JP2001204321A - 両軸受リール及びクラッチ操作補助部材 - Google Patents

両軸受リール及びクラッチ操作補助部材

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JP2001204321A
JP2001204321A JP2000021134A JP2000021134A JP2001204321A JP 2001204321 A JP2001204321 A JP 2001204321A JP 2000021134 A JP2000021134 A JP 2000021134A JP 2000021134 A JP2000021134 A JP 2000021134A JP 2001204321 A JP2001204321 A JP 2001204321A
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clutch
spool
clutch operation
reel body
reel
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JP2000021134A
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Yuzo Kawabe
雄三 川辺
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Shimano Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両軸受リールにおいて、クラッチの操作を容
易にしかつ誤操作を行いくくする。 【解決手段】 両軸受リールは、リール本体1と、スプ
ール15と、クラッチ機構と、クラッチ操作レバー12
と、クラッチ操作補助部材16とを備えている。クラッ
チ操作レバーは、クラッチ機構を操作するためにリール
本体の一側(ハンドル装着側)のスプール軸24より後
方かつ上方でスプール軸24と平行な軸回りに揺動自在
に装着されている。クラッチ操作補助部材は、クラッチ
操作レバーに着脱自在に係止される係止部16a、リー
ル本体の他側に着脱自在に装着されてクラッチ操作部材
の揺動軸芯と同芯で揺動可能な装着部16b、及び係止
部と装着部とを前記リール本体の外方で連結する連結部
16cを有し、クラッチ操作レバーに係止されたとき、
クラッチ操作レバーを揺動操作可能な部材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣り竿に装着さ
れ、釣り竿と食い違う軸回りに釣り糸を巻き取る両軸受
リール及び両軸受リールのリール本体の第1側に揺動自
在に設けられたクラッチ操作部材に装着される両軸受リ
ールのクラッチ操作補助部材に関する。
【0002】
【従来の技術】両軸受リールは、一般に、釣り竿に装着
され、釣り竿と食い違う軸回りに釣り糸を巻き取るリー
ルである。両軸受リールは、ハンドルを有し、釣り竿に
装着可能なリール本体を備えている。また、両軸受リー
ルは、連結部材により連結された左右1対の側板を有す
るリール本体と、リール本体に釣り竿と食い違う軸回り
に回転自在に装着された糸巻用のスプールと、ハンドル
とスプールとを連結・遮断するクラッチ機構と、クラッ
チ機構を操作するためのクラッチ操作部材と、ハンドル
の糸巻取方向の回転によりクラッチ機構を遮断状態から
連結状態に戻すクラッチ戻し機構とを有している。両軸
受リールでは、クラッチ機構がハンドル装着側に設けら
れているため、中型以上のクラッチ操作部材はリール本
体のハンドル装着側に揺動自在に装着されているものが
多い。
【0003】このような構成の両軸受リールでは、仕掛
けを投入するために釣り糸をスプールから繰り出すとき
には、クラッチ操作部材によりクラッチ機構を遮断状態
にしてスプールを自由回転可能状態にする。この状態で
仕掛けの自重やキャスティングによる仕掛けの慣性力に
より釣り糸がスプールから繰り出される。仕掛けが所望
の地点に投入されると、クラッチ操作部材によりクラッ
チ機構を連結状態にしてスプールの糸繰り出し方向の回
転を停止する。また、このとき、ハンドルを糸巻取方向
に回転させ、クラッチ戻し機構によってクラッチ機構を
連結状態に戻してもよい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
クラッチ操作部材がハンドル装着側に配置されているの
で、パーミングしながらクラッチ操作を行おうとする
と、たとえば左手でパーミングしながらハンドルから手
を離して右手でクラッチ操作部材を操作しなければなら
ない。このため、クラッチ操作を行うときに、ハンドル
からいったん手を離さなければならず、ハンドル操作と
クラッチ操作とを同時に行いにくい。たとえば、仕掛け
の投入時に、ハンドルの糸巻取方向の回転によってクラ
ッチ機構を連結状態に戻した後に再度仕掛けをさらに深
く沈めたい場合には、いったんハンドルから手を離して
クラッチ操作部材によりクラッチ機構を遮断状態にしな
ければならない。このため、クラッチ操作が煩わしいも
のになる。
【0005】そこで、小型の両軸受リールに見られるよ
うに、スプールの後方のリール本体の両側板間にクラッ
チ操作部材を配置することが考えられる。しかし、一般
に中型以上の両軸受リールでは、スプール後方のサムレ
スト(連結部材)ごと釣り竿を握り込んで魚の引きに耐
えることがある。このような場合、クラッチ操作部材が
側板間に配置されていると、釣り人の意志に反してクラ
ッチ操作部材を誤操作してしまうおそれがある。
【0006】本発明の課題は、両軸受リールにおいて、
クラッチの操作を容易にしかつ誤操作を行いくくするこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明1に係る両軸受リー
ルは、釣り竿に装着され、釣り竿と食い違う軸回りに釣
り糸を巻き取るリールであって、リール本体と、スプー
ルと、クラッチ機構と、クラッチ操作部材と、クラッチ
操作補助部材とを備えている。リール本体は、ハンドル
を有し、釣り竿に装着可能なものである。スプールは、
食い違う軸回りにリール本体に回転自在に装着された糸
巻用のものである。クラッチ機構は、ハンドルとスプー
ルとを連結・遮断する機構である。クラッチ操作部材
は、クラッチ機構を操作するためにスプールの回転軸と
実質的に平行な軸回りに揺動自在にリール本体の第1側
に装着された部材である。クラッチ操作補助部材は、ク
ラッチ操作部材に着脱自在に係止される係止部、リール
本体の第2側に着脱自在に装着されてクラッチ操作部材
の揺動軸芯と同芯で揺動可能な装着部、及び係止部と装
着部とをクラッチ機構が連結状態の時に回転軸より後方
かつ上方のリール本体の外方で連結する連結部を有し、
クラッチ操作部材に係止されたとき、クラッチ操作部材
を揺動操作可能な部材である。
【0008】この両軸受リールでは、クラッチ操作部材
にクラッチ操作補助部材を装着するには、まず、クラッ
チ操作補助部材の係止部をクラッチ操作部材に装着して
クラッチ操作部材に係止するとともに装着部をリール本
体の第2側に装着する。すると、クラッチ機構が連結状
態の時に連結部がスプールの回転軸より後方かつ上方の
リール本体の外方で両部を連結するように配置されとと
もに、装着部がクラッチ操作部材の揺動軸芯と同芯に揺
動可能になる。この状態で、たとえば連結部又は装着部
を揺動操作すると、クラッチ操作部材が揺動してクラッ
チ機構を連結状態と遮断状態とに切り換えできる。ここ
では、クラッチ操作補助部材をクラッチ操作部材に装着
することで、クラッチ操作を第2側から行うことができ
る。このため、第1側にハンドルを装着すれば、クラッ
チ操作部材をハンドル装着側と異なる第2側から操作す
ることができ、クラッチ操作が容易になる。しかも、ク
ラッチ操作補助部材の連結部がクラッチ機構が連結状態
の時にスプールの回転軸より後方かつ上方に位置するの
で、釣り竿との握り込みを行う際にクラッチ操作補助部
材が邪魔になりにくくなり、誤操作を行いにくくなる。
【0009】発明2に係る両軸受リールは、発明1に記
載のリールにおいて、リール本体の第1側には、ハンド
ルが回転自在に装着されている。この場合には、ハンド
ル装着側(第1側)と逆側の第2側にクラッチ操作補助
部材が装着されているので、ハンドル操作とクラッチ操
作とを別々の手で行え、ハンドルを持つ手を離すことな
くクラッチ操作を容易に行える。
【0010】発明3に係る両軸受リールは、発明1又は
2に記載のリールにおいて、リール本体の第2側には、
クラッチ操作補助部材の装着部の一端が回動自在に装着
される回動丸穴が形成されている。この場合には、回動
丸穴に装着部の一端をはめ込むだけで、装着部をリール
本体に対して揺動自在に簡単に装着できる。発明4に係
る両軸受リールは、発明3に記載のリールにおいて、回
動丸穴に着脱自在に装着され、回動丸穴を覆うキャップ
部材をさらに備える。この場合には、クラッチ操作補助
部材を装着しないときには、回動丸穴がキャップ部材に
より覆われるので、回動丸穴に異物が貯まりにくくな
る。
【0011】発明5に係る両軸受リールは、発明4に記
載のリールにおいて、キャップ部材は、先端が回動丸穴
に挿入固定される係止部と、係止部より大径の蓋部とを
有している。この場合には、係止部を回動丸穴に挿入す
ると、それより大径の蓋部が回動丸穴を覆い、回動丸穴
が簡単にカバーされる。発明6に係る両軸受リールは、
発明1から5のいずれかに記載のリールにおいて、リー
ル本体は、第1側と第2側とをスプールの後方かつ連結
部の下方で連結するサムレストを有する。この場合に
は、魚の引きに耐えるためにサムレストと釣り竿とを握
り込んでも、クラッチの誤操作を行いにくい。
【0012】発明7に係る両軸受リールのクラッチ操作
補助部材は、スプールの回転軸と実質的に平行な軸回り
に揺動自在に両軸受リールのリール本体の第1側に設け
られたクラッチ操作部材に装着される部材であって、係
止部と、装着部と、連結部とを備え、クラッチ操作部材
に係止されたときクラッチ操作部材を揺動操作可能な部
材である。係止部は、クラッチ操作部材に着脱自在に係
止されるものである。装着部は、リール本体の第2側に
着脱自在に装着されてクラッチ操作部材の揺動軸芯と同
芯で揺動可能なものである。連結部は、係止部と装着部
とをクラッチ機構が連結状態の時に回転軸より後方かつ
上方のリール本体の外方で連結するものである。
【0013】このクラッチ操作補助部材を両軸受リール
に装着するには、まず、クラッチ操作補助部材の係止部
をクラッチ操作部材に装着してクラッチ操作部材に係止
するとともに、装着部をリール本体の第2側に装着す
る。すると、クラッチ機構が連結状態の時に連結部がス
プールの回転軸より後方かつ上方のリール本体の外方で
両部を連結するように配置され、かつ装着部がクラッチ
操作部材の揺動軸芯と同芯に揺動可能になる。この状態
で、たとえば連結部又は装着部を揺動操作すると、クラ
ッチ操作部材が揺動してクラッチを連結状態と遮断状態
とに切り換えできる。ここでは、クラッチ操作補助部材
をクラッチ操作部材に装着することで、クラッチ操作を
第2側から行うことができる。このため、第1側にハン
ドルを装着すれば、クラッチ操作部材をハンドル装着側
と異なる第2側から操作することができ、クラッチ操作
が容易になる。しかも、クラッチ機構が連結状態の時に
クラッチ操作補助部材の連結部がスプールの回転軸より
後方かつ上方に位置するので、釣り竿との握り込みを行
う際にクラッチ操作補助部材が邪魔になりにくくなり、
誤操作を行いにくくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】〔全体構成〕図1において、本発
明の一実施形態による両軸受リールは、水深表示機能を
有する手巻きのリールである。両軸受リールは、釣り竿
に装着されるリール本体1と、リール本体1の側方に配
置されたスプール回転用のハンドル2と、ハンドル2の
リール本体1側に配置されたドラグ調整用のスタードラ
グ3と、リール本体1の内部に回転自在に装着された糸
巻用のスプール15と、クラッチ操作用のクラッチ操作
レバー12とを主に備えている。
【0015】リール本体1は、左右1対の側板7a,7
bとそれらを連結する複数の連結部材7c(図2)とか
らなるフレーム7と、フレーム7の左右を覆う左右の側
カバー8a,8bとを有している。フレーム7の下面に
は、釣り竿に設けられたリールシートに両軸受リールを
装着するための竿装着脚11が設けられている。竿装着
脚11は、スプール15の軸方向の中心位置よりハンド
ル2側に偏ってフレーム7の下面の連結部材7cに一体
形成されている。スプール15の後方においてフレーム
7の後部には、サミングを行う場合の親指の当てとなる
サムレスト17が配置されている。サムレスト17は、
後部の連結部材7cと一体で形成されている。このよう
なサムレスト17を設けると、リールをつかみやすくな
り、釣り竿を握り込んで魚の引きに耐える操作が容易に
なる。
【0016】側カバー8bには、スプール軸芯の上方か
つ後方で揺動するようにクラッチ操作レバー12が揺動
自在に装着されている。側カバー8aには、クラッチ操
作レバー12の揺動軸芯Xと同芯に回動丸穴8dが形成
されている。この回動丸穴8dにクラッチ操作補助部材
16が装着される。また、回動丸穴8dは、キャップ2
0によりカバーすることができる。
【0017】キャップ20は、弾性を有する合成樹脂製
の部材である。キャップ20は、先端が回動丸穴8dに
挿入固定される係止部20aと、係止部20aより大径
の蓋部20bとを有している。係止部20aは、回動丸
穴8dに密着して挿入可能な径の円筒状に形成されてい
る。蓋部20bは、係止部20aの基端に一体形成され
た円板状の部材であり、回動丸穴8dを周囲に密着して
回動丸穴8dをシールする。蓋部20bには、側カバー
8aに係止されたひも状の連結部20cが一体形成され
ている。これにより、キャップ20が回動丸穴8dから
外れた状態でもキャップ20を紛失することがない。
【0018】リール本体1の前側(糸繰り出し側)上部
には、水深表示装置としてのカウンター4が固定されて
いる。カウンター4の内部には、仕掛けの水深や棚位置
を水面からと底からとの2つの基準で表示するための液
晶表示ディスプレイからなる水深表示部5と、水深表示
部5の右側に配置された3つのスイッチ6a〜6cから
なる操作キー部6とが設けられている。ここで、例えば
図1上側のスイッチ6aは電源をオンオフするための電
源操作スイッチであり、中間のスイッチ6bは、モード
切り換えスイッチであり、下側のスイッチ6cは底や棚
等をメモするためのスイッチである。
【0019】図2に示すように、フレーム7内には、ス
プール15と、スプール15に釣糸を均一に巻くための
レベルワインド機構(図示せず)とが配置されている。
また、フレーム7と側カバー8bとの間には、ハンドル
2からの回転力をスプール15に伝えるためのクラッチ
機構13を含む第1回転伝達機構18と、クラッチ操作
レバー12の操作に応じてクラッチ機構13を係脱する
ためのクラッチ制御機構19と、スプール15にドラグ
力を作用させるドラグ機構21と、スプール15の回転
時の抵抗力を調整するためのキャスティングコントロー
ル機構22とが配置されている。また、フレーム7と側
カバー8aとの間には、スプール15の回転力をレベル
ワインド機構に伝えるための第2回転伝達機構23が配
置されている。
【0020】スプール15は両端にフランジ部15aを
有しており、両フランジ部15aの間に糸巻き胴部15
bを有している。スプール15はその中心を貫通するス
プール軸24に固定されている。スプール軸24は軸受
によってフレーム7に回転自在に支持されており、側カ
バー8b側の端部は側板7bを貫通して側方に突出する
ように延びている。
【0021】第1回転伝達機構18は、リール本体1に
回転自在に支持されたハンドル軸30と、ハンドル軸3
0に固定されたマスターギヤ31と、マスターギヤ31
に噛み合うピニオン32とを有している。ハンドル軸3
0は、一端がリール本体1の外部に突出し、その先端に
ハンドル2が回転不能に装着されている。ハンドル軸3
0の軸芯は、図3に示すように、スプール軸24の軸芯
を通って竿装着脚11に直交する直線αとスプール軸2
4の軸芯とハンドル軸30の軸芯とを結ぶ直線とのなす
角度βが5度程度となるようにスプール軸24に対して
前方にずれた位置に配置されている。なお、ハンドル軸
30の軸芯は、直線αに対する角度βが±30゜の範囲
に配置されているのが好ましい。この場合には、ハンド
ル軸30が釣り竿に接近するので、ハンドル2を握って
回した時に、釣り竿の軸回りに作用するトルクが小さく
なる。このため、ハンドル2を握って回した時に力が逃
げにくくなる。また、竿装着脚11がスプール15の軸
方向の中心よりハンドル2側に偏っているので、ハンド
ル2と釣り竿との距離が短くなり、ハンドル2を握って
回した時に釣り竿の軸回りに作用するトルクがさらに小
さくなり、力を入れてハンドル2を握って高速で回した
時に力が逃げにくくなる。
【0022】マスターギア31は、ハンドル軸30に回
転自在に装着されており、ドラグ機構21を介してハン
ドル軸30の回転が伝達される。ピニオン32は、一端
側外周部に形成された歯部32aと、他端側に形成され
た噛み合い部32bと、歯部32aと噛み合い部32b
との間に形成された小径部32cとを有している。噛み
合い部32bの中心部には係合溝が形成されており、ス
プール軸24に形成された係合凸部24aと係合あるい
は離脱が可能である。このようなピニオン32の噛み合
い部32bとスプール軸24の係合凸部24aとにより
クラッチ機構13が構成されている。ここでは、ピニオ
ン32が外方に移動してその噛み合い部32bの係合溝
とスプール軸24の係合凸部24aとが離脱すると、ハ
ンドル軸30からの回転力はスプール軸24に伝達され
ない。この状態がクラッチオフ状態(離脱状態)であ
る。一方、ピニオン32が内方に移動してその噛み合い
部32bの係合溝とスプール軸24の係合凸部とが係合
すると、ハンドル軸30からの回転力がスプール軸24
に伝達される。この状態がクラッチオン状態(連結状
態)である。
【0023】〔クラッチ回りの構成〕次に、クラッチ操
作レバー12と、クラッチ操作補助部材16と、クラッ
チ制御機構19とについて詳細に説明する。クラッチ操
作レバー12は、図3に示すように、スプール軸24の
後方かつ上方で側カバー8bに揺動軸芯X回りに揺動自
在に装着されている。クラッチ操作レバー12は、側カ
バー8bに揺動自在に支持される揺動軸12bと、揺動
軸12bの先端に回転不能に装着された操作用のレバー
部12aと、揺動軸12bの基端に回転不能に装着され
た係止突起12cとを有している。レバー部12aの先
端には、クラッチ操作レバー12のクラッチ操作を補助
するためのクラッチ操作補助部材16が係止可能であ
る。
【0024】クラッチ操作補助部材16は、クラッチ操
作レバー12に着脱自在に係止される係止部16aと、
側カバー8aの回動丸穴8dに着脱自在に装着される装
着部16bと、係止部16aと装着部16bとを連結す
る連結部16cとを有している。係止部16aは、クラ
ッチ操作レバー12のレバー部12aが係合する凹部1
6dを有している。係止部16aには、凹部16d内で
係合するレバー部12aを確実に固定するための小ネジ
26が取り付けられており、小ネジ26によりレバー部
12aを押圧して係止部16aをレバー部12aに少な
い遊びで強固に固定できる。
【0025】装着部16bは、クラッチ操作レバー12
の揺動軸芯Xと同芯で揺動可能である。装着部16b
は、回動丸穴8d内に挿入される丸棒状の回動支持部1
6eと、回動支持部16eが基端に形成され先端が揺動
軸芯Xの径方向に延びるレバー部16fとを有してい
る。連結部16cは、係止部16aと装着部16bとを
クラッチ機構13がクラッチオン状態の時にスプール軸
24より後方かつ上方のリール本体1の外方で連結する
棒状の部分である。連結部16cは、クラッチオン時に
は、図3に示すように、揺動軸芯Xより高い位置、つま
り揺動軸芯Xより釣り竿から離反した位置に配置され、
クラッチオフ時には、図4に示すように、揺動軸芯Xと
同じか又はやや低い位置、つまり釣り竿に接近した位置
に配置される。
【0026】このような構成のクラッチ操作補助部材1
6がクラッチ操作レバー12に装着されると、クラッチ
操作をリール本体1のハンドル装着側(第1側)と逆側
(第2側)から行うことができ、クラッチ操作が容易に
なる。また、クラッチ機構13がクラッチオン状態の時
にクラッチ操作補助部材16の連結部16cがスプール
軸24より後方かつ上方に位置するので、クラッチオン
時にサムレスト17と釣り竿とで握り込みを行う際にク
ラッチ操作補助部材16が邪魔になりにくくなり、誤操
作を行いにくくなる。
【0027】クラッチ制御機構19は、クラッチヨーク
40と、クラッチヨーク40を制御するためのクラッチ
カム41とを有している。クラッチヨーク40は、スプ
ール軸24の外周側に配置されており、2本のガイド軸
42によってスプール軸24の軸心と平行に移動可能に
支持されている。なお、スプール軸24はクラッチヨー
ク40に対して相対回転が可能である。すなわちスプー
ル軸24が回転しても、クラッチヨーク40は回転しな
いようになっている。また、クラッチヨーク40はその
中央部にピニオン32の小径部32cに係合する半円弧
状の係合部40aを有している。またクラッチヨーク4
0を支持するガイド軸42の外周でクラッチヨーク40
と側カバー8bとの間にはコイルばね43が圧縮状態で
配置されており、クラッチヨーク40はコイルばね43
によって常に内方(側板7b側)に付勢されている。
【0028】このような構成では、通常状態ではピニオ
ン32は内方のクラッチ係合位置に位置しており、その
噛み合い部32bとスプール軸24の係合凸部24aと
が係合してクラッチオン状態となっている。一方、クラ
ッチヨーク40によってピニオン32が外方に移動した
場合は、噛み合い部32bと係合凸部24aとの係合が
外れ、クラッチオフ状態となる。
【0029】クラッチカム41は、クラッチ操作レバー
12の揺動によりスプール軸24回りに回動する部材で
あり、回動によりクラッチヨーク40をスプール軸外方
に移動させるものである。クラッチカム41は、スプー
ル軸24回りに回動自在に装着された回動部45と、回
動部45からクラッチ操作レバー12側に延びる第1突
出部46aと、回動部45から前方に延びる第2突出部
46bと、回動部45の側面に形成された傾斜カムから
なる1対のカム突起47a,47bとを有している。こ
のカム突起47a,47bに対向するクラッチヨーク4
0の両端には、カム突起47a,47bに乗り上げるカ
ム受け(図示せず)が形成されている。
【0030】回動部45は、クラッチヨーク40と側板
7bとの間に配置されており、側板7bに回動自在に支
持されている。第1突出部46aは回動部45から上後
方に延び、先端は二股に分かれてクラッチ操作レバー1
2の係止突起12cに係合している。この第1突出部4
6aは、クラッチ操作レバー12の揺動に応じてクラッ
チカム41を回動させるために設けられている。
【0031】第2突出部46bは、リールの前方に延び
ており、マスターギヤ31と側板7bとの間に配置され
た逆転防止用のラチェットホイール52の外方側に延び
ている。第2突出部46bには、捩じりコイルばねから
なる第2トグルばね55が係止されている。第2トグル
ばね55の他端は側板7bに係止されている。この第2
トグルばね55により、クラッチカム41は、図3に示
すクラッチオン位置と、図4に示すクラッチオフ位置と
に保持される。
【0032】カム突起47a,47bは、クラッチヨー
ク40をスプール軸方向外方に押圧するために設けられ
ている。すなわち、クラッチカム41が図3に示すクラ
ッチオン位置から図4に示すクラッチオフ位置に回動す
ると、カム突起47a,47bにクラッチヨーク40が
乗り上げてスプール軸方向外方に移動する。クラッチカ
ム41の第2突出部46bには、揺動軸41aが装着さ
れており、この揺動軸41aにクラッチ戻し機構50の
係合部材51が揺動自在に装着されている。クラッチ戻
し機構50は、ハンドル2の糸巻取方向の回転に応じ
て、クラッチオフ位置に配置されたクラッチカム41を
クラッチオン位置に戻してクラッチ機構13をクラッチ
オン状態に復帰させると共に、クラッチカム41により
クラッチ操作レバー12をクラッチオフ位置からクラッ
チオン位置に戻すものである。
【0033】クラッチ戻し機構50は、前述した係合部
材51と、ラチェット歯52aが外周に形成されたラチ
ェットホイール52と、第1トグルばね56とから構成
されている。係合部材51は、前述したようにクラッチ
カム41の第2突出部46bに揺動自在に支持されてお
り、その先端にラチェットホイール52のラチェット歯
52aに係合する第1突起51aと、第1突起51aの
図3左方に延びる第2突起51bとを有している。
【0034】第1突起51aは、ラチェットホイール5
2の外方に向けて折り曲げられており、第2突起51b
は、側板7b側に逆側に折り曲げられている。側板7b
の側面には、第2突起51bを係合する変形台形状のガ
イド突起7dが形成されている。ガイド突起7dは、第
2突起51bを係止することで係合部材51の揺動方向
を制御するために設けられている。ガイド突起7dは、
主に、突起7dの内側面で構成される第1ガイド部35
と第2ガイド部36とを有している。第1ガイド部35
は、クラッチカム41がクラッチオン位置からクラッチ
オフ位置に図3反時計回りに回動するとき、クラッチカ
ム41に連動して回動する係合部材51の第2突起51
bに接触する。そして、第1トグルばね56の付勢力に
抗して係合部材51を図3時計回りに揺動させる。ま
た、第2ガイド部36は、クラッチカム41がクラッチ
オフ位置からクラッチオン位置に図4時計回りに回動す
るとき、係合部材51の第2突起51bに接触して第1
トグルばね56の付勢力に抗して係合部材51を図4時
計回りに揺動させる。また、係合部材51が図4に示す
係合位置にあるとき(クラッチオフ状態のとき)、ハン
ドル2の糸巻取方向の回転によりラチェットホイール5
2が糸巻取方向に回転して係合部材51が後述するよう
にラチェットホイール52に引っ張られると、係合部材
51の第2突起51bに接触して第1トグルばね56の
付勢力に抗して係合部材51を図4時計回りに揺動させ
る。
【0035】第1トグルばね56は、捩じりコイルばね
からなり、一端がクラッチカム41の第2突出部46b
の先端に係止され、他端が係合部材51の基端部側に係
止されている。第1トグルばね56は、係合部材51を
係合位置と非係合位置とに保持するために設けられてお
り、死点を挟んで係合位置と非係合位置とに振り分けて
付勢する。すなわち、図3に示す離脱姿勢では、第1ト
グルばね56の両係止端を結ぶ直線が係合部材51の揺
動軸芯より図3上側に位置するので、第1トグルばね5
6は、係合部材51を反時計方向に付勢する。また、図
4に示す連結姿勢では、直線が揺動軸芯の下側に位置す
るので時計方向に付勢する。係合部材51の揺動により
この両係止端を結ぶ直線が揺動軸芯を通るとき、第1ト
グルばね56が最も縮んだ(両端が接近した)死点とな
る。
【0036】ここでは、第1トグルばね56の一端をク
ラッチカム41に係止しているので、クラッチカム41
の回動による係合部材51の揺動によって両係止位置が
変化し、第1トグルばね56が伸縮しその死点を超える
と逆方向に付勢する。この伸縮時に両係止位置が変化す
るので、片側の係止位置しか変化しない従来例に比べて
伸縮の度合いが少なくなり、第1トグルばね56が疲労
しにくくなり、第1トグルばね56の寿命の低下を抑え
てクラッチ戻し機構50全体の寿命の低下を抑えること
ができる。また、移動する2つの係止位置の関係だけで
ばねの設計を行えるので、第1トグルばね56の配置や
形状の自由度が高くなり、種々の形態のクラッチ戻し機
構50にトグルばねを配置しやすくなる。
【0037】また、第1トグルばね56の伸縮量が係合
部材51の揺動量に対して少なくなるので、第2トグル
ばね55が死点を超えてクラッチカム41を一方から他
方の位置に付勢方向を切り換える時にクラッチカム41
に対して第1トグルばね56があまり影響を与えなくな
る。このため、クラッチカム41の切換時のフィーリン
グが向上して安定する。
【0038】係合部材51は係合位置に配置されると、
ラチェットホイール52の外周より内周側に第1突起5
1aが位置してラチェット歯52aに係止し得る状態に
なり、非係合位置に配置されると、ラチェットホイール
52の外周から若干離反した位置に第1突起51aが位
置する。この係合部材51はラチェットホイール52の
軸芯の前方かつ上方に配置されている。このため、ラチ
ェットホイール52の後方に配置される従来例に比べて
ラチェットホイール52の後方側の空間が小さくて済
む。係合部材51の第1突起51aはラチェット歯52
aにより引っ張られて図4に示す係合位置から図3に示
す非係合に回動する。この点については後で詳述する。
【0039】ラチェットホイール52はマスターギヤ3
1と側板7bとの間でハンドル軸30に回転不能に装着
されている。ラチェットホイール52の外周側には前述
したような鋸歯状のラチェット歯52aが形成されてい
る。係合部材51は、このラチェット歯52aにより第
1突起51aが引っ張られて係合位置から非係合位置に
移動する。ラチェットホイール52の後方には、ストッ
パー機構60が配置されている。
【0040】ストッパー機構60は、ラチェットホイー
ル52の一方側への回転を禁止することによってスプー
ル15の糸繰り出し方向の回転を停止させるものであ
り、回動レバー61とカバー部材62とを有している。
回動レバー61は側板7bに回動自在に装着されてい
る。またカバー部材62は回動レバー61の先端に取付
られ、ラチェットホイール52の外周面を挟持可能であ
る。このカバー部材62とラチェットホイール52との
摩擦によって、ラチェットホイール52の時計回り(糸
巻取方向)の回転時には回動レバー61がラチェット歯
52aと干渉しない位置まで離れられ、ラチェットホイ
ール52の回転が許容される。一方、反時計回り(糸繰
り出し方向)の回転時には回動レバー61がラチェット
歯52aと干渉する位置まで引き込まれ、糸繰り出し方
向の回転が禁止される。なおこの両軸受リールには、こ
のようなストッパー機構60に加えて、ローラ型のワン
ウエイクラッチ65が側カバー8bとハンドル軸30と
の間に配置されている。
【0041】〔他の機構の構成〕次にドラグ機構21等
の他の機構について説明する。ドラグ機構21は、図2
に示すように、マスターギヤ31に押圧される摩擦プレ
ート70と、スタードラグ3の回転動作によって摩擦プ
レート70をマスターギヤ31に所定の力で押圧するた
めの押圧プレート71とを有している。またキャスティ
ングコントロール機構22は、スプール軸24を挟むよ
うに配置された複数のプレート72と、プレート72に
よるスプール軸24の挟持力を調整するためのキャップ
74とを有している。キャップ74の内周部には雌ねじ
が形成されており、側カバー8b側に形成された雄ねじ
と噛み合っている。
【0042】〔両軸受リールの動作〕最初に、クラッチ
操作補助部材16の着脱手順について説明する。クラッ
チ操作補助部材16をクラッチ操作レバー12に取り付
ける際には、キャップ20を回動丸穴8dから外し、回
動丸穴8dにクラッチ操作補助部材16の装着部16b
の回動支持部16eを挿入する。そして、先端の係止部
16aの凹部16dをクラッチ操作レバー12のレバー
部12aに被せてクラッチ操作補助部材16をクラッチ
操作レバー12に係止する。さらに、小ネジ26を締め
てクラッチ操作補助部材16をクラッチ操作レバー12
に確実に固定する。
【0043】また、取り外す時には、小ネジ26を緩め
た後に、係止部16aをレバー部12aから外し、さら
に装着部16bを回動丸穴8dから外す。最後に回動丸
穴8dにキャップ20を装着して回動丸穴8dをカバー
する。次に、両軸受リールの動作について説明する。通
常の状態では、クラッチヨーク40はコイルばね43に
よってスプール軸方向内方に押されており、これにより
ピニオン32はクラッチオン位置に移動させられてい
る。この状態では、ピニオン32の噛み合い部32bと
スプール軸24の係合凸部24aとが噛み合ってクラッ
チオン状態となっており、ハンドル2からの回転力はハ
ンドル軸30、マスターギヤ31及びピニオン32を介
してスプール軸24及びスプール15に伝達される。こ
のとき、キャスティングコントロール機構22のキャッ
プ74の締め付け量を調整することにより、スプール1
5の回転時の抵抗力を調整することが可能である。
【0044】仕掛けを投入する場合には、クラッチ操作
補助部材16によりクラッチ操作レバー12を図4に示
すクラッチオフ位置に揺動させる。クラッチ操作レバー
12が、図3に示すクラッチオン位置から、図4に示す
クラッチオフ位置に揺動すると、クラッチカム41が図
3反時計回りに回動する。この結果、クラッチカム41
のカム突起47a,47bにクラッチヨーク40が乗り
上げ、クラッチヨーク40はスプール軸方向外方に移動
させられる。クラッチヨーク40はピニオン32の小径
部32cに係合しているので、クラッチヨーク40が外
方へ移動することによってピニオン32も同方向に移動
させられる。この状態ではピニオン32の噛み合い部3
2bとスプール軸24の係合凸部24aとの噛み合いが
外れ、クラッチオフ状態となる。このクラッチオフ状態
では、スプール15は自由回転状態になる。この結果、
仕掛けの重さにより釣り糸がスプール15から繰り出さ
れる。
【0045】また、クラッチカム41がクラッチオフ位
置に回動すると、クラッチ戻し機構50の係合部材51
がガイド突起7dの第1ガイド部35に案内されて時計
方向に揺動し、死点を超えた時点で第1トグルばね56
によりラチェットホイール52の内方に付勢される。こ
の結果、係合部材51はラチェット歯52aに係止され
る係合位置に配置される。
【0046】仕掛けが所定の棚に配置されると、ハンド
ル2を糸巻取方向に回転させるか又はクラッチ操作補助
部材16を介してクラッチ操作レバー12をクラッチオ
ン位置に揺動させスプール15の糸繰り出しを停止す
る。ハンドル2を糸巻取方向に回転させると、ハンドル
軸30が図4の時計回りに回転する。これにつれてハン
ドル軸30に回転不能に固定されたラチェットホイール
52も時計回りに回転する。ラチェットホイール52が
時計回りに回転すると、ラチェット歯52aに係合部材
の第1突起51aが引っかかって係合部材51が引っ張
られる。
【0047】係合部材51が引っ張られると、係合部材
51が第2ガイド部36に案内されて反時計方向に揺動
し、第1トグルばね56のの死点を超えた時点で係合部
材51がラチェットホイール52の外方に付勢される。
そしてラチェットホイール52に係合しない非係合位置
に向けて外方に係合部材51が揺動する。また、係合部
材51が引っ張られると、係合部材51に連結されたク
ラッチカム41が図4時計回りに回動する。クラッチカ
ム41が時計回りに回動すると、クラッチカム41のカ
ム突起47a,47bに乗り上げていたクラッチヨーク
40がカム突起47a,47bから下りて、コイルばね
43の付勢力によりスプール軸方向内方に移動する。こ
の結果、ピニオン32もスプール軸方向内方向に移動し
クラッチオン位置に配置される。また、クラッチカム4
1が図4時計回りに回動すると、第1突起部46aに係
止されたクラッチ操作レバー12もクラッチオン位置に
揺動する。これにより、クラッチ操作レバー12を操作
することなくクラッチ機構13をクラッチオフ状態から
クラッチオン状態にすることができる。
【0048】このクラッチ戻し機構50の係合部材51
はハンドル軸30の上前方に配置されている。このハン
ドル軸の上前方の位置は、カウンター4を設ける場合に
は、空いたスペースとなっている。この空いたスペース
に係合部材51を設けると、係合部材を従来のようにハ
ンドル軸の後方かつ下方に配置する構成に比べてリール
本体の膨らみを小さくすることができる。
【0049】また、ハンドル軸30がスプール軸24の
下方に対して30゜以下の位置に配置されている。この
ため、ハンドル軸30を釣り竿に装着した時に、釣り竿
の軸心とハンドル軸との距離が短くなり、ハンドル2を
握ってハンドルを回した時に釣り竿の軸回りのトルクが
小さくなり、力が逃げにくく効率良くハンドルを回すこ
とができる。
【0050】また、第1トグルばね56の一端を、固定
したリール本体2ではなく、回動するクラッチカム41
に係止したので、第1トグルばね56の伸縮量が少なく
なり、第1トグルばね56を寿命の低下を抑えることが
できる。さらに、クラッチ操作補助部材16の連結部1
6cがスプール軸24より後方かつ上方のリール本体1
の外方で左右方向に延びて配置されているので、クラッ
チ操作をリール本体の後部の左右方向のどの位置でも行
うことができる。このため、クラッチ操作レバー12を
ハンドル装着側と逆側から操作することができ、ハンド
ルを持つ手を持ち替えることなくクラッチ操作を行え、
クラッチ操作が容易になる。しかも、クラッチ操作補助
部材16がクラッチ機構13がクラッチオン状態の時に
スプール軸24より後方かつ上方に位置するので、サム
レスト17と釣り竿とで握り込みを行う際にクラッチ操
作補助部材16が邪魔になりにくくなり、誤操作を行い
にくくなる。さらに、使用しないときには、クラッチ操
作補助部材16をクラッチ操作レバー12から取り外せ
るので、クラッチ操作レバー12が他の操作の邪魔にな
りにくくなり、かつクラッチ操作レバー12の強度を維
持でき、破損しにくくなる。
【0051】〔他の実施形態〕 (a)前記実施形態では、回動丸穴8dによりクラッチ
操作補助部材16を揺動自在に支持したが、丸棒状や球
面状の突起等の他の形状で支持してもよい。 (b)前記実施形態では、連結部16cの位置をクラッ
チオン時に揺動軸芯Xより高い位置に配置し、クラッチ
オフ時に同じか又は低い位置に配置したが、連結部16
cの位置はクラッチオン時にスプール軸24より上方か
つ後方にあればよいたとえば、図5に示すように、連結
部16cを係止部16aや装着部16bの先端より折り
曲げ、連結部16cを前記実施形態より低い位置に配置
してもよい。このようにすると、パーミングしたときに
親指に連結部16cが近くなりより操作しやすくなる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、クラッチ操作補助部材
をクラッチ操作部材に装着することで、クラッチ操作を
第2側から行うことができる。このため、第1側にハン
ドルを装着すれば、クラッチ操作部材をハンドル装着側
と異なる第2側から操作することができ、クラッチ操作
が容易になる。しかも、クラッチ操作補助部材がクラッ
チ機構が連結状態の時にスプールの回転軸より後方かつ
上方に位置するので、釣り竿との握り込みを行う際にク
ラッチ操作補助部材が邪魔になりにくくなり、誤操作を
行いにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による両軸受リールの斜視
図。
【図2】その縦断面図。
【図3】クラッチオン時のカバーを外した状態の側面
図。
【図4】クラッチオフ時のカバーを外した状態の側面
図。
【図5】他の実施形態の図1に相当する図。
【符号の説明】
1 リール本体 2 ハンドル 7a,7b 側板 8d 回動丸穴 12 クラッチ操作レバー 13 クラッチ機構 15 スプール 16 クラッチ操作補助部材 16a 係止部 16b 装着部 16c 連結部 20 キャップ 20a 係止部 20b 蓋部 24 スプール軸

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】釣り竿に装着され、釣り竿と食い違う軸回
    りに釣り糸を巻き取る両軸受リールであって、 ハンドルを有し、前記釣り竿に装着可能なリール本体
    と、 前記食い違う軸回りに前記リール本体に回転自在に装着
    された糸巻用のスプールと、 前記ハンドルと前記スプールとを連結・遮断するクラッ
    チ機構と、 前記クラッチ機構を操作するために前記スプールの回転
    軸と実質的に平行な軸回りに揺動自在に前記リール本体
    の第1側に装着されたクラッチ操作部材と、 前記クラッチ操作部材に着脱自在に係止される係止部、
    前記リール本体の第2側に着脱自在に装着されて前記ク
    ラッチ操作部材の揺動軸芯と同芯で揺動可能な装着部、
    及び前記係止部と前記装着部とを前記クラッチ機構が連
    結状態の時に前記回転軸より後方かつ上方の前記リール
    本体の外方で連結する連結部を有し、前記クラッチ操作
    部材に係止されたとき、前記クラッチ操作部材を揺動操
    作可能なクラッチ操作補助部材と、を備えた両軸受リー
    ル。
  2. 【請求項2】前記リール本体の第1側には、前記ハンド
    ルが回転自在に装着されている、請求項1に記載の両軸
    受リール。
  3. 【請求項3】前記リール本体の第2側には、前記クラッ
    チ操作補助部材の装着部の一端が回動自在に装着される
    回動丸穴が形成されている、請求項1又は2に記載の両
    軸受リール。
  4. 【請求項4】前記回動丸穴に着脱自在に装着され、前記
    回動丸穴を覆うキャップ部材をさらに備える、請求項3
    に記載の両軸受リール。
  5. 【請求項5】前記キャップ部材は、先端が前記回動丸穴
    に挿入固定される係止部と、前記係止部より大径の蓋部
    とを有する、請求項4に記載の両軸受リール。
  6. 【請求項6】前記リール本体は、前記第1側と前記第2
    側とを前記スプールの後方かつ前記連結部の下方で連結
    するサムレストを有する、請求項1から5のいずれかに
    記載の両軸受リール。
  7. 【請求項7】スプールの回転軸と実質的に平行な軸回り
    に揺動自在に両軸受リールのリール本体の第1側に設け
    られたクラッチ操作部材に装着される両軸受リールのク
    ラッチ操作補助部材であって、 前記クラッチ操作部材に着脱自在に係止される係止部
    と、 前記リール本体の第2側に着脱自在に装着されて前記ク
    ラッチ操作部材の揺動軸芯と同芯で揺動可能な装着部
    と、 前記係止部と前記装着部とをクラッチ機構が連結状態の
    時に前記回転軸より後方かつ上方の前記リール本体の外
    方で連結する連結部とを備え、 前記クラッチ操作部材に係止されたとき前記クラッチ操
    作部材を揺動操作可能な両軸受リールのクラッチ操作補
    助部材。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR101010970B1 (ko) 2007-08-06 2011-01-26 가부시키가이샤 시마노 양 베어링 릴의 클러치 조작 부재
CN103814873A (zh) * 2012-11-19 2014-05-28 株式会社岛野 双轴承绕线轮
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