JP2001096130A - 窒素系悪臭成分含有ガスの浄化装置および浄化方法 - Google Patents

窒素系悪臭成分含有ガスの浄化装置および浄化方法

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JP2001096130A
JP2001096130A JP27944399A JP27944399A JP2001096130A JP 2001096130 A JP2001096130 A JP 2001096130A JP 27944399 A JP27944399 A JP 27944399A JP 27944399 A JP27944399 A JP 27944399A JP 2001096130 A JP2001096130 A JP 2001096130A
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gas
water
ammonia
tank
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Tatsuo Nakatani
龍男 中谷
Sakae Takaoka
栄 高岡
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 亜硝酸または硝酸性窒素の形で残存する窒素
成分を窒素ガスに変換することができる、窒素系悪臭成
分含有ガスの浄化装置を提供すること 【解決手段】 アミン類をNH3 に分解する微生物と硝
化菌とが充填されたガス吸収槽と、ガス吸収槽に悪臭成
分ガスを供給して充填物と接触させる手段と、充填物に
散水して悪臭成分と充填物との接触によって発生した亜
硝酸または硝酸性窒素を溶出させる散水手段と、亜硝酸
または硝酸性窒素が溶解した水の排出手段と、亜硝酸ま
たは硝酸性窒素の生成によって脱臭されたガスを排出す
る手段と、脱窒菌が付着した充填物と生分解性プラスチ
ックとが充填された脱窒槽と、ガス吸収槽から排出され
た水を、脱窒槽に導入して亜硝酸または硝酸性窒素を生
分解性プラスチックの存在下、脱窒菌で窒素に還元する
手段とを有すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒素系悪臭成分含
有ガスの浄化装置および浄化方法に係り、特に、コンポ
スト設備等から発生するメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、アンモニア等、窒素系悪臭成分
含有ガスを浄化するのに好適な、浄化装置および浄化方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンポスト設備等から発生する窒素系悪
臭成分を含む排ガスの浄化技術としては、水や酸で吸収
洗浄する方法、吸着剤を使用する方法、生物処理する方
法等が知られている。なかでも、悪臭ガスをガス吸収層
としての土壌層やコンポスト層に通すことによって前記
土壌層またはコンポスト層中に存在する微生物の機能を
活用して浄化する方法は、装置構造が簡単で、初期投資
額が少なく、維持管理が容易で、しかも運転経費が低い
ことから多用されている。
【0003】上記方法では、アミン類は土壌やコンポス
トに生息する微生物によってアンモニアに分解され、生
成したアンモニアは、さらに、好気条件下では硝化菌に
よって亜硝酸または硝酸性窒素に変換され、この亜硝酸
または硝酸性窒素は嫌気的な条件で有機物が存在すれば
窒素ガスに還元されたのち大気中に放出されることにな
る。
【0004】しかしながら、コンポスト排ガスが通過す
る上記土壌層やコンポスト層等の悪臭ガス吸収層は酸素
に富んでいるために、硝酸、亜硝酸性窒素の大部分はそ
のままの形で、層内に含まれる水と共存する。従って、
排ガスに含まれる窒素系悪臭成分を完全に処理するため
には、前記亜硝酸、硝酸性窒素等の中和操作等が必要と
なる。なお、悪臭ガスを吸収するために、土壌表面に直
接悪臭ガス吸収層(土壌層)を設置した場合は、前記亜
硝酸または硝酸性窒素を含む水が土壌層中を流下し、土
壌または地下水の新たな汚染源となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来技術の問題点を解決し、中和等の操作を必要とする
ことなく、アンモニアが硝化された亜硝酸または硝酸性
窒素の形で残存する窒素成分(以下、単に、亜硝酸また
は硝酸ということがある)を窒素ガスに変換することが
できる、窒素系悪臭成分含有ガスの浄化装置および浄化
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、微生物によ
って窒素系悪臭成分を含む排ガスを亜硝酸または硝酸に
変換するガス吸収槽と、該ガス吸収槽で生成した亜硝酸
と硝酸を窒素に還元する脱窒槽とを組み合わせた装置を
用いることによって解決される。
【0007】すなわち、本願で特許請求する発明は、以
下の通りである。 (1)アミン類をアンモニアに分解する微生物とアンモ
ニアを硝化する硝化菌とが付着した充填物が充填された
ガス吸収槽と、該ガス吸収槽に窒素系悪臭成分含有ガス
を供給して前記充填物と接触させる手段と、前記ガス吸
収槽の充填物に散水して前記窒素系悪臭成分と充填物と
の接触によって発生した亜硝酸または硝酸性窒素を溶出
させる散水手段と、前記亜硝酸または硝酸性窒素が溶解
した水を前記ガス吸収槽から排出する手段と、前記亜硝
酸または硝酸性窒素の生成によって脱臭されたガスをガ
ス吸収槽から排出する手段と、脱窒菌が付着した充填物
と生分解性プラスチックとが充填された脱窒槽と、前記
ガス吸収槽から排出された、亜硝酸または硝酸性窒素が
溶解した水を、前記脱窒槽に導入して前記亜硝酸または
硝酸性窒素を前記生分解性プラスチックの存在下、脱窒
菌で窒素に還元する手段と、発生した窒素および脱窒後
の水をそれぞれ前記脱窒槽から排出する排出手段とを有
することを特徴とする、窒素系悪臭成分含有ガスの浄化
装置。
【0008】(2)前記アミン類をアンモニアに分解す
る微生物とアンモニアを硝化する硝化菌とが付着した充
填物が、土壌またはコンポストの堆積物であることを特
徴とする、上記(1)に記載の窒素系悪臭成分含有ガス
の浄化装置。 (3)前記脱窒菌が付着した充填物が、土壌またはコン
ポストの堆積物であり、前記生分解性プラスチックが、
脂肪族ポリエステル、ポリ乳酸、ポリカプロラクトンの
ような合成系ポリマーまたは澱粉のような天然系ポリマ
ーであることを特徴とする、上記(1)または(2)に
記載の窒素系悪臭成分含有ガスの浄化装置。 (4)前記脱窒槽から排出される脱窒後の水を前記ガス
吸収槽の散水手段に供給する循環手段を有することを特
徴とする、上記(1)〜(3)の何れかに記載の窒素系
悪臭成分含有ガスの浄化装置。
【0009】(5)排ガスに含まれる窒素系悪臭成分を
分解除去する排ガスの浄化方法であって、前記窒素系悪
臭成分を含有する排ガスを、アミン類をアンモニアに分
解する微生物とアンモニアを硝化する硝化菌とが付着し
た充填物が充填されたガス吸収槽に供給して前記充填物
と接触させ、前記排ガスに含まれるアミン類を前記微生
物によってアンモニアに分解し、アンモニアを前記硝化
菌によって硝化して亜硝酸または硝酸性窒素とし、該亜
硝酸または硝酸性窒素を水に溶解させ、該亜硝酸または
硝酸性窒素の溶解水を、脱窒菌が付着した充填物と生分
解性プラスチックが充填された脱窒槽に導入して前記亜
硝酸または硝酸性窒素を前記生分解性プラスチックの存
在下、脱窒菌で窒素に還元し、生成した窒素および脱窒
後の水をそれぞれ脱窒槽から排出することを特徴とす
る、窒素系悪臭成分含有ガスの浄化方法。
【0010】(6)前記アミン類をアンモニアに分解す
る微生物とアンモニアを硝化する硝化菌とが付着した充
填物として土壌またはコンポストの堆積物を用いること
を特徴とする、上記(5)に記載の窒素系悪臭成分含有
ガスの浄化方法。 (7)前記脱窒菌が付着した充填物として土壌またはコ
ンポストの堆積物を用い、前記生分解性プラスチックと
して脂肪族ポリエステル、ポリ乳酸、ポリカプロラクト
ンのような合成系ポリマーまたは澱粉のような天然系ポ
リマーを用いることを特徴とする、上記(5)または
(6)に記載の窒素系悪臭成分含有ガスの浄化方法。 (8)前記脱窒槽から排出される、脱窒後の水を前記ガ
ス吸収槽の散水手段に循環して再利用することを特徴と
する、上記(5)〜(7)の何れかに記載の窒素系悪臭
成分含有ガスの浄化方法。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例を示す
窒素系悪臭成分含有ガス浄化装置の一例を示す説明図で
ある。図において、この装置はガス吸収槽と脱窒槽を並
列に並べたものであり、アミン類をアンモニアに分解す
る微生物とアンモニアを硝化する硝化菌とが付着した充
填物が充填されたガス吸収槽1と、該ガス吸収槽1に窒
素系悪臭成分含有ガス2を供給して前記充填物と接触さ
せる手段としての散気管3と、前記ガス吸収槽1の充填
物に散水して前記窒素系悪臭成分と充填物との接触によ
って発生した亜硝酸または硝酸性窒素を溶出させる、図
示省略した散水手段と、前記亜硝酸または硝酸性窒素が
溶解した水(以下、硝化水という)4を前記ガス吸収槽
1から排出する、図示省略した排水手段と、前記亜硝酸
または硝酸性窒素の生成によって脱臭された脱臭ガス5
をガス吸収槽1から排出する、図示省略した排ガス手段
と、脱窒菌が付着した充填物と生分解性プラスチックと
が充填された脱窒槽6と、前記ガス吸収槽1から排出さ
れた、硝化水4を貯水槽7に貯留したのち、前記脱窒槽
6にその上部から導入して水中の亜硝酸または硝酸性窒
素を前記生分解性プラスチックの存在下、脱窒菌で窒素
に還元する手段としての循環ポンプ8および図示省略し
た散水手段と、発生した窒素ガス9および脱窒後の水
(以下、脱窒水という)10をそれぞれ前記脱窒槽6か
ら排出する図示省略した排出手段とから主として構成さ
れている。11は、脱窒水10の貯槽、12は脱窒水1
0をガス吸収槽1へ循環する循環ポンプ、13は、ドレ
ン水である。
【0012】このような構成において、窒素系悪臭成分
を含有する排ガス2は、アミン類をアンモニアに分解す
る微生物とアンモニアを硝化する硝化菌とが付着した充
填物が充填されたガス吸収槽1にその底部の散気管3か
ら供給されて前記充填物と接触し、排ガス2に含まれる
アミン類が微生物によってアンモニアに分解され、発生
するアンモニアは、排ガス中のアンモニアと共に硝化菌
によって硝化されて亜硝酸または硝酸性窒素となる。亜
硝酸または硝酸性窒素は、図示省略した散水手段によっ
てガス吸収槽1の上部から散水される水に溶解してガス
吸収槽1内を流下して貯水槽7に貯留される。貯水槽7
に貯留された、硝化水4は、循環ポンプ8および図示省
略した散水手段により、脱窒菌が付着した充填物と生分
解性プラスチックが充填された脱窒槽6にその上部から
に導入されて前記充填物および生分解生プラスチックと
接触する。このとき水中の亜硝酸または硝酸性窒素は、
生分解性プラスチックの存在下、脱窒菌で窒素に還元さ
れる。生成した窒素ガス9および脱窒水10はそれぞれ
図示省略した排出手段によって脱窒槽6から排出され
る。
【0013】本実施例によれば、悪臭成分が分解、硝化
した際に発生する亜硝酸または硝酸性窒素を水で溶出
し、該亜硝酸または硝酸性窒素を溶解した硝化水4を、
生分解性プラスチックの存在下で脱窒菌によって還元す
ることにより、中和操作を要することなく、前記亜硝酸
または硝酸性窒素を無害の窒素ガスに変換することがで
きるので、従来技術で問題となっていた土壌または地下
水等の二次汚染を防止することができる。本発明におい
て、アミン類をアンモニアに分解する微生物とアンモニ
アを硝化する硝化菌とが付着した充填物としては、例え
ば土壌もしくはコンポストの堆積物または微生物を付着
固化させた各種充填物が使用される。
【0014】また脱窒菌が付着した充填物としては、例
えば土壌もしくはコンポストの堆積物または微生物を付
着固化させた各種充填物が使用され、生分解生プラスチ
ックとしては、例えば脂肪族ポリエステル、ポリ乳酸、
ポリカプロラクトンをはじめとする合成系ポリマーまた
は澱粉をはじめとする天然系ポリマーが使用される。生
分解性プラスチックは、微生物によって分解されるポリ
マーであって、微生物による脱窒、すなわち硝酸または
亜硝酸の還元過程で必要となるプロトンの供給体であ
り、徐々に生分解される性質を有するので、長期間にわ
たってプロトン供給体として機能することができるもの
である。本発明において、脱窒槽6から排出される脱窒
水10をガス吸収槽1の、図示省略した散水手段に循環
させることが好ましい。これによって水のクローズド化
が達成でき、二次汚染を防止することができる。
【0015】図2は、本発明の他の実施例を示す説明図
である。この装置が図1の装置と異なるところは、ガス
吸収槽1と脱窒槽6とを上下に組み合わせた点であり、
脱窒槽6の上にガス吸収槽1を重ね、硝化水4の貯水槽
7、循環ポンプ8等を不要としたものである。このよう
な構成において、窒素系悪臭成分を含む排ガス2は、ガ
ス吸収槽1にその底部の散気管3から供給され、悪臭成
分であるアミン類は、例えば充填物としての土壌に含ま
れる微生物によってアンモニアに分解され、排ガスに含
まれるアンモニアと共に硝化菌によって硝化されて亜硝
酸または硝酸性窒素になる。生成した亜硝酸または硝酸
性窒素は、ガス吸収槽1の上部から散布される水に溶
解、吸収してガス吸収槽1内を流下し、例えば土壌と生
分解性プラスチックとが充填された脱窒槽6に流入し、
前記亜硝酸または硝酸性窒素が、例えば土壌に含まれる
脱窒菌によって還元され、窒素ガス9となり、脱窒槽6
および上部のガス吸収層1内を上昇して脱臭ガス5とと
もに大気に放出される。このとき生分解性プラスチック
は脱窒菌による亜硝酸または硝酸性窒素の脱窒工程で必
要となるプロトンの供給体として作用する。脱窒された
水は、脱窒槽6の下部の脱窒水の貯槽11に貯留された
のち循環ポンプ12によってガス吸収槽1に循環して再
利用されるか、またはドレン水13として系外へ排出さ
れる。
【0016】本実施例よれば、脱窒槽6の上にガス吸収
槽1を重ねたことにより、設置場所が狭くて済み、かつ
硝化水4の貯水槽7およびその循環ポンプ8を不要とし
て設備の簡素化およで低コスト化を図ることができる。
本実施例において、ガス吸収槽1と脱窒槽6の組み合わ
せシステムを土壌表面に直接設置することもできる。こ
の場合、ガス吸収槽1の上部から散布され、亜硝酸また
は硝酸性窒素を溶解し、脱窒槽6で脱窒された脱窒水1
0は、脱窒槽6を出て地下に浸透するが、亜硝酸または
硝酸性窒素の大部分が脱窒処理されているので、地下水
を汚染することはない。
【0017】
【実施例】次に本発明の具体的実施例を説明する。 実施例1 下水汚泥コンポストとゼオライトの75:25混合物に
5wt%の脂肪族ポリエステル製生分解性プラスチック
を混合したものを充填した面積1m2 、層高0.7mの
脱窒槽6の上に、充填物として下水汚泥コンポストとゼ
オライトを混合比75:25で混合したものを充填した
面積1m2 、層高0.7mのガス吸収槽1を重ねた、図
2の悪臭成分除去装置を用い、ガス吸収槽1への、被処
理ガス供給量を0.72m3 /分、散水量を10リット
ル/日として畜産廃棄物コンポスト排ガス(原料ガス)
中の悪臭成分除去テストを行い、原料ガスとガス吸収槽
1から流出する処理ガス中の悪臭成分濃度を測定し、そ
の結果を表1に示した。なお、ガス吸収槽1で散水した
水は、脱窒槽6の下部から抜き出して廃棄した。
【0018】
【表1】 表1において、代表的な悪臭成分であるアンモニア、メ
チルメルカプタンおよびトリメチルアミンは99%以上
除去されており、硫化メチルと二硫化メチルも60%以
上除去されたことが分かる。また実施例1における脱窒
槽から流出する脱窒水に含まれる窒素成分を測定したと
ころ、アンモニアは、7.5mg/リットル、亜硝酸性
窒素は、189mg/リットル、硝酸性窒素は、565
mg/リットルであった。
【0019】比較例1 脱窒槽6をなくして従来の脱臭装置とした以外は、上記
実施例1と同様の装置を用い、同様にして畜産廃棄物コ
ンポスト排ガス中の悪臭成分除去テストを行ったとこ
ろ、ガス吸収槽上部から大気に放出される処理ガス中の
窒素系成分濃度は実施例1とほぼ同様であったが、ガス
吸収槽1の底部から流出する脱窒水中の窒素成分の組成
は、アンモニアが、73.2mg/リットル、亜硝酸性
窒素が、946mg/リットル、硝酸性窒素が3556
mg/リットルであった。実施例1および比較例1にお
ける排出水(脱窒水)中の窒素成分の測定結果を表2に
比較して示した。
【0020】
【表2】 表2において、実施例1の脱窒水に含まれるアンモニア
は、比較例1の約1/10、硝酸性窒素は、比較例1の
約1/7であり、亜硝酸性窒素も約1/5に減少してい
ることが分かる。これによって実施例1においては、中
和操作を行うことなく、亜硝酸または硝酸性窒素を窒素
に変換できたことが分かる。
【0021】
【発明の効果】本願の請求項1に記載の発明によれば、
中和操作を要することなく、悪臭成分が硝化された亜硝
酸または硝酸性窒素を無害の窒素ガスに返還することが
できるので、土壌または地下水を汚染させることなく、
窒素系悪臭成分含有ガスを浄化することができる。本願
の請求項2に記載の発明によれば、上記発明に加えて、
装置構造が簡単で、必要コストを低減した脱臭装置とな
る。本願の請求項3に記載の発明によれば、上記発明と
同様、悪臭成分が硝化された亜硝酸または硝酸性窒素を
窒素ガスに変換することができるので、窒素系悪臭成分
含有ガスを効率よく浄化することができる。本願の請求
項4に記載の発明によれば、上記発明の効果に加え、装
置のクローズド化により、二次汚染を防止することがで
きる。
【0022】本願の請求項5に記載の発明によれば、悪
臭成分が硝化された亜硝酸または硝酸性窒素を無害の窒
素ガスに返還することができるので、土壌または地下水
を汚染させることなく、窒素系悪臭成分含有ガスを浄化
することができる。本願の請求項6に記載の発明によれ
ば、上記発明に加えて、装置構造が簡単で、必要コスト
を低減することができる。本願の請求項7に記載の発明
によれば、上記発明と同様、悪臭成分が硝化された亜硝
酸または硝酸性窒素を効率よく無害の窒素ガスに変換す
ることができるので、二次汚染を引き起こすことなく、
窒素系悪臭成分含有ガスを浄化することができる。本願
の請求項8に記載の発明によれば、上記発明の効果に加
え、排出水を循環使用することができるので、二次汚染
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す排ガス浄化装置の説明
図。
【図2】本発明の他の実施例を示す排ガス浄化装置の説
明図。
【符号の説明】
1…ガス吸収槽、2…窒素系悪臭成分含有ガス、3…散
気管、4…硝化成分溶解水(硝化水)、5…脱臭ガス、
6…脱窒槽、7…貯水槽、8…循環ポンプ、9…窒素ガ
ス、10…脱窒水、11…脱窒水の貯槽、12…循環ポ
ンプ、13…ドレン水。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/00 Fターム(参考) 4B065 AA01X AA99X BC31 CA56 4D002 AA05 AA13 AA14 BA03 BA06 BA17 CA01 CA07 DA45 DA58 DA59 DA66 DA70 EA02 GA01 GA02 GB01 GB02 GB08 GB20 4D040 AA04 AA34 BB42 BB82 BB93

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミン類をアンモニアに分解する微生物
    とアンモニアを硝化する硝化菌とが付着した充填物が充
    填されたガス吸収槽と、該ガス吸収槽に窒素系悪臭成分
    含有ガスを供給して前記充填物と接触させる手段と、前
    記ガス吸収槽の充填物に散水して前記窒素系悪臭成分と
    充填物との接触によって発生した亜硝酸または硝酸性窒
    素を溶出させる散水手段と、前記亜硝酸または硝酸性窒
    素が溶解した水を前記ガス吸収槽から排出する手段と、
    前記亜硝酸または硝酸性窒素の生成によって脱臭された
    ガスをガス吸収槽から排出する手段と、脱窒菌が付着し
    た充填物と生分解性プラスチックとが充填された脱窒槽
    と、前記ガス吸収槽から排出された、亜硝酸または硝酸
    性窒素が溶解した水を、前記脱窒槽に導入して前記亜硝
    酸または硝酸性窒素を前記生分解性プラスチックの存在
    下、脱窒菌で窒素に還元する手段と、発生した窒素およ
    び脱窒後の水をそれぞれ前記脱窒槽から排出する排出手
    段とを有することを特徴とする、窒素系悪臭成分含有ガ
    スの浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記アミン類をアンモニアに分解する微
    生物とアンモニアを硝化する硝化菌とが付着した充填物
    が、土壌またはコンポストの堆積物であることを特徴と
    する、請求項1に記載の窒素系悪臭成分含有ガスの浄化
    装置。
  3. 【請求項3】 前記脱窒菌が付着した充填物が、土壌ま
    たはコンポストの堆積物であり、前記生分解性プラスチ
    ックが、脂肪族ポリエステル、ポリ乳酸、ポリカプロラ
    クトンのような合成系ポリマーまたは澱粉のような天然
    系ポリマーであることを特徴とする、請求項1または2
    に記載の窒素系悪臭成分含有ガスの浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記脱窒槽から排出される脱窒後の水を
    前記ガス吸収槽の散水手段に供給する循環手段を有する
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の窒素
    系悪臭成分含有ガスの浄化装置。
  5. 【請求項5】 排ガスに含まれる窒素系悪臭成分を分解
    除去する排ガスの浄化方法であって、前記窒素系悪臭成
    分を含有する排ガスを、アミン類をアンモニアに分解す
    る微生物とアンモニアを硝化する硝化菌とが付着した充
    填物が充填されたガス吸収槽に供給して前記充填物と接
    触させ、前記排ガスに含まれるアミン類を前記微生物に
    よってアンモニアに分解し、アンモニアを硝化菌によっ
    て硝化して亜硝酸または硝酸性窒素とし、該亜硝酸また
    は硝酸性窒素を水に溶解させ、該亜硝酸または硝酸窒素
    の溶解水を、脱窒菌が付着した充填物と生分解性プラス
    チックが充填された脱窒槽に導入して前記亜硝酸または
    硝酸性窒素を前記生分解性プラスチックの存在下、脱窒
    菌で窒素に還元し、生成した窒素および脱窒後の水をそ
    れぞれ脱窒槽から排出することを特徴とする、窒素系悪
    臭成分含有ガスの浄化方法。
  6. 【請求項6】 前記アミン類をアンモニアに分解する微
    生物とアンモニアを硝化する硝化菌とが付着した充填物
    として土壌またはコンポストの堆積物を用いることを特
    徴とする、請求項5に記載の窒素系悪臭成分含有ガスの
    浄化方法。
  7. 【請求項7】 前記脱窒菌が付着した充填物として土壌
    またはコンポストの堆積物を用い、前記生分解性プラス
    チックとして脂肪族ポリエステル、ポリ乳酸、ポリカプ
    ロラクトンのような合成系ポリマーまたは澱粉のような
    天然系ポリマーを用いることを特徴とする、請求項5ま
    たは6に記載の窒素系悪臭成分含有ガスの浄化方法。
  8. 【請求項8】 前記脱窒槽から排出される、脱窒後の水
    を前記ガス吸収槽の散水手段に循環して再利用すること
    を特徴とする、請求項5〜7の何れかに記載の窒素系悪
    臭成分含有ガスの浄化方法。
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