JP2001104353A - 化粧料成分の浸透促進方法 - Google Patents
化粧料成分の浸透促進方法Info
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Abstract
温熱水蒸気を持続的に、かつ簡便に皮膚に供給し、化粧
料成分の皮膚への浸透を促進させる。 【解決手段】 化粧料を皮膚に適用後、温熱水蒸気を供
給し、化粧料成分の皮膚への浸透を促進させる方法にお
いて、水蒸気発生源として、金属粉、塩類及び水を含有
し、金属粉の酸化に伴って水蒸気を放出する水蒸気発生
組成物を内蔵し、表面から50℃以下の水蒸気を放出す
る水蒸気発生体を使用する。
Description
用した後、その化粧料成分の浸透を促進させるために、
特定の水蒸気発生体を使用する方法に関する。
成分の皮膚への浸透を促進させるために、化粧料を適用
した皮膚に蒸しタオルをあて、温熱水蒸気を供給するこ
とが行われている。
オルは、温熱水蒸気を十分に供給できる維持時間が短い
という問題を有している。
に温熱水蒸気を供給し、化粧料成分の皮膚への浸透を促
進させるにあたり、蒸しタオルのような温熱水蒸気を持
続的に、かつ簡便に皮膚に供給し、化粧料の適用効果を
容易に向上させられるようにすることを目的とする。
熱水蒸気を供給するために、金属粉の酸化に伴って水蒸
気を放出する水蒸気発生組成物を利用した水蒸気発生体
を使用することにより、上述の目的が達成できることを
見出し、本発明を完成させた。
温熱水蒸気を供給し、化粧料成分の皮膚への浸透を促進
する方法であって、該温熱水蒸気供給源として、金属
粉、塩類及び水を含有し、金属粉の酸化に伴って水蒸気
を放出する水蒸気発生組成物を内蔵し、表面から50℃
以下の水蒸気を放出する水蒸気発生体を使用することを
特徴とする化粧料成分の浸透促進方法を提供する。
詳細に説明する。
ては、皮膚に化粧料を適用した後、その皮膚に温熱水蒸
気を供給するにあたり、金属粉、塩類及び水を含有し、
金属粉の酸化に伴って水蒸気を放出する水蒸気発生組成
物を内蔵した水蒸気発生体であって、表面から50℃以
下の水蒸気を放出するものを使用する。
粉としては、鉄、アルミニウム、亜鉛、銅等が挙げら
れ、中でも、経済性、反応性、安全性の点から、鉄粉を
使用することが好ましい。塩類としては、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム
等が挙げられる。この他、水蒸気発生組成物には、保水
剤(バーミキュライト、ケイ酸カルシウム、シリカゲ
ル、シリカ系多孔質物質、アルミナ、パルプ、木粉、吸
水性ポリマー等)や、反応促進剤(活性炭、カーボンブ
ラック、黒鉛等)などの種々の成分を含有させることが
できる。
式
(OH)3+96kcal のように、鉄粉の酸化により発熱反応をおこし、系内の
水を水蒸気として放出するものであり、一般に化学カイ
ロと称されている発熱体で利用されているものと同様で
ある。しかしながら、従来の化学カイロは基本的に温熱
具として構成されているので、適度な通気性は確保する
が、反応に必要な水が発熱体から逃げないように留意さ
れている。そのため、化学カイロでは、発熱体を収容す
る袋を通気性素材から構成するが、積極的に透湿性素材
で構成することはなされていない。例えば、特開平1−
250252号公報では、シートの透湿量として、AS
TM法(E−96−80D法)で100〜400g/m
2・24hのシートを用いている。これに対し、本発明
では、水蒸気発生組成物を水蒸気発生源として積極的に
利用するので、水蒸気発生体の皮膚への適用面における
水蒸気放出量を、好ましくは0.5mg/cm2・mi
n以上とする。このため、水蒸気発生体内部で水蒸気発
生組成物を収容する部材の透湿性は、少なくとも皮膚へ
の適用面となる部分において4000g/m2・24h
以上とすることが好ましく、8000g/m2・24h
以上とすることがより好ましい。したがって、本発明に
おける水蒸気発生組成物の利用方法は、従来の化学カイ
ロにおける同様の組成物の利用方法とは大きく異なる。
温環境(20℃、65%RH)下で水蒸気発生体を外気
遮断容器から取り出し、直ちに1mgの単位まで測定可
能な上皿天秤に載せ、その後15分間重量測定を行った
場合において、測定開始時の重量をWt0(g)とし、1
5分後の重量をWt15(g)とし、水蒸気発生体表面の
皮膚又は粘膜に適用する部分の表面積をS(cm2)と
したときに、以下の式(1)により算出されるものであ
る。
る水蒸気温度は、その組成物への通気量を制御せず、大
気中に開放又はそれに近い状態にすると60℃以上とな
り、かかる温度の水蒸気を持続的に皮膚に供給すると傷
害がおきるおそれがある。そこで、本発明においては、
水蒸気発生組成物を内蔵した水蒸気発生体の表面が皮膚
に直接触れても安全が確保されるように、水蒸気発生体
をその表面から放出される水蒸気温度が50℃以下とな
るように温度制御して使用する。
温度を50℃以下に制御するにあたり、その温度測定
は、JIS S4100使い捨てカイロの温度測定法に
準じる。
面と、水蒸気発生組成物の収容部との間に温度調節材を
設けることができる。温度調節材の構成素材としては、
(1)織布、不織布、(2)紙、合成紙等の紙類、(3)プラス
チック、天然ゴム、再生ゴム又は合成ゴムから形成した
多孔性フィルム又は多孔性シート、(4)穿孔を有するウ
レタンフォーム等の発泡プラスチック、及び(5)穿孔を
有するアルミ箔等の金属箔、の少なくとも一種を使用す
ることができる。また、温度調節材は水蒸気の通過抵抗
にもなることから、温度調節材を設けた場合でも水蒸気
発生体の表面から十分な水蒸気が放出されるように、温
度調節材はASTM法による透湿量が4000g/m2
・24h以上となるようにすることが好ましく、800
0g/m2・24h以上とすることがより好ましい。
発生体と皮膚又は粘膜の適用部位との間に空隙を設けて
もよく、水蒸気発生組成物に使用する金属粉の粒径や充
填量を制御してもよい。
生組成物を内蔵し、表面から50℃以下の水蒸気が放出
されるようにしたものである限り特に制限はなく、種々
の態様をとることができる。例えば、図1に示したよう
に、水蒸気発生組成物1を、片面(水蒸気放出面2a)
が透湿性シートから形成されている内袋2に収容し、内
袋2の水蒸気放出面2a上に、数枚の不織布と紙からな
る温度調節材3を積層し、これら全体を透湿性外袋4に
収容し、さらに外側を密封袋5で密封したものとするこ
とができる。なお、この密封袋5は水蒸気発生体の使用
時に取り去られ、それにより水蒸気発生組成物1が反応
を開始し、内袋2の水蒸気放出面2a側から水蒸気が放
出されるようになる。
立ち、皮膚に適用する化粧料の形態、皮膚への浸透を促
進させる化粧料成分の種類、化粧料の適用方法には特に
制限はない。
態としては、クリーム状、ペースト状、ジェル状、乳化
状等の液状あるいはスティック等の固形状のいずれでも
よい。
進成分、美白剤成分、皮脂分泌抑制剤成分、保湿成分、
脂質成分等をあげることができる。このうち、効果的に
浸透促進させることのできる血行促進成分としては、ニ
コチン酸トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチ
ン酸アミドが好ましく、植物抽出エキスとしては、セン
ブリエキス、オトギリンソウエキス、イチョウエキス、
アルニカエキス、ハマメリスエキス、トウキンセンカエ
キス、マロニエエキス、エンメイソウエキス、サルビア
エキス、ハマボウフウエキス、米胚芽油、ボダイジュエ
キスが好ましく、特に、ニコチン酸トコフェロール、マ
ロニエエキス等をあげることができる。
酸、アルブチン、コウジ酸、プラセンタエキス、カミツ
レエキス、茶エキス、カッコンエキス、カンゾウエキス
等を挙げることができる。
オール、スルホ石炭酸亜鉛、酸化亜鉛、ローヤルゼリ
ー、10−ヒドロキシウンデカン酸、12−ヒドロキシ
ステアリン酸等を挙げることができる。
T)、SAアミノ酸、ピロリドンカルボン酸等をあげる
ことができる。
質、高級脂肪酸類等を挙げることができる。
を促進させることができる化粧料成分としては、油溶性
であり、水への分配率の小さい酢酸トコフェロール、ニ
コチン酸トコフェロール、セラミド、リン脂質等をあげ
ることができる。
布、吐出容器の使用など任意の方法によることができ
る。
に、水蒸気発生体を用いて温熱水蒸気を供給した後、さ
らにマッサージを行ってもよい。これにより、化粧料成
分の浸透促進効果をさらに向上させることができ、当該
化粧料成分の使用効果をより向上させることが可能とな
る。
サージ部位の順序等について特に制限はないが、より大
きな美容効果を得る点から、マッサージ方向は、まず動
脈の血流方向に行い、次に静脈の血流方向に行うのが好
ましい。一般に、マッサージはやり方によってはかえっ
てしわやたるみの原因となるが、上述の方法によるとマ
ッサージが血流に沿い、筋繊維の方向に逆らわないの
で、専門者でなく一般人がマッサージをしてもしわやた
るみの原因にならず、さらに短時間で大きな美容効果を
得ることが可能となる(特開平10−113369号公
報参照)。
い、次に静脈の血流方向に行うにあたり、当該マッサー
ジ部位において動脈あるいは静脈の血流方向のマッサー
ジをそれぞれ重複して行ってもよく、また当該マッサー
ジ部位全体に対して動脈の血流方向のマッサージを行っ
た後は、そのマッサージ部位内の任意の部分では、その
部分について静脈の血流方向のマッサージのみ行っても
よく、またその部分について再度動脈の血流方向のマッ
サージを行い、その後その部分について静脈の血流の方
向のマッサージを行ってもよい。
示したように、まず、(a) 顔面動脈の血流方向にしたが
って、口もとから小鼻を通る線を描くようにマッサージ
する。その後、必要に応じてさらに顔面動脈が分岐した
動脈の血流方向にそってマッサージし、次いで顔面静脈
もしくは浅側頭静脈又はこれらに注ぐ静脈の血流方向に
沿ったマッサージを行う。すなわち、(b) 眼角動脈の血
流方向次いで浅側頭静脈の血流方向に沿うように頬を口
もとから下眼瞼を通り耳の方へ円を描くようにマッサー
ジするか、(c) 眼窩上動脈の血流方向次いで浅側頭静脈
の血流方向に沿うように額を眉間付近から額上部を通っ
て両端部へ円弧を描くように行うマッサージするか、
(d) 下眼静脈及び浅側頭静脈の血流方向に沿うように下
眼瞼を目元から目尻の方へマッサージする。あるいは
(a) のマッサージを行った後、(b),(c),(d) のマッサー
ジを任意の順序で行う。
しい方法としては、(a) のマッサージを2〜3回行った
後、(b) 及び(c) のマッサージをこの順序で2〜3回繰
り返し、次いで(d) のマッサージを2〜3回行う。この
場合、(a) 〜(d) のマッサージが20秒〜60秒程度で
完了するようにする。
ージする場合には、図3に示したように、まず心臓より
動脈系に沿うか、あるいは脳もしくは脊髄より神経系に
沿って遠心性にマッサージし、次に図4に示したよう
に、末梢より静脈あるいはリンパ系に沿って求心性にマ
ッサージを行う。
で、好ましくは指の腹全体で、マッサージする部位の皮
膚上を滑らせるように行うことが好ましい。
した化粧料の種類等にもよるが、マッサージに際して
は、予め皮膚にマッサージクリーム、マッサージオイル
など種々のマッサージ用化粧料を使用してもよい。
明する。
マー(日本触媒社製、商品名:アクアリックCA)1重
量部、シリカゲル(和光純薬社製、商品名:ワコーゲル
C−200)3重量部及び12.5重量%の食塩水10
重量部を混合したもの5gと、鉄粉(同和鉄粉工業社
製、商品名:RKH)10gとを混合し、水蒸気発生組
成物1を得た。この水蒸気発生組成物1を、片面がビニ
ールコーティングされたシート(日東電工社製、商品
名:ニトタック)からなり、他面が透湿性不織布(三井
化学社製、商品名:シンテックスMB、坪量15g/m
2)からなる1辺6cmの正方形の内袋2に8g充填し
た。このように水蒸気発生組成物1を充填した内袋2の
透湿性不織布からなる面を上面とし、ビニールコーティ
ングされたシートからなる面を、支持体としての不織布
(チッソ社製、商品名:エアレード、坪量24g/
m2)に接着固定した。内袋2の透湿性不織布からなる
面には、温度調節材3として、1層の紙(クレシア社
製、商品名:キムタオル)、2層の不織布(チッソ社
製、商品名:エアレード、坪量24g/m2)、1層の
紙(クレシア社製、商品名:キムタオル)、2層の不織
布(チッソ社製、商品名:エアレード、坪量24g/m
2)を順次積層したものを設け、全体を透湿性不織布
(三井化学社製、商品名:シンテックスMB、坪量15
g/m2)からなる外袋4に収容し、さらにその外側全
体を密封袋5(旭化成ポリフレックス社、商品名:飛
龍)で密封し、水蒸気発生体を得た。この水蒸気発生体
表面の最高水蒸気温度は47℃であり、皮膚への適用面
から放出される水蒸気量は1.10mg/cm2・mi
nであった。
パネラーの頬部の各々に1g塗布し、4cm×4cmの
正方形に伸ばした後、水蒸気発生体をセラミド含有クリ
ームの塗布部に10分間適用した。
ーの頬部にセラミド含有クリームを塗布し、その塗布部
に水蒸気発生体を10分間適用した後、直ちに口元から
小鼻を通る線を描くように3回マッサージ(図2
(a))し、次いで口元から下瞼を通り、耳の方へ円を
描くように3回マッサージ(図2(b))し、このマッ
サージを5分間繰り返した。
ーの頬部に塗布したが、水蒸気発生体は適用しなかっ
た。
イロを各パネラーの皮膚に適用した。
ーの頬部に塗布したが、水蒸気発生体は適用せず、クリ
ームの塗布部に実施例2と同様にしてマッサージを施し
た。
た10名ずつのパネラーのセラミド含有クリームの塗布
部位を、温度10℃、湿度15%の恒温恒湿室で1時間
調湿した後、セラミド含有クリームの塗布部位の水分保
持率を、皮膚コンダクタンスを測定することにより、次
式にしたがって求めた。
での皮膚コンダクタンス値)/(温度25℃、湿度65
%での皮膚コンダクタンス値)
値を各実施例又は比較例における平均水分保持率とし
た。結果を表1に示す。
下での皮膚からの水分の蒸散を防ぐ作用を有する。セラ
ミド含有クリームの塗布と水蒸気発生体の適用を組み合
わせた実施例1では、水蒸気発生体を適用しなかった比
較例1〜3に比して水分保持率が高いので、セラミドの
皮膚への浸透量が高かったものと考えられる。セラミド
含有クリームの塗布と水蒸気発生体の適用とマッサージ
を組み合わせた実施例2では、実施例1よりもさらに水
分保持率が高く、セラミドがより効果的に皮膚に浸透し
たと考えられる。
含有し、金属粉の酸化に伴って水蒸気を放出する水蒸気
発生組成物を利用した水蒸気発生体を用いて、化粧料を
適用した皮膚に蒸しタオルのような温熱水蒸気を持続的
に、かつ簡便に皮膚に供給するので、化粧料成分の皮膚
への浸透を容易に促進させることができる。
面図(同図(b))である。
である。
図である。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 化粧料を適用した皮膚に温熱水蒸気を供
給し、化粧料成分の皮膚への浸透を促進する方法であっ
て、該温熱水蒸気供給源として、金属粉、塩類及び水を
含有し、金属粉の酸化に伴って水蒸気を放出する水蒸気
発生組成物を内蔵し、表面から50℃以下の水蒸気を放
出する水蒸気発生体を使用することを特徴とする化粧料
成分の浸透促進方法。 - 【請求項2】 水蒸気発生体の皮膚への適用面から放出
される水蒸気量が、0.5mg/cm2・min以上で
ある請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 化粧料を適用した皮膚に温熱水蒸気を供
給し、次いでマッサージを行う請求項1又は2記載の方
法。 - 【請求項4】 マッサージを、まず動脈の血流方向に行
い、次に静脈の血流方向に行う請求項3記載の方法。
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JP28322499A JP4514857B2 (ja) | 1999-10-04 | 1999-10-04 | 化粧料成分の浸透促進方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016056130A (ja) * | 2014-09-09 | 2016-04-21 | 相互 秋田 | フェイシャル方法 |
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