JP2001092026A - 写真焼付装置、写真処理装置および写真焼付方法 - Google Patents

写真焼付装置、写真処理装置および写真焼付方法

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JP2001092026A
JP2001092026A JP26755699A JP26755699A JP2001092026A JP 2001092026 A JP2001092026 A JP 2001092026A JP 26755699 A JP26755699 A JP 26755699A JP 26755699 A JP26755699 A JP 26755699A JP 2001092026 A JP2001092026 A JP 2001092026A
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light source
optical axis
photosensitive material
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JP26755699A
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Hidetoshi Nishikawa
英利 西川
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Noritsu Koki Co Ltd
Original Assignee
Noritsu Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源11B・11G・11Rの設定によって
コントラストが低下するのを、LCS12B・12G・
12Rの視角特性の設定により回避する。 【解決手段】 光源11BとLCS12Bとを結ぶ光軸
と主走査方向とを含む面と、上記光軸と副走査方向とを
含む面とで、上記光軸に対する光の入射角が異なるよう
に光源11Bを設定する。そして、一方の面内における
上記入射角と他方の面内における上記入射角とのうち大
きいほうの角度が含まれる面内で上記光軸に垂直な方向
に最もコントラストが強くなるように、LCS12Bの
視角特性を設定する。これにより、光源11Bの上記設
定によってLCS12Bのコントラストが低下する方向
と、LCS12Bの視角特性によってコントラストが強
くなる方向とが一致し、光源11Bの設定によるコント
ラスト低下が回避される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光変調素子として
例えば液晶シャッタ(Liquid Crystal Shutter;以下L
CSと略記する)や液晶パネル(Liquid Cryatal Displ
ay;以下LCDと略記する)を用いて感光材料である印
画紙上に画像を焼き付ける写真焼付装置と、これを備え
た写真処理装置と、写真処理方法とに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、デジタルライン露光デバイス
と呼ばれる写真焼付装置が種々提案されている。この種
の写真焼付装置は、例えばネガフィルムなどの写真フィ
ルムをスキャナで一旦読み取り、得られる画像データに
応じて印画紙を露光するものである。
【0003】ここで、上記写真焼付装置の一例を図15
に示す。この写真焼付装置は、印画紙を搬送しながら同
時に露光も行う、いわゆる走査露光を行うものであり、
光源51、調光フィルタユニット52、カラーホイール
53、インテグレーターロット54、光ファイバー束5
5、LCSヘッド56および結像レンズアレイ(以下、
LAと略記する)57を備えている。
【0004】光源51は、例えば白色光を出射するハロ
ゲンランプで構成される。調光フィルタユニット52
は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の
各色に対応した調光フィルタを備えている。これらの調
光フィルタを適宜光路上に挿入することによって、光源
51を出射した光の調光が行われる。
【0005】カラーホイール53は、円盤形のホイール
を備えており、その中心から放射方向に3等分する領域
に、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のそれぞれに
対応した略扇形形状の3つのフィルタが設けられた構成
となっている。そして、光源51からの光が上記フィル
タのいずれかの領域を透過できるように、回転軸を中心
に回転するようになっている。インテグレーターロット
54は、カラーホイール53を透過した光を拡散させて
むらのない光を光ファイバー束55に向けて出射する。
【0006】光ファイバー束55は、カラーホイール5
3を透過した光をLCSヘッド56に導くものである。
この光ファイバー束55は、多数の光ファイバーから構
成されており、スポット状の光領域が、直線状に並んだ
複数の点光源に変換される。
【0007】LCSヘッド56は、2枚の基板で液晶層
を挟持してなるものであり、画像データに応じて光の透
過を制御する複数の画素が主走査方向に1列または千鳥
状に2列並んで構成されている。上記の主走査方向は、
印画紙58の搬送方向(副走査方向)とは垂直方向に対
応している。
【0008】LA57は、複数の屈折率分布型レンズ
(例えば日本板硝子社製のセルフォックレンズ)で構成
されている。各レンズは、例えばガラスなどから構成さ
れた円筒状のレンズであり、中心部で最も屈折率が大き
く、周縁部に向けて徐々に屈折率が小さくなるように構
成されている。各レンズは、LCSヘッド56の各画素
と対応するように、主走査方向に1列または千鳥状に2
列並んで配置されている。
【0009】なお、同図では、LCSヘッド56は、L
A57よりも主走査方向に長く形成されているが、これ
は、LCSヘッド56が各画素を駆動するための駆動回
路等を含んでいるからであり、LA57の各レンズの主
走査方向の数よりも多い数の画素が並んでいるわけでは
ない。
【0010】上記の構成において、光源51から出射さ
れた光は、調光フィルタユニット52を介してカラーホ
イール53の所定の色のフィルタを透過し、インテグレ
ーターロット54にて拡散されて光ファイバー束55に
入射し、LCSヘッド56の各画素に送られる。LCS
ヘッド56では、例えば図示しないネガフィルムを読み
取って得られる画像データに応じて各画素が駆動される
ことにより、各画素における光の透過が制御される。
【0011】LCSヘッド56の所定の画素を透過した
光は、LA57を介して印画紙58に到達し、印画紙5
8が例えば1ライン分(LCSヘッド56の各画素が千
鳥配置の場合は2ライン分)露光される。LCSヘッド
56の駆動と同期した速度で印画紙58を搬送し、カラ
ーホイール53の回転によって上記の露光をRGBの3
色について行うことにより、印画紙58上に所望のカラ
ー画像(例えばネガフィルム1コマ分の画像)が焼き付
けられることになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来の写真焼付装置の構成では、図16に示すように、光
ファイバー束55を構成する各光ファイバーの光出射面
からLCSヘッド56に向かって拡散光が出射されるの
で、印画紙58に焼き付けられる画像のコントラストが
低下するという問題が生ずる。以下、コントラスト低下
が生じる理由について説明する。
【0013】図17は、LCSヘッド56の1画素内を
透過する光のうち、LCSヘッド56の光入射面に対し
て垂直に入射し、LCSヘッド56から出射される光m
と、LCSヘッド56の光入射面に対して斜めから入射
し、LCSヘッド56から出射される光nとを示してい
る。同図を見ても分かるように、LCSヘッド56を透
過する部分の距離は、光mではm1であり、光nではn
1であり、互いに異なる。
【0014】このように、LCSヘッド56を透過する
部分の距離が光mと光nとで異なると、LCSヘッド5
6の液晶層によってねじられる角度(位相差の付く量)
が光mと光nとで異なってくる。この場合、光m・nが
入射する画素を例えば黒表示にすべくOFFとなるよう
に駆動しても、光mを不透過とすることができるが、光
nを完全に不透過とすることができず、漏れ光が生じる
ことになる。
【0015】LCSヘッド56のように液晶層を用いた
光変調素子の場合、光変調素子において黒が確実に出る
か否かでコントラストがほとんど決まるが、LCSヘッ
ド56に拡散光が入射する場合には、上述のように漏れ
光が生じることによって黒表示が幾分損なわれてしま
い、その結果、コントラストが低下してしまう。
【0016】なお、上記のコントラスト低下を回避する
ためには、LCSヘッド56に平行光を入射させること
が理想であると言えるが、どの方向から見ても完全な平
行光をLCSヘッド56に供給できるように光源を構成
することは技術的に困難である。
【0017】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、光源の設定によってコン
トラストが低下するのを回避できる写真焼付装置および
写真処理装置を提供すると共に、そのような焼き付けが
可能な写真処理方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る写
真焼付装置は、上記の課題を解決するために、画像デー
タに応じて光の透過を制御する液晶層を備えた光変調素
子を介して光源からの光を感光材料に照射することによ
り、感光材料上に画像を焼き付ける光学系を備えた写真
焼付装置において、上記光源と上記光変調素子とを結ぶ
光軸を含む複数の面を考えた場合に、上記光軸に対する
上記光変調素子への光の入射角が少なくとも2つの異な
る面同士で互いに異なるように、上記光源が設定されて
おり、最も大きい入射角を含む面内で上記光軸に垂直な
方向に最もコントラストが強くなるように、上記光変調
素子の視角特性が設定されていることを特徴としてい
る。
【0019】上記の構成によれば、光源と光変調素子と
を結ぶ光軸を含む複数の面を考えた場合に、上記光軸に
対する光変調素子への光の入射角が少なくとも2つの異
なる面同士で互いに異なるように、光源が設定されてい
る。このとき、光変調素子への入射角が大きい光ほど、
光変調素子の液晶層がたとえ黒表示を行うべくOFFで
あっても、上記液晶層を透過してしまう光の量が多くな
るので、入射角が異なるとは言っても、それぞれ上記光
軸に近い光であることが望ましい。上記光源を例えば反
射型の発光ダイオードで構成すれば、例えば光軸に対す
る上記入射角が3〜4°となる光を得ることが可能であ
る。
【0020】上記光源の設定によって上記入射角に幅が
できるので、最も大きい入射角(例えば4°)を含む面
内で上記光軸に垂直な方向と、最も小さい入射角(例え
ば3°)を含む面内で上記光軸に垂直な方向とでコント
ラストを比べた場合、上記入射角の大小関係から、勿
論、上記前者の方向のコントラストのほうが、上記後者
の方向のコントラストよりも落ちる。
【0021】そこで、上記構成では、最も大きい入射角
を含む面内で上記光軸に垂直な方向に最もコントラスト
が強くなるように、光変調素子の視角特性を設定してい
る。つまり、光源の上記設定によって光変調素子のコン
トラストが低下する方向と、光変調素子の視角特性によ
ってコントラストが強くなる方向とが一致するように光
学系を設定している。これにより、光源の上記設定によ
ってコントラストが低下するのを、光変調素子の視角特
性の設定によって確実に回避することができる。
【0022】請求項2の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、画像データに応じて光の透
過を制御する液晶層を備えた光変調素子を介して光源か
らの光を感光材料に照射することにより、感光材料上に
画像を焼き付ける光学系を備えた写真焼付装置におい
て、上記光源と上記光変調素子とを結ぶ光軸を含む異な
る2つの面を考えた場合に、上記光軸に対する上記光変
調素子への光の入射角が上記各面同士で互いに異なるよ
うに、上記光源が設定されており、一方の面内における
上記入射角と他方の面内における上記入射角とのうち大
きいほうの角度が含まれる面内で上記光軸に垂直な方向
に最もコントラストが強くなるように、上記光変調素子
の視角特性が設定されていることを特徴としている。
【0023】上記の構成によれば、光源と光変調素子と
を結ぶ光軸を含む異なる2つの面を考えた場合に、上記
光軸に対する光変調素子への光の入射角が上記2つの面
同士で互いに異なるように、光源が設定されている。こ
のとき、光変調素子への入射角が大きい光ほど、光変調
素子の液晶層がたとえ黒表示を行うべくOFFであって
も、上記液晶層を透過してしまう光の量が多くなるの
で、入射角が異なるとは言っても、それぞれ上記光軸に
近い光であることが望ましい。上記光源を例えば反射型
の発光ダイオードで構成すれば、例えば一方の面内で光
軸に対する上記入射角が4°となり、他方の面内で光軸
に対する上記入射角が3°となる光を得ることが可能で
ある。
【0024】このように上記光源の設定によって2種類
の入射角ができるので、上記一方の面(例えば入射角4
°を含む面)内で上記光軸に垂直な方向と、上記他方の
面(例えば入射角3°を含む面)内で上記光軸に垂直な
方向とでコントラストを比べた場合、上記入射角の大き
いほうの角度が含まれる面内で上記光軸に垂直な方向に
コントラストがより落ちる。
【0025】そこで、上記構成では、一方の面内におけ
る上記入射角と他方の面内における上記入射角とのうち
大きいほうの角度が含まれる面内で上記光軸に垂直な方
向に最もコントラストが強くなるように、光変調素子の
視角特性を設定している。つまり、光源の上記設定によ
って光変調素子のコントラストが低下する方向と、光変
調素子の視角特性によってコントラストが強くなる方向
とが一致するように光学系を設定している。これによ
り、光源の上記設定によってコントラストが低下するの
を、光変調素子の視角特性の設定によって確実に回避す
ることができる。
【0026】請求項3の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1または2の構成に
おいて、上記光学系は、上記感光材料を搬送しながら上
記感光材料に光を照射する走査露光を行うものであり、
上記光変調素子の視角特性は、上記感光材料の搬送方向
とは垂直な方向に対応する主走査方向に最もコントラス
トが強くなるように設定されていることを特徴としてい
る。
【0027】上記の構成によれば、光変調素子の視角特
性が、主走査方向に最もコントラストが強くなるように
設定されているので、感光材料の搬送の伴ってコントラ
ストの強い画像が例えば1ラインずつ感光材料に焼き付
けられる。これにより、最終的には、感光材料一面にコ
ントラストの強い画像を焼き付けることが可能となる。
【0028】請求項4の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項3の構成において、
上記光源および上記光変調素子は、それぞれ上記主走査
方向にライン状に設けられていると共に、互いに平行に
設けられていることを特徴としている。
【0029】上記の構成によれば、光変調素子が主走査
方向のライン状に設けられているので、主走査方向の最
もコントラストが強くなるように光変調素子の視角特性
を設定することが可能となる。また、光源が、光変調素
子と同様に主走査方向に設けられていると共に光変調素
子と平行に設けられているので、光源から光変調素子に
効率的に光を供給することが可能となる。
【0030】請求項5の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項3または4の構成に
加えて、上記主走査方向とは垂直な方向に対応する副走
査方向において、上記光変調素子に入射する光の一部を
遮光する遮光部材をさらに備えていることを特徴として
いる。
【0031】上記の構成によれば、例えば、光源と光変
調素子との距離を遮光部材を設けない場合に比べて短縮
しても、この短縮によって副走査方向においてより入射
角の大きくなる光が上記遮光部材によって遮光される。
これにより、副走査方向のコントラスト低下を回避しつ
つ、上記距離の短縮によって装置の小型化を図ることが
できる。
【0032】請求項6の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項3ないし5のいずれ
かの構成に加えて、上記光変調素子を介して得られる光
を上記感光材料上に集光させる集光部材をさらに備え、
上記光源は、上記光軸に対する上記光変調素子への光の
入射角が全て上記集光部材の上記光軸に対する開口角以
下となるように設定されていることを特徴としている。
【0033】上記の構成によれば、光源は、光軸に対す
る光変調素子への光の入射角が全て集光部材の光軸に対
する開口角以下となるように設定されているので、光変
調素子から出射される光の大部分を集光部材を介して感
光材料に照射することができる。これにより、集光部材
での光量ロスを確実に抑えて光の利用効率の向上を図る
ことができる。
【0034】請求項7の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項3ないし6のいずれ
かの構成に加えて、上記光変調素子を介して得られる光
を上記感光材料上に集光させる集光部材をさらに備え、
上記集光部材は、上記主走査方向とは垂直な方向に対応
する副走査方向において、上記集光部材に入射する光の
一部をカットして感光材料に導くことができるように設
定されていることを特徴としている。
【0035】例えば、光源と光変調素子との距離を短縮
すれば、この短縮によって副走査方向においてより入射
角の大きくなる光が光変調素子から集光部材に入射す
る。しかし、上記構成では、例えば上記短縮に伴って入
射角の大きくなるような光を集光部材によってカット
し、残りの光を感光材料に導くことが可能となる。これ
により、副走査方向のコントラスト低下を回避しつつ、
上記距離の短縮によって装置の小型化を図ることができ
る。
【0036】請求項8の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項7の構成において、
上記集光部材は、複数のレンズを並設して構成されてお
り、上記光源と上記光変調素子との距離に応じて上記各
レンズのFナンバーが設定されていることを特徴として
いる。
【0037】上記の構成によれば、光源と光変調素子と
の距離に応じて各レンズのFナンバーが設定されてい
る。上記のFナンバーとは、結像する画像の明るさ(レ
ンズの明るさとも言う)を示す指標であり、焦点距離/
レンズ径で示されるものである。各レンズのFナンバー
の上記設定により、例えば副走査方向におけるレンズの
列数を変えないでレンズサイズを小さくした場合と同等
の光学系を構成することができる。これにより、光変調
素子の視角(集光部材に入射する光の入射角)を例えば
副走査方向で小さくすることができ、これによって副走
査方向のコントラスト低下を確実に抑えることが可能と
なる。
【0038】請求項9の発明に係る写真焼付装置は、上
記の課題を解決するために、請求項3ないし8のいずれ
かの構成に加えて、上記光源からの光を上記感光材料の
搬送方向とは垂直な方向にのみ拡散させる拡散部材をさ
らに備えていることを特徴としている。
【0039】上記の構成によれば、光源からの光が拡散
部材によって感光材料の搬送方向(以下、副走査方向と
称する)とは垂直な方向(以下、主走査方向と称する)
にのみ拡散されるので、主走査方向のコントラストが若
干低下することとなるが、主走査方向における光源ムラ
を無くすことができる。上記構成は、主走査方向におい
て、コントラスト低下よりも光源ムラが目立つ場合に特
に有効であり、主走査方向におけるコントラストを著し
く低下させずに、上記の光源ムラに対処することが可能
である。主走査方向のコントラストが若干低下するとは
言っても、副走査方向には光が拡散されず、コントラス
ト低下が生じないので、全体として著しくコントラスト
が低下することはない。
【0040】請求項10の発明に係る写真焼付装置は、
上記の課題を解決するために、請求項1ないし9のいず
れかの構成において、上記光源は、発光ダイオードを備
えていることを特徴としている。
【0041】上記の構成によれば、光源が例えばハロゲ
ンランプを備えている構成に比べ、光源のON/OFF
が容易であり、光源の消費電力を低減することができ
る。また、ハロゲンランプよりも熱の発生が少ないとい
う利点もある。
【0042】請求項11の発明に係る写真焼付装置は、
上記の課題を解決するために、請求項10の構成に加え
て、上記光源は、上記発光ダイオードから出射される光
を全て反射させて上記光変調素子へ導く反射部材をさら
に備えていることを特徴としている。
【0043】上記の構成によれば、発光ダイオードから
出射される光は、全て反射部材によって反射されて上記
光変調素子へ導かれる。上記の反射部材を設けない場
合、発光ダイオードからはあらゆる方向に光が出射され
るので、光変調素子に向かわない光が生じ、この結果、
光の利用効率が低下するが、反射部材を設ける構成で
は、発光ダイオードから出射される光を全て感光材料の
露光に用いることができるので、光源からの光の利用効
率を上げることができる。
【0044】請求項12の発明に係る写真焼付装置は、
上記の課題を解決するために、請求項1、2、10また
は11の構成において、上記光学系は、上記感光材料を
止めて上記感光材料に二次元的に光を照射する面露光を
行うものであり、上記光源からの拡散光を吸収する光吸
収部材をさらに備え、上記光吸収部材は、上記光源と上
記光変調素子との間に、上記光変調素子の視角特性で最
もコントラストの強い方向に沿って設けられていること
を特徴としている。
【0045】上記の構成によれば、光吸収部材は、光源
と光変調素子との間に、光変調素子の視角特性で最もコ
ントラストの強い方向(以下、第1の方向と称する)に
沿って設けられているので、光源から光変調素子に入射
する光のうち、第1の方向に拡散する光は吸収せずに、
第1の方向とは垂直な方向(以下、第2の方向と称す
る)に拡散する光を吸収することになる。したがって、
この場合、第2の方向よりも第1の方向にコントラスト
が低下する。
【0046】しかし、上記第1の方向は、光変調素子の
視角特性で最もコントラストの強い方向であるので、第
1の方向におけるコントラストの低下を上記光変調素子
の視角特性の設定で回避することができる。したがっ
て、面露光を行う場合でも、本発明の効果を確実に得る
ことができる。
【0047】請求項13の発明に係る写真処理装置は、
上記の課題を解決するために、請求項1ないし12のい
ずれかに記載の写真焼付装置と、上記写真焼付装置によ
って画像が焼き付けられた感光材料を現像する現像部
と、上記現像部にて現像された感光材料を乾燥させる乾
燥部とを備えていることを特徴としている。
【0048】上記の構成によれば、感光材料に対する焼
付処理、現像処理、乾燥処理を、例えば一元管理の下に
連続して行うことができるので、使用者に操作上の負担
をかけることなしに、多量の写真を連続的にプリント処
理することができる。
【0049】請求項14の発明に係る写真焼付方法は、
上記の課題を解決するために、画像データに応じて光の
透過を制御する液晶層を備えた光変調素子を介して光源
からの光を感光材料に照射することにより、感光材料上
に画像を焼き付ける写真焼付方法において、上記光源と
上記光変調素子とを結ぶ光軸を含む複数の面を考えた場
合に、上記光軸に対する上記光変調素子への光の入射角
が少なくとも2つの異なる面同士で互いに異なるよう
に、上記光源を設定し、最も大きい入射角を含む面内で
上記光軸に垂直な方向に最もコントラストが強くなるよ
うに、上記光変調素子の視角特性を設定し、画像の焼き
付けを行うことを特徴としている。
【0050】上記の構成によれば、光源と光変調素子と
を結ぶ光軸を含む複数の面を考えた場合に、上記光軸に
対する光変調素子への光の入射角が少なくとも2つの異
なる面同士で互いに異なるように、光源が設定されてい
る。このとき、光変調素子への入射角が大きい光ほど、
光変調素子の液晶層がたとえ黒表示を行うべくOFFで
あっても、上記液晶層を透過してしまう光の量が多くな
るので、入射角が異なるとは言っても、それぞれ上記光
軸に近い光であることが望ましい。上記光源を例えば反
射型の発光ダイオードで構成すれば、例えば光軸に対す
る上記入射角が3〜4°となる光を得ることが可能であ
る。
【0051】上記光源の設定によって上記入射角に幅が
できるので、最も大きい入射角(例えば4°)を含む面
内で上記光軸に垂直な方向と、最も小さい入射角(例え
ば3°)を含む面内で上記光軸に垂直な方向とでコント
ラストを比べた場合、上記入射角の大小関係から、勿
論、上記前者の方向のコントラストのほうが、上記後者
の方向のコントラストよりも落ちる。
【0052】そこで、上記構成では、最も大きい入射角
を含む面内で上記光軸に垂直な方向に最もコントラスト
が強くなるように、光変調素子の視角特性を設定し、画
像の焼き付けを行う。つまり、光源の上記設定によって
光変調素子のコントラストが低下する方向と、光変調素
子の視角特性によってコントラストが強くなる方向とが
一致している。これにより、光源の上記設定によって焼
き付け画像のコントラストが低下するのを、光変調素子
の視角特性の設定によって確実に回避することができ
る。
【0053】請求項15の発明に係る写真焼付方法は、
上記の課題を解決するために、画像データに応じて光の
透過を制御する液晶層を備えた光変調素子を介して光源
からの光を感光材料に照射することにより、感光材料上
に画像を焼き付ける写真焼付方法において、上記光源と
上記光変調素子とを結ぶ光軸を含む異なる2つの面を考
えた場合に、上記光軸に対する上記光変調素子への光の
入射角が、上記各面同士で互いに異なるように、上記光
源を設定し、一方の面内における上記入射角と他方の面
内における上記入射角とのうち大きいほうの角度が含ま
れる面内で上記光軸に垂直な方向に最もコントラストが
強くなるように、上記光変調素子の視角特性を設定し、
画像の焼き付けを行うことを特徴としている。
【0054】上記の構成によれば、光源と光変調素子と
を結ぶ光軸を含む異なる2つの面を考えた場合に、上記
光軸に対する光変調素子への光の入射角が上記2つの面
同士で互いに異なるように、光源が設定されている。こ
のとき、光変調素子への入射角が大きい光ほど、光変調
素子の液晶層がたとえ黒表示を行うべくOFFであって
も、上記液晶層を透過してしまう光の量が多くなるの
で、入射角が異なるとは言っても、それぞれ上記光軸に
近い光であることが望ましい。上記光源を例えば反射型
の発光ダイオードで構成すれば、例えば一方の面内で光
軸に対する上記入射角が4°となり、他方の面内で光軸
に対する上記入射角が3°となる光を得ることが可能で
ある。
【0055】このように上記光源の設定によって2種類
の入射角ができるので、上記一方の面(例えば入射角4
°を含む面)内で上記光軸に垂直な方向と、上記他方の
面(例えば入射角3°を含む面)内で上記光軸に垂直な
方向とでコントラストを比べた場合、上記入射角の大き
いほうの角度が含まれる面内で上記光軸に垂直な方向に
コントラストがより落ちる。
【0056】そこで、上記構成では、一方の面内におけ
る上記入射角と他方の面内における上記入射角とのうち
大きいほうの角度が含まれる面内で上記光軸に垂直な方
向に最もコントラストが強くなるように、光変調素子の
視角特性を設定し、画像の焼き付けを行う。つまり、光
源の上記設定によって光変調素子のコントラストが低下
する方向と、光変調素子の視角特性によってコントラス
トが強くなる方向とが一致している。これにより、光源
の上記設定によって焼き付け画像のコントラストが低下
するのを、光変調素子の視角特性の設定によって確実に
回避することができる。
【0057】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通り
である。
【0058】本実施形態に係る写真処理装置は、図2に
示すように、焼付部1(写真焼付装置)と、ペーパーマ
ガジン2と、現像部3と、乾燥部4と、PC(Personal
Computer) 5とを備えている。
【0059】焼付部1は、図3に示すように、ペーパー
マガジン2から搬送される感光材料としての印画紙7を
画像データに応じて露光する露光部6を備えている。こ
の露光部6により、画像データに応じた画像が印画紙7
上に焼き付けられる。なお、露光部6の詳細な構成につ
いては後述する。
【0060】ペーパーマガジン2は、所定サイズの印画
紙7をロール状に収納するものであり、同図では例えば
2種類のサイズの印画紙7に対応して、焼付部1の上部
に2個配されている。各ペーパーマガジン2からの印画
紙7を選択的に切り換えて搬送することにより、所定サ
イズの印画紙7に画像を焼き付けることができる。
【0061】現像部3は、発色現像液、漂白定着液、安
定液の各処理液を収容する各処理槽を有しており、焼付
部1にて焼き付けを終えた印画紙7を各種処理槽に順番
に浸漬し、現像処理を行う。乾燥部4は、現像部3にて
処理された印画紙7を例えば熱風の吹きつけにより乾燥
させる。乾燥後の印画紙7は、図示しないカッターによ
り画像の1コマずつ切り離され、機外に排出される。P
C5は、プリントすべき画像の画像データの保存や、該
画像データに対する各種データ処理等を行う。
【0062】このように、本実施形態に係る写真処理装
置は、印画紙7の露光、現像処理、乾燥処理を一元管理
の下に連続して行う構成となっている。よって、使用者
に操作上の負担をかけることなしに、多量の写真を連続
的にプリントすることが可能となっている。
【0063】次に、露光部6について説明する。
【0064】露光部6は、図4に示すように、青色、緑
色、赤色に対応するB光、G光、R光を出射する露光ヘ
ッドを3段積みに配置してなっており、各露光ヘッドか
らB光、G光、R光を出射して印画紙7を露光する構成
となっている。
【0065】各露光ヘッドは、光源と、LCSと、LA
とを備えている。なお、説明の便宜上、B光を出射する
露光ヘッドにおいては、上記の各構成部材を光源11
B、LCS12B、LA13Bと称することにする。同
様に、G光を出射する露光ヘッドにおいては、上記各構
成部材を、光源11G、LCS12G、LA13Gと、
R光を出射する露光ヘッドにおいては、光源11R、L
CS12R、LA13Rと称することにする。各色に対
応する光源、LCS、LAは、主走査方向にライン状に
形成されていると共に、互いに平行に設けられている。
【0066】光源11B・11G・11Rは、それぞれ
B光、G光、R光を出射するLEDアレイで構成されて
おり、単一のコントロール基板14により、それらのO
N/OFFが制御されている。つまり、コントロール基
板14は、LCS12B・12G・12Rの各画素のO
N/OFFに応じて光源11B・11G・11Rをそれ
ぞれON/OFFする制御を行っている。
【0067】上記各LEDアレイは、図5に示す反射型
LED15(例えば岩崎電気社製)を主走査方向に複数
並べて構成されている。なお、上記の主走査方向とは、
印画紙7の搬送方向(副走査方向)と垂直な方向に対応
している。各反射型LED15は、LEDチップ16
と、基板17・18と、リフレクター19とで構成され
ている。
【0068】LEDチップ16は、所定の色の光をリフ
レクター19に向けて出射する発光ダイオードであり、
基板17上にリフレクター19と対向するように設けら
れている。LEDチップ16は、ほぼ点光源と見なすこ
とができ、ここから出射される光は拡散光である。基板
18は、LEDチップ16の電極とリードを介して接続
されている。リフレクター19は、LEDチップ16か
ら出射された光を全てLCS12B・12G・12Rの
方向へ反射させるものである。リフレクター19の光反
射面は、反射光が立体的に略平行な光束となるような形
状(例えば放物面)で形成されている。これにより、光
源とLCSとを結ぶ光軸に対して傾き角が約3〜4°の
光を反射型LED15から出射させることが可能とな
る。
【0069】LCS12B・12G・12Rは、2枚の
基板で液晶層を挟持してなるものであり、画像データに
応じて液晶層に印加する電圧を変化させることにより光
の透過を制御する複数の画素をそれぞれ有している。各
LCSにおける各画素は、例えば主走査方向に2列で千
鳥状に配置されている。また、光源の光量ムラと光の利
用効率とのバランスをとるため、LCS12B・12G
・12Rは、光源11B・11G・11Rとの距離が例
えば100mmとなるように配置されている。なお、こ
の距離は自由に変更可能である。
【0070】LA13B・13G・13R(集光部材)
は、複数の屈折率分布型のレンズ(例えば日本板硝子社
製のセルフォックレンズ)を並設して構成されており、
LCS12B・12G・12Rを介して得られる光を印
画紙7上に集光させる。ここで、図6(a)は、副走査
方向から見たときの例えばLA13Bを示し、図6
(b)は、主走査方向から見たときのLA13Bを示
し、図6(c)は、LCS12B側からLA13Bを見
たときの状態を示している。以下では、LA13Bにつ
いて説明するが、他のLA13G・13Rについても同
様である。
【0071】各レンズは、例えばガラスなどから構成さ
れた円筒状のレンズであり、中心部で最も屈折率が大き
く、周縁部に向けて徐々に屈折率が小さくなるように構
成されている。各レンズは、LCS12Bの各画素と対
応するように、主走査方向に2列で千鳥状に配置されて
いる。
【0072】LA13Bの開口角aは例えば約24°
(LCSとLAとを結ぶ光軸に対しては約12°)に設
定されている。上記開口角とは、LA13Bに入射して
確実に出射されるような光のLA13Bに対する入射範
囲のことである。
【0073】また、図6(c)中の領域Aは、LA13
Bが持っている視角、すなわち、LA13Bに入射可能
な光の範囲を示し、領域Bは、本実施形態においてLC
S12Bの一点からLA13Bに向けて飛ぶ光の予想照
射領域を示している。領域Bが領域Aよりも小さくなっ
ているのは、本実施形態では、LA13Bの開口角aよ
りも小さい拡散角(LCS12BからLA13Bに向け
て飛ぶ光の視角で本実施形態では3〜4°)の光を出射
する光源11Bを用いているからである。
【0074】従来のハロゲンランプを用いる構成では、
上記開口角aよりも大きな拡散角の光も多大に出射され
るため、LCSから出射される光のうち約1〜2%しか
LAにて拾えなかったが、本実施形態の構成では、LA
13Bの開口角a以下の拡散角の光を出射する光源11
Bを用いているので、LCS12Bから出射される光の
うち約8割をLA13Bにて拾うことができ、LA13
Bでの光量ロスを確実に抑えて光の利用効率の向上を図
ることができる。なお、上記光のうち残りの2割は、L
A13Bの各レンズ間の隙間Cに入射する光や、各レン
ズ内部の反射率(屈折率)の設定によってはLA13B
に入射できない光が相当する。
【0075】なお、領域Bが、主走査方向に長軸を有す
る楕円形状となっているのは、本実施形態では、主走査
方向における光の拡散角b1が副走査方向における光の
拡散角b2よりも大きくなるように光源11Bが設定さ
れているためであるが、この点については後述する。
【0076】なお、LA13Bの代わりに、リコー社製
のルーフミラーレンズアレイ(登録商標)を用いること
もできる。
【0077】上記構成により、コントロール基板14の
制御によって光源11B・11G・11RがそれぞれO
Nされると、光源11B・11G・11Rからの出射光
がそれぞれLCS12B・12G・12Rに入射する。
そして、LCS12B・12G・12Rからは、各画素
にて画像データに応じて変調された光が出射され、LA
13B・13G・13Rを介して搬送中の印画紙7に照
射される。
【0078】この構成では、各露光ヘッドからのB光、
G光、R光を、印画紙7上で互いに異なる画素に照射し
ているが、印画紙7を搬送することによって印画紙7の
各画素にB光、G光、R光が順次重ね打ちされ、全体と
してカラー画像が得られるようになっている。
【0079】このように、本実施形態における露光部6
は、従来のように高価な光ファイバー束を用いない構成
であるため、装置の価格上昇を回避することができる。
また、印画紙7の露光面に対して、LEDアレイからな
る光源、LCS、LAを順に配置するだけで露光系を構
成することができるので、光源をハロゲンランプで構成
し、光ファイバー束を用いる従来のように露光系がかさ
ばることがなく、装置の小型化を図ることが可能とな
る。
【0080】また、光源をLEDアレイで構成している
ので、光源のON/OFFが容易であり、また、ハロゲ
ンランプで構成した場合よりも熱の発生が少なく、消費
電力も低減することもできる。
【0081】ところで、出射光が完全な平行光となるよ
うに各光源を設定できれば一番良いのだが、実際、その
ような設定は技術的に難しく、光の出射方向と上記光軸
とのなす角は、いくら小さく設定できても上記のように
約3〜4°が限界である。この場合、上記角度の大きい
光(例えば上記角度が4°の光)が入射するLCSの画
素では、通常、他の画素に比べてコントラストの低下が
起こってしまう。
【0082】そこで、本実施形態では、光源とLCSの
視角特性とを適切に設定することにより、コントラスト
の低下を回避している。つまり、本発明は、光源の設
定、LCSの視角特性の設定、の2つに大きなポイン
トがある。以下、この点について説明する。なお、以下
では、B光を用いて印画紙7を露光する露光ヘッドにつ
いて説明するが、他のG光、R光を用いて印画紙7を露
光する露光ヘッドについても同様である。
【0083】本実施形態では、図1に示すように、光源
11BとLCS12Bとを結ぶ光軸を含む水平面内で上
記光軸とのなす角がそれぞれθxa、θxbとなるよう
な光が光源11Bから出射されると共に、上記光軸を含
む垂直面内で上記光軸とのなす角がそれぞれθya、θ
ybとなるような光が光源11Bから出射されるよう
に、光源11B(リフレクター19の形状(図5参
照))を設定している。ただし、θxa>θya、θx
b>θybである。
【0084】このように光源11Bを設定した場合、副
走査方向においてはより光軸に近い光(より光軸に平行
な光)がLCS12Bに入射するので、図17に基づい
て説明した原理より、副走査方向におけるコントラスト
低下は、主走査方向におけるコントラスト低下よりも少
ないことが言える。言い換えれば、LCS12Bにおい
て、主走査方向には、副走査方向よりも光軸に対して角
度の付いた光(拡散した光)が入射するので、主走査方
向において副走査方向よりもコントラストの低下が生じ
る。
【0085】そこで、本実施形態では、光源11Bの上
記設定による主走査方向のコントラスト低下を回避でき
るようにLCS12Bの視角特性を以下のように設定し
ている。
【0086】図7は、複数の画素が二次元配列されたL
CDにおいて、視角方向を示す水平回転角φと、パネル
の法線zからの傾角θとの関係を示しており、図8
(a)ないし図8(f)は、この水平回転角φと傾角θ
とを用いて表した等コントラスト曲線を示している。な
お、図8(a)(d)は、TN(Twisted Nematic )モ
ードで駆動されるLCDの場合を示し、図8(b)は、
STN(Super Twisted Nematic )モードで駆動される
LCDの場合を示し、図8(c)(e)は、FSTN
(Film-stacked Super Twisted Nematic)モードで駆動
されるLCDの場合を示し、図8(f)は、DSTN
(Double layered Twisted Nematic)モードで駆動され
るLCDの場合を示している。また、各図中の太線(等
コントラスト曲線)に重ねて示した数字はコントラスト
(白/黒の比)を示している。勿論、この数字が高いほ
ど、コントラストが高い(白/黒がはっきりしている)
ことを示す。
【0087】例えば図8(a)の視角特性は、90°−
270°の方向(以下、縦方向と記載する)よりも0°
−180°の方向(以下、横方向と記載する)のほうが
コントラストが低下しにくいことを示している。つま
り、横方向には傾角θが増加してもコントラストが低下
しにくい(この状態をコントラストが強いと言う)が、
縦方向には傾角θが増加すればコントラストの低下が激
しい(この状態をコントラストが弱いと言う)。
【0088】なお、図8(a)ないし図8(f)は、L
CDについての視角特性であるが、LCSについては、
これらの図中の例えば0°と180°とを結ぶ直線あた
りの分布がLCSの視角特性に対応すると考えることが
できる。
【0089】本実施形態では、LCS12Bの視角特性
を、主走査方向が例えば図8(a)における上記分布と
なるように設定している。このことは、光源11BとL
CS12Bとを結ぶ光軸を含む異なる2つの面を考えた
場合に、上記光軸に対するLCS12Bへの光の入射角
が上記各面同士で互いに異なるように、光源11Bが設
定されている場合に、一方の面内における上記入射角と
他方の面内における上記入射角とのうち大きいほうの角
度が含まれる面内で上記光軸に垂直な方向に最もコント
ラストが強くなるように、LCS12Bの視角特性を設
定しているのと同義である。
【0090】このようにLCS12Bの視角特性を設定
することにより、光源11Bの設定によってLCS12
Bのコントラストが低下する方向(上記の例では主走査
方向)が、LCS12Bの視角特性によってコントラス
トが強くなる方向(上記の例では主走査方向)と一致す
るようになるので、光源11Bの上記設定によって主走
査方向のコントラストが低下するのを確実に回避するこ
とが可能となる。
【0091】実際、上記のように光源とLCSとを設定
した本発明と、ハロゲンランプと光ファイバー束とを用
いる従来とでコントラストを比較した結果、従来では5
0程度であったが、本発明では100以上あることが分
かった。
【0092】以上では、光源11BとLCS12Bとを
結ぶ光軸を含む異なる2つの面を考えたが、上記光軸を
含む複数の面を考えても同じである。要は、上記光軸に
対するLCS12Bへの光の入射角が少なくとも2つの
異なる面同士で互いに異なるように光源11Bが設定さ
れていると共に、上記複数の面において最も大きい入射
角を含む面内で上記光軸に垂直な方向に最もコントラス
トが強くなるようにLCS12Bの視角特性が設定され
ていればよい。この点は、後述する各実施形態でも同様
言えることである。したがって、LCSの視角特性は、
図8(a)に示すものに限定されるわけではなく、図8
(b)〜図8(f)に示すものや、その他種々の設定が
可能である。
【0093】また、上述の説明では、光源11Bを先に
設定し、この設定に応じてLCS12Bの視角特性を設
定したが、逆に、LCS12Bの視角特性を先に設定
し、この設定に応じて光源11Bを設定するようにして
もよい。これは、光源11Bの設定は、個々の反射型L
ED15を取り換えることによって行われ、LCS12
Bの視角特性の設定、つまり、所望の視角特性を持つL
CS12Bへの取り換えよりも容易であるためである。
つまり、LCS12Bの視角特性に応じて光源11Bを
設定するほうが、光学系が設定がしやすいという利点が
ある。
【0094】なお、以上では、各LEDアレイを反射型
LEDで構成した例について説明したが、直接LCSに
向けて光を出射する砲弾型のLEDで構成することも勿
論可能である。しかし、砲弾型LEDからは光軸とのな
す角が8〜10°となる光が出射され、この光は反射型
LEDから出射される光(光軸とのなす角が3〜4°)
よりも拡散した光であるので、反射型LEDを用いた本
発明ほど良好なコントラストは得られない。しかし、砲
弾型LEDを用いた場合でも、光源の設定によって起こ
る任意の方向のコントラスト低下を、LCSの視角特性
の設定によって回避できることに変わりはない。また、
砲弾型LEDから出射される光の拡散角(8〜10°)
は、LAの光軸に対する開口角(12°)よりも小さい
ので、砲弾型LEDを用いてもLAでの光量ロスはほと
んどない。
【0095】また、以上では、各光源をLEDで構成し
た例について説明したが、例えば、1998年9月14
〜17日にアメリカのオレゴン州で開催された学会(E
L98)での講演予稿集“A Liquid Crystal Projector
Utilizing Organic EL Elements with Microcavities
as Light Sources;O.Yokoyama et al. ”に開示されて
いる有機ELで構成してもよい。この有機ELでは、誘
電体からなる複数の鏡で光を何回も反射(共振)させた
後、出射させることで、レーザ光のような平行光に近い
光を得ることができるので、これを本発明に適用するこ
とにより、さらにLCSにおけるコントラストの低下を
回避することが可能となる。この場合でも、有機ELを
用いることによってLCSのコントラストが低下する方
向と、LCSの視角特性によってコントラストが強くな
る方向とを合わせればよい。
【0096】また、LEDの代わりにハロゲンランプを
用いることも可能である。この場合、小さいハロゲンラ
ンプを本実施形態の反射型LEDのように主走査方向に
アレイ状に設け、ハロゲンランプからの拡散光を略平行
光に変換するディフューザ等のレンズを各ハロゲンラン
プに対応して光路中に配置すればよい。
【0097】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について、図面に基づいて説明すれば以下の通りであ
る。なお、実施の形態1で用いた構成と同一の構成には
同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
【0098】本実施形態では、光源11Bを、LCS1
2Bとの距離が例えば50mm(実施の形態1の半分)
となるように配置し、図9に示すように、光源11Bの
副走査方向における両端部に主走査方向に延びる遮光部
20(遮光部材)を設けている以外は、実施の形態1と
全く同様の構成である。また、光源11G・11Rにつ
いても全く同様である。
【0099】光源11Bに遮光部20を設けない実施の
形態1の場合、図10(a)に示すように、1個の反射
型LED15における発光領域の副走査方向の長さは例
えば10mmであるが、光源11Bに遮光部20を設け
る本実施形態の場合は、図10(b)に示すように、上
記長さは例えば5mmとなっている。
【0100】LCS12Bと光源11Bとの距離が離れ
ていると、LCS12Bにはより光軸に平行な光が入射
し、隣接する反射型LED15からの光が互いに干渉す
ることによる光源ムラが生じにくいが、光量ロスが大き
くなる。一方、上記距離が小さいと、光の利用効率を上
げることができるが、LCS12Bに斜めに入射する光
も幾分存在するようになるのでコントラストの低下が生
じやすくなる。
【0101】そこで、本実施形態では、LCS12Bと
光源11Bとの距離を実施の形態1の半分にすることに
より、まず、光の利用効率の向上が図られている。実
際、遮光部20を設けているにもかかわらず、光の利用
効率は実施の形態1よりも2倍に上がる結果が実験的に
得られた。また、副走査方向において、LCS12Bに
斜めに入射する光を遮光部20にてカットしているの
で、副走査方向におけるコントラストの低下を確実に回
避することができる。
【0102】つまり、本実施形態では、副走査方向にお
いて、LCS12Bに入射する光の一部を遮光する遮光
部20を設けることにより、遮光部20を設けない場合
に比べて、LCS12Bと光源11Bとの距離を確実に
縮めることができ、これによって光の利用効率の向上
と、上記距離を縮めることによって生ずるコントラスト
低下の回避との両立を図ることができる。また、LCS
12Bと光源11Bとの距離を実施の形態1に比べて小
さくすることができるので、露光部6ひいては装置の小
型化をも図ることが可能となる。
【0103】なお、主走査方向については、光軸に対す
る角度が10°程度の光まではコントラスト100以上
を保持できるので、特に対策を講じる必要はないが、必
要ならば、後述する実施の形態6で示す遮光板を各反射
型LED15の間に配置するようにしてもよい。
【0104】つまり、本実施形態の構成は、LCSの主
走査方向には光軸に対して10°程度の入射光まではコ
ントラスト100以上を保持できる点を利用して光の利
用効率の向上および装置の小型化を図るものである。
【0105】〔実施の形態3〕本発明のさらに他の実施
の形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通り
である。先述の実施の形態2では、印画紙7に照射され
る光をLCS12Bの光入射側で絞る例について説明し
たが、本実施形態では、印画紙7に照射される光をLC
S12Bの光出射側で絞る例について説明する。なお、
実施の形態1・2で用いた構成と同一の構成には同一の
部材番号を付記し、その説明を省略する。また、LCS
12Bの視角特性は、実施の形態1と同様、主走査方向
にコントラストの強い設定になっているものとする。
【0106】例えば、実施の形態2において光源11B
に遮光部20を設けない場合の光学系を図11(a)に
示す。光源11BとLCS12Bとの距離を実施の形態
1の半分にすると、LCS12Bには光軸に対してより
角度の付いた光が入射するので、このLCS12Bを介
してLA13Bにも光軸に対してより角度の付いた光が
入射する。このとき、例えば図11(b)に示すよう
に、LA13Bにおいて各レンズの径を変えないでレン
ズの列数を副走査方向に増やすと、LCS12Bの視角
が副走査方向に増す。つまり、LA13Bには、図11
(a)の場合に比べて副走査方向に光軸との角度がより
付いた光が入射する。これにより、印画紙7に焼き付け
られる画像においては、副走査方向のコントラストが図
11(a)に比べて落ちる。したがって、レンズの径を
同じとした場合は、LA13Bにおける各レンズの列数
は少ないほうがよいことが言える。
【0107】一方、LA13Bのレンズの列数を変えな
いで各レンズの径を小さくした場合の光学系を図11
(c)に示す。このようにLA13Bを構成した場合、
LA13Bの副走査方向の幅が図11(a)に比べて小
さくなるので、LCS12Bの副走査方向の視角が小さ
くなる。つまり、LCS12Bから出射され、光軸との
角度が副走査方向に大きい光であって図11(a)では
LA13Bに入射していた光であっても、図11(c)
では入射しない光も出てくる。したがって、図11
(c)の構成によれば、図11(a)に比べて副走査方
向のコントラスト低下をさらに抑えることができる。し
かも、図11(c)では、各レンズ間の隙間が図11
(a)に比べて小さくなるので、LA13Bでの光量ロ
スを確実に抑えながら上記の効果を得ることができる。
【0108】また、図11(d)は、LA13Bのレン
ズの列数を図11(a)と同じとする一方で、Fナンバ
ーが図11(a)よりも大きくなるようなレンズでLA
13Bを構成した例を示している。なお、上記のFナン
バーとは、結像する画像の明るさ(レンズの明るさとも
言う)を示す指標であり、焦点距離/レンズ径で示され
るものである。各レンズのFナンバーを適切に設定する
ことにより、LA13Bのレンズの列数を変えないでレ
ンズサイズを小さくした場合と同等の光学系を構成する
ことができる。したがって、各レンズのFナンバーの調
整により、LCS12Bの視角を小さくすることがで
き、これによってコントラスト低下を抑えることが可能
となる。特に、同図に示すように、LA13Bの光入射
側および光出射側における副走査方向の両端部に、主走
査方向に延びる遮光部21を設ければ、光軸との角度が
副走査方向に大きい光が遮光部21にて確実にカットさ
れるので、副走査方向におけるコントラスト低下を確実
に回避することが可能となる。
【0109】また、光源11BとLCS12Bとの距離
に応じて各レンズのFナンバーを適切に設定することに
より、光源11BとLCS12Bとの距離を縮めること
ができ、これによって光学系を小型化することができる
とも言える。
【0110】以上のように、LA13Bに入射する光の
一部を副走査方向においてカットして印画紙7に導くこ
とができるように、LA13Bを設定することにより、
LCS12Bの視角を適切に規制することができる。こ
れにより、副走査方向における漏れ光が減り、その結
果、副走査方向のコントラスト低下が防止されることと
なる。実施の形態2のようにLCS12B側に遮光部2
0(図9参照)を設けない場合は、特に図11(c)
(d)のようにLA13Bを設定することが望ましい。
なお、光源11Bに遮光部20を設ける構成と図11
(c)(d)の構成とを併用しても勿論構わない。
【0111】〔実施の形態4〕本発明のさらに他の実施
の形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通り
である。なお、実施の形態1〜3で用いた構成と同一の
構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略す
る。
【0112】本実施形態では、図12に示すように、光
源11B・11G・11Rの光出射側に拡散フィルム2
2を設けた以外は実施の形態1と全く同様の構成であ
る。なお、本実施形態の構成を実施の形態2または3に
適用することも勿論可能である。
【0113】拡散フィルム22は、同図中のD部の拡大
図で示すように、LCS12B側の表面が主走査方向に
波打った形状の透明フィルムである。これにより、拡散
フィルム22への入射光は副走査方向には拡散されず、
主走査方向に拡散されることになる。したがって、本実
施形態では、副走査方向のコントラストには何ら影響は
なく、主走査方向のコントラストが実施の形態1に比べ
若干低下することになるが、ハロゲンランプを用いる従
来の構成よりも良好なコントラストが得られることに変
わりはない。
【0114】このように拡散フィルム22を用いること
により、入射光が主走査方向にのみ拡散されるので、光
源11Bを構成する各反射型LED15が主走査方向に
隣接していることに起因する上記光源ムラを無くすこと
ができる。つまり、各反射型LED15ごとのムラを均
一化することができる。光源ムラが激しい場合、主走査
方向のコントラストを少し犠牲にしてもよいのであれ
ば、このように拡散フィルム22を用いることで上記の
光源ムラの低減を図ることができる。
【0115】また、本実施形態では、実施の形態1とほ
ぼ同じ光の利用効率を実現することが可能である。これ
は、入射光が拡散フィルム22によって副走査方向に
は拡散されず、完全拡散ではないことと、入射光は主
走査方向には拡散されるが、LCS12Bが主走査方向
に延びて形成されているため、主走査方向における光量
ロスがほとんどないこと、などがその理由である。
【0116】拡散フィルム22における拡散角(出射光
と光軸とのなす角)は、LA13Bでの光の利用効率を
考えると、LA13Bの開口角よりも小さく設定されて
いることが望ましい。例えば上記拡散角が光軸に対して
±10°程度であれば、LA13Bでの光量ロスを確実
に抑えて光の利用効率の向上を最大限図りながら、光源
ムラの低減を最大限図ることができる。
【0117】なお、拡散フィルム22としては、例えば
Physical Optics Corporation 社製のビーム成形ディフ
ューザー、日立ディフューザーフィルム等が挙げられ
る。
【0118】〔実施の形態5〕本発明のさらに他の実施
の形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通り
である。先述の実施の形態1〜4では、印画紙7を搬送
しながら同時に露光を行う走査露光を行う光学系につい
て説明したが、本実施形態では、印画紙7を止めて光を
二次元的に照射する面露光を行う光学系について説明す
る。なお、実施の形態1〜4で用いた構成と同一の構成
には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
【0119】本実施形態では、焼付部1が図13(a)
(b)に示す露光部25を備えた構成となっている。こ
の露光部25は、光源26、LCD27、焼付レンズ
(テレセントリックレンズ)28および絞り29を備え
ている。
【0120】光源26は、LED群30を基板31上に
固定して構成されている。LED群30は、青、緑、赤
の各色の光を発光する複数の砲弾型LEDで構成されて
おり、その各々が図示しないコントロール基板と接続さ
れている。上記コントロール基板は、LCD27の各画
素のON/OFFに応じて各LEDをそれぞれON/O
FFする制御を行っている。
【0121】また、各色のLEDは、各色の光をLCD
27の全面に照射することができるように基板31上に
取り付けられている。そして、例えば水平方向と垂直方
向とで各LEDからの出射光の拡散角を考えた場合に、
水平方向よりも垂直方向に上記拡散角が大きくなるよう
に各LEDが設計されている。
【0122】LCD27は、2枚の基板で液晶層を挟持
してなるものであり、画像データに応じて液晶層に印加
する電圧を変化させることにより光の透過を制御する複
数の画素をマトリクス状に有している。これにより、L
CD27の光出射面には、上記画像データに応じた画像
が表示される。
【0123】焼付レンズ28は、LCD27を介して得
られる光を集光し、LCD27に表示された画像を印画
紙7上に結像させるものである。絞り29は、光源26
と印画紙7とを結ぶ光路上に例えば垂直方向に長く形成
された長穴29aを有しており、LCD27から出射さ
れた光が長穴29aにて規制されて印画紙7に導かれる
ようになっている。したがって、長穴29aを透過した
印画紙7への結像光束の断面は、垂直方向に長く形成さ
れる。
【0124】このような構成により、光源26の例えば
赤色に対応するLEDをONすると、上記LEDからの
R光がLCD27に入射する。LCD27の光出射面か
らは、各画素にて画像データに応じて変調されたR光だ
けが出射され、焼付レンズ28および絞り29の長穴2
9aを介して印画紙7に照射される。これにより、LC
D27に表示された画像がR色で印画紙7に焼き付けら
れる。その後、緑色に対応するLED、青色に対応する
LEDを順にONしてG光、B光の露光を順に行うこと
で、G画像、B画像がそれぞれ重ねて印画紙7に焼き付
けられ、カラー画像が得られることとなる。
【0125】ここで、本実施形態では、各LEDの上記
設計に伴い、垂直方向にコントラストが強い設定となる
ようにLCD27の視角特性を設定している。具体的に
は、図8(a)を反時計回りに90°回転させた状態の
視角特性となるようにLCD27を設定している。これ
により、光源26からの光の拡散角の大きい方向(垂直
方向)と、LCD27においてコントラストが強く出る
方向(垂直方向)とが一致するようになるので、光源2
6の設定による垂直方向のコントラスト低下を、LCD
27の視角特性の設定によって確実に回避することがで
きる。
【0126】なお、各LEDからの出射光の拡散角が垂
直方向よりも水平方向に大きくなるように光源26が設
計されている場合は、水平方向にコントラストが強い設
定となるようにLCD27の視角特性を設定すればよ
い。要は、光源26からの光の異なる2方向の拡散角を
考えた場合に、上記拡散角の大きい方向と、LCD27
においてコントラストが強く出る方向とが一致するよう
に、LCD27の視角特性を設定すればよい。
【0127】また、本実施形態では、LCD27の視角
特性が垂直方向にコントラストが強い設定となっている
ため、水平方向にはコントラストが弱い。したがって、
絞り29の長穴29aを垂直方向に長く形成し、垂直方
向に拡散する光よりも水平方向に拡散する光を絞り29
にて多くカットすることにより、水平方向のコントラス
ト低下を確実に回避することができる。
【0128】なお、絞り29を設けずに、焼付レンズ2
8を上記拡散角の大きい方向(本実施形態では垂直方
向)に長くした楕円形状のもので構成するようにして
も、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0129】〔実施の形態6〕本発明のさらに他の実施
の形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通り
である。本実施形態においても、実施の形態5と同様に
面露光を行う光学系について説明する。なお、実施の形
態1〜5で用いた構成と同一の構成には同一の部材番号
を付記し、その説明を省略する。
【0130】本実施形態では、焼付部1が図14に示す
露光部35を備えた構成となっている。この露光部35
は、光源11B・11R・11G、LCD27、LA3
6および遮光板37を備えている。
【0131】光源11B・11R・11Gを構成する各
LEDアレイは、各色の光をLCD27の全面に照射す
ることができるように設定されていると共に、水平方向
と垂直方向とで各反射型LED15からの出射光の拡散
角を考えた場合に、例えば水平方向よりも垂直方向に上
記拡散角が大きくなるように各反射型LED15が設計
されている。なお、上記の水平方向とは、各LEDアレ
イが延びている方向に対応し、上記の垂直方向とは、各
LEDアレイの並設方向に対応している。
【0132】また、本実施形態では、光源11Rを真ん
中に配置し、その両側に光源11B・11Rをそれぞれ
配置している。これにより、焼き付けに最も不足しがち
なR光を効率良くLCD27の全面に照射することがで
きる。
【0133】LA36は、実施の形態1と同様に、複数
の屈折率分布型のレンズで構成されている。本実施形態
では、画素を二次元的に有するLCD27を用いている
ため、LA36は、上記レンズが上記画素と対応するよ
うに二次元的に配置されて構成されている。
【0134】遮光板37は、光源11B・11R・11
Gからの拡散光を吸収する光吸収部材であり、光源11
B・11R・11GとLCD27との間に、LCD27
の視角特性で最もコントラストの強い方向に沿って設け
られている。具体的には、遮光板37は、光源11B・
11R・11Gの個々の反射型LED15から出射され
る光のうち、水平方向に拡散される光を吸収するもので
あり、例えば黒色で薄い板状の光吸収部材で構成されて
いる。そして、本実施形態では、水平方向に隣接する各
反射型LED15を区切るように複数の遮光板37が設
けられている。
【0135】各遮光板37を、光源11B・11R・1
1GとLCD27との間に配置することにより、LCD
27には、光源11B・11R・11GとLCD27と
を結ぶ光軸に対して水平方向にはほぼ平行であり、垂直
方向には拡散した光が入射するようになる。したがっ
て、任意の反射型LED15から出射される光によって
印画紙7に結像される光の光束の断面は、垂直方向に長
く形成される。
【0136】なお、遮光板37の光軸方向の長さが長け
れば長いほど、LCD27には水平方向において光軸に
対して平行に近い光が入射するので水平方向のコントラ
スト低下が生じにくく好ましいが、その分、遮光板37
にて吸収される水平方向の光も増加するので暗くなる。
したがって、遮光板37の光軸方向の長さは、コントラ
ストと明るさ(光量)とのバランスを考えて設定されれ
ばよい。
【0137】上記の構成では、例えば光源11RをON
すると、光源11RからのR光がLCD27に入射す
る。LCD27の光出射面からは、各画素にて画像デー
タに応じて変調されたR光だけが出射され、LA36を
介して印画紙7に照射される。これにより、LCD27
に表示された画像がR色で印画紙7に焼き付けられる。
その後、光源11B・11Gを順にONしてB光、G光
の露光を順に行うことで、B画像、G画像が印画紙7に
それぞれ重ねて焼き付けられ、カラー画像が得られるこ
ととなる。
【0138】本実施形態では、光源11B・11R・1
1Gの上記設定に伴い、垂直方向にコントラストが強い
設定となるようにLCD27の視角特性を設定してい
る。具体的には、実施の形態5と全く同様である。これ
により、光源11B・11R・11Gからの光の拡散角
の大きい方向(垂直方向)と、LCD27においてコン
トラストが強く出る方向(垂直方向)とが一致するよう
になるので、光源11B・11R・11Gの設定による
垂直方向のコントラスト低下を、LCD27の視角特性
の設定によって確実に回避することができる。
【0139】つまり、本実施形態では遮光板37を設け
ることにより、光源11B・11R・11GからLCD
27に入射する光のうち、垂直方向に拡散する光は遮光
板37にて吸収されずに、水平方向に拡散する光が吸収
され、水平方向よりも垂直方向にコントラストが低下す
ることとなるが、上記の垂直方向は、LCD27の視角
特性で最もコントラストの強い方向であるので、垂直方
向におけるコントラストの低下をLCD27の視角特性
の設定で回避することができる。したがって、面露光を
行う場合でも、本発明の効果を確実に得ることができ
る。
【0140】なお、LED、LCSおよびLAを用いて
感光体表面に潜像を形成して現像することにより画像を
形成する装置が、例えば特開平10−69152号公報
に開示されている。また、LCDおよびLAを用いてL
CDに表示された画像をプリントするプリンタ装置が、
例えば特開平10−104752号公報に開示されてい
る。さらに、LCDを用いて画素ずらしを行うビデオプ
リンタが、例えば特許公報第2575512公報に開示
されている。
【0141】しかし、これらはいずれも、LCSもしく
はLCDの視角特性については一切開示しておらず、ま
してや、本発明のように、光源の設定およびLCSもし
くはLCDの視角特性の設定によりコントラストの低下
を回避することについて一切開示も示唆もしていない。
したがって、上記従来技術は、本発明とは技術思想その
ものが元々異なっており、本発明は、上記従来技術から
容易に想到できるものではないことが言える。
【0142】
【発明の効果】請求項1の発明に係る写真焼付装置は、
以上のように、上記光源と上記光変調素子とを結ぶ光軸
を含む複数の面を考えた場合に、上記光軸に対する上記
光変調素子への光の入射角が少なくとも2つの異なる面
同士で互いに異なるように、上記光源が設定されてお
り、最も大きい入射角を含む面内で上記光軸に垂直な方
向に最もコントラストが強くなるように、上記光変調素
子の視角特性が設定されている構成である。
【0143】それゆえ、光源の上記設定によって光変調
素子のコントラストが低下する方向と、光変調素子の視
角特性によってコントラストが強くなる方向とが一致す
るように光学系を設定しているので、光源の上記設定に
よってコントラストが低下するのを、光変調素子の視角
特性の設定によって確実に回避することができるという
効果を奏する。
【0144】請求項2の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、画像データに応じて光の透過を制御する液
晶層を備えた光変調素子を介して光源からの光を感光材
料に照射することにより、感光材料上に画像を焼き付け
る光学系を備えた写真焼付装置において、上記光源と上
記光変調素子とを結ぶ光軸を含む異なる2つの面を考え
た場合に、上記光軸に対する上記光変調素子への光の入
射角が上記各面同士で互いに異なるように、上記光源が
設定されており、一方の面内における上記入射角と他方
の面内における上記入射角とのうち大きいほうの角度が
含まれる面内で上記光軸に垂直な方向に最もコントラス
トが強くなるように、上記光変調素子の視角特性が設定
されている構成である。
【0145】それゆえ、光源の上記設定によって光変調
素子のコントラストが低下する方向と、光変調素子の視
角特性によってコントラストが強くなる方向とが一致す
るように光学系を設定しているので、光源の上記設定に
よってコントラストが低下するのを、光変調素子の視角
特性の設定によって確実に回避することができるという
効果を奏する。
【0146】請求項3の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項1または2の構成において、上記光
学系は、上記感光材料を搬送しながら上記感光材料に光
を照射する走査露光を行うものであり、上記光変調素子
の視角特性は、上記感光材料の搬送方向とは垂直な方向
に対応する主走査方向に最もコントラストが強くなるよ
うに設定されている構成である。
【0147】それゆえ、感光材料の搬送の伴ってコント
ラストの強い画像が例えば1ラインずつ感光材料に焼き
付けられるので、請求項1または2の構成による効果に
加えて、最終的には、感光材料一面にコントラストの強
い画像を焼き付けることが可能となるという効果を奏す
る。
【0148】請求項4の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項3の構成において、上記光源および
上記光変調素子は、それぞれ上記主走査方向にライン状
に設けられていると共に、互いに平行に設けられている
構成である。
【0149】それゆえ、光変調素子が主走査方向のライ
ン状に設けられているので、請求項3の構成による効果
に加えて、主走査方向の最もコントラストが強くなるよ
うに光変調素子の視角特性を設定することが可能となる
という効果を奏する。また、光源が、光変調素子と同様
に主走査方向に設けられていると共に光変調素子と平行
に設けられているので、光源から光変調素子に効率的に
光を供給することが可能となるという効果を併せて奏す
る。
【0150】請求項5の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項3または4の構成に加えて、上記主
走査方向とは垂直な方向に対応する副走査方向におい
て、上記光変調素子に入射する光の一部を遮光する遮光
部材をさらに備えている構成である。
【0151】それゆえ、例えば、光源と光変調素子との
距離を遮光部材を設けない場合に比べて短縮しても、こ
の短縮によって副走査方向においてより入射角の大きく
なる光が上記遮光部材によって遮光される。これによ
り、請求項3または4の構成による効果に加えて、副走
査方向のコントラスト低下を回避しつつ、上記距離の短
縮によって装置の小型化を図ることができるという効果
を奏する。
【0152】請求項6の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項3ないし5のいずれかの構成に加え
て、上記光変調素子を介して得られる光を上記感光材料
上に集光させる集光部材をさらに備え、上記光源は、上
記光軸に対する上記光変調素子への光の入射角が全て上
記集光部材の上記光軸に対する開口角以下となるように
設定されている構成である。
【0153】それゆえ、光変調素子から出射される光の
大部分を集光部材を介して感光材料に照射することがで
きる。これにより、請求項3ないし5のいずれかの構成
による効果に加えて、集光部材での光量ロスを確実に抑
えて光の利用効率の向上を図ることができるという効果
を奏する。
【0154】請求項7の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項3ないし6のいずれかの構成に加え
て、上記光変調素子を介して得られる光を上記感光材料
上に集光させる集光部材をさらに備え、上記集光部材
は、上記主走査方向とは垂直な方向に対応する副走査方
向において、上記集光部材に入射する光の一部をカット
して感光材料に導くことができるように設定されている
構成である。
【0155】それゆえ、光源と光変調素子との距離の短
縮に伴って入射角の大きくなるような光を集光部材によ
ってカットして、残りの光を感光材料に導くことが可能
となる。これにより、請求項3ないし6のいずれかの構
成による効果に加えて、副走査方向のコントラスト低下
を回避しつつ、上記距離の短縮によって装置の小型化を
図ることができるという効果を奏する。
【0156】請求項8の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項7の構成において、上記集光部材
は、複数のレンズを並設して構成されており、上記光源
と上記光変調素子との距離に応じて上記各レンズのFナ
ンバーが設定されている構成である。
【0157】それゆえ、例えば副走査方向における集光
部材のレンズの列数を変えないでレンズサイズを小さく
した場合と同等の光学系を構成することができる。これ
により、光変調素子の視角(集光部材に入射する光の入
射角)を例えば副走査方向で小さくすることができ、請
求項7の構成による効果に加えて、副走査方向のコント
ラスト低下を確実に抑えることが可能となるという効果
を奏する。
【0158】請求項9の発明に係る写真焼付装置は、以
上のように、請求項3ないし8のいずれかの構成に加え
て、上記光源からの光を上記感光材料の搬送方向とは垂
直な方向にのみ拡散させる拡散部材をさらに備えている
構成である。
【0159】それゆえ、光源からの光が拡散部材によっ
て感光材料の搬送方向(以下、副走査方向と称する)と
は垂直な方向(以下、主走査方向と称する)にのみ拡散
されるので、主走査方向のコントラストが若干低下する
こととなるが、請求項3ないし8のいずれかの構成に加
えて、主走査方向における光源ムラを無くすことができ
る。つまり、主走査方向において、コントラスト低下よ
りも光源ムラが目立つ場合に、主走査方向におけるコン
トラストを著しく低下させずに、上記の光源ムラに対処
することが可能であるという効果を奏する。
【0160】請求項10の発明に係る写真焼付装置は、
以上のように、請求項1ないし9のいずれかの構成にお
いて、上記光源は、発光ダイオードを備えている構成で
ある。
【0161】それゆえ、請求項1ないし9のいずれかの
構成による効果に加えて、光源が例えばハロゲンランプ
を備えている構成に比べ、光源のON/OFFが容易で
あり、光源の消費電力を低減することができるという効
果を奏する。また、ハロゲンランプよりも熱の発生を抑
えることができるという効果を併せて奏する。
【0162】請求項11の発明に係る写真焼付装置は、
以上のように、請求項10の構成に加えて、上記光源
は、上記発光ダイオードから出射される光を全て反射さ
せて上記光変調素子へ導く反射部材をさらに備えている
構成である。
【0163】それゆえ、発光ダイオードから出射される
光が、全て反射部材によって反射され、上記光の全てが
感光材料の露光に用いられる。これにより、請求項10
の構成による効果に加えて、光源からの光の利用効率を
上げることができるという効果を奏する。
【0164】請求項12の発明に係る写真焼付装置は、
以上のように、請求項1、2、10または11の構成に
おいて、上記光学系は、上記感光材料を止めて上記感光
材料に二次元的に光を照射する面露光を行うものであ
り、上記光源からの拡散光を吸収する光吸収部材をさら
に備え、上記光吸収部材は、上記光源と上記光変調素子
との間に、上記光変調素子の視角特性で最もコントラス
トの強い方向に沿って設けられている構成である。
【0165】それゆえ、光吸収部材は、光源と光変調素
子との間に、光変調素子の視角特性で最もコントラスト
の強い方向(以下、第1の方向と称する)に沿って設け
られているので、光源から光変調素子に入射する光のう
ち、第1の方向に拡散する光は吸収せずに、第1の方向
とは垂直な方向(以下、第2の方向と称する)に拡散す
る光を吸収することになる。したがって、この場合、第
2の方向よりも第1の方向にコントラストが低下する。
【0166】しかし、上記第1の方向は、光変調素子の
視角特性で最もコントラストの強い方向であるので、第
1の方向におけるコントラストの低下を上記光変調素子
の視角特性の設定で回避することができる。したがっ
て、面露光を行う場合でも、請求項1、2、10または
11の構成による効果を確実に得ることができるという
効果を奏する。
【0167】請求項13の発明に係る写真処理装置は、
以上のように、請求項1ないし12のいずれかに記載の
写真焼付装置と、上記写真焼付装置によって画像が焼き
付けられた感光材料を現像する現像部と、上記現像部に
て現像された感光材料を乾燥させる乾燥部とを備えてい
る構成である。
【0168】それゆえ、感光材料に対する焼付処理、現
像処理、乾燥処理を、例えば一元管理の下に連続して行
うことができるので、使用者に操作上の負担をかけるこ
となしに、多量の写真を連続的にプリント処理すること
ができるという効果を奏する。
【0169】請求項14の発明に係る写真焼付方法は、
以上のように、上記光源と上記光変調素子とを結ぶ光軸
を含む複数の面を考えた場合に、上記光軸に対する上記
光変調素子への光の入射角が少なくとも2つの異なる面
同士で互いに異なるように、上記光源を設定し、最も大
きい入射角を含む面内で上記光軸に垂直な方向に最もコ
ントラストが強くなるように、上記光変調素子の視角特
性を設定し、画像の焼き付けを行う構成である。
【0170】それゆえ、光源の上記設定によって光変調
素子のコントラストが低下する方向と、光変調素子の視
角特性によってコントラストが強くなる方向とが一致す
るので、光源の上記設定によってコントラストが低下す
るのを、光変調素子の視角特性の設定によって確実に回
避することができるという効果を奏する。
【0171】請求項15の発明に係る写真焼付方法は、
以上のように、上記光源と上記光変調素子とを結ぶ光軸
を含む異なる2つの面を考えた場合に、上記光軸に対す
る上記光変調素子への光の入射角が、上記各面同士で互
いに異なるように、上記光源を設定し、一方の面内にお
ける上記入射角と他方の面内における上記入射角とのう
ち大きいほうの角度が含まれる面内で上記光軸に垂直な
方向に最もコントラストが強くなるように、上記光変調
素子の視角特性を設定し、画像の焼き付けを行う構成で
ある。
【0172】それゆえ、光源の上記設定によって光変調
素子のコントラストが低下する方向と、光変調素子の視
角特性によってコントラストが強くなる方向とが一致す
るので、光源の上記設定によってコントラストが低下す
るのを、光変調素子の視角特性の設定によって確実に回
避することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る写真焼付装置の光学系の一部の概
略の構成を示す説明図である。
【図2】上記写真焼付装置(焼付部)を備えた写真焼付
装置の外観を示す斜視図である。
【図3】上記焼付部の概略の構成を示す断面図である。
【図4】上記光学系の全体の構成を示す説明図である。
【図5】上記光学系が備える光源を構成する反射型LE
Dの概略の構成を示す断面図である。
【図6】(a)は、上記光学系を副走査方向から見たと
きの状態を示す説明図であり、(b)は、上記光学系を
主走査方向から見たときの状態を示す説明図であり、
(c)は、上記光学系において、LCS側からLAを見
たときの状態を示す説明図である。
【図7】複数の画素が二次元配列されたLCDにおい
て、視角方向を示す水平回転角φと、パネルの法線zか
らの傾角θとの関係を示す説明図である。
【図8】(a)ないし(f)は、上記LCDの様々な視
角特性の例を示す説明図である。
【図9】光源に遮光部を設けた場合の光学系を示す説明
図である。
【図10】(a)は、光源に上記遮光部を設けない場合
の反射型LEDの外観を示す説明図であり、(b)は、
光源に上記遮光部を設けた場合の反射型LEDの外観を
示す説明図である。
【図11】(a)ないし(d)は、光源とLCSとの距
離に応じて設定されるLAの様々な構成例を示す説明図
である。
【図12】光源のLCS側に拡散フィルムを配置した場
合の光学系を示す説明図である。
【図13】(a)は、面露光を行う光学系の概略の構成
を示す斜視図であり、(b)は、上記光学系を側面から
見たときの説明図である。
【図14】面露光を行う光学系の他の構成例を示す斜視
図である。
【図15】ハロゲンランプからなる光源と光ファイバー
束とを用いた従来の写真焼付装置の概略の構成を示す斜
視図である。
【図16】上記光ファイバー束からLCSヘッドに拡散
光が入射する様子を示す説明図である。
【図17】LCSヘッドに斜めに光が入射することによ
って生じる従来の問題点を説明するための説明図であ
る。
【符号の説明】
1 焼付部(写真焼付装置) 3 現像部 4 乾燥部 6 露光部(光学系) 7 印画紙(感光材料) 11B・11G・11R 光源 12B・12G・12R LCS(光変調素子) 13B・13G・13R LA(集光部材) 16 LEDチップ(発光ダイオード) 19 リフレクター(反射部材) 20 遮光部(遮光部材) 22 拡散フィルム(拡散部材) 25 露光部(光学系) 35 露光部(光学系) 37 遮光板(遮光部材)

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像データに応じて光の透過を制御する液
    晶層を備えた光変調素子を介して光源からの光を感光材
    料に照射することにより、感光材料上に画像を焼き付け
    る光学系を備えた写真焼付装置において、 上記光源と上記光変調素子とを結ぶ光軸を含む複数の面
    を考えた場合に、上記光軸に対する上記光変調素子への
    光の入射角が少なくとも2つの異なる面同士で互いに異
    なるように、上記光源が設定されており、 最も大きい入射角を含む面内で上記光軸に垂直な方向に
    最もコントラストが強くなるように、上記光変調素子の
    視角特性が設定されていることを特徴とする写真焼付装
    置。
  2. 【請求項2】画像データに応じて光の透過を制御する液
    晶層を備えた光変調素子を介して光源からの光を感光材
    料に照射することにより、感光材料上に画像を焼き付け
    る光学系を備えた写真焼付装置において、 上記光源と上記光変調素子とを結ぶ光軸を含む異なる2
    つの面を考えた場合に、上記光軸に対する上記光変調素
    子への光の入射角が上記各面同士で互いに異なるよう
    に、上記光源が設定されており、 一方の面内における上記入射角と他方の面内における上
    記入射角とのうち大きいほうの角度が含まれる面内で上
    記光軸に垂直な方向に最もコントラストが強くなるよう
    に、上記光変調素子の視角特性が設定されていることを
    特徴とする写真焼付装置。
  3. 【請求項3】上記光学系は、上記感光材料を搬送しなが
    ら上記感光材料に光を照射する走査露光を行うものであ
    り、 上記光変調素子の視角特性は、上記感光材料の搬送方向
    とは垂直な方向に対応する主走査方向に最もコントラス
    トが強くなるように設定されていることを特徴とする請
    求項1または2に記載の写真焼付装置。
  4. 【請求項4】上記光源および上記光変調素子は、それぞ
    れ上記主走査方向にライン状に設けられていると共に、
    互いに平行に設けられていることを特徴とする請求項3
    に記載の写真焼付装置。
  5. 【請求項5】上記主走査方向とは垂直な方向に対応する
    副走査方向において、上記光変調素子に入射する光の一
    部を遮光する遮光部材をさらに備えていることを特徴と
    する請求項3または4に記載の写真焼付装置。
  6. 【請求項6】上記光変調素子を介して得られる光を上記
    感光材料上に集光させる集光部材をさらに備え、 上記光源は、上記光軸に対する上記光変調素子への光の
    入射角が全て上記集光部材の上記光軸に対する開口角以
    下となるように設定されていることを特徴とする請求項
    3ないし5のいずれかに記載の写真焼付装置。
  7. 【請求項7】上記光変調素子を介して得られる光を上記
    感光材料上に集光させる集光部材をさらに備え、 上記集光部材は、上記主走査方向とは垂直な方向に対応
    する副走査方向において、上記集光部材に入射する光の
    一部をカットして感光材料に導くことができるように設
    定されていることを特徴とする請求項3ないし6のいず
    れかに記載の写真焼付装置。
  8. 【請求項8】上記集光部材は、複数のレンズを並設して
    構成されており、 上記光源と上記光変調素子との距離に応じて上記各レン
    ズのFナンバーが設定されていることを特徴とする請求
    項7に記載の写真焼付装置。
  9. 【請求項9】上記光源からの光を上記感光材料の搬送方
    向とは垂直な方向にのみ拡散させる拡散部材をさらに備
    えていることを特徴とする請求項3ないし8のいずれか
    に記載の写真焼付装置。
  10. 【請求項10】上記光源は、発光ダイオードを備えてい
    ることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載
    の写真焼付装置。
  11. 【請求項11】上記光源は、上記発光ダイオードから出
    射される光を全て反射させて上記光変調素子へ導く反射
    部材をさらに備えていることを特徴とする請求項10に
    記載の写真焼付装置。
  12. 【請求項12】上記光学系は、上記感光材料を止めて上
    記感光材料に二次元的に光を照射する面露光を行うもの
    であり、 上記光源からの拡散光を吸収する光吸収部材をさらに備
    え、 上記光吸収部材は、上記光源と上記光変調素子との間
    に、上記光変調素子の視角特性で最もコントラストの強
    い方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項
    1、2、10または11に記載の写真焼付装置。
  13. 【請求項13】請求項1ないし12のいずれかに記載の
    写真焼付装置と、 上記写真焼付装置によって画像が焼き付けられた感光材
    料を現像する現像部と、 上記現像部にて現像された感光材料を乾燥させる乾燥部
    とを備えていることを特徴とする写真処理装置。
  14. 【請求項14】画像データに応じて光の透過を制御する
    液晶層を備えた光変調素子を介して光源からの光を感光
    材料に照射することにより、感光材料上に画像を焼き付
    ける写真焼付方法において、 上記光源と上記光変調素子とを結ぶ光軸を含む複数の面
    を考えた場合に、上記光軸に対する上記光変調素子への
    光の入射角が少なくとも2つの異なる面同士で互いに異
    なるように、上記光源を設定し、 最も大きい入射角を含む面内で上記光軸に垂直な方向に
    最もコントラストが強くなるように、上記光変調素子の
    視角特性を設定し、画像の焼き付けを行うことを特徴と
    する写真焼付方法。
  15. 【請求項15】画像データに応じて光の透過を制御する
    液晶層を備えた光変調素子を介して光源からの光を感光
    材料に照射することにより、感光材料上に画像を焼き付
    ける写真焼付方法において、 上記光源と上記光変調素子とを結ぶ光軸を含む異なる2
    つの面を考えた場合に、上記光軸に対する上記光変調素
    子への光の入射角が、上記各面同士で互いに異なるよう
    に、上記光源を設定し、 一方の面内における上記入射角と他方の面内における上
    記入射角とのうち大きいほうの角度が含まれる面内で上
    記光軸に垂直な方向に最もコントラストが強くなるよう
    に、上記光変調素子の視角特性を設定し、画像の焼き付
    けを行うことを特徴とする写真焼付方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7187495B2 (en) 2003-09-08 2007-03-06 Seiko Epson Corporation Method of manufacturing a screen member for a transmission screen, a screen member for a transmission screen, a transmission screen and a rear projection

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US7187495B2 (en) 2003-09-08 2007-03-06 Seiko Epson Corporation Method of manufacturing a screen member for a transmission screen, a screen member for a transmission screen, a transmission screen and a rear projection

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