JP2007232691A - レーザー墨出し器の微調整機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】遠くの照射対象面では、ライン光が微少量ずつ移動するようにして微調整を容易にし、近い照射対象面では、微調整部材の動作量に対してライン光の移動量を比確的多くして、微調整の迅速化を図ったレーザー墨出し器の微調整機構を得る。
【解決手段】レーザー墨出し器本体が取り付けられ固定ベース10に対して回転可能な回転ベース20と、回転ベース20の回転位置を微調整するための微調整部材40を備える。微調整部材40は、ねじにガイドされて進退可能に固定ベース10に捩じ込まれ、固定ベース10にはカム軸17が固着されカム軸17を中心にして回転可能にカム50が支持され、カム50は微調整部材40に当接する向きに付勢され、回転ベース20をカム50に当接する向きに回転付勢する回転ベース付勢部材30を具備し、カム軸17とカム50との相対位置関係を変えることができる変動比切り換え機構60を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築現場などにおいて、墨出し用のレーザー光を、壁、天井、床などの照射対象面に投光するレーザー墨出し器の微調整機構に関するもので、特に、墨出し器本体から照射対象面までの距離に応じて、微調整部材の作動量に対する投光位置の変動率を切り換えることを可能にして、使い勝手を高めたものである。
レーザー墨出し器はレーザー光源として一般に半導体レーザーが用いられている。半導体レーザーから出射されるレーザー光は拡散光であるため、これをコリメータレンズによってほぼ平行光束とし、これを円柱状のロッドレンズに透過させることにより一方向にのみ拡散させ、これを壁、天井、床などの照射対象面に投光して、レーザー光による鉛直線あるいは水平線を引くようにしたのがレーザー墨出し器である。
レーザー墨出し器を建築現場などで使用する場合、レーザー光を目標位置に高い精度で照射する必要がある。特に、垂直方向のレーザーラインの投光位置が目標位置からずれている場合は、投光位置を変えてずれを修整する必要がある。レーザーラインの投光位置を変えるには、その都度レーザー墨出し器の向きを微調整必要がある。
レーザー墨出し器の向きを微調整する場合、レーザー墨出し器の設置基準点、すなわち、地墨点が動くことなく、地墨点を回転中心としてレーザー墨出し器本体が回転するものであることが要求される。これに加えて、レーザー墨出し器から例えば10mあるいはそれ以上離れた照射対象面において垂直ライン光の照射位置を調整する必要がある場合、レーザー墨出し器をごく僅かに回転角度調整しただけで、照射対象面においては垂直ライン光の照射位置が大きくずれ、照射位置を目標位置に正確に合わせるためには、作業者に極めて厄介な作業を強いることになるので、照射対象面における垂直ライン光の照射位置調整を容易に行なうことができるようにすることが望まれている。
そこで、レーザー墨出し器の回転角度を微調整するための機構が各種提案されている。
レーザー墨出し器における投光位置調整機構の公知例として、固定台と回転台と回転位置調節機構を有し、回転位置調節機構は、操作棒と、操作棒を操作することにより作動する歯車機構を有し、この歯車機構を介して回転台を回転させるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。歯車機構の減速比を大きくすることによって、操作棒の操作量に対する回転台の回転角度を微小化して、照射対象面におけるライン光の照射位置を微調整することを狙っている。
レーザー墨出し器における投光位置調整機構の別の公知例として、回転調整盤と移動体をバンドで連結し、回転調整盤に設けた調整軸の回転によりねじを直線移動させるように構成し、上記ねじの直線運動を上記バンドで回転調整盤に伝達して回転調整盤を回転させるようにした調整機構も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1、特許文献2記載の発明はいずれも、調整部材の操作量に対し墨出し器本体を微少角度回転させることによって、ライン光の照射位置の微調整を可能にするというものである。
しかしながら、調整部材の一定の操作量による墨出し器本体の回転角度は一定であるから、墨出し器本体から照射対象面までの距離Lに応じて、調整部材の一定の操作量によるライン光の移動量が異なる。したがって、例えば、上記距離Lが6〜7mまでであれば調整部材の操作によってライン光の照射位置の微調整が可能であったとしても、距離Lが例えば10m以上になると、調整部材の一定の調整量に対して照射位置におけるライン光の移動量が大きすぎて、照射位置の微調整が難しくなる、という問題点がある。
また、特許文献1、特許文献2記載の発明を含めて、従来のレーザー墨出し器の微調整機構はいずれも、調整部材の回転角度に対して回転ベースの回転角度を微小にするという工夫が不十分であり、調整部材の調整動作によって墨出し器本体から遠く離れた照射対象面におけるライン光がふらつき、微妙な投光位置調整が難しいという難点がある。
特開2000−234931号公報 特開2004−309211号公報
本発明は、墨出し器本体から遠く離れた照射対象面においても、微調整部材の一定の動作量に対してライン光が微少量ずつ移動するようにして微調整を容易にすること、かつ、墨出し器本体に近い照射対象面においては、微調整部材の一定の動作量に対してライン光照射位置の微調整に支障がない程度にライン光の移動量を比確的多くして、微調整の迅速化を図ることができるレーザー墨出し器の微調整機構を提供することを目的とする。
本発明はまた、微調整部材の動作によるライン光のふらつきをなくすことにより、微妙な投光位置調整を容易に行うことができるレーザー墨出し器の微調整機構を提供することを目的とする。
本発明は、固定ベースと、レーザー墨出し器本体が取り付けられていて固定ベースに対して回転可能な回転ベースと、固定ベースに対する回転ベースの回転位置を微調整するための微調整部材と、を備えているレーザー墨出し器の微調整機構であって、微調整部材は、回転することによってねじにガイドされて進退可能に固定ベースに捩じ込まれており、固定ベースにはカム軸が固着されていてこのカム軸を中心にして回転可能にカムが支持され、上記カムは微調整部材に当接する向きに付勢され、回転ベースを上記カムに当接する向きに回転付勢する回転ベース付勢部材を具備し、上記カム軸とカムとの相対位置関係を変えることができる変動比切り換え機構を具備することを最も主要な特徴とする。
変動比切り換え機構は、固定ベースに捩じ込まれた変動比切り換えねじを有してなり、固定ベースに対する変動比切り換えねじの進退によってカム軸に対するカムの相対位置関係が変わるように構成するとよい。
回転ベース付勢部材は、回転ベースを回転付勢するとともに、回転付勢された回転ベースがカムに当接することにより、カムを微調整部材に当接させる向きに付勢するとよい。
微調整部材を回転させると、微調整部材はねじにガイドされて固定ベースに対して進退し、この微調整部材の進退に伴ってカムがカム軸を中心に回転する。カムの回転によって、カムと回転ベースとの当接位置とカム軸との距離が変化し、回転ベースが回転してレーザー光の投光方向が変化して照射対象面におけるレーザー光の投光位置が変化する。微調整部材は固定ベースに対しねじにリードされて進退するので、微調整部材の回転量に対する微調整部材の進退量は僅かであり、この微調整部材の僅かな進退量によってカムを回転させ、さらに、カムの揚程(リフト)によって回転ベースを回転させるため、カムの回転角度に対する回転ベースの回転量(回転角度)を小さくすることができる。よって、微調整部材の回転量に対する回転ベースおよびこれに取り付けられている墨出し器本体の回転角度をごく小さくすることができ、墨出し器本体から遠く離れた照射対象面であっても、ライン光の投光位置を容易に微調整することができる。
墨出し器本体の近くに照射対象面がある場合、微調整部材の回転量に対して回転ベースの回転角度があまりにも小さいと、ライン光の投光位置を目標位置に微調整するのに時間を要し、能率的な微調整ができない。本発明は、カム軸とカムとの相対位置関係を変えることができる変動比切り換え機構を具備しているので、墨出し器本体の近くに照射対象面がある場合は、変動比切り換え機構を操作して、カムの回転角度に対し回転ベースが比較的大きく回転するように、カム軸とカムとの相対位置関係を切り換える。こうすることによって、能率的な微調整を行うことができる。
変動比切り換え機構の構成を、固定ベースに捩じ込まれた変動比切り換えねじを有し、固定ベースに対する変動比切り換えねじの進退によってカム軸に対するカムの相対位置関係が変わるようにしておけば、墨出し器本体から照射対象面までの距離Lに応じて、カム軸とカムとの相対位置関係を連続的に切り換えることができ、そのときそのときの上記距離Lに対応して、カム軸に対するカムの相対位置関係を切り換えることにより、変動比切り換え機構の操作量に対する回転ベースの適正な回転量となるように設定することができる。
回転ベース付勢部材は、回転ベースを回転付勢するとともに、回転付勢された回転ベースがカムに当接することにより、カムを微調整部材に当接させる向きに付勢するように構成しておけば、カムを微調整部材に当接させるための付勢部材を別の部材として設ける必要がなく、部品数の増加を防ぐことができる。また、カムは微調整部材に当接する向きに、回転ベースはカムに当接する向きに付勢されているため、微調整部材のバックラッシュによる悪影響、すなわち、微調整時に照射対象面においてライン光がふらつくという不具合を防止することができる。
以下、本発明にかかるレーザー墨出し器の微調整機構の実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1および図2は、本発明にかかるレーザー墨出し器の微調整機構の実施例を示す要部の一部断面平面図であって、変動比切り換え機構が互いに異なった位置にある場合の各部の動作を示している。図3は上記実施例の要部の縦断面図である。
図1乃至図3において、符号10は固定ベースを示している。この固定ベース10は平面方向から見て円形をしていて、図3に示すように、底面側に下方に向かって突出した脚取付け部11を有している。脚取付け部11は周方向に等間隔で3箇所に設けられているが、図3では一つの脚取付け部11のみが図示されている。各脚取付け部11には半径方向内外に出入りすることができる脚35が取り付けられて三脚となっていて、三脚を外方に突出させ、三脚の先端を設置面に載せることによって固定ベース10を略水平方向の姿勢で設置することができるようになっている。固定ベース10は円形の中心孔80を有し、中心孔80の周囲に、かつ中心孔80と同心円をなす管軸12を有している。
固定ベース10には、上記管軸12と外周壁との間にリング状の溝15が形成されている。固定ベース10には溝15内において回転ベース20が載せられている。回転ベース20は、外形が円形で中心部に管軸21を有し、この管軸21の内周面が固定ベース10の管軸12の外周面に嵌っている。回転ベース20は、その管軸21の内周面が固定ベース10の管軸12の外周面をガイドとして、固定ベース10に対し回転可能となっている。回転ベース20の上にはレーザー墨出し器本体を支持するための支持板90が載せられ、回転ベース20に固着されている。固定ベース10の外周縁部上面にはリング状の回転ベース押え95が載せられてねじ止めされ、回転ベース押え95の内周側の約半分は上記支持板90の外周側上面にまで進出し、回転ベース20が固定ベース10から脱落することを防止している。回転ベース押え95と支持板90の内周側下面との間には、固定ベース10に対する回転ベース20およびこれと一体の支持板90の回転を許容するためのごく僅かな隙間が存在している。回転ベース20は、固定ベース10の中心孔80の中心を通る軸線を中心として回転することができる。固定ベース10の中心孔80の中心を通る軸線上に、レーザー墨出し器本体から下方の床面に向かって投射される地墨点が存在するように調整されている。支持板90は、回転ベース20に対してその上面上を摺動することによって前後左右に例えば3mm程度相対移動可能となっていて、これによって地墨点を所定の位置に合わせることができ、また、三脚によって墨出し器を任意の位置に設置した後、墨出し器本体の位置調整を行うことができるようになっている。回転ベース20と支持板90の間にはグリスが介在していて、グリスの粘性により支持板90が回転ベース20に対して妄りに動かないように、かつ、上記のように支持板90の位置調整は可能となるように構成されている。
固定ベース10には、その外周壁を半径方向に貫通して微調整ねじブッシュ16が固定されている。微調整ねじブッシュ16は内周面に雌ねじが形成されていて、この雌ねじには微調整部材40の雄ねじ部42が捩じ込まれている。微調整部材40は、摘み41とこれと一体の上記雄ねじ部42からなり、摘み41を固定ベース10の外側に位置させてねじ部42が微調整ねじブッシュ16に捩じ込まれている。微調整部材40のねじ部42の先端は固定ベース10の溝15内に進出し、溝15内に配置されているカム50のアーム52の側面に当接している。カム50は円盤型の本体部分を有し、この本体部分の円弧の中心からずれた位置に、半径方向に長い長孔51を有し、本体部分から外方に一体に伸びた上記アーム52を有している。固定ベース10には、溝15の底部においてカム軸17が立てられていて、カム軸17にカム50の上記長孔51が嵌められている。カム50は、カム軸17に対する長孔51の空間的余裕の範囲内で移動することができる。カム50は、以上のように構成されることによって、偏心カムとして機能し、また、長孔51内でのカム軸17の位置が変化することによってカム50の回転中心が変化するようになっている。
回転ベース20は下面側に半径方向外側に向かって伸び出たアーム状の突堤22を一体に有している。固定ベース10には上記突堤22の近くにばね受け18が一体に形成されていて、ばね受け18には、回転ベース付勢部材としての圧縮コイルばね30が落とし込まれ、圧縮コイルばね30の先端は上記突堤22に圧接している。圧縮コイルばね30の蓄勢力によって突堤22が押され、回転ベース20は図1において反時計方向に回転付勢されている。この回転ベース20の回転付勢力によって突堤22がカム50の本体部分に圧接し、カム50に対する押圧力が作用している。この押圧力の向きは図1に矢印Aで示すように突堤22の進出方向に対し直交する方向である。この押圧力が働く方向に対し、前記カム軸17の位置は、固定ベース10および回転ベース20の半径方向外側に位置している。これによって、上記圧縮コイルばね30の蓄勢力を源とする押圧力が、カム50に対しては、カム軸17を回転中心としてカム50を図1において時計方向に回転させる付勢力として作用している。この付勢力によるカム50の回転は、カム50のアーム52が微調整部材40の先端に当接することによって規制されている。このように、圧縮コイルばね30は、回転ベース20をカム50に当接させる向きに回転付勢する回転ベース付勢部材として機能するとともに、カム50を時計方向に回転付勢する付勢部材としても機能している。
固定ベース10には、微調整部材40の近傍において、上記カム軸17とカム50との相対位置関係を変えることができる変動比切り換え機構60が設けられている。変動比切り換え機構60は、変動比切り換えねじからなり、摘み61とこれと一体のねじ部62で構成されている。ねじ部62は固定ベース10の外周壁に形成された雌ねじにねじ込まれ、摘み61はこれを手動で回転操作することができるように固定ベース10の外側に位置している。上記ねじ部62の中心軸線の延長線上にカム軸17の中心が位置するように、また、カム50の長孔51の長手方向がねじ部62の中心軸線の延長線と略一致するように配置されている。カム50の本体部分を挟んで変動比切り換え機構60の反対側には、カム50の本体部分を変動比切り換え機構60に当接させるカム付勢部材としての板ばね65が取り付けられている。板ばね65は半円弧状に屈曲されていて、その一端部は回転ベース20の管軸21の外周面にねじ止めによって固定され、他端部は自由端となっている。板ばね65は円弧状の屈曲部が圧縮された状態でカム50の本体部分に当接するとともに、上記自由端部が管軸21の外周面に当接することにより、カム50の本体部分を変動比切り換え機構60の方に向かって押し動かすように付勢している。この付勢力によるカム50の移動は、カム50の本体部分が変動比切り換え機構60を構成するねじ部62の先端に当たることによって規制されている。図1と図2とでは、固定ベース10に対する変動比切り換え機構60の進退位置が異なっていて、これによって、カム軸17に対するカム50の本体部分の位置も異なっている。
図3に示すように、回転ベース20の上には、レーザー墨出し器本体を支持するための支持板90が載せられ、支持板90は回転ベース20と一体に回転するようになっている。支持板90上には墨出し器本体を構成するケース70が一体に取り付けられ、ケース70内に一体に取り付けられたマウント71上にやぐら72が取り付けられている。やぐら72によってジンバル機構74が保持されている。ジンバル機構74は周知の機構であって、図3に示す例では、外枠75と、外枠75によって支持された水平方向の軸76と、この軸76によって揺動可能に支持された内枠77と、内枠77によって上記軸76と直交する方向に支持された第2の軸78を有してなる。この第2の軸78によって振り子90が揺動可能に支持され、この振り子90に、垂直ライン投光用のレーザー光源ユニット91、あるいは水平ライン投光用のレーザー光源ユニット92、さらには地墨投光用のレーザー光源ユニットなどが取り付けられている。各レーザー光源ユニットの構造、その取付け構造などは、周知の構造を採用すればよいので、これ以上の詳細な説明は省略する。また、図3に示す例では、外部から加わる衝撃によってジンバル機構74が受けるダメージを軽減するために、マウント71の取付け部、ジンバル機構74を構成する各軸76,78の支持部に緩衝部材を組み込むとともに、やぐら72の上端から上方に伸ばしたマウント部材94を、緩衝部材95を介してケース70の天井面に結合している。ただし、緩衝部材を組み込むことは本発明の必須の構成要件ではないので、その詳細な説明は省略する。
次に、以上説明したレーザー墨出し器の微調整機構の実施例につきその動作を説明する。図1、図2からわかるように、微調整部材40の摘み41を正逆転させることにより、微調整部材40はそのねじ部のリードによって固定ベース10の半径方向に進退する。微調整部材40が固定ベース10の内方に向かって移動するときは、微調整部材40の先端がカム50のアーム52を押し、カム50の本体部分を、圧縮コイルばね30による付勢力に抗して、カム軸17を中心にして反時計方向に回転させる。カム50は偏心カムとして作用し、回転ベース20の突堤22を圧縮コイルばね30による付勢力に抗して押し動かし、回転ベース20を、固定ベース10の管軸12の周りに時計方向に回転させる。微調整部材40を逆向きに回転させて微調整部材40を固定ベース10の外側に向かって移動させると、圧縮コイルばね30による付勢力でカム50はカム軸17を中心に時計方向に回転する。このカム50の回転によってカム50の本体部分のカム面が回転ベース20の突堤22から逃げる向きに移動し、回転ベース20が圧縮コイルばね30による付勢力で反時計方向に回転する。
このように、回転ベース20が回転すると、回転ベース20と一体のレーザー墨出し器本体も回転するので、レーザー墨出し器本体内に組み込まれているレーザー光源ユニットからのレーザー光照射方向も変化し、照射対象面におけるライン光の投光位置が変化し、ライン光の投光位置を微調整することができる。固定ベース10に対する微調整部材40の進退はねじのリードによって行なわれるため、微調整部材40の回転角度の割にはその進退量は小さい。これに加えて、微調整部材40の進退によってカム50を回転させ、カム50の揚程(リフト)によって回転ベース20を回転させる構成となっているため、微調整部材40の回転角度に対する回転ベース20の回転量をごく僅かな量とすることができ、照射対象面におけるライン光投光位置の微調整が容易になる。
また、カム50と回転ベース20は圧縮コイルばね30によって常時一方向に付勢されているため、微調整部材40を正逆回転させるときのバックラッシュがなく、ライン光投光位置の微調整時に投光位置のふらつきがなく、ライン光が安定した状態で投光位置の調整を行うことができる。
既に述べたとおり、レーザー墨出し器本体を一体に支持している支持板90は回転ベース20の上面上を一定の範囲で前後左右に摺動可能となっているので、回転ベース20の回転中心軸線が地墨点を通るように調整することができる。回転ベース20の回転中心軸線が地墨点を通っている状態で微調整部材40を操作し、ライン光の投光位置を微調整しても、地墨位置がずれることはない。
図1に示す動作態様は、変動比切り換え機構60のねじ部62が固定ベース10の内方に向かって限界位置まで進出した態様である。この動作態様では、上記ねじ部62でカム50の本体部分が押され、この本体部分が板ばね65による付勢力に抗して固定ベース10の内方に向かって移動させられている。その結果、カム軸17を中心としたカム50の回転角度に対するカム50のリフト量が比較的大きい動作態様となっている。すなわち、カム50の回転による回転ベース20の回転方向への変動比が大きいほうに切り換えられている状態にある。したがって、この動作態様は、墨出し器本体から照射対象面までの距離が比較的短い条件の下での使用に適しており、ライン光投光位置の調整を迅速に行うことができる。
墨出し器本体から照射対象面までの距離が例えば10mあるいはそれ以上というように比較的長い場合は、微調整部材40の操作量に対する回転ベース20の回転角度が微小量となるように切り換えることが望ましい。そこで、図2に示すように、変動比切り換え機構60のねじ部62が固定ベース10の外方に向かって後退するように摘み61を回転操作する。これによって、カム50の本体部分が板ばね65の付勢力で固定ベース10の外側に向かって移動させられ、カム軸17の位置が、カム50の本体部分の中心位置に近づき、カム軸17を中心としたカム50の回転角度に対するカムのリフト量が比較的小さい動作態様となる。すなわち、カム50の回転による回転ベース20の回転方向への変動比が小さくなるように切り換えられる。この動作態様では、微調整部材40の回転操作角度に対する回転ベース20の回転角度が小さくなり、墨出し器本体から照射対象面までの距離が比較的長い場合であっても、ライン光の投光位置をふらつくことなく安定した状態で移動させることができ、投光位置調整を容易に行うことができる。図2に示す動作態様では、板ばね65の付勢力で、カム50の本体部分がその長孔51で許容される移動範囲の限界位置まで移動し、カム50の回転角度に対するリフト量が最も小さくなっている。
図示の実施例では、変動比切り換え機構60を、ねじのリードによって進退する機構としている。かかる構成にすれば、カム軸17とカム50との相対位置関係が連続的に変化し、微調整部材40の操作量に対する回転ベース20の回転角度比が連続的に変化する。したがって、墨出し器本体から照射対象面までの距離に応じて上記回転角度比を連続的に変化させ、上記距離に応じた適正な回転角度比に設定することができる利点がある。
もっとも、カム軸17とカム50との相対位置関係が連続的に変化するように構成することは、本発明の必須の構成要件ではなく、上記相対位置関係を高低2段階に、またはそれ以上に段階的に切り換えるようにしてもよい。
図示の実施例では、圧縮コイルばね30を、回転ベース20をカム50に当接する向きに回転付勢する回転ベース付勢部材としての機能のほかに、カム50の回転付勢部材としても機能するように、機能を兼用させているが、カム50を回転付勢する部材として、圧縮コイルばね30とは別の付勢部材を用いてもよい。ただし、図示の実施例によれば、付勢部材を少なくすることができる利点がある。
また、上記圧縮コイルばね30は、これを引張りコイルばねとしてもよいし、板ばねで構成してもよく、その他適宜の付勢手段を用いてもよい。
カム50を変動比切り換え機構60に当接させる向きに付勢する部材も、板ばね65に限られるものではなく、適宜の付勢手段を用いてもよい。
微調整部材40を構成するねじ部42は、これをモータ、例えばステッピングモータで回転駆動するようにしてもよい。このような構成にすれば、レーザーライン光の投光面において投光位置のずれを確認しながらずれを修正する向きへの信号を発信し、墨出し器本体側でこの信号を受信して、ずれを修正する向きにモータを回転制御することが可能となり、レーザー墨出し器の微調整作業が極めて簡単になる。
本発明は、レーザー墨出し器を微小角度ずつ回転させて投光位置を精度よく微調整するものである。レーザー墨出し器は、墨出し器本体の位置を変えることなく、その場で大きく回転させて、投光位置そのものを大きく変えることができるようにした回転機構を備えたものもあるが、本発明にかかる微調整機構を備えたレーザー墨出し器において、上記のような回転機構を備えるか否かは任意である。
本発明にかかるレーザー墨出し器の微調整機構の実施例の要部を一部断面で示す平面図である。 上記実施例の異なる作動態様を図1に準じて示す平面図である。 上記実施例の要部と墨出し器本体の一部を概略的に示す縦断面図である。
符号の説明
10 固定ベース
12 突堤
15 溝
17 カム軸
20 回転ベース
30 回転ベース付勢部材としての圧縮コイルばね
40 微調整部材
41 摘み
42 ねじ部
50 カム
51 長孔
60 変動比切り換え機構
61 摘み
62 軸部
65 板ばね

Claims (10)

  1. 固定ベースと、レーザー墨出し器本体が取り付けられていて固定ベースに対して回転可能な回転ベースと、固定ベースに対する回転ベースの回転位置を微調整するための微調整部材と、を備えているレーザー墨出し器の微調整機構であって、
    微調整部材は、回転することによってねじにガイドされて進退可能に固定ベースに捩じ込まれており、
    固定ベースにはカム軸が固着されていてこのカム軸を中心にして回転可能にカムが支持され、
    上記カムは微調整部材に当接する向きに付勢され、
    回転ベースを上記カムに当接する向きに回転付勢する回転ベース付勢部材を具備し、
    上記カム軸とカムとの相対位置関係を変えることができる変動比切り換え機構を具備するレーザー墨出し器の微調整機構。
  2. 回転ベースは、固定ベースの管軸の外周面に回転可能に嵌められている請求項1記載のレーザー墨出し器の微調整機構。
  3. 変動比切り換え機構は、固定ベースに捩じ込まれた変動比切り換えねじを有してなり、固定ベースに対する変動比切り換えねじの進退によってカム軸に対するカムの相対位置関係が変わるように構成されている請求項1記載のレーザー墨出し器の微調整機構。
  4. 回転ベース付勢部材は、回転ベースを回転付勢するとともに、回転付勢された回転ベースがカムに当接することにより、カムを微調整部材に当接させる向きに付勢する請求項1記載のレーザー墨出し器の微調整機構。
  5. カムは、円形のカム本体を有し、円の中心からずれた位置でカム軸により支持されている請求項1記載のレーザー墨出し器の微調整機構。
  6. カムは、円形のカム本体に半径方向に長い長孔を有し、この長孔の範囲内でカム軸とカムとの相対位置関係を変えることができる請求項5記載のレーザー墨出し器の微調整機構。
  7. カムは、円形のカム本体から外方に伸びるアームを有し、このアームに微調整部材が当接している請求項5記載のレーザー墨出し器の微調整機構。
  8. カムを変動比切り換え機構に当接させるカム付勢部材を有する請求項1記載のレーザー墨出し器の微調整機構。
  9. 回転ベースの回転中心は、レーザー墨出し器の地墨点と一致している請求項1記載のレーザー墨出し器の微調整機構。
  10. 調整部材は、固定ベースの外側から回転操作するための摘みを有する請求項1記載のレーザー墨出し器の微調整機構。
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