JP2001103887A - 両軸受リールのクラッチ戻し装置 - Google Patents

両軸受リールのクラッチ戻し装置

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JP2001103887A
JP2001103887A JP28442499A JP28442499A JP2001103887A JP 2001103887 A JP2001103887 A JP 2001103887A JP 28442499 A JP28442499 A JP 28442499A JP 28442499 A JP28442499 A JP 28442499A JP 2001103887 A JP2001103887 A JP 2001103887A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッチ戻し機構の寿命の低下を抑えること
ができるようにする。 【解決手段】 両軸受リールのクラッチ戻し機構50
は、係合部材51と、ガイド突起7dと、第1トグルば
ね55と、ラチェットホイール52とを備えている。係
合部材は、クラッチカム41に係合位置と非係合位置と
に揺動自在に設けられている。ガイド突起7dは、係合
部材のクラッチカムと連動した移動に応じて係合部材を
クラッチカムに対して揺動させる。第1トグルばねは、
一端がクラッチカムに他端が係合部材にそれぞれ係止さ
れ揺動した係合部材を係合位置と非係合位置とに振り分
けて付勢する。ラチェットホイール52は、係合位置に
ある係合部材に係合可能なラチェット歯52aを有し、
ハンドルの糸巻取方向の回転に伴って係合部材を非係合
位置に離脱させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッチ戻し装
置、特に、スプールとハンドルとを連結した連結状態と
連結解除した離脱状態とに切換可能なクラッチ機構をク
ラッチ操作部材の動作に連動して切り換えるクラッチ制
御機構に連結され、離脱状態にあるクラッチ機構をハン
ドルの糸巻取方向の回転により連結状態に戻す両軸受リ
ールのクラッチ戻し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】両軸受リールは、一般に、リール本体
と、リール本体の内部に装着されたスプールと、リール
本体の外部に装着されたハンドルと、ハンドルとスプー
ルとを連結する連結状態と連結解除する離脱状態とに切
換可能なクラッチ機構とを備えている。クラッチ機構
は、連結位置と離脱位置とに移動可能にリール本体に装
着されたクラッチ操作部材により連結状態と離脱状態と
に切換操作される。クラッチ機構は、一般に、スプール
軸にハンドルの回転を伝達するピニオンギアをスプール
軸方向に移動させてスプール軸と係合・係合解除させて
連結状態と離脱状態とを得る構成である。クラッチ機構
は、クラッチ操作部材の連結位置から離脱位置への移動
に連動するクラッチ制御機構によりスプール軸方向に移
動して連結状態から離脱状態に切り換えられる。クラッ
チ制御機構には、ハンドルの糸巻取方向の回転に応じ
て、離脱状態にあるクラッチ機構を連結状態に戻すクラ
ッチ戻し機構が連結されている。
【0003】クラッチ制御機構は、クラッチ操作部材の
移動に応じてスプール軸回り又はスプール軸と接離する
方向に移動するクラッチカムと、クラッチカムの移動に
よりスプールの軸方向の一方に移動するクラッチヨーク
と、クラッチヨークを軸方向の他方に付勢する付勢部材
とを有している。クラッチ操作部材又はクラッチカム
は、トグルばねにより離脱位置と連結位置とに振り分け
て付勢されている。トグルばねは、一端がリール本体に
他端がクラッチ操作部材又はクラッチカムに係止されて
いる。
【0004】クラッチ戻し機構は、クラッチカムに揺動
自在に装着された係合部材と、ハンドル軸に回転不能に
設けられたラチェットホイールと、一端がリール本体に
他端が係合部材に係止されたトグルばねとを備えてい
る。係合部材はラチェットホイールの外周に形成された
歯部に係合する係合位置と歯部から離脱して係合解除さ
れた非係合位置とに揺動自在である。ラチェットホイー
ルは、通常、ハンドル軸のワンウエイクラッチとしても
機能している。このため、ハンドル軸は糸巻取方向にの
み回転可能となっている。トグルばねは、係合部材を係
合位置と非係合位置とに振り分けて付勢する。すなわ
ち、トグルばねの死点を挟んで係合位置と非係合位置と
に係合部材を付勢する。
【0005】通常、クラッチ機構が離脱状態のときは係
合部材は係合位置に配置され、クラッチ機構が連結状態
のときは非係合位置に配置される。そして、クラッチ離
脱状態でハンドルが糸巻取方向に回転すると、ラチェッ
トホイールにより係合部材が押圧されて係合位置から非
係合位置に移動する。係合部材が非係合位置に移動する
と、その移動によりクラッチ制御機構が移動してクラッ
チ機構を連結状態に切り換えるとともに、クラッチ制御
機構を介してクラッチ操作部材が連結位置に移動する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
係合部材を付勢するトグルばねの一端が移動しないリー
ル本体に係止されているので、係合部材が移動するとト
グルばねが大きく伸縮する。このようにトグルばねが大
きく伸縮すると、トグルばねが疲労しやすくなり、トグ
ルばねの寿命が低下してクラッチ戻し機構全体の寿命も
低下する。
【0007】またトグルばねがリール本体に係止されて
いると、固定されたリール本体におけるばね係止部と移
動する係合部材上でのばね係止部とトグルばねの姿勢と
を考慮してばねの設計を行う必要がある。特に、スプー
ル軸芯より下方かつ後方にばねの支点がある場合には、
ばねだけでなく、ばねの姿勢と移動経路とを考慮してリ
ール本体そのものを設計する必要も生じる。このため、
係合部材を振り分けて付勢できるトグルばねの位置が限
定され、係合部材に係止されるトグルばねの配置や形状
の自由度が低くなり、種々の形態のクラッチ戻し機構に
トグルばねを配置しにくくなる。
【0008】本発明の課題は、クラッチ戻し機構の寿命
の低下を抑えることができるようにすることにある。本
発明の別の課題は、係合部材に係止されるトグルばねの
配置や形状の自由度を高く維持できるようにすることに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明1に係る両軸受リー
ルのクラッチ戻し装置は、リール本体に回転自在に装着
されたスプールとハンドルとを連結した連結状態と連結
解除した離脱状態とに切換可能なクラッチ機構をクラッ
チ操作部材の動作に連動して切り換えるクラッチ制御機
構に連結され、離脱状態にあるクラッチ機構をハンドル
の糸巻取方向の回転により連結状態に戻すための装置で
あって、係合部材と、揺動手段と、第1トグルばねと、
離脱手段とを備えている。係合部材は、クラッチ制御機
構に係合位置と非係合位置とに揺動自在に設けられた部
材である。揺動手段は、係合部材のクラッチ制御機構と
連動した移動に応じて係合部材をクラッチ制御機構に対
して揺動させる手段である。第1トグルばねは、一端が
クラッチ制御機構に他端が係合部材にそれぞれ係止され
揺動した係合部材を係合位置と非係合位置とに振り分け
て付勢するばねである。離脱手段は、係合位置にある係
合部材に係合可能な係合部を有し、ハンドルの糸巻取方
向の回転に伴って係合部と係合部材との接触により係合
部材を非係合位置に離脱させる手段である。
【0010】この両軸受リールのクラッチ戻し装置で
は、クラッチ操作部材によりクラッチ離脱操作を行う
と、クラッチ制御機構がクラッチ操作部材に連動して動
作し、クラッチ制御機構に連結された係合部材がクラッ
チ制御機構に連動して移動する。この移動により揺動手
段によって第1トグルばねの付勢力に抗して係合部材が
係合位置側に揺動する。係合部材が揺動すると、第1ト
グルばねの2つの係止位置が変化して第1トグルばねが
伸縮する。そして第1トグルばねの死点を超えて係合部
材が揺動すると、第1トグルばねによって係合位置側に
付勢され、第1係合部材が係合位置で保持される。ま
た、クラッチ制御機構がクラッチ機構を離脱状態に切り
換える。この結果、スプールは自由回転状態となり、キ
ャスティング時や仕掛けの投入時にスプールが糸繰り出
し方向に軽快に回転する。
【0011】仕掛けを投入した後にハンドルを糸巻取方
向に回転させると、離脱手段の係合部に係合部材が接触
して、クラッチ制御機構が係合部材とともに移動する。
この移動により揺動手段によって第1トグルばねの付勢
力に抗して非係合位置に向かって係合部材が揺動する。
この揺動によって第1トグルばねが伸縮する。係合部材
が、第1トグルばねの死点を超えて揺動すると第1トグ
ルばねによって非係合位置側に付勢され離脱手段から離
脱する。また、係合部材の移動によってクラッチ制御機
構が、クラッチ機構を連結状態に切り換える。この結
果、ハンドルの回転がクラッチ機構を介してスプールに
伝達され、スプールが糸巻取方向に回転する。
【0012】ここでは、第1トグルばねの両端が、クラ
ッチ制御機構とそれに対して揺動する係合部材とに係止
されているので、クラッチ制御機構の移動による係合部
材の揺動によって両係止位置が変化し、ばねが伸縮しそ
の死点を超えると逆方向に付勢する。この伸縮時に両係
止位置が変化するので、片側の係止位置しか変化しない
従来例に比べて伸縮の度合いが少なくなり、トグルばね
が疲労しにくくなり、トグルばねの寿命の低下を抑えて
クラッチ戻し機構全体の寿命の低下を抑えることができ
る。また、移動する2つの係止位置の関係だけでばねの
設計を行えるので、トグルばねの配置や形状の自由度が
高くなり、種々の形態のクラッチ戻し機構にトグルばね
を配置しやすくなる。
【0013】発明2に係る両軸受リールのクラッチ戻し
装置は、発明1に記載の装置において、クラッチ操作部
材は、連結位置と離脱位置との間で移動自在にリール本
体に装着され、係合部材は、非係合位置にあるときにク
ラッチ操作部材が離脱位置に操作されると、クラッチ制
御機構と連動した一方向の移動に応じて揺動手段により
係合位置に揺動させられ離脱手段に係合し、ハンドルの
糸巻取方向の回転により離脱手段と接触するとクラッチ
制御機構を他方向に移動させてその移動に応じて揺動手
段により係合位置から非係合位置へ揺動させられクラッ
チ機構を連結状態に切り換えかつクラッチ操作部材を連
結位置に変位させる。
【0014】この場合には、クラッチ操作部材の操作に
よりクラッチ機構を連結状態から離脱状態に切り換えで
きるとともに、ハンドルの糸巻取方向の回転によりクラ
ッチ機構を離脱状態から連結状態に切り換えでき、かつ
クラッチ操作部材を離脱位置から連結位置に戻すことが
できる。発明3に係る両軸受リールのクラッチ戻し装置
は、発明2に記載の装置において、係合部材は、係合位
置にあるときにクラッチ操作部材が連結位置に操作され
ると、クラッチ制御機構と連動した他方向の移動に応じ
て揺動手段により非係合位置に揺動させられ離脱手段か
ら離反する。この場合には、ハンドルの糸巻取方向の回
転だけでなく、クラッチ操作部材の操作によってもクラ
ッチ機構を離脱状態から連結状態にすることができる。
【0015】発明4に係る両軸受リールのクラッチ戻し
装置は、発明1から3のいずれかに記載の装置におい
て、離脱手段は、ハンドルの回転軸と一体回転し外周面
に係合位置にある係合部材を引張可能な複数の係合部を
有する回転部材を有し、係合部材は、回転部材の軸心よ
り上方かつ前方で回転部材に対して係合する。この場合
には、係合部材がリール本体のハンドルの回転軸芯より
上前部の比較的あいた空間に配置されるので、通常は、
後下部に配置される係合部材が不要になり、後下部のス
ペースを小さくすることができる。しかも、係合部材を
引っ張って非係合位置に変位するので、係合部材に圧縮
力が作用しない。このため、係合部材の厚みを薄くする
ことができ、係合部材の軽量化を図ることができる。
【0016】発明5に係る両軸受リールのクラッチ戻し
装置は、発明1から4のいずれかに記載の装置におい
て、揺動手段は、リール本体に係合部材の移動方向に応
じて設けられ係合部材に係合して係合部材を異なる揺動
方向に案内する2つのガイド部を有する。この場合に
は、係合部材がクラッチ制御機構とともに一方向に移動
すると、一方のガイド部に案内されて非係合位置から係
合位置側に第1トグルばねの付勢力に抗して揺動し、係
合部材がクラッチ制御機構とともに他方向に移動する
と、他方のガイド部に案内されて係合位置から非係合位
置側に第1トグルばねの付勢力に抗して揺動する。ここ
では、係合部材が移動すると、揺動方向に応じて設けら
れたガイド部によって確実に目的の方向に向かって揺動
する。
【0017】発明6に係る両軸受リールのクラッチ戻し
装置は、発明1から5のいずれかに記載の装置におい
て、クラッチ制御機構は、クラッチ操作部材の移動に応
じてスプール軸回りに離脱位置と連結位置との間で回動
するクラッチカムと、クラッチカムの回動によりスプー
ルの軸方向の一方に移動するクラッチヨークと、一端が
リール本体に他端がクラッチカムにそれぞれ係止されク
ラッチカムを離脱位置と連結位置とに振り分けて付勢す
る第2トグルばねと、クラッチヨークを軸方向の他方に
付勢する付勢部材とを有し、第1トグルばねは、一端が
クラッチカムに係止されている。この場合には、クラッ
チカムが離脱位置に向かって一方向に回動すると、係合
部材が係合位置に向かって揺動し、連結位置に向かって
他方向に回動すると非係合位置に向かって揺動する。こ
こでは、第1トグルばねがクラッチカムに連結されてい
るため、第1トグルばねの伸縮量が少なくなり、第2ト
グルばねが死点を超えてクラッチカムを一方から他方の
位置に付勢力を切り換える時にクラッチカムに対して第
1トグルばねがあまり影響を与えなくなる。このため、
クラッチカムの切換時のフィーリングが向上して安定す
る。
【0018】
【発明の実施の形態】〔全体構成〕図1において、本発
明の一実施形態による両軸受リールは、水深表示機能を
有する手巻きのリールである。両軸受リールは、釣り竿
に装着されるリール本体1と、リール本体1の側方に配
置されたスプール回転用のハンドル2と、ハンドル2の
リール本体1側に配置されたドラグ調整用のスタードラ
グ3と、リール本体1の内部に回転自在に装着された糸
巻用のスプール15と、クラッチ操作用のクラッチ操作
レバー12とを主に備えている。
【0019】リール本体1は、左右1対の側板7a,7
bとそれらを連結する複数の連結部材7c(図2)とか
らなるフレーム7と、フレーム7の左右を覆う左右の側
カバー8a,8bとを有している。フレーム7の下面に
は、釣り竿に設けられたリールシートに両軸受リールを
装着するための竿装着脚11が設けられている。竿装着
脚11は、スプール15の軸方向の中心位置よりハンド
ル2側に偏ってフレーム7の下面の連結部材7cに一体
形成されている。フレーム7の後部には、サミングを行
う場合の親指の当てとなるサムレスト17が配置されて
いる。サムレスト17は、後部の連結部材7cと一体で
形成されている。
【0020】リール本体1の前側(糸繰り出し側)上部
には、水深表示装置としてのカウンター4が固定されて
いる。カウンター4の内部には、仕掛けの水深や棚位置
を水面からと底からとの2つの基準で表示するための液
晶表示ディスプレイからなる水深表示部5と、水深表示
部5の右側に配置された3つのスイッチ6a〜6cから
なる操作キー部6とが設けられている。ここで、例えば
図1上側のスイッチ6aは電源をオンオフするための電
源操作スイッチであり、中間のスイッチ6bは、モード
切り換えスイッチであり、下側のスイッチ6cは底や棚
等をメモするためのスイッチである。
【0021】図2に示すように、フレーム7内には、ス
プール15と、スプール15に釣糸を均一に巻くための
レベルワインド機構(図示せず)とが配置されている。
また、フレーム7と側カバー8bとの間には、ハンドル
2からの回転力をスプール15に伝えるためのクラッチ
機構13を含む第1回転伝達機構18と、クラッチ操作
レバー12の操作に応じてクラッチ機構13を係脱する
ためのクラッチ制御機構19と、スプール15にドラグ
力を作用させるドラグ機構21と、スプール15の回転
時の抵抗力を調整するためのキャスティングコントロー
ル機構22とが配置されている。また、フレーム7と側
カバー8aとの間には、スプール15の回転力をレベル
ワインド機構に伝えるための第2回転伝達機構23が配
置されている。
【0022】スプール15は両端にフランジ部15aを
有しており、両フランジ部15aの間に糸巻き胴部15
bを有している。スプール15はその中心を貫通するス
プール軸24に固定されている。スプール軸24は軸受
によってフレーム7に回転自在に支持されており、側カ
バー8b側の端部は側板7bを貫通して側方に突出する
ように延びている。
【0023】第1回転伝達機構18は、リール本体1に
回転自在に支持されたハンドル軸30と、ハンドル軸3
0に固定されたマスターギヤ31と、マスターギヤ31
に噛み合うピニオン32とを有している。ハンドル軸3
0は、一端がリール本体1の外部に突出し、その先端に
ハンドル2が回転不能に装着されている。ハンドル軸3
0の軸芯は、図3に示すように、スプール軸24の軸芯
を通って竿装着脚11に直交する直線αとスプール軸2
4の軸芯とハンドル軸30の軸芯とを結ぶ直線とのなす
角度βが5度程度となるようにスプール軸24に対して
前方にずれた位置に配置されている。なお、ハンドル軸
30の軸芯は、直線αに対する角度βが±30゜の範囲
に配置されているのが好ましい。この場合には、ハンド
ル軸30が釣り竿に接近するので、ハンドル2を握って
回した時に、釣り竿の軸回りに作用するトルクが小さく
なる。このため、ハンドル2を握って回した時に力が逃
げにくくなる。また、竿装着脚11がスプール15の軸
方向の中心よりハンドル2側に偏っているので、ハンド
ル2と釣り竿との距離が短くなり、ハンドル2を握って
回した時に釣り竿の軸回りに作用するトルクがさらに小
さくなり、力を入れてハンドル2を握って高速で回した
時に力が逃げにくくなる。
【0024】マスターギア31は、ハンドル軸30に回
転自在に装着されており、ドラグ機構21を介してハン
ドル軸30の回転が伝達される。ピニオン32は、一端
側外周部に形成された歯部32aと、他端側に形成され
た噛み合い部32bと、歯部32aと噛み合い部32b
との間に形成された小径部32cとを有している。噛み
合い部32bの中心部には係合溝が形成されており、ス
プール軸24に形成された係合凸部24aと係合あるい
は離脱が可能である。このようなピニオン32の噛み合
い部32bとスプール軸24の係合凸部24aとにより
クラッチ機構13が構成されている。ここでは、ピニオ
ン32が外方に移動してその噛み合い部32bの係合溝
とスプール軸24の係合凸部24aとが離脱すると、ハ
ンドル軸30からの回転力はスプール軸24に伝達され
ない。この状態がクラッチオフ状態(離脱状態)であ
る。一方、ピニオン32が内方に移動してその噛み合い
部32bの係合溝とスプール軸24の係合凸部とが係合
すると、ハンドル軸30からの回転力がスプール軸24
に伝達される。この状態がクラッチオン状態(連結状
態)である。
【0025】〔クラッチ回りの構成〕次に、クラッチ操
作レバー12とクラッチ制御機構19とについて詳細に
説明する。クラッチ操作レバー12は、図3に示すよう
に、スプール15の後方かつ上方で側カバー8bに揺動
自在に装着されている。クラッチ操作レバー12は、側
カバー8bに揺動自在に支持される揺動軸12bと、揺
動軸12bの先端に回転不能に装着された操作用のレバ
ー部12aと、揺動軸12bの基端に回転不能に装着さ
れた係止突起12cとを有している。
【0026】クラッチ制御機構19は、クラッチヨーク
40と、クラッチヨーク40を制御するためのクラッチ
カム41とを有している。クラッチヨーク40は、スプ
ール軸24の外周側に配置されており、2本のガイド軸
42によってスプール軸24の軸心と平行に移動可能に
支持されている。なお、スプール軸24はクラッチヨー
ク40に対して相対回転が可能である。すなわちスプー
ル軸24が回転しても、クラッチヨーク40は回転しな
いようになっている。また、クラッチヨーク40はその
中央部にピニオン32の小径部32cに係合する半円弧
状の係合部40aを有している。またクラッチヨーク4
0を支持するガイド軸42の外周でクラッチヨーク40
と側カバー8bとの間にはコイルばね43が圧縮状態で
配置されており、クラッチヨーク40はコイルばね43
によって常に内方(側板7b側)に付勢されている。
【0027】このような構成では、通常状態ではピニオ
ン32は内方のクラッチ係合位置に位置しており、その
噛み合い部32bとスプール軸24の係合凸部24aと
が係合してクラッチオン状態となっている。一方、クラ
ッチヨーク40によってピニオン32が外方に移動した
場合は、噛み合い部32bと係合凸部24aとの係合が
外れ、クラッチオフ状態となる。
【0028】クラッチカム41は、クラッチ操作レバー
12の揺動によりスプール軸24回りに回動する部材で
あり、回動によりクラッチヨーク40をスプール軸外方
に移動させるものである。クラッチカム41は、スプー
ル軸24回りに回動自在に装着された回動部45と、回
動部45からクラッチ操作レバー12側に延びる第1突
出部46aと、回動部45から前方に延びる第2突出部
46bと、回動部45の側面に形成された傾斜カムから
なる1対のカム突起47a,47bとを有している。こ
のカム突起47a,47bに対向するクラッチヨーク4
0の両端には、カム突起47a,47bに乗り上げるカ
ム受け(図示せず)が形成されている。
【0029】回動部45は、クラッチヨーク40と側板
7bとの間に配置されており、側板7bに回動自在に支
持されている。第1突出部46aは回動部45から上後
方に延び、先端は二股に分かれてクラッチ操作レバー1
2の係止突起12cに係合している。この第1突出部4
6aは、クラッチ操作レバー12の揺動に応じてクラッ
チカム41を回動させるために設けられている。
【0030】第2突出部46bは、リールの前方に延び
ており、マスターギヤ31と側板7bとの間に配置され
た逆転防止用のラチェットホイール52の外方側に延び
ている。第2突出部46bには、捩じりコイルばねから
なる第2トグルばね55が係止されている。第2トグル
ばね55の他端は側板7bに係止されている。この第2
トグルばね55により、クラッチカム41は、図3に示
すクラッチオン位置と、図4に示すクラッチオフ位置と
に保持される。
【0031】カム突起47a,47bは、クラッチヨー
ク40をスプール軸方向外方に押圧するために設けられ
ている。すなわち、クラッチカム41が図3に示すクラ
ッチオン位置から図4に示すクラッチオフ位置に回動す
ると、カム突起47a,47bにクラッチヨーク40が
乗り上げてスプール軸方向外方に移動する。クラッチカ
ム41の第2突出部46bには、揺動軸41aが装着さ
れており、この揺動軸41aにクラッチ戻し機構50の
係合部材51が揺動自在に装着されている。クラッチ戻
し機構50は、ハンドル2の糸巻取方向の回転に応じ
て、クラッチオフ位置に配置されたクラッチカム41を
クラッチオン位置に戻してクラッチ機構13をクラッチ
オン状態に復帰させると共に、クラッチカム41により
クラッチ操作レバー12をクラッチオフ位置からクラッ
チオン位置に戻すものである。
【0032】クラッチ戻し機構50は、前述した係合部
材51と、ラチェット歯52aが外周に形成されたラチ
ェットホイール52と、第1トグルばね56とから構成
されている。係合部材51は、前述したようにクラッチ
カム41の第2突出部46bに揺動自在に支持されてお
り、その先端にラチェットホイール52のラチェット歯
52aに係合する第1突起51aと、第1突起51aの
図3左方に延びる第2突起51bとを有している。
【0033】第1突起51aは、ラチェットホイール5
2の外方に向けて折り曲げられており、第2突起51b
は、側板7b側に逆側に折り曲げられている。側板7b
の側面には、第2突起51bを係合する変形台形状のガ
イド突起7dが形成されている。ガイド突起7dは、第
2突起51bを係止することで係合部材51の揺動方向
を制御するために設けられている。ガイド突起7dは、
主に、突起7dの内側面で構成される第1ガイド部35
と第2ガイド部36とを有している。第1ガイド部35
は、クラッチカム41がクラッチオン位置からクラッチ
オフ位置に図3反時計回りに回動するとき、クラッチカ
ム41に連動して回動する係合部材51の第2突起51
bに接触する。そして、第1トグルばね56の付勢力に
抗して係合部材51を図3時計回りに揺動させる。ま
た、第2ガイド部36は、クラッチカム41がクラッチ
オフ位置からクラッチオン位置に図4時計回りに回動す
るとき、係合部材51の第2突起51bに接触して第1
トグルばね56の付勢力に抗して係合部材51を図4時
計回りに揺動させる。また、係合部材51が図4に示す
係合位置にあるとき(クラッチオフ状態のとき)、ハン
ドル2の糸巻取方向の回転によりラチェットホイール5
2が糸巻取方向に回転して係合部材51が後述するよう
にラチェットホイール52に引っ張られると、係合部材
51の第2突起51bに接触して第1トグルばね56の
付勢力に抗して係合部材51を図4時計回りに揺動させ
る。
【0034】第1トグルばね56は、捩じりコイルばね
からなり、一端がクラッチカム41の第2突出部46b
の先端に係止され、他端が係合部材51の基端部側に係
止されている。第1トグルばね56は、係合部材51を
係合位置と非係合位置とに保持するために設けられてお
り、死点を挟んで係合位置と非係合位置とに振り分けて
付勢する。すなわち、図3に示す離脱姿勢では、第1ト
グルばね56の両係止端を結ぶ直線が係合部材51の揺
動軸芯より図3上側に位置するので、第1トグルばね5
6は、係合部材51を反時計方向に付勢する。また、図
4に示す連結姿勢では、直線が揺動軸芯の下側に位置す
るので時計方向に付勢する。係合部材51の揺動により
この両係止端を結ぶ直線が揺動軸芯を通るとき、第1ト
グルばね56が最も縮んだ(両端が接近した)死点とな
る。
【0035】ここでは、第1トグルばね56の一端をク
ラッチカム41に係止しているので、クラッチカム41
の回動による係合部材51の揺動によって両係止位置が
変化し、第1トグルばね56が伸縮しその死点を超える
と逆方向に付勢する。この伸縮時に両係止位置が変化す
るので、片側の係止位置しか変化しない従来例に比べて
伸縮の度合いが少なくなり、第1トグルばね56が疲労
しにくくなり、第1トグルばね56の寿命の低下を抑え
てクラッチ戻し機構50全体の寿命の低下を抑えること
ができる。また、移動する2つの係止位置の関係だけで
ばねの設計を行えるので、第1トグルばね56の配置や
形状の自由度が高くなり、種々の形態のクラッチ戻し機
構50にトグルばねを配置しやすくなる。
【0036】また、第1トグルばね56の伸縮量が係合
部材51の揺動量に対して少なくなるので、第2トグル
ばね55が死点を超えてクラッチカム41を一方から他
方の位置に付勢方向を切り換える時にクラッチカム41
に対して第1トグルばね56があまり影響を与えなくな
る。このため、クラッチカム41の切換時のフィーリン
グが向上して安定する。
【0037】係合部材51は係合位置に配置されると、
ラチェットホイール52の外周より内周側に第1突起5
1aが位置してラチェット歯52aに係止し得る状態に
なり、非係合位置に配置されると、ラチェットホイール
52の外周から若干離反した位置に第1突起51aが位
置する。この係合部材51はラチェットホイール52の
軸芯の前方かつ上方に配置されている。このため、ラチ
ェットホイール52の後方に配置される従来例に比べて
ラチェットホイール52の後方側の空間が小さくて済
む。係合部材51の第1突起51aはラチェット歯52
aにより引っ張られて図4に示す係合位置から図3に示
す非係合に回動する。この点については後で詳述する。
【0038】ラチェットホイール52はマスターギヤ3
1と側板7bとの間でハンドル軸30に回転不能に装着
されている。ラチェットホイール52の外周側には前述
したような鋸歯状のラチェット歯52aが形成されてい
る。係合部材51は、このラチェット歯52aにより第
1突起51aが引っ張られて係合位置から非係合位置に
移動する。ラチェットホイール52の後方には、ストッ
パー機構60が配置されている。
【0039】ストッパー機構60は、ラチェットホイー
ル52の一方側への回転を禁止することによってスプー
ル15の糸繰り出し方向の回転を停止させるものであ
り、回動レバー61とカバー部材62とを有している。
回動レバー61は側板7bに回動自在に装着されてい
る。またカバー部材62は回動レバー61の先端に取付
られ、ラチェットホイール52の外周面を挟持可能であ
る。このカバー部材62とラチェットホイール52との
摩擦によって、ラチェットホイール52の時計回り(糸
巻取方向)の回転時には回動レバー61がラチェット歯
52aと干渉しない位置まで離れられ、ラチェットホイ
ール52の回転が許容される。一方、反時計回り(糸繰
り出し方向)の回転時には回動レバー61がラチェット
歯52aと干渉する位置まで引き込まれ、糸繰り出し方
向の回転が禁止される。なおこの両軸受リールには、こ
のようなストッパー機構60に加えて、ローラ型のワン
ウエイクラッチ65が側カバー8bとハンドル軸30と
の間に配置されている。
【0040】〔他の機構の構成〕次にドラグ機構21等
の他の機構について説明する。ドラグ機構21は、図2
に示すように、マスターギヤ31に押圧される摩擦プレ
ート70と、スタードラグ3の回転動作によって摩擦プ
レート70をマスターギヤ31に所定の力で押圧するた
めの押圧プレート71とを有している。またキャスティ
ングコントロール機構22は、スプール軸24を挟むよ
うに配置された複数のプレート72と、プレート72に
よるスプール軸24の挟持力を調整するためのキャップ
74とを有している。キャップ74の内周部には雌ねじ
が形成されており、側カバー8b側に形成された雄ねじ
と噛み合っている。
【0041】〔両軸受リールの動作〕次に動作について
説明する。通常の状態では、クラッチヨーク40はコイ
ルばね43によってスプール軸方向内方に押されてお
り、これによりピニオン32はクラッチオン位置に移動
させられている。この状態では、ピニオン32の噛み合
い部32bとスプール軸24の係合凸部24aとが噛み
合ってクラッチオン状態となっており、ハンドル2から
の回転力はハンドル軸30、マスターギヤ31及びピニ
オン32を介してスプール軸24及びスプール15に伝
達される。このとき、キャスティングコントロール機構
22のキャップ74の締め付け量を調整することによ
り、スプール15の回転時の抵抗力を調整することが可
能である。
【0042】仕掛けを投入する場合には、クラッチ操作
レバー12を図4に示すクラッチオフ位置に揺動させ
る。クラッチ操作レバー12が、図3に示すクラッチオ
ン位置から、図4に示すクラッチオフ位置に揺動する
と、クラッチカム41が図3反時計回りに回動する。こ
の結果、クラッチカム41のカム突起47a,47bに
クラッチヨーク40が乗り上げ、クラッチヨーク40は
スプール軸方向外方に移動させられる。クラッチヨーク
40はピニオン32の小径部32cに係合しているの
で、クラッチヨーク40が外方へ移動することによって
ピニオン32も同方向に移動させられる。この状態では
ピニオン32の噛み合い部32bとスプール軸24の係
合凸部24aとの噛み合いが外れ、クラッチオフ状態と
なる。このクラッチオフ状態では、スプール15は自由
回転状態になる。この結果、仕掛けの重さにより釣糸が
スプール15から繰り出される。
【0043】また、クラッチカム41がクラッチオフ位
置に回動すると、クラッチ戻し機構50の係合部材51
がガイド突起7dの第1ガイド部35に案内されて時計
方向に揺動し、死点を超えた時点で第1トグルばね56
によりラチェットホイール52の内方に付勢される。こ
の結果、係合部材51はラチェット歯52aに係止され
る係合位置に配置される。
【0044】仕掛けが所定の棚に配置されると、ハンド
ル2を糸巻取方向に回転させるか又はクラッチ操作レバ
ー12をクラッチオン位置に揺動させスプール15の糸
繰り出しを停止する。ハンドル2を糸巻取方向に回転さ
せると、ハンドル軸30が図4の時計回りに回転する。
これにつれてハンドル軸30に回転不能に固定されたラ
チェットホイール52も時計回りに回転する。ラチェッ
トホイール52が時計回りに回転すると、ラチェット歯
52aに係合部材の第1突起51aが引っかかって係合
部材51が引っ張られる。
【0045】係合部材51が引っ張られると、係合部材
51が第2ガイド部36に案内されて反時計方向に揺動
し、第1トグルばね56のの死点を超えた時点で係合部
材51がラチェットホイール52の外方に付勢される。
そしてラチェットホイール52に係合しない非係合位置
に向けて外方に係合部材51が揺動する。また、係合部
材51が引っ張られると、係合部材51に連結されたク
ラッチカム41が図4時計回りに回動する。クラッチカ
ム41が時計回りに回動すると、クラッチカム41のカ
ム突起47a,47bに乗り上げていたクラッチヨーク
40がカム突起47a,47bから下りて、コイルばね
43の付勢力によりスプール軸方向内方に移動する。こ
の結果、ピニオン32もスプール軸方向内方向に移動し
クラッチオン位置に配置される。また、クラッチカム4
1が図4時計回りに回動すると、第1突起部46aに係
止されたクラッチ操作レバー12もクラッチオン位置に
揺動する。これにより、クラッチ操作レバー12を操作
することなくクラッチ機構13をクラッチオフ状態から
クラッチオン状態にすることができる。
【0046】このクラッチ戻し機構50の係合部材51
はハンドル軸30の上前方に配置されている。このハン
ドル軸の上前方の位置は、カウンター4を設ける場合に
は、空いたスペースとなっている。この空いたスペース
に係合部材51を設けると、係合部材を従来のようにハ
ンドル軸の後方かつ下方に配置する構成に比べてリール
本体の膨らみを小さくすることができる。
【0047】また、ハンドル軸30がスプール軸24の
下方に対して30゜以下の位置に配置されている。この
ため、ハンドル軸30を釣り竿に装着した時に、釣り竿
の軸心とハンドル軸との距離が短くなり、ハンドル2を
握ってハンドルを回した時に釣り竿の軸回りのトルクが
小さくなり、力が逃げにくく効率良くハンドルを回すこ
とができる。
【0048】また、第1トグルばね56の一端を、固定
したリール本体2ではなく、回動するクラッチカム41
に係止したので、第1トグルばね56の伸縮量が少なく
なり、第1トグルばね56を寿命の低下を抑えることが
できる。 〔他の実施形態〕 (a)前記実施形態では、ハンドル軸30をスプール軸
24の略下方に配置したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、ハンドル軸30をスプール軸の前方又は
後方に配置しても良い。
【0049】(b)前記実施形態では、クラッチカム4
1がスプール軸回りに回動したが、クラッチカムがスプ
ール軸に対して接離する形態のクラッチカムに連結され
たクラッチ戻し装置にも本発明を適用できる。 (c)前記実施形態では、係合部材をラチェットホイー
ルが引っ張ってクラッチオフしたが、係合部材をラチェ
ットホイールに設けた係合部が押圧する形態のクラッチ
戻し装置にも本発明を適用できる。
【0050】(d)前記実施形態では、カウンター4付
きの両軸受リールを例に説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、カウンター無しの両軸受リール
やモータによりスプールを駆動する電動リールにも適用
できる。 (e)揺動手段の形態はリール本体に形成された突起に
限定されるものではなく、リール本体に形成された凹部
や、リール本体に別部材で設けられたものでもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、第1トグルばねの両端
が、クラッチ制御機構とそれに対して揺動する係合部材
とに係止されているので、クラッチ制御機構の移動によ
る係合部材の揺動によって両係止位置が変化し、ばねが
伸縮しその死点を超えると逆方向に付勢する。この伸縮
時に両係止位置が変化するので、片側の係止位置しか変
化しない従来例に比べて伸縮の度合いが少なくなり、ト
グルばねが疲労しにくくなり、トグルばねの寿命の低下
を抑えてクラッチ戻し機構全体の寿命の低下を抑えるこ
とができる。また、移動する2つの係止位置の関係だけ
でばねの設計を行えるので、トグルばねの配置や形状の
自由度が高くなり、種々の形態のクラッチ戻し機構にト
グルばねを配置しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による両軸受リールの斜視
図。
【図2】その縦断面図。
【図3】クラッチオン時のカバーを外した状態の側面
図。
【図4】クラッチオフ時のカバーを外した状態の側面
図。
【符号の説明】
1 リール本体 2 ハンドル 7a,7b 側板 7d ガイド突起 12 クラッチ操作レバー 13 クラッチ機構 15 スプール 19 クラッチ制御機構 24 スプール軸 30 ハンドル軸 35 第1案内部 36 第2案内部 40 クラッチヨーク 41 クラッチカム 50 クラッチ戻し機構 51 係合部材 51a 第1突起 え1b 第2突起 52 ラチェットホイール 52a ラチェット歯 55 第2トグルばね 56 第1トグルばね

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リール本体に回転自在に装着されたスプー
    ルとハンドルとを連結した連結状態と連結解除した離脱
    状態とに切換可能なクラッチ機構をクラッチ操作部材の
    動作に連動して切り換えるクラッチ制御機構に連結さ
    れ、前記離脱状態にあるクラッチ機構を前記ハンドルの
    糸巻取方向の回転により前記連結状態に戻すための両軸
    受リールのクラッチ戻し装置であって、 前記クラッチ制御機構に係合位置と非係合位置とに揺動
    自在に設けられた係合部材と、 前記係合部材の前記クラッチ制御機構と連動した移動に
    応じて前記係合部材を前記クラッチ制御機構に対して揺
    動させる揺動手段と、 一端が前記クラッチ制御機構に他端が前記係合部材にそ
    れぞれ係止され前記揺動した係合部材を前記係合位置と
    前記非係合位置とに振り分けて付勢する第1トグルばね
    と、 前記係合位置にある前記係合部材に係合可能な係合部を
    有し、前記ハンドルの糸巻取方向の回転に伴って前記係
    合部と前記係合部材との接触により前記係合部材を前記
    非係合位置に離脱させる離脱手段と、を備えた両軸受リ
    ールのクラッチ戻し装置。
  2. 【請求項2】前記クラッチ操作部材は、連結位置と離脱
    位置との間で移動自在に前記リール本体に装着され、 前記係合部材は、前記非係合位置にあるときに前記クラ
    ッチ操作部材が前記離脱位置に操作されると、前記クラ
    ッチ制御機構と連動した一方向の移動に応じて前記揺動
    手段により前記係合位置に揺動させられ前記離脱手段に
    係合し、前記ハンドルの糸巻取方向の回転により前記離
    脱手段と接触すると前記クラッチ制御機構を他方向に移
    動させてその移動に応じて前記揺動手段により前記係合
    位置から非係合位置へ揺動させられ前記クラッチ機構を
    連結状態に切り換えかつ前記クラッチ操作部材を連結位
    置に変位させる、請求項1に記載の両軸受リールのクラ
    ッチ戻し装置。
  3. 【請求項3】前記係合部材は、前記係合位置にあるとき
    に前記クラッチ操作部材が前記連結位置に操作される
    と、前記クラッチ制御機構と連動した前記他方向の移動
    に応じて前記揺動手段により前記非係合位置に揺動させ
    られ前記離脱手段から離反する、請求項2に記載の両軸
    受リールのクラッチ戻し装置。
  4. 【請求項4】前記離脱手段は、前記ハンドルの回転軸と
    一体回転し外周面に前記係合位置にある前記係合部材を
    引張可能な複数の前記係合部を有する回転部材を有し、 前記係合部材は、前記回転部材の軸心より上方かつ前方
    で前記回転部材に対して係合する、請求項1から3のい
    ずれかに記載の両軸受リールのクラッチ戻し装置。
  5. 【請求項5】前記揺動手段は、前記リール本体に前記係
    合部材の移動方向に応じて設けられ前記係合部材に係合
    して前記係合部材を異なる揺動方向に案内する2つのガ
    イド部を有する、請求項1から4のいずれかに記載の両
    軸受リールのクラッチ戻し装置。
  6. 【請求項6】前記クラッチ制御機構は、前記クラッチ操
    作部材の移動に応じて前記スプール軸回りに離脱位置と
    連結位置との間で回動するクラッチカムと、前記クラッ
    チカムの回動により前記スプールの軸方向の一方に移動
    するクラッチヨークと、一端が前記リール本体に他端が
    前記クラッチカムにそれぞれ係止され前記クラッチカム
    を前記離脱位置と連結位置とに振り分けて付勢する第2
    トグルばねと、前記クラッチヨークを前記軸方向の他方
    に付勢する付勢部材とを有し、 前記第1トグルばねは、一端が前記クラッチカムに係止
    されている、請求項1から5のいずれかに記載の両軸受
    リールのクラッチ戻し装置。
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CN105165749A (zh) * 2014-06-03 2015-12-23 株式会社岛野 双轴承绕线轮的离合器复原机构
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