JP2001091865A - 光路切替装置 - Google Patents

光路切替装置

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JP2001091865A
JP2001091865A JP27031499A JP27031499A JP2001091865A JP 2001091865 A JP2001091865 A JP 2001091865A JP 27031499 A JP27031499 A JP 27031499A JP 27031499 A JP27031499 A JP 27031499A JP 2001091865 A JP2001091865 A JP 2001091865A
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Japan
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mirror
power transmission
mirror holder
reciprocating
transmission member
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JP27031499A
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Tatsuo Fujiwara
達男 藤原
Toshitaka Ono
俊孝 大野
Seiji Fukutomi
誠二 福冨
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミラーホルダを切り替える際に、高速切替、
良好な位置再現精度の保持、高精度での煽り位置或いは
煽り角度の調整を行い得るようにする。 【解決手段】 カム溝38が形成された往復動可能なカ
ム枠体37と、カム枠体37の往復動によりカム溝38
を介し回動し得るようにしたアーム42と、アーム42
と共に往復回動し得るようにしたギヤ44と、ギヤ44
により往復回動し得るようにしたギヤ27と、ギヤ27
が設けられたミラー取り付け軸24にミラー取り付け軸
24と一体で回動し得るよう、ミラーホルダ25を介し
て取り付けられた反射ミラー26と、反射ミラー26が
レーザ光48を反射するよう切り替わった際にミラーホ
ルダ25の水平方向の煽り位置を調整するミラーホルダ
位置調整装置と、ミラーホルダ25の上下方向の煽り角
度を調整するためのミラーホルダ角度調整装置を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ発振器等に
おいて、レーザ光の光路を高速で切り替え得ると共に切
り替え再現性の位置精度が良好となるようにし、しかも
反射ミラーの煽り位置や煽り角度の調整をも高精度で行
い得るようにした光路切替装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザ発振器から発振されたレーザ光は
溶接装置等のレーザ加工装置へ伝送されて所定の加工に
使用されているが、レーザ光の伝送されるレーザ加工装
置は、タイムシヤリングシステムによる設備投入効率を
向上させるため、運用上複数組設置されるようになって
いる。
【0003】このため、レーザ光を所定のレーザ加工装
置へ伝送するには、レーザ加工装置に対応して設けた複
数のチャンネルにレーザ光を伝送し得るよう光路を切り
替える必要があり、レーザ光の光路を切り替えるために
は、従来から反射ミラーを備えた光路切替装置が使用さ
れている。
【0004】而して、光路切替装置の反射ミラーは、当
該反射ミラーで反射されたレーザ光が例えばレーザ加工
装置における光伝送ファイバの入射部に対し常に正確に
入射されるよう、高い切り替え位置精度を要求されてい
る。すなわち反射ミラーは繰り返し切り替えた場合でも
高精度の機械的な位置再現性が要求されており、光路切
り替え動作の頻度が増加した場合であっても、装置の信
頼性を維持するためには、前記した高精度の機械的な位
置再現性は非常に重要である。
【0005】従来の光路切替装置としては、平面視で4
5゜に傾いている反射ミラーを反射面が前後進するよ
う、空圧式シリンダ等の直動機構により並進、移動させ
て切り替える構造のもの(前者)、或いは反射ミラーを
その反射面と平行な方向へロータリソレノイド等の回転
駆動機構により回動させて切り替える構造のもの(後
者)等がある。
【0006】而して、前者にあっては駆動系にパッキン
が使用されているため、繰り返し寿命が短く、又、反射
ミラーを前後進した場合の停止は、リニアガイドに設け
たボールを外部ストッパに当接させることにより行って
いるため、外部ストッパが摩耗したような場合には、反
射ミラーの切り替え位置精度が低下し、しかも、ボール
がストッパに当接する際の速度を制御することが難しい
ため、この点からも反射ミラーの切り替え位置精度が低
下する。
【0007】更には、反射ミラーを並進させる際には、
同時に複数の反射ミラーがレールによりガイドされる
が、レールを支持する軸受間の距離が短いため、軸受の
回転時に当該軸受のガタにより生じる振れの影響を押さ
えるのは困難であり、これも又、反射ミラーの切り替え
位置精度が低下する原因となる。
【0008】後者の場合は、反射ミラーの停止精度が必
要な場合は、与圧を与えた軸受を介して反射ミラーの切
り替え部を軸部に取り付けるが、レーザ加工装置側の隣
接配置された複数のチャンネルからの制約により、反射
ミラー側の回転軸を支持する軸受間の距離を大きくする
ことは困難である。
【0009】従って軸受の回転時に当該軸受のガタによ
り生じる振れの影響を押さえるのは難しく、反射ミラー
停止精度の低下の原因となる。又、反射ミラーを支持す
る軸受が与圧タイプの場合でも、軸受の部分では数ミク
ロンの偏心が存在するため、後工程のレーザ加工装置側
における光伝送ファイバの入射部では、レーザ光は所定
の位置に対し10倍〜100倍程度の位置変動を生じ、
レーザ加工装置は所定の機能を発揮することができな
い。
【0010】又、レーザ発振器が高出力の場合、反射ミ
ラーは高温になるため冷却することが必要であり、冷却
水を光路切替装置へ供給したり、光路切替装置から排出
された冷却水を更に後工程へ送給するためには、反射ミ
ラーの切り替え時に反射ミラーの動きに合わせて動くこ
とのできる冷却水用のフレキシブルホースが必要にな
る。
【0011】しかし、フレキシブルホースは比較的硬い
ため、反射ミラーの水平方向の煽り位置や上下方向の煽
り角度を調整する場合にフレキシブルホースが抵抗とな
り、煽り位置や煽り角度の調整を精度良く行うことが困
難であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、斯かる実情
に鑑み、反射ミラーがレーザ光を反射するようミラーホ
ルダを切り替える際に、ミラーホルダは他の機械要素の
影響を最小限に押さえることができるようにすると共
に、簡単な位置制御でミラーホルダの切り替えを高速で
行い得るようにし、しかも頻繁にミラーホルダを切り替
えた場合でもミラーホルダの位置再現精度が良好に保持
されるようにし、更には、反射ミラーの煽り位置や煽り
角度の調整をも高精度で行うことができるようにした光
路切替装置を提供することを目的としてなしたものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の光路
切替装置は、往復動方向両端部に往復動方向と平行な第
一、第二の平行溝部を備えると共に両平行溝部を斜行溝
部により繋いで形成されたカム溝を備えた往復動可能な
枠体と、該枠体の往復動により前記カム溝に嵌入された
案内体を介し往復回動し得るようにした第一の動力伝達
体と、該第一の動力伝達体の往復回動により往復回動し
得るようにした第二の動力伝達体と、該第二の動力伝達
体により往復回動し得るようにした被動力伝達体と、該
被動力伝達体が嵌合された軸に片持ち状に取り付けられ
たミラーホルダに反射面が前記軸の軸線と平行になるよ
う設けられた反射ミラーと、該反射ミラーがレーザ光を
反射するよう切り替わった際に前記ミラーホルダを介し
て前記反射ミラーにおける前記軸の周方向位置を調整し
得るようにしたミラーホルダ位置調整装置とを備えたも
のである。
【0014】請求項2の光路切替装置は、往復動方向両
端部に往復動方向と平行な第一、第二の平行溝部を備え
ると共に両平行溝部を斜行溝部により繋いで形成された
カム溝を備えた往復動可能な枠体と、該枠体の往復動に
より前記カム溝に嵌入された案内体を介し往復回動し得
るようにした第一の動力伝達体と、該第一の動力伝達体
の往復回動により往復回動し得るようにした第二の動力
伝達体と、該第二の動力伝達体により往復回動し得るよ
うにした被動力伝達体と、該被動力伝達体が嵌合された
軸に片持ち状に取り付けられたミラーホルダに反射面が
前記軸の軸線と平行になるよう設けられた反射ミラー
と、前記軸の軸線方向に対する反射ミラーの傾斜角度を
調整し得るようにしたミラーホルダ角度調整装置とを備
えたものである。
【0015】請求項3の光路切替装置は、往復動方向両
端部に往復動方向と平行な第一、第二の平行溝部を備え
ると共に両平行溝部を斜行溝部により繋いで形成された
カム溝を備えた往復動可能な枠体と、該枠体の往復動に
より前記カム溝に嵌入された案内体を介し往復回動し得
るようにした第一の動力伝達体と、該第一の動力伝達体
の往復回動により往復回動し得るようにした第二の動力
伝達体と、該第二の動力伝達体により往復回動し得るよ
うにした被動力伝達体と、該被動力伝達体が嵌合された
軸に片持ち状に取り付けられたミラーホルダに反射面が
前記軸の軸線と平行になるよう設けられた反射ミラー
と、該反射ミラーがレーザ光を反射するよう切り替わっ
た際に前記ミラーホルダを介して前記反射ミラーの前記
軸周方向位置を調整し得るようにしたミラーホルダ位置
調整装置と、前記軸の軸線方向に対する反射ミラーの傾
斜角度を調整し得るようにしたミラーホルダ角度調整装
置とを備えたものである。
【0016】請求項4の光路切替装置は、第一の動力伝
達体が固設された動力伝達体取り付け軸に、第二の動力
伝達体を、前記動力伝達体取り付け軸に対し相対的に回
動し得るよう外嵌し、前記第二の動力伝達体に、反射ミ
ラーがレーザ光を反射するよう切り替わった際に前記第
一の動力伝達体の回動方向とは逆の方向へ、前記第一の
動力伝達体を押圧して前記第二の動力伝達体と被動力伝
達体との噛合部のガタをなくし得るようにした押圧装置
を設けたものである。
【0017】請求項5の光路切替装置は、反射ミラーが
取り付けられた軸の両端部に、冷媒を流通させるための
ホースが接続されたスイベル継ぎ手を接続したものであ
る。
【0018】本発明においては、枠体の往復動により案
内体を介して第一の動力伝達体が回動し、第一の動力伝
達体の回動により第二の動力伝達体が回動し、第二の動
力伝達体の回動により被動力伝達体が回動させられる。
而して、被動力伝達体が回動することにより、軸を介し
てミラーホルダが回動し反射ミラーが切り替えられる。
【0019】請求項1においては、レーザ光を反射する
よう反射ミラーが切り替わった場合には、反射ミラーは
ミラーホルダを介してミラーホルダ位置調整装置により
位置決めされると共に、ミラーホルダ位置調整装置によ
りミラーホルダを介して、反射ミラーの軸周方向位置が
調整される。
【0020】請求項2においては、ミラーホルダ角度調
整装置により、ミラーホルダを介して反射ミラーが取り
付けられた軸の軸線方向傾斜角度が調整される。
【0021】請求項3においては、レーザ光を反射する
よう反射ミラーが切り替わった場合には、反射ミラーは
ミラーホルダを介してミラーホルダ位置調整装置により
位置決めされると共に、ミラーホルダ位置調整装置によ
りミラーホルダを介して、反射ミラーの軸周方向位置が
調整され、又、ミラーホルダ角度調整装置により、ミラ
ーホルダを介して反射ミラーが取り付けられた軸の軸線
方向傾斜角度が調整される。
【0022】請求項4においては、押圧装置により第一
の動力伝達体を押圧することにより、第二の動力伝達体
と被動力伝達体との噛合部のガタがなくなる。
【0023】請求項5においては、軸の内部を冷却する
場合でも、ホースが反射ミラーの軸周方向の位置や軸線
方向の傾斜角度を精度良く正確に位置決めすることがで
きる。
【0024】本発明の光路切替装置によれば、カム溝が
形成された枠体を往復動させることにより、反射ミラー
を具備したミラーホルダが回動させられるため、ミラー
ホルダは他の機械要素の影響を最小限に押さえることが
できると共に簡単な位置制御でミラーホルダの切り替え
を高速で行うことが可能となり、しかも頻繁にミラーホ
ルダを切り替えた場合でもミラーホルダの位置再現精度
を良好に保持することができ、又、反射ミラーの軸周方
向の位置や軸線方向の傾斜角度を精度良く正確に位置決
めすることができるため、反射ミラーの煽り位置や煽り
角度の調整を高精度で行うことができ、更に装置の冷却
を良好に行うことが可能となる。従って装置の信頼性が
著しく向上する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。
【0026】図1〜図16は本発明を実施する形態の一
例である。
【0027】図1〜図3中、1はベースプレート、2は
光路切替装置本体、3は後述の反射ミラー26の上下方
向の煽り角度を調整するためのミラーホルダ角度調整装
置、4は光路切替装置本体支持装置であり、ミラーホル
ダ角度調整装置3は光路切替装置本体2における支持プ
レート5の一端側幅方向中央部に固設され、光路切替装
置本体支持装置4は支持プレート5の他端側幅方向両端
部に設置されている。
【0028】ミラーホルダ角度調整装置3の詳細は、図
4、5に示されている。すなわち、光路切替装置本体2
における支持プレート5の一端側幅方向中央部には、後
方へ向けて水平突出部5aが固設されており、水平突出
部5aの上面には下端が1/2円筒状に形成された中空
円筒状の縦形ケーシング6が1/2だけ切欠かれた円筒
状部の下端を介し支持されるようになっている。又縦形
ケーシング6の1/2円筒状部の下端は、ベースプレー
ト1の上面に形成した座刳り部1aに支持されるように
なっている。
【0029】縦形ケーシング6の上端部には、縦向きの
ボルト部材7が螺合されたナット部材8が締結されてお
り、ボルト部材7はベースプレート1に座刳り部1aの
下方に位置するよう穿設した中空孔1b及び中空孔1b
の下方に位置するよう穿設した中空孔1bよりも径の大
きい中空孔1cを挿通してベースプレート1の下面より
も若干下方まで延びている。
【0030】ボルト部材7の下端側には、上方から下方
へ行くにつれて段階的に径の大きくなるナット部材9が
中空孔1b,1c内に位置するよう螺合されており、ナ
ット部材9の上部には、中空孔1b内に位置してボルト
部材7に対し遊嵌されるよう、球面軸受支持座10が載
置されている。
【0031】球面軸受支持座10の上部球状凹部は、下
方に向かって凹形状に形成されると共に、球面軸受支持
座10の上部球状凹部には、中空孔1bから縦形ケーシ
ング6の空隙部6a内に位置してボルト部材7に対し遊
嵌されるよう、球面軸受11が載置されており、球面軸
受11の上部には支持プレート5の水平突出部5aの下
面が支持されている。又、水平突出部5aの上面には皿
ばね支持ワッシャ13が載置され、皿ばね支持ワッシャ
13の上面には複数の座金状の皿ばね14が、多段状に
載置されている。支持プレート5の水平突出部5a及び
皿ばね支持ワッシャ13並びに皿ばね14は、何れもボ
ルト部材7に対し遊嵌された状態に配置されている。
尚、12はベースプレート1の下面に設けた、ナット部
材9のまわり止めである。
【0032】皿ばね14の中空孔には、ボルト部材7に
対し遊嵌されたスペーサ15が内嵌されていると共に、
スペーサ15の上端フランジ部15a下面は皿ばね14
に支持されており、空隙部6a内におけるナット部材8
下面とスペーサ15の上端フランジ部15a上面との間
には、空隙部6aにボルト部材7に対し遊嵌されるよ
う、円筒部材16が介在している。
【0033】ナット部材8の雌ねじのピッチ及びボルト
部材7のナット部材8螺合部の雄ねじのピッチをP1、
ナット部材9の雌ねじのピッチ及びボルト部材7のナッ
ト部材9螺合部の雄ねじのピッチをP2とすると、P1
>P2であり、ミラーホルダ角度調整装置3は差動ねじ
機構になっている。而して、ボルト部材7上端の頭7a
を介してボルト部材7を1回転することにより、光路切
替装置本体2のミラーホルダ角度調整装置3及び支持プ
レート5はP1−P2だけ上下方向へ高さ調整され、後
述の反射ミラー26の上下方向の煽り角度を調整し得る
ようになっている。尚、煽り角度を調整した場合には、
ベースプレート1と支持プレート5との間のクリアラン
スは変化する。
【0034】光路切替装置本体支持装置4の詳細は、図
6に示されている。すなわち、光路切替装置本体2にお
けるの支持プレート5の他端側幅方向両端部には、上下
方向へ貫通する中空孔5bが穿設されており、支持プレ
ート5の中空孔5b下部には、上方へ向かって凹形状に
形成された球面座支持孔5cが形成されている。
【0035】ベースプレート1には、支持プレート5の
中空孔5bと同一軸線状に位置するよう、ベースプレー
ト1を板厚方向へ貫通する2段形状の中空孔1d,1e
が穿設されており、上部の中空孔1dの径は下部の中空
孔1eの径よりも大きく形成されている。
【0036】ベースプレート1の上面と支持プレート5
の下面との間には、中心部に上下に貫通するよう中空孔
17aが穿設されると共に上方に向けて凸の球面軸受1
7が介在している。球面軸受17の下端側は上部側より
小径に形成されており、球面軸受17の小径部は、ベー
スプレート1の中空孔1dに嵌入され、その小径部から
大径部部への移行部の平坦面部はベースプレート1の上
面に支持されている。又、球面軸受17の上面球面部
は、支持プレート5に設けた球面座支持孔5cに当接し
ている。
【0037】支持プレート5の中空孔5b、球面軸受1
7の中空孔17a、ベースプレート1の中空孔1bに
は、上端が支持プレート5の上面よりも上へ突出し、下
端がベースプレート1の下面よりも下方へ突出するボル
ト18が挿通されている。
【0038】ボルト18の支持プレート5よりも上方へ
突出した部分には、ワッシャ19及びワッシャ19の上
部に複数段に設けられた皿ばね20が外嵌されており、
ワッシャ19及び皿ばね20は支持プレート5上面とボ
ルト18の頭18a下面との間に位置している。又、ボ
ルト18のベースプレート1下面に突出した部分には、
ナット67が螺合されており、ナット67を回転するこ
とにより、ベースプレート1と支持プレート5とを押さ
えるばね力を調整し得るようになっている。
【0039】図7、8に示す如く、支持プレート5上の
一側に設置したフレーム21には上下方向へ所定の間隔
を隔ててハウジング22が固設され、ハウジング22に
は軸受23が嵌合されている。
【0040】上下の軸受23には、縦向きのミラー取り
付け軸24が回転可能に嵌合されていると共に、ミラー
取り付け軸24の高さ方向中途部には、ミラー取り付け
軸24の径方向外方へ片持ち状に突出するミラーホルダ
25が、制御対象として取り付けられ、ミラーホルダ2
5には、垂直面状に形成された反射面がミラー取り付け
軸24の軸線L1に対し平行となるよう、反射ミラー2
6が装着されている。
【0041】ミラー取り付け軸24の下端部近傍にはギ
ヤ27が固設されると共にミラー取り付け軸24の下端
部及び上端部には、ミラー取り付け軸24に対して相対
的に回転し得るようにしたスイベル継ぎ手28,29が
接続されており、スイベル継ぎ手28にはフレキシブル
ホース30が、又スイベル継ぎ手29にはフレキシブル
ホース31が夫々接続されている。
【0042】而して、下部のフレキシブルホース30か
らスイベル継ぎ手28を介してミラー取り付け軸24の
内部中空孔に導入された冷却水は、ミラー取り付け軸2
4に伝達される熱を冷却しつつ上昇し、上部のスイベル
継ぎ手29を介してフレキシブルホース31へ導出され
るようになっている。
【0043】支持プレート5上に位置するようフレーム
21の近傍に設置した台枠32には、縦形のステッピッ
ングモータの如きモータ33が配設され、モータ33の
出力軸下端にはピニオン34が回転可能に外嵌されてい
る。
【0044】支持プレート5上には、図示してないガイ
ド手段にガイドされて支持プレート5の長手方向(往復
動方向D1)へ往復移動し得るよう、側面にラックの刻
設されたラック板35が水平に配設され、ラック板35
のラックにはピニオン34が噛合している。又、ラック
板35の上面にはブラケット36を介して、水平板状の
カム枠体37が取り付けられており、カム枠体37はラ
ック板35と一体的に支持プレート5の長手方向へ往復
移動し得るようになっている。
【0045】カム枠体37の平面状部には、カム枠体3
7を厚さ方向へ貫通するよう、カム溝38が形成されて
おり、カム溝38は、ラック板35及びカム枠体37の
往復動方向D1である支持プレート5の長手方向へ延在
している。
【0046】而して、カム溝38の長手方向両端部に
は、図10、11に示す如く、ラック板35及びカム枠
体37の往復動方向D1に対し平行に延在する平行溝部
38a,38bが、平面視で往復動方向D1に対し直交
する方向D2へ所要の間隔を隔てて形成され、平行溝部
38a,38bは図10、11に示す如く斜行溝部38
cにより繋がれて1本のカム溝38となっている。又、
平面視で、カム溝38の平行溝部38bは平行溝部38
aよりもギヤ27側に位置している。
【0047】支持プレート5上には、カム枠体37の下
方に位置すると共に、ミラー取り付け軸24に隣接する
よう、ギヤボックス39が配設され、ギヤボックス39
の中空孔39a上下に嵌入した軸受40にはミラー取り
付け軸24と平行になるよう、縦向きのアーム取り付け
軸41が回転可能に嵌合されている(図9参照)。
【0048】アーム取り付け軸41の上端部には、固設
位置を回転中心として回転中心両側に向け水平に延びる
アーム42が固設されていると共に、アーム取り付け軸
41のアーム42直下部に外嵌した軸受43には、ギヤ
44が回転自在に嵌合されており、ギヤ44はミラー取
り付け軸24に固設したギヤ27に対し噛合している。
【0049】アーム42の支持プレート5長手方向中央
部側端部には、アーム取り付け軸41と平行に縦ピン4
5が上方へ向けて突設されていると共に、縦ピン45の
上端には、回転自在にローラ状のカムフォロア46が嵌
合され、カムフォロア46は案内体としてカム枠体37
のカム溝38に嵌入されている。
【0050】而して、カム枠体37が支持プレート5の
長手方向へ往復動することにより、カム枠体37に形成
したカム溝38の縁部はカムフォロア46を水平方向へ
押すようになっており、カムフォロア46が押されるこ
とにより、アーム42、アーム取り付け軸41が回転し
得るようになっている。又アーム42が回動することに
より、後述のアーム押圧装置60、ブラケット59を介
しギヤ44が回動し得るようになっている。
【0051】又、ギヤ44が回転することによりギヤ2
7、ミラー取り付け軸24が回転し、ミラー取り付け軸
24の回転により、反射ミラー26を具備したミラーホ
ルダ25が回転し得るようになっている。更に、ギヤ4
4の僅かな回転により、ミラーホルダ25が大きな角度
回転し得るよう、ギヤ27の直径はギヤ44の直径より
も小径に形成されている(図10、11参照)。
【0052】図8、12に示す如く、ミラーホルダ25
の上端には、ブラケット状のストッパ47が固設されて
おり、反射ミラー26が伝送されてきたレーザ光48
(図11参照)を反射させるよう、ミラーホルダ25が
図12の実線位置から仮想線位置まで時計方向へ45゜
回転し光路が切り替わった場合には、ブラケット状のス
トッパ47の垂直部材47aは、フレーム21の上部側
面に装着したミラーホルダ位置調整装置49に当接して
ミラーホルダ25の位置決めを行い得るようになってい
る。
【0053】ミラーホルダ位置調整装置49の詳細は図
13に示されている。すなわち、フレーム21の上部一
側面に設けた孔には、軸線L2がラック板35及びカム
枠体37の往復動方向D1に対し平行に延びる中空筒状
のケーシング50が嵌合されていると共にケーシング5
0はそのフランジ部50aを介してフレーム21に固設
され、ケーシング50における中空孔50bのフレーム
21側には、ナット部材51が嵌入され、固定されてい
る。
【0054】ケーシング50における中空孔50bのフ
レーム21から離反した側には、ケーシング50に設け
たガイドピン52にガイドされつつ中空孔50b内を軸
線L2と平行な方向へ摺動し得るようにしたナット部材
53が嵌入されており、ナット部材53のケーシング5
0から突設した端部には、キャップ部材54が固設され
ている。又、キャップ部材54のフレーム21から離反
した側の端部には、ストッパ47の垂直部材47aが直
接当接する金属製の球体55が設けられている。
【0055】ナット部材51,53には、ボルト部材5
6が螺合されている。而して、ボルト部材56のナット
部材51に対し螺合する部分における雄ねじのピッチ及
びナット部材51の雌ねじのピッチをP3とし、ボルト
部材56のナット部材53に対し螺合する部分における
雄ねじのピッチ及びナット部材53の雌ねじのピッチを
P4とすると、P3>P4である。従って、ボルト部材
56及びナット部材51,53により差動ねじ機構が形
成されている。
【0056】ボルト部材56のナット部材51,53間
の外周には、中空孔50b内に位置するようスリーブ5
7が外嵌されており、スリーブ57のナット部材51側
端部に形成されたフランジ57aは、ナット部材51の
中空孔50b内側端部に当接している。又、スリーブ5
7の外周には、スリーブ57の長手方向へ連続的に並設
された複数の皿バネ58が外嵌されており、皿バネ58
のうちナット部材51側端部の皿バネ58は、スリーブ
57のフランジ57aに当接し、ナット部材53側の皿
バネ58は、ナット部材53の中空孔50b内端面に当
接している。
【0057】而して、フレーム21の外方へ突出してい
る、ボルト部材56の頭56aを介し当該ボルト部材5
6を一回転させることにより、ナット部材53及びキャ
ップ部材54は軸線L2と平行な方向へP3−P4だけ
移動し得るようになっている。
【0058】図9に示す如く、ギヤ44の下面には、ギ
ヤ44の径方向外方へ向け水平に突出するブラケット5
9が固設されており、ブラケット59には、アーム押圧
装置60が設けられている。
【0059】アーム押圧装置60の詳細は図14に示さ
れている。すなわち、ブラケット59上に立設したブラ
ケット61には雌ねじが穿設されており、雌ねじ部に
は、平面視で軸線L3が略ギヤ44の接線方向へ向けて
延在する円筒状で外周に雄ねじの刻設されたスリーブ6
2が、軸線L3と平行な方向へ位置を調節し得るよう螺
合されている。而して、スリーブ62のアーム42側先
端は開口しており、スリーブ62のアーム42とは反対
側の端部は閉止されている。
【0060】スリーブ62の中空孔62aには、先端が
中空孔62aから突出して先端円弧部が常時アーム42
の側部に当接し得るようにしたロッド状の押圧部材63
が軸線L3と平行な方向へ摺動し得るよう嵌入されてお
り、中空孔62a内には押圧部材63をアーム42側へ
付勢するための圧縮ばね64が収納されている。又、ス
リーブ62を軸線L3と平行な方向へ位置調整した際
に、スリーブ62の位置を固定するため、スリーブ62
の外周雄ねじ部には、止めナット65を螺合し得るよう
になっている。
【0061】支持プレート5上に設置した図示してない
フレームには、垂直板状のストッパ66が固設されてお
り、ギヤ44,27の回動により、反射ミラー26が切
り替わって伝送されてきたレーザ光48を反射させるよ
うミラーホルダ25が回動した場合には、スリーブ62
のアーム42に対し当接する側とは反対側の端部がスト
ッパ66に当接することにより、押圧部材63はアーム
42から押圧力を受けて圧縮ばね64を撓ませ、圧縮ば
ね64から受ける時計方向の抗力をアーム42に付与す
ることにより、ギヤ44に図11、15において反時計
方向の回転力を与え、ギヤ44とギヤ27のガタ付きを
防止し得るようになっている。
【0062】尚、図1〜図16中、同一のものには同一
の符号が付してある。
【0063】次に、上記図示例の作動を説明する。
【0064】レーザ光48を反射しないよう光路切替装
置が切り替えられている場合には、ラック板35及び、
ブラケット36を介してラック板35に固設されたカム
枠体37は、図10に示す如く、往復動方向D1に対し
最も右側に位置し停止している。而して、この場合に
は、カムフォロア46はカム溝38のギヤ27から離れ
た側の平行溝部38a内に位置しており、反射ミラー2
6の反射面は平面視で、ラック板35及びカム枠体37
の往復動方向D1に対し直交する方向へ延びている(図
10、12参照)。而して、この場合には、レーザ光4
8は図10に示す如く、反射ミラー26で反射すること
なく直進する。
【0065】レーザ光48を反射ミラー26により反射
させるよう、反射ミラー26を切り替える場合には、モ
ータ33を駆動してピニオン34を回転させ、ラック板
35及びカム枠体37を図10の位置から往復動方向D
1と平行に左側へ向かって移動させる。このため、カム
フォロア46はカム枠体37に形成されているカム溝3
8によりガイドされカム溝38の平面形状に沿って移動
させられる。
【0066】すなわち、カム枠体37がラック板35と
共に図10の左方向へ移動を開始した直後は、カムフォ
ロア46はカム溝38の平行溝部38aに嵌入している
ため、カム溝38により押されることがない。このた
め、アーム42及びアーム取り付け軸41は回動せず停
止している。
【0067】カム枠体37がラック板35と共に図10
の左方向へ移動を開始し、カムフォロア46がカム溝3
8の平行溝部38aと斜行溝部38cとの繋がり部に達
すると、当該繋がり部には円弧状部が設けてあるため、
カムフォロア46はカム溝38に押されてアーム取り付
け軸41の回転中心に対し回転速度零の状態から徐々に
加速される。このため、アーム42及びアーム42の取
り付けられているアーム取り付け軸41も停止状態から
徐々に一体的に加速され、図10の反時計方向へ回転を
開始する。
【0068】一方、アーム取り付け軸41が回動を開始
しても、ギヤ44は軸受43を介してアーム取り付け軸
41に取り付けられているため、ギヤ44は、アーム取
り付け軸41から回転力を受けることはない。しかし、
この場合には、反時計方向へ回動するアーム42が、ア
ーム押圧装置60の押圧部材63を押し、その結果、ブ
ラケット61,59を介してギヤ44に回転力が付与さ
れ、ギヤ44も反時計方向へ回動を開始する。従って、
ギヤ44が反時計方向へ回動を開始すると、ギヤ44に
噛合しているギヤ27及びミラー取り付け軸24並びに
反射ミラー26を備えたミラーホルダ25は図10の時
計方向へ回動を開始する。
【0069】カム枠体37がラック板35と共に図10
の左方向へ移動を開始して、カムフォロア46がカム溝
38の平行溝部38aから斜行溝部38cに達すると、
カムフォロア46は平面視で斜行溝部38cに沿いギヤ
27に近接するようガイドされる。従って、アーム42
はカムフォロア46を介しアーム取り付け軸41の軸心
を基準として、図10において反時計方向へ回動する。
この際、斜行溝部38cは直線状であるためアーム42
及びアーム取り付け軸41の回転速度は一定となり、従
ってギヤ44,27の回転速度も一定となり、ミラーホ
ルダ25の回転速度も一定となる。
【0070】カムフォロア46がカム枠体37における
カム溝38の斜行溝部38cにガイドされることによ
り、アーム42等を介しミラーホルダ25が回動し、カ
ムフォロア46がカム溝38の斜行溝部38cからカム
枠体37の往復動方向D1と平行に延在する、ギヤ27
に近接している側の平行溝部38bの近傍に達すると、
カムフォロア46及びアーム42のアーム取り付け軸4
1における回転軸心に対する回転速度は徐々に下降す
る。
【0071】このため、ギヤ44,27、ミラー取り付
け軸24、ミラーホルダ25の回転速度も徐々に減速さ
れ、カムフォロア46が、完全にカム溝38の平行溝部
38b内に達すると、カムフォロア46、アーム42、
アーム取り付け軸41、ギヤ44,27、ミラー取り付
け軸24、ミラーホルダ25は停止する。而して、これ
によりミラーホルダ25に装備されている反射ミラー2
6の切り替えが終了する。
【0072】反射ミラー26の切り替えが終了すると、
上流側から伝送されてきたレーザ光48は図11に示す
如く反射されて光路の方向を90゜変え、対応するレー
ザ加工装置の光伝送ファイバに入射される。
【0073】ミラーホルダ25が停止する際には、ミラ
ーホルダ25の上部に固設されているストッパ47の垂
直部材47aは、ミラーホルダ位置調整装置49の球体
55に当接するが、ミラーホルダ25は減速されつつ停
止するため、ストッパ47の垂直部材47aはソフトに
ミラーホルダ位置調整装置49の球体55に対し当接
し、従って、反射ミラー26が衝撃を受けることがな
い。
【0074】又、ミラーホルダ25の停止時において
は、上述の如くアーム42も減速されつつ停止するが、
アーム42が停止する直前には、ギヤ44に取り付けら
れているブラケット59に配置したアーム押圧装置60
のスリーブ62先端が、ストッパ66に当接する(図1
1、15参照)。
【0075】而して、アーム42の側面にはアーム押圧
装置60の押圧部材63先端が当接しているため、アー
ム42は停止する直前にアーム押圧装置60の押圧部材
63をストッパ66側へ押圧し、アーム押圧装置60の
圧縮ばね64は圧縮されて撓んだ状態でアーム42が停
止する。このため、圧縮ばね64の弾撥力は押圧部材6
3からアーム42に与えられ、アーム42は図11、1
5において時計方向へ向けて反力を受ける。
【0076】アーム42が図11、15において時計方
向へ反力を受けると、ブラケット61,59を介しギヤ
44は、図11、15において反時計方向への回転力を
受け、ギヤ44の歯は図15の点X1でギヤ27の歯に
当接する。又、ミラーホルダ25に取り付けたストッパ
47の垂直部材47aは図15に示す如く、点X2でミ
ラーホルダ位置調整装置49の球体55に当接する。
【0077】従って、ギヤ44とギヤ27との噛合部に
おけるガタ付きが生じず、ミラーホルダ25は点X1と
点X2との間で挟持された状態になる。
【0078】このため、切り替え時の位置制御が簡単で
ラフな制御であっても、切り替えられた反射ミラー26
はガタ付くことがなく、安定した位置に保持されると共
に再度切り替えた場合の位置の再現精度(繰り返し位置
の再現性)が良好となる。その結果、レーザ加工装置が
複数設けられており、レーザ光48の光路の切り替えを
頻繁に行う場合でも、レーザ加工装置側のレーザ光48
の入射位置精度が高くなり、反射ミラー26の高速切り
替えが可能となる。従って装置の信頼性が向上する。
【0079】次に、反射ミラー26の反射面に対して直
交する方向すなわちミラー取り付け軸24の円周方向へ
の左右方向煽り位置、及び反射ミラー26における反射
面の垂直面に対する上下方向煽り角度の調整について図
16をも参照しつつ説明する。
【0080】例えば、反射ミラー26の左右方向煽り位
置の調整を行う場合には図13に示すミラーホルダ位置
調整装置49のボルト部材56を回すことにより行う。
すなわち、ボルト部材56の頭56aを回転させると、
その回転方向により、ナット部材53及びキャップ部材
54は、ナット部材51側のねじのピッチP3とナット
部材53側のねじのピッチP4との差分(P3−P4)
だけ突出し或いは後退する。
【0081】従って、ミラーホルダ25はミラーホルダ
位置調整装置49の球体55により押されて水平状態の
基準ラインL4を基準として左右方向へ角度θの範囲で
調整される(図16参照)。ミラーホルダ位置調整装置
49は差動ねじ機構であるため、球体55の水平方向位
置は微調整が可能であり、従ってミラーホルダ25延い
ては反射ミラー26の水平方向角度は高精度で位置調整
される。
【0082】例えば、反射ミラー26の上下方向煽り角
度の調整を行う場合には、図4、5に示すミラーホルダ
角度調整装置3のボルト部材7を回すことにより行う。
すなわち、ボルト部材7の頭7aを回転させると、その
回転方向により、ナット部材9は、ナット部材8側のね
じのピッチP1とナット部材9側のねじのピッチP2と
の差分(P1−P2)だけ上昇させ或いは下降させよう
とする。しかし、ナット部材9は固定状態にあるベース
プレート1に締結されていて昇降できないため、ミラー
ホルダ角度調整装置3の位置では支持プレート5が反力
を受けて昇降する。
【0083】従って、光路切替装置本体2は図6に示す
光路切替装置本体支持装置4における球面軸受17の球
面を支点として上下方向へ回動し、ミラーホルダ25は
基準ラインL4を基準として上下方向へ角度γの範囲で
調整される(図16参照)。ミラーホルダ角度調整装置
3は差動ねじ機構であるため、光路切替装置本体2の上
下方向の位置は微調整が可能であり、従って、ミラーホ
ルダ25延いては反射ミラー26の上下方向角度は高精
度で位置調整される。
【0084】上述のようにミラーホルダ位置調整装置4
9及びミラーホルダ角度調整装置3を設けることによ
り、ミラーホルダ25延いては反射ミラー26の水平方
向煽り位置及び上下方向煽り角度を微調整できるため、
反射ミラー26で反射されたレーザ光48を常にレーザ
加工装置側の光伝送ファイバの入射位置に正確に入射さ
せることが可能となり、装置の信頼性は著しく向上す
る。
【0085】反射ミラー26がレーザ光48を反射する
よう光路を切り替えた場合にアーム42に付与する回転
力の調整は、アーム押圧装置60のスリーブ62の突出
量を変更することにより行う。すなわち、図14におけ
る止めナット65を緩めたうえ適宜の手段でアーム押圧
装置60のスリーブ62を回し、軸線L3と平行な方向
へスリーブ62を進退動させる。この際、押圧部材63
はアーム42により先端を押えられているため、圧縮ば
ね64の撓み量が替わり、アーム42に付与する回転力
(反力)の調整が行われる。
【0086】上述のように、ミラーホルダ位置調整装置
49により球体55の位置を微調整し、アーム押圧装置
60によりアーム42を付勢する圧縮ばね64の反撥力
を微調整できるため、反射ミラー26がレーザ光48を
反射するよう切り替わった際に反射ミラー26の角度を
微調整することができ、カム枠体37の制御位置によ
り、反射ミラー26の角度が影響を受けることがなく、
又、ギヤ44とギヤ27との噛合部におけるガタ付きを
なくすよう、ミラーホルダ25を図15の点X1と点X
2との間で挟持する挟持力も調整することができる。
【0087】反射ミラー26がレーザ光48を反射しな
いよう光路を切り替える場合には、モータ33を上述の
場合とは逆の方向へ回転駆動し、ピニオン34によりラ
ック板35及びカム枠体37を往復動方向D1へ図11
の位置から図10の位置まで移動させる。而して、斯か
る操作により、ミラーホルダ25に装備されている反射
ミラー26は図10に示す如くもとの位置へ戻る。
【0088】反射ミラー26を装備したミラーホルダ2
5は、平行溝部38a及び斜行溝部38c並びに平行溝
部38bからなるカム溝38により回動させられる23
アーム42等を介して回動させられるため、回動開始時
には、零から徐々に加速されて一定の速度で回動し、停
止時には徐々に減速されて停止する。
【0089】アーム押圧装置60の圧縮ばね64による
保持力に変動が生じても、ミラーホルダ25延いては反
射ミラー26の停止位置精度に影響を与えないよう、カ
ム溝38におけるカム枠体37等の往復動方向D1と平
行な方向の両端部の平行溝部9a,9bは、その形状を
往復動方向D1と平行に形成されている。このため、ラ
ック板35やカム枠体37等の水平方向への往復動部材
は、移動時に急速に加減速されることはなく、徐々に加
減速されることになる。従って、カム枠体37等を停止
させる際の位置検出は、一般的なマイクロスイッチを用
いて行うことができる。
【0090】モータ33にステッピングモータ等を使用
すると共に、反射ミラー26がレーザ光48を反射しな
いようにミラーホルダ25が開かれている状態でのマイ
クロスイッチのオンになった際のカム枠体37等の位置
を系の原点としてカム枠体37の移動距離の設定を行
い、原点からのステッピングモータ等のステップ数のカ
ウントでカム枠体37の原点からの移動距離を検出し、
この移動距離からミラーホルダ25の回動角を検出し、
ミラーホルダ25がミラーホルダ位置調整装置49の球
体55に当接する直前にステッピングモータ等の回転速
度を落とすように運転を行うことにより、反射ミラー2
6の切り替え時には動作の中間部では高速を維持し、停
止直前のみ速度を落とすよう運転を行うことができる。
【0091】このように運転することにより、ミラーホ
ルダ位置調整装置49の球体55の摩耗を防止すること
ができ、反射ミラー26がレーザ光48を反射するよう
ミラーホルダ25が切り替わった場合の反射ミラー26
の位置再現精度をより一層良好に維持することができ
る。
【0092】カム枠体37の往復動方向D1の両端部に
位置検出器を設けると共に、この位置検出器の往復動方
向D1両外側にオーバラン検出器を設け、オーバラン検
出器がオンの場合には、モータ33を停止させるように
すれば、装置の信頼度は更に向上する。
【0093】又、ミラー取り付け軸24の上下部にスイ
ベル継ぎ手28,29を設けているため、上下の軸受2
3間の距離を小さくすることなくフレキシブルホース3
0,31の接続が可能となり、従ってミラー取り付け軸
24が回動してもフレキシブルホース30,31には力
が作用せず変形することがないため、冷却システムの信
頼性も向上する。
【0094】尚、本発明の光路切替装置は、上述の図示
例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論で
ある。
【0095】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の請求項1
〜5記載の光路切替装置によれば、カム溝が形成された
枠体を往復動させることにより、反射ミラーを具備した
ミラーホルダが回動させられるため、ミラーホルダは他
の機械要素の影響を最小限に押さえることができると共
に簡単な位置制御でミラーホルダの切り替えを高速で行
うことが可能となり、しかも頻繁にミラーホルダを切り
替えた場合でもミラーホルダの位置再現精度を良好に保
持することができ、又、反射ミラーの軸周方向の位置や
軸線方向の傾斜角度を精度良く正確に位置決めすること
ができるため、ミラーホルダ延いては反射ミラーの煽り
位置や煽り角度の調整も高精度で行うことができ、更に
請求項5の場合は、装置の冷却を良好に行うことが可能
となる。従って本発明の光路切替装置によれば、全体と
して装置の信頼性が著しく向上するという優れた効果を
奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光路切替装置の実施の形態の一例を示
す概略外形図である。
【図2】図1のII−II方向矢視図である。
【図3】図1のIII−III方向矢視図である。
【図4】図1に示す煽り角度調整用のミラーホルダ角度
調整装置の断面図である。
【図5】図4に示す煽り角度調整用のミラーホルダ角度
調整装置の部分の概要を示す斜視図である。
【図6】図1に示す光路切替装置本体支持装置の断面図
である。
【図7】本発明の光路切替装置の実施の形態の一例で、
反射ミラーを具備するミラーホルダが取り付けられたミ
ラー取り付け軸の部分の概略正面図である。
【図8】図7のVIII−VIII方向矢視図である。
【図9】本発明の光路切替装置の実施の形態の一例で、
カム枠体の往復動により回動してミラーホルダを回動さ
せるための動力伝達部の縦断面図である。
【図10】本発明の光路切替装置の実施の形態の一例
で、反射ミラーがレーザ光を反射しないように切り替わ
っている場合の、カム枠体及びアーム並びに各ギヤ更に
はアーム押圧装置の配置状態を示す平面図である。
【図11】本発明の光路切替装置の実施の形態の一例
で、反射ミラーがレーザ光を反射するように切り替わっ
ている場合の、カム枠体及びアーム並びに各ギヤ更には
アーム押圧装置の配置状態を示す平面図である。
【図12】本発明の光路切替装置の実施の形態の一例
で、ミラーホルダに取り付けられたストッパとこのスト
ッパが当接するミラーホルダ位置調整装置との配置状態
を示す平面図である。
【図13】図12に示すミラーホルダ位置調整装置の断
面図である。
【図14】図10、11に示すアーム押圧装置の概略断
面図である。
【図15】本発明の光路切替装置の実施の形態の一例に
おいて、反射ミラーがレーザ光を反射するよう切り替わ
った際に、アームがアーム押圧装置の押圧部材に当接
し、ミラーホルダに取り付けたストッパの垂直部材がミ
ラーホルダ位置調整装置の球体に当接してミラーホルダ
及び反射ミラーが高精度で位置保持される状態を示す平
面図である。
【図16】本発明の光路切替装置の実施の形態の一例に
おいて、ミラーホルダ及び反射ミラーの煽り位置を水平
方向へ、又、煽り角度を上下方向へ調整する場合の調整
範囲を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
3 ミラーホルダ角度調整装置 24 ミラー取り付け軸(軸) 25 ミラーホルダ 26 反射ミラー 27 ギヤ(被動力伝達体) 28 スイベル継ぎ手 29 スイベル継ぎ手 30 フレキシブルホース(ホース) 31 フレキシブルホース(ホース) 37 カム枠体(枠体) 38 カム溝 38a 平行溝部 38b 平行溝部 38c 斜行溝部 41 アーム取り付け軸(動力伝達体取り付け軸) 42 アーム(第一の動力伝達体) 44 ギヤ(第二の動力伝達体) 46 カムフォロア(案内体) 48 レーザ光 49 ミラーホルダ位置調整装置 60 アーム押圧装置(押圧装置) D1 往復動方向 L1 軸線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福冨 誠二 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東京エンジニアリング センター内 Fターム(参考) 2H041 AB14 AC01 AZ02 4E068 CA05 CB05 CD04 CD12 5F072 JJ09 YY06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復動方向両端部に往復動方向と平行な
    第一、第二の平行溝部を備えると共に両平行溝部を斜行
    溝部により繋いで形成されたカム溝を備えた往復動可能
    な枠体と、該枠体の往復動により前記カム溝に嵌入され
    た案内体を介し往復回動し得るようにした第一の動力伝
    達体と、該第一の動力伝達体の往復回動により往復回動
    し得るようにした第二の動力伝達体と、該第二の動力伝
    達体により往復回動し得るようにした被動力伝達体と、
    該被動力伝達体が嵌合された軸に片持ち状に取り付けら
    れたミラーホルダに反射面が前記軸の軸線と平行になる
    よう設けられた反射ミラーと、該反射ミラーがレーザ光
    を反射するよう切り替わった際に前記ミラーホルダを介
    して前記反射ミラーの前記軸周方向位置を調整し得るよ
    うにしたミラーホルダ位置調整装置とを備えたことを特
    徴とする光路切替装置。
  2. 【請求項2】 往復動方向両端部に往復動方向と平行な
    第一、第二の平行溝部を備えると共に両平行溝部を斜行
    溝部により繋いで形成されたカム溝を備えた往復動可能
    な枠体と、該枠体の往復動により前記カム溝に嵌入され
    た案内体を介し往復回動し得るようにした第一の動力伝
    達体と、該第一の動力伝達体の往復回動により往復回動
    し得るようにした第二の動力伝達体と、該第二の動力伝
    達体により往復回動し得るようにした被動力伝達体と、
    該被動力伝達体が嵌合された軸に片持ち状に取り付けら
    れたミラーホルダに反射面が前記軸の軸線と平行になる
    よう設けられた反射ミラーと、前記軸の軸線方向に対す
    る反射ミラーの傾斜角度を調整し得るようにしたミラー
    ホルダ角度調整装置とを備えたことを特徴とする光路切
    替装置。
  3. 【請求項3】 往復動方向両端部に往復動方向と平行な
    第一、第二の平行溝部を備えると共に両平行溝部を斜行
    溝部により繋いで形成されたカム溝を備えた往復動可能
    な枠体と、該枠体の往復動により前記カム溝に嵌入され
    た案内体を介し往復回動し得るようにした第一の動力伝
    達体と、該第一の動力伝達体の往復回動により往復回動
    し得るようにした第二の動力伝達体と、該第二の動力伝
    達体により往復回動し得るようにした被動力伝達体と、
    該被動力伝達体が嵌合された軸に片持ち状に取り付けら
    れたミラーホルダに反射面が前記軸の軸線と平行になる
    よう設けられた反射ミラーと、該反射ミラーがレーザ光
    を反射するよう切り替わった際に前記ミラーホルダを介
    して前記反射ミラーの前記軸周方向位置を調整し得るよ
    うにしたミラーホルダ位置調整装置と、前記軸の軸線方
    向に対する反射ミラーの傾斜角度を調整し得るようにし
    たミラーホルダ角度調整装置とを備えたことを特徴とす
    る光路切替装置。
  4. 【請求項4】 第一の動力伝達体が固設された動力伝達
    体取り付け軸に、第二の動力伝達体を、前記動力伝達体
    取り付け軸に対し相対的に回動し得るよう外嵌し、前記
    第二の動力伝達体に、反射ミラーがレーザ光を反射する
    よう切り替わった際に前記第一の動力伝達体の回動方向
    とは逆の方向へ、前記第一の動力伝達体を押圧して前記
    第二の動力伝達体と被動力伝達体との噛合部のガタをな
    くし得るようにした押圧装置を設けた請求項1〜3のい
    ずれかに記載の光路切替装置。
  5. 【請求項5】 反射ミラーが取り付けられた軸の両端部
    に、冷媒を流通させるためのホースが接続されたスイベ
    ル継ぎ手を接続した請求項1〜4のいずれかに記載の光
    路切替装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117806026A (zh) * 2024-02-28 2024-04-02 安徽瑞控信光电技术股份有限公司 高精度光束切换装置及快反镜

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