JP2001098057A - 脂肪族ポリエステル - Google Patents
脂肪族ポリエステルInfo
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Abstract
応が生起せず、成形加工時の安定性が良く、製品の品質
低下が少ない脂肪族ポリエステルを提供する。 【解決手段】 主成分が式(−OC−R1−COO−(CH2)4−O
−)で示される繰り返し構成単位からなり(但し、式
中、R1 は(CH2)nから成りn=2又は4を示す)、還元粘
度(ηsp/c)は0.6以上で、且つ、X線吸収微細構
造(XAFS)のX線近吸収端構造(XANES)のスペクトルから
定義される特定の状態のTi、即ち、Tiの近傍に存在
する他原子との配置が特定の状態であるTiを有し、更
に、窒素雰囲気下260℃で30分間放置後の末端COOH
基数の増大が、20eq/トン以下である脂肪族ポリエ
ステル。
Description
ステル、特に成形時の安定性に優れた脂肪族ポリエステ
ルに関するものである。詳しくは、本発明は、成形時に
副反応の生起が抑制されるため、末端COOH基の増大度が
低く、また主鎖切断の抑制により製品の力学特性の低下
も少なく、しかも成形時のガスの発生が抑制される脂肪
族ポリエステルに関するものである。更に、本発明の脂
肪族ポリエステルは生分解性に優れた可能性のあるもの
である。
るポリエステルとして種々開発されつつある。ICI社
が開発した微生物産生の「バイオポール(商品名)」を
最初として、ポリ乳酸(カーギル社、三井化学社、島津
製作所等開発)、ポリカプロラクトン(ダイセル社等開
発)、ポリグリコール酸(大塚化学社等開発)等のオキ
シカルボン酸系の脂肪族ポリエステルや、昭和高分子社
が開発した「ビオノーレ(商品名)」等のグリコール/
ジカルボン酸からなる脂肪族ポリエステル、更に、本出
願人等が開発したグリコール/ジカルボン酸/オキシカ
ルボン酸併用系のポリエステル等が提案されてきた。
の生分解性は認められるが、原料価格が高価であった
り、生産性の不足、更には結晶化が遅く抜き出し性に問
題があったり、高い重合度のポリマーを製造しようとす
ると動力的に困難であったりするために製造コストの上
昇を招く等の点で実用化するには未だ問題点が多く、ポ
リエチレンを代替するまでには至らず、市場を拡大出来
ないでいた。
使用して製造した脂肪族ポリエステルは、成形時に副反
応が多発し、その結果主鎖が切断されたりして製品の物
性が低下すると言った問題があり、さらにこの重合反応
が低温で行われているため、重合速度が遅いだけでな
く、生成したポリエステルは末端COOH基の濃度が低く、
その上末端ビニル基は殆ど生成しない。そのため、この
ようなポリエステルは生分解性の点でも充分なものでは
無かった。従来の重合触媒を使用する方法で、「ビオノ
ーレ」に代表されるような生分解性ポリエステルの高重
合度体を製造するのは非常に困難であり、その為昭和高
分子社では、反応時に鎖延長剤としてジイソシアネート
を一般に使用している。また、ジイソシアネートを使用
しないで高重合体を製造するために、非常に高真空下で
の製造も検討されている(特開平5−310898)。
しかし、この場合、重合温度が220℃と低いので、生
成ポリエステルは末端COOH基が少なく、また末端ビニル
基は検出されない程度であるため、生分解性が低いとい
う欠点があった。
の金属化合物を使用して重合速度を向上させることも提
案されている(特開平6−322081)。しかしなが
ら、この方法では、併用するIIA族元素系触媒とIVA族
元素系触媒の比率は何ら規定されておらず、また重合温
度も具体的に示された実施例では240℃と低いため、
生成ポリエステルの末端COOH基は少なく、末端ビニル基
も検出されない程度であるので、生分解性が低いという
欠点があった。加えて、実施例における併用触媒の金属
比率、即ちMg/Tiが0.3(モル比)とMg量が少
ないために、成形時の副反応が起こりやすい脂肪族ポリ
エステルであった。また、重合速度が充分で無いだけで
なく、温度が低いために重合度の割に粘度が高く成りす
ぎ、フィルムなどに使用する場合は重合度が不足すると
いう欠点があり、色相も悪いため、充分な所望物性を有
する脂肪族ポリエステルを得るには至らなかった。
レート(PBT)に関しては、XAFSを用いて特定さ
れた良好な物性を有するPBTを提案した(特開平8−
41182号)。高重合度で、且つ成形時に物性の低下
の少ないの脂肪族ポリエステルについて鋭意検討した結
果、特定のチタン系複合触媒を使用して得られ、PBT
の規定とは異なるXAFSで特徴付けられる脂肪族ポリ
エステルが成形加工性、生分解性等の優れた特性を有す
ることを見出し本発明に到達した。
なポリエステル、特に安価で、且つポリエステル製造時
の重合活性が優れ、また、生成ポリエステルの成形時に
おける副反応の抑制、例えば主鎖切断による分子量低下
やガス発生が少ないことにより成形加工時の安定性が高
く、製品の力学特性の低下が抑制された脂肪族ポリエス
テルを提供することにあり、更にこの脂肪族ポリエステ
ルは生分解性の可能性が期待されるものである。
決するためになされたものであり、その要旨は、下記
(A)及び/又は(a)、並びに(B)及び(C)で表される特性を
有し、且つ主成分が式(−OC−R1−COO−(CH2)4−O−)で
示される繰り返し構成単位からなることを特徴とするチ
タン含有脂肪族ポリエステル(但し、式中、R1 は(CH2)
nから成りn=2又は4を示す)に存する。 (A)X線吸収微細構造解析(XAFS)のX線近吸収端
構造(XANES)のバックグラウンドを差し引いた後
のスペクトルにおいて、チタンのK吸収端のジャンプ高
さに対する、吸収端近傍の4.965〜4.972ke
V付近のプリエッジピークのうちの主ピークの強度の割
合をR1とし、且つチタンのK吸収端のジャンプ高さに
対する該主ピークの最大傾きと最小傾きの差をr1とし
て表し、Ti含有複合触媒CAで合成した脂肪族ポリエ
ステルのR1とr1をそれぞれR1Aとr1Aとし、該複合触
媒と同一Tiモル濃度のTi単独触媒CB(CAがTiを
含む複数種の添加型触媒の場合、その中のTi単独触媒
を指し、また、CAがTiから成る他金属との複合化合
物の場合、その複合化合物を合成するために使用したT
i単独金属の化合物を指す。)で合成した脂肪族ポリエ
ステルのR1とr1をそれぞれR1Bとr1Bとした場合、式
(i)及び/又は(ii)の関係を満たすR1Aとr1Aを与
えること R1A/R1B>1.05 (i) r1A/r1B>1.05 (ii) (B) 還元粘度(ηsp/c)≧0.6 (C) 窒素雰囲気下260℃で30分熱処理した後の末
端COOH基数の増大が、20eq/トン以下であること。
のX線近吸収端構造(XANES)のスペクトルにおい
て、バックグラウンドを差し引き1階微分したとき、
4.975〜4.985keV付近の最大ピークのエネ
ルギー値E0(TiのK吸収端のエネルギー値)に関
し、Ti含有複合触媒CAで合成した脂肪族ポリエステ
ルのE0をE0Aとし、該複合触媒と同一Tiモル濃度の
Ti単独触媒CBで合成した脂肪族ポリエステルのE0を
E0Bとした場合、式(iii)の関係を満たすE0Aを与え
ること(但し、CA及びCBは請求項1と同義である)。 E0A < E0B−0.3 (eV) (iii)
としては、末端COOH基数が20eq/トン以上あるこ
と、或いは末端ビニル基数が4eq/トン以上であるこ
とよりなる脂肪族ポリエステルであり、更に窒素雰囲気
下260℃で30分間熱処理する前の還元粘度(ηsp/
c)に対する熱処理後の還元粘度(ηsp/c)の割合を
示す粘度保持率が70%以上であることよりなる脂肪族
ポリエステルを挙げることができる。
する。本発明の脂肪族ポリエステルは、その主成分が式
(−OC−R1−COO−(CH2)4−O−)で示される繰り返し構成
単位からなり(但し、式中、R1 は(CH2)nから成りn=2
又は4を示す)、還元粘度(ηsp/c)は0.6以上
で、且つ、特定の状態の、換言すれば、Tiの近傍に存
在する他の原子との配置が特定の状態であるTiを有
し、更に、窒素雰囲気下260℃で30分間放置(以
下、この条件での放置を「熱処理」と称することもあ
る)した後の末端COOH基数の増大が、20eq/トン以
下であることを特徴とするものである。
族ポリエステルにおける第1の特性は、X線吸収微細構
造解析(XAFS)のX線近吸収端構造(XANES)
のバックグラウンドを差し引いた後のスペクトルにおい
て、チタンのK吸収端のジャンプ高さに対する、吸収端
近傍の4.965〜4.972keV付近のプリエッジ
ピークのうちの主ピークの強度の割合をR1とし、且つ
チタンのK吸収端のジャンプ高さに対する該主ピークの
最大傾きと最小傾きの差をr1として表し、Ti含有複
合触媒CAで合成した脂肪族ポリエステルのR1とr1を
それぞれR1Aとr1Aとし、該複合触媒と同一Tiモル濃
度のTi単独触媒CB(CAがTiを含む複数種の添加型
触媒の場合、その中のTi単独触媒を指し、また、CA
がTiから成る他金属との複合化合物の場合、その複合
化合物を合成するために使用したTi単独金属の化合物
を指す。)で合成した脂肪族ポリエステルのR1とr1を
それぞれR1Bとr1Bとした場合、式(i):R1A/R1B
>1.05及び/又は(ii):r1A/r1B>1.05の
関係を満たすR1Aとr1Aを与えることである。
族ポリエステルにおける第2の特性は、X線吸収微細構
造解析(XAFS)のX線近吸収端構造(XANES)
のスペクトルにおいて、バックグラウンドを差し引き1
階微分したとき、4.975〜4.985keV付近の
最大ピークのエネルギー値E0(TiのK吸収端のエネ
ルギー値)に関し、Ti含有複合触媒CAで合成した脂
肪族ポリエステルのE0をE0Aとし、該複合触媒と同一
Tiモル濃度のTi単独触媒CBで合成した脂肪族ポリ
エステルのE0をE0Bとした場合、式(iii):E0A <
E0B−0.3 (eV)の関係を満たすE0Aを与えるこ
と(但し、CA及びCBは上記と同義である)である。
数種の添加型触媒の場合、その中のTi単独触媒を指
し、また、CAがTiから成る他金属との複合化合物の
場合、その複合化合物を合成するために使用したTi単
独金属の化合物を指す。例えば、CAがテトラブチルチ
タネート/酢酸マグネシウム触媒の場合、CBはテトラ
ブチルチタネートである。
る本プリエッジピークは、Tiの1sから3d軌道への
遷移過程に帰属され、Ti元素近傍に配位・結合する原
子の点対称なオクタヘドラル構造が歪み、異なる配位構
造に変化する時、その強度が強くなる(Journal
of Non−Crystalline Solid
s,81(1986)201、その他。)。すなわち、
このプリエッジピークの強度はその変化の程度を表す。
本発明の脂肪族ポリエステル製造用のTi触媒は、Ti
触媒のオクタヘドラルの完全対称な配位・結合構造を崩
し、反応中、反応原料の分子がTi原子と相互作用でき
るような主反応の特定活性サイトを生じやすくする特定
の構造を実現したものである。Ti単独金属の化合物の
みを触媒としたTiの配位・結合構造に対し、それより
もさらに点対称なオクタヘドラル性から逸脱した構造、
すなわち、本プリエッジピーク(4.965〜4.97
2keV付近の主ピーク)の強度がTi単独触媒のもの
より大きい触媒構造を持つ状態が、重合活性が高く、高
重合度の高分子を実現するのである。該主ピークは、強
度が大きくなるとき、その最大傾きと最小傾きの差が大
きくなる傾向を持ち、この差で強度を比較すると分かり
やすいことがある。本発明は、該主ピークに関し、Ti
単独触媒のものより強度が大きい脂肪族ポリエステルで
は、不要な副生物が抑制された良好な重合活性を有する
結果、耐加水分解性、熱安定性、色調等が良好であると
の知見に基づくのである。
均一な特定の強い酸性サイトを抑制し、不要な副生物の
生成を抑えることができる。不要な副生物としては、例
えば末端ヒドロキシブチル基の種々の分解反応によるテ
トラヒドロフランや末端ビニル基の生成、およびエステ
ル基の分解反応によるカルボキシル基の生成等がある。
このTiの特定な酸塩基性に関わるTiの電子状態がX
AFSのXANES領域に表されている。Ti含有脂肪
族ポリエステルにおいては、4.975〜4.985k
eV領域にTiのK吸収端ジャンプが存在するが、この
吸収端のエネルギー値(このスペクトルの微分形の最大
ピーク位置)E0が、低エネルギー側にシフトする時、
Tiの電子密度が増大しているという情報が得られる。
このように、E0の低エネルギー側へのシフトは、Ti
の電子密度の増大、Tiサイトの酸性質の抑制度を示
す。本発明は、Ti単独触媒系に比べTiサイトの酸性
質がどの程度抑制されているかを表す尺度であるE0B−
E0A(但し、E0BはTi単独触媒系ポリマーのE0)が
0.3eVを越えるようなE0Aを持つ特定の脂肪族ポリ
エステルでは、不要な副生物が抑制された良好な重合活
性の結果、高重合度品として生成されるとの知見に基づ
き実現されたのである。
におけるR1Aとr1Aが前記式(i)及び/又は(ii)を満
たすが、好ましい脂肪族ポリエステルは、そのR1A に
ついては、Ti単独触媒の時のR1即ちR1Bに対する比が
1.05を越えるもの、より好ましくは1.1を越える
もの、さらに好ましくは1.2を越えるものである。
又、r1Aについては、Ti単独触媒の時のr1即ちr1B
に対する比が1.05を越えるもの、より好ましくは
1.2を越えるもの、さらに好ましくは1.3を越える
ものである。更に、E0Aについては、Ti単独触媒の時
のE0即ちE0Bとの差が0.3eVを越えるもの、より好
ましくは0.4eVを越えるもの、さらに好ましくは
0.5eVを越えるものである。
時に用いられた特定の触媒系から生じるものであり、こ
うした状態のチタンを有する所望のTi複合触媒を用い
て製造された本発明脂肪族ポリエステルは、加水分解性
及び生分解性に優れた特性を有している。また、この複
合触媒系におけるチタンは、チタン単独やMg化合物の
量がTi化合物量よりかなり少量の場合に比較して、重
合活性を向上すると共に、その分解反応性を大幅に抑制
することによって末端COOHの副生度を低下し、主鎖
の切断を抑制し、安定性を向上させる。その結果、製品
の力学特性の低下度が抑制される。更に、本脂肪族ポリ
エステルは、成形時に副反応が抑制されるために、末端
COOH基の増大の度合いの低下や、主鎖切断の抑制による
分子量の低下度が減少する結果、製品の力学特性の低下
が小さく、製品の安定性が増大する。また、成形時にガ
スの発生が少ない等のメリットもある。
度の点から、その還元粘度(ηsp/c)は0.6以上で
ある。成形性も考慮した場合、還元粘度は1.0≦(η
sp/c)≦3.6が好ましく、より好ましくは1.5≦
(ηsp/c)≦3.3である。更に好ましくは1.7≦
(ηsp/c)≦3.0、最も好ましくは、2.1≦(η
sp/c)≦2.8である。
安定性に優れているので、成形後(溶融処理後)の末端
COOH基数の増加の度合いが少なく、且つ分子量、つまり
還元粘度(ηsp/c)低下の度合いが低い特徴を有す
る。即ち、本発明の脂肪族ポリエステルを、260℃で
30分間熱処理した後の末端COOH基の増大数は、20e
q/トン以下が必須であり、好ましくは、15eq/ト
ン以下、最も好ましくは、10eq/トン以下である。
また、260℃で30分間熱処理した後の粘度保持率は
70%以上、好ましくは75%以上、更に好ましくは、
80%以上、最も好ましくは90%以上である。本発明
脂肪族ポリエステルは、このような特徴を有することに
より、成形製品の力学的特性(力学強度、耐加水分解性
など)の低下が低く、成形時の成形安定性が良好であり
(ガスの発生が少ない)、また生分解性の速度の変化が
小さい、つまり、品質の安定性が良い長所を有するので
ある。
末端ビニル基数は特に制限されないが、通常4eq/ト
ン以上が好ましい。末端ビニル基数が4eq/トン以上
であれば、生分解性にすぐれる。好ましくは、末端ビニ
ル基数は6eq/トン以上、さらに好ましくは、末端ビ
ニル基数は8eq/トン以上、最も好ましくは10eq
/トン以上である。上限は15eq/トンである。末端
ビニル基の260℃で30分間熱処理した後の増大度
は、10eq/トン以下、好ましくは8eq/トン以
下、更に好ましくは5eq/トン以下、最も好ましくは
3eq/トン以下である。
COOH基数も特に制限されないが、末端COOH基数
は平均して20eq/トン以上である。好ましくは、2
5eq/トン以上、より好ましくは、30eq/トン以
上、更に好ましくは、35eq/トン以上である。特に
好ましくは、40eq/トン以上であり、50eq/ト
ン以上が最も好ましい。末端COOH基数が多くなると
共に、加水分解性、生分解性が向上する。
分が式(−OC−R1−COO−(CH2)4−O−)で示される繰り返
し構成単位からなり(但し、式中、R1 は(CH2)nから成
りn=2又は4を示す)、1,4−ブタンジオールを主
とするグリコール成分とコハク酸、アジピン酸、及びそ
れらの低級アルキルエステル等を主とする二官能性カル
ボン酸成分とを重合反応させることにより製造される。
としては、1,4−ブタンジオールを主成分とするが、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペン
チルグリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチ
レングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリ
(オキシ)エチレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ポリメチレングリコール等のアルキレングリ
コールの1種、または2種以上を混合してもよく、目的
により任意に選ぶことができる。さらに少量のグリセリ
ンのような多価アルコール成分を用いてもよく、また少
量のエポキシを用いてもよい。
ン酸及びその低級アルキルエステル成分としては、コハ
ク酸、アジピン酸又はそれらの低級アルキルエステルか
ら選ばれる。コハク酸及びアジピン酸の両酸を混合して
用いてもよいが、融点の関係から、混合使用する場合
は、一方の酸を70モル%以上にする必要があり、特に
好ましくは80%以上、最も好ましくは、90モル%以
上である。酸成分は単独で用いるのが最も好ましい。脂
肪族カルボン酸の低級アルキルエステル成分としては、
メチルエステルを主たる対象とするが、エチルエステ
ル、プロピルエステル、ブチルエステル等の1種、また
は2種以上を混合してもよく、目的により任意に選ぶこ
とができる。
酸を主成分とするが、セバシン酸、シュウ酸等の脂肪族
カルボン酸又はそのアルキルエステル、テレフタル酸や
ジメチルテレフタレート、2,6-ナフタレンジカルボン酸
や2,6-ナフタレンジカルボン酸メチルエステル、更には
イソフタル酸のような芳香族ジカルボン酸又はそのアル
キルエステルを少量混合して使用しても良い。また、3
官能以上のオキシカルボン酸、無水トリメリット酸、無
水ピロメリット酸のような3官能以上酸無水物やカルボ
ン酸も少量混合使用することができる。分岐構造のポリ
エステルを所望する際には、グリコール酸や乳酸などの
オキシカルボン酸、カプロラクトンなどのラクトン類を
少量使用してもよいが、結晶化速度、融点の点からは、
使用しない方が好ましい。
くても所定の重合度を達成することができるが、ジイソ
シアネート、ジフェニルカーボネート、ジオキサゾリン
などの鎖延長剤を使用しても差し支えなく、特に、ジフ
ェニルカーボネートを使用する場合は、20%以下、好
ましくは10%以下添加してポリエステルカーボネート
にするのが好ましい。また、溶融テンションを高めるた
めに、少量のパーオキサイドを添加することも、もちろ
んよい。更に、生分解性を向上させるために親水性基を
少量導入してもよく、例えばスルホン基を有するイソフ
タル酸等の導入、或いは少量のジエチレングリコール等
の導入が挙げられる。
モル%以上の1,4−ブチレンサクシネート(または
1,4−ブチレンアジペート)結合を有するポリエステ
ルであるが、好ましくは80モル%以上の1,4−ブチ
レンサクシネート(または1,4−ブチレンアジペー
ト)結合を有するポリエステルであり、より好ましくは
90モル%以上の1,4−ブチレンサクシネート(また
は1,4−ブチレンアジペート)結合を有しているポリ
エステルである。
次の方法により製造することができる。すなわち、1,
4−ブタンジオールを主とするグリコール成分とコハク
酸エステル及び/又はアジピン酸エステルを主とする二
官能性カルボン酸の低級アルキルエステル成分とのエス
テル交換反応工程、または、1,4−ブタンジオールを
主とするグリコール成分とコハク酸及び/又はアジピン
酸を主とする二官能性カルボン酸成分とのエステル化反
応工程と、それに続く重縮合反応工程を経由して脂肪族
ポリエステルの製造は行われる。これら各工程の反応条
件は重合時の温度を除いて、特に限定されるものでな
く、公知の反応条件がそのまま適用される。
リコール成分/二官能性カルボン酸の低級アルキルエス
テル成分のモル比は2.0以下、好ましくは1.0〜
1.6とし、エステル交換反応として180℃以上〜2
60℃以下、好ましくは190〜255℃で、2〜4時
間行われ、次いで溶融重合として3Torr以下の減圧
下、250℃を越える温度〜275℃以下、特に255
℃〜270℃で、2〜6時間行う条件等を採用すること
ができる。その際、重合触媒としては、チタン化合物と
チタンに対するマグネシウムが0.5〜3モル倍である
マグネシウム化合物(共触媒)を存在させる。
チタン化合物は、テトラアルキルチタネートが好まし
く、具体的には、テトラ−n−プロピルチタネート、テ
トライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタ
ネート、テトラ−t−ブチルチタネート、テトラフェニ
ルチタネート、テトラシクロヘキシルチタネート、テト
ラベンジルチタネート、あるいはこれらの混合チタネー
トが挙げられる。これらのうち特にテトラ−n−プロピ
ルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラ
−n−ブチルチタネートが好ましく、テトラ−n−ブチ
ルチタネートが最も好ましい。又、これらのチタン化合
物の2種以上を併用して用いてもよい。チタン化合物の
添加量はチタンの量として生成する脂肪族ポリエステル
に対して30〜250ppm、好ましくは、40〜18
0ppm、特に好ましくは50〜150ppmである。
は、上記チタン化合物と共に共触媒成分として、好まし
くは周期律表IIA族化合物、特にマグネシウム化合物が
使用される。周期律表IIA族化合物としては、例えば、
Mg、Ca、Znなどの酢酸塩、アルコキサイド、炭酸
塩、水酸化物などを挙げることができ、マグネシウム化
合物を使用する場合は、酢酸マグネシウム、水酸化マグ
ネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マグ
ネシウムアルコキサイド、燐酸水素マグネシウム等が挙
げられるが、好ましくは酢酸マグネシウム又は水酸化マ
グネシウムであり、特に重合速度や1,4−ブタンジオ
ールへの溶解性(異物生成)等の点で酢酸マグネシウム
が最も好ましい。
使用量はチタン化合物のチタンに対しマグネシウムとし
て0.5〜3.0モル倍、即ち金属の原子比(Mg/T
i)で表して0.5〜3.0である。Mg/Ti<0.
5の時は、重合速度の向上は小さく、末端COOH基の
濃度が高くなり、色調が悪化するので好ましくない。他
方、Mg/Ti>3.0の時は、重合速度が低下するの
で好ましくない。Mg/Ti比は好ましくは0.7〜
2.5、より好ましくは0.85〜2.0である。この
場合、色調はTiのみの場合よりも向上する。
にMg以外の金属化合物を組合せて用いることができる
が、SnやZn等を用いると場合により色調を悪化させ
ることもある。なお、これらの化合物は必要に応じ、別
にエステル化のためなどに添加することはできる。チタ
ン化合物の添加時期は、重縮合反応以前なら特に限定さ
れず、原料仕込み時に添加しても、減圧開始時に添加し
てもよいが、エステル化の場合にはエステル化後、重縮
合開始前添加するのが好ましい。チタンと組合せ使用す
る他の化合物の添加(例えばMg化合物の添加)時期
は、エステル交換又はエステル化終了時、重合開始前に
添加するのが重合活性及び色調等の点で好ましい。
る重合後期においては、高重合度に伴う溶融粘度の増大
があるので設定温度は高めにして内温を250℃を超え
る温度にすることが重要である。特に溶融重合終了時
(末期)の内温を250℃を超える温度で行うのが重合
速度向上、且つ生成した脂肪族ポリエステルの成形時の
安定性や物性から好ましい。250℃以下で行うと末端
ビニル基が殆ど生成せず、末端COOH基数も20eq/ト
ン未満と低下する。溶融重合温度は、好ましくは255
℃以上、更に好ましくは260℃以上で270℃以下で
ある。この場合、溶融重合速度が高いために増し仕込を
行うことが可能となり、生産性の向上に寄与することが
できる。
われない範囲において各種の添加剤、例えば熱安定剤、
酸化防止剤、結晶核剤、難燃剤、帯電防止剤、離型剤、
紫外線吸収剤等を重合時に添加してもよい。本発明の脂
肪族ポリエステルは、溶融重合後、種々の用途に用いる
ことができ、例えば、射出成形を通して成形品にするこ
とも可能であるし、又高粘度化してフィルムにすること
も可能である。いずれの場合も、溶融時(成形時)に末
端COOH基の増大や、主鎖切断等の副反応が起こりにくい
ために、できあがった成形品やフィルムは本発明の条件
を満たさない脂肪族ポリエステルより得られる成形品よ
りも性能の優れた脂肪族ポリエステル製品が得られる。
た各種の添加剤の他に、ガラス繊維、炭素繊維、チタン
ウィスカー、マイカ、タルク、CaCO3、等の強化剤、増
量剤を添加して成形してもよい。本発明脂肪族ポリエス
テルは、加水分解性、生分解性は勿論、成形加工性に優
れているため、射出成型品(例えば、生鮮食品のトレー
やファーストフードの容器、野外レジャー製品など)、
押し出し成型品(フィルム、シート等、例えば釣り糸、
漁網、植生ネット、保水シートなど))、中空成型品
(ボトル等)、その他農業用のコーティング肥料用コー
ティング材等の各種用途に利用される。
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」
とあるものは、「重量部」を表す。本発明の脂肪族ポリ
エステルにおけるXAFSの測定、解析方法、末端ビニ
ル基、還元粘度(ηsp/c)、末端カルボキシル基、生
分解性の評価は以下の方法に基づき実施した。
ギー加速器研究機構、放射光実験施設ビームライン12
C(BL12C)の蛍光XAFS測定装置で実施した。
分光結晶は、Si(111)2結晶タイプを用い、入射
X線強度I0は、混合ガスHe/N2=70/30を封入
した17cmのイオンチェンバー、蛍光X線強度I
fは、Arガスを使用した蛍光XAFS測定用チェンバ
ー(通称ライトルディテクター)を用いて測定した。
収端前領域(平坦なプリエッジ領域)に対してビクトリ
ーンまたはマックマスターの計算式を用いて最小2乗フ
ィッティングを行い、それを外捜することによってバッ
クグラウンドを差し引いた後、微分を行う。Ti金属の
XANESスペクトルの微分の最大値におけるエネルギ
ー値を4.9645keVと定めて較正した。次に、こ
の較正済みのスペクトルに関し次の解析を施した。
くなるように規格化し、プリエッジピーク(4.965
〜4.972keV付近)に低エネルギー側で近接した
平坦な4.955〜4.965keVのバックグラウン
ド領域を最小2乗法で直線近似(直線L)し、その主プ
リエッジピークの最高位置の縦軸成分と、直線Lの同一
エネルギーにおける縦軸成分との差を、ジャンプ高さで
割った値をR1として求めた。 その微分形の4.975〜4.985keV付近の最
大ピークのエネルギー値E0(TiのK吸収端のエネル
ギー値)を求めた。
リエステルをフェノール/テトラクロロエタン(1:1
重量比)中、30℃で溶液濃度=0.5dl/gで測定
した溶液粘度から求めたものである。 (3)末端カルボキシル基[COOH]は、脂肪族ポリ
エステルをベンジルアルコールに溶解し0.1N Na
OHにて適定した値であり、1×106 g当たりのカル
ボキシル基当量である。 (4)末端ビニル基はポリマーをヘキサフルオロイソプ
ロパノール/重水素化クロロホルム=3/7(vol
比)に溶解し、400MHz H−NMRで測定した値
であり、106 g当たりのビニル基当量である。
脂肪族ポリエステルを入れ、N2 下260℃で30分間
熱処理(熱処理)後の還元粘度(ηsp/c)、末端COOH
基を測定し、処理前の該ポリエステルの還元粘度(ηsp
/c)及び末端COOH基と対比した。即ち、粘度保持率
(%){[(熱処理後のηsp/c)/(熱処理前のηsp/
c)]×100}と末端COOH基の差(△COOH)[(熱処理
後の末端COOH基)−(熱処理前の末端COOH基)]で評価
した。 (6)色調は、円柱状チップサンプルを用い、日本電色
工業(株)製測色色差計Z−1001P型)により、L
値、b値を測定した。
1,4−ブタンジオール60.1部、コハク酸68.5
部を仕込み、窒素−減圧置換によって系内を窒素雰囲気
にした。次に系内を攪拌しながら185℃に昇温し、3
0分保持した。その後、1時間30分かけて220℃ま
で昇温し、反応により生成した水を留去し、エステル化
反応を行った。ここで、触媒としてテトラブチルチタネ
ート0.071部と酢酸マグネシウム(Mg(OAc)2・4H2O)
0.045部(Mg/Tiモル比=1.0)を1,4−
ブタンジオールに溶解し、系内に添加した。次に、1時
間かけて260℃まで昇温し、同時に1時間30分かけ
て0.5mmHgになるように徐々に減圧を適用した。
260℃に到達してから3時間後に重合反応を終了し
た。
c)は2.14であり、末端カルボキシル基の量は2
2.4eq/トンであった。また、該ポリエステルを260
℃で30分間放置した(熱処理)後の末端カルボキシル
基量は31.7eq/トンであり、還元粘度(ηsp/c)は
1.94であった。この結果、末端COOH基の増大(△CO
OH)数は9.3eq/トンであり、粘度保持率は90.7%
であった。色調は、L値=82.33、b値は1.8で
あった。
い、酢酸マグネシウムを使用しなかった以外は実施例1
と同様にして重合を行った。得られたポリエステルの還
元粘度(ηsp/c)は1.69であり、末端カルボキシ
ル基の量は31.3eq/トンであった。該ポリエステルを
260℃、30分間放置した後の末端カルボキシル基量
は53.8eq/トンであり、還元粘度(ηsp/c)は0.
97であった。末端COOH基の増大(△COOH)数は22.
5eq/トンであり、粘度保持率は57.4%であった。色
調はL値=67.3、b値=4.4であった。
リエステルのXAFSの測定結果を図−1及び図−2に
示す。この測定結果より、R1A/R1B=1.31、r1A
/r 1B=1.43、E0A=E0B−0.7(eV)であっ
た。図中、実線は実施例1,点線は比較例1を表す。
4.7部使用した以外は、実施例1と同様にして重合を
行い脂肪族芳香族ポリエステルを得た。得られたポリエ
ステルの還元粘度(ηsp/c)は2.06であり、末端
カルボキシル基の量は24.3eq/トンであった。また、
該ポリエステルを、260℃、30分間放置した後の末
端カルボキシル基量は37.3eq/トンであり、還元粘度
(ηsp/c)は1.79であった。末端COOH基の増大
(△COOH)数は13.0eq/トンであり、粘度保持率は8
6.9%であった。色調はL値=79.3、b値=2.
1であった。
7部を使用した以外は、比較例1と同様にして重合し、
脂肪族芳香族ポリエステルを得た。得られたポリエステ
ルの還元粘度(ηsp/c)は1.58であり、末端カル
ボキシル基の量は32.6eq/トンであった。また、得ら
れたポリエステルを、260℃、30分間放置した後の
末端カルボキシる基量は58.7eq/トンであり、還元粘
度(ηsp/c)は0.92であった。末端COOH基の増大
(△COOH)数は26.1eq/トンであった。粘度保持率は
58.2%であった。色調はL値=79.3、b値=
2.1であった。実施例2及び比較例2で得られた脂肪
族ポリエステルのXAFSの測定結果(図示せず)よ
り、R1A/R1B=1.15、r1A/r1B=1.28、E
0A=E0B−0.4(eV)であった。
基が多く、また末端ビニル基も多いために、加水分解性
及び生分解性に優れており、しかも成形時に主鎖切断に
依る分子量低下やガスの発生等の副反応が抑制されるた
め、成形後の製品の物性の低下が少なく、品質の安定性
が保持されるという特性を有する。従って、該脂肪族ポ
リエステルは、フィルムや射出成型品として各種用途に
用いられる。
ついてのX線吸収微細構造のうちのX線近吸収端構造の
スペクトルにおいて、バックグラウンドを差し引いた
後、TiのK吸収端ジャンプ高さが等しくなるように規
格化したチャート図(実線(実施例1)、点線(比較例
1))。
ついてのX線吸収端微細構造のうちのX線近吸収端構造
のスペクトルにおいて、バックグラウンドを差し引いた
後、1階微分したときのチャート図(実線(実施例
1)、点線(比較例1))。
Claims (5)
- 【請求項1】下記(A)、(B)及び(C)で表される特性を有
し、且つ主成分が式(−OC−R1−COO−(CH2)4−O−)で示
される繰り返し構成単位からなることを特徴とするチタ
ン含有脂肪族ポリエステル(但し、式中、R1 は(CH2)n
から成りn=2又は4を示す)。 (A)X線吸収微細構造解析(XAFS)のX線近吸収
端構造(XANES)のバックグラウンドを差し引いた
後のスペクトルにおいて、チタンのK吸収端のジャンプ
高さに対する、吸収端近傍の4.965〜4.972k
eV付近のプリエッジピークのうちの主ピークの強度の
割合をR1とし、且つチタンのK吸収端のジャンプ高さ
に対する該主ピークの最大傾きと最小傾きの差をr1と
して表し、Ti含有複合触媒CAで合成した脂肪族ポリ
エステルのR1とr1をそれぞれR1 Aとr1Aとし、該複合
触媒と同一Tiモル濃度のTi単独触媒CB(CAがTi
を含む複数種の添加型触媒の場合、その中のTi単独触
媒を指し、また、CAがTiから成る他金属との複合化
合物の場合、その複合化合物を合成するために使用した
Ti単独金属の化合物を指す。)で合成した脂肪族ポリ
エステルのR1とr1をそれぞれR1Bとr1Bとした場合、
式(i)及び/又は(ii)の関係を満たすR1 Aとr1Aを
与えること R1A/R1B>1.05 (i) r1A/r1B>1.05 (ii) (B)還元粘度(ηsp/c)≧0.6 (C)窒素雰囲気下260℃で30分熱処理した後の末
端COOH基数の増大が、20eq/トン以下であること。 - 【請求項2】下記(a)、(b)及び(c)で表される特性を有
し、且つ主成分が式(−OC−R1−COO−(CH2)4−O−)で示
される繰り返し構成単位からなることを特徴とするチタ
ン含有脂肪族ポリエステル(但し、式中、R1 は(CH2)n
から成りn=2又は4を示す)。 (a) X線吸収微細構造解析(XAFS)のX線近吸収
端構造(XANES)のスペクトルにおいて、バックグ
ラウンドを差し引き1階微分したとき、4.975〜
4.985keV付近の最大ピークのエネルギー値E0
(TiのK吸収端のエネルギー値)に関し、Ti含有複
合触媒CAで合成した脂肪族ポリエステルのE0をE0Aと
し、該複合触媒と同一Tiモル濃度のTi単独触媒CB
で合成した脂肪族ポリエステルのE0をE0Bとした場
合、式(iii)の関係を満たすE0Aを与えること(但
し、CA及びCBは請求項1と同義である)。 E0A < E0B−0.3 (eV) (iii) (b) 還元粘度(ηsp/c)≧0.6 (c) 窒素雰囲気下260℃で30分熱処理した後の末
端COOH基数の増大が、20eq/トン以下であること。 - 【請求項3】末端COOH基数が20eq/トン以上あるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の脂肪族ポリエステ
ル。 - 【請求項4】末端ビニル基数が4eq/トン以上である
ことを特徴とする請求項1又は2記載の脂肪族ポリエス
テル。 - 【請求項5】窒素雰囲気下260℃で30分間熱処理す
る前の還元粘度(ηsp/c)に対する熱処理後の還元粘
度(ηsp/c)の割合を示す粘度保持率が70%以上で
あることを特徴とする請求項1又は2記載の脂肪族ポリ
エステル。
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