JP2001097437A - スパウト付きパウチ容器 - Google Patents

スパウト付きパウチ容器

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JP2001097437A JP27791799A JP27791799A JP2001097437A JP 2001097437 A JP2001097437 A JP 2001097437A JP 27791799 A JP27791799 A JP 27791799A JP 27791799 A JP27791799 A JP 27791799A JP 2001097437 A JP2001097437 A JP 2001097437A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スパウトの口部とスクリューキャップとの間に
インナーシールの摘み部が折り込まれた状態でレトルト
殺菌処理を行った場合でも、その摘み部が口部の外周面
に接着されないようなスパウト付きパウチ容器を提供す
る。 【解決手段】袋状の容器本体10と、この容器本体10
に筒状の口部22が突出するように取り付けられたスパ
ウト20と、口部22の開口端に剥離可能にヒートシー
ルされることで開口端を閉塞する矩形状のインナーシー
ル40と、口部22に、着脱自在に取り付けられるスク
リューキャップ30とを備えており、インナーシール4
0には、口部22から外側に張り出した、摘み部となる
張出部分の内面に、口部22に対して熱接着性のない合
成樹脂をコーティングすることにより非接着部が形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、清涼飲料等の液
体飲料や食品等の液体や流動体が充填されるスパウト付
きパウチ容器に関する。
【0002】
【従来の技術】液体飲料や流動性を有する食品等を収容
する容器としては、口部を開閉するためのスクリューキ
ャップを有するものがあり、こういったスクリューキャ
ップ付きの容器に収容された状態で販売される液体飲料
や流動性を有する食品についても、容器内に充填した後
にレトルト殺菌処理を行わなければならないものがあ
る。
【0003】ところで、レトルト殺菌処理は容器内を完
全に密封した状態で行わなければならないが、スクリュ
ーキャップによって容器の口部を単に閉塞しただけで
は、十分な密封性を確保することができないので、こう
いったスクリューキャップ付きの容器では、内容物を充
填した後、使用時に剥離することができるように、剥離
用の摘み部を有するインナーシールを口部の開口端にヒ
ートシールすることで容器内を密封する方法が一般的に
採用されている。
【0004】また、最近では、上述したような液体飲料
等の食品を収容する容器として、図5に示すように、合
成樹脂フィルムにアルミホイル等をラミネートした内面
が熱接着性のフレキシブルシートを相互にヒートシール
することによって袋状の容器本体50を形成すると共
に、この容器本体50に、注口や飲口となる口部を有す
るスパウト60を取り付け、そのスパウト60の口部を
スクリューキャップ70によって開閉するスパウト付き
パウチ容器が使用されるようになってきている。
【0005】こういったスパウト付きパウチ容器を使用
する場合においても、レトルト殺菌処理を行わなければ
ならない充填物(内容物)については、容器の密封性を
確保するために、内容物を充填した後に、スパウト60
の口部をインナーシールによって閉塞しなければならな
い。しかしながら、スパウト付きパウチ容器の口部は、
その口径が比較的小さいので、一般的なスクリューキャ
ップ付きの容器に採用されているようなインナーシー
ル、即ち、口部と略同一形状に形成された閉塞部に剥離
用の摘み部が連設されたようなインナーシールを使用せ
ずに、図6(a)〜(c)に示すように、口部より大き
い矩形状のインナーシール80を口部61の開口端にヒ
ートシールした状態でスクリューキャップ70を取り付
けるようにしている。そして、商品の購入者が、スクリ
ューキャップ70を取り外した状態で、インナーシール
80の口部61から外側に張り出した部分81を摘んで
インナーシール80を口部61から剥離することでその
口部61を開放することができるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような矩形状のインナーシール80を口部61にヒー
トシールした場合は、スクリューキャップ70を取り付
けると、摘み部となるインナーシール80の張出部分8
1が複雑に折り重なりながら口部61の外周面側に折り
込まれた状態で、口部61とスクリューキャップ70と
の間に挟み込まれることになる。
【0007】通常、スパウト60の口部61とスクリュ
ーキャップ70との間には、ほとんど隙間が形成されて
いないので、上述したように、インナーシール80の張
出部分81が複雑に折れ重なりながら口部61とスクリ
ューキャップ70との間に挟み込まれると、図7に示す
ように、剥離用の摘み部となるインナーシール80の張
出部分81がスクリューキャップ70の内周面によって
口部61の外周面に押圧された状態となり、レトルト殺
菌処理を行う際の熱(例えば、121〜125℃)によ
って、インナーシール80の張出部分81が口部61の
外周面に熱接着され、商品の購入者がインナーシール8
0を剥離する際に、その張出部分81を摘み部として摘
むことができなくなるといった問題がある。
【0008】そこで、この発明の課題は、スパウトの口
部とスクリューキャップとの間にインナーシールの摘み
部が折り込まれた状態でレトルト殺菌処理を行った場合
でも、インナーシールの摘み部が口部の外周面に接着さ
れないようなスパウト付きパウチ容器を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記の課題
を解決するため、この発明は、フレキシブルシートによ
って袋状に形成された容器本体と、注口または飲口とな
る筒状の口部が突出するように、前記容器本体に取り付
けられたスパウトと、前記スパウトの前記口部の開口端
に剥離可能にヒートシールされることで前記開口端を閉
塞する、前記口部から外側に張り出した剥離用の摘み部
を有するインナーシールと、前記スパウトの前記口部
に、着脱自在に取り付けられるスクリューキャップとを
備えたスパウト付きパウチ容器において、前記インナー
シールの摘み部の内面に非接着部を形成したのである。
【0010】以上のように構成されたスパウト付きパウ
チ容器は、インナーシールの摘み部の内面に接着性がな
いので、スクリューキャップを口部に取り付けることに
より、口部の外周面側に折り込まれたインナーシールの
摘み部がスクリューキャップの内周面によってスパウト
の口部の外周面に押圧された状態で、内容物のレトルト
殺菌処理を行った場合でも、その熱によって、インナー
シールの摘み部が口部の外周面に接着されることがな
く、インナーシールを口部から剥離する際、確実に摘み
部を摘むことができる。
【0011】前記インナーシールの摘み部の内面の非接
着部は、請求項2に記載のスパウト付きパウチ容器のよ
うに、前記摘み部の内面に前記口部に対して熱接着性の
ない合成樹脂をコーティングしたり、請求項3に記載の
スパウト付きパウチ容器のように、前記インナーシール
の摘み部の一部を、その摘み部の内面に折り重ねたり、
請求項4に記載のスパウト付きパウチ容器のように、前
記摘み部の内面にコロナ放電処理または放射線処理を施
したりすることによって形成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態について図面を
参照して説明する。図1に示すように、このスパウト付
きパウチ容器1は、ポリエチレンやポリプロピレン等の
熱接着性を有する合成樹脂フィルムの外面に、アルミホ
イル等のガスバリア性シート等を積層したポリエステル
フィルム等をラミネートしたフレキシブルシートによっ
て袋状に形成された容器本体10と、この容器本体10
に取り付けられる熱接着性樹脂によって形成されたスパ
ウト20と、このスパウト20の口部22を開閉するス
クリューキャップ30とから構成されており、容器本体
10に内容物が充填されると、図5に示すスパウト付き
パウチ容器と同様の形状となる。
【0013】前記容器本体10は、表裏一対の外装シー
ト11及び両外装シート11の両側部から内側に折り込
まれて左右のガセット部を形成する左右一対のガセット
シート12から構成されており、折り込まれたガセット
シート12の内面の周縁が外装シート11の内面にヒー
トシールされると共に、外装シート11の内面の上縁部
及び下縁部が相互にヒートシールされることで、袋状に
形成されている。
【0014】前記スパウト20は、ポリエチレンやポリ
プロピレン等により形成され、袋状の容器本体10に融
着される固着部21と、この固着部21の上部に連設さ
れた注口や飲口となる円筒状の口部22と、固着部21
の下部に連設された、容器本体10内に充填された内容
物の吸い出しを容易にする筒状または棒状の導出部23
とから構成されており、前記導出部23が容器本体10
内に挿入された状態で、固着部21の側面が容器本体1
0の上縁部にヒートシールされている。
【0015】前記スパウト20には、その口部22の外
周面にスクリューキャップ30の内周面に形成された雌
ねじ(図示せず)に螺合する雄ねじ24が形成されてお
り、容器本体10に内容物が充填された状態では、その
口部22の開口端に、口部22の外径より大きい矩形状
のインナーシール40をヒートシールすることで、容器
本体10内が密封されるようになっている。
【0016】前記インナーシール40は、アルミホイル
等を積層したポリエステルフィルム等の下面に、口部2
2に対して易剥離性を有する熱接着性樹脂層を積層した
ものであり、通常、70〜100μm程度の厚みを有し
ている。このインナーシール40は、図2(a)、
(b)に示すように、口部22から外側に張り出した剥
離用の摘み部となる張出部分41の内面に、口部22に
対して熱接着性のない合成樹脂、例えば、ウレタン、ニ
トロセルロース等の耐熱性インキをコーティングするこ
とにより非接着部42(同図(a)の斜線で示す部分)
が形成されている。
【0017】この非接着部42は、インナーシール40
の中央部に、口部22の開口端より一回り大きいヒート
シール領域が確保されるように形成されており、インナ
ーシール40が口部22に対して微妙に位置ずれした場
合でも、インナーシール40が口部22の開口端に確実
にヒートシールされるようになっている。
【0018】以上のように構成されたスパウト付きパウ
チ容器1では、スパウト20の口部22から内容物を充
填した後、口部22の開口端にインナーシール40をヒ
ートシールすることで、容器本体10内を密封する。そ
して、インナーシール40の周囲を口部22の外周面に
沿って下方側に折り曲げた後、スパウト20の口部22
にスクリューキャップ30を取り付けた状態で、レトル
ト殺菌処理を行う。
【0019】インナーシール40の張出部分41の内面
には、上述したように、熱接着性のない合成樹脂をコー
ティングした非接着部42が形成されているので、スパ
ウト20にスクリューキャップ30を取り付けること
で、口部22の開口端にヒートシールされたインナーシ
ール40の口部22から外側への張出部分41が複雑に
折り重なりながら口部22の外周面側に折り込まれ、そ
の張出部分41がスクリューキャップ30の内周面によ
って口部22の外周面に強く押圧されていても、レトル
ト殺菌処理を行う際の熱によって、インナーシール40
の張出部分41が口部22の外周面に接着されることが
ない。
【0020】従って、このスパウト付きパウチ容器1で
は、インナーシール40を口部22から剥離する際に、
摘み部となるインナーシール40の張出部分41を確実
に摘むことができるので、従来のスパウト付きパウチ容
器に比べて、インナーシール40を口部22から円滑か
つ確実に剥離することが可能となる。
【0021】このスパウト付きパウチ容器1では、摘み
部となる張出部分41の内面に口部22に対して熱接着
性のない合成樹脂をコーティングすることにより非接着
部42を形成しているが、図3(a)、(b)に示すイ
ンナーシール40aのように、摘み部となる張出部分4
1aの端部をその内面側に折り返して、熱接着性のない
インナーシール40aの外面を張出部分41aの内面側
に露出させることで非接着部42aを形成したり、図4
に示すインナーシール40bのように、張出部分41b
の内面にコロナ放電処理または放射線処理を施して熱接
着性樹脂層を部分的に変質させることによって非接着部
42bを形成することも可能である。
【0022】特に、張出部分41aの端部を内面側に折
り返すことによって非接着部42aを形成したインナー
シール40aでは、摘み部となる非接着部42aが形成
された張出部分41aが2枚重ねとなり、その厚みが大
きくなるので、インナーシール40aを剥離する際、摘
み部となる張出部分41aが摘みやすくなるという効果
がある。
【0023】なお、上述した実施形態では、矩形状のイ
ンナーシールを使用した場合について説明したが、イン
ナーシールの形状は特に限定されるものではなく、本発
明は、一般的なスクリューキャップ付きの容器に使用さ
れているインナーシール、即ち、口部と略同一形状に形
成された閉塞部に剥離用の摘み部が連設されたようなイ
ンナーシールを使用する場合についても適用することが
できることはいうまでもない。
【0024】また、図2(a)、(b)に示すインナー
シール40は、剥離作業を円滑にするため、張出部分4
1のどの部分でも摘むことができるように、その張出部
分41の内面の略全面に非接着部42を形成している
が、非接着部42は必ずしも張出部分41の略全面に形
成する必要はなく、張出部分41の一部を摘み部として
摘める程度に非接着部42を部分的に形成したものであ
ってもよい。
【0025】また、上述した実施形態におけるインナー
シール40、40a、40bは、アルミホイル等を積層
したポリエステルフィルム等の下面全面に熱接着性樹脂
層を積層した後に、種々の方法によって張出部分41、
41a、41bの内面に非接着部42,42a、42b
を形成したものであるが、アルミホイル等を積層したポ
リエステルフィルム等の下面中央部のヒートシール領域
にのみ熱接着性樹脂層を積層することで、摘み部となる
張出部分の内面に非接着部を形成することも可能であ
る。
【0026】また、容器本体10は、上述したようなサ
イドガセット袋に限定されるものではなく、底部が折り
込まれたスタンディングパウチや平袋形状のものであっ
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるスパウト付きパウチ容器の一
実施形態を示す平面図である。
【図2】(a)は同上のスパウト付きパウチ容器に使用
されているインナーシールを示す裏面図、(b)は同上
のインナーシールを示す断面図である。
【図3】(a)はインナーシールの変形例を示す平面
図、(b)は同上のインナーシールを示す断面図であ
る。
【図4】インナーシールの他の変形例を示す断面図であ
る。
【図5】スパウト付きパウチ容器を示す斜視図である。
【図6】同上のスパウト付きパウチ容器における密封方
法を説明するための説明図である。
【図7】同上のスパウト付きパウチ容器におけるスパウ
トの口部を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 スパウト付きパウチ容器 10 容器本体 20 スパウト 22 口部 30 スクリューキャップ 40、40a、40b インナーシール 41、41a、41b 張出部分(摘み部) 42、42a、42b 非接着部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E064 AB23 FA04 HN65 HS04 3E084 AA06 AB01 BA03 BA06 BA08 BA09 CA01 CC02 CC03 CC08 DA01 DB12 FA09 FB01 FD13 GA01 GB01 GB08 GB12 GB13 GB17 HA10 HB01 HC08 HD01 KA12 KA15 LA02 LA07 LA17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレキシブルシートによって袋状に形成
    された容器本体と、注口または飲口となる筒状の口部が
    突出するように、前記容器本体に取り付けられたスパウ
    トと、 前記スパウトの前記口部の開口端に剥離可能にヒートシ
    ールされることで前記開口端を閉塞する、前記口部から
    外側に張り出した剥離用の摘み部を有するインナーシー
    ルと、 前記スパウトの前記口部に、着脱自在に取り付けられる
    スクリューキャップとを備えたスパウト付きパウチ容器
    において、 前記インナーシールの摘み部の内面に非接着部を形成し
    たことを特徴とするスパウト付きパウチ容器。
  2. 【請求項2】 前記非接着部は、前記摘み部の内面に前
    記口部に対して熱接着性のない合成樹脂をコーティング
    することによって形成されている請求項1に記載のスパ
    ウト付きパウチ容器。
  3. 【請求項3】 前記非接着部は、前記インナーシールの
    摘み部の一部を、その内面に折り重ねることにより形成
    されている請求項1に記載のスパウト付きパウチ容器。
  4. 【請求項4】 前記非接着部は、前記摘み部の内面にコ
    ロナ放電処理または放射線処理を施すことによって形成
    されている請求項1に記載のスパウト付きパウチ容器。
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