JP2001096906A - インクジェット記録シート - Google Patents

インクジェット記録シート

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JP2001096906A
JP2001096906A JP27901899A JP27901899A JP2001096906A JP 2001096906 A JP2001096906 A JP 2001096906A JP 27901899 A JP27901899 A JP 27901899A JP 27901899 A JP27901899 A JP 27901899A JP 2001096906 A JP2001096906 A JP 2001096906A
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layer
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jet recording
ink jet
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Katsuaki Arai
克明 新井
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/502Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording characterised by structural details, e.g. multilayer materials
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シート表面に凹凸感があり、光沢および発色性
に優れ、インク乾燥性が良好である、油絵等の絵画の複
製に適したインクジェット記録シートを提供する。 【解決手段】支持体を布帛とし、画像記録層表面のJI
S P8119で規定される平滑度を30秒以下、かつ
JIS P8142で規定される75度鏡面光沢度を1
5%以上60%以下とする。支持体の少なくとも一方の
面に、インク吸収性光沢発現層、インク受理層を順次積
層する。支持体として平均径200μm以上450μm
以下の糸で構成される織布を使用する。インク吸収性光
沢発現層を構成する全顔料のうち、合成非晶質シリカの
比率を5%以上50%以下とする。インク吸収性光沢発
現層にカチオン性定着剤を含有させる。インク受理層を
キャスト法により形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
シートに関し、シート表面に凹凸感があり、光沢および
発色性に優れ、インク乾燥性が良好な油絵等の絵画の複
製に適したインクジェット記録シートに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、種々の作動
原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙などの記録
シートに付着させ、画像・文字などの記録を行なうもの
であるが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターン
の融通性が大きい、現像−定着が不要などの特徴があ
り、漢字を含め各種図形およびカラー画像などの記録装
置として種々の用途において急速に普及している。さら
に、多色インクジェット記録方式により形成される画像
は、製版方式による多色印刷に比較して遜色のない記録
を得ることが可能である。また、作成部数が少なくて済
む用途においては、安価であることからフルカラー画像
記録分野にまで広く応用されつつある。
【0003】このインクジェット記録方式で使用される
記録シートとしては、通常の印刷や筆記に使われる上質
紙やコーテッド紙、あるいはこれらにインク受理層を設
けてインクジェット記録適性を向上させたものがある。
近年、装置の高速化・高精細化あるいはフルカラー化な
どインクジェット記録装置の性能の向上や用途の拡大に
伴い、記録シートに対してもより高度な特性が要求され
るようになっている。
【0004】即ち、当該記録シートとしては、印字ドッ
トの濃度が高く色調が明るく鮮やかであること、インク
の吸収が早く印字ドットが重なった場合においてもイン
クが流れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの横
方向への拡散が必要以上に大きくなく、且つ周辺が滑ら
かでぼやけないことなどの高い画像再現性が要求され
る。
【0005】従来よりインクジェット記録シートの基材
には紙あるいはフィルムが使用されてきたが、近年の嗜
好の多様化により織物、編物、不織布等の布帛を基材と
したインクジェット記録シートも開発されてきている。
その中でも、油絵等の絵画を小ロットでインクジェット
記録して、室内装飾として使用する用途が増えている。
こうした用途に使用されるインクジェット記録シートに
要求される特性として、シート表面に凹凸感がありアー
トキャンバス風の風合いがあること、光沢および発色性
に優れること等が挙げられる。
【0006】しかしながら、こうした布帛は紙やフィル
ムに比べ多孔性であるため、インクジェット記録適性を
上げるためにインク受理層を設けようとしても、インク
受理層の塗工量が多くなり非経済的であるばかりか、イ
ンク受理層の塗層表面に多数の空隙ができるため光沢が
なく、印字濃度が低く色調が不鮮明になるという問題が
生じていた。インク受理層塗液の粘度を高める方法(特
開昭62−53493号)も提案されているが、効果は
不十分である。
【0007】また、インク受理層の平滑性を上げるた
め、ラミネート等の目止めを行うことも考えられるが、
織布の特徴である織り目が目立たなくなり、せっかくの
凹凸感がなくなるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シー
ト表面に凹凸感があり、光沢および発色性に優れ、イン
ク乾燥性が良好な油絵等の絵画の複製に適したアートキ
ャンバス用のインクジェット記録シートを提供するもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上のよ
うな問題点を解決するために鋭意研究を行った結果、以
下の発明に至った。
【0010】すなわち、支持体の少なくとも一方の面に
塗工層を設けてなるインクジェット記録シートにおい
て、支持体が布帛であり、画像記録層表面のJIS P
8119で規定される平滑度が30秒以下であり、かつ
JIS P8142で規定される75度鏡面光沢度が1
5%以上60%以下であることを特徴とするインクジェ
ット記録シートの発明である。
【0011】支持体の少なくとも一方の面に、インク吸
収性光沢発現層、インク受理層を順次積層したことを特
徴とするインクジェット記録シートの発明である。
【0012】支持体が平均径200μm以上450μm
以下の糸で構成される織布であるインクジェット記録シ
ートの発明である。
【0013】インク吸収性光沢発現層を構成する全顔料
のうち、合成非晶質シリカの比率が5%以上50%以下
であることを特徴とするインクジェット記録シートの発
明である。
【0014】インク吸収性光沢発現層がカチオン性定着
剤を含有することを特徴とするインクジェット記録シー
トの発明である。
【0015】インク受理層がキャスト法により形成され
たことを特徴とするインクジェット記録シートの発明で
ある。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に関わるインクジェット記
録シートについて詳細に説明する。本発明のインクジェ
ット記録シートは、支持体が布帛であり、画像記録層表
面のJISP8119で規定される平滑度が30秒以下
であり、かつJIS P8142で規定される75度鏡
面光沢度が15%以上60%以下であることを特徴とす
る。本発明において、画像記録層は単層でも2層以上の
構成でも構わない。画像記録層表面とは、支持体上の最
上面に塗工された層の表面である。支持体に布帛を使用
し、シート表面の平滑度および光沢度を上記範囲とする
ことで初めて、シート表面に適度な凹凸があり、光沢お
よび発色性に優れ、アートキャンバス用に適したインク
ジェット記録シートとすることが可能となるのである。
インク受理層表面のJIS P8119で規定される平
滑度は30秒以下であることが好ましく、さらに好まし
くは15秒以下、特に好ましくは5秒以下である。ま
た、JISP8142で規定される75度鏡面光沢度は
15%以上60%以下の範囲であることが好ましく、さ
らに好ましくは20%以上50%以下、特に好ましくは
25%以上45%以下である。
【0017】インク受理層表面のJIS P8119で
規定される平滑度が30秒よりも大きいと、シート表面
の凹凸が弱くアートキャンバス風の風合いが得られな
い。また、インク受理層表面のJIS P8142で規
定される75度鏡面光沢度が15より小さいと、光沢が
弱く画像の発色に劣るため、油絵等の絵画をインクジェ
ット記録した際の画像の見栄えが悪くなる。また、75
度鏡面光沢度が60を超えると、光沢が強くなりすぎ、
油絵等の絵画をインクジェット記録した際に写真調の不
自然な画像となる。
【0018】本発明の支持体で用いられる布帛とは、織
物、編物、不織布等を指す。これらのうち、アートキャ
ンバス風の風合いという点で織布を使用するのが好まし
い。織布は平織り、綾織り、朱子織り等の公知の織り方
で作製されるが、平織りの織布が好ましく使用される。
【0019】本発明の支持体として好ましく使用される
織布を構成する糸は、平均径で200μm以上450μ
m以下の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは
220μm以上400μm以下である。糸の径が200
μmより小さいと、得られるシート表面の凹凸が不十分
となりアートキャンバス風の風合いが得にくくなる。糸
の径が450μmを超えると、支持体上に本発明に係わ
るインク吸収性光沢発現層を設けた場合に、塗液の浸透
が大きく塗工量が過大となり不経済であるばかりか、該
インク吸収性光沢発現層上にインク受理層を設けても、
シート表面の凹凸が大きくなり光沢が出にくくなる。部
分的に糸の径を変化させても糸の平均径が上記範囲であ
れば、シート表面の凹凸、光沢は良好となり問題ない。
【0020】布帛を形成する繊維あるいは糸の材質は特
に制限されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、又はこれらポリマーの変
性ポリマー等のホモポリマー及びコポリマーのようなポ
リエステル系繊維、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポ
リスチレン、又はこれらポリマーの変性ポリマー等のホ
モポリマー及びコポリマーのようなポリオレフィン系繊
維、アクリル繊維、モダクリル繊維等のようなポリアク
リロニトリル系繊維、ナイロン6、ナイロン66等のよ
うなポリアミド系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、
ウレタン繊維、等の有機合成繊維;又、レーヨン等の再
生セルロース繊維やコラーゲン、アルギン酸、キチン質
等を溶液にしたものを紡糸した繊維等のような再生繊
維;アセテート繊維等のような半合成繊維;麻、コット
ン、パルプ等のセルロース系繊維や羊毛、絹等の蛋白質
系繊維等のような天然繊維;金属繊維、ガラス繊維、炭
素繊維のような無機系繊維、等の各種繊維が挙げられ、
これらを単独又は組み合わせて使用することが出来る。
【0021】本発明における支持体として使用される布
帛への前処理として、例えば、コロナ処理を行ったり、
アンダーコート層、バックコート層を設けたり、カレン
ダー処理を行ったり等の公知の技術を用いることは、本
発明の目的を妨げない範囲で何ら問題なく行うことがで
きる。
【0022】本発明に係わるインク吸収性光沢発現層
は、画像記録層表面の平滑度を適度に高め、画像記録層
表面のJIS P8119で規定される平滑度を30秒
以下、かつJIS P8142で規定される75度鏡面
光沢度を15%以上60%以下とするために有効な層で
ある。また、インク吸収性光沢発現層は、適度なインク
吸収性を有するため、インクジェット記録シートに画像
形成した場合の発色性が良好となるばかりか、インクの
乾燥性も向上し作業性が向上する。特に、布帛の少なく
とも一方の面に、インク吸収性光沢発現層、インク受理
層を順次積層した場合には、画像記録層表面に凹凸感が
あり、光沢・発色に優れ、さらにはインク乾燥性も良好
なインクジェット記録シートとすることが可能となるの
である。
【0023】本発明に係わるインク吸収性光沢発現層
は、画像記録層表面に適度な平滑度、光沢度を付与する
ための層であるが、これらの機能を付与するためには、
顔料の平均粒径は0.1μm以上10μm以下であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは0.5μm以上7μm
以下、特に好ましくは1μm4μm以下である。顔料の
平均粒径が0.1μmよりも小さいと、インク吸収性光
沢発現層塗液が布帛に浸透しやすいため平滑な塗工面が
得られない結果、画像記録層表面の光沢が劣りやすい。
顔料の平均粒径が10μmより大きいと、インク吸収性
光沢発現層表面から突きだした顔料粒子が存在し、平滑
性が低下するためか、画像記録層表面の光沢は劣りやす
い。
【0024】本発明に用いられるインク吸収性光沢発現
層中には、公知の白色顔料を1種以上用いることができ
る。例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウ
ム、カオリンクレー、デラミネーテッドクレー、焼成ク
レー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化
チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイ
ト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、
珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、気相法シリカ、
コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイ
ト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオラ
イト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マ
グネシウムなどの白色無機顔料、スチレン系プラスチッ
クピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポ
リエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹
脂などの有機顔料などが挙げられる。本発明において、
インクジェット記録シートの発色性・インク乾燥性を付
与するためには、上記の中でも少なくとも1種類以上の
多孔性無機顔料を配合することが好ましく、多孔性の合
成非晶質シリカ、多孔性の炭酸マグネシウム、多孔性の
アルミナなどが挙げられ、特に細孔容積の大きい合成非
晶質シリカが好ましい。
【0025】上記合成非晶質シリカの配合比率は、イン
ク吸収性光沢発現層を構成する全顔料のうち、5%以上
50%以下であることが好ましく、さらに好ましくは1
0%以上40%以下、特に好ましくは15%以上30%
以下である。合成非晶質シリカの配合比率を5%以上5
0%以下とすることで、インクジェット記録シートの光
沢、発色性およびインク乾燥性のバランスが良好とな
る。合成非晶質シリカの配合比率が5%より小さいと、
インクジェット記録シートのインク乾燥性に劣りやす
い。50%を超えると、インクジェット記録シートの光
沢および発色性が低下しやすくなる。
【0026】本発明のインク吸収性光沢発現層で用いら
れる接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、
酢酸ビニル、酸化澱粉、エーテル化澱粉等の澱粉類、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋
白、シリル変性ポリビニルアルコール等;スチレン−ブ
タジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン
共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリ
ル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共
重合体、アクリル酸及びメタクリル酸の重合体又は共重
合体等のアクリル系重合体ラテックス;エチレン酢酸ビ
ニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス;或いはこ
れらの各種重合体のカルボキシル基等の官能基含有単量
体による官能基変性重合体ラテックス;メラミン樹脂、
尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂系等の水性接着剤;ポリメ
チルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリ
ビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系接着
剤が挙げられ、1種以上で使用される。これらのうち、
エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテッ
クスが光沢発現が良好であり好ましく使用される。
【0027】インク吸収性光沢発現層を構成する接着剤
の配合部数は、全顔料100部に対し5部以上40部以
下の範囲が好ましく、さらに好ましくは9部以上30部
以下、特に好ましくは12部以上25部以下である。接
着剤の配合部が5部より少ないと塗層強度が弱く、該イ
ンクジェット記録シートを折り曲げた際に塗層が割れや
すい。40部より多いと、インクジェット記録シート表
面の光沢が得にくい。
【0028】本発明のインク吸収性光沢発現層はカチオ
ン性定着剤を含有することが好ましい。インク吸収性光
沢発現層にカチオン性定着剤を含有させることで、イン
クジェット記録シートの発色性、特にインク重色部の発
色性が良好になり、さらには耐水性も向上する。また、
当初予期しなかったことであるが、インク吸収性光沢発
現層にカチオン性定着剤を配合することで、インクジェ
ット記録シートに顔料インクを色材としたインクジェッ
トプリンターで印字した際に、印字部の割れが起こりに
くくなることが判明した。おそらく、インク吸収性光沢
発現層にカチオン性定着剤を配合することで、カチオン
性定着剤が顔料インク中の色材を捕捉し、インク吸収性
光沢発現層中を色剤が浸透することを防いでいるため、
印字部の割れが起きにくくなっているのではないかと考
えられるが、作用機構の詳細については明らかでない。
【0029】本発明においてインク吸収性光沢発現層に
使用するカチオン性定着剤としては、例えばジシアンジ
アミド誘導体、ポリアルキレンポリアミン誘導体、ポリ
アミン誘導体、ポリアリルアミン誘導体、ポリエチレン
イミン誘導体等を少なくとも1種以上含有させることが
できる。具体的には、特開昭60−49990号、同昭
60−83882号、同昭61−61887号、同平1
0−86508号、同平10−217601号公報記載
のカチオン性ポリマーが挙げられる。
【0030】インク吸収性光沢発現層を構成するカチオ
ン性定着剤の配合部数は、全顔料100部に対し30部
以下の範囲が好ましく、さらに好ましくは2部以上25
部以下、特に好ましくは5部以上20部以下である。カ
チオン性定着剤の配合部が30部より多いと、インクジ
ェット記録シート表面の光沢が得にくい。
【0031】本発明に係わるインク吸収性光沢発現層塗
被液のB型粘度は、500cps以上30000cps
以下であることが好ましく、さらに好ましくは1000
cps以上15000cps以下、特に好ましくは20
00cps以上10000cps以下である。B型粘度
が500cpsよりも低い、インク吸収性光沢発現層が
布帛に浸透し平滑な塗面が得られにくいせいか、得られ
たインクジェット記録シートの光沢に劣りやすい。一
方、30000cpsを超えると、塗液の取扱いが煩雑
となる。
【0032】本発明に係わるインク吸収性光沢発現層の
塗工量は、特に制限されないが乾燥塗工量で40g/m2
以上300g/m2以下の範囲が好ましく、さらに好まし
くは60g/m2以上200g/m2以下、特に好ましくは
80g/m2以上150g/m2以下である。塗工量が40
g/m2より少ないと光沢が得にくく、300g/m2
超えると不経済であるばかりか、塗層強度が低下しやす
い。
【0033】本発明において、支持体である布帛の一方
の面にインク吸収性光沢発現層のみを設けた構成でも、
塗工層表面の平滑度および光沢度を目的とする数値内と
することが可能であるが、さらに発色性・光沢を高める
ために、インク吸収性光沢発現層上の支持体とは反対面
にインク受理を設けることが好ましい。
【0034】インク受理層の塗層は、インク吸収性光沢
発現層の光沢を活かすために、透明あるいは半透明な塗
層であることが好ましい。インク受理層を構成する顔料
として、インク吸収性光沢発現層で使用可能な顔料が使
用できるが、インク受理層塗層の透明性を出すために、
各種コロイド粒子を使用することが好ましい。
【0035】インク受理層を構成するコロイド粒子とし
ては、さまざまなものを用いることができる。その一例
としては、擬ベーマイト、ベーマイトなどのアルミナ
(水和物)、シリカ、チタニアなどからなる無機コロイ
ド粒子が挙げられ、この中でも、アルミナおよびシリカ
からなるコロイド粒子は、コロイド粒子間の結合力が強
く、インク受理層の塗層強度が強くなることから特に好
ましく使用される。
【0036】インク受理層を構成する接着剤としては、
インク吸収性光沢発現層で使用可能な接着剤が使用でき
るが、インク受理層塗層の透明性を出すために、透明な
接着剤を使用することが好ましく、一例としてポリビニ
ルアルコールが挙げられる。
【0037】インク受理層は、光沢および発色性向上の
ためにカチオン性定着剤を配合することが好ましい。カ
チオン性定着剤としては、インク吸収性光沢発現層で使
用可能な材料を使用できる。
【0038】本発明に係わるインク受理層の塗工量は、
特に制限されないが、乾燥塗工量で0.3g/m2以上3
0g/m2以下の範囲が好ましく、さらに好ましくは1g
/m2以上25g/m2以下、特に好ましくは2g/m2以上
20g/m2以下である。塗工量が0.3g/m2より少な
いと発色性・光沢の向上が少なく、30g/m2を超える
と不経済であるばかりか、発色性・光沢の低下が起こり
やすい。
【0039】本発明に係わるインク吸収性光沢発現層お
よびインク受理層には、上記成分以外に顔料分散剤、増
粘剤、流動性改良剤、pH調製剤、消泡剤、抑泡剤、離
型剤、染料、浸透剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐
剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増
強剤等を適宜配合することもできる。
【0040】本発明に係わるインク吸収性光沢発現層お
よびインク受理層を布帛に塗工する方法は、各種ブレー
ドコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、
バーコーター、ロッドブレードコーター、ショートドウ
ェルコーター、コンマコーター、ダイコーター、リバー
スロールコーター、キスコーター、カーテンコーター、
エクストルージョンコーター、ゲートロールコーター、
グラビアコーター、マイクログラビアコーターなどの塗
工装置を用いることが出来る。
【0041】本発明のインクジェット記録シートにおい
て、光沢性向上のために、インク吸収性光沢発現層また
は/かつインク受理層を設けた後に、マシンカレンダ
ー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなどのカレ
ンダーを用いて表面処理を行うことが好ましい。インク
受理層を設けた後にカレンダー処理を行った場合、特に
光沢が良好となる。
【0042】また、インク受理層の塗被組成物を塗工す
る際に、該塗被組成物が湿潤状態にある間に、もしくは
一旦乾燥後再湿潤してから鏡面ロールに圧接し、鏡面ロ
ール表面の形状をインク受理層に転写する、いわゆるキ
ャスト法によっても、本発明のインクジェット記録シー
トの光沢を発現させることも可能である。キャスト法で
光沢を発現させた場合には、カレンダー処理なしでも十
分な光沢を得ることが可能であり、インク受理層表面の
平滑度、光沢度の制御が容易であるため好ましい。ま
た、当初予期していなかったことであるが、キャスト法
により得たインクジェット記録シートは耐水性に優れる
ことが判明した。
【0043】
【実施例】以下に、本発明の実施例をあげて説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。ま
た、実施例、及び比較例において「部」及び「%」は、
特に明示しない限り重量部及び重量%を示す。
【0044】インク吸収性光沢発現層塗液の調製 合成非晶質シリカ(ファインシールX37B:徳山曹達
製)30部、カオリンクレー(プレディスパーズドH
T:EM製)70部、エチレン−酢酸ビニル−特殊エス
テル系接着剤(スミカフレックス951:住友化学工業
製)30部、カチオン性定着剤(スミレーズレジン10
01:住友化学工業製)20部を用い、これを調液し、
固形分濃度40%とした。このとき、全顔料のうち、合
成非晶質シリカの比率は30%である。
【0045】インク受理層塗液の調製 シリカゾル(スノーテックス−O:日産化学工業製)1
00部、ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ
製)20部、カチオン性定着剤(スミレーズレジン10
01:住友化学工業製)20部を用い、これを調液し、
固形分濃度15%とした。
【0046】実施例1 支持体としてポリエステル布(20番手糸、径密度26
本/in、緯密度28本/in)の一方の面に、インク
吸収性光沢発現層塗液の調製で得た塗液をワイヤーバー
を用いて乾燥後の塗工量が150g/m2となるように塗
布、120℃の熱風式乾燥器にて乾燥した。こうして得
たインク吸収性光沢発現層上に、インク受理層塗液の調
製で得た塗液をワイヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が
12g/m2となるように塗布、120℃の熱風式乾燥器
にて乾燥した。こうして得たシートにカレンダー処理
(線圧60kg/cm)を行い、本発明のインクジェッ
ト記録シートを得た。なお、20番手の糸の径を測定し
たところ170μmであった。
【0047】実施例2 支持体を綿布(12番手糸、径密度26本/in、緯密
度28本/in)に変更した以外は実施例1と同様にし
て本発明のインクジェット記録シートを得た。なお、1
2番手の糸の径を測定したところ210μmであった。
【0048】実施例3 支持体を綿布(3番手糸、径密度26本/in、緯密度
28本/in)に変更した以外は実施例1と同様にして
本発明のインクジェット記録シートを得た。なお、3番
手の糸の径を測定したと420μmであった。
【0049】実施例4 支持体を綿布(2番手糸、径密度26本/in、緯密度
28本/in)に変更した以外は実施例1と同様にして
本発明のインクジェット記録シートを得た。なお、2番
手の糸の径を測定したと500μmであった。
【0050】実施例5 インク吸収性光沢発現層塗液の調製において、合成非晶
質シリカを0部、カオリンクレーを100部に変更し
た。こうして得た塗液をインク吸収性光沢発現層塗液と
して用いた以外は実施例2と同様にして本発明のインク
ジェット記録シートを得た。このとき、インク吸収性光
沢発現層を構成する全顔料のうち、合成非晶質シリカの
比率は0%である。
【0051】実施例6 インク吸収性光沢発現層塗液の調製において、合成非晶
質シリカを6部、カオリンクレーを94部に変更した。
こうして得た塗液をインク吸収性光沢発現層塗液として
用いた以外は実施例2と同様にして本発明のインクジェ
ット記録シートを得た。このとき、インク吸収性光沢発
現層を構成する全顔料のうち、合成非晶質シリカの比率
は6%である。
【0052】実施例7 インク吸収性光沢発現層塗液の調製において、合成非晶
質シリカを48部、カオリンクレーを52部に変更し
た。こうして得た塗液をインク吸収性光沢発現層塗液と
して用いた以外は実施例2と同様にして本発明のインク
ジェット記録シートを得た。このとき、インク吸収性光
沢発現層を構成する全顔料のうち、合成非晶質シリカの
比率は48%である。
【0053】実施例8 インク吸収性光沢発現層塗液の調製において、合成非晶
質シリカを55部、カオリンクレーを45部に変更し
た。こうして得た塗液をインク吸収性光沢発現層塗液と
して用いた以外は実施例2と同様にして本発明のインク
ジェット記録シートを得た。このとき、インク吸収性光
沢発現層を構成する全顔料のうち、合成非晶質シリカの
比率は55%である。
【0054】実施例9 インク吸収性光沢発現層塗液の調製において、カチオン
性定着剤を配合しなかった。こうして得た塗液をインク
吸収性光沢発現層塗液として用いた以外は実施例2と同
様にして本発明のインクジェット記録シートを得た。こ
のとき、インク吸収性光沢発現層を構成する全顔料のう
ち、合成非晶質シリカの比率は30%である。
【0055】実施例10 実施例2において、インク吸収性光沢発現層上に、イン
ク受理層塗液の調製で得た塗液をワイヤーバーを用いて
乾燥後の塗工量が12g/m2となるように塗布、110
℃に加熱した鏡面ロールに圧接し乾燥した。この後カレ
ンダー処理を行わなかった以外は実施例2と同様にして
本発明のインクジェット記録シートを得た。
【0056】実施例11 実施例2において、インク吸収性光沢発現層上に、イン
ク受理層を設けなかった以外は実施例2と同様に本発明
のインクジェット記録シートを得た。
【0057】比較例1 インク受理層を塗工した後、カレンダー処理を行わなか
った以外は実施例2と同様にしてインクジェット記録シ
ートを得た。
【0058】比較例2 インク吸収性光沢発現層の乾燥後の塗工量を20g/m2
とした以外は実施例2と同様にしてインクジェット記録
シートを得た。
【0059】比較例3 実施例2で使用した布帛の一方の面に、インク受理層塗
液の調製にて得た塗液をワイヤーバーを用いて乾燥後の
塗工量が30g/m2となるように塗布、120℃の熱風
式乾燥器にて乾燥した。こうして得たシートにカレンダ
ー処理(線圧60kg/cm)を行い、インクジェット
記録シートを得た。
【0060】比較例4 支持体をポリエステル布(20番手糸、径密度90本/
in、緯密度96本/in)に変更した以外は実施例1
と同様にして本発明のインクジェット記録シートを得
た。なお、20番手の糸の径を測定したところ170μ
mであった。
【0061】比較例5 実施例2で使用した布帛の一方の面に、厚さ5μmのポ
リエチレンによるラミネート層を設けた。こうして得た
ラミネート層上に、インク受理層塗液の調製にて得た塗
液をワイヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が30g/m2
となるように塗布、120℃の熱風式乾燥器にて乾燥し
た。こうして得たシートにカレンダー処理(線圧60k
g/cm)を行い、インクジェット記録シートを得た。
【0062】比較例6 支持体として市販の上質紙を使用した以外は比較例3と
同様にしてインクジェット記録シートを得た。
【0063】比較例7 支持体を市販の上質紙とした以外は実施例1と同様にし
てインクジェット記録シートを得た。
【0064】比較例8 比較例3において、支持体として市販の白色PETフィ
ルムを使用し、カレンダー処理を行わなかった以外は比
較例3と同様にしてインクジェット記録シートを得た。
【0065】〈試験方法〉 1)平滑性・光沢性 実施例および比較例で得られた記録シートの画像記録層
表面について、JISP8119で規定される平滑度、
JIS P8142で規定される75度鏡面光沢度を測
定した。
【0066】2)印字濃度 実施例及び比較例で作製した記録シートをA4判に断裁
した後、インクジェットプリンター(ミマキエンジニア
リング製JV2−130、顔料インク使用)でブラッ
ク、シアン、マゼンタ、イエローの各色100%のベタ
印字を行った。マクベスRD919で印字部の濃度を測
定した。値は大きい方が印字濃度が高く印字性が良好で
あることを示す。
【0067】3)インク乾燥性 実施例及び比較例で作製した記録シートをA4判に断裁
した後、インクジェットプリンター(ミマキエンジニア
リング製JV2−130)でブラック、シアン、マゼン
タ、イエローの各色100%のベタ印字を行った。印字
直後に印字部に市販のPPC用紙を重ね合わせた後、1
0秒間100gf/cm2の荷重をかけた。荷重を取り除
いた後PPC用紙を記録シートから剥離し、PPC用紙
に転写されたインクの量を観察し、5段階で評価した。
5は全くインクの転写が見られずインク乾燥性が良好で
あることを示し、1はインクの転写が多く、インク乾燥
性に劣り実使用に耐えないことを示す。
【0068】4)外観 実施例及び比較例で作製した記録シートをA3判に断裁
した後、インクジェットプリンター(ミマキエンジニア
リング製JV2−130)で風景画を全面にカラー印字
した。画像を印字したシートを額縁に入れて壁に掛け、
約1m離れて目視で外観評価を行い、以下の基準で判定
を行った。 ◎:印字画像に凹凸感および光沢感があり、油絵風の外
観を有している。 ○:印字画像の凹凸感あるいは光沢感がやや弱いもの
の、油絵に近い外観を有している。 ×:印字画像の凹凸が大きすぎて、光沢感がほとんどな
い。あるいは凹凸感が全くなく、写真調の画像となって
いる。
【0069】5)印字部の割れ 実施例及び比較例で作製した記録シートをA4判に断裁
した後、インクジェットプリンター(ミマキエンジニア
リング製JV2−130)でシアン、マゼンタ、イエロ
ーの各色100%ずつの計300%のベタ印字を行っ
た。印字部の割れの状態を以下の基準で判定した。 ◎:印字部に割れは全く認められない。 ○:印字部に細かい割れがわずかに認められるものの問
題とならないレベルである。 △:印字部の割れが認められるが、許容範囲内である。 ×:印字部の割れが目立ち、実使用に耐えない。
【0070】6)耐水性 実施例及び比較例で作製した記録シートをA4判に断裁
した後、インクジェットプリンター(ミマキエンジニア
リング製JV2−130)でブラック、シアン、マゼン
タ、イエローの各色100%のベタ印字を行い、印字部
の濃度をマクベスRD919で測定した。このシートを
バット中の水に1日間浸した。水から取り出したシート
をインク受理層を設けた面を上にして、水平なテーブル
の上に放置・自然乾燥を行った。自然乾燥後の印字部の
濃度を同様にマクベスRD919で測定した。印字濃度
の残存率(%)=耐水試験後の印字濃度/耐水試験前の
印字濃度×100を計算し、耐水性の指標とした。値は
大きい方が耐水性が良好であることを示し、97%以上で
あれば優であり、92%以上あれば実用可能レベルと判断
した。
【0071】
【表1】
【0072】表より明らかなように、支持体として布帛
を使用し、画像記録層表面のJISP8119で規定さ
れる平滑度を30秒以下、かつJIS P8142で規
定される75度鏡面光沢度を15%以上60%以下とす
ることにより、シート表面に凹凸感があり、光沢および
発色性に優れ、画像記録した際に油絵風の外観を有する
アートキャンバス用のインクジェット記録シートとする
ことが可能となる。特に、支持体の一方の面に、インク
吸収性光沢発現層、インク受理層を順次積層した実施例
1〜10は、光沢・発色性に優れるため好ましい。実施
例1〜4の比較をすると、支持体として平均径200μ
m以上450μm以下の糸で構成された織布を使用した
実施例2、3は、印字画像の凹凸感および光沢感のバラ
ンスに優れ、油絵風の外観を有しており好ましい実施形
態となる。
【0073】実施例2および5〜8の比較をすると、イ
ンク吸収性光沢発現層を構成する全顔料のうち、合成非
晶質シリカの比率を5%以上50%以下とした実施例
2、6、7は、インク乾燥性と印字画像の外観のバラン
スが良好でなる。インク吸収性光沢発現層にカチオン性
定着剤を配合した実施例1〜8、10では、印字部の割
れが全く認められず好ましい。さらに、インク受理層を
キャスト法により形成した実施例10では、耐水性が際
だって良好となる。
【0074】一方、支持体に布帛を使用しても、画像記
録層表面のJIS P8142で規定される75度鏡面
光沢度が15%より小さい比較例1、2、3は、光沢・
発色性に劣り、印字画像に油絵風の外観が得られない。
また、支持体に布帛を使用し、画像記録層表面のJIS
P8142で規定される75度鏡面光沢度が60%を
超えた比較例4では、発色が良好であるものの印字画像
に凹凸感がなく写真調の画像となり、油絵風の外観は得
られない。さらに、布帛にポリエチレンラミネートを行
った後、インク受理層を設けた比較例5では、画像記録
層表面のJISP8119で規定される平滑度が30秒
を超えており、布帛特有の表面の凹凸感という特徴が失
われ、比較例4と同様に写真調の印字画像となる。支持
体に紙を用いた比較例6、7、フィルムを用いた比較例
8では、表面に凹凸感がなく写真調の印字画像となる。
特に比較例6に示すように、支持体に紙を用いた場合に
は、画像記録層表面のJIS P8119で規定される
平滑度を30秒以下とし、かつJIS P8142で規
定される75度鏡面光沢度を15%以上60%以下とし
ても、油絵風の印字画像を得ることはできなかった。
【0075】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録シートは、
支持体が布帛であり、画像記録層表面のJIS P81
19で規定される平滑度が30秒以下であり、かつJI
S P8142で規定される75度鏡面光沢度が15%
以上60%以下であることを特徴とする。こうした構成
とすることで、画像記録層表面に凹凸感があり、光沢お
よび発色性に優れ、油絵等の絵画の複製に適したアート
キャンバス用のインクジェット記録シートとすることが
可能となる。支持体の少なくとも一方の面に、インク吸
収性光沢発現層、インク受理層を順次積層することで、
光沢・発色性はさらに良好となる。支持体として平均径
200μm以上450μm以下の糸で構成される織布を
使用した場合は、印字画像の凹凸感と光沢感のバランス
に優れる。また、インク吸収性光沢発現層を構成する全
顔料のうち、合成非晶質シリカの比率を5%以上50%
以下とすることで、インク乾燥性が良好であり、かつ油
絵風の外観を有する印字画像を得ることが可能となる。
さらに、インク吸収性光沢発現層がカチオン性定着剤を
含有することで、印字画像の発色性・耐水性が良好とな
るばかりか、顔料インクを色材に使用したインクジェッ
トプリンターで印字した際の印字部の割れが起こりにく
くなり、良好な画像を得ることが可能となる。インク受
理層をキャスト法により形成した場合は、カレンダー処
理なしでも十分な光沢を得ることが可能であり、インク
受理層表面の平滑度、光沢度の制御が容易であり、さら
に印字画像の耐水性が向上するため好ましい実施形態と
なる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも一方の面に塗工層を
    設けてなるインクジェット記録シートにおいて、支持体
    が布帛であり、画像記録層表面のJIS P8119で
    規定される平滑度が30秒以下であり、かつJIS P
    8142で規定される75度鏡面光沢度が15%以上6
    0%以下であることを特徴とするインクジェット記録シ
    ート。
  2. 【請求項2】 支持体の少なくとも一方の面に、インク
    吸収性光沢発現層、インク受理層を順次積層したことを
    特徴とする請求項1記載のインクジェット記録シート。
  3. 【請求項3】 支持体が平均径200μm以上450μ
    m以下の糸で構成される織布である請求項1または2記
    載のインクジェット記録シート。
  4. 【請求項4】 インク吸収性光沢発現層を構成する全顔
    料のうち、合成非晶質シリカの比率が5%以上50%以
    下であることを特徴とする請求項1、2または3記載の
    インクジェット記録シート。
  5. 【請求項5】 インク吸収性光沢発現層がカチオン性定
    着剤を含有することを特徴とする請求項1、2、3また
    は4記載のインクジェット記録シート。
  6. 【請求項6】 インク受理層がキャスト法により形成さ
    れたことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記
    載のインクジェット記録シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003080344A1 (fr) 2002-03-26 2003-10-02 Mastermind Co., Ltd. Procede de creation d'image imprimee tridimensionnelle et article imprime tridimensionnel

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WO2003080344A1 (fr) 2002-03-26 2003-10-02 Mastermind Co., Ltd. Procede de creation d'image imprimee tridimensionnelle et article imprime tridimensionnel

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