JP2001093852A - 熱処理方法及び熱処理装置 - Google Patents

熱処理方法及び熱処理装置

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JP2001093852A JP26765499A JP26765499A JP2001093852A JP 2001093852 A JP2001093852 A JP 2001093852A JP 26765499 A JP26765499 A JP 26765499A JP 26765499 A JP26765499 A JP 26765499A JP 2001093852 A JP2001093852 A JP 2001093852A
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秀昭 桜井
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明敏 熊谷
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光照射による光強度分布を均一化することが
でき、処理基板又は処理基板上の加熱領域の温度分布を
均一化することができる熱処理方法並びに熱処理装置を
提供する。 【解決手段】 基板1又は基板1上の加熱領域におい
て、光照射領域の一部を重畳させて複数回の光照射を行
い、熱処理が行われる。光照射領域の重畳領域は複数回
の光照射を行うことで、光照射強度が補われ、加熱領域
全体としては光照射強度を均一化することができる。ま
た、複数回の光照射は時間的重畳を生じさせないで行わ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱処理方法及び熱
処理装置に関し、特に処理基板の加熱領域を光照射によ
り加熱する熱処理方法及びその方法を実施するための熱
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の高集積化に伴い
パターンの微細化、高精度化が強く望まれている。一般
に、レチクル(又はフォトマスク)、半導体ウェハ、液
晶表示パネルに使用されるガラス基板等の処理基板を加
熱又は冷却する工程を含むプロセスにおいては、フォト
レジスト膜又はこのフォトレジスト膜の下地の処理基板
の温度のばらつきがパターンの寸法のばらつきに反映さ
れてしまうので、その温度管理もより高精度なものが求
められている。
【0003】例えば、レチクルの製作プロセスには、石
英透明ガラス基板上に遮光膜が形成されたフォトマスク
ブランクスにおいて、遮光膜上のフォトレジスト膜に露
光後ベーキング(PEB)を行う工程が含まれている。こ
の露光後ベーキングにおいては、レチクルのパターン寸
法の管理上、温度分布の均一性が非常に重要である。
【0004】露光後ベーキングに通常使用されている加
熱方法はヒーターを用いたものが一般的である。ヒータ
ー加熱は、レチクル面内での均一性を高めるために熱伝
導率の高い搭載プレートにフォトマスクブランクスを埋
め込む方式を採用し、かつフォトマスクブランクスの上
方にも所望の温度に設定された対向プレートを設け、こ
の対向プレートとフォトマスクブランクスの表面との間
の空気の温度制御を行いつつ、空気の流れを制御して露
光後ベーキングを行う方式を採用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ヒ
ーター加熱においては、以下の点について配慮がなされ
ていなかった。
【0006】(1)定常状態において、フォトマスクブ
ランクス面内の温度分布は均一性を示すものの、フォト
マスクブランクスが加熱されつつある過渡期において、
フォトレジスト膜の下地の石英透明ガラス基板の熱伝導
が低いことと熱容量が大きいことに起因して、石英透明
ガラス基板において温度分布が生じてしまう。この石英
透明ガラス基板の温度分布はそれに近い形でフォトレジ
スト膜に伝達されてしまい、フォトレジスト膜のパター
ン寸法の均一性を悪化させる一因になるという問題点が
あった。
【0007】(2)フォトレジスト膜は遮光膜をパター
ンニングするエッチングマスクとして使用されているの
で、パターン寸法の均一性の悪化は結果として遮光膜の
パターン寸法の均一性を悪化させてしまい、微細かつ高
精度のパターンを有するレチクルを作成することができ
ないという問題点があった。
【0008】(3)このような石英透明ガラス基板の温
度分布の発生を減少させることができる熱処理方法にラ
ンプによる加熱方法がある。しかしながら、ランプによ
る加熱方法は、ランプ照射領域内において温度均一性が
悪く、ランプ照射領域とランプ照射領域の繋ぎ目におけ
る温度低下等が存在し、やはりフォトレジスト膜に温度
分布が発生してしまうという問題点があった。
【0009】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものである。従って、本発明の目的は、光照射による
光強度分布を均一化することができ、処理基板又は処理
基板上の加熱領域の温度分布を均一化することができる
熱処理方法を提供することである。
【0010】さらに、本発明の他の目的は、加熱領域の
温度分布を均一化することにより、パターンの微細加
工、高精度化等を図ることができる熱処理方法を提供す
ることである。
【0011】さらに、本発明の目的は、上記熱処理方法
を実現するための熱処理装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の特徴は、光照射領域の一部を重畳さ
せて複数回の光照射を行い、基板又は基板上の所定加熱
領域に熱処理を行う熱処理方法としたことである。ここ
で、「光照射領域の一部を重畳させる」とは、光照射に
よる光照射領域の一部と他の光照射による光照射領域の
一部とを互いに重ね合わせるという意味で使用され、所
定加熱領域において光照射による光強度分布(エネルギ
分布)を均一化する表現として使用される。「光照射領
域の一部の重畳」には、光照射領域の光強度(エネルギ
量)が低い一部を互いに重ね合う場合、光照射領域の光
強度が高い一部と他の光照射領域の光強度が低い一部と
を重ね合わせる場合、光照射領域の光強度が低い一部と
他の光照射領域の光強度が高い一部とを重ね合わせる場
合のいずれもが含まれる。「所定加熱領域」とは、加熱
する必要がある領域という意味で使用され、例えば基板
又は基板上の一部の領域に加熱する必要がある場合には
その「一部の領域」が、基板又は基板上の全部に加熱す
る必要がある場合にはその「全部の領域」が「所定加熱
領域」に該当する。
【0013】このような本発明の第1の特徴に係る熱処
理方法においては、光照射領域の光強度の低い部分を複
数回の光照射により光強度を補い、所定加熱領域全体と
して光強度分布を均一化することができる。例えばフォ
トマスクブランクスの遮光膜のパターンニングを行う遮
光膜上のフォトレジスト膜のベーキングに本発明の第1
の特徴に係る熱処理方法を適用した場合、フォトレジス
ト膜のベーキング温度分布を均一化することができるの
で、フォトレジスト膜を高精度にパターンニングするこ
とができる。遮光膜はこのフォトレジスト膜を利用して
パターンニングされるので、高精度の遮光膜のパターン
を有するレチクル(フォトマスク)を製作することがで
きる。
【0014】本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特
徴に係る熱処理方法において、光照射領域の光照射と、
その光照射領域の一部に重畳させる他の光照射領域の光
照射とが時間的重畳を生じさせないで行われるようにし
たことである。ここで、「時間的重畳を生じさせない」
とは、光照射領域の一部を重畳させる複数の光照射を同
一時間で(同時に)行うのではなく、時間をずらして光
照射を行うという意味で使用される。好ましくは、光照
射領域間で熱の移動が生じない程度に光照射を行った光
照射領域の温度が低下した後に、この光照射領域の一部
に他の光照射領域が重畳する光照射を行う。
【0015】このような本発明の第2の特徴に係る熱処
理方法においては、複数の光照射領域に同時に光照射を
行うと光照射領域間で熱の移動が生じ、照射位置により
熱の移動を考慮した異なる制御が必要になるが、複数回
の光照射に時間的重畳を生じさせないので、光照射領域
間の熱の移動を減少させることができ、個々の光照射領
域内の温度分布の制御を容易に行うことができる。すな
わち、所定加熱領域において全体の温度分布を容易に均
一化することができる。
【0016】本発明の第3の特徴は、光照射領域内の光
強度分布が均一になるように光照射を整形し、基板又は
基板上の所定加熱領域に対して相対的に光照射位置を変
えて光照射を行い、所定加熱領域に熱処理を行う熱処理
方法としたことである。ここで、「光照射領域内の光強
度分布が均一になるように光照射を整形する」とは、少
なくとも光照射の光強度が強い部分の光照射量を減少さ
せて、光照射領域の全体において光強度が均一化される
ように光照射を整形するという意味で使用される。例え
ば、「光照射の整形」には、光照射の光強度が強い部分
の光照射量を制限し、光照射の光強度が弱い部分の光照
射量を最大限に通過させることができる形状をもつスリ
ットを実用的に使用することができる。
【0017】このような本発明の第3の特徴に係る熱処
理方法においては、光照射領域の光強度分布を均一化し
て光照射を走査させ所定加熱領域に熱処理を行うように
したので、所定加熱領域全体として光強度分布を均一化
することができる。本発明の第1の特徴に係る熱処理方
法と同様に、本発明の第3の特徴に係る熱処理方法にお
いては、レチクルに適用した場合、高精度の遮光膜のパ
ターンを有するレチクルを製作することができる。
【0018】本発明の第4の特徴は、透明ガラス基板表
面上の遮光膜又は半透明膜を介在させたフォトレジスト
膜を、フォトレジスト膜の感光波長領域を除き、かつ透
明ガラス基板の吸収波長領域を除いて、透明ガラス基板
の裏面側から光照射により加熱する熱処理方法としたこ
とである。ここで、「透明ガラス基板の吸収波長領域を
除く」とは、例えば石英透明ガラス基板は1.4μm付近及
び2.2μm付近の波長にOH基の吸収があるので、この帯域
の波長の光照射を除くという意味で使用される。つま
り、この場合、1.3 μm以下、或いは1.5 μm乃至2.1 μ
mの範囲内の帯域の波長を有する光照射を使用するとい
うことである。
【0019】このような本発明の第4の特徴に係る熱処
理方法においては、光照射の波長帯域を適正に選択した
ので、透明ガラス基板を加熱して熱分布を持たせること
なく、遮光膜又は半透明膜やフォトレジスト膜を選択的
に加熱することができるので、フォトレジスト膜の加熱
温度分布を均一化することができる。
【0020】本発明の第5の特徴は、基板又は基板上の
所定加熱領域に対して光照射領域を相対的に一定方向に
繰り返し往復移動させながら、光照射により所定加熱領
域に熱処理を行う熱処理方法としたことである。ここ
で、「一定方向に繰り返し往復移動させながら」とは、
一定の周期で単振動をさせながらという意味で使用され
る。「相対的」とは、所定加熱領域を基準にした場合に
は光照射領域が移動し、光照射領域を基準にした場合に
は所定加熱領域が移動することを含む表現で使用され
る。
【0021】このような本発明の第5の特徴に係る熱処
理装置においては、所定加熱領域に対して光照射領域を
相対的に一定方向に繰り返し往復移動させながら光照射
により熱処理を行ったので、光照射領域の光強度の低い
部分を複数回の光照射により光強度を補い、所定加熱領
域全体として光強度分布を均一化することができる。
【0022】本発明の第6の特徴は、所定加熱領域を有
する基板を支持する基板支持部と、基板の所定加熱領域
に光照射による熱処理を行う光源と、基板の所定加熱領
域に対して相対的に光照射位置を変える光照射位置移動
機構とを備えた熱処理装置としたことである。ここで、
「光照射位置移動機構」は、少なくとも基板の所定加熱
領域に対して相対的に光照射位置を変える機構を備えて
いればよく、光源に対して基板の所定加熱領域の位置を
変化させる機構、基板の所定加熱領域に対して光源の位
置を変化させる機構のいずれも含まれる。
【0023】このように構成される本発明の第6の特徴
に係る熱処理装置においては、光照射位置移動機構を備
えたので、基板の所定加熱領域を複数回の光照射により
熱処理を行うことができ、上記本発明の第1の特徴、第
2の特徴及び第4の特徴に係る熱処理方法を実現するこ
とができる。
【0024】本発明の第7の特徴は、所定加熱領域を有
する基板を支持する基板支持部と、基板の所定加熱領域
に光照射による熱処理を行う光源と、光源の光照射強度
を均一に整形するスリットと、基板の所定加熱領域に対
して相対的に光照射位置を変える光照射位置移動機構と
を備えた熱処理装置としたことである。
【0025】このように構成される本発明の第7の特徴
に係る熱処理装置においては、スリットと光照射位置移
動機構とを備えたので、基板の所定加熱領域を走査させ
て光照射により熱処理を行うことができ、上記本発明の
第3の特徴に係る熱処理方法を実現することができる。
【0026】本発明の第8の特徴は、本発明の第7の特
徴に係る熱処理装置において、基板の光源と反対側に、
反射板、黒体無反射板又は散乱板を配設したことであ
る。
【0027】このように構成される本発明の第8の特徴
に係る熱処理装置においては、反射板により光源からの
光を再び基板に反射させ、黒体無反射板により光源から
の光エネルギを保持し、又は散乱板により光源からの光
を再び基板に散乱させることができるので、光照射によ
る加熱効率を向上することができる。
【0028】本発明の第9の特徴は、所定加熱領域を有
する基板を支持する基板支持部と、基板の所定加熱領域
に光照射による熱処理を行う光源と、基板の所定加熱領
域に対して光照射位置を相対的に一定方向に繰り返し往
復移動させる光照射位置単振動機構とを備えた熱処理装
置としたことである。
【0029】このように構成される本発明の第9の特徴
に係る熱処理装置においては、光照射位置単振動機構を
備えたので、基板の所定加熱領域を往復移動しながら光
照射により熱処理を行うことができ、上記本発明の第5
の特徴に係る熱処理方法を実現することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0031】(第1の実施の形態) 熱処理装置の構成:図1は本発明の第1の実施の形態に
係る熱処理装置の概略構成図である。図1に示すよう
に、本発明の第1の実施の形態に係る熱処理装置は、所
定加熱領域を有する基板1を支持する基板支持部5と、
基板1の所定加熱領域に光照射による熱処理を行う光源
(加熱ランプ)3と、基板1の所定加熱領域に対して相
対的に光照射位置を変える光照射位置移動機構とを備え
て構築されている。
【0032】本発明の第1の実施の形態において、基板
1にはフォトマスクブランクスが使用されており、熱処
理装置はこのフォトマスクブランクスの露光後ベーキン
グを行う熱処理装置として構築されている。基板1とし
てのフォトマスクブランクスには、石英透明ガラス基板
101上に遮光膜102が形成され、さらに遮光膜10
2上にフォトレジスト膜103が形成されている、レジ
スト付きフォトマスクブランクスが使用されている。例
えば、外径が6インチサイズ、厚さ0.25インチの石英透
明ガラス基板101上に、膜厚70 nmのCr膜と膜厚35 nm
のCrOxNy膜とを積層した遮光膜102を有するフォトマ
スクブランクスを使用する。
【0033】基板支持部5に支持された基板1の上方
(フォトレジスト膜103の上方)には赤外センサ2が
配設されている。赤外センサ2は基板1からの輻射を検
出し、この検出結果に基づき制御装置6により基板1の
表面温度が算出されるようになっている。
【0034】光源3は基板支持部5に支持された基板1
の下方に配設されている。すなわち、基板1の裏面から
光源3により基板1に熱処理を行うようになっている。
光源3には本発明の第1の実施の形態においてハロゲン
ランプが使用され、最大出力300 W、最大出力における
波長が900 nmのハロゲンランプを実用的に使用すること
ができる。光源3はX方向に3個、Y方向に3個の合計9
個を等間隔に配設することができる光源支持体30に装
着されている。光源支持体30の内部には冷却水を循環
させる冷却水供給管30Pが配設されており、この冷却
水供給管30Pの内部を循環する冷却水により光源3若
しくはその周囲を冷却することができるようになってい
る。
【0035】光源3と基板支持部5との間には、光源3
側から基板支持部5側に向かってフィルタ4、ライトガ
イド20のそれぞれが順次配設されている。フィルタ4
には、基板(フォトマスクブランクス)1の石英透明ガ
ラス基板101の吸収波長である1.4 mm付近の波長の光
をカットするバンドパスフィルタと2.2 mm以上の波長の
光をカットするバンドパスフィルタとを重ね合わせたフ
ィルタが使用されている。
【0036】ライトガイド20は、光源3毎に配設さ
れ、例えば円柱形状の石英ガラスで形成されている。こ
のライトガイド20は、光源3から出射された光を効率
良く、かつ均一な光強度分布を有するように基板1に出
力することができるようになっている。
【0037】基板支持体5はX方向、Y方向及びZ方向に
移動可能なステージ50に配設されており、このステー
ジ50は駆動部51に連結され、駆動部51によりステ
ージ50を所定方向に移動できるようになっている。こ
の駆動部51の制御は制御装置6により行われている。
ここで、ステージ50及び駆動部51は、基板1の所定
加熱領域に対して相対的に光照射位置を変える光照射位
置移動機構を構築するようになっている。
【0038】制御装置6はさらに赤外センサ2、光源3
のそれぞれに接続されている。制御装置6においては、
赤外センサ2で得た基板1の温度情報に基づき、光源3
の光照射に必要な電圧を計算し、計算された電圧を光源
3に出力することができる。
【0039】駆動部51はさらに搬送アーム7、整流板
8のそれぞれに接続されている。搬送アーム7は、熱処
理装置の外部から内部の基板支持体5に基板1を搬送
し、また熱処理が完了した基板1を基板支持体5から熱
処理装置の外部に搬送するようになっている。整流板8
は、駆動部51によりX方向、Y方向及びZ方向に移動で
きるようになっており、基板1の表面上の気流の乱れを
防止することができる。
【0040】これらの基板支持体5、光源3、赤外セン
サ2等は装置外枠9により外部から隔離されており、装
置外枠9は熱処理装置において精密な温度測定ができる
ように気流の乱れを生じないような測定系を構成するよ
うになっている。装置外枠9にはダストフィルタ10及
びケミカルフィルタ11が装着されており、これらのダ
ストフィルタ10及びケミカルフィルタ11は熱処理装
置の内部のダストや雰囲気を管理することができるよう
になっている。
【0041】なお、図1には示していないが、熱処理装
置には排気ダクトが配設されており、この排気ダクト
は、熱処理時に発生するガス等を外部に排出し、また有
機物等の蒸気が熱処理装置の内壁に付着されることを防
止することができるようになっている。
【0042】熱処理方法:次に、図1に示す熱処理装置
を使用した熱処理方法を説明する。
【0043】(1)まず、石英透明ガラス基板101の
全表面上に遮光膜102が形成されたフォトマスクブラ
ンクスを用意し、このフォトマスクブランクスの遮光膜
102上にフォトレジスト膜103を塗布する。フォト
レジスト膜103には、例えば膜厚500nmのポジ型化学
増幅レジスト膜を実用的に使用することができる。電子
線描画装置によりフォトレジスト膜103に露光処理を
行い、基板1を作成する。露光処理は例えば50 KeV、8
μC/cmの条件で行われる。
【0044】(2)図示しない位置決めユニットで基板
1の位置決めを行った後、搬送アーム7により基板1を
熱処理装置の外部から内部に搬送し、基板支持体5に載
置する。この基板1の載置動作に併せて、整流板8を基
板1の上方の最適な位置、例えば基板1の上方約5 mmの
位置に配置し、フィルタ4を基板1の下方の最適な位置
に配設する。なお、基板支持体5に基板1が載置された
瞬間から赤外センサ2、詳細には放射温度計による温度
の計測が開始される。制御装置6はこのように赤外セン
サ2を作動させるトリガをかけるようになっている。
【0045】ここで、赤外センサ2の測定波長は例えば
11μmに設定される。図2は測定波長と基板1の透過率
との関係を示す図である。同図2に示すように、基板1
の透過率は約2.7μm〜2.8μmの範囲内又は4.3μm以上の
波長においてほぼ0になるので、この透過率がほぼ0の
波長の範囲を選択することにより、測定対象物であるフ
ォトレジスト膜103及び遮光膜102からの放射のみ
を赤外センサ2で受光することができ、かつこれらの下
方にある石英透明ガラス基板101、光源3等の非対象
測定物からの放射を赤外センサ2で受光しないようにす
ることができる。また、長波長側の11μmを測定波長と
することにより、大気中の水分や二酸化炭素のスペクト
ル波長の測定への影響を避けることができる。
【0046】(3)基板支持体5に基板1を載置後、暫
くして光源3による加熱を行うが、光源3には初期状態
として例えば1Vの微少電圧が印加されている。これは、
光源3の完全なON-OFFを行わないようにし、光源3の寿
命を延ばすことを目的としている。
【0047】(4)そして、図3に示すように、光照射
領域301、302、303、304、…の一部を重畳
させて複数回の光照射を行い、基板1上のフォトレジス
ト膜103に熱処理を行う。図3は基板1(加熱領域)
と光照射による光照射領域との位置関係を示す基板1の
平面図、図4は光照射領域内の光照射の光強度分布を示
す図である。
【0048】図4に示すように、光照射された1つの光
照射領域、例えば光照射領域301は、中央部分の光強
度が強く、周辺部の光強度が弱い、光強度分布を有して
いる。光照射領域301の最も周辺部(端部)において
は、光照射領域301の中央部分の光強度に比べて約1
割程度光強度が減少してしまう。本発明の第1の実施の
形態において、図3に示す光照射領域301、302、
303、304、…のそれぞれはいずれも一辺が70mmの
正方形に設定されているので、光照射領域301と30
2とが5mmほど重なるように光照射が行われ、光照射領
域301と302との間の継ぎ目の光強度の落ち込みを
防止するようになっている。図1に示すライトガイド2
0の内側約5mmのところでは光強度の落ち込みは1%以下
であることが計測済みである。
【0049】熱処理方法を詳細に説明すると、まず光源
3の電圧を100Vにセットして、第1回目の光照射を行
い、基板1のフォトレジスト膜103の全面(加熱領
域)のうち、この光照射による光照射領域301のみフ
ォトレジスト膜103が加熱される。熱により光照射領
域301のフォトレジスト膜103の温度が上昇して行
き、やがて予め制御装置6に設定しておいた温度に達す
ると、フォトレジスト膜103の温度が安定するように
常時光源3に0.5秒間隔で入力電圧の制御を行う。
【0050】図5(A)は基板1の石英ガラス基板10
1の温度履歴を示す図、図5(B)は基板1の遮光膜1
02及びフォトレジスト膜103の温度履歴を示す図で
ある。図5(B)に示すように、基板1の遮光膜102
の温度は光照射の開始から約10秒後に100℃に到達す
る。ここで、遮光膜102の温度が100℃で一定になる
ように制御装置6により光照射が制御され、60秒間の光
照射による加熱処理を行ったところで、光源3に印加さ
れている電圧を微少電圧に調節し、基板1の光照射によ
る加熱処理を停止する。図5(A)に示すように、この
時の基板1の石英透明ガラス基板101の温度は約31℃
であり、フィルタ4を配設しない場合の温度、約62℃に
比べて、フィルタ4を配設した場合には石英透明ガラス
基板101の温度上昇をかなり低減することができる。
加熱処理を停止することにより、基板1は冷却される。
【0051】ここで、図6(A)乃至図6(D)に示す
ように、加熱処理に使用する光源3の波長を1.3mm以下
又は1.5mm〜2.1mmの範囲内に設定することにより、基板
1の石英透明ガラス基板101の温度上昇を抑えつつ、
遮光膜102を効果的に加熱することができ、遮光膜1
02上のフォトレジスト膜103に効果的な加熱処理を
行うことができる。図6(A)は石英透明ガラス基板1
01の光源3の波長と赤外光透過率との関係を示す図、
図6(B)は遮光膜102が形成された石英透明ガラス
基板101において光源3の波長と赤外光透過率との関
係を示す図、図6(C)は遮光膜102及びフォトレジ
スト膜103が形成された石英透明ガラス基板101に
おいて光源3の波長と赤外光透過率との関係を示す図で
ある。図6(D)は遮光膜102及びフォトレジスト膜
103が形成された石英透明ガラス基板101において
遮光膜102、フォトレジスト膜103のそれぞれの光
源3の波長と可視光から赤外光までの範囲の反射率との
関係を示す図である。
【0052】図6(A)に示すように、本発明の第1の
実施の形態で使用する石英透明ガラス基板101におい
ては、1.4mm付近と2.2 mm以上の特定の波長において、
光を吸収する領域が存在する。石英透明ガラス基板10
1のそれ以外の波長の領域においては、透過率が約90%
で、残りの10%もほとんど反射するため赤外光はほとん
ど吸収されない。従って、石英透明ガラス基板101は
非常に加熱されにくい。
【0053】石英透明ガラス基板101を透過した赤外
光は石英透明ガラス基板101上に積層された遮光膜
(70 nmの膜厚のCr膜及び35 nmの膜厚のCrOxNy)102
に入射される。図6(B)に示すように、波長が長くな
るに従い、光の透過率が徐々に増加する傾向があるもの
の、遮光膜102の存在で光の透過率は波長1 mmの領域
で1%強しかない。また、長波長領域になるに従い、若干
透過率が上昇していくことから、加熱波長は赤外光領域
でも短波長側の1mm付近又はそれ以下が望ましい。
【0054】図6(D)に示すように、遮光膜102を
形成した石英透明ガラス基板101の反射率は波長1 mm
領域で約50%であることから、残りの半分は遮光膜10
2で吸収されたものと推察することができる。
【0055】図6(B)、図6(C)のそれぞれに示す
ように、波長1.1 mm付近において光の透過率が、フォト
レジスト膜103を形成した石英透明ガラス基板101
の方が、フォトレジスト膜103を形成しない石英透明
ガラス基板101に比べて約0.5%程高くなっている。こ
れは、多重干渉の影響と推察することができるが、この
波長域で光の反射率が図6(D)に示すように約30%程
小さくなっている事実から、この波長域の光をフォトレ
ジスト膜103が吸収している可能性が高い。
【0056】以上の点から、基板1と光源3との間にフ
ィルタ4を配設することにより、フォトレジスト膜10
3及び遮光膜102が形成された石英透明ガラス基板1
01(レジスト付きマスクブランクス)においては、赤
外光を照射すると石英透明ガラス基板(SiO)101
を直接暖めることなしに遮光膜102、又は遮光膜10
2及びフォトレジスト膜103のみの選択的な加熱を実
現することができる。
【0057】(5)引き続き、図3に示すように、第1
回目の光照射位置に対して、X方向に65mmずらした位置
に第2回目の光照射位置をセットする。光照射位置の移
動は、基板支持体5が取り付けられたステージ50を駆
動部51により移動させることで行うことができる。本
発明の第1の実施の形態に係る光源3は、図1に示すよ
うに基板1の全面に対応して合計9個を光源支持体30
に配設し、合計9回の光照射で熱処理を行うようにして
いるので、実際には第1回目の光照射を行った光源3の
X方向の次段の光源3に対して、X方向の逆方向に約5mm
ほど基板1の位置を戻すことにより、第2回目の照射位
置をセットすることができる。
【0058】第2回目の光照射は基板1が室温になって
から開始される。すなわち、第1回目の光照射、第2回
目の光照射のそれぞれは、時間的重畳が生じないように
互いの照射時間をずらして行われる。光照射条件は第1
回目の光照射と同一条件である。第1回目の光照射によ
る光照射領域301と第2回目の光照射による光照射領
域302との間には約5mmの重畳領域を持たせてある。
この重畳領域は、基板1の加熱時間、遮光膜102の熱
拡散等を考慮し、基板1のフォトレジスト膜103の全
面において照射エネルギがなるべく均一になるように、
光照射強度を補うための領域である。
【0059】なお、第2回目の光照射位置の移動に伴
い、赤外センサ2の位置も光照射位置の移動量に準じて
X方向に65mm移動させる。
【0060】(6)引き続き、同様の光照射条件で第3
回目の光照射を行い、光照射領域303においてフォト
レジスト膜103に加熱処理を行う。
【0061】(7)引き続き、同様の光照射条件で第4
回目の光照射を行い、光照射領域304においてフォト
レジスト膜103に加熱処理を行う。第4回目の光照射
は、第1回目の光照射位置に対して、Y方向に65mmずら
した位置に光照射位置をセットした状態で行われる。そ
して、第5回目の光照射から第9回目の光照射まで同一
の光照射条件で順次行われ、基板1のフォトレジスト膜
103の全面の加熱処理が終了し、露光後ベーキングが
終了する。
【0062】(8)露光後ベーキングが終了した基板1
にディップ現像が行われ、フォトレジスト膜103から
エッチングマスク(図示しない。)が形成される。ディ
ップ現像には例えば株式会社多摩化学、商品名AD-10の
現像液を実用的に使用することができる。
【0063】(9)引き続き、エッチングマスクを使用
し、ドライエッチングを行って基板1の遮光膜102を
パターンニングする。そして、エッチングマスクを剥離
した後、基板1に洗浄処理、乾燥処理のそれぞれを行う
ことにより、レチクルを完成させることができる。この
ように構成されたレチクルは、一辺が130mmの正方形の
寸法面内均一性で10nm(3s)を達成することができ、非
常に高精度のレチクル(クロムマスク)を製作すること
ができる。
【0064】以上説明したように、本発明の第1の実施
の形態に係る熱処理方法においては、光照射領域30
1、302、…の光強度の低い部分(本発明の第1の実
施の形態において端部)を複数回の光照射により光強度
を補うことができるので、基板1のフォトレジスト膜1
03の全体(加熱領域全体)として光強度分布を均一化
することができる。前述のように、フォトレジスト膜1
03の露光後ベーキングの温度分布を均一化することが
できるので、フォトレジスト膜103を高精度にパター
ンニングすることができる。遮光膜102はこのフォト
レジスト膜103で形成されたエッチングマスクを利用
してパターンニングされるので、高精度の遮光膜102
のパターンを有するレチクルを実現することができる。
【0065】さらに、本発明の第1の実施の形態に係る
熱処理方法においては、複数の光照射領域301、30
2、…に同時に光照射を行うと光照射領域301、30
2、…間で熱の移動が生じ、照射位置により熱の移動を
考慮した異なる制御が必要になるが、複数回の光照射に
時間的重畳を生じさせないので、光照射領域301、3
02、…間の熱の移動を減少させることができ、個々の
光照射領域301、302、…内の温度分布の制御を容
易に行うことができる。すなわち、基板1のフォトレジ
スト膜103の全体の温度分布を容易に均一化すること
ができる。例えば、第1回目の光照射による光照射領域
301の温度が充分に下がらない間に第2回目の光照射
を行った場合には、光照射領域302には光照射領域3
01からの熱の移動があり、既に温度上昇がある状態で
加熱処理が行われるので、過剰な加熱処理になってしま
う。このような過剰な加熱処理を防止するためには、第
2回目以降の光照射の光照射量、すなわち光源3に印加
される電圧の複雑な制御が必要になってしまう。
【0066】さらに、このような本発明の第1の実施の
形態に係る熱処理方法においては、光照射の波長帯域を
適正に選択したので、石英透明ガラス基板101を加熱
して熱分布を持たせることなく、遮光膜102やフォト
レジスト膜103を選択的に加熱することができるの
で、フォトレジスト膜103の加熱温度分布を均一化す
ることができる。
【0067】さらに、本発明の第1の実施の形態に係る
熱処理装置において、基板1の加熱領域に対して相対的
に光照射位置を変える光照射位置移動機構(少なくとも
テーブル50、駆動部51及び制御装置6)を備えたこ
とにより、基板1の加熱領域を複数回の光照射により熱
処理を行うことができ、本発明の第1の実施の形態に係
る熱処理方法を実現することができる。
【0068】第1の変形例:上記本発明の第1の実施の
形態に係る熱処理方法は1回の光照射領域が加熱領域全
体よりも小さい場合について説明したが、本発明に係る
熱処理方法は、1回の光照射領域が加熱領域全体と等し
いか又は大きい場合にも適用することができる。図7は
本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係る熱処理
方法を説明するための概略平面図である。
【0069】図7に示す熱処理方法においては、基板1
のフォトレジスト膜103の全体(加熱領域全体)と1
回の光照射領域310、320、330のそれぞれの大
きさが等しく設定されている。1回の光照射領域310
は、X方向に3つの光照射領域301、302及び30
3とY方向に3つの光照射領域301、304及び30
7とを有し、合計9つの光照射領域301〜309で形
成されている。つまり、光照射領域310は合計9個の
光源3(図1参照。)を同時に点灯させることにより得
ることができる。そして、合計9個の光源3は、第1回
目の光照射による光照射領域310の一部と光照射領域
320の一部が重複するように第2回目の光照射を行う
ようになっている。第2回目の光照射は、図1に示す光
照射位置移動機構により、例えばX方向に65mm、Y方向に
65mmで、重複領域が5mmになるように基板1を移動させ
た後に行われる。第3回目の光照射も同様であり、第3
回目の光照射による光照射領域330は光照射領域32
0に対してさらに例えばX方向に65mm、Y方向に65mm移動
した位置にセットされる。
【0070】上記本発明の第1の実施の形態に係る熱処
理方法においては、図3に示すように例えば光照射領域
301の光強度(エネルギ量)が弱い一部と光照射領域
302の光強度が弱い一部とを重畳させて光強度を補う
ようになっていたが、本発明の第1の実施の形態の第1
の変形例に係る熱処理方法においては、例えば光照射領
域の光強度が弱い一部と光照射領域の光強度が強い一部
とを重畳させ、又は逆に光照射領域の光強度が強い一部
と光照射領域の光強度が弱い一部とを重畳させ、全体と
して光強度分布が均一になるようになっている。
【0071】第2の変形例:上記本発明の第1の実施の
形態に係る熱処理方法並びに熱処理装置においては、基
板1側を光照射位置移動機構により移動させて複数回の
光照射を実現していたが、本発明に係る熱処理方法並び
に熱処理装置においては、光源3側を移動させて複数回
の光照射を実現してもよい。
【0072】第3の変形例:上記本発明の第1の実施の
形態に係る熱処理方法並びに熱処理装置においては、基
板1と光源3との間に円柱形状のライトガイド20を配
設したが、本発明に係る熱処理方法並びに熱処理装置に
おいては、角柱形状等のライトガイド20を使用するこ
とができる。
【0073】第4の変形例:上記本発明の第1の実施の
形態に係る熱処理方法においては、石英透明ガラス基板
101上に遮光膜102を形成した基板(マスクブラン
クス)1を使用したが、本発明に係る熱処理方法におい
ては、石英透明ガラス基板101上に半透明膜、例えば
MoSi膜上にCr膜を積層した半透明膜を形成した基板
(ハーフトーンマスク)を使用することができる。
【0074】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態は、光照射領域内の光強度分布が均一になるよう
に光照射を整形し、基板上の加熱領域に対して相対的に
光照射位置を変えながら複数回の光照射で加熱領域に熱
処理を行う熱処理方法を説明するものである。
【0075】熱処理装置の構成:図8は本発明の第2の
実施の形態に係る熱処理装置の概略構成図である。図8
に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る熱処理
装置は、所定加熱領域を有する基板1を支持する基板支
持部5と、基板1の所定加熱領域に光照射による熱処理
を行う光源(加熱ランプ)3と、光源3の光照射強度を
均一に整形するスリット13と、基板1の所定加熱領域
に対して相対的に光照射位置を変える光照射位置移動機
構とを備えて構築されている。
【0076】本発明の第1の実施の形態と同様に、本発
明の第2の実施の形態において、基板1にはフォトマス
クブランクスが使用されており、熱処理装置はこのフォ
トマスクブランクスの露光後ベーキングを行う熱処理装
置として構築されている。基板1としてのフォトマスク
ブランクスには、石英透明ガラス基板101上に遮光膜
102が形成され、さらに遮光膜102上にフォトレジ
スト膜103が形成されている、レジスト付きフォトマ
スクブランクスが使用されている。例えば、外径が6イ
ンチサイズ、厚さ0.25インチで、膜厚70 nmのCr膜と膜
厚35 nmのCrOxNy膜とを積層した遮光膜102を有する
フォトマスクブランクスを使用する。
【0077】光源3は基板支持部5に支持された基板1
の下方に配設され、基板1の裏面から光源3により基板
1に熱処理を行うようになっている。光源3には本発明
の第2の実施の形態においてハロゲンランプが使用さ
れ、最大出力300 W、最大出力における波長が900 nmの
ハロゲンランプを実用的に使用することができる。
【0078】図9(A)は光源3のレイアウト図、図9
(B)はスリット13の平面図である。また、図10は
基板1、基板支持体5、光源3及びスリット13の位置
関係を示す熱処理装置の要部平面図である。図9(A)
及び図10に示すように、光源3はX方向に2個、Y方向
に17個の合計34個を等間隔に配設することができる
光源支持体30に装着されている。1つの光源3は直径
15mmの領域を光照射できるよう構成されているので、こ
のような複数個の光源3の配置においては、X方向に30m
m、Y方向に255mmの領域の光照射を実現することができ
る。
【0079】スリット13は、図8に示すように、基板
1と光源3との間に配設されており、光源3と一体的に
移動(走査)できるようになっている。このスリット1
3は、図9(B)及び図10に示すように、合計34個
の光源3の光照射領域を制限するようにX方向に30mm、Y
方向に255mmの開口13Hを備えているが、この開口1
3HはY方向に平行でなく、開口13Hの中央部分は光
照射強度(エネルギ量)を減少させるために開口幅を若
干狭めている。すなわち、スリット13は、開口13H
の中央部分の光照射強度が強くなる部分の光照射強度を
減少させて、開口13Hを通過した全体の光照射強度が
均一になるように、光照射強度を整形するようになって
いる。
【0080】また、複数個の光源3においては抵抗値の
ばらつきから若干光照射強度に違いが生じるが、このよ
うな光照射強度の違いは予め個々の光源3の光照射強度
を測定することで知ることができるので、均一な光照射
強度になるように制御装置6から複数個の光源3に個々
に設定された電圧が供給されるようになっている。
【0081】光源3とスリット13との間には、本発明
の第1の実施の形態に係る熱処理装置と同様に、フィル
タ4が配設されている。このフィルタ4は、基板1の石
英透明ガラス基板101の吸収波長である1.4 mm付近の
波長の光をカットするバンドパスフィルタと、2.2 mm以
上の波長の光をカットするバンドパスフィルタとを重ね
合わせたフィルタが使用されている。
【0082】基板支持体5はX方向、Y方向及びZ方向に
移動可能なステージ50に配設されており、このステー
ジ50は駆動部51に連結され、駆動部51によりステ
ージ50を所定方向に移動できるようになっている。こ
の駆動部51の制御は制御装置6により行われている。
ここで、ステージ50及び駆動部51は、基板1の所定
加熱領域に対して相対的に光照射位置を変える光照射位
置移動機構を構築するようになっている。さらに、本発
明の第2の実施の形態に係る熱処理装置においては、光
源支持体30にも駆動部51が連接されており、この光
源支持体30に連接された駆動部51も基板1の所定加
熱領域に対して相対的に光照射位置を変える光照射位置
移動機構を構築するようになっている。なお、本発明の
第2の実施の形態に係る熱処理装置においては、基本的
にはいずれか一方、特に後者の光照射位置移動機構を備
えていればよい。
【0083】基板支持体5には基板1の周囲を取り囲む
枠体14が配設されている。この枠体14は、光照射に
よる加熱処理において、熱伝導率を同等とし、基板1の
面内で均一な熱の逃げを生じさせるように、基板1と同
様な構造、すなわち石英透明ガラス板上に遮光膜材料を
設けて形成されている。基板1が基板支持体14に載置
された状態で、基板1の表面と枠体14の表面との高さ
が一致するようになっている。
【0084】基板支持体5に支持された基板1の上方に
は反射板15が配設されている。この反射板15は、光
源3から基板1を透過した光を再び基板1に反射させて
加熱の効率を上げる機能を備えている。また、反射板1
5にはヒータを備えることができる。反射板15は、例
えば基板1の加熱処理温度と同等の110℃の温度に調節
することができ、さらに駆動部51によりX方向、Y方向
及びZ方向に移動できるようになっている。このような
反射板15は、例えば熱伝導性に優れた金属板、実用的
にはアルミニウム板の表面を研磨し、アルミニウム板の
裏面にヒータパターン(熱線)を配設することにより形
成することができる。また、反射板15に代えて、アル
ミニウム板ベースで形成され、光照射によるエネルギを
保持できる黒体無反射板を使用することができる。反射
板15、黒体無反射板はいずれもアルミニウム板に必ず
しも限定されるものではなく、アルミニウム以外の金属
板、例えばステンレス鋼板等の表面を研磨することによ
り反射板15を形成し、ステンレス鋼板等の表面に黒色
塗料をスプレーによりまんべんなくかつ均一に吹き付け
ことなどにより黒体無反射板を形成することができる。
さらに、反射板15に代えて、光を散乱させることがで
きる散乱板を使用することもできる。
【0085】これらの基板支持体5、光源3等は装置外
枠9により外部から隔離されており、装置外枠9は熱処
理装置において精密な温度測定ができるように気流の乱
れを生じないような測定系を構成するようになってい
る。装置外枠9にはダストフィルタ10及びケミカルフ
ィルタ11が装着されており、これらのダストフィルタ
10及びケミカルフィルタ11は熱処理装置の内部のダ
ストや雰囲気を管理することができるようになってい
る。
【0086】なお、図8には示していないが、熱処理装
置には排気ダクトが配設されており、この排気ダクト
は、熱処理時に発生するガス等を外部に排出し、また有
機物等の蒸気が熱処理装置の内壁に付着されることを防
止することができるようになっている。
【0087】熱処理方法:次に、図8に示す熱処理装置
を使用した熱処理方法を説明する。
【0088】(1)まず、石英透明ガラス基板101の
全表面上に遮光膜102が形成されたフォトマスクブラ
ンクスを用意し、このフォトマスクブランクスの遮光膜
102上にフォトレジスト膜103を塗布する。フォト
レジスト膜103には、例えば膜厚500nmのポジ型化学
増幅レジスト膜を実用的に使用することができる。電子
線描画装置によりフォトレジスト膜103に露光処理を
行い、基板1を作成する。露光処理は例えば50 KeV、8
μC/cmの条件で行われる。
【0089】(2)図示しない位置決めユニットで基板
1の位置決めを行った後、搬送アーム7(図1参照。)
により基板1を熱処理装置の外部から内部に搬送し、基
板支持体5に載置する。この基板1の載置動作に併せ
て、反射板15を基板1の上方の最適な位置、例えば基
板1の上方約5 mmの位置に配置し、フィルタ4を基板1
の下方の最適な位置に配設する。
【0090】(3)基板支持体5に基板1を載置後、暫
くして光源3による加熱を行うが、本発明の第1の実施
の形態に係る熱処理方法とは異なり、本発明の第2の実
施の形態に係る熱処理方法においては、光源3には初期
状態として電圧は印加されていない。これは、本発明の
第2の実施の形態に係る熱処理装置における熱処理の基
板1の枚数が0.33枚/時間と少ないので、光源3の寿命
を延ばすために行った光源3の完全なON-OFFを行わない
といった工夫は必要ないからである。
【0091】(4)そして、光源3の電圧を制御装置6
により100Vにセットし、基板1のフォトレジスト膜10
3の加熱を開始する。光源3に電圧を印加した瞬間にお
いては、図8及び図10に示すように、光源3及びスリ
ット13は基板1の一端側において基板支持体5の枠体
14下に位置している。その後、光源3及びスリット1
3は基板1の他端側に向かって光照射位置移動機構によ
り走査を開始し、基板1のフォトレジスト膜103の全
面に熱処理が行われる。走査速度は例えば1mm/秒の速度
に設定され、走査領域は200mmに設定してあるので、走
査時間は約200秒を要する。光源3及びスリット13の
走査が終了した時点で、基板1のフォトレジスト膜10
3の全面の加熱処理が終了し、露光後ベーキングが終了
する。
【0092】(5)露光後ベーキングが終了した基板1
にディップ現像が行われ、フォトレジスト膜103から
エッチングマスクが形成される。
【0093】(6)引き続き、エッチングマスクを使用
し、ドライエッチングを行って基板1の遮光膜102を
パターンニングする。そして、エッチングマスクを剥離
した後、基板1に洗浄処理、乾燥処理のそれぞれを行う
ことにより、レチクルを完成させることができる。この
ように構成されたレチクルは、一辺が130mmの正方形の
寸法面内均一性で8nm(3s)を達成することができ、非
常に高精度のレチクル(クロムマスク)を製作すること
ができる。
【0094】以上説明したように、本発明の第2の実施
の形態に係る熱処理方法においては、光照射領域内の光
強度分布が均一になるように光照射をスリット14で整
形し、光照射領域の光強度分布を均一化して光照射を走
査させて基板1のフォトレジスト膜103(加熱領域)
に熱処理を行うようにしたので、フォトレジスト膜10
3全体として光強度分布を均一化することができる。従
って、本発明の第1の実施の形態に係る熱処理方法と同
様に、本発明の第2の実施の形態に係る熱処理方法にお
いては、高精度の遮光膜102のパターンを有するレチ
クルを製作することができる。
【0095】さらに、本発明の第2の実施の形態に係る
熱処理装置においては、スリット13と光照射位置移動
機構(スリット13及び光源3の走査機構)とを備えた
ので、光照射の走査により基板1のフォトレジスト膜1
03に熱処理を行うことができ、上記本発明の第2の実
施の形態に係る熱処理方法を実現することができる。光
照射の走査は本発明の第2の実施の形態に係る熱処理方
法において連続的に行っているが、本発明の第1の実施
の形態に係る熱処理方法と同様に、光照射領域の一部を
重畳させ、かつ時間的重畳が生じないように光源3及び
スリット13を走査させてもよい。また、光源3及びス
リット13の位置は固定しておき、テーブル50を駆動
部51により移動し、基板1を走査させるようにしても
よい。
【0096】さらに、本発明の第2の実施の形態に係る
熱処理装置においては、反射板15、黒体無反射板又は
散乱板を備えたので、反射板15により光源3からの光
を再び基板1に反射させ、黒体無反射板により光源3か
らの光エネルギを保持し、又は散乱板により光源3から
の光を再び基板1に散乱させることができるので、光照
射による加熱効率を向上することができる。さらに、反
射板15にはヒータを備えたので、光照射による加熱効
率をより一層向上することができる。本発明の第2の実
施の形態に係る熱処理装置においては、光照射による加
熱効率を2%程度向上させることができ、かつ基板1のフ
ォトレジスト膜103の表面の温度均一性をも向上させ
ることができた。特に、本発明の第2の実施の形態に係
る熱処理方法を化学増幅型レジストを使用したレチクル
の露光後ベーキングに適用することにより、レクチル面
内の温度分布に起因する同心円の寸法分布が大きく改善
され、非常に高精度のレチクル(クロムマスク)を製作
することができる。
【0097】さらに、熱処理装置の基板支持体5におい
て、基板1の周囲を取り囲む基板1よりも外径サイズの
大きな枠体14を配設し、この枠体14の断面構造を基
板1と同等にしたことにより、枠体14の存在で見かけ
上基板1のサイズを大きくして、基板1の周辺部分の温
度低下を防止することができる(温度低下は枠体14で
生じるようにした)ので、基板1の各位置における加熱
温度の均一性を向上することができる。
【0098】第1の変形例:図11は本発明の第2の実
施の形態の第1の変形例に係る熱処理装置の光源3のレ
イアウト図である。図11に示すように、光源3は、上
下周辺部でX方向に2列で配列され、中央部分で1列で
配列されている。すなわち、上記スリット13は特に必
要なく、光源3の配列だけで光照射領域の光照射強度を
均一に調節することができる。スリット13を必要とし
ないことから、熱処理装置の構造を簡易にすることがで
きる。
【0099】第2の変形例:図12は本発明の第2の実
施の形態の第2の変形例に係る熱処理装置の光源3のレ
イアウト図である。図12に示すように、光源3は、上
下周辺部でX方向に2列で配列され、同様に中央部分に
2列で配列されているが、上下周辺部に配列された光源
3Lに対して中央部分には光照射強度の小さい光源3S
が配列されている。すなわち、上記スリット13は特に
必要なく、光源3の配列だけで光照射領域の光照射強度
を均一に調節することができる。上記第1の変形例と同
様に、スリット13を必要としないことから、熱処理装
置の構造を簡易に実現することができる。
【0100】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
の形態は、基板1の加熱領域に対して光照射領域を相対
的に一定方向に繰り返し往復移動させながら、光照射に
より加熱領域に熱処理を行う熱処理方法を説明するもの
である。
【0101】熱処理装置の構成:図13は本発明の第3
の実施の形態に係る熱処理装置の概略構成図である。図
13に示すように、本発明の第3の実施の形態に係る熱
処理装置は、所定加熱領域を有する基板1を支持する基
板支持部5と、基板1の所定加熱領域に光照射による熱
処理を行う光源(加熱ランプ)3と、基板1の所定加熱
領域に対して光照射位置を相対的に一定方向に繰り返し
往復移動させる光照射位置単振動機構70とを備えて構
築されている。
【0102】本発明の第1の実施の形態と同様に、本発
明の第3の実施の形態において、基板1にはフォトマス
クブランクスが使用されており、熱処理装置はこのフォ
トマスクブランクスの露光後ベーキングを行う熱処理装
置として構築されている。基板1としてのフォトマスク
ブランクスには、石英透明ガラス基板101上に遮光膜
102が形成され、さらに遮光膜102上にフォトレジ
スト膜103が形成されている、レジスト付きフォトマ
スクブランクスが使用されている。例えば、外径が6イ
ンチサイズ、厚さ0.25インチで、膜厚70 nmのCr膜と膜
厚35 nmのCrOxNy膜とを積層した遮光膜102を有する
フォトマスクブランクスを使用する。
【0103】光源3は基板支持部5に支持された基板1
の下方に配設され、基板1の裏面から光源3により基板
1に熱処理を行うようになっている。光源3には本発明
の第3の実施の形態においてハロゲンランプが使用さ
れ、最大出力1KW、最大出力におけるピーク波長が900 n
mのハロゲンランプを実用的に使用することができる。
光源3はX方向に5個、Y方向に5個の合計25個を等間
隔に配設することができる光源支持体30に装着されて
いる。1つの光源3は直径35mmで構成されている。
【0104】また、複数個の光源3においては抵抗値の
ばらつきから若干光照射強度に違いが生じるが、このよ
うな光照射強度の違いは予め個々の光源3の光照射強度
を測定することで知ることができるので、均一な光照射
強度になるように制御装置6から複数個の光源3に個々
に設定された電圧が供給されるようになっている。
【0105】光源3と基板1との間にはライトガイド2
0が配設され、光源3とライトガイド20との間にはフ
ィルタ4が配設されている。ライトガイド20は、本発
明の第1の実施の形態に係る熱処理装置のライトガイド
20と同様に、円柱形状の石英ガラスで形成されてい
る。フィルタ4には、本発明の第1の実施の形態に係る
熱処理装置のフィルタ4と同様に、基板1の石英透明ガ
ラス基板101の吸収波長である1.4 mm付近の波長の光
をカットするバンドパスフィルタと、2.2 mm以上の波長
の光をカットするバンドパスフィルタとを重ね合わせた
フィルタが使用されている。
【0106】基板支持体5はX方向、Y方向及びZ方向に
移動可能なステージ50に配設されており、このステー
ジ50は駆動部51に連結され、駆動部51によりステ
ージ50を所定方向に移動できるようになっている。こ
の駆動部51の制御は制御装置6により行われている。
ここで、ステージ50及び駆動部51は、基板1の所定
加熱領域に対して相対的に光照射位置を変える光照射位
置移動機構を構築するようになっている。さらに、本発
明の第3の実施の形態に係る熱処理装置においては、光
源支持体30が光照射位置単振動機構70に連接されて
おり、この光照射位置単振動機構70は、水平方向の少
なくともX方向又はY方向において、基板1の所定加熱領
域に対して光源支持体30(光照射位置)を相対的に一
定方向に繰り返し往復移動させる、すなわち単振動させ
ることができるようになっている。光照射位置単振動機
構70の単振動の制御は制御装置6により行われる。な
お、本発明の第3の実施の形態に係る熱処理装置におい
ては、光源支持体30に代えて、基板支持体5を単振動
させるようにしてもよい。
【0107】基板支持体5に支持された基板1の上方に
は反射板15が配設されている。この反射板15は、本
発明の第2の実施の形態に係る熱処理装置の反射板15
と同様に、光源3から基板1を透過した光を再び基板1
に反射させて加熱の効率を上げる機能を備えている。ま
た、反射板15にはヒータを備えることができる。反射
板15は、例えば基板1の加熱処理温度と同等の110℃
の温度に調節することができ、さらに駆動部51により
X方向、Y方向及びZ方向に移動できるようになってい
る。さらに、反射板15は黒体無反射板、散乱板のいず
れかに置き換えることができる。
【0108】これらの基板支持体5、光源3等は装置外
枠9により外部から隔離されており、装置外枠9は熱処
理装置において精密な温度測定ができるように気流の乱
れを生じないような測定系を構成するようになってい
る。装置外枠9にはダストフィルタ10及びケミカルフ
ィルタ11が装着されており、これらのダストフィルタ
10及びケミカルフィルタ11は熱処理装置の内部のダ
ストや雰囲気を管理することができるようになってい
る。
【0109】なお、図13には示していないが、熱処理
装置には排気ダクトが配設されており、この排気ダクト
は、熱処理時に発生するガス等を外部に排出し、また有
機物等の蒸気が熱処理装置の内壁に付着されることを防
止することができるようになっている。
【0110】熱処理方法:次に、図13に示す熱処理装
置を使用した熱処理方法を説明する。
【0111】(1)まず、石英透明ガラス基板101の
全表面上に遮光膜102が形成されたフォトマスクブラ
ンクスを用意し、このフォトマスクブランクスの遮光膜
102上にフォトレジスト膜103を塗布する。フォト
レジスト膜103には、例えば膜厚500nmのポジ型化学
増幅レジスト膜を実用的に使用することができる。電子
線描画装置によりフォトレジスト膜103に露光処理を
行い、基板1を作成する。露光処理は例えば50 KeV、8
μC/cmの条件で行われる。
【0112】(2)図示しない位置決めユニットで基板
1の位置決めを行った後、搬送アーム7(図1参照。)
により基板1を熱処理装置の外部から内部に搬送し、基
板支持体5に載置する。この基板1の載置動作に併せ
て、反射板15を基板1の上方の最適な位置、例えば基
板1の上方約5 mmの位置に配置し、フィルタ4を基板1
の下方の最適な位置に配設する。
【0113】(3)基板支持体5に基板1を載置後、暫
くして光源3による加熱を行うが、本発明の第2の実施
の形態に係る熱処理方法と同様に、本発明の第3の実施
の形態に係る熱処理方法においては、光源3には初期状
態として電圧は印加されていない。電圧を印加する前に
おいては、光源3の光照射領域の中心位置と基板1の中
心位置は上方から見て一致するようにセットされる。
【0114】(4)そして、光源3の電圧を制御装置6
により100Vにセットし、基板1のフォトレジスト膜10
3の加熱を開始する。この光源3に電圧を印加した瞬間
において、光照射位置単振動機構70により、光源支持
体30を斜め45度方向(図7に示す複数回の光照射位置
の移動方向と同一方向)に、振巾24.7mm(光照射領域径
の半分の√2倍)、周期10秒の単振動運動を開始させ
る。光源3の照射時間は200秒に設定され、照射時間が
終了した時点で基板1のフォトレジスト膜103の全面
の加熱処理が終了し、露光後ベーキングが終了する。
【0115】(5)この後、露光後ベーキングが終了し
た基板1にディップ現像が行われ、フォトレジスト膜1
03からエッチングマスクが形成される。
【0116】(6)引き続き、エッチングマスクを使用
し、ドライエッチングを行って基板1の遮光膜102を
パターンニングする。そして、エッチングマスクを剥離
した後、基板1に洗浄処理、乾燥処理のそれぞれを行う
ことにより、レチクルを完成させることができる。この
ように構成されたレチクルは、一辺が130mmの正方形の
寸法面内均一性で8nm(3s)を達成することができ、非
常に高精度のレチクル(クロムマスク)を製作すること
ができる。
【0117】以上説明したように、本発明の第3の実施
の形態に係る熱処理方法においては、基板1のフォトレ
ジスト膜103(加熱領域)に対して光照射領域を相対
的に一定方向に繰り返し往復移動させながら光照射によ
り熱処理を行ったので、光照射領域の光強度の低い部分
を複数回の光照射により光強度を補い、加熱領域全体と
して光強度分布を均一化することができる。特に、複数
の光照射領域間の境界部分においてトータルの光照射エ
ネルギの不均一性をなくすことができるので、フォトレ
ジスト膜103の温度分布に起因する同心円の寸法分布
を大きく改善することができる。
【0118】さらに、このように構成される本発明の第
3の実施の形態に係る熱処理装置においては、光照射位
置単振動機構70を備えたので、基板1の加熱領域を往
復移動(単振動運動)しながら光照射により熱処理を行
うことができ、上記熱処理方法を実現することができ
る。
【0119】なお、本発明の第3の実施の形態に係る熱
処理方法並びに熱処理装置においては、水平方向の単振
動運動に代えて、単振動運動と回転運動とを組み合わせ
てもよい。さらに、基板1側が単振動運動をするように
してもよい。
【0120】本発明は上記複数の実施の形態によって記
載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発
明を限定するものであると理解すべきではない。この開
示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運
用技術が明らかとなろう。
【0121】例えば、上記実施の形態に係る熱処理方法
並びに熱処理装置は、シリコン単結晶からなる半導体ウ
ェハの熱処理、特に半導体ウェハ上のフォトレジスト膜
の熱処理、液晶基板(例えば石英透明ガラス基板)の熱
処理、特に液晶基板上のフォトレジスト膜の熱処理に適
用することができる。さらに、上記実施の形態に係る熱
処理方法並びに熱処理装置は、例えば半導体ウェハの表
面に注入された不純物イオンの熱拡散処理、半導体ウェ
ハ上に形成された導体膜例えばシリコン多結晶膜に注入
された不純物イオンの熱拡散処理等に適用することがで
きる。さらに、上記実施の形態に係る熱処理方法並びに
熱処理装置は、基板上の酸化膜の改質に適用することが
できる。
【0122】このように、本発明はここでは記載してい
ない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従っ
て、本発明の技術的範囲は上記の妥当な特許請求の範囲
に係る発明特定事項によってのみ定められるものであ
る。
【0123】
【発明の効果】本発明は、光照射による光強度分布を均
一化することができ、処理基板又は処理基板上の加熱領
域の温度分布を均一化することができる熱処理方法を提
供することができる。
【0124】さらに、本発明は、加熱領域の温度分布を
均一化することにより、パターンの微細加工、高精度化
等を図ることができる熱処理方法を提供することができ
る。
【0125】さらに、本発明は、上記熱処理方法を実現
するための熱処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る熱処理装置の
概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る測定波長と基
板の透過率との関係を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る基板(加熱領
域)と光照射による光照射領域との位置関係を示す基板
の平面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る光照射領域内
の光照射の光強度分布を示す図である。
【図5】(A)は本発明の第1の実施の形態に係る基板
の石英ガラス基板の温度履歴を示す図、(B)は本発明
の第1の実施の形態に係る基板の遮光膜及びフォトレジ
スト膜の温度履歴を示す図である。
【図6】(A)乃至(D)はいずれも本発明の第1の実
施の形態に係る赤外光吸収特性を示す図であり、(A)
は石英透明ガラス基板の波長と赤外光透過率との関係を
示す図、(B)は遮光膜が形成された石英透明ガラス基
板の波長と赤外光透過率との関係を示す図、(C)は遮
光膜及びフォトレジスト膜が形成された石英透明ガラス
基板の波長と赤外光透過率との関係を示す図、(D)は
遮光膜、フォトレジスト膜のそれぞれの波長と可視光か
ら赤外光までの範囲の反射率との関係を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係
る熱処理方法を説明するための概略平面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る熱処理装置の
概略構成図である。
【図9】(A)は本発明の第2の実施の形態に係る熱処
理装置の光源のレイアウト図、(B)は本発明の第2の
実施の形態に係る熱処理装置のスリットの平面図であ
る。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る熱処理装置
の要部平面図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態の第1の変形例に
係る熱処理装置の光源のレイアウト図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態の第2の変形例に
係る熱処理装置の光源のレイアウト図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る熱処理装置
の概略構成図である。
【符号の説明】
1 基板 101 石英透明ガラス基板 102 遮光膜 103 フォトレジスト膜 2 赤外センサ 20 ライトガイド 3,3L.3S 光源 30 光源支持体 4 フィルタ 5 基板支持体 50 ステージ 51 駆動部 6 制御装置 7 搬送アーム 70 光照射位置単振動機構 8 整流板 9 装置外枠 10 ダストフィルタ 11 ケミカルフィルタ 13 スリット 14 フィルタ 15 反射板
フロントページの続き (72)発明者 東川 巌 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝マイクロエレクトロニクスセン ター

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光照射領域の一部を重畳させて複数回の
    光照射を行い、基板又は基板上の所定加熱領域に熱処理
    を行うことを特徴とする熱処理方法。
  2. 【請求項2】 前記光照射領域の光照射と、その光照射
    領域の一部に重畳させる他の光照射領域の光照射とが、
    時間的重畳を生じさせないで行われることを特徴とする
    請求項1に記載の熱処理方法。
  3. 【請求項3】 光照射領域内の光強度分布が均一になる
    ように光照射を整形し、基板又は基板上の所定加熱領域
    に対して相対的に光照射位置を変えながら光照射を行
    い、前記所定加熱領域に熱処理を行うことを特徴とする
    熱処理方法。
  4. 【請求項4】 透明ガラス基板表面上の遮光膜又は半透
    明膜を介在させたフォトレジスト膜を、前記フォトレジ
    スト膜の感光波長領域を除き、かつ前記透明ガラス基板
    の吸収波長領域を除いて、前記透明ガラス基板の裏面側
    から光照射により加熱したことを特徴とする熱処理方
    法。
  5. 【請求項5】 基板又は基板上の所定加熱領域に対して
    光照射領域を相対的に一定方向に繰り返し往復移動させ
    ながら、光照射により前記所定加熱領域に熱処理を行う
    ことを特徴とする熱処理方法。
  6. 【請求項6】 所定加熱領域を有する基板を支持する基
    板支持部と、 前記基板の所定加熱領域に光照射による熱処理を行う光
    源と、 前記基板の所定加熱領域に対して相対的に光照射位置を
    変える光照射位置移動機構と、 を備えたことを特徴とする熱処理装置。
  7. 【請求項7】 所定加熱領域を有する基板を支持する基
    板支持部と、 前記基板の所定加熱領域に光照射による熱処理を行う光
    源と、 前記光源の光照射強度を均一に整形するスリットと、 前記基板の所定加熱領域に対して相対的に光照射位置を
    変える光照射位置移動機構と、 を備えたことを特徴とする熱処理装置。
  8. 【請求項8】 前記基板の前記光源と反対側に、反射
    板、黒体無反射板又は散乱板を配設したことを特徴とす
    る請求項7に記載の熱処理装置。
  9. 【請求項9】 所定加熱領域を有する基板を支持する基
    板支持部と、 前記基板の所定加熱領域に光照射による熱処理を行う光
    源と、 前記基板の所定加熱領域に対して光照射位置を相対的に
    一定方向に繰り返し往復移動させる光照射位置単振動機
    構と、 を備えたことを特徴とする熱処理装置。
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