JP2001097531A - 物体浮揚方法、荷取り方法及び物体搬送方法並びに物体浮揚装置及び荷取り装置 - Google Patents

物体浮揚方法、荷取り方法及び物体搬送方法並びに物体浮揚装置及び荷取り装置

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JP2001097531A
JP2001097531A JP27449999A JP27449999A JP2001097531A JP 2001097531 A JP2001097531 A JP 2001097531A JP 27449999 A JP27449999 A JP 27449999A JP 27449999 A JP27449999 A JP 27449999A JP 2001097531 A JP2001097531 A JP 2001097531A
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vibrator
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edge
vibrators
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Masami Takasabu
正己 高三
Sadayuki Ueha
貞行 上羽
Yoshikazu Koike
義和 小池
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Toyota Industries Corp
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 底面がフラットな物体を安定な状態で浮揚保
持できるとともに、大きさの異なる物体にも対処できる
物体浮揚装置を提供する。 【解決手段】 浮揚保持すべき物体4は直線状のエッジ
4aを有する。物体浮揚装置1は平行に延びる一対の振
動体2,3を備え、第1の振動体2は第2の振動体3の
配置側に向かって下降傾斜するように配置され、第2の
振動体3も同様に下降傾斜するように配置されている。
物体4をその底面が傾斜した状態で保持するため、第2
の振動体3はその表面の高さが第1の振動体2の表面の
高さより高い位置に配置されている。各振動体2,3は
励振手段を構成する一対のホーン5の先端にネジにより
締結され、ホーン5は振動体2,3が締結される先端面
5aと反対側の面において振動子6に固定されている。
各振動子6はそれぞれ異なる発振器10に接続され、図
示しない制御装置からの制御信号により駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば音波等の放
射圧を用いて物体を浮揚させる物体浮揚方法、物体を浮
揚状態で移載する荷取り方法及び浮揚状態で搬送する物
体搬送方法並びに物体浮揚装置及び荷取り装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】物体を空中に浮揚させる物体浮揚装置と
して、励振手段により励振される振動体の音波の放射圧
により振動体の表面上において物体を浮揚させる物体浮
揚装置が特開平7−24415号公報、特開平7−13
7824号公報に開示されている。この装置では平板状
の振動体を使用し、浮揚させるべき物体の前記振動体の
表面と対向する面を平面とし、振動体の振動による音波
の放射圧により物体が浮揚する。また、前記各公報には
物体浮揚装置によって物体を浮揚させた状態で、浮揚物
体に向けて圧搾空気を噴射したり、超音波を放射して浮
揚物体を走行させることが開示されている。
【0003】また、浮揚物体を走行させる方法として、
長尺の振動体に撓み振動の波を進行波として発生させ
て、物体を浮揚状態で走行させる方法がある。例えば、
特開平9−202425号公報には、図9に示すよう
に、物体51より幅の狭い長尺の振動体52を水平状態
で平行に並べ、各振動体52の一端に振動手段53を設
け、振動体52の他端にエネルギー変換手段54を連結
した装置が開示されている。この装置では振動体52の
一端が所定振動数で振動され、振動体52の他端でその
振動がエネルギー変換手段54で吸収されることによ
り、振動体52の振動手段53側からエネルギー変換手
段54側へ向かう進行波が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】圧搾空気等の加圧空気
を利用して物体の浮揚、搬送を行う方式に対して、音波
の放射圧を利用して物体の浮揚、搬送を行う方式の利点
として、所謂クリーンルーム等雰囲気を清浄に保つべき
条件下にて使用される場合に、加圧気体供給手段から噴
射される空気の拡散を防ぐ手段が不要になる等、装置の
小型化を図り易いということがある。
【0005】しかし、前記物体浮揚装置では、振動体5
2の表面が水平から傾いた状態では物体51を所定位置
に保持することは難しく、物体に対して横方向の力が作
用すると、浮揚物体は容易に水平方向に移動して振動体
と対向する位置から外れて落下するという問題がある。
また、浮揚物体を走行させる場合も、浮揚物体に作用す
る推進力を精度良く進行方向に向かって作用させること
が難しい。従って、水平方向への移動を規制するガイド
あるいは規制部材が必要となる。
【0006】また、物体を浮揚状態に保持する場合や浮
揚状態で搬送する場合、1台の物体浮揚装置あるいは物
体搬送装置を大きさの異なる物体に共通で使用できるこ
とが望ましい。しかし、前記従来装置では、物体と大き
さの異なる振動体で物体を浮揚状態に保持する場合、物
体の位置が元の位置からずれたり向きが変化し易くな
る。
【0007】物体浮揚装置を搬送車に装備して物体を浮
揚状態で所定位置まで搬送した場合、あるいは物体を浮
揚状態で搬送する物体搬送装置によって物体を所定位置
まで搬送した場合、所定位置において物体を移載する作
業、即ち荷取り作業が必要になる。荷取り作業を人手で
行う場合は物体の姿勢や位置が変化しても簡単に対処で
きるが、機械で自動的に荷取り(移載)作業を行う場合
には物体の姿勢や位置が変化するとそれに対処するのが
難しい。
【0008】例えば、図10に示すように、搬送車55
に装備された物体浮揚装置56から、所定位置に設置さ
れているコンベア57上に物体51を移載する場合、物
体浮揚装置56全体をコンベア57側に傾けて浮揚状態
の物体51の自重でコンベア57上へ移動させることが
考えられる。しかし、物体51の浮揚量は、一般的に振
動体52の表面から0.5mm以下であるため、物体浮
揚装置56の搬送車55への設置・調整が難しく、また
搬送車55の車輪55aの摩耗などによって、その高さ
位置が変化した際に移載不良が発生する。また、コンベ
ア57に代えて、フォークを備えた移載装置を使用し
て、浮揚状態の物体51をフォークの上に支承する場
合、フォークの高さに違いがあると、一方のフォークが
物体51に当接した状態で他方のフォークが当接する前
に、物体が移動して移載不良が発生するという問題があ
る。
【0009】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その第1の目的は底面がフラットな物体を
安定な状態で浮揚保持できるとともに、大きさの異なる
物体にも対処できる物体浮揚方法を提供することにあ
り、第2の目的はその方法を実施するの適した物体浮揚
装置を提供することにある。また、第3の目的は底面が
フラットな物体を浮揚状態で移載するのに適した荷取り
方法を提供することにあり、第4の目的はその方法を実
施するの適した荷取り装置を提供することにある。第5
の目的は底面がフラットな物体を安定な浮揚状態で搬送
できるとともに、大きさの異なる物体にも対処できる物
体搬送方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、請求項1に記載の発明では、平板状の振動体を
励振手段で励振させて、振動体の音波の放射圧により振
動体の表面上において底面がフラットでかつ底面に少な
くとも1個の直線状のエッジを有する形状の物体を浮揚
させる物体浮揚方法であって、少なくとも2個の振動体
により物体を浮揚状態で保持し、第1の振動体をそのエ
ッジが前記物体のエッジと一致する状態で、かつ表面が
前記物体の底面に対して傾斜した状態で配置し、前記物
体をその底面が傾斜した状態で保持するため、前記他の
振動体をその表面の高さを前記第1の振動体の表面の高
さより高い位置に配置するか、他の振動体の振幅を第1
の振動体の振幅より大きくして物体を浮揚させる。
【0011】第2の目的を達成するため、請求項2に記
載の発明では、平板状の振動体を励振手段で励振させ
て、振動体の音波の放射圧により振動体の表面上におい
て底面がフラットな物体を浮揚させる物体浮揚装置であ
って、少なくとも2個の振動体を平行にかつ浮揚保持す
べき物体の幅より狭い間隔で配置し、第1の振動体をそ
の表面が他の振動体の配置側に向かって所定角度で下降
傾斜するように配置し、他の振動体をその表面の高さを
前記第1の振動体の表面の高さより高い位置に配置し
た。
【0012】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の発明において、前記他の振動体も第1の振動体と同
じ向きに傾斜するように配置されている。請求項4に記
載の発明では、請求項2又は請求項3に記載の発明にお
いて、前記第1の振動体の表面と、浮揚保持すべき物体
の底面との成す角度を調整する角度調整手段を備えてい
る。
【0013】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載の発明において、前記角度調整手段は、前記他の振動
体を励振させる励振手段を構成する振動子の振幅を変更
させて前記角度を調整する。
【0014】また、第3の目的を達成するため、請求項
6に記載の発明では、所定位置に静止状態又は浮揚状態
で保持された、底面がフラットでかつ底面に対向する一
対の直線状のエッジを有する形状の物体を浮揚させた状
態で他の所定位置に移動させる荷取り方法であって、往
復直線移動可能な2個の支持部上に装備された少なくと
も2個の振動体により物体を浮揚状態で保持し、第1の
振動体をそのエッジが前記物体の一方のエッジと一致す
る状態で、かつ表面が前記物体の底面に対して傾斜した
状態で配置し、前記物体をその底面が傾斜した状態で保
持して前記各振動体を前記支持部と共に移動させる。
【0015】第4の目的を達成するため、請求項7に記
載の発明では、往復直線移動可能な2個の支持部上に、
請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載された物体浮
揚装置を装備した。
【0016】請求項8に記載の発明では、請求項7に記
載の発明において、前記物体浮揚装置を構成する第1の
振動体が装備された側の前記支持部に、前記第1の振動
体の外側に位置するように前記物体のエッジと当接して
物体の移動を規制する規制部材が設けられている。
【0017】第5の目的を達成するため、請求項9に記
載の発明では、複数の平板状の振動体を平行に配置し、
各振動体の両端に振動子を設け、前記振動体の一端側に
設けられた振動子を発振器に接続し、他端に設けられた
振動子に振動エネルギーを電気エネルギーに変換して振
動体に進行波を発生させるエネルギー変換手段を接続し
て、前記発振器に接続された振動子を励振させることに
より一方向へ進む進行波を発生させて、底面がフラット
でかつ底面に少なくとも1個の直線状のエッジを有する
形状の物体を浮揚状態で移動させる物体搬送方法であっ
て、第1の振動体をそのエッジが前記物体のエッジと一
致する状態で、かつ表面が前記物体の底面に対して傾斜
した状態で配置し、他の振動体をその表面の高さを前記
第1の振動体の表面の高さより高い位置に配置するか、
前記他の振動体の振幅を第1の振動体の振幅より大きく
して、前記物体をその底面が第1の振動体のエッジ側に
向かって下降傾斜した状態で浮揚搬送する。
【0018】従って、請求項1に記載の発明では、励振
手段で励振される少なくとも2個の平板状の振動体から
の音波の放射圧により、振動体の表面上において底面が
フラットな物体が、底面が傾斜した状態で浮揚される。
物体は底面に設けられた直線状のエッジが第1の振動体
のエッジと一致する状態で浮揚保持される。第1の振動
体はそのエッジが物体のエッジと一致した状態で、且つ
物体の底面に対して傾斜した状態で振動されるため、浮
揚物体と振動体との間に内側に向かう空気流が発生し、
該空気流が浮揚物体を移動させようとする力と、物体の
自重により物体を第1の振動体側へ移動させようとする
力とがバランスした状態で、物体が安定して浮揚状態に
保持される。他の振動体の表面の高さが第1の振動体の
表面の高さより高い位置に配置されるか、他の振動体の
振幅が第1の振動体の振幅より大きくなるように振動さ
れることにより、物体はその底面が傾斜した浮揚状態で
保持される。
【0019】請求項2に記載の発明では、他の振動体の
表面の高さを第1の振動体の表面の高さより高い位置に
配置することにより、物体をその底面が傾斜した浮揚状
態で保持する。その他は請求項1に記載の発明と同様な
作用となる。
【0020】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の発明において、前記他の振動体も第1の振動体と同
じ向きに傾斜するように配置されているため、浮揚物体
に対する上側への付勢力が大きくなる。
【0021】請求項4に記載の発明では、請求項2又は
請求項3に記載の発明において、前記第1の振動体の表
面と、浮揚保持すべき物体の底面との成す角度が角度調
整手段によって、浮揚すべき物体に適した値に調整され
る。
【0022】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載の発明において、振動体を励振させる前記他の振動子
の振幅を変更することにより前記角度の調整が行われ
る。請求項6に記載の発明では、往復直線移動可能な2
個の支持部上に装備された少なくとも2個の振動体によ
り物体をその底面が傾斜した浮揚状態で保持して、各振
動体を前記支持部と共に移動させることにより、物体の
移載即ち荷取りが行われる。第1の振動体はそのエッジ
が物体の一方のエッジと一致する状態で、かつ表面が物
体の底面に対して傾斜した状態に保持されるため、浮揚
物体と振動体との間に内側に向かう空気流が発生し、該
空気流が浮揚物体を移動させようとする力と、物体の自
重により物体を第1の振動体側へ移動させようとする力
とがバランスした状態で、物体が安定して浮揚状態に保
持される。
【0023】請求項7に記載の発明では、往復直線移動
可能な2個の支持部上に、請求項2〜請求項5のいずれ
か一項に記載された物体浮揚装置が装備されているた
め、各請求項に記載の発明に対応した作用を有する。
【0024】請求項8に記載の発明では、請求項7に記
載の発明において、荷取りの開始段階で物体を傾斜した
状態で浮揚させる際、タイミングのずれ等で傾斜した物
体の一方のエッジが第1の振動体のエッジと対応する位
置を通過した場合、物体のエッジが規制部材と当接して
移動が規制されて、脱落が防止される。
【0025】請求項9に記載の発明では、複数の平板状
の振動体が一方向へ進む進行波を発生させるように振動
され、物体は進行波によって浮揚状態で移動される。第
1の振動体はそのエッジが物体の一方のエッジと一致す
る状態で、かつ表面が物体の底面に対して傾斜した状態
に保持されるため、浮揚物体と振動体との間に内側に向
かう空気流が発生し、該空気流が浮揚物体を移動させよ
うとする力と、物体の自重により物体を第1の振動体側
へ移動させようとする力とがバランスした状態で、物体
が安定して浮揚状態で搬送される。
【0026】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明を平板を浮揚保持する物体浮揚装置に具体化した第1
の実施の形態を図1及び図2に従って説明する。
【0027】図1(a),(b)に示すように、物体浮
揚装置1は矩形板状に形成された長尺の振動体2,3を
一対備えている。浮揚保持すべき物体4は、その底面が
フラットで少なくとも1個(この実施の形態では4個)
の直線状のエッジ4aを有する。各振動体2,3は物体
4の幅W(図1(a)の左右方向の長さ)の1/2未満
の幅で、物体4の長さとほぼ同じ長さに形成されてい
る。
【0028】第1の振動体2は他の(第2の)振動体3
から遠い側の第1のエッジ2aから反対側のエッジ2b
に向かって、即ち他の振動体3の配置側に向かって下降
傾斜するように配置されている。第2の振動体3は第1
の振動体2の近い側のエッジ3aから反対側のエッジ3
bに向かって下降傾斜するように配置されている。物体
4の質量、振動体2,3の面積などによって適正値は変
化するが、傾斜角度θは例えば、ほぼ1°前後であり、
通常3°以下である。
【0029】両振動体2,3は所定間隔をおいて平行
に、且つ両者の外側のエッジ2a,3bの間隔が物体4
の幅より狭くなるように配置されている。物体4をその
底面が傾斜した状態で保持するため、第2の振動体3は
その表面の高さが第1の振動体2の表面の高さより高い
位置に配置されている。
【0030】各振動体2,3は励振手段を構成する一対
のホーン5の先端に図示しないネジにより締結されてい
る。ホーン5は振動体2,3の幅と同じ長さの扁平な直
方体状に形成され、振動体2,3の長手方向の両端部に
おいて長手方向と直交する状態で取り付けられている。
【0031】ホーン5は振動体2,3が締結される先端
面5aと反対側の面において振動子6に固定されてい
る。振動子6には所謂ランジュバン形振動子が使用さ
れ、一対のリング状のピエゾ素子7a,7bと、ピエゾ
素子7a,7b間に配置されたリング状の電極板7c
と、ピエゾ素子7a,7bの外側面と当接する位置に配
置された金属ブロック8a,8bとを、図示しないボル
トによって締め付け固定することにより構成されてい
る。ボルトは金属ブロック8aに形成された図示しない
ねじ穴に、金属ブロック8b側から螺合されている。両
金属ブロック8a,8bはボルトを介して互いに導通さ
れた状態となっている。
【0032】電極板7cは配線9aを介して発振器10
(図1(b)にのみ図示)と接続され、発振器10の接
地端子が配線9bを介して金属ブロック8bに接続され
ている。各振動子6はそれぞれ異なる発振器10に接続
され、図示しない制御装置からの制御信号により駆動さ
れる。ホーン5と、振動子6と、発振器10とにより振
動体2,3を励振させる励振手段が構成されている。
【0033】ホーン5の先端面5aは振動子6の軸方向
と直交する平面に形成され、ホーン5及び振動子6の中
心軸が鉛直方向に対して、水平面と振動体2,3との成
す角度と同じ角度傾斜した状態で配置されている。
【0034】前記物体浮揚装置1は例えば搬送車(図示
せず)上に支持ブラケット11(図1(b)にのみ図
示)を介して取り付けられている。第1の振動体2を励
振する振動子6は支持ブラケット11に対して所定位置
に固定され、第2の振動体3を励振する振動子6は、第
2の振動体3の表面の高さを調整する角度調整手段とし
てのアクチュエータ12(図1(b)にのみ図示)を介
して支持ブラケット11に取り付けられている。アクチ
ュエータ12としては例えば電動シリンダやリニアアク
チュエータが使用される。
【0035】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。前記物体浮揚装置1は搬送すべき物体4を浮
揚状態に保持しつつ搬送車の移動により目的位置まで搬
送される。
【0036】第1の振動体2と物体4の底面との成す角
度は第2の振動体3の表面の高さを変更することにより
調整される。搬送すべき物体4の大きさや重量に対応し
て最適な傾斜角度は異なるが、大きさや重量があまり変
わらない場合は予め設定された所定傾斜角度となるよう
に第2の振動体3の表面の高さが設定される。そして、
その状態で発振器10が駆動される。搬送すべき物体4
の大きさや重量が大幅に異なる場合は、アクチュエータ
12が駆動されて第2の振動体3の表面の高さが変更さ
れる。
【0037】発振器10の駆動により振動子6が所定の
共振周波数(例えば、20kHz前後)で励振されてホ
ーン5が縦振動し、ホーン5を介して振動体2,3が励
振されて撓み振動を行う。振動体2,3が撓み振動を行
うことにより、振動体2,3から音波が放射される。振
動体2,3が振動を開始した状態で、物体4をその幅方
向の一方のエッジ4aが第1の振動体2のエッジ2aと
一致し、他方のエッジ4aが第2の振動体3のエッジ2
bより外側に位置する状態で両振動体2,3と対応する
位置に配置する。
【0038】振動体2,3から放射される音波の放射圧
によって、物体4は振動体2,3の表面から浮揚した状
態に保持される。両振動体2,3から物体4に対して斜
めに放射圧が作用し、物体4は水平面に対して第2の振
動体3側から第1の振動体2側に向かって下降傾斜する
浮揚状態で安定に浮揚する。
【0039】振動体2,3の表面が物体4の底面と平行
ではなく傾斜した状態で振動する場合、振動体2,3と
物体4とにより挟まれた楔状の空間に対して、エッジ2
a,3a側から空間に向かう空気流が発生し、この空気
流が物体4に水平方向の力Fを作用させる。振動体2の
エッジ2aと物体4のエッジ4aとが揃った状態で、前
記空気流の作用が大きくなる。
【0040】この状態では両振動体2,3から物体4に
対して図1(a),(b)の右側、即ち上昇側へ移動さ
せるように作用する力と、物体4の自重の分力により物
体4を図1(a),(b)の左側、即ち下降側へ移動さ
せるように作用する力とが釣り合う。物体4が各振動体
2,3の表面から浮揚する高さは、数10〜数100μ
mである。
【0041】物体をその底面が水平となる状態で浮揚さ
せる構成の物体浮揚装置のように、物体4の底面に対し
て直交する方向に放射圧が作用する場合は、物体4に水
平方向の外力が作用するとその力によって物体4が簡単
に水平移動して振動体と対向する位置からずれて落下す
る。しかし、この実施の形態では物体4は下降傾斜した
状態で浮揚保持され、前記空気流によって物体4の下降
移動が規制され、エッジ4aが第1の振動体の2のエッ
ジ2aと一致する所定位置に安定した状態でとどまる。
【0042】物体4の大きさは一定に限らず、一方のエ
ッジ4aが第1の振動体2のエッジ2aと一致した状態
で、他方のエッジ4aが第2の振動体3のエッジ3bよ
り外側に位置するものであれば、その幅が異なるもので
も前記所定位置に安定した状態で浮揚保持される。ま
た、第2の振動体3による浮揚力で物体4を傾斜状態で
浮揚保持できる重なり部分が確保される幅の物体4であ
れば、他方のエッジ4aが第2の振動体3のエッジ3b
より内側に位置する大きさの物体4でも安定して浮揚保
持される。
【0043】この実施の形態では以下の効果を有する。 (1) 平板状の物体4をその底面が傾斜した状態で浮
揚保持するための少なくとも2個の振動体2,3のう
ち、第1の振動体2をその表面が他の振動体3の配置側
に向かって所定角度で下降傾斜するように配置し、他の
振動体3をその表面の高さを第1の振動体2の表面の高
さより高い位置に配置した。従って、各振動体2,3を
振動させた状態で物体4のエッジ4aを第1の振動体2
のエッジ2aと一致する状態で配置すると、物体を第1
の振動体2側へ向かって下降傾斜した状態で安定して浮
揚保持できる。また、物体4の幅方向(両振動体2,3
と直交する方向)への移動を規制するカバーを設けた
り、物体4が所定量以上幅方向に移動したことを検知し
て物体浮遊装置の作動を停止する等の落下防止対策を不
要にすることができる。
【0044】(2) 第2の振動体3も第1の振動体2
と同じ向きに傾斜するように配置されているため、第2
の振動体3を水平に配置した場合に比較して、第2の振
動体3のエッジ3a側から第2の振動体3と物体4の底
面との間の楔状空間に向かう気流が強くなり、物体4を
所定位置に保持する機能が高まる。
【0045】(3) 対向するエッジ4aが平行な平板
状の物体4を安定した状態で浮揚保持することができる
ため、例えば液晶基板等をケースを使用せずに浮揚保持
した状態で搬送できる。
【0046】(4) 物体4はその一方のエッジ4aが
第1の振動体2のエッジ2aと一致した状態で安定して
浮揚保持されるため、物体の大きさ(特に幅)が異なっ
ても安定した状態で浮揚保持できる。
【0047】(5) 第2の振動体3を励振させる振動
子6がアクチュエータ12を介して支持ブラケット11
に取り付けられ、第2の振動体3の表面の高さを変える
ことにより第1の振動体2の表面と物体4の底面との成
す角度を調整可能に構成されている。従って、浮揚保持
すべき物体4の大きさや重量が大きく異なる場合は、ア
クチュエータ12を作動させて第2の振動体3の位置を
適正な位置に容易に変更することができる。
【0048】(6) 物体4の形状が矩形状でなくて
も、少なくとも1個の直線状のエッジを有する形状の物
体であれば、直線状のエッジを第1の振動体2の第1の
エッジ2aと一致させた状態に配置することにより安定
した状態で浮揚保持できる。従って、シリコンウエハー
のようにほぼ円形状の物体であっても、円の一部を切り
欠いて直線状のエッジが設けられているため、ケースな
しで安定した状態で浮揚保持できる。
【0049】(第2の実施の形態)次に物体浮揚装置1
に浮揚状態で保持された物体4を、浮揚状態で他の荷置
き位置に移載する荷取り装置に具体化した第2の実施の
形態を図3及び図4に従って説明する。
【0050】前記実施の形態と同一部分は同一符号を付
して詳しい説明は省略する。荷取り装置13は往復直線
移動可能な2個の支持部としての一対のフォーク片14
a,14bを有するフォーク14を備えている。フォー
ク14は図示しない公知の駆動手段により往復直線移動
されるとともに、昇降可能に構成されている。
【0051】両フォーク片14a,14bは物体浮揚装
置1の両振動体2,3と同じ間隔で設けられ、各フォー
ク片14a,14bは水平部が振動体2,3より長く形
成されている。各フォーク片14a,14bの上には物
体浮揚装置1と同様な構成の第1の振動体15及び第2
の振動体16が、物体浮揚装置1の振動体2,3とそれ
ぞれその傾斜方向が反対となるようにホーン5、振動子
6及び支持ブラケット17を介して固定されている。
【0052】第1の振動体15を励振させる振動子6
と、第2の振動体16を励振させる振動子6とはそれぞ
れ別の発振器10に接続され、両振動体15,16が異
なる振幅で励振可能に構成されている。
【0053】次に前記のように構成された荷取り装置1
3の作用を説明する。物体浮揚装置1に浮揚状態で保持
された物体4を他の載置部に移載する場合、図3及び図
4(a)に示すように、物体4の上端が荷取り装置13
の第1の振動体15のエッジ15aと対向するように、
フォーク14が下降位置において物体4の下方の荷取り
位置に移動される。
【0054】次に両振動体15,16が励振された状態
でフォーク14が所定位置まで上昇される。物体浮揚装
置1の両振動体2,3の間に位置する第2の振動体16
の位置が第1の振動体15より高く、しかも物体4は第
1の振動体15側から第2の振動体16側に向かって下
降傾斜しているため、第2の振動体16の放射圧が先に
物体4に作用する状態となる。そして、フォーク14の
移動に伴って物体4は浮揚状態のまま、図4(a)にお
ける右上がりの状態から右下がりの状態へと変化する。
【0055】物体浮揚装置1の両振動体2,3の放射圧
の影響がほとんど無い所定高さまでフォーク14が上昇
すると、図4(b)に示すように物体4は荷取り装置1
3の第1の振動体15のエッジ15aとエッジ4aが揃
った浮揚状態で両振動体15,16により保持される。
その状態からフォーク14が後退して物体浮揚装置1上
から物体4が移動される。そして、フォーク14が図示
しない載置台と対応する所定位置まで後退した後、フォ
ーク14が下降されて物体4が載置台上に移載される。
なお、図4(b)では物体浮揚装置1の図示を省略して
いる。
【0056】物体4の大きさや重量が大幅に変わった場
合は、第2の振動体16を励振させる振動子6に供給す
る電圧の大きさを変更して振幅を変えることにより、第
1の振動体15と物体4との成す角度が適正な値に調整
される。
【0057】この実施の形態では前記実施の形態の
(1)〜(4)と同様な効果を有する他に次の効果を有
する。 (7) 荷受け側(物体浮揚装置1側)の振動体2,3
と傾斜角度が逆の振動体15,16を、振動体2,3と
交互に配置した状態で上昇させて物体4を振動体2,3
から移載するため、浮揚状態を保持したままで円滑に受
け取ることができる。
【0058】(8) 振動子6への供給電圧の大きさを
変更して第2の振動体16の振幅を調整することにより
物体4と第1の振動体15との成す角度を調整できるの
で、荷取りすべき物体4の大きさや重量に合わせた適正
な角度で物体4を浮揚保持できる。また、振幅の微調整
が簡単にできる。
【0059】(第3の実施の形態)次に物体を浮揚状態
で搬送する物体搬送装置に具体化した第3の実施の形態
を図5及び図6に従って説明する。
【0060】この実施の形態では振動体2,3が長い点
と、振動体2,3が一方向へ進む進行波を発生させて、
物体4を浮揚状態で振動体2,3に沿って移動させる点
が前記実施の形態と大きく異なっている。第1の実施の
形態と基本的に同じ部分は同一符号を付して詳しい説明
を省略する。
【0061】図5は物体搬送装置18の背面図、即ち図
6の上側から見た図であり、図6は物体搬送装置18の
一部省略模式平面図である。各振動体2,3の一端側に
締結されたホーン5を励振させる振動子6はそれぞれ別
の発振器10(図6にのみ図示)に接続されている。各
振動体2,3の他端側に締結されたホーン5を励振させ
る振動子6は、抵抗R及びコイルLからなるエネルギー
変換手段としての負荷回路19にそれぞれ接続されてい
る。
【0062】この実施の形態の装置では発振器10に接
続された振動子6が励振されると、ホーン5を介して振
動体2,3が撓み振動し、物体4が振動体2,3上で浮
揚する。振動体2,3の振動は負荷回路19に接続され
た振動子6に伝達され、振動子6を構成するピエゾ素子
7a,7bにより機械エネルギーである振動のエネルギ
ーが電気エネルギーに変換される。この電気エネルギー
が負荷回路19の抵抗Rでジュール熱に変換されて放散
される。そのため、各振動体2,3に生じる振動の波が
一方向へ進む進行波となり、物体4は発振器10に接続
された側の振動子6と対応する側から他方へ向かって浮
揚状態で搬送される。搬送の停止は発振器10の駆動を
停止することにより行われる。
【0063】また、物体4の大きさや重量が大幅に変わ
った場合は、第2の振動体3を励振させる振動子6に供
給する電圧の大きさを変更して振幅を変えることによ
り、第1の振動体2と物体4との成す角度が適正な値に
調整される。
【0064】この実施の形態では第1の実施の形態の
(1)〜(4)及び(6)と同等の効果の他に次の効果
を有する。 (9) 振動子6への供給電圧の大きさを変更して第2
の振動体16の振幅を調整することにより物体4と第1
の振動体2との成す角度を調整できるので、搬送すべき
物体4の大きさや重量に合わせた適正な角度で物体4を
浮揚保持できる。また、振幅の微調整が簡単にできる。
【0065】(10) 物体4を浮揚状態で走行させる
手段として、振動体2,3に一定方向へ進む進行波を発
生させる構成としたので、振動体2,3に定在波となる
撓み振動を行わせて物体を浮揚させ、圧搾空気を物体4
に噴射して走行させる構成等に比較して構成が簡単にな
る。
【0066】なお、実施の形態は前記に限定されるもの
ではなく、例えば、次のように具体化してもよい。 ○ 図7に示すように、ホーン5の先端面5aを、振動
子6が鉛直方向に延びるように配置された状態で水平面
に対して水平面と振動体2,3との成す角度と同じ角度
傾斜するように形成し、ホーン5及び振動子6を鉛直方
向に延びるように配置する構成とする。この場合、振動
子6が鉛直となるように固定することにより、水平面と
振動体2,3との成す角度が所定の傾斜角度θとなり、
ホーン5及び振動子6全体を所定の傾斜角度θ傾けて設
置するのに比較して、作業が簡単になる。振動体15,
16についても同様な構成としてもよい。
【0067】○ 第2の実施の形態のような荷取り装置
13において、図8に示すように、第1の振動体15が
装備された側のフォーク片14aに、第1の振動体15
の外側に位置するように規制部材20を設ける。規制部
材20は物体浮揚装置1側の振動体2,3により浮揚保
持されている物体4の荷取りを行う際、タイミングがず
れて物体4が第1の振動体15のエッジ15aを通り過
ぎた場合でも、規制部材20により物体4の移動が規制
されて物体4の落下を防止できる。また、物体を水平状
態で浮揚保持する従来の構成の物体浮揚装置から、荷取
りを行う場合や載置部に載置された状態の物体の荷取り
を行う場合にも、物体4の落下を心配せずに荷取りを行
うことができる。
【0068】○ 傾斜した状態で配置される振動体2,
3,15,16は必ずしも同じ形状のものが対を成すよ
うに配置された構成に限らず、第2の振動体3,16の
幅が第1の振動体2,15の幅と異なる構成でもよい。
【0069】○ 第2の振動体3,16を第1の振動体
2,15と同様に傾斜状態で配設する代わりに、水平に
配設してもよい。 ○ 第1及び第2の実施の形態において、振動体2,
3,15,16を励振させる励振手段を各振動体2,
3,15,16の両端部に設ける代わりに、各振動体
2,3,15,16の中央部に設けてもよい。
【0070】○ 第1〜第3の実施の形態において、大
きな物体4、特に幅が広い物体4を浮揚させる場合、振
動体2,3あるいは振動体15,16の間にさらに振動
体を配置してもよい。この場合、物体4の自重による撓
みが抑制され、物体4を円滑に浮揚保持できる。新たに
配置する振動体も第1の振動体2,15及び第2の振動
体3,16と同じ方向に傾斜させて配置するのが好まし
い。
【0071】○ 第2の振動体3側の振動子6の振幅を
調整することにより第1の振動体2の表面と物体4の底
面との成す角度を変更する構成としてもよい。また、第
2及び第3の実施の形態において、振動子6の振幅を変
更する代わりに、第2の振動体3,16側の振動子6を
アクチュエータ12を介して支持ブラケットに取付け、
第2の振動体3,16の高さを調整することにより、第
1の振動体2の表面と物体4の底面との成す角度を変更
する構成としてもよい。また、各実施の形態において、
アクチュエータ12による第2の振動体3,16の高さ
調整と、振動子6の振幅の変更とを組み合わせて、第1
の振動体2の表面と物体4の底面との成す角度を変更す
る構成としてもよい。 ○ 第3の実施の形態のように進行波を利用して物体4
を浮揚状態で搬送する装置において、物体4の搬送を停
止する方法として発振器10の駆動を停止する方法に代
えて、各振動体2,3の両端に設けられた振動子6をそ
れぞれ発振器10と負荷回路19とに選択的に切り換え
接続可能に構成する。そして、発振器10に接続された
状態と、負荷回路19に接続された状態との切換を高速
で行って、進行波の進行方向を短時間で切り換えること
により、実質的に物体4を浮揚状態で一定位置に停止さ
せるようにしてもよい。この場合、停止中でも物体4を
浮揚状態に保持できる。
【0072】○ 浮揚状態の物体4を走行させる手段と
して、振動体2,3に生じる振動の波が進行波となる構
成に代えて、特開平7−137824号公報に開示され
た、振動体2,3に生じる振動の波を定在波とし、浮揚
状態の物体4に対して圧搾空気を噴射したり、超音波を
放射して物体4を走行させる構成としてもよい。
【0073】○ 振動体2,3,15,16のホーン5
への固定はネジによる締結に限らず、接着剤を使用した
り、ロウ付けや溶接で固着してもよい。 ○ 振動子6はランジュバン形振動子に限らず他の振動
子を使用してもよい。
【0074】○ ホーン5の形状は扁平な直方体状に限
らず、ほぼ円錐台状等先端側が細くなった形状としても
よい。前記実施の形態から把握できる請求項記載以外の
技術的思想(発明)について、以下にその効果とともに
記載する。
【0075】(1) 請求項2〜請求項5のいずれか一
項に記載の発明において、前記励振手段は先端に前記振
動体が一体振動可能に取り付けられたホーンを備え、ホ
ーンの先端面は、振動子が鉛直方向に延びるように配置
された状態で水平面に対して水平面と振動体との成す角
度と同じ角度傾斜するように形成され、ホーン及び振動
子が鉛直方向に延びるように配置されている。この場
合、振動体を所定の角度傾斜した状態で配置するのが容
易になる。
【0076】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜請求項
5に記載の発明によれば、底面がフラットな物体を安定
な状態で浮揚保持できるとともに、大きさの異なる物体
にも対処できる。
【0077】請求項3に記載の発明では、他の振動体を
水平に配置した場合に比較して、他の振動体のエッジ側
から他の振動体と物体の底面との間の楔状空間に向かう
気流が強くなり、物体を所定位置に保持する機能が高ま
る。
【0078】請求項4に記載の発明では、浮揚保持すべ
き物体の底面と第1の振動体との成す角度を適正な角度
に調整することができ、浮揚保持すべき物体の大きさや
重量が大きく異なる場合でも物体を安定した状態で浮揚
保持できる。
【0079】請求項5に記載の発明では、浮揚保持すべ
き物体の底面と第1の振動体との成す角度を適正な角度
に容易に調整することができる。請求項6〜請求項8に
記載の発明では、底面がフラットな物体を浮揚状態で移
載するのに適した荷取り方法を実施できる。
【0080】請求項7に記載の発明では、請求項2〜請
求項5のいずれか一項に対応する効果を有する。請求項
8に記載の発明では、物体の移載時にバランスが崩れて
も、物体のエッジが規制部材と当接して移動が規制さ
れ、物体の脱落が防止される。
【0081】請求項9に記載の発明では、底面がフラッ
トな物体を安定な浮揚状態で搬送できるとともに、大き
さの異なる物体にも対処できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は第1の実施の形態の物体浮揚装置の
模式平面図、(b)は同じく模式正面図。
【図2】 同じく振動体とホーンの固定状態を示す模式
斜視図。
【図3】 第2の実施の形態の荷取り装置の模式平面
図。
【図4】 (a)は同じく荷取り装置の作用を示す模式
正面図、(b)は荷取り完了時の模式正面図。
【図5】 第3の実施の形態の物体搬送装置の模式背面
図。
【図6】 同じく一部省略模式平面図。
【図7】 別の実施の形態の物体浮揚装置の模式正面
図。
【図8】 別の実施の形態の物体浮揚装置の模式正面
図。
【図9】 従来の物体搬送装置の模式斜視図。
【図10】 従来の物体浮揚装置と荷移載装置とを示す
模式正面図。
【符号の説明】
1…物体浮揚装置、2,15…第1の振動体、3,16
…他の振動体としての第2の振動体、2a,3a,4
a,15a,16a…エッジ、4…物体、5…励振手段
を構成するホーン、6…同じく振動子、10…同じく発
振器、12…角度調整手段としてのアクチュエータ、1
3…荷取り装置、14…支持部としてのフォーク片、1
8…物体搬送装置、19…エネルギー変換手段としての
回路。
フロントページの続き Fターム(参考) 3F037 BA04 CA14 CA17 CB04 CC01 5D107 AA20 BB06 CC04 CC12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の振動体を励振手段で励振させ
    て、振動体の音波の放射圧により振動体の表面上におい
    て底面がフラットでかつ底面に少なくとも1個の直線状
    のエッジを有する形状の物体を浮揚させる物体浮揚方法
    であって、 少なくとも2個の振動体により物体を浮揚状態で保持
    し、第1の振動体をそのエッジが前記物体のエッジと一
    致する状態で、かつ表面が前記物体の底面に対して傾斜
    した状態で配置し、前記物体をその底面が傾斜した状態
    で保持するため、前記他の振動体をその表面の高さを前
    記第1の振動体の表面の高さより高い位置に配置する
    か、他の振動体の振幅を第1の振動体の振幅より大きく
    して物体を浮揚させる物体浮揚方法。
  2. 【請求項2】 平板状の振動体を励振手段で励振させ
    て、振動体の音波の放射圧により振動体の表面上におい
    て底面がフラットな物体を浮揚させる物体浮揚装置であ
    って、 少なくとも2個の振動体を平行にかつ浮揚保持すべき物
    体の幅より狭い間隔で配置し、第1の振動体をその表面
    が他の振動体の配置側に向かって所定角度で下降傾斜す
    るように配置し、他の振動体をその表面の高さを前記第
    1の振動体の表面の高さより高い位置に配置した物体浮
    揚装置。
  3. 【請求項3】 前記他の振動体も第1の振動体と同じ向
    きに傾斜するように配置されている請求項2に記載の物
    体浮揚装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の振動体の表面と、浮揚保持す
    べき物体の底面との成す角度を調整する角度調整手段を
    備えている請求項2又は請求項3に記載の物体浮揚装
    置。
  5. 【請求項5】 前記角度調整手段は、前記他の振動体を
    励振させる励振手段を構成する振動子の振幅を変更させ
    て前記角度を調整する請求項4に記載の物体浮揚装置。
  6. 【請求項6】 所定位置に静止状態又は浮揚状態で保持
    された、底面がフラットでかつ底面に対向する一対の直
    線状のエッジを有する形状の物体を浮揚させた状態で他
    の所定位置に移動させる荷取り方法であって、 往復直線移動可能な2個の支持部上に装備された少なく
    とも2個の振動体により物体を浮揚状態で保持し、第1
    の振動体をそのエッジが前記物体の一方のエッジと一致
    する状態で、かつ表面が前記物体の底面に対して傾斜し
    た状態で配置し、前記物体をその底面が傾斜した状態に
    保持して前記各振動体を前記支持部と共に移動させる荷
    取り方法。
  7. 【請求項7】 往復直線移動可能な2個の支持部上に、
    請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載された物体浮
    揚装置を装備した荷取り装置。
  8. 【請求項8】 前記物体浮揚装置を構成する第1の振動
    体が装備された側の前記支持部に、前記第1の振動体の
    外側に位置するように前記物体のエッジと当接して物体
    の移動を規制する規制部材が設けられている請求項7に
    記載の荷取り装置。
  9. 【請求項9】 複数の平板状の振動体を平行に配置し、
    各振動体の両端に振動子を設け、各振動体の一端側に設
    けられた振動子を発振器に接続し、他端側に設けられた
    振動子に振動エネルギーを電気エネルギーに変換して振
    動体に進行波を発生させるエネルギー変換手段を接続し
    て、前記発振器に接続された振動子を励振させることに
    より一方向へ進む進行波を発生させて、底面がフラット
    でかつ底面に少なくとも1個の直線状のエッジを有する
    形状の物体を浮揚状態で移動させる物体搬送方法であっ
    て、 第1の振動体をそのエッジが前記物体のエッジと一致す
    る状態で、かつ表面が前記物体の底面に対して傾斜した
    状態で配置し、他の振動体をその表面の高さを前記第1
    の振動体の表面の高さより高い位置に配置するか、前記
    他の振動体の振幅を第1の振動体の振幅より大きくし
    て、前記物体をその底面が第1の振動体のエッジ側に向
    かって下降傾斜した状態で浮揚搬送する物体搬送方法。
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Cited By (2)

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