して実行させるように構成される場合もある。
【0028】また、前記制御手段は、フラッシング動作
を実行させるに際し、記録ヘッドに対して異なったフラ
ッシング用駆動周波数が印加できるように構成されてい
ることが望ましい。
【0029】加えて、前記制御手段はフラッシング動作
により吐出されるインク量が、記録ヘッドに形成された
流路体積以上となるように制御するように構成されてい
ることが望ましい。
【0030】さらに、好ましい実施の形態においては、
前記制御手段は第1吸引動作によるインクの吸引量が、
第2吸引動作による1回のインクの吸引量よりも、より
多くなるように構成される。
【0031】そして、前記制御手段は好ましくは、第1
吸引動作によるインクの吸引排出動作および第2吸引動
作によるインクの吸引排出動作の後に、記録ヘッドのノ
ズル形成面を払拭するワイピング動作を実行させるよう
になされる。
【0032】これに加えて、前記制御手段はフラッシン
グ動作を実行させるに際し、異なった各インクを時間経
過に伴って前後して吐出させるように構成することが望
ましい。
【0033】そして、このようなクリーニング制御は、
インクカートリッジから記録ヘッドに至るインク流路の
一部に異物を除去するためのフィルタ部材が配置された
インクジェット式記録装置において、好適に採用し得
る。
【0034】一方、本発明にかかるインクジェット式記
録装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法は、
印刷データに対応してノズル開口からインク滴を吐出す
るインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノ
ズル形成面を封止すると共に、吸引ポンプからの負圧を
受けて前記記録ヘッドからインクを吸引排出するキャッ
ピング手段とを具備したインクジェット式記録装置にお
けるクリーニング制御方法であって、前記キャッピング
手段によって記録ヘッドのノズル形成面を封止し、吸引
ポンプからの負圧を作用させて記録ヘッドからインクを
吸引排出させる第1吸引ステップと、前記記録ヘッドに
対して印刷とは関係のない駆動信号を印加して、インク
滴を空吐出させるフラッシングステップと、このフラッ
シングステップの後に再び記録ヘッドのノズル形成面を
封止し、吸引ポンプからの負圧を作用させて記録ヘッド
からインクを吸引排出させる第2吸引ステップとを順次
実行させるようになされる。
【0035】この場合、前記フラッシングステップは、
好ましくはキャッピング手段内にインク滴を空吐出させ
るフラッシング動作を実行させるステップと、このステ
ップ実行中、または実行後に、吸引ポンプを駆動させて
フラッシング動作によってキャッピング手段内に吐出さ
れたインクを排出させるステップとが伴なわれる。
【0036】そして、好ましくは前記フラッシングステ
ップが、少なくとも2回以上繰り返して実行させるよう
になされる。また、前記フラッシングステップおよび第
2吸引ステップは少なくとも2回以上繰り返して実行さ
せるようになされる場合もある。
【0037】さらに、前記フラッシングステップを実行
させるに際し、記録ヘッドに対して異なったフラッシン
グ用駆動周波数を印加するようになされることも望まし
い。そして、好ましくは前記第1吸引ステップにおける
インクの吸引量が、第2吸引ステップにおける1回のイ
ンクの吸引量よりも、より多くなるようになされる。
【0038】また、前記第1吸引ステップにおけるイン
クの吸引排出動作および第2吸引ステップにおけるイン
クの吸引排出動作の後に、記録ヘッドのノズル形成面を
払拭するワイピングステップを実行させることが望まし
い。
【0039】加えて、前記フラッシングステップにおい
て、異なった各インクを時間経過に伴って前後して吐出
させるようなシーケンスも採用し得る。
【0040】そして、前記した第1吸引ステップ、フラ
ッシングステップ、および第2吸引ステップを実行させ
るクリーニング制御方法は、記録装置に初めてインクを
導入する初期充填クリーニング操作において好適に採用
し得る。
【0041】以上のような制御シーケンスを採用したイ
ンクジェット式記録装置によると、例えば記録装置に初
めてインクを導入する初期充填操作を実行させる場合に
おいては、第1吸引動作において、インクカートリッジ
から記録ヘッドのノズル開口に至るインク流路にインク
が充填される。この状態においては、前記したようにフ
ィルタ部材より上流側の一部に気泡が張り付き状態で残
留すると共に、フィルタ部材の下流側においても、記録
ヘッド内の屈曲した流路内において気泡が同様に張り付
き状態で残留する場合が多い。
【0042】ここで、第1吸引動作に続いて記録ヘッド
に対して印刷とは関係のない駆動信号を印加してインク
滴を空吐出させるフラッシング動作を実行することによ
り、前記駆動信号によりインク流路に例えば断続的なイ
ンクの流れが発生し、これによりインク流路に張り付き
状態でとどまる気泡は、断続的なインクの流れに励振さ
れて張り付き状態が解かれる。また、例えば記録ヘッド
内の屈曲した流路内のよどみ部分にとどまる気泡もイン
クの流れに励振されて移動する。
【0043】加えて、前記したフラッシング動作を受け
ることにより、インク流路にとどまる微小気泡は、フラ
ッシングによる圧力変動により体積変化を生じ、これに
よりインク流路からの剥離作用がより促進される。
【0044】この場合のフラッシング動作においては、
異なったフラッシング用駆動周波数を記録ヘッドに印加
することで、インク流路に張り付き状態でとどまる気
泡、および、よどみ部分にとどまる気泡は、異なった流
速および周期で励振され、これにより残留気泡を効果的
に張り付き状態から剥離させると共に、効率的によどみ
部分から移動させることもできる。
【0045】そして、第2吸引動作において記録ヘッド
より再びインクの吸引排出動作がなされ、張り付き状態
が解かれた残留気泡、およびよどみ部分から移動した気
泡は前記第2吸引動作によるインクの流れにしたがっ
て、キャッピング手段側に排出される。そして、前記し
たフラッシング動作、およびフラッシング動作と第2吸
引動作は、必要に応じて繰り返し実行することで、イン
ク流路における残留気泡をより効果的に排出させること
ができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるインクジェ
ット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づい
て説明する。図1は本発明が適用され得る記録装置の一
例を斜視図によって示したものである。図1において符
号1はキャリッジであり、キャリッジモータ2により駆
動されるタイミングベルト3を介し、ガイド部材4に案
内されてプラテン5の軸方向に往復移動されるように構
成されている。
【0047】キャリッジ1の記録用紙6に対向する側に
は、インクジェット式記録ヘッド7が搭載され、またそ
の上部には前記記録ヘッド7にインクを供給するブラッ
ク用インクカートリッジ8、およびカラー用インクカー
トリッジ9が着脱可能に装填されている。
【0048】図中符号10は、非印字領域(ホームポジ
ション)に配置されたキャッピング手段であって、前記
記録ヘッド7が直上に移動した時に、上昇して記録ヘッ
ド7のノズル形成面を封止することができるように構成
されている。そしてキャッピング手段10の下方には、
キャッピング手段10の内部空間に負圧を与えるための
吸引ポンプ11が配置されている。
【0049】前記キャッピング手段10は記録装置の休
止期間中における記録ヘッド7のノズル開口の乾燥を防
止する蓋体として機能する他、記録ヘッドに印刷とは関
係のない駆動信号を印加してインク滴を空吐出させるフ
ラッシング動作時のインク受けとして機能し、さらに前
記吸引ポンプ11からの負圧を記録ヘッド7に作用させ
て、インクを吸引排出させるクリーニング手段としての
機能も兼ね備えている。
【0050】そして、キャッピング手段10の印字領域
側の近傍には、ゴム素材などにより短冊状に構成された
ワイピング部材12が配置されていて、キャリッジ1が
キャッピング手段10側に往復移動する際に、記録ヘッ
ド7のノズル形成面を払拭するワイピング動作がなされ
るように構成されている。
【0051】図2は、図1に示す記録装置に搭載された
キャッピング手段10と、これに接続された吸引ポンプ
11などの構成を模式的に示したものである。キャッピ
ング手段10は、上面が開放された方形状のキャップケ
ース10aと、キャップケース10a内に収納されたエ
ラストマーなどの可撓性物質よりなるキャップ部材10
bとが具備され、キャップ部材10bはその上側縁がキ
ャップケース10aよりも若干突出した状態に形成され
ている。そしてキャップ部材10bの内底部には多孔質
材料により形成されたインク吸収材10cが収納されて
おり、このインク吸収材10cはキャップ部材10bに
一体に形成された保持体10dにより保持されている。
【0052】またキャップケース10aの下底部には、
キャップケース10aおよびキャップ部材10bをそれ
ぞれ貫通するようにして、吸引口10eが形成されてい
る。そして、キャップケース10aの吸引口10eには
チューブT1を介して吸引ポンプ11が接続されてお
り、この吸引ポンプ11の排出側は排インクタンク13
に接続されている。
【0053】一方、図2における符号7は、記録ヘッド
を示しており、この記録ヘッド7はキャッピング手段1
0の上部に移動した時に、これに連動してキャッピング
手段が上昇し、記録ヘッド7のノズル形成面7aが前記
キャップ部材10bによって封止(キャッピング)され
るように構成されている。
【0054】前記ノズルプレート7aには複数のノズル
開口7bが形成されており、各ノズル開口7bに対応し
て配置された圧電振動子7cの作用によって、ブラック
インク、およびイエロー、シアン、マゼンタなどの各カ
ラーインクが吐出されるように構成されている。
【0055】以上の構成において、前記記録ヘッド内ま
たは後述する中空針内の残留気泡の排出、およびノズル
開口の目詰まりを解消させるためのインクの吸引排出作
用は、図2に示すようにキャップ部材10bを記録ヘッ
ド7のノズル形成面7aに密着させた状態で行われる。
【0056】すなわち、この状態で吸引ポンプ11を駆
動させることで、キャップ部材10bの内部空間に負圧
が与えられ、ノズル開口7bからインクが排出される。
そして、キャッピング手段を若干降下させて、キャッピ
ング状態を解き、吸引ポンプ11を再び駆動させること
により、キャップ部材内に排出されたインクはチューブ
T1を介して排インクタンク13に送り出される。
【0057】次に図3は、キヤリッジに搭載された記録
ヘッドの上部にインクカートリッジを装着する状況を断
面状態で示したものである。記録ヘッド7を構成するヘ
ッドケース71の下側面は、図2にも示したとおりノズ
ル形成面7aになされており、このノズル形成面7aに
は複数のノズル開口7bが形成され、また各ノズル開口
7bに対応して圧電振動子によるアクチェータ7cが配
置されている。そして、ノズル開口7bとそのアクチェ
ータ7c部分から上部に向かってインク流路7dがヘッ
ドケース71内に形成されている。
【0058】前記ヘッドケース71の上部には、4本の
中空針21が直立状態に配置されており、前記ヘッドケ
ース71内に形成された各インク流路7dは、それぞれ
各中空針21内のインク流路に連通されている。なお4
本の中空針21およびフィルタ部材22が配置された周
辺構成は、それぞれ同一になされており、これはすでに
図14において説明したとおりであり、したがって同一
部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0059】図3における左端のインク供給針21は、
ブラックインクを供給するためのものであり、このイン
ク供給針21に向かって、その上部からブラックインク
カートリッジ8が矢印B方向から装填できるように構成
されている。
【0060】このブラックインクカートリッジ8は、そ
の上部の大半がインク貯留室8aになされており、この
インク貯留室8aには、多孔質部材8bが収納され、且
つ多孔質部材8bにブラックインクが含浸された状態で
インクが貯留されている。またインク貯留室8aの下側
部には開口部8cが形成され、この開口部8c内にはゴ
ム製のシール部材8dが嵌め込まれている。そして、開
口部8cの下端部にはフィルム部材8eが貼着されて、
カートリッジの保管中において、内部のインク溶媒が揮
散しないようにシールされている。
【0061】前記したカートリッジ8を、図3に示すよ
うに矢印B方向に押し込むことにより、インク供給針2
1が前記フィルム部材8eを貫通し、図4に示すように
カートリッジ8に装着された前記ゴム製のシール部材8
dがインク供給針21の周囲に接合してカートリッジ8
は装填状態とされる。そして、インク供給針21の先端
部に形成されたインク導出穴21aを介してインクカー
トリッジ8から記録ヘッド側にインクが供給されるよう
になされる。
【0062】一方、カラーインクカートリッジ9には、
図3に示すようにイエロー、シアン、マゼンタの各カラ
ーインクを個別に収納するインク貯留室が形成されて、
これらが一体に形成されており、それぞれの構成は前記
したブラックインクカートリッジ8と同一であり、した
がってそれぞれの構成の詳細な説明は省略する。
【0063】このカラーインクカートリッジ9において
も、図3に示す矢印C方向に押し込むことにより、記録
ヘッドのヘッドケース71上に樹立された残りの3本の
インク供給針21を介してそれぞれ装填状態となされ、
図4に示すように、各カラーインクが記録ヘッド側に供
給されるようになされる。
【0064】次に図5は、前記した構成の記録装置に搭
載された制御回路の構成を示している。なお、図5にお
いては、すでに説明した各部に相当する部分を同一符号
で示しており、したがってその説明は省略する。
【0065】図5に示す符号40は印刷制御手段であ
り、この印刷制御手段40はホストコンピュータからの
印刷データに基づいてビットマップデータを生成し、こ
のデータに基づいてヘッド駆動手段41により駆動信号
を発生させて、キャリッジ1に搭載された記録ヘッド7
からインクを吐出させる機能を備えている。
【0066】ヘッド駆動手段41は、印刷データに基づ
く駆動信号の他に、フラッシング制御手段42からのフ
ラッシング指令信号を受けてフラッシング操作のための
駆動信号を記録ヘッド7に出力し、印刷とは関係のない
インクの空吐出を行なうことができるようにも構成され
ている。
【0067】符号43はクリーニング制御手段であり、
このクリーニング制御手段43はクリーニング指令検知
手段44、またはクリーニングシーケンス制御手段45
からの制御信号を受けて、ポンプ駆動手段46を制御
し、紙送りモータの動力により吸引ポンプ11を駆動さ
せる機能を備えている。また、前記クリーニングシーケ
ンス制御手段45からはキャリッジモータ制御手段47
にも制御信号が送出されるように構成されており、これ
によりキャリッジモータ2が駆動される。
【0068】また、図5における符号48は装置の操作
パネル等に配置されたクリーニング指令スイッチを示
し、ユーザが例えば印字不良状態を認識した場合にこれ
を操作することにより、前記クリーニング制御手段43
を動作させてクリーニング動作が実行されるように構成
されている。
【0069】次に、以上のように構成されたインクジェ
ット式記録装置において、特に記録装置に初めてインク
を導入する初期充填クリーニングを実行する場合の動作
シーケンスについて、図6以降に示したフローチャート
に基づいて説明する。
【0070】なお、以下に説明するクリーニングシーケ
ンスは、図4に示したクリーニングシーケンス制御手段
45よりクリーニング制御手段43およびキャリッジモ
ータ制御手段47等に対して制御信号を供給することに
より実行される。
【0071】図6に、好ましい第1の動作シーケンスが
示されている。クリーニング処理が開始されると、ステ
ップS11に示すように、紙送り動作などのクリーニン
グ処理に不必要な一切の動作が禁止され、この状態にお
いて、ワイピング部材12は水平方向に移動し、記録ヘ
ッド7の移動軌跡に進出する。そして、クリーニングシ
ーケンス制御手段45より発生する制御信号をキャリッ
ジモータ制御手段47が受けてキャリッジ1を非印字領
域側(ホームポジション)に移動させる。
【0072】キャリッジ1の非印字領域側への移動によ
り記録ヘッド7のノズル形成面は、前記ワイピング部材
12によって払拭され、ワイピング動作が実行される
(ステップS12)。これにより、キャップ部材に対す
る記録ヘッドの密着性を向上させることができる。
【0073】そして、なおもキャリッジ1が非印字領域
側に移動することにより、キャッピング手段10によっ
て記録ヘッド7のノズル形成面7aが封止される。そし
て、クリーニングシーケンス制御手段45より発生する
制御信号がクリーニング制御手段43に印加され、これ
に基づいてポンプ駆動手段46が動作して吸引ポンプ1
1が駆動される。
【0074】これにより、記録ヘッドのノズル開口に負
圧が作用し、各インクカートリッジよりインク流路にイ
ンクを充填する第1吸引動作(ステップS13)が実行
される。所定時間の吸引ポンプ11の駆動後に、吸引ポ
ンプの駆動は停止され、この状態で、ステップS14に
示すように蓄圧された負圧によりキャップ部材10b内
にインクを排出させる負圧解除待機処理が実行される。
【0075】このステップにおいては、キャップ部材1
0bにより記録ヘッド7のノズル形成面を封止した状態
が保持され、キャップ部材10bの内部空間が大気圧に
戻るに要する所定時間が経過するまで待機するようにな
される。この所定時間は例えば3秒程度に設定され、前
記所定時間の経過により記録ヘッド7より所定量のイン
クが排出され、キャップ部材10bの内部空間の負圧は
ほぼ大気圧に等しくなる。
【0076】このようにしてキャップ部材10b内の気
圧が大気圧となった時点で、ステップS15として示す
キャップ部材による記録ヘッドのノズル形成面の封止の
解除と、吸引ポンプ11の所定時間の駆動動作が実行さ
れ、これによりキャップ部材10bからのインクが廃液
タンク13に排出される。
【0077】記録装置にインクを初めて導入する初期充
填クリーニング操作、およびインクカートリッジの交換
後になされる交換クリーニング操作においては、インク
の吸引量が非常に多く、したがって、キャップ部材より
インクが溢れるという問題を、これにより解消してい
る。
【0078】続いて、ステップS16として示すワイピ
ング動作が実行される。この場合、ワイピング部材12
は記録ヘッドの移動軌跡上に進出している。すなわち、
インクの吸引動作からワイピング動作に移る場合におい
てのタイムラグが発生しないように構成されている。そ
して、キャリッジ1の移動により記録ヘッド7のノズル
形成面は前記ワイピング部材12によって払拭され、記
録ヘッド7のノズル形成面に付着したインクはワイピン
グ部材12によって掻き取られる。これにより、記録ヘ
ッドからインクがぼた落ちして印字領域を汚染させるな
どの問題が回避される。
【0079】この場合、図5に示すクリーニングシーケ
ンス制御手段45より、キャリッジモータ制御手段47
に対して指令が送出され、キャリッジモータ2の速度制
御が実行される。すなわち、キャリッジモータ2は、キ
ャッピング手段によるノズル形成面の封止状態から封止
を解除するまでの駆動速度に対して、記録ヘッドの移動
軌跡上に進出している前記ワイピング部材12の配置位
置を通過する際の駆動速度が大きくなるように制御され
る。
【0080】前記キャリッジモータ2はパルス数によっ
て速度制御されるいわゆるパルスモータが使用されてい
る。そして、キャッピング手段によるノズル形成面の封
止状態から封止を解除するまでの区間においては、キャ
リッジモータ2に与える駆動パルスの周期を長くするこ
とで、モータ2の駆動速度を比較的遅くなるように制御
する。また記録ヘッドの移動軌跡上に進出している前記
ワイピング手段12の配置位置を通過する区間において
は、キャリッジモータ2に与える駆動パルスの周期を短
くすることで、モータ2の駆動速度を速く制御する。
【0081】このような制御を実行することで、キャッ
ピング手段によるノズル形成面の封止を解除する際の動
作を緩慢にすることができ、これによりキャップ部材1
0b内のインクの泡立ちを低減させることに寄与でき
る。また、ワイピング動作時においては、キャリッジの
移動速度がより速く制御されるので、ワイピング部材1
2による記録ヘッド7のノズル形成面の払拭動作を迅速
に行うことができる。これにより、記録ヘッドのノズル
開口に形成されたメニスカスのインク引き込み作用が低
減され、インクの泡によるドット抜けの発生頻度を低減
させることができる。
【0082】前記したワイピング動作に続くステップS
17においては、フラッシング動作が実行される。この
フラッシング動作を実行させるに際しては、クリーニン
グシーケンス制御手段45より、キャリッジモータ制御
手段47に対して制御信号が送出され、これに基づいて
キャリッジ1は、再びキャッピング手段10の配置位置
に移動される。そして、キャッピング手段10における
キャップ部材10bは記録ヘッドのノズル形成面に対し
て僅かな間隔をおいて対峙した状態とされる。
【0083】続いて、図5に示すクリーニングシーケン
ス制御手段45より、印刷制御手段40に制御信号が送
出され、印刷制御手段40はフラッシング制御手段42
を動作させることによりフラッシングが実行される。こ
の場合、フラッシング制御手段42からはヘッド駆動手
段41に所定周波数の駆動信号が送出され、これに基づ
いて記録ヘッド7より、キャッピング手段10内にイン
ク滴が空吐出される。
【0084】このようなフラッシング動作によると、前
記駆動信号によりインク流路に例えば断続的なインクの
流れが発生し、これによりインク流路に張り付き状態で
とどまる気泡は、断続的なインクの流れに励振されて張
り付き状態が解かれる。また、例えば記録ヘッド内の屈
曲した流路内のよどみ部分にとどまる気泡もインクの流
れに励振されて移動する。加えて、前記したフラッシン
グ動作を受けることにより、インク流路にとどまる微小
気泡は、フラッシングによる圧力変動により体積変化を
生じ、これによりインク流路からの剥離作用がより促進
される。
【0085】なお、前記フラッシングステップにおいて
は、フラッシング動作により吐出されるインク量が、記
録ヘッドに形成された流路体積以上となるように制御さ
れることが望ましい。
【0086】続いて、クリーニングシーケンス制御手段
45よりキャリッジモータ制御手段47に対して制御信
号が送出され、これに基づいてキャリッジ1が移動し
て、再びキャッピング手段10によって記録ヘッド7が
キャッピングされる(ステップS18)。そして吸引ポ
ンプ11が駆動されることにより、記録ヘッドのノズル
開口に負圧が作用し、インクを吸引排出させる第2吸引
動作が実行される(ステップS19)。
【0087】この第2吸引動作によって、既に張り付き
状態から剥離された気泡、および、よどみ部分から移動
した気泡は、インクの流れにしたがって記録ヘッドより
排出される。そして、前記したステップS14と同様
に、蓄圧された負圧によりキャップ部材10b内にイン
クを排出させる負圧解除待機処理が実行される(ステッ
プS20)。
【0088】このようにしてキャップ部材10b内の気
圧が大気圧となった時点で、前記したステップS15と
同様にキャップ部材による記録ヘッドのノズル形成面の
封止の解除と、吸引ポンプ11の駆動動作が実行され、
これによりキャップ部材10bからのインクが廃液タン
ク13に排出される(ステップS21)。
【0089】ここで、前記した第1吸引動作によるイン
クの吸引量が、第2吸引動作によるインクの吸引量より
も、より多くなるように制御される。これは、第1吸引
動作においては、インク流路にインクを充填するために
比較的大量のインクを吸引させる必要があり、また第2
吸引動作は仕上げの吸引動作であり、記録ヘッドのノズ
ル開口に形成されるインクのメニスカスを整える必要が
あり、したがって後者の吸引動作においては、比較的少
量のインクの吸引動作となるように制御される。
【0090】そして、ステップS22に移り、再びワイ
ピング動作が実行される。この場合、紙送りモータの駆
動力を利用するワイピング部材の駆動機構によって、ワ
イピング部材12は水平方向に移動され、記録ヘッド7
の移動軌跡に進出する。そしてキャリッジ1の移動によ
り記録ヘッド7のノズル形成面は、前記ワイピング部材
12によって払拭され、記録ヘッドのノズル形成面に付
着したインクはワイピング部材12によって掻き取られ
る。これにより、前記と同様に記録ヘッドからインクが
ぼた落ちして印字領域を汚染させるなどの問題が回避さ
れる。
【0091】そして、このワイピング動作に続くステッ
プS23においては、記録ヘッドからキャップ部材を開
放したまま、吸引ポンプが駆動される。これによって、
なおもキャップ部材内に残留するインクの排出がなされ
ると共に、紙送りモータの駆動力を利用して水平駆動さ
れる前記ワイピング部材12は、記録ヘッドの移動軌跡
から退避される。
【0092】続いて、ステップS24において、記録ヘ
ッド7をキャッピング位置に移動させて、記録ヘッドの
ノズル形成面をキャップ部材10bによって封止し、禁
止されていたクリーニング処理以外の動作を可能ならし
める(ステップS25)。続いてクリーニング終了に伴
うフラッシング動作(ステップS26)が実行された
後、記録装置は待機状態とされ、クリーニング動作が完
了する。
【0093】図6に示されたクリーニングシーケンスに
よると、ステップS13に示す第1吸引動作において、
インク流路内にインクが導入される。この際にインク流
路内に張り付き状態、または記録ヘッド内の屈曲した流
路内のよどみ部分にとどまる気泡は、ステップS17に
おけるフラッシング動作において、所定の周波数で励振
されるインクの流れによって、張り付き状態またはよど
み部分から解放される。そして、ステップS19におけ
る第2吸引動作によって、残留気泡をインクの流れと共
に排出させることができる。
【0094】次に図7は、初期充填クリーニングを実行
する場合の第2の好ましい動作シーケンスを示したもの
である。この動作シーケンスにおいては、図6に示した
シーケンスに比較しすると、ステップS17に示すフラ
ッシング動作と、ステップS18に示すキャッピング動
作との間に吸引ポンプ11を駆動させるステップ(ステ
ップS31)が実行されるようになされている。
【0095】これは、キャッピング手段10におけるキ
ャップ部材10bの内部空間は、負圧を与えるために
は、その容積が小さい方が好ましく、したがってその容
積には限度があるためである。したがって、ステップS
17に示すフラッシング動作の後に、ステップS31に
示すインクの排出ステップを実行し、フラッシング動作
によってキャップ部材内に吐出されたインクを、第2吸
引動作(ステップS19)の前に排出しておくことが好
ましい。
【0096】なお、前記した図7に示す動作シーケンス
においては、ステップS17に示すフラッシング動作が
なされた後に、ステップS31に示すようにキャップ部
材内からのインクの排出ステップを実行するようにして
いるが、これはフラッシング動作の実行中において、同
時に吸引ポンプを駆動させてフラッシング動作によって
キャッピング手段内に吐出されたインクを排出させる動
作を実行させるようにしてもよい。
【0097】このようなシーケンスを採用した場合に
は、フラッシングによりキャップ部材内に吐出されたイ
ンクが順次排出されるため、ステップS31に示すキャ
ップ部材内からのインクの排出ステップを早期に終了さ
せることができ、一連のクリーニングシーケンスの所用
時間を短縮することに寄与できる。
【0098】次に図8は、初期充填クリーニングを実行
する場合の第3の好ましい動作シーケンスを示したもの
である。この動作シーケンスにおいては、図6に示した
シーケンスに比較すると、ステップS21とステップS
22との間に、ステップS32が実行されるようになさ
れ、このステップS32において、フラッシング動作
(ステップS17)および第2吸引動作(ステップS1
9)が所定回数(N回)実行されたか否かを判定するよ
うにしている。
【0099】すなわち、ステップS17からステップS
21の動作シーケンスが、N回実行されたと判定された
場合において、ステップS21以降に進むような動作シ
ーケンスとされている。
【0100】この図8に示された動作シーケンスによる
と、フラッシング動作ならびに第2吸引動作が複数回に
わたり繰り返されるので、インク流路中の気泡の排出度
合いをより高めることができる。またこの場合におい
て、複数回にわたって実行されるフラッシング動作にお
いて、異なるフラッシング用駆動周波数を用いることが
好ましい。
【0101】フラッシング駆動信号の周波数としては、
4.8KHzから27KHzが一般的に使用されている
が、複数回にわたって実行されるフラッシング動作にお
いて、前記周波数のうちのいずれか2つを交互に使用す
るか、または段階的にそれぞれ異なった周波数を使用す
ることにより、異なったインクの流速が作り出されると
共に、異なった周期で励振される。
【0102】したがって、インク流路中の残留気泡を効
果的に張り付き状態から剥離させると共に、よどみ部分
から移動させることもでき、これにより気泡の排出作用
をより促進させることが可能となる。
【0103】さらに図9は、初期充填クリーニングを実
行する場合の第4の好ましい動作シーケンスを示したも
のである。この動作シーケンスにおいては、図7におい
て説明したシーケンスと、図8において説明したシーケ
ンスとを併用したシーケンスを実行するようになされ
る。
【0104】すなわち、ステップS17に示すフラッシ
ング動作と、ステップS18に示すキャッピング動作と
の間に吸引ポンプを駆動させるステップS31が実行さ
れ、さらにステップS17におけるフラッシング動作か
ら、ステップS21に示すキャップ部材からのインクの
排出ステップが、N回実行されたか否かを判定するステ
ップS32が加わった制御がなされる。
【0105】この動作シーケンスによると、既に説明し
たそれぞれの効果を相乗的に作用させることができる。
そして、この図9に示した動作シーケンスにおけるステ
ップS17に示すフラッシングステップにおいても、前
記したように異なったフラッシング用駆動周波数を用い
ることができる。
【0106】さらに、この図9に示したシーケンスにお
いても、ステップS17に示すフラッシング動作と、ス
テップS31に示すインクの排出ステップを同時に実行
させることができる。
【0107】また、図10は第5の好ましい動作シーケ
ンスを示したものである。この動作シーケンスにおいて
は、ステップS17に示すフラッシング動作およびフラ
ッシング動作によってキャップ部材内に吐出されたイン
クを排出するステップS31の動作が、所定回数(N
回)実行されたか否かを判定するステップS33が実行
されるようになされている。
【0108】すなわち、ステップS17とステップS3
1の動作シーケンスが、N回実行されたと判定された場
合において、ステップS18以降に進むような動作シー
ケンスとされている。
【0109】この動作シーケンスによると、第2吸引動
作の前に複数回のフラッシング動作がなされる。したが
って、これによると一連のクリーニング動作におけるイ
ンクの消費を比較的少なく抑えることができる。そし
て、この図10に示した動作シーケンスにおけるステッ
プS17に示す複数回のフラッシングステップにおいて
も、前記したように異なったフラッシング用駆動周波数
を用いることができる。
【0110】さらに、この図10に示したシーケンスに
おいても、ステップS17に示すフラッシング動作と、
ステップS31に示すインクの排出ステップを同時に実
行させることができる。
【0111】また、図11は第6の好ましい動作シーケ
ンスを示したものである。この動作シーケンスは、フラ
ッシング動作を実行するにあたって、フラッシングによ
るインク滴の吐出位置がキャップ部材の内部ではなく、
キャップ部材以外の第2フラッシング領域に吐出させる
場合に利用される。
【0112】すなわち、ステップS16に示すワイピン
グ動作が終了すると、記録ヘッドを第2フラッシング領
域に移動させるステップS34が実行され、これに続い
てフラッシング動作(ステップS17)以降が実行され
るように制御される。
【0113】図12は、前記した第2フラッシング領域
を備えた記録装置の一例を示している。なお図12にお
いては、既に説明した図1の各部に対応する部分は同一
符号で示しており、したがって各部の詳細な説明は適宜
省略する。
【0114】この記録装置は、左右のフレーム15,1
6に支持されたガイド軸4によって、キャリッジ1が図
中左右方向に移動できるように構成されている。そし
て、キャリッジ1に搭載された記録ヘッド7の下方に
は、その走査方向に対応して紙案内部材17が配置さ
れ、この紙案内部材17上に載置された記録用紙6を、
図示せぬ紙送り手段によって記録ヘッド7の走査方向と
直交する方向に移送させることができるように構成され
ている。
【0115】非印字領域(ホームポジション)に配置さ
れたキャッピング手段10は、フラッシング動作時のイ
ンク受け、すなわち第1フラッシング領域として機能
し、キャッピング手段10から排出されるインクは、吸
引ポンプ11によって装置の下底部に配置された廃液タ
ンク13に送り込まれ、廃液タンク13内に収納された
多孔質部材による廃液吸収材13aによって保持され
る。
【0116】一方、中央の印字領域を挟んだ前記キャッ
ピング手段10と対向した他方端の近傍には、第2フラ
ッシング領域17aが形成されている。この第2フラッ
シング領域17aは、紙案内部材17を貫通するように
して形成された開口穴により構成されている。そして、
フラッシング領域17aを形成する開口穴の内底部に
は、前記吸引ポンプ11を介して排出されたインクを吸
収保持する廃液吸収材13aの一部が配置されている。
【0117】この構成においては、第1フラッシング領
域としてのキャッピング手段10内にフラッシングを行
うこともでき、また紙案内部材17に形成された開口穴
による第2フラッシング領域17aにおいてフラッシン
グを行うこともできる。この第2フラッシング領域17
aにおいては、直接的に廃液吸収材13aに対してフラ
ッシングを実行することができる。
【0118】したがって、第1フラッシング領域として
のキャッピング手段10の内部空間の容積に拘泥される
ことがなく、図7にステップS31として示したような
キャップ部材からのインクの排出ステップを省略するこ
とができる。
【0119】なお、この図11に示した動作シーケンス
においても、図8に示したシーケンスのように、フラッ
シング動作と第2吸引動作を複数回(N回)実行させる
ように制御するステップS32を用いることができる。
また、図10に示したシーケンスのように、第2吸引動
作の前にフラッシング動作を複数回(N回)実行させる
ように制御するステップS33を用いることができる。
【0120】次に図13はフラッシング動作を実行する
に際し、異なった各インクを時間経過に伴って前後して
吐出させるようになされた制御シーケンスを示す。すな
わち、図6に示す動作シーケンスにおけるステップS1
7に代えてステップS35およびステップS36が実行
される。
【0121】フラッシング動作を実行するに際しては、
ステップS35に示すように、まずブラックインクを吐
出するノズル開口においてフラッシングが実行され、こ
れに続いてステップS36に示すようにカラーインクを
吐出するノズル開口においてフラッシングが実行される
ようになされる。
【0122】この場合、前記したブラックインクによる
フラッシング動作と、カラーインクによるフラッシング
動作とは前後を入れ替えて実行することもできる。この
ような制御シーケンスを実行させることにより、ブラッ
クインクによるフラッシングモードとカラーインクによ
るフラッシングモードとが時間経過にしたがって前後し
て実行され、いずれか一方のインクによるフラッシング
が休止される。
【0123】この休止期間中においては、新しいインク
カートリッジによる脱気状態のインクにより、インク流
路中の気泡を吸収してより小さく、または微小な気泡を
皆無にするように作用し、結果として残留気泡の低減に
寄与できる。
【0124】また、前記したように2段階にわたってフ
ラッシングを実行させるシーケンスによると、インクの
特性に応じて一方のインクのフラッシング量を多く、ま
た他方のインクのフラッシング量を少なく調整する操作
も可能であり、結果として両者の必要最小限のフラッシ
ング動作を一度のサイクルで終了させることもできる。
【0125】なお、以上はブラックインクおよびカラー
インクを時間経過にしたがって前後してフラッシングさ
せるようした場合の実施の形態に基づいて説明したが、
例えばカラーインクの3色(イエロー、マゼンタ、シア
ン)についても、時間経過にしたがって前後してフラッ
シングさせるようにすることもできる。
【0126】また、この図13に示した動作シーケンス
においても、図8または図9に示したシーケンスのよう
に、フラッシング動作と第2吸引動作を複数回(N回)
実行させるように制御するステップS32を併用するこ
とができる。また、図10に示したシーケンスのよう
に、第2吸引動作の前にフラッシング動作を複数回(N
回)実行させるように制御するステップS33を併用す
ることができる。さらに、図11におけるステップS3
4に示したように、各フラッシング動作を第2フラッシ
ング領域で実行させることもできる。
【0127】さらに、前記した各クリーニング動作は、
特に記録装置にインクを初めて導入する初期充填クリー
ニングに採用することで、好ましい作用効果を得ること
ができるが、前記した各クリーニング動作はこれに限ら
ず、インクカートリッジを交換した場合になされる交換
クリーニング、または記録装置において自動的に実行さ
れる印字不良を解消するための通常クリーニング動作等
においても、有効に使用することができる。
【0128】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
かかる記録ヘッドのクリーニング制御方法を採用したイ
ンクジェット式記録装置によると、第1吸引動作と第2
吸引動作との間に記録ヘッドに対して印刷とは関係のな
い駆動信号を印加してインク滴を空吐出させるフラッシ
ング動作を実行させるようになされるので、このフラッ
シング動作において、例えばインク流路の一部に張り付
き状態で残留する気泡は張り付き状態が解かれ、また屈
曲した流路内のよどみ部分にとどまる気泡を移動させる
ことができる。したがって、続く第2吸引動作によって
これらの気泡を効果的に排出することができため、記録
装置の実使用時において、前記した残留気泡の影響によ
る印字不良の発生をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が採用し得るインクジェット式記録装置
の一例を示した斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置に搭載されたキャッピング
手段とその周辺装置の例を示した断面図である。
【図3】図1に示す記録装置に搭載された記録ヘッドに
対してインクカートリッジを装着する状態を示した断面
図である。
【図4】同じくカートリッジが装着された状態を示した
断面図である。
【図5】本発明の記録装置に装備される制御回路の例を
示したブロック図である。
【図6】記録装置によって実行される第1のクリーニン
グ動作の制御シーケンスを示したフローチャートであ
る。
【図7】同じく、第2のクリーニング動作の制御シーケ
ンスを示したフローチャートである。
【図8】同じく、第3のクリーニング動作の制御シーケ
ンスを示したフローチャートである。
【図9】同じく、第4のクリーニング動作の制御シーケ
ンスを示したフローチャートである。
【図10】同じく、第5のクリーニング動作の制御シー
ケンスを示したフローチャートである。
【図11】同じく、第6のクリーニング動作の制御シー
ケンスを示したフローチャートである。
【図12】図11に示すクリーニング動作を実行するに
あたって、採用し得るインクジェット式記録装置の一例
を示す正面図である。
【図13】図1または図11に示す記録装置において利
用できる第7のクリーニング動作の制御シーケンスを示
したフローチャートである。
【図14】インク流路における残留気泡の状態を示した
断面図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 6 記録用紙 7 記録ヘッド 7a ノズル形成面 7b ノズル開口 8 ブラックインクカートリッジ 9 カラーインクカートリッジ 10 キャッピング手段 10b キャップ部材 11 吸引ポンプ 12 ワイピング部材 13 廃液タンク 21 中空針(インク供給針) 21b テーパ状空間部 22 フィルタ部材 40 印刷制御手段 41 ヘッド駆動手段 42 フラッシング制御手段 43 クリーニング制御手段 45 クリーニングシーケンス制御手段 46 ポンプ駆動手段 47 キャリッジモータ制御手段 71 ヘッドケース 71a テーパ状空間部 A 残留気泡

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷データに対応してノズル開口からイ
    ンク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記
    記録ヘッドのノズル形成面を封止すると共に、吸引ポン
    プからの負圧を受けて前記記録ヘッドからインクを吸引
    排出するキャッピング手段とを具備したインクジェット
    式記録装置であって、 前記キャッピング手段によって記録ヘッドのノズル形成
    面を封止し、吸引ポンプからの負圧を作用させて記録ヘ
    ッドからインクを吸引排出させる第1吸引動作の後に、
    キャッピング手段によるノズル形成面の封止を解除し、
    前記記録ヘッドに対して印刷とは関係のない駆動信号を
    印加してインク滴を空吐出させるフラッシング動作を実
    行し、このフラッシング動作の後に再び記録ヘッドのノ
    ズル形成面を封止し、吸引ポンプからの負圧を作用させ
    て記録ヘッドからインクを吸引排出させる第2吸引動作
    を実行させる制御手段を具備してなるインクジェット式
    記録装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記キャッピング手段
    内にインク滴を空吐出させるフラッシング動作の実行
    中、または実行後に、吸引ポンプを駆動させてフラッシ
    ング動作によってキャッピング手段内に吐出されたイン
    クを排出させる動作を実行させるように構成してなる請
    求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記キャッピング手段
    の配置位置以外に形成されたフラッシング領域におい
    て、フラッシング動作を実行させるように構成してなる
    請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、フラッシング動作を少
    なくとも2回以上繰り返して実行させるように構成して
    なる請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジ
    ェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記フラッシング動作
    および第2吸引動作を少なくとも2回以上繰り返して実
    行させるように構成してなる請求項1乃至請求項3のい
    ずれかに記載のインクジェット式記録装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、フラッシング動作を実
    行させるに際し、記録ヘッドに対して異なったフラッシ
    ング用駆動周波数が印加できるように構成してなる請求
    項1乃至請求項4のいずれかに記載のインクジェット式
    記録装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、フラッシング動作によ
    り吐出されるインク量が、記録ヘッドに形成された流路
    体積以上となるように制御するように構成してなる請求
    項1乃至請求項6のいずれかに記載のインクジェット式
    記録装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、第1吸引動作によるイ
    ンクの吸引量が、第2吸引動作による1回のインクの吸
    引量よりも、より多くなるように制御するように構成し
    てなる請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のインク
    ジェット式記録装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、第1吸引動作によるイ
    ンクの吸引排出動作および第2吸引動作によるインクの
    吸引排出動作の後に、記録ヘッドのノズル形成面を払拭
    するワイピング動作を実行させるように構成してなる請
    求項1乃至請求項8のいずれかに記載のインクジェット
    式記録装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、フラッシング動作を
    実行させるに際し、異なった各インクを時間経過に伴っ
    て前後して吐出させるように構成してなる請求項1乃至
    請求項9のいずれかに記載のインクジェット式記録装
    置。
  11. 【請求項11】 インクカートリッジから記録ヘッドに
    至るインク流路の一部に異物を除去するためのフィルタ
    部材が配置されてなる請求項1乃至請求項10のいずれ
    かに記載のインクジェット式記録装置。
  12. 【請求項12】 印刷データに対応してノズル開口から
    インク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前
    記記録ヘッドのノズル形成面を封止すると共に、吸引ポ
    ンプからの負圧を受けて前記記録ヘッドからインクを吸
    引排出するキャッピング手段とを具備したインクジェッ
    ト式記録装置における記録ヘッドのクリーニング制御方
    法であって、 前記キャッピング手段によって記録ヘッドのノズル形成
    面を封止し、吸引ポンプからの負圧を作用させて記録ヘ
    ッドからインクを吸引排出させる第1吸引ステップと、 前記記録ヘッドに対して印刷とは関係のない駆動信号を
    印加して、インク滴を空吐出させるフラッシングステッ
    プと、 このフラッシングステップの後に再び記録ヘッドのノズ
    ル形成面を封止し、吸引ポンプからの負圧を作用させて
    記録ヘッドからインクを吸引排出させる第2吸引ステッ
    プとを順次実行させるようになされたインクジェット式
    記録装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法。
  13. 【請求項13】 前記フラッシングステップは、キャッ
    ピング手段内にインク滴を空吐出させるフラッシング動
    作を実行させるステップと、このステップの実行中、ま
    たは実行後に、吸引ポンプを駆動させてフラッシング動
    作によってキャッピング手段内に吐出されたインクを排
    出させるステップとが伴なわれる請求項12に記載のイ
    ンクジェット式記録装置における記録ヘッドのクリーニ
    ング制御方法。
  14. 【請求項14】 前記フラッシングステップが、少なく
    とも2回以上繰り返して実行させるようになされた請求
    項12または請求項13に記載のインクジェット式記録
    装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法。
  15. 【請求項15】 前記フラッシングステップおよび第2
    吸引ステップが少なくとも2回以上繰り返して実行させ
    るようになされた請求項12または請求項13に記載の
    インクジェット式記録装置における記録ヘッドのクリー
    ニング制御方法。
  16. 【請求項16】 前記フラッシングステップを実行させ
    るに際し、記録ヘッドに対して異なったフラッシング用
    駆動周波数を印加するようになされた請求項12乃至請
    求項15のいずれかに記載のインクジェット式記録装置
    における記録ヘッドのクリーニング制御方法。
  17. 【請求項17】 前記第1吸引ステップにおけるインク
    の吸引量が、第2吸引ステップにおける1回のインクの
    吸引量よりも、より多くなるようになされた請求項12
    乃至請求項16のいずれかに記載のインクジェット式記
    録装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法。
  18. 【請求項18】 前記第1吸引ステップにおけるインク
    の吸引排出動作および第2吸引ステップにおけるインク
    の吸引排出動作の後に、記録ヘッドのノズル形成面を払
    拭するワイピングステップを実行させるようになされた
    請求項12乃至請求項17のいずれかに記載のインクジ
    ェット式記録装置における記録ヘッドのクリーニング制
    御方法。
  19. 【請求項19】 前記フラッシングステップにおいて、
    異なった各インクを時間経過に伴って前後して吐出させ
    るようになされた請求項12乃至請求項18のいずれか
    に記載のインクジェット式記録装置における記録ヘッド
    のクリーニング制御方法。
  20. 【請求項20】 前記第1吸引ステップ、フラッシング
    ステップ、および第2吸引ステップが、記録装置に初め
    てインクを導入する初期充填クリーニング操作において
    実行するようになされた請求項12乃至請求項19のい
    ずれかに記載のインクジェット式記録装置における記録
    ヘッドのクリーニング制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012254550A (ja) * 2011-06-08 2012-12-27 Ricoh Co Ltd 液滴吐出装置、および画像形成装置
JP2019209692A (ja) * 2015-07-31 2019-12-12 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置

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