JP2001098038A - 熱ラジカル硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱ラジカル硬化性樹脂組成物

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JP2001098038A
JP2001098038A JP27534599A JP27534599A JP2001098038A JP 2001098038 A JP2001098038 A JP 2001098038A JP 27534599 A JP27534599 A JP 27534599A JP 27534599 A JP27534599 A JP 27534599A JP 2001098038 A JP2001098038 A JP 2001098038A
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acrylate
acid
compound
weight
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Rie Inoue
理絵 井上
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B27WORKING OR PRESERVING WOOD OR SIMILAR MATERIAL; NAILING OR STAPLING MACHINES IN GENERAL
    • B27KPROCESSES, APPARATUS OR SELECTION OF SUBSTANCES FOR IMPREGNATING, STAINING, DYEING, BLEACHING OF WOOD OR SIMILAR MATERIALS, OR TREATING OF WOOD OR SIMILAR MATERIALS WITH PERMEANT LIQUIDS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CHEMICAL OR PHYSICAL TREATMENT OF CORK, CANE, REED, STRAW OR SIMILAR MATERIALS
    • B27K3/00Impregnating wood, e.g. impregnation pretreatment, for example puncturing; Wood impregnation aids not directly involved in the impregnation process
    • B27K3/02Processes; Apparatus
    • B27K3/15Impregnating involving polymerisation including use of polymer-containing impregnating agents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルロース系基材等に用いた場合に、耐熱
性、耐水性、表面物性、含浸性のいずれにおいても優れ
た性能を発揮する熱ラジカル硬化性樹脂組成物およびそ
れを含む処理剤を提供する。 【解決手段】 本発明の熱ラジカル硬化性樹脂組成物
は、ラジカル重合性成分を90重量%を超えて含む熱ラ
ジカル硬化性樹脂組成物であって、前記ラジカル重合性
成分の5重量%以上が特定構造を有するアクリル酸系誘
導体であり、且つ、前記ラジカル重合性成分の5重量%
以上が、エステル結合に直接結合した重合性不飽和二重
結合を有する、不飽和ポリエステル、エポキシ(メタ)
アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウ
レタン(メタ)アクリレート、及び、架橋性(メタ)ア
クリルポリマーから選ばれる1種以上であることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種用途、特に、
セルロース系基材に好適に用いられる、熱ラジカル硬化
性樹脂組成物と処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭用家具、事務用家具や建築用内装材
などにおいては、木質合板、金属板やガラス板などから
なる基材の表面に高級感を持たせるために、木材単板
(突き板とも言う)や化粧紙を基材表面に積層すること
が行われている。そして、この表面化粧材(木質単板や
化粧紙など)の表面硬度を高め、耐湿性、耐水性、耐熱
性などを高めるために、処理剤を表面化粧材に浸透させ
ておいて基材に重ね合わせた後、上記処理剤を硬化させ
るか、表面化粧材に上記処理剤を浸透させておいて、そ
のまま、上記処理剤を硬化させる処理が行われている。
【0003】また、建材等として用いられるパーティク
ルボードやファイバーボードの分野においても、その構
成材料である木材チップやセルロース系ファイバーの耐
湿性、耐水性、耐熱性などを高めるために、木材チップ
やセルロース系ファイバーに上記処理剤を浸透硬化させ
ることが行われている。特に最近は、特定の樹脂成分を
必須とする樹脂組成物を使用すること(特開平10−1
58471号公報等)や、特定の単量体成分を木材に含
浸させること(特開平11−114914号公報)によ
り、前記の性能を向上させるべく検討がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
処理剤においては、上記の要求される性能、即ち、耐熱
性、耐水性、表面硬度等の表面物性、耐湿性、含浸性に
ついて、全てを十分に満足するものとは言い難い。例え
ば、特開平10−158471号公報には、アミノ樹脂
と特定のビニルエステル化合物を含有する硬化性樹脂組
成物が開示されているが、アミノ樹脂を必須成分として
いるために、耐水性の面で十分な性能を発揮していな
い。
【0005】また、特開平11−114914号公報に
は、特定の親水性ビニルモノマーを木材に含浸させ、硬
化させる処理方法が開示されているが、表面硬度等の表
面物性や、表面の質感において満足できるレベルにはな
かった。そこで、本発明の課題は、耐熱性、耐水性、表
面物性、含浸性のいずれにおいても優れた、熱ラジカル
硬化性樹脂組成物とそれを含む処理剤を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するべく、鋭意検討を行った。その結果、特定の熱
ラジカル重合性化合物と、エステル結合に直接結合した
重合性不飽和二重結合を有する特定の樹脂とが、それぞ
れ特定の割合で含まれるラジカル重合性成分を特定の割
合で含有する樹脂組成物が、上記の課題を全て解決でき
ることを見いだした。本発明はこのようにして完成され
た。
【0007】すなわち、本発明に係る熱ラジカル硬化性
樹脂組成物は、ラジカル重合性成分を90重量%を超え
て含む熱ラジカル硬化性樹脂組成物であって、前記ラジ
カル重合性成分の5重量%以上が下記一般式(1)で表
される化合物であり、且つ、前記ラジカル重合性成分の
5重量%以上が、エステル結合に直接結合した重合性不
飽和二重結合を有する、不飽和ポリエステル、エポキシ
(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレ
ート、ウレタン(メタ)アクリレート、及び、架橋性
(メタ)アクリルポリマーから選ばれる1種以上である
ことを特徴とする。
【0008】
【化2】
【0009】また、本発明に係る処理剤は、本発明の熱
ラジカル硬化性樹脂組成物を5重量%以上含むことを特
徴とする。さらに、本発明に係る処理方法は、本発明の
処理剤を用いてセルロース系基材を処理することを特徴
とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳細
に説明する。本発明に係る熱ラジカル硬化性樹脂組成物
は、ラジカル重合性成分を90重量%を超えて含む熱ラ
ジカル硬化性樹脂組成物であって、前記ラジカル重合性
成分の5重量%以上が下記一般式(1)で表される化合
物であり、且つ、前記ラジカル重合性成分の5重量%以
上が、エステル結合に直接結合した重合性不飽和二重結
合を有する、不飽和ポリエステル、エポキシ(メタ)ア
クリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレ
タン(メタ)アクリレート、及び、架橋性(メタ)アク
リルポリマーから選ばれる1種以上であることを特徴と
する。
【0011】
【化3】
【0012】(化合物(1))本発明に係る熱ラジカル
硬化性樹脂組成物に必須に含まれるラジカル重合性成分
は、前記一般式(1)で表される化合物を5重量%以上
の割合で含むことが必要であり、好ましくは10重量%
以上、より好ましくは15重量%以上、最も好ましくは
20重量%以上の割合である。
【0013】前記一般式(1)で表される化合物は、セ
ルロース系基材等に対する含浸性に非常に優れた親水性
化合物であり、また、熱硬化することによって優れた疎
水性を発揮するので、この化合物を5重量%以上の割合
で含むラジカル重合性成分を必須に含有する本発明の組
成物は、基材に用いた場合、優れた含浸性と疎水性を発
現する。一般式(1)で表される化合物の前記割合が5
重量%未満の場合は、基材に用いた場合、十分な含浸性
と疎水性が得られないので、好ましくない。
【0014】前記一般式(1)において、R6 が水素原
子の場合の具体例としては、例えば、メチル−α−ヒド
ロキシメチルアクリレート、エチル−α−ヒドロキシメ
チルアクリレート、n−ブチル−α−ヒドロキシメチル
アクリレート、2−エチルヘキシル−α−ヒドロキシメ
チルアクリレート、メチル−α−(1−ヒドロキシエチ
ル)アクリレート、エチル−α−(1−ヒドロキシエチ
ル)アクリレート、2−エチルヘキシル−α−(1−ヒ
ドロキシエチル)アクリレート等のアルキル−α−ヒド
ロキシアルキルアクリレート類が挙げられる。これらの
化合物の中でも、メチル−α−ヒドロキシメチルアクリ
レート、エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート、
n−ブチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート、2−
エチルヘキシル−α−ヒドロキシメチルアクリレート
が、本発明の効果をより発揮させる点で、特に好まし
い。
【0015】前記一般式(1)において、R6 が下記一
般式(2)で表される場合、その化合物は特に限定され
るものではないが、−CH2 (CHR7 n O−で表さ
れるオキシアルキレン基の繰り返し構造は、以下の構造
を有する。つまり、上記R7で表される置換基は、各オ
キシアルキレン基毎に独立して水素原子または有機残基
で構成されていてもよく、これらオキシアルキレン基
は、ブロックあるいはランダムに結合されていてもよ
い。そして、R7 としては、水素原子、メチル基、また
は、エチル基が好ましい。また、R1 で示される置換基
は、炭素数1〜18のアルキル基であることが好まし
く、R5 で示される置換基は、水素原子であることが好
ましい。
【0016】
【化4】
【0017】前記一般式(1)において、R6 が下記一
般式(3)で表される場合、その化合物は特に限定され
るものではないが、好ましくは、R1 で示される置換基
が、炭素数1〜8のアルキル基であり、R5 、R8 、R
9 で示される置換基が水素原子であり、nが4である。
【0018】
【化5】
【0019】前記一般式(1)において、R6 が下記一
般式(4)で表される場合、その化合物は特に限定され
るものではないが、好ましくは、R1 で示される置換基
が、炭素数1〜8のアルキル基であり、R5 で示される
置換基が水素原子、R10で示される置換基が水素原子、
11で示される置換基が水素原子または炭素数1〜6の
アルキル基である。
【0020】
【化6】
【0021】以上の場合の中でも、本発明において用い
る一般式(1)で表される化合物は、好ましくは、R6
が水素原子の場合である。上記一般式(1)で表される
化合物の飽和蒸気圧は、例えば従来の樹脂組成物に含ま
れているスチレン等の飽和蒸気圧と比較して、極端に小
さいか、若しくは、殆ど無視できる程度である。従っ
て、一般式(1)で表される化合物は、スチレン等と比
較して、臭気が少ないか、若しくは、臭気が殆ど感じら
れない。
【0022】なお、一般式(1)で表される化合物の合
成方法は、特に限定されるものではない。 (エステル結合に直接結合した重合性不飽和二重結合を
有する特定樹脂)本発明に係る熱ラジカル硬化性樹脂組
成物に必須に含まれるラジカル重合性成分は、さらに、
エステル結合に直接結合した重合性不飽和二重結合を有
する、不飽和ポリエステル、エポキシ(メタ)アクリレ
ート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン
(メタ)アクリレート、及び、架橋性(メタ)アクリル
ポリマーから選ばれる1種以上を5重量%以上の割合で
含むことが必要であり、好ましくは10重量%以上、よ
り好ましくは20重量%以上、最も好ましくは30重量
%以上の割合である。
【0023】前記エステル結合に直接結合した重合性不
飽和二重結合を有する、不飽和ポリエステル、エポキシ
(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレ
ート、ウレタン(メタ)アクリレート、及び、架橋性
(メタ)アクリルポリマーは、その特定構造より、熱ラ
ジカル硬化重合性が高く、得られる重合体の骨格が強固
で、耐熱性に優れたものとなる。さらに、本発明におい
ては、前記の一般式(1)で表される特定化合物と特定
の割合で併用することにより、本発明の組成物で処理し
た基材の表面物性や質感が優れたものとなる。特に、表
面硬度においては、優れた性能を付与することができ
る。従って、これら特定樹脂の少なくとも1種を5重量
%以上の割合で含むラジカル重合性成分を必須に含有す
る本発明の組成物は、基材に用いた場合、優れた耐熱性
と優れた表面物性を発現する。これら特定樹脂の前記割
合が5重量%未満の場合は、十分な耐熱性と表面物性が
得られないので、好ましくない。
【0024】本発明で用いることができる不飽和ポリエ
ステルは、α,β−不飽和二塩基酸および/またはその
無水物を含む二塩基酸と、多価アルコールとを縮合反応
させることによって、容易に得ることができる。上記の
二塩基酸としては、具体的には、例えば、マレイン酸、
無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン
酸、シトラコン酸等の、α,β−不飽和二塩基酸並びに
その無水物;フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無
水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水
フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、マ
ロン酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、1,12−ドデカン二酸、ダイマー酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカル
ボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナ
フタレンジカルボン酸無水物、4,4’−ビフェニルジ
カルボン酸等の、飽和二塩基酸並びにその無水物;等が
挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0025】二塩基酸は、α,β−不飽和二塩基酸およ
び/またはその無水物を含んでいればよい。α,β−不
飽和二塩基酸並びにその無水物(以下、α,β−不飽和
二塩基酸類と記す)は、一種類のみを用いてもよく、ま
た、二種類以上を併用してもよい。飽和二塩基酸並びに
その無水物(以下、飽和二塩基酸類と記す)は、必要に
応じて、α,β−不飽和二塩基酸類と併用される。飽和
二塩基酸類を併用する場合において、該飽和二塩基酸類
は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を用
いてもよい。また、飽和二塩基酸類を併用する場合にお
いて、二塩基酸におけるα,β−不飽和二塩基酸類の割
合は、0を越えて100モル%未満、好ましくは15モ
ル%以上100モル%未満である。
【0026】上記の多価アルコールとしては、具体的に
は、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,2−シクロヘキサン
ジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−
シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、ト
リメチロールプロパン、水素化ビスフェノールA、ビス
フェノールAのアルキレンオキシド(例えばエチレンオ
キシド、プロピレンオキシド等)付加物等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。これら化合物は、一
種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用して
もよい。二塩基酸に対する多価アルコールの割合は、特
に限定されるものではない。
【0027】上記の二塩基酸と多価アルコールとを縮合
反応させることにより、不飽和ポリエステルが生成す
る。両者を縮合反応させる際の反応方法並びに反応条件
等は、特に限定されるものではないが、反応温度並びに
反応時間は、縮合反応が完結するように設定することが
好ましい。また、該反応においては、必要に応じて、縮
合反応を促進させる触媒、或いは、消泡剤等の添加剤を
反応系に共存させることができる。触媒や添加剤の使用
量は、特に限定されるものではない。尚、二塩基酸、多
価アルコール、および、触媒等の混合順序は、特に限定
されるものではない。また、縮合反応は、窒素やヘリウ
ム等の不活性ガスの雰囲気下で行うことがより好まし
い。
【0028】上記の方法により、不飽和ポリエステルが
得られる。不飽和ポリエステルは、一種類のみを用いて
もよく、また、二種類以上を併用してもよい。上記不飽
和ポリエステルの数平均分子量(Mn)は、500〜6
000の範囲内が好ましい。数平均分子量が6000よ
りも大きい不飽和ポリエステルは、粘度が高くなるの
で、該不飽和ポリエステルや、これを含む樹脂組成物の
取り扱い性が低下する場合がある。
【0029】本発明において用いることができるエポキ
シ(メタ)アクリレートは、分子内にエポキシ基を2つ
以上有する多官能エポキシ化合物と、不飽和一塩基酸
と、必要に応じて多塩基酸とをエステル化触媒の存在下
でエステル化反応させることによって、容易に得ること
ができる。上記の多官能エポキシ化合物としては、例え
ば、ビスフェノール型エポキシ化合物、水素化ビスフェ
ノール型エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ化合
物、水素化ノボラック型エポキシ化合物、および、上記
ビスフェノール型エポキシ化合物やノボラック型エポキ
シ化合物が有する水素原子の一部を、臭素原子や塩素原
子等のハロゲン原子で置換してなるハロゲン化エポキシ
化合物等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。これら化合物は、一種類のみを用いてもよく、ま
た、二種類以上を併用してもよい。
【0030】ビスフェノール型エポキシ化合物として
は、具体的には、例えば、エピクロルヒドリンまたはメ
チルエピクロルヒドリンと、ビスフェノールAまたはビ
スフェノールFとの反応によって得られるグリシジルエ
ーテル型のエポキシ化合物;エピクロルヒドリンまたは
メチルエピクロルヒドリンと、ビスフェノールAのアル
キレンオキシド付加物との反応によって得られるエポキ
シ化合物;等が挙げられるが、特に限定されるものでは
ない。
【0031】水素化ビスフェノール型エポキシ化合物と
しては、具体的には、例えば、エピクロルヒドリンまた
はメチルエピクロルヒドリンと、水素化ビスフェノール
Aまたは水素化ビスフェノールFとの反応によって得ら
れるグリシジルエーテル型のエポキシ化合物;エピクロ
ルヒドリンまたはメチルエピクロルヒドリンと、水素化
ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物との反応
によって得られるエポキシ化合物;等が挙げられるが、
特に限定されるものではない。
【0032】ノボラック型エポキシ化合物としては、具
体的には、例えば、エピクロルヒドリンまたはメチルエ
ピクロルヒドリンと、フェノールノボラックまたはクレ
ゾールノボラックとの反応によって得られるエポキシ化
合物等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
水素化ノボラック型エポキシ化合物としては、具体的に
は、例えば、エピクロルヒドリンまたはメチルエピクロ
ルヒドリンと、水素化フェノールノボラックまたは水素
化クレゾールノボラックとの反応によって得られるエポ
キシ化合物等が挙げられるが、特に限定されるものでは
ない。
【0033】多官能エポキシ化合物の平均エポキシ当量
は、特に限定されるものではないが、150〜900の
範囲内がより好ましく、150〜500の範囲内が特に
好ましい。平均エポキシ当量が900を越える多官能エ
ポキシ化合物を用いたエポキシ(メタ)アクリレート
は、粘度が高くなる場合がある。従って、該エポキシ
(メタ)アクリレートや、これを含む樹脂組成物の取り
扱い性が低下する場合がある。
【0034】上記の不飽和一塩基酸は、分子内に、少な
くとも1つのラジカル重合性二重結合を有する一塩基酸
である。不飽和一塩基酸としては、具体的には、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、桂皮酸、クロトン酸、
ソルビン酸、および、不飽和二塩基酸のハーフエステル
等が挙げられるが、特に限定されるものではない。ま
た、該ハーフエステルとしては、具体的には、例えば、
マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノプロピル、マレ
イン酸モノブチル等が挙げられるが、特に限定されるも
のではない。これら化合物は、一種類のみを用いてもよ
く、また、二種類以上を併用してもよい。上記例示の化
合物のうち、アクリル酸、メタクリル酸が、入手が容易
であるので、より好ましい。
【0035】上記の多塩基酸は、分子内にカルボキシル
基を2つ以上有する化合物であればよい。多塩基酸とし
ては、具体的には、例えば、前記例示の二塩基酸、無水
トリメリト酸等が挙げられるが、特に限定されるもので
はない。これら化合物は、必要に応じて用いればよい。
多官能エポキシ化合物と、不飽和一塩基酸および多塩基
酸との割合は、特に限定されるものではないが、多官能
エポキシ化合物が有するエポキシ基と、不飽和一塩基酸
および多塩基酸が有する合計のカルボキシル基との比率
が、1:1.2〜1.2:1の範囲内となるように、両
者の割合を設定すればよい。
【0036】エステル化触媒としては、具体的には、例
えば、トリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルア
ミン、N,N−ジメチルアニリン等の三級アミン類;ト
リメチルベンジルアンモニウムクロライド、ピリジニウ
ムクロライド等の四級アンモニウム塩;トリフェニルホ
スフィン、テトラフェニルホスフォニウムクロライド、
テトラフェニルホスフォニウムブロマイド、テトラフェ
ニルホスフォニウムヨーダイド等のホスフォニウム化合
物;p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類;オクテ
ン酸亜鉛等の有機金属塩;等が挙げられるが、特に限定
されるものではなく、一般的なエステル化触媒を用いる
ことができる。これら化合物は、一種類のみを用いても
よく、また、二種類以上を併用してもよい。エステル化
触媒の使用量は、特に限定されるものではない。
【0037】上記の多官能エポキシ化合物と、不飽和一
塩基酸と、必要に応じて多塩基酸とをエステル化触媒の
存在下でエステル化反応させることにより、エポキシ
(メタ)アクリレートが生成する。エステル化反応させ
る際の反応方法並びに反応条件等は、特に限定されるも
のではない。また、エステル化反応においては、多官能
エポキシ化合物や不飽和一塩基酸等の重合によるゲル化
を防止するために、重合禁止剤や前記の分子状酸素を反
応系に添加することがより好ましい。尚、多官能エポキ
シ化合物、不飽和一塩基酸、多塩基酸、および、エステ
ル化触媒の混合順序は、特に限定されるものではない。
【0038】上記の重合禁止剤としては、具体的には、
例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、p−
t−ブチルカテコール、2−t−ブチルハイドロキノ
ン、トルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ナフトキ
ノン、メトキシハイドロキノン、ハイドロキノンモノメ
チルエーテル、フェノチアジン、ナフテン酸銅等が挙げ
られるが、特に限定されるものではない。これら化合物
は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併
用してもよい。そして、上記のゲル化を充分に防止する
ためには、重合禁止剤と分子状酸素とを併用することが
特に好ましい。
【0039】上記の方法により、エポキシ(メタ)アク
リレートが得られる。エポキシ(メタ)アクリレート
は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併
用してもよい。上記エポキシ(メタ)アクリレートの数
平均分子量は、900〜5000の範囲内が好ましく、
1300〜2500の範囲内がより好ましい。数平均分
子量が900よりも小さいエポキシ(メタ)アクリレー
トを含む樹脂組成物は、硬化時における表面の乾燥性が
低下する場合がある。また、該樹脂組成物を硬化させて
なる硬化物の機械的強度等の各種物性が低下する場合が
ある。一方、数平均分子量が5000よりも大きいエポ
キシ(メタ)アクリレートは、粘度が高くなるので、該
エポキシ(メタ)アクリレートや、これを含む樹脂組成
物の取り扱い性が低下する場合がある。また、該樹脂組
成物の硬化性が不良となる場合もある。
【0040】本発明において用いることができるポリエ
ステル(メタ)アクリレートは、飽和ポリエステルまた
は前記の不飽和ポリエステルと、(メタ)アクリロイル
基含有化合物とをエステル化反応させることによって、
容易に得ることができる。上記飽和ポリエステルや不飽
和ポリエステルの数平均分子量は、500〜3000の
範囲内が好ましい。数平均分子量が3000よりも大き
い飽和ポリエステルや不飽和ポリエステルを用いたポリ
エステル(メタ)アクリレートは、粘度が著しく高くな
る場合がある。従って、該ポリエステル(メタ)アクリ
レートや、これを含む樹脂組成物の取り扱い性が低下す
る場合がある。尚、該飽和ポリエステルは、前記の飽和
二塩基酸類と多価アルコールとを縮合反応させることに
よって、容易に得ることができる。飽和ポリエステルを
得る際の反応方法並びに反応条件等は、不飽和ポリエス
テルを得る際の反応方法並びに反応条件等と同様であ
る。
【0041】上記の(メタ)アクリロイル基含有化合物
は、飽和ポリエステルまたは不飽和ポリエステルが有す
る、末端水酸基または末端カルボキシル基とエステル化
反応する化合物である。即ち、(メタ)アクリロイル基
含有化合物とは、該末端水酸基と反応する前記の不飽和
一塩基酸、並びに、該末端カルボキシル基と反応する不
飽和グリシジルエステル化合物を示す。不飽和グリシジ
ルエステル化合物としては、具体的には、例えば、グリ
シジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテ
ル等が挙げられるが、特に限定されるものではない。こ
れら化合物は、一種類のみを用いてもよく、また、二種
類以上を併用してもよい。飽和ポリエステルまたは不飽
和ポリエステルに対する(メタ)アクリロイル基含有化
合物の割合は、特に限定されるものではない。
【0042】上記の飽和ポリエステルまたは不飽和ポリ
エステルと、(メタ)アクリロイル基含有化合物とをエ
ステル化反応させることにより、ポリエステル(メタ)
アクリレートが生成する。エステル化反応させる際の反
応方法並びに反応条件等は、特に限定されるものではな
いが、反応温度並びに反応時間は、エステル化反応が完
結するように設定することが好ましい。また、該反応に
おいては、反応を促進させるために、前記のエステル化
触媒を用いることがより好ましい。エステル化触媒の使
用量は、特に限定されるものではない。さらに、エステ
ル化反応においては、重合によるゲル化を防止するため
に、前記の重合禁止剤や分子状酸素を反応系に添加する
ことがより好ましい。
【0043】また、エステル化反応させる際には、必要
に応じて、溶媒を用いてもよい。該溶媒としては、具体
的には、例えば、トルエン等の芳香族炭化水素等が挙げ
られるが、上記反応を阻害するものでなければ、特に限
定されるものではない。溶媒の使用量や、反応後の溶媒
の除去方法は、特に限定されるものではない。尚、上記
エステル化反応においては、水やアルコールが副生す
る。それゆえ、反応を促進させるためには、副生物であ
る水やアルコールを反応系から除去することがより好ま
しい。除去方法は、特に限定されるものではない。
【0044】上記の方法により、ポリエステル(メタ)
アクリレートが得られる。ポリエステル(メタ)アクリ
レートは、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以
上を併用してもよい。本発明において用いることができ
るウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、ポリイソ
シアネート化合物と、水酸基含有(メタ)アクリレート
化合物とをウレタン化反応させることによって、;また
は、ポリイソシアネート化合物と、ポリオール化合物
と、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物とをウレタ
ン化反応させることによって、;さらには、ポリオール
化合物と、不飽和イソシアネート化合物とをウレタン化
反応させることによって、容易に得ることができる。
【0045】上記のポリイソシアネート化合物として
は、具体的には、例えば、2,4−トリレンジイソシア
ネートおよびその水素化物、2,4−トリレンジイソシ
アネートの異性体およびそれらの水素化物、ジフェニル
メタンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネートの3量体、イソホロンジイ
ソシアネート、キシレンジイソシアネート、水素化キシ
レンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート、トリジンジイソシアネート、ナフタレンジ
イソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネー
ト;或いは、ミリオネートMR、コロネートL(商品
名,何れも日本ポリウレタン工業株式会社製);バーノ
ックD−750、クリスボンNX(商品名,何れも大日
本インキ化学工業株式会社製);デスモジュールL(商
品名,住友バイエル株式会社製);タケネートD102
(商品名,武田薬品工業株式会社製);等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。これら化合物は、一
種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用して
もよい。上記例示の化合物のうち、ジイソシアネート化
合物がより好ましい。
【0046】上記の水酸基含有(メタ)アクリレート化
合物は、分子内に少なくとも1つの水酸基を有する(メ
タ)アクリレート化合物であればよい。該水酸基含有
(メタ)アクリレート化合物としては、具体的には、例
えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられるが、特
に限定されるものではない。これら化合物は、一種類の
みを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよ
い。
【0047】上記のポリオール化合物としては、具体的
には、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステル
ポリオール、ポリブタジエンポリオール、ビスフェノー
ルAのアルキレンオキシド(例えばエチレンオキシド、
プロピレンオキシド等)付加物等が挙げられるが、特に
限定されるものではない。これら化合物は、一種類のみ
を用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
また、上記ポリエーテルポリオールの数平均分子量は、
300〜5000の範囲内が好ましく、500〜300
0の範囲内がより好ましい。ポリエーテルポリオールと
しては、具体的には、例えば、ポリオキシエチレングリ
コール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール、ポリオキシメチレングリコール等
が挙げられるが、特に限定されるものではない。また、
上記ポリエステルポリオールの数平均分子量は、100
0〜3000の範囲内が好ましい。
【0048】上記の不飽和イソシアネート化合物は、分
子内に少なくとも1つの(イソシアネート基以外の)重
合性不飽和結合を有するイソシアネート化合物であれば
よい。該不飽和イソシアネート化合物としては、具体的
には、例えば、メタクリロイルオキシメチルイソシアネ
ート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネー
ト;或いは、前記ポリイソシアネート化合物と水酸基含
有(メタ)アクリレート化合物とをモル比1:1でウレ
タン化反応させてなる、(メタ)アクリロイル基および
イソシアネート基を有するイソシアネート化合物;等が
挙げられるが、特に限定されるものではない。これら化
合物は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上
を併用してもよい。
【0049】上記のポリイソシアネート化合物と、水酸
基含有(メタ)アクリレート化合物とをウレタン化反応
させることにより、;または、ポリイソシアネート化合
物と、ポリオール化合物と、水酸基含有(メタ)アクリ
レート化合物とをウレタン化反応させることにより、;
さらには、ポリオール化合物と、不飽和イソシアネート
化合物とをウレタン化反応させることにより、ウレタン
(メタ)アクリレートが生成する。ウレタン化反応させ
る際の反応方法並びに反応条件等は、特に限定されるも
のではないが、反応温度並びに反応時間は、ウレタン化
反応が完結するように設定することが好ましい。そし
て、例えば、ポリイソシアネート化合物と、ポリオール
化合物と、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物とを
ウレタン化反応させる場合には、先ず、ポリイソシアネ
ート化合物が有するイソシアネート基と、ポリオール化
合物が有する水酸基との比(イソシアネート基/水酸
基)が3.0〜2.0の範囲内となるようにして両者を
ウレタン化反応させて、イソシアネート基を末端に有す
るプレポリマーを生成し、次いで、該プレポリマーが有
するイソシアネート基と、水酸基含有(メタ)アクリレ
ート化合物が有する水酸基とがほぼ当量となるようにし
て両者をウレタン化反応させればよい。
【0050】また、該ウレタン化反応においては、反応
を促進させるために、ウレタン化触媒を用いることがよ
り好ましい。該ウレタン化触媒としては、具体的には、
例えば、トリエチルアミン等の三級アミン類、ジ−n−
ブチルスズジラウレート等の金属塩等が挙げられるが、
特に限定されるものではなく、一般的なウレタン化触媒
を用いることができる。ウレタン化触媒の使用量は、特
に限定されるものではない。さらに、ウレタン化反応に
おいては、重合によるゲル化を防止するために、前記の
重合禁止剤や分子状酸素を反応系に添加することがより
好ましい。
【0051】上記の方法により、ウレタン(メタ)アク
リレートが得られる。ウレタン(メタ)アクリレート
は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併
用してもよい。上記ウレタン(メタ)アクリレートの数
平均分子量は、800〜8000の範囲内が好ましく、
1000〜5000の範囲内がより好ましい。数平均分
子量が800よりも小さいウレタン(メタ)アクリレー
トを含む樹脂組成物は、硬化時における表面の乾燥性が
低下する場合がある。また、該樹脂組成物を硬化させて
なる硬化物の機械的強度等の各種物性が低下する場合が
ある。一方、数平均分子量が8000よりも大きいウレ
タン(メタ)アクリレートは、粘度が著しく高くなるの
で、該ウレタン(メタ)アクリレートや、これを含む樹
脂組成物の取り扱い性が低下する場合がある。また、該
樹脂組成物の硬化性が不良となる場合もある。
【0052】本発明において用いることができる架橋性
(メタ)アクリルポリマーは、例えば、不飽和一塩基酸
と、必要に応じて不飽和多塩基酸とを含む重合性単量体
を、重合開始剤の存在下で重合させた後、一分子中に酸
基とエステル結合を生成するような反応性基と重合性不
飽和基を有する化合物をエステル化触媒の存在下でエス
テル化反応させることによって、;または、重合性単量
体と水酸基含有重合性単量体とを重合開始剤の存在下で
重合させた後、不飽和一塩基酸と、必要に応じて不飽和
多塩基酸とをエステル化触媒の存在下でエステル化反応
させることによって、容易に得ることができる。
【0053】上記の重合性単量体としては、例えば、
(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、n
―ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、シクロへキシル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール
(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)ア
クリレート、アリル(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリル酸エステル類;ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート等の塩基性(メタ)アクリレート類;2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ
ル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;グリシジル
(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アク
リル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド類;(メ
タ)アクリロニトリル、(メタ)アクロレイン等の(メ
タ)アクリル系単量体;スチレン、ビニルトルエン等の
スチレン類;酢酸ビニル等のビニルエステル類;エチル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエー
テル類;アリルアルコール、アリルグリシジルエーテル
等のアリル化合物;クロトン酸、マレイン酸モノエステ
ル等の不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸およびそれらの酸の
無水物;ジエチルマレエート、ジエチルフマレート等の
不飽和カルボン酸エステル類;N−フェニルマレイミ
ド、N−シクロへキシルマレイミド等のN−置換マレイ
ミド類等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。これら化合物は、一種類のみを用いてもよく、ま
た、二種類以上を併用しても良い。
【0054】上記の一分子中に酸基とエステル結合を生
成するような反応性基と重合性不飽和基を有する化合物
は、グリシジル(メタ)アクリレートや、アリルグリシ
ジルエーテル等が挙げられるが、特に限定されるもので
はない。これら化合物は、一種類のみを用いてもよく、
また、二種類以上を併用しても良い。また、上記不飽和
一塩基酸並びに不飽和多塩基酸は、前記の不飽和一塩基
酸並びに不飽和多塩基酸が、挙げられる。
【0055】上記の重合性単量体を重合させてなる(メ
タ)アクリルポリマー中に存在する水酸基またはカルボ
キシル基と、不飽和一塩基酸または一分子中に酸基とエ
ステル結合を生成するような反応性基と重合性不飽和基
を有する化合物とをエステル化反応させることにより、
架橋性(メタ)アクリルポリマーが生成する。エステル
化反応させる際の反応方法並びに反応条件等は、特に限
定されるものではないエステル化反応が完結するように
設定することが好ましい。また、該反応においては、反
応を促進させるために、前記のエステル化触媒を用いる
ことがより好ましい。触媒の使用量は、特に限定される
ものではない。
【0056】さらに、重合によるゲル化を防止するため
に、前記の重合禁止剤や分子状酸素を反応系に添加する
ことがより好ましい。上記の方法により、架橋性(メ
タ)アクリルポリマーが得られる。架橋性(メタ)アク
リルポリマーは、一種類のみを用いてもよく、また、二
種類以上を使用してもよい。上記架橋性(メタ)アクリ
ルポリマーの数平均分子量は、1000〜100000
0の範囲内が好ましく、2000〜50000の範囲内
がより好ましい。数平均分子量が50000を超える
と、粘度が高くなるので、該(メタ)アクリルポリマー
や、これを含む樹脂組成物の取り扱い性が低下する場合
がある。
【0057】本発明のラジカル重合性成分中の前記一般
式(1)で表される化合物とエステル結合に直接結合し
た重合性不飽和二重結合を有する前記特定樹脂との組成
比は、本発明の組成物全量を100重量%とした場合、
好ましくは、一般式(1)で表される化合物が5〜95
重量%であるのに対して、エステル結合に直接結合した
重合性不飽和二重結合を有する前記特定樹脂が95〜5
重量%、より好ましくは、一般式(1)で表される化合
物が10〜90重量%であるのに対して、エステル結合
に直接結合した重合性不飽和二重結合を有する前記特定
樹脂が90〜10重量%、さらに好ましくは、一般式
(1)で表される化合物が20〜80重量%であるのに
対して、エステル結合に直接結合した重合性不飽和二重
結合を有する前記特定樹脂が80〜20重量%、最も好
ましくは、一般式(1)で表される化合物が30〜80
重量%であるのに対して、エステル結合に直接結合した
重合性不飽和二重結合を有する前記特定樹脂が70〜2
0重量%である。この組成比は、所望の目的(例えば、
セルロース基材の種類等に依存する含浸性や作業性、あ
るいは、硬化後の塗膜物性等)により調整可能である。 (その他のラジカル重合性成分)本発明に係る熱ラジカ
ル硬化性樹脂組成物は、ラジカル重合性成分を90重量
%を超えて含む熱ラジカル硬化性樹脂組成物であって、
上述の様に、前記ラジカル重合性成分の5重量%以上が
前記一般式(1)で表される化合物であり、且つ、前記
ラジカル重合性成分の5重量%以上が、エステル結合に
直接結合した重合性不飽和二重結合を有する、不飽和ポ
リエステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエス
テル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレ
ート、及び、架橋性(メタ)アクリルポリマーから選ば
れる1種以上であるが、これらの必須化合物や樹脂以外
に、ラジカル重合性成分として、その他のラジカル重合
性成分を含んでいてもよい。
【0058】前記その他のラジカル重合性成分として
は、ラジカル重合性を有する不飽和基含有ポリマー(オ
リゴマーやマクロモノマーの概念を含む)、ラジカル重
合性モノマーの少なくとも1種以上からなるものであれ
ば特に限定されないが、例えば、ラジカル重合性を有す
る不飽和基含有ポリマーとしては、ポリエーテル(メ
タ)アクリレート、ポリブタジエンジアクリレート、そ
の他のラジカル重合性マクロモノマー等が挙げられる。
また、(メタ)アクリロイル基の代わりに、ビニルエー
テル基、プロペニルエーテル基、アリル基を含有するポ
リマーを使用することができる。ラジカル重合性モノマ
ーとしては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−
クロロスチレン、α−メチルスチレン、2−ビニルピリ
ジン、ジビニルベンゼン等のビニルモノマー;アクリル
酸、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ステアリル
アクリレート、ラウリル/トリデシルアクリレート、2
ーヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、
テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレ
ングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート、ポリエステル型ジアクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物、
オリゴエステルアクリレート、ペンタエリスリトールア
クリレートポリファンクショナルモノマー、N−メチロ
ールアクリルアミド、N,N′−ジメチルアクリルアミ
ド、ジアセトンアクリルアミド、メチルメタクリレー
ト、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレー
ト、ステアリルメタクリレート、C12〜C13アルキルメ
タクリレート、C12〜C13アルキルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
メタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリ
レート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレー
ト、2−エトキシエチルメタクリレート、テトラヒドロ
フルフリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グ
リシジルメタクリレート、ポリエチレングリコールジメ
タクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリ
メチロールエタントリメタクリレート、トリメチロール
プロパントリメタクリレート、ジメチルアミノエチルメ
タクリレートの四量体混合物、ジメチルアミノエチルメ
タクリレート/塩化メチルの四量体混合物、ジメチルア
ミノエチルメタクリレート/ジメチル硫酸の四量体混合
物、アリルグリシジルエーテル、N−メチロールメタク
リルアミド、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエ
トキシフェニル)プロパン等のアクリル化合物;その
他、ラジカル重合性を示す置換エチレン化合物が挙げら
れる。その中でも、スチレン、ビニルトルエン等の芳香
族不飽和単量体、メチルメタクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート等の(メタ)アクリレートモノマー
が好ましい。
【0059】その他のラジカル重合性成分の好ましい含
有量は、前記のエステル結合に直接結合した重合性不飽
和二重結合を有する特定樹脂の量を100重量%とした
場合、0〜60重量%、より好ましくは20〜50重量
%である。 (熱ラジカル硬化性樹脂組成物)本発明に係る熱ラジカ
ル硬化性樹脂組成物は、前記ラジカル重合性成分を90
重量%を超えて含むことを特徴とする。
【0060】すなわち、本発明に係る熱ラジカル硬化性
樹脂組成物は、十分に優れた熱ラジカル硬化性を発現す
るために、組成物全体の90重量%を超えた割合を前記
ラジカル重合性成分で占めることが必要であるが、組成
物全体の10重量%未満はラジカル重合性成分以外の硬
化性成分(以下、非ラジカル硬化性成分と称す)であっ
ても良い。
【0061】上記非ラジカル硬化性成分としては、ラジ
カル重合性を有さない硬化性の単量体あるいは重合体成
分であれば特に限定されないが、例えば、ビスフェノー
ルA、ジグリシジルエーテル、ノボラック型エポキシや
脂環式エポキシ等のエポキシ化合物の他、ポリオール化
合物/ポリイソシアネート化合物の混合物、活メチロー
ル基等の反応性水酸基を末端および/または側鎖に持つ
化合物、フェノール化合物、アミノ樹脂、オキサゾリン
基含有化合物等が挙げられる。これらの非ラジカル硬化
性成分の量は、組成物全体の10重量%未満が好ましい
が、さらに好ましくは5重量%以下であり、3%以下が
さらにより好ましい。これら非ラジカル硬化性成分は、
硬化が遅く、10重量%以上含む場合は、未反応部分が
残り、耐水性等の面で十分な性能を発揮できないため、
好ましくない。 (処理剤)本発明に係る処理剤は、本発明に係る上記の
熱ラジカル硬化性樹脂組成物を5重量%以上含むことを
特徴としており、必要に応じ、硬化性を有しない樹脂、
溶剤等を含んでいてもよい。
【0062】上記硬化性を有しない樹脂としては、特に
限定されないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレ
ンのようなポリオレフィン、ポリエチレングリコールや
ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコー
ル、飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリメチル(メ
タ)アクリレート、ポリビニルエーテル、ポリビニルピ
ロリドン、アセチルセルロースやニトロセルロース等が
挙げられる。これら化合物は、一種類のみを用いてもよ
く、また、二種類以上を併用してもよい。これら硬化性
を有しない樹脂の使用量は、本発明の組成物100重量
部に対して、2〜40重量部が好ましく、4〜30重量
部がより好ましい。
【0063】上記溶剤としては、特に限定されないが、
例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコー
ルモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類、エ
チレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチ
レングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのグ
リコールエーテルアセテート類、トルエン、キシレンな
どの芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの
酢酸エステル類などがあり、これらの溶媒を単独あるい
は混合して使用する。さらに、前記溶剤には、N−メチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−
メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジ
メチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキ
シルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプ
ロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノー
ル、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチ
ル、シュウ酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチ
レン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテート
等の高沸点溶剤を1種以上添加することもできる。溶剤
を含むことにより、処理剤を基材に含浸させたり塗布し
たりする際の作業性が向上し易く、また、含浸・塗布を
行った場合の本発明の効果も向上し易い場合がある。さ
らに、本発明の処理剤に必須に含まれる化合物(1)は
揮発性が低いため、溶剤を含んだ状態で本発明の処理剤
を使用(例えば、塗布)し、その後に溶剤を揮発させる
場合に、化合物(1)は十分に残存できる。上記溶剤の
使用量は、特に限定されないが、本発明の組成物100
重量部に対して、好ましくは1〜50重量%、より好ま
しくは、3〜30重量%である。また、処理剤を塗布し
た基材の乾燥条件は、使用される溶剤の沸点等を考慮
し、設定することが可能である。
【0064】また、本発明に係る処理剤は、保存安定性
を向上させるために、或いは、硬化速度等の硬化性を調
整するために、前述の重合禁止剤を含んでいてもよい。
また、本発明に係る処理剤は、必要に応じて、即ち、樹
脂組成物を硬化してなる硬化物に要求される各種物性等
に応じて、補強材、副資材(添加剤)等をさらに含んで
いてもよい。上記の補強材としては、例えば、ガラス繊
維;ポリアラミドやポリエステル等の有機繊維;炭素繊
維;等の繊維が挙げられ、これら繊維は、チョップドス
トランドや不織布、織布の形態で用いることができる。
上記の副資材としては、具体的には、例えば、無機充填
剤、有機充填剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、
レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、増
粘剤、低収縮化剤、骨剤、顔料や染料等の着色剤等が挙
げられる。また、無機充填剤としては、具体的には、例
えば、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、クレー、
タルク、アルミナ、シリカ等が挙げられる。尚、補強
材、副資材等の添加量や添加方法は、特に限定されるも
のではなく、用途等に応じて適宜設定すればよいが、例
えば、本発明の組成物100重量部に対して、補強材の
場合は50〜5000重量部、紫外線吸収剤や酸化防止
剤の場合は5ppm〜5重量%の範囲内で使用すればよ
い。
【0065】本発明に係る処理剤は、加熱することによ
り、あるいは常温で、ラジカル重合が開始されるので、
容易に硬化させることができる。そして、処理剤には、
使用時に、即ち、硬化を行わせる際に、加熱硬化型の硬
化剤を添加・混合することがより好ましい。なお、用途
によっては、光硬化型の硬化剤を併用してもよい。上記
加熱硬化型の硬化剤としては、具体的には、例えば、ジ
イソプロピルパーオキシジカーボネート、ベンゾイルパ
ーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、シ
クロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラ
メチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、
t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t
−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シネオジケネート、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、クメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物;
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビスジエチルバレロニトリル等のアゾ化合物;等が挙
げられるが、特に限定されるものではない。
【0066】上記光硬化型の硬化剤(光増感剤)として
は、具体的には、例えば、ベンゾインエチルエーテル、
ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチ
ルエーテル等のベンゾインエーテル類;ジメトキシフェ
ニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン等のベンジルケタール類;ジエトキシアセ
トフェノン等のアセトフェノン類;ベンゾフェノン、ベ
ンジル、2−クロロチオキサントン等のケトン類;アン
トラキノン、メチルフェニルグリオキシレート;等が挙
げられるが、特に限定されるものではない。
【0067】これら硬化剤は、一種類のみを用いてもよ
く、また、二種類以上を併用してもよい。硬化剤の添加
量や添加方法は、特に限定されるものではなく、処理剤
の組成等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、処理
剤100重量部に対して、硬化剤を0.5重量部〜5重
量部の範囲内で添加すればよい。さらに、加熱硬化型の
硬化剤を用いる場合には、硬化(ラジカル重合)をより
一層促進させる硬化促進剤を必要に応じて併用すること
ができる。上記の硬化促進剤としては、例えば、オクテ
ン酸コバルト等の有機金属塩、有機アミン類、β−ジケ
トン類等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。これら硬化促進剤は、一種類のみを用いてもよく、
また、二種類以上を併用してもよい。尚、硬化促進剤の
添加量や添加方法は、特に限定されるものではなく、処
理剤の組成、硬化剤の種類等に応じて適宜設定すればよ
い。
【0068】本発明に係る樹脂組成物あるいは処理剤
は、以上のように、前記一般式(1)で表される化合物
と、特定の硬化性樹脂とを含んでなる構成である。前記
一般式(1)で表される化合物の飽和蒸気圧は、従来の
樹脂組成物に含まれているスチレン等の飽和蒸気圧と比
較して、極端に小さいか、若しくは、殆ど無視できる程
度である。
【0069】これにより、低臭気の樹脂組成物あるいは
処理剤を提供することができる。該樹脂組成物あるいは
処理剤は、使用時や取り扱い時に発生する臭気が少ない
か、若しくは、殆ど感じられない程度であるので、作業
環境を良好な状態に保つことができると共に、作業現場
の周囲(環境問題)も良好な状態に保つことができる。
また、本発明にかかる樹脂組成物あるいは処理剤は、そ
れに含まれるラジカル重合性成分として、前記一般式
(1)で表される化合物以外の、その他の低臭気単量体
を含んでもよい。例えば、前述のその他のラジカル重合
性成分として挙げた、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2ーヒドロキシエチルメタクリレート、2ーヒドロ
キシプロピルアクリレート、2ーヒドロキシプロピルメ
タクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレー
ト等であるが、特に限定されず、また、これらは1種類
のみを用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0070】以上述べたように、本発明に係る熱ラジカ
ル硬化性樹脂組成物は、ラジカル重合性成分を90重量
%を超えて含む熱ラジカル硬化性樹脂組成物であって、
前記ラジカル重合性成分の5重量%以上が前記一般式
(1)で表される化合物であり、且つ、前記ラジカル重
合性成分の5重量%以上が、エステル結合に直接結合し
た重合性不飽和二重結合を有する、不飽和ポリエステ
ル、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メ
タ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、及
び、架橋性(メタ)アクリルポリマーから選ばれる1種
以上であることを特徴とする。このように、本発明の熱
ラジカル硬化性樹脂組成物あるいはそれを含む本発明の
処理剤は、セルロース系基材等に対する含浸性に非常に
優れ、また、熱硬化することによって優れた疎水性を発
揮する特定の化合物(1)と、熱ラジカル硬化重合性が
高く、得られる重合体の骨格が強固で耐熱性に優れたも
のとなる、エステル結合に直接結合した重合性不飽和二
重結合を有する特定の樹脂とを、特定割合で含むことに
より、セルロース系基材等に用いた場合に、その含浸
性、疎水性、耐熱性が非常に優れている。さらに、前記
の一般式(1)で表される特定の化合物とエステル結合
に直接結合した重合性不飽和二重結合を有する特定の樹
脂とを、特定の割合で併用することにより、本発明の処
理剤で処理した基材の表面物性や質感が従来に比べて優
れたものとなる。特に、表面硬度においては、優れた性
能を付与することができる。
【0071】本発明に係る樹脂組成物を硬化してなる硬
化物は、一般的な合成樹脂、金属、木、ガラス等の各種
基材に対する密着性に優れている。つまり、合成樹脂等
の基材に本発明の樹脂組成物を含む処理剤を、例えば塗
布等した後、該樹脂組成物を硬化させることにより、合
成樹脂等の基材との密着性に優れた硬化物を得ることが
できる。
【0072】なお、樹脂組成物あるいは処理剤の硬化方
法は、特に限定されるものではない。 (用途)本発明に係る熱ラジカル硬化性樹脂組成物ある
いはそれを含む本発明の処理剤は、通常一般に用いられ
ている組成物と同様、木質単板、化粧紙、積層合板、木
材チップ、木質ファイバー等のセルロース系材料;各種
FRP成形品;プレス用、注形用、ボタン用、化粧板用
樹脂、或いは絶縁ワニス用樹脂;プラスチック、金属、
ガラス、セラミックス、パーティクルボード、コンクリ
ート、アスファルト等各種基材用のコーティング材;土
木建築用、塗料用樹脂;パテ、シーリング剤、接着剤、
ケミカルアンカー用樹脂、印刷インキバインダー、光造
形用樹脂、ソルダーレジスト用樹脂、フォトレジスト用
樹脂、印刷版用樹脂等に使用することができる。特に、
セルロース系基材に用いることが好ましい。
【0073】パーティクルボードの木材チップやファイ
バーボードのセルロース系ファイバーが処理対象となる
場合は、本発明の組成物あるいは処理剤は木材チップや
セルロース系ファイバーの改質剤と結合剤を兼ねること
もできる。また、セルロース材料以外に、プラスチッ
ク、金属、ガラス、セラミックス等にもこの組成物ある
いは処理剤を用いることができる。なお、単なる表面コ
ーティングの場合は、本発明の樹脂組成物あるいは処理
剤を被処理材の表面に塗布しておいて硬化させるように
すれば良い。
【0074】また、本発明の樹脂組成物あるいは処理剤
によれば、加工を殆ど施していない木材に対しても、組
成物を浸透させて硬化処理することも可能である。上記
のように、セルロース系基材や木材基材の接着材、改質
材、あるいは結合材等も、本発明の好ましい実施形態で
ある。
【0075】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら
限定されるものではない。なお、実施例および比較例に
記載の「部」は、「重量部」を示す。 〔製造例1:エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレー
トの製造方法〕温度計、ガス吹き込み管、冷却管、攪拌
装置、および、水浴を備えた1000mlの4つ口フラ
スコに、エチルアクリレート400g(4モル)、35
重量%ホルムアルデヒド水溶液86g(1モル)、3級
アミン化合物としての30重量%トリメチルアミン水溶
液98g(0.5モル)、および、重合防止剤としての
p−メトキシフェノール0.4gを仕込んだ。エチルア
クリレートに対するp−メトキシフェノールの割合は1
000ppmであった。その後、上記の反応溶液に空気
を吹き込みながら、該反応溶液を60℃で3時間攪拌し
て反応させた。
【0076】反応終了後、反応溶液を有機層と水層とに
分液し、続いて有機層の分別蒸留を行い、73℃〜76
℃/5mmHgの留分として、無色透明液体のエチル−
α−ヒドロキシメチルアクリレートを111g得た。メ
チル−α−ヒドロキシメチルアクリレートと、n−ブチ
ル−α−ヒドロキシメチルアクリレートについても、上
記と同様の方法で合成した。 〔製造例2:不飽和ポリエステル(A−1)の合成〕温
度計、窒素導入管、還流冷却器、および攪拌機を備えた
四ツ口フラスコを反応器とし、二塩基酸(飽和二塩基酸
類)としてのイソフタル酸415部と、多価アルコール
としてのプロピレングリコール600部とを仕込んだ。
次に、上記の混合物を窒素雰囲気下で攪拌しながら、2
15℃に昇温させた後、同温度で6時間、縮合反応させ
た。そして、ソリッド酸価が10mgKOH/gとなっ
た時点で、反応物を100℃に冷却した。得られた反応
物に、二塩基酸(α,β−不飽和二塩基酸類)としての
無水マレイン酸245部を添加・混合した。そして、こ
の混合物を窒素雰囲気下で攪拌しながら、215℃に昇
温させた後、同温度で10時間、縮合反応させた。これ
により、ソリッド酸価が20mgKOH/gの不飽和ポ
リエステルを反応物として得た。これに、重合禁止剤と
してのハイドロキノン0.20部とを混合することによ
り、不飽和ポリエステル(A−1)を得た。 〔製造例3:エポキシメタクリレート(A−2)の合
成〕温度計、空気吹込管、還流冷却器、および攪拌機を
備えた四ツ口フラスコを反応器とし、不飽和一塩基酸と
してのメタクリル酸214部、多官能エポキシ化合物と
してのビスフェノールA型エポキシ化合物(東都化成株
式会社製、商品名:エポトートYD−901、平均エポ
キシ当量454.2)1136部、エステル化触媒とし
てのトリエチルアミン5.8部、および、ハイドロキノ
ン0.27部を仕込んだ。次に、上記の混合物を空気を
吹き込みながら攪拌して、115℃で5.5時間、エス
テル化反応させた。これにより、ソリッド酸価が7.4
mgKOH/gのエポキシメタクリレート(A−2)を
得た。 〔製造例4:ウレタンメタクリレート(A−3)の合
成〕温度計、空気吹込管、滴下ロート、還流冷却器、お
よび攪拌機を備えた四ツ口フラスコを反応器とし、ポリ
オール化合物としてのビスフェノールAのエチレンオキ
シド付加物(旭電化工業株式会社製、商品名:BPX−
33)664部と、ウレタン化触媒としてのジ−n−ブ
チルスズジラウレート0.14部とを仕込んだ。一方、
滴下ロートに、ポリイソシアネート化合物としての2,
4−トリレンジイソシアネート398部を入れた。次
に、上記の混合物を空気を吹き込みながら攪拌して、5
5℃に昇温させた後、同温度で2,4−トリレンジイソ
シアネート398部を滴下した。滴下終了後、同温度で
1時間、ウレタン化反応させた。得られた反応物に、水
酸基含有(メタ)アクリレート化合物としての2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレート338部を添加・混合し
た。
【0077】そして、この混合物を空気を吹き込みなが
ら攪拌して、95℃に昇温させた後、同温度で2時間、
ウレタン化反応させた。これにより、ウレタンメタクリ
レート(A−3)を得た。該ウレタンメタクリレートの
生成は、赤外吸収スペクトルを測定して、イソシアネー
ト基による特性吸収が消失していることによって確認し
た。 〔ポリエステルメタクリレート(A−4)の合成〕温度
計、ガス導入管、還流冷却器、および攪拌機を備えた四
ツ口フラスコを反応器とし、二塩基酸(飽和二塩基酸
類)としてのイソフタル酸450部およびアジピン酸2
20部と、多価アルコールとしてのジエチレングリコー
ル640部とを仕込んだ。次に、上記の混合物を窒素雰
囲気下で攪拌しながら、215℃に昇温させた後、同温
度で7時間、エステル化反応させた。そして、ソリッド
酸価が10mgKOH/gとなった時点で、反応物を1
00℃に冷却した。得られた反応物に、二塩基酸(α,
β−不飽和二塩基酸類)としての無水マレイン酸178
部を添加・混合した。
【0078】そして、この混合物を窒素雰囲気下で攪拌
しながら、215℃に昇温させた後、同温度で8時間、
エステル化反応させた。そして、ソリッド酸価が64m
gKOH/gとなった時点で、反応物を120℃に冷却
した。得られた反応物、つまり、不飽和ポリエステル
に、(メタ)アクリロイル基含有化合物(不飽和グリシ
ジルエステル化合物)としてのグリシジルメタクリレー
ト220部と、エステル化触媒としてのオクテン酸亜鉛
3.5部とを添加・混合した。
【0079】そして、この混合物を空気雰囲気下で攪拌
しながら、120℃で3時間、エステル化反応させた。
これにより、ソリッド酸価が2.2mgKOH/g以下
のポリエステルメタクリレート(A−4)を得た。 〔ポリエステルメタクリレート(A−5)の合成〕温度
計、ガス導入管、還流冷却器、および攪拌機を備えた四
ツ口フラスコを反応器とし、二塩基酸(飽和二塩基酸
類)としてのテトラヒドロ無水フタル酸940部と、ジ
エチレングリコール780部とを仕込んだ。次に、上記
の混合物を窒素雰囲気下で攪拌しながら、215℃に昇
温させた後、同温度で5時間、エステル化反応させた。
そして、ソリッド酸価が10mgKOH/gとなった時
点で、反応物を100℃に冷却した。還流冷却器をリー
ビッヒ冷却器に付け替えた後、得られた反応物、つま
り、飽和ポリエステルに、(メタ)アクリロイル基含有
化合物(不飽和一塩基酸)としてのメタクリル酸130
部、エステル化触媒としてのp−トルエンスルホン酸2
4.0部、および、溶媒としてのトルエン555部を添
加・混合した。
【0080】そして、この混合物を空気雰囲気下で攪拌
しながら、125℃で12時間、共沸脱水反応(エステ
ル化反応)させた。その後、反応器内部を減圧状態にし
て、反応物からトルエンを除去(留去)した。これによ
り、ソリッド酸価が12.0mgKOH/gのポリエス
テルメタクリレート(A−5)を得た。 〔架橋性アクリルポリマー(A−6)の合成〕温度計、
冷却器、窒素ガス導入管、および攪拌機を備えた反応器
に、メチルメタクリレート(以下、MMAと記す)95
部と、メタクリル酸(以下、MAAと記す)5部とを仕
込んだ後、反応器内を窒素ガス置換した。次に、上記の
混合物を攪拌しながら80℃に昇温した後、重合開始剤
としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(以
下、AIBNと記す)0.03部と、連鎖移動剤として
のβ−メルカプトプロピオン酸2.5部とを添加して、
4時間共重合反応を行い、(メタ)アクリル系重合体と
してのMMA/MAA共重合体を含むメタクリルシラッ
プを得た。
【0081】次いで、上記のメタクリルシラップに、不
飽和エポキシ化合物であるグリシジルメタクリレート
(以下、GMAと記す)9部、エステル化触媒としてト
リフェニルホスフィン0.3部、p−メトキシフェノー
ル0.05部を添加した後、100℃に昇温して、空気
雰囲気下で3時間かけてエステル化反応を行った。これ
により、架橋性アクリルポリマーである架橋性メタクリ
ルシラップ(A−6)を得た。該メタクリルシラップ
は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー)を用いて測定した数平均分子量が10000、重量
平均分子量が18000、固形分が48重量%、酸価が
7mgKOH/gであった。また、エステル化反応する
前の酸価と、エステル化反応した後の酸価との差から求
めた二重結合当量は、2000であった。 〔実施例1〜11〕表1の配合割合で、それぞれの成分
を均一に混合し、本発明の熱ラジカル硬化性樹脂組成物
(1B)〜(11B)を調製した。
【0082】厚さ0.3mmの天然木突き板を貼った天
然木化粧合板に、調製した樹脂組成物(1B)〜(11
B)をそれぞれ8g/尺2 (ただし、1尺2 =(0.3
03×0.303)m2 )となるように塗布した後、約
15分間静置して含浸させた。次いで、樹脂組成物を含
浸させた天然木化粧合板に、ホットプレス(120℃、
5kgf/cm2 、10分間)によって硬化させた処理
木材(1C)〜(11C)をそれぞれ得た。
【0083】得られた処理木材(1C)〜(11C)を
それぞれ15cm×15cmの試験片にカットした。得
られた試験片について、耐熱性、耐水性、表面硬度の評
価を行った。その結果を表2に示した。なお、耐熱性、
耐水性、表面硬度についての評価は、以下の試験方法に
よって行った。 (a)耐熱性 得られた試験片を80℃±3℃の恒温器中に放置し、4
8時間後、96時間後の試験片表面のクラックの発生状
態を、それぞれ以下の基準により目視評価した。 ◎:クラックの発生が観察されない。 ○:目視では確認しにくい微少なクラックの発生が観察
される。 △:小さなクラックの発生が観察される。 ×:大きなクラックの発生が観察される。 (b)耐水性 得られた試験片の上に水温25℃±3℃の水を24時間
放置した後、60℃±3℃の恒温器中にて24時間静置
して乾燥し、これを1サイクルとした。1サイクル毎に
試験片表面のクラックの発生状態を、耐熱試験の場合と
同様の基準により目視評価した。 (c)表面硬度 JIS K 5400(1995)の8.4.1に規定
されている鉛筆ひっかき試験に準拠して、1kgの荷重
をかけた鉛筆の芯で、得られた試験片の表面を5回ひっ
かいたときに、表面のキズが認められるひっかき回数が
2回未満となる鉛筆のうち、最も硬い鉛筆の濃度記号を
表面硬度とした。 〔比較例1〜6〕表1の配合割合で、比較組成物(1
D)〜(6D)を調製し、実施例1と同様の方法で、試
験片を作製した後、評価試験をおこなった。結果を表2
に示した。
【0084】表2に示されるように、実施例1〜11の
樹脂組成物(1B)〜(11B)では、いずれの試験に
おいても良好な結果が得られた。上述のように、本発明
の実施例は、例えば、セルロース系基材や木材の処理
剤、含浸剤、接着剤として有効に使用できることが判明
した。また、これら基材に限らず、その他の基材であっ
ても、有効な組成物あるいは処理剤として利用すること
が可能である。 〔実施例12〕実施例4で使用した配合の樹脂組成物
(4B)を用いて、さらに酢酸ブチル10部を均一に混
合し、溶剤で希釈した処理剤を調整した。この処理剤を
実施例4と同様な処理方法にて、天然木化粧合板に塗布
し、80℃で5分間乾燥した。この時の作業性は問題な
く良好であった。溶剤で希釈し、処理剤の粘度が下がっ
たので、塗布作業はより良好になった。また、天然木化
粧合板への含浸性も良好であった。この合板を同様に、
ホットプレスにより硬化させ、処理木材(12C)を得
た。また、同様に試験片を切りだし、耐熱性、耐水性、
表面硬度の評価を行った。その結果は、48時間後の耐
熱性が◎で、96時間後の耐熱性が○で、耐水性試験の
1サイクルが○で、2サイクルが○であった。また、表
面硬度は2Hであった。実施例4とほぼ同様の結果であ
るが、溶剤で希釈しているために、木材への含浸性が良
好になり、少し良好な結果であった。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】
【発明の効果】本発明の熱ラジカル硬化性樹脂組成物お
よびそれを含む処理剤は、セルロース系基材等に用いた
場合に、耐熱性、耐水性、表面物性、含浸性のいずれに
おいても優れた性能を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 4/00 C09D 4/00 Fターム(参考) 2B230 AA07 AA08 AA16 BA01 BA04 CB25 DA02 EA20 EB01 EB03 EB05 EB13 EB29 4J027 AA01 AA02 AA04 AB06 AB07 AB08 AB10 AB15 AB16 AB17 AB18 AB19 AB23 AB24 AB25 AB29 AC02 AC03 AC06 AC07 AE02 AE03 AE04 AE06 AG03 AG04 AG05 AG09 AG23 AG24 AG26 AG27 AG28 AJ01 AJ08 BA03 BA05 BA06 BA07 BA08 BA10 BA12 BA13 BA14 BA19 BA24 BA26 BA28 CA04 CA10 CA14 CA18 CA36 CB03 CB09 CC02 CC04 CD08 CD09 CD10 4J038 DB361 DD181 DG201 FA151 FA251 FA261 FA281 PA17 PA19 PC08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラジカル重合性成分を90重量%を超えて
    含む熱ラジカル硬化性樹脂組成物であって、前記ラジカ
    ル重合性成分の5重量%以上が下記一般式(1)で表さ
    れる化合物であり、且つ、前記ラジカル重合性成分の5
    重量%以上が、エステル結合に直接結合した重合性不飽
    和二重結合を有する、不飽和ポリエステル、エポキシ
    (メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレ
    ート、ウレタン(メタ)アクリレート、及び、架橋性
    (メタ)アクリルポリマーから選ばれる1種以上であ
    る、熱ラジカル硬化性樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】セルロース系基材に使用する、請求項1に
    記載の熱ラジカル硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の熱ラジカル硬化
    性樹脂組成物を5重量%以上含む処理剤。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の処理剤を用いてセルロー
    ス系基材を処理する方法。
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