JP2001105015A - 圧延機の自動減速装置および自動減速方法 - Google Patents

圧延機の自動減速装置および自動減速方法

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JP2001105015A
JP2001105015A JP28766099A JP28766099A JP2001105015A JP 2001105015 A JP2001105015 A JP 2001105015A JP 28766099 A JP28766099 A JP 28766099A JP 28766099 A JP28766099 A JP 28766099A JP 2001105015 A JP2001105015 A JP 2001105015A
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rolled material
supply coil
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Takashi Yatabe
崇 谷田部
Takashi Ito
享司 伊藤
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MA Aluminum Corp
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Mitsubishi Aluminum Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 供給コイルから巻き戻されて供給される圧延
材の圧延速度を自動的に低減させる装置。 【解決手段】 供給コイル2のコイル径検出手段5と、
圧延前の圧延材の厚さに関する情報が記憶させられた第
1の記憶手段と、コイル径に関する情報、第1の記憶手
段の圧延前の圧延材の厚さに関する情報を用い、圧延材
の実長さを算出するための圧延材実残長算出手段7と、
圧延速度の低減を開始する指標となる、供給コイルとし
て残っている圧延材の指標長さに関する情報の第2の記
憶手段8と、圧延速度制御手段9とを具備し、圧延材実
残長算出手段にて得た、供給コイルとして残っている圧
延材の実長さと、第2の記憶手段から読み出した供給コ
イルとして残っている圧延材の指標長さとを比較し、実
長さが指標長さ以下となった時点で圧延速度を低減させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、圧延材で
ある金属材料の冷間圧延時に利用される、圧延機の自動
減速技術に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】周知のように、アルミ
ニウムなどの金属材料(圧延材)を所定厚さの板あるい
は箔に加工するには、冷間圧延機が使用されている。と
ころで、この冷間圧延機を使用した圧延作業の際には、
同圧延機の圧延速度の管理が非常に重要となる。すなわ
ち、圧延材は供給コイルから巻き戻されて圧延機に供給
されるのであるが、供給コイルとして残っている圧延材
の量が、ある規定値以下となった時点で、圧延機の圧延
速度を低減させる必要がある。
【0003】これは、圧延材の残量が少なくなってきた
にもかかわらず、そのままの速度で圧延を続けると(圧
延材を巻き戻し続けると)、圧延材の巻取り端がリール
から離脱してしまうからである。この場合、圧延材の巻
取り端が高速で圧延ロールなどに衝突し、それを損傷さ
せることがある。従来、この圧延機の圧延速度低減操作
(以下、単に減速操作と言う)は、専ら手動にて行われ
ていた。つまり、人員が目視にて供給コイルの残量を監
視し、この残量がある規定量以下になったと感覚的に認
めた時点で、減速操作を行うようにしていた。
【0004】しかし、近年、圧延機は高速化の傾向にあ
り、手動での減速操作は困難になってきているのが現状
である。詳しく言うと、減速のタイミングを取りにく
く、減速開始が早すぎると、総圧延時間が長くなること
から生産性が上がらない。また逆に、減速開始が遅すぎ
ると、圧延材の巻取り端がリールから離脱してロールに
衝突するなどのトラブルが発生し、その処理に手間が掛
かるため、圧延機が高速化しても生産性がそれほど向上
しない。
【0005】そこで、昨今、上記減速操作を自動で行う
技術が開発された。その代表的なものが、ラップ式と呼
ばれる自動減速方法である。同方法は、概して言うと、
予めリールへの圧延材の巻き付け回数(ラップ数)を制
御装置に記憶させておき、圧延に伴って巻き戻されたラ
ップ数に基づいて、制御装置が減速操作を自動的に行う
ものである。そして、この方法を採用することで、圧延
機の高速化にも十分に対応できるようになった。
【0006】ところが、このラップ式の自動減速方法に
も次のような問題がある。すなわち本方法を用いる場合
には、最初に圧延材をリールへ巻き付ける際、その巻き
付け回数すなわちラップ数を正確にカウントする必要が
ある。しかし、このラップ数の正確なカウントは非常に
難しく、カウントミスに起因したトラブルが起きること
がある。
【0007】一方、上記ラップ式自動減速方法とは別
に、円周式と呼ばれる自動減速方法も提案されている。
この円周式自動減速方法では、まず、圧延材供給コイル
の回転速度(回転数)と、圧延速度すなわち圧延材の供
給速度とから、ある時点での供給コイルの径を算出す
る。そして、算出されたコイル径と、制御装置に予め記
憶させておいた、減速操作を開始する指標となるコイル
径とを対比させ、前者が後者以下となった時点で制御装
置が減速操作を行う。
【0008】しかし、この円周式の自動減速方法にも次
のような問題がある。すなわち、圧延材の供給速度は、
供給コイルの近傍に設置され、巻き戻される圧延材と
接触して回転するデフレクターロールの回転速度を検出
する方法、あるいは、巻き戻された圧延材の上方(ま
たは下方)に設置された非接触式の速度計を用いて直接
検出する方法により得られている。ところが、先の方法
では、デフレクターロールと圧延材との間の滑りが原因
で誤差が生じる。一方、後の方法では、供給される圧延
材が上下方向に振動(いわゆる「ブレ」)すると、正確
な速度を測定できなくなる。その上、圧延機の高速化に
伴い圧延材の供給速度が上がると、デフレクターロール
と圧延材との間の滑りも、圧延材の上下方向の振動も急
激に増大する。
【0009】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、信頼性に優れ、圧延処理の高速化にも容易に対応
可能な圧延機の自動減速技術を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題は、供給コイル
から巻き戻されて供給される圧延材を圧延する圧延機の
圧延速度を自動的に低減させる装置であって、前記供給
コイルの径を検出するためのコイル径検出手段と、圧延
前の圧延材の厚さに関する情報が記憶させられた第1の
記憶手段と、前記コイル径検出手段にて得た前記供給コ
イルの径に関する情報、および前記第1の記憶手段から
読み出した圧延前の圧延材の厚さに関する情報を用い、
供給コイルとして残っている圧延材の実長さを算出する
ための圧延材実残長算出手段と、前記圧延機の圧延速度
の低減を開始する指標となる、供給コイルとして残って
いる圧延材の指標長さに関する情報が記憶させられた第
2の記憶手段と、前記圧延機の圧延速度を制御するため
の圧延速度制御手段とを具備し、前記圧延速度制御手段
は、前記圧延材実残長算出手段にて得た、供給コイルと
して残っている圧延材の実長さと、前記第2の記憶手段
から読み出した、供給コイルとして残っている圧延材の
指標長さとを比較し、前記実長さが前記指標長さ以下と
なった時点で、前記圧延機の圧延速度を低減させるよう
構成されてなることを特徴とする圧延機の自動減速装置
によって解決される。
【0011】なお本発明では、更に圧延機の自動減速装
置を供給コイルの回転数を検出するためのコイル回転数
検出手段と、このコイル回転数検出手段にて得た前記供
給コイルの回転数に関する情報、およびコイル径検出手
段にて得た前記供給コイルの径に関する情報を用い、圧
延機の圧延速度を算出するための圧延速度算出手段と、
前記圧延機の圧延速度の減速率に関する情報が記憶させ
られた第3の記憶手段と、前記圧延機の圧延速度の最終
値に関する情報が記憶させられた第4の記憶手段と、前
記供給コイルの径の最終値に関する情報が記憶させられ
た第5の記憶手段と、前記圧延速度算出手段にて得た前
記圧延機の圧延速度に関する情報、前記第3の記憶手段
から読み出した前記圧延機の圧延速度の減速率に関する
情報、前記第4の記憶手段から読み出した前記圧延機の
圧延速度の最終値に関する情報、および前記第5の記憶
手段から読み出した前記供給コイルの径の最終値に関す
る情報を用い、前記圧延機の圧延速度の低減を開始する
指標となる、供給コイルとして残っている圧延材の指標
長さを算出するための圧延材指標残長算出手段とを具備
してなるものとし、前記圧延材指標残長算出手段にて得
た、供給コイルとして残っている圧延材の指標長さに関
する情報が、第2の記憶手段に記憶させられるよう構成
することができる。
【0012】また、本発明の圧延機の自動減速装置にて
使用されるコイル径検出手段としては、レーザ式距離セ
ンサを挙げることができる。更に、コイル径検出手段と
してこのレーザ式距離センサを用いる場合には、レーザ
ビームが供給コイルの回転中心軸線と直交するよう、レ
ーザ式距離センサを供給コイル周面に対向させて配置す
ることが好ましい。こうすることで、最も容易にコイル
径が得られるようになる。つまり、レーザ式距離センサ
から供給コイルの回転中心までの距離(一定)と、同じ
くレーザ式距離センサから供給コイル周面までの距離と
の差が、そのままコイル径となる。
【0013】また、上記の課題は、供給コイルから巻き
戻されて供給される圧延材を圧延する圧延機の圧延速度
を自動的に低減させる方法であって、前記供給コイルの
径を検出するコイル径検出工程と、第1の記憶手段に、
圧延前の圧延材の厚さに関する情報を記憶させる第1の
記憶工程と、前記コイル径検出工程にて得た前記供給コ
イルの径に関する情報、および前記第1の記憶手段から
読み出した圧延前の圧延材の厚さに関する情報を用い、
供給コイルとして残っている圧延材の実長さを算出する
圧延材実残長算出工程と、第2の記憶手段に、前記圧延
機の圧延速度の低減を開始する指標となる、供給コイル
として残っている圧延材の指標長さに関する情報を記憶
させる第2の記憶工程とを具備し、前記圧延材実残長算
出工程にて得た、供給コイルとして残っている圧延材の
実長さと、前記第2の記憶手段から読み出した、供給コ
イルとして残っている圧延材の指標長さとを比較し、前
記実長さが前記指標長さ以下となった時点で、前記圧延
機の圧延速度を低減させることを特徴とする圧延機の自
動減速方法によって解決される。
【0014】すなわち本発明では、供給コイルの径を直
接検出し、これに基づいて、供給コイルとして残ってい
る圧延材の実長さを連続して算出する。また、これと並
行して、この圧延材の実長さと、予め設定してある、供
給コイルとして残っている圧延材の指標長さとを比較す
る。そして、実長さが指標長さ以下となった時点で、圧
延機の圧延速度を低減させるようにした。したがって、
従来方法、特にラップ式の自動減速方法のように、圧延
材の巻き付け回数(ラップ数)を正確にカウントしてお
く必要はなく、この結果、カウントミスなどに起因した
トラブルは起きない。更に円周式自動減速方法のごと
く、ロールと圧延材との間の滑りや圧延材の上下方向の
振動(ブレ)により、正確な圧延材の供給速度(圧延速
度)が、したがって正確な圧延材の実残長が得られなく
なるといったトラブルが起きない。ゆえに、本発明の自
動減速技術は、極めて信頼性に優れており、圧延処理の
高速化にも容易に対応可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下で、本発明の一実施形態とし
て説明する圧延機の自動減速装置は、供給コイルから巻
き戻されて供給される圧延材を圧延する圧延機の圧延速
度を自動的に低減させるものであって、上記供給コイル
の径を検出するためのコイル径検出手段と、圧延前の圧
延材の厚さに関する情報が記憶させられた第1の記憶手
段と、上記コイル径検出手段にて得た供給コイルの径に
関する情報、および上記第1の記憶手段から読み出した
圧延前の圧延材の厚さに関する情報を用い、供給コイル
として残っている圧延材の実長さを算出するための圧延
材実残長算出手段と、上記圧延機の圧延速度の低減を開
始する指標となる、供給コイルとして残っている圧延材
の指標長さに関する情報が記憶させられた第2の記憶手
段と、上記圧延機の圧延速度を制御するための圧延速度
制御手段とを具備し、上記圧延速度制御手段が、上記圧
延材実残長算出手段にて得た、供給コイルとして残って
いる圧延材の実長さと、上記第2の記憶手段から読み出
した、供給コイルとして残っている圧延材の指標長さと
を比較し、実長さが指標長さ以下となった時点で、上記
圧延機の圧延速度を低減させるよう構成されてなること
を特徴とする。
【0016】特に本実施形態では、圧延機の自動減速装
置は更に、供給コイルの回転数を検出するためのコイル
回転数検出手段と、このコイル回転数検出手段にて得た
供給コイルの回転数に関する情報、およびコイル径検出
手段にて得た供給コイルの径に関する情報を用い、圧延
機の圧延速度を算出するための圧延速度算出手段と、上
記圧延機の圧延速度の減速率に関する情報が記憶させら
れた第3の記憶手段と、上記圧延機の圧延速度の最終値
に関する情報が記憶させられた第4の記憶手段と、供給
コイルの径の最終値に関する情報が記憶させられた第5
の記憶手段と、上記圧延速度算出手段にて得た上記圧延
機の圧延速度に関する情報、上記第3の記憶手段から読
み出した上記圧延機の圧延速度の減速率に関する情報、
上記第4の記憶手段から読み出した上記圧延機の圧延速
度の最終値に関する情報、および上記第5の記憶手段か
ら読み出した上記供給コイルの径の最終値に関する情報
を用い、上記圧延機の圧延速度の低減を開始する指標と
なる、供給コイルとして残っている圧延材の指標長さを
算出するための圧延材指標残長算出手段とを具備し、こ
の圧延材指標残長算出手段にて得た、供給コイルとして
残っている圧延材の指標長さに関する情報が、上記第2
の記憶手段に記憶させられるよう構成されている。ま
た、本実施形態では、コイル径検出手段としてレーザ式
距離センサを使用しており、特にレーザビームが供給コ
イルの回転中心軸線と直交するよう、このレーザ式距離
センサを配置している。
【0017】また、同じく以下で本発明の一実施形態と
して説明する圧延機の自動減速方法も、供給コイルから
巻き戻されて供給される圧延材を圧延する圧延機の圧延
速度を自動的に低減させるものであって、供給コイルの
径を検出するコイル径検出工程と、第1の記憶手段に、
圧延前の圧延材の厚さに関する情報を記憶させる第1の
記憶工程と、上記コイル径検出工程にて得た供給コイル
の径に関する情報、および上記第1の記憶手段から読み
出した圧延前の圧延材の厚さに関する情報を用い、供給
コイルとして残っている圧延材の実長さを算出する圧延
材実残長算出工程と、第2の記憶手段に、上記圧延機の
圧延速度の低減を開始する指標となる、供給コイルとし
て残っている圧延材の指標長さに関する情報を記憶させ
る第2の記憶工程とを具備し、上記圧延材実残長算出工
程にて得た、供給コイルとして残っている圧延材の実長
さと、上記第2の記憶手段から読み出した、供給コイル
として残っている圧延材の指標長さとを比較し、実長さ
が指標長さ以下となった時点で、上記圧延機の圧延速度
を低減させることを特徴とする。
【0018】続いて、図1を用い、本発明の実施形態を
更に詳しく説明する。なお、同図は本実施形態に係る圧
延機の自動減速装置の概略図である。本実施形態に係る
圧延機の自動減速装置(以下、単に本装置と言う)は、
圧延機本体部Aと、この圧延機本体部Aを挟んで、その
前後に設けられた圧延材供給部Bおよび圧延材巻取り部
Cとを備えた圧延機の制御に用いられるものである。
【0019】更に詳しく言うと、圧延材供給部Bは、リ
ール1と、このリール1に巻回されてなるコイル状の圧
延材(ここではアルミニウム)すなわち供給コイル2と
を有するが、本装置は、この供給コイル2から圧延材F
を巻き戻して圧延する上記圧延機(圧延機本体部A)の
圧延速度を、圧延完了間際に自動的に低減させるための
ものである。なお言うまでもなく、圧延材巻取り部C
も、リール3と、このリール3に巻回されてなるコイル
状の圧延材すなわち巻取りコイル4とを有する。
【0020】さて図1から判るように、本装置は、主要
構成要素として、コイル径検出手段5、第1の記憶手段
6、圧延材実残長算出手段7、第2の記憶手段8、そし
て圧延速度制御手段9を備える。このうちコイル径検出
手段5は、供給コイル2の径(半径)を検出するために
設けられている。特に本実施形態では、このコイル径検
出手段5として、レーザ式距離センサ(例えば製品名
「DME2000」ジック社製)を使用している。そし
て、レーザビームが供給コイル2の回転中心軸線Oと直
交するよう、コイル径検出手段(レーザ式距離センサ)
5を配置してある。なお、図1においてD1にて示すの
が、コイル径検出手段5から供給コイル2の回転中心ま
での距離(不変距離)であり、他方、D2 にて示すの
が、コイル径検出手段5から供給コイル2の周面までの
距離(変動距離)である(実際には、この変動距離D2
がコイル径検出手段5によって計測される)。したがっ
て、供給コイル2の径Rは、次式により得られる。
【0021】R=D1 −D2次に、上記第1の記憶手段
6には、圧延前の圧延材Fすなわち供給コイル2を構成
する圧延材Fの厚さに関する情報が記憶させられてい
る。なお、後に説明する他の記憶手段についても言える
ことであるが、この第1の記憶手段6は、図示していな
い入力手段に接続されている。なお、供給コイル2が1
回転した際の径の変化から圧延材Fの厚さを算出し、こ
れに基づいて、第1の記憶手段6に記憶させた圧延材F
の厚さに関する情報を補正するよう構成してもよい。
【0022】圧延材実残長算出手段7は、上記コイル径
検出手段5および第1の記憶手段6に接続されている。
そして、コイル径検出手段5によって得た供給コイル2
の径に関する情報、および第1の記憶手段6から読み出
した圧延前の圧延材Fの厚さに関する情報などを用い
て、供給コイル2として残っている圧延材Fの実長さを
算出する役割を果たす。
【0023】ちなみに、供給コイル2の径R、圧延前の
圧延材Fの厚さT、更にリール1の径(半径)Sを用い
ると、供給コイル2として残っている圧延材Fの実長さ
1は、次式により得られる。 L1 =π(R2 −S2 )/T 次に、上記第2の記憶手段8には、圧延機の圧延速度の
低減を開始する指標となる、供給コイル2として残って
いる圧延材Fの指標長さL2 に関する情報が記憶させら
れている。
【0024】一方、上記圧延速度制御手段9は、第2の
記憶手段8および圧延材実残長算出手段7に接続されて
いる。そして、圧延機の圧延速度を制御する役割を果た
す。すなわち、圧延速度制御手段9は、更に圧延機本体
部Aの駆動装置にも接続されている。そして、圧延材供
給部B、圧延材巻取り部Cそれぞれの駆動装置は、圧延
材Fの張力が一定となるよう制御される。つまり、圧延
機本体部Aの駆動装置および圧延材供給部B、圧延材巻
取り部Cそれぞれの駆動装置は、互いに協調して動作す
るよう制御される。
【0025】さて本装置は、上記構成要素に加えて、コ
イル回転数検出手段10、圧延速度算出手段11、第3
の記憶手段12、第4の記憶手段13、第5の記憶手段
14そして圧延材指標残長算出手段15を備える。この
うちコイル回転数検出手段10は、例えば上記リール1
の回転軸に対して接続されており、供給コイル2の回転
数(単位時間あたりの回転数。単位は例えばRPM)を
検出する役割を果たす。
【0026】一方、圧延速度算出手段11は、コイル回
転数検出手段10によって得た供給コイル2の回転数N
に関する情報、および上記コイル径検出手段5によって
得た供給コイル2の径Rに関する情報を用い、圧延機の
圧延速度(圧延材Fの供給速度)Vを算出する。ちなみ
に、供給コイル2の回転数Nおよび供給コイル2の径R
を用いると、圧延機の圧延速度Vは、次式により得られ
る。
【0027】V=2πRN さて、第3の記憶手段12には、圧延機の圧延速度の減
速率αに関する情報が記憶させられている。一方、第4
の記憶手段13には、圧延機の圧延速度の最終値U(通
常はゼロ)に関する情報が記憶させられている。更に第
5の記憶手段14には、供給コイル2の径の最終値K
(通常はリール径と巻き代厚さとの和)に関する情報が
記憶させられている。なお、上述したように、これら記
憶手段12〜14についても、図示していない入力手段
に接続されている。
【0028】次に、上記圧延材指標残長算出手段15に
は、先に説明した圧延速度算出手段11、第3の記憶手
段12、第4の記憶手段13、および第5の記憶手段1
4が接続されている。そして、この圧延材指標残長算出
手段15は、圧延速度算出手段11にて得た圧延機の
圧延速度Vに関する情報、第3の記憶手段12から読
み出した圧延機の圧延速度の減速率αに関する情報、
第4の記憶手段13から読み出した圧延機の圧延速度の
最終値Uに関する情報、第5の記憶手段14から読み
出した供給コイル2の径の最終値Kに関する情報を用い
て、所定の計算を行う。この結果、圧延機の圧延速度の
低減を開始する指標となる、供給コイル2として残って
いる圧延材Fの指標長さL2 が算出される。本実施形態
では、こうして得られた、供給コイル2として残ってい
る圧延材Fの指標長さL2 に関する情報が、上記第2の
記憶手段8に記憶させられるよう構成している。
【0029】ちなみに、圧延機の圧延速度V、圧延機の
圧延速度の減速率α、圧延機の圧延速度の最終値U、お
よび供給コイル2の径の最終値K(加えて、リール1の
径Sおよび圧延前の圧延材Fの厚さT)を用いると、上
記指標長さL2 は次式により得られる。 L2 =〔(V2 −U2 )/2α〕+〔π(K2 −S2
/T〕 さて、本装置では、上記圧延材実残長算出手段7によっ
て得た、供給コイル2として残っている圧延材Fの実長
さL1 と、上記第2の記憶手段8から読み出した、供給
コイル2として残っている圧延材Fの指標長さL2
が、圧延作業中、常時比較される。そして、実長さL1
が指標長さL2 以下(L1 ≦L2 )となった時点で、特
に、実長さL1 が指標長さL2 と等しく(L1 =L2
なった時点で、上記圧延速度制御手段9が、圧延機の圧
延速度を低減させるよう構成されている。
【0030】続いて、上記構成の自動減速装置を用い
た、本実施形態に係る圧延機の自動減速方法(以下、単
に本自動減速方法と言う)について説明する。本自動減
速方法は、供給コイル2から巻き戻されて供給される圧
延材Fを圧延する圧延機の圧延速度を、自動的に低減さ
せるものである。本自動減速方法の実施に際しては、コ
イル径検出手段5によって、供給コイル2の径の検出を
行う(コイル径検出工程)。但し、このコイル径の検出
は、圧延作業中、連続して実施される。また、コイル径
の検出中つまり圧延作業中、もしくは圧延作業に先立っ
て、第1の記憶手段6に、圧延前の圧延材Fの厚さに関
する情報を記憶させる(第1の記憶工程)。
【0031】さて、圧延作業を開始したならば、上記コ
イル径検出工程にて得た供給コイル2の径に関する情
報、および上記第1の記憶手段6から読み出した圧延前
の圧延材Fの厚さに関する情報を用いて、供給コイル2
として残っている圧延材Fの実長さを算出する(圧延材
実残長算出工程)。但し、この圧延材実残長の算出も、
圧延作業中、連続して実施される。つまり、供給コイル
2として残っている圧延材Fの実長さに関する情報は、
圧延作業中、常に更新される。
【0032】更に本自動減速方法では、圧延作業中(場
合によっては圧延作業前)に、第2の記憶手段8に、圧
延機の圧延速度の低減を開始する指標となる、供給コイ
ル2として残っている圧延材Fの指標長さに関する情報
を記憶させる(第2の記憶工程)。なお実際には、上述
したように、圧延材指標残長算出手段15によって算出
された、圧延材Fの指標長さに関する情報が、第2の記
憶手段8に入力される(記憶させられる)ことになる。
【0033】さて、本自動減速方法では、上記圧延材実
残長算出工程にて得た、供給コイル2として残っている
圧延材Fの実長さと、上記第2の記憶手段8から読み出
した供給コイル2として残っている圧延材Fの指標長さ
とを常時比較する。そして、圧延材Fの実長さが指標長
さ以下となった時点で、圧延機の圧延速度を低減させ
る。これによって、圧延機の圧延速度は迅速に所期のも
のとなる。
【0034】このように本実施形態では、供給コイル2
の径を直接検出し、これに基づいて供給コイル2として
残っている圧延材Fの実長さを連続して算出する。ま
た、これと並行して、この圧延材Fの実長さと、予め設
定してある、供給コイル2として残っている圧延材Fの
指標長さとを比較する。そして、実長さが指標長さ以下
となった時点で、圧延機の圧延速度を低減させるように
した。したがって、本実施形態に係る自動減速技術で
は、圧延材Fとその搬送ロールとの間に滑りが生じて
も、あるいは、圧延材Fが上下方向に振動しても、それ
とは無関係に常に正確な圧延材Fの実残長が得られる。
ゆえに、極めて信頼性に優れており、圧延処理の高速化
にも容易に対応できる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、信頼性に優れ、圧延処
理の高速化にも容易に対応可能な圧延機の自動減速装置
および自動減速方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る圧延機の自動減速装置
の概略図
【符号の説明】
A 圧延機本体部 B 圧延材供給部 C 圧延材巻取り部 F 圧延材 1,3 リール 2 供給コイル 4 巻取りコイル 5 コイル径検出手段 6 第1の記憶手段 7 圧延材実残長算出手段 8 第2の記憶手段 9 圧延速度制御手段 10 コイル回転数検出手段 11 圧延速度算出手段 12 第3の記憶手段 13 第4の記憶手段 14 第5の記憶手段 15 圧延材指標残長算出手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給コイルから巻き戻されて供給される
    圧延材を圧延する圧延機の圧延速度を自動的に低減させ
    る装置であって、 前記供給コイルの径を検出するためのコイル径検出手段
    と、 圧延前の圧延材の厚さに関する情報が記憶させられた第
    1の記憶手段と、 前記コイル径検出手段にて得た前記供給コイルの径に関
    する情報、および前記第1の記憶手段から読み出した圧
    延前の圧延材の厚さに関する情報を用い、供給コイルと
    して残っている圧延材の実長さを算出するための圧延材
    実残長算出手段と、 前記圧延機の圧延速度の低減を開始する指標となる、供
    給コイルとして残っている圧延材の指標長さに関する情
    報が記憶させられた第2の記憶手段と、 前記圧延機の圧延速度を制御するための圧延速度制御手
    段とを具備し、 前記圧延速度制御手段は、 前記圧延材実残長算出手段にて得た、供給コイルとして
    残っている圧延材の実長さと、前記第2の記憶手段から
    読み出した、供給コイルとして残っている圧延材の指標
    長さとを比較し、前記実長さが前記指標長さ以下となっ
    た時点で、前記圧延機の圧延速度を低減させるよう構成
    されてなることを特徴とする圧延機の自動減速装置。
  2. 【請求項2】 供給コイルの回転数を検出するためのコ
    イル回転数検出手段と、 このコイル回転数検出手段にて得た前記供給コイルの回
    転数に関する情報、およびコイル径検出手段にて得た前
    記供給コイルの径に関する情報を用い、圧延機の圧延速
    度を算出するための圧延速度算出手段と、 前記圧延機の圧延速度の減速率に関する情報が記憶させ
    られた第3の記憶手段と、 前記圧延機の圧延速度の最終値に関する情報が記憶させ
    られた第4の記憶手段と、 前記供給コイルの径の最終値に関する情報が記憶させら
    れた第5の記憶手段と、 前記圧延速度算出手段にて得た前記圧延機の圧延速度に
    関する情報、前記第3の記憶手段から読み出した前記圧
    延機の圧延速度の減速率に関する情報、前記第4の記憶
    手段から読み出した前記圧延機の圧延速度の最終値に関
    する情報、および前記第5の記憶手段から読み出した前
    記供給コイルの径の最終値に関する情報を用い、前記圧
    延機の圧延速度の低減を開始する指標となる、供給コイ
    ルとして残っている圧延材の指標長さを算出するための
    圧延材指標残長算出手段とを具備し、 前記圧延材指標残長算出手段にて得た、供給コイルとし
    て残っている圧延材の指標長さに関する情報が、第2の
    記憶手段に記憶させられるよう構成されてなることを特
    徴とする請求項1に記載の圧延機の自動減速装置。
  3. 【請求項3】 コイル径検出手段としてレーザ式距離セ
    ンサを使用してなることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の圧延機の自動減速装置。
  4. 【請求項4】 レーザビームが供給コイルの回転中心軸
    線と直交するよう、レーザ式距離センサが配置されてな
    ることを特徴とする請求項3に記載の圧延機の自動減速
    装置。
  5. 【請求項5】 供給コイルから巻き戻されて供給される
    圧延材を圧延する圧延機の圧延速度を自動的に低減させ
    る方法であって、 前記供給コイルの径を検出するコイル径検出工程と、 第1の記憶手段に、圧延前の圧延材の厚さに関する情報
    を記憶させる第1の記憶工程と、 前記コイル径検出工程にて得た前記供給コイルの径に関
    する情報、および前記第1の記憶手段から読み出した圧
    延前の圧延材の厚さに関する情報を用い、供給コイルと
    して残っている圧延材の実長さを算出する圧延材実残長
    算出工程と、 第2の記憶手段に、前記圧延機の圧延速度の低減を開始
    する指標となる、供給コイルとして残っている圧延材の
    指標長さに関する情報を記憶させる第2の記憶工程とを
    具備し、 前記圧延材実残長算出工程にて得た、供給コイルとして
    残っている圧延材の実長さと、前記第2の記憶手段から
    読み出した、供給コイルとして残っている圧延材の指標
    長さとを比較し、前記実長さが前記指標長さ以下となっ
    た時点で、前記圧延機の圧延速度を低減させることを特
    徴とする圧延機の自動減速方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102716912A (zh) * 2012-06-15 2012-10-10 宁波盈展精密薄板有限公司 带钢冷轧机防带尾冲击轧辊报警系统
CN113042544A (zh) * 2021-02-23 2021-06-29 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 一种带钢抛尾减速起点的获取方法及装置

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