JP2001091504A - 半導体基板表面の不純物の分析方法 - Google Patents

半導体基板表面の不純物の分析方法

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JP2001091504A
JP2001091504A JP27053199A JP27053199A JP2001091504A JP 2001091504 A JP2001091504 A JP 2001091504A JP 27053199 A JP27053199 A JP 27053199A JP 27053199 A JP27053199 A JP 27053199A JP 2001091504 A JP2001091504 A JP 2001091504A
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semiconductor substrate
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chip
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Sachiko Yanagi
佐知子 柳
Makiko Katano
真希子 片野
Hiromi Sasaki
裕美 佐々木
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Toshiba Corp
Toshiba Electronic Device Solutions Corp
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Toshiba Corp
Toshiba Microelectronics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定ごとの測定値のばらつきを較正すること
ができ、測定されるサンプルの定量精度を向上させるこ
とが可能な半導体基板表面の不純物の分析方法を提供す
ること。 【解決手段】 一定量の標準物質を含む標準試料と、一
定量の較正物質を含む較正試料とを、同時に加熱脱離−
GC/MS測定に供する第1の測定工程、表面に不純物
を吸着した半導体基板と、一定量の較正物質を含む較正
試料とを、同時に加熱脱離−GC/MS測定に供する第
2の測定工程、および前記第1の測定工程の測定結果と
前記第2の測定工程の測定結果から、前記半導体基板表
面に吸着した不純物を定量する工程を具備することを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板表面に
吸着した不純物の種類及び量を分析する方法に係り、特
に、加熱脱離−GC/MSを用いた半導体基板表面の不
純物の分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体ウエハ表面に吸着した有機
物を、加熱脱離−GC/MS測定法を用いて分析する方
法が知られている。この分析方法により半導体ウエハ表
面の有機物の定量分析を行う場合、既知量のDOP(ジ
オクチルフタレート)、炭化水素などの定量用の標準物
質をブランクウエハ上に滴下し、これを加熱脱離−GC
/MS測定装置により測定し、次いで、サンプルウエハ
表面の有機物を加熱脱離−GC/MS測定装置により測
定し、これらの測定結果を比較することにより、サンプ
ルウエハ表面に吸着された有機物量を算出していた。
【0003】このような分析方法では、標準物質は数n
gから数百ng程度と極微量であるため、極微量を正確
に量りとるため、溶媒を用いて希釈し、標準溶液を作製
する必要がある。溶媒としては、測定時に標準物質のピ
ークを妨害しない有機物を使用する。
【0004】図11に示すように、所定量の標準物質を
溶媒で希釈して作製した定量用の標準溶液101を、マ
イクロシリンジ103を用いて、一定量(例えば数μ
l)をブランクウエハ102に滴下する。ここで、ブラ
ンクウエハとは、洗浄したシリコンまたはガラス基板等
を指す。
【0005】次いで、定量用の標準溶液101を滴下し
たブランクウエハ102を、加熱脱離−GC/MS測定
装置に入れ、測定を行い、定量用の標準溶液101中の
標準物質について計測する。
【0006】次に、サンプルウエハを加熱脱離−GC/
MS測定装置に入れ、測定を行い、サンプルウエハ表面
の有機物について計測する。そして、これら2つのデー
タを比較することにより、サンプルウエハ表面の有機物
の定量値を算出していた。
【0007】このような分析方法では、装置感度や測定
条件は、測定ごとに変動するため、測定値を較正する必
要がある。しかし、従来の溶媒で希釈して導入する方法
では、多量にある溶媒のピークが微量のサンプルのピー
クと重なり、サンプルピークが溶媒ピークに埋もれてし
まう。このため、従来の溶媒希釈法では、測定ごとの較
正を行うことが出来ず、測定値の精度が悪いという問題
がある。
【0008】また仮に、溶媒によるサンプルピークの妨
害を無視して、溶媒で希釈した較正物質をサンプルに滴
下した場合、測定毎に大量の溶媒が検出器に導入される
ことになり、装置の劣化を促進してしまう。更に、溶媒
で希釈する方法では、サンプルに滴下する際のスピード
やタイミングの相違により誤差が生じやすく、常に一定
量を導入することが困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
半導体基板表面の不純物の分析方法によると、溶媒の影
響や、較正物質の導入量の再現性が低い等の理由から、
測定装置や測定条件の較正ができないため、定量の精度
が悪いという問題があった。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、その目的は、測定ごとの測定値のばらつきを較正す
ることができ、測定されるサンプルの定量精度を向上さ
せることが可能な、加熱脱離−GC /MS測定法を用
いた半導体基板表面の不純物の分析方法を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明は、一定量の標準物質を含む標準試料と、一
定量の較正物質を含む較正試料とを、同時に加熱脱離−
ガスクロマトグラフィーまたは加熱脱離−ガスクロマト
グラフィー/質量分析に供する第1の測定工程、表面に
不純物を吸着した半導体基板と、一定量の較正物質を含
む較正試料とを、同時に加熱脱離−ガスクロマトグラフ
ィーまたは加熱脱離−ガスクロマトグラフィー/質量分
析に供する第2の測定工程、および前記第1の測定工程
の測定結果と前記第2の測定工程の測定結果から、前記
半導体基板表面に吸着した不純物を定量する工程を具備
することを特徴とする半導体基板表面の不純物の分析方
法を提供する。
【0012】本発明の半導体基板表面の不純物の分析方
法においては、前記第1の測定工程の測定結果と前記第
2の測定工程における半導体基板の測定結果から、前記
半導体基板表面に吸着した不純物量を較正し、かつその
較正値から、前記標準試料についての前記第1の測定工
程の測定結果を用いて、前記不純物を定量することが出
来る。
【0013】本発明の方法において、一定量の較正物質
を含む較正試料は、以下の方法により作製することが出
来る。
【0014】(1)較正物質を含む溶液に較正試料用基
板を浸漬した後、乾燥させる方法。
【0015】(2)較正試料用基板上に較正物質を含む
溶液を滴下した後、乾燥させる方法。
【0016】(3)較正試料用基板を較正物質の蒸気中
に一定時間さらす方法。
【0017】本発明の方法において、較正物質として
は、有機物を用いることが出来、有機物としては、脂肪
酸のLB膜、シラザン系有機物、およびシランカップリ
ング剤からなる群から選ばれた1種を用いることが出来
る。
【0018】また、較正試料用基板としては、シリコン
基板、石英チップ、セラミックチップ、および金属チッ
プからなる群から選ばれた1つを用いることが出来る。
【0019】なお、本発明において使用される加熱脱離
−GCとは、サンプルの表面に吸着した有機物を加熱し
て脱着させ、これをガスクロマトグラフィーにより各成
分に分離し、定量する方法であり、加熱脱離−GC /
MSとは、加熱脱離−GCと質量分析(MS)とを組合
せたものである。
【0020】本発明における加熱脱離−GC測定に使用
される検出器としては、質量検出器の他に、熱伝導度検
出器、水素炎イオン化検出器、電子捕獲検出器、炎光光
度検出器等が挙げられる。
【0021】半導体ウエハー表面に吸着されており、本
発明の方法により分析される有機物として、以下のもの
が挙げられる。DEP(ジエチルフタレート)、DBP
(ジブチルフタレート)、TBP(トリブチルホスフェ
ート)、DOA(ジオクチルアジペート)、DOP(ジ
オクチルフタレート)等のエステル類:これらは、プラ
スチックの添加剤であり、クリーンルームやプロセス装
置に使用される壁材、Oリング等から発生するものであ
る。
【0022】HC(炭化水素):トルエン、ヘキサン等
の溶媒や、デカン、ドデカン等のオイル状成分の総称で
ある。その他、シリコン系有機物、アミン類等もある。
【0023】以上のように構成される本発明の半導体基
板表面の不純物の分析方法によると、加熱脱離−GCま
たは加熱脱離−GC /MS測定において、測定値のば
らつきを較正することができるので、半導体基板サンプ
ルの定量精度を大幅に向上させることが可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。なお、全図面において、
共通する部分には、共通する参照符号を付す。
【0025】[第1の実施形態]図1〜図3を参照し
て、本発明の第1の実施の形態について説明する。
【0026】まず、半導体基板の加熱脱離−GC/MS
測定に用いる較正チップを作製する。図1に示すよう
に、例えばシリコンチップ10を1cm角ないし2cm
角程度に裁断する。この裁断されたシリコンチップ10
の上に、較正チップ用の較正物質11を一定量吸着さ
せ、較正チップ12を得る。
【0027】ここで、較正チップ用の較正物質11とし
て、アラキン酸、ステアリン酸等の脂肪酸を用いること
が出来る。これらは、従来用いられている定量用の標準
物質とは異なるものである。
【0028】較正物質の吸着は、本発明の方法では、液
体中の特定成分が固体表面に吸着する固液吸着や、気体
中の特定成分が固体表面に吸着する気固吸着等、吸着の
形は特に問うものではないが、本実施形態では、液体中
の特定成分が固体表面に吸着する固液吸着を用いた。
【0029】アラキン酸、ステアリン酸等の脂肪酸は、
水に浮かべると1分子の厚さを持つ膜が形成されるとい
う性質がある。本実施形態では、この性質を用いて、シ
リコンチップ10の表面にLB(Langmuir Blodget
t)膜を形成した較正チップ12を作製した。
【0030】即ち、図2に示すように、水14にアラキ
ン酸、ステアリン酸等の脂肪酸15を浮かべた溶液を用
意する。この溶液中にシリコンチップ10を一度浸漬す
る。この状態で、上述した脂肪酸の特性により、シリコ
ンチップ10の表面に1分子の厚さを有するLB膜が形
成される。
【0031】続いて、シリコンチップ10を溶液から引
き上げることにより、表面にさらにもう1分子の厚さを
有するLB膜が形成される。これで、シリコンチップ1
0上には、2分子の厚さを有するLB膜が形成されたこ
とになる。
【0032】以上のように、正確に2分子の厚さを有す
るLB膜が形成されることにより、シリコンチップ10
表面に吸着した脂肪酸の質量を求めることが出来るの
で、常に一定量の較正物質を付着させることができる。
また、任意に2n(nは正数)分子の厚さを持つ膜を付
着させることができる。
【0033】このように、2分子の厚さを有する膜が吸
着したシリコンチップ10を乾燥させることにより、較
正チップ12が作製された。
【0034】次に、このように作製された較正チップ1
2を用いて、サンプルウエハ表面の有機物の定量分析を
行う手順について説明する。
【0035】まず、同じポイントでサンプリングした2
つのサンプルウエハAとサンプルウエハBを準備し、こ
れらについてのみ、GC/MS測定を行う。その分析結
果を図4に示す。この図から、サンプルウエハAよりも
サンプルウエハBの方が多い有機物が検出されているこ
とがわかる。これがサンプリング時のバラツキなのか、
測定時のバラツキなのか、この測定結果のみでは判断す
ることが出来ない。
【0036】次いで、これらサンプルウエハAおよびB
のそれぞれの上に、図3に示すように、上述のように作
製した較正チップ12を載置し、両者について同時にG
C/MS測定を行う。その分析結果を図5に示す。図5
に示すように、各チャートの右側に、較正物質のピーク
が現れている。
【0037】そして、別途、DOP(ジオクチルフタレ
ート)や炭化水素などの定量用標準物質をブランクウエ
ハに滴下して、標準ウエハを作製し、この標準ウエハ上
に、上述と同一の量の較正物質を吸着させた較正チップ
12を載置し、同時にGC/MS測定を行う。その分析
結果を図6に示す。図6に示すように、各チャートの右
側に、較正物質のピークが現れている。
【0038】以上のようにして得た分析結果から、次の
ようにして、サンプルウエハ表面の有機物を定量する。
即ち、まず、較正物質の、標準物質較正用ピークエリア
とサンプル較正用ピークエリアの比を求め、これを用い
て、下記の式により、サンプルウエハのピークエリア
(合計)の較正を行う。
【0039】サンプルピークエリア較正値=サンプルピ
ークエリア(合計)×標準物質較正用ピークエリア/サ
ンプル較正用ピークエリア その計算結果を、各ピークエリアの値とともに、下記表
1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】このようにして得たサンプルピークエリア
較正値から、下記の式により、サンプルウエハ表面の有
機物の質量を求める。
【0042】有機物質量=サンプルピークエリア較正値
×標準物質質量(20ng)/標準物質ピークエリア
(10) 上記式から有機物質量を算出すると、サンプルウエハA
では105ng、サンプルウエハBでは107.2ng
であった。
【0043】ちなみに、較正を行わない場合の定量値を
算出すると、サンプルウエハAでは84ng、サンプル
ウエハBでは118ngと、大きなバラツキとなった。
【0044】このように、本発明では、較正チップ12
とサンプルウエハ13とを同時に全く同じ測定条件で測
定するので、得られた脂肪酸のLB膜のピークエリアか
らサンプルウエアの測定値を較正することができる。ま
た、両測定における較正チップの較正物質量が等しいこ
とを用いて、両測定の測定結果から、サンプルウエハを
定量用標準物質を元に定量することが可能である。
【0045】なお、以上説明した本発明の第1の実施形
態においては、シリコンチップ10の代わりに石英等の
セラミック、金属チップ等を用いても同様の効果が得ら
れる。
【0046】以上、本発明の第1の実施の形態による
と、ウエハ上に正確に一定量の較正物質を吸着した較正
チップを用いているため、溶媒による装置への悪影響を
防ぐことができる。また、較正物質を吸着させた較正チ
ップを用いることで、マイクロシリンジで滴下する方法
に比べて、操作の簡便化が図れると共に、再現性向上の
効果も認められる。
【0047】さらに、従来の溶媒で希釈する方法では、
較正物質とともに大量の溶媒が導入され、サンプルピー
クを妨害するために、サンプルと較正物質を同時に測定
することが出来なかった。しかし、本発明の較正チップ
12は、溶媒を予め除去してあり、サンプルと較正物質
の同時測定が可能となった。定量用標準溶液のピークエ
リア比を求めておくことで、毎回行っていた標準溶液の
測定を行う必要もなくなった。
【0048】[第2の実施形態]次に、図7を参照し
て、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0049】本発明の第2の実施形態は、較正チップの
別の作成方法であるので、ここでは較正チップの作製方
法についてのみ説明する。
【0050】図7に示すように、まずヘキサメチルジシ
ラザン等のジシラザン系試薬や、シランカップリング剤
などのウエハ表面疎水処理剤16を溶媒で希釈し、この
処理液中にシリコンチップ10を浸すことにより、シリ
コンチップ10の表面に有機物の層を形成する。
【0051】このシリコンチップ10の表面に付着する
有機物の量は、シリコンチップ10の表面積によって正
確に制御できるので、一定量の有機物が吸着したチップ
を簡単に作製することが出来る。
【0052】その後、前記処理剤を正確に一定量付着し
たシリコンチップ10を乾燥させることにより、較正チ
ップ12を得ることが出来る。
【0053】なお、本発明の第2の実施の形態において
は、シリコンチップ10の代わりに石英等のセラミッ
ク、金属チップ等を用いてもよい。
【0054】このようにして作製した較正チップ12を
用いることにより、第1の実施の形態と同様、サンプル
ウエハ表面の有機不純物の定量を簡単かつ正確に行うこ
とができる。
【0055】[第3の実施形態]図8を参照して、本発
明の第3の実施の形態について説明する。
【0056】本発明の第3の実施形態は、較正チップの
別の作成方法であるので、ここでは較正チップの作製方
法についてのみ説明する。
【0057】図8に示すように、まず較正物質として、
例えばリン酸エステル系の物質を、溶媒として例えばヘ
キサン等で希釈した較正チップ用の溶液17中に、シリ
コンチップ10を一定時間浸す。その結果、溶媒で希釈
された較正物質を一定量シリコンチップ10に付着させ
ることができる。
【0058】その後、シリコンチップ10を乾燥させる
ことにより、較正物質が一定量付着した較正チップ12
を得ることが出来る。
【0059】このシリコンチップ10の表面に付着する
有機物の量は、較正チップ用の溶液17の濃度、温度、
シリコンチップ10の表面積と浸す時間などの条件を決
めることにより、一定に制御することができるので、一
定量の有機物の定量を簡易かつ正確に行うことが出来
る。
【0060】なお、本発明の第3の実施の形態において
は、シリコンチップ10の代わりに石英等のセラミッ
ク、金属チップ等を用いてもよい。また、較正物質とし
てアジピン酸エステル系やフタル酸エステル系の物質を
用いることもでき、溶媒としてはアセトンやメタノール
を用いてもよい。
【0061】このようにして作製した較正チップ12を
用いることにより、第1の実施の形態と同様、サンプル
ウエハ表面の有機不純物の定量を簡単かつ正確に行うこ
とができる。
【0062】[第4の実施形態]図9を参照して、本発
明の第4の実施の形態を説明する。
【0063】本発明の第4の実施形態は、較正チップの
別の作成方法であるので、ここでは較正チップの作製方
法についてのみ説明する。
【0064】図9に示すように、較正チップ用の較正物
質11を溶媒で希釈した較正チップ用の溶液17をマイ
クロシリンジ103で計り取り、チップ10の表面に滴
下する。そして、乾燥させることにより、較正物質が一
定量付着した較正チップ12を得ることが出来る。
【0065】このシリコンチップ10の表面に付着する
較正物質の量は、マイクロシリンジ103により正確に
計り取ることにより、一定に制御することができるの
で、一定量の有機物の定量を簡易かつ正確に行うことが
出来る。
【0066】なお、本発明の第3の実施の形態において
は、シリコンチップ10の代わりに石英等のセラミッ
ク、金属チップ等を用いてもよい。
【0067】このようにして作製した較正チップ12を
用いることにより、第1の実施の形態と同様、サンプル
ウエハ表面の有機不純物の定量を簡単かつ正確に行うこ
とができる。
【0068】[第5の実施形態]図10を参照して、本
発明の第5の実施の形態を説明する。
【0069】本発明の第5の実施形態は、較正チップの
別の作成方法であるので、ここでは較正チップの作製方
法についてのみ説明する。
【0070】図10に示すように、まず空気18を満た
した密閉容器19を用意する。次に、この密閉容器19
中にシリコンチップ10と蒸気圧の低い較正チップ用の
較正物質11とを収容する。
【0071】この状態で蒸気圧の低い較正チップ用の較
正物質11として、例えばリン酸エステル系の物質を用
いたときは、微量であるが蒸発ガスが発生しており、シ
リコンチップ10に時間と共に較正チップ用の較正物質
11が堆積していくため、放置時間に比例して付着量が
決まることになる。この放置時間を一定にすることで、
シリコンチップ10への較正チップ用の較正物質11の
付着を一定量に制御することができる。
【0072】なお、本発明の第5の実施の形態において
は、シリコンチップ10の代わりに石英等のセラミッ
ク、金属チップ等を用いてもよい。また較正物質とし
て、アジピン酸エステル系やフタル酸エステル系の物質
を用いてもよい。
【0073】このようにして作製した較正チップ12を
用いることにより、第1の実施の形態と同様、サンプル
ウエハ表面の有機不純物の定量を簡単かつ正確に行うこ
とができる。
【0074】以上、本発明を第1〜第5の実施形態によ
り説明したが、本発明は、第1〜第5の実施形態に限ら
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変
形することが可能である。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
加熱脱離−GC /MS測定において、測定値のばらつ
きを較正することができるので、半導体基板サンプル表
面の不純物の定量精度を大幅に向上させることが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における較正チップ
の作製方法を示す図。
【図2】本発明の第1の実施の形態における較正チップ
の作製方法を示す図。
【図3】本発明の第1の実施の形態における較正チップ
及びサンプルウエハを示す図。
【図4】サンプルウエハAとサンプルウエハBについて
の、GC/MS測定の結果を示すチャート。
【図5】サンプルウエハAおよびBの上に較正チップ1
2を載置して同時にGC/MS測定を行った結果を示す
チャート。
【図6】標準ウエハ上に較正チップ12を載置して同時
にGC/MS測定を行った結果を示すチャート。
【図7】本発明の第2の実施の形態における較正チップ
の作製方法を示す図。
【図8】本発明の第3の実施の形態における較正チップ
の作製方法を示す図。
【図9】本発明の第4の実施の形態における較正チップ
の作製方法を示す図。
【図10】本発明の第5の実施の形態における較正チッ
プの作製方法を示す図。
【図11】従来の分析方法に係る標準溶液が滴下された
ブランクウエハを示す図。
【符号の説明】
10…シリコンチップ 11…較正チップ用の較正物質 12…較正チップ 13…サンプルウエハ 14…水 15…LB膜 16…ウエハ表面疎水化処理剤 17、20…較正チップ用の溶液 17’…定量用の標準溶液 18…空気 19…密封容器 102…ブランクウエハ 103…マイクロシリンジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 30/66 G01N 30/66 30/68 30/68 Z 30/70 30/70 30/72 30/72 A 30/88 30/88 A H01L 21/66 H01L 21/66 Z (72)発明者 片野 真希子 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 佐々木 裕美 神奈川県川崎市川崎区駅前本町25番地1 東芝マイクロエレクトロニクス株式会社内 Fターム(参考) 4M106 AA01 BA20 CA41 DH23 DH44 DH60

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一定量の標準物質を含む標準試料と、一定
    量の較正物質を含む較正試料とを、同時に加熱脱離−ガ
    スクロマトグラフィーまたは加熱脱離−ガスクロマトグ
    ラフィー/質量分析に供する第1の測定工程、 表面に不純物を吸着した半導体基板と、一定量の較正物
    質を含む較正試料とを、同時に加熱脱離−ガスクロマト
    グラフィーまたは加熱脱離−ガスクロマトグラフィー/
    質量分析に供する第2の測定工程、および前記第1の測
    定工程の測定結果と前記第2の測定工程の測定結果か
    ら、前記半導体基板表面に吸着した不純物を定量する工
    程を具備することを特徴とする半導体基板表面の不純物
    の分析方法。
  2. 【請求項2】前記第1の測定工程の測定結果と前記第2
    の測定工程における半導体基板の測定結果から、前記半
    導体基板表面に吸着した不純物量を較正し、かつその較
    正値から、前記標準試料についての前記第1の測定工程
    の測定結果を用いて、前記不純物を定量することを特徴
    とする請求項1に記載の半導体基板表面の不純物の分析
    方法。
  3. 【請求項3】前記一定量の較正物質を含む較正試料は、
    較正物質を含む溶液に較正試料用基板を浸漬した後、乾
    燥させることにより作製されることを特徴とする請求項
    1に記載の半導体基板表面の不純物の分析方法。
  4. 【請求項4】前記一定量の較正物質を含む較正試料は、
    較正試料用基板上に較正物質を含む溶液を滴下した後、
    乾燥させることにより作製されることを特徴とする請求
    項1に記載の半導体基板表面の不純物の分析方法。
  5. 【請求項5】前記一定量の較正物質を含む較正試料は、
    較正試料用基板を較正物質の蒸気中に一定時間さらすこ
    とにより作製されることを特徴とする請求項1に記載の
    半導体基板表面の不純物の分析方法。
  6. 【請求項6】前記較正物質が有機物であることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかの項に記載の半導体基板表
    面の不純物の分析方法。
  7. 【請求項7】前記較正試料用基板が、シリコン基板、石
    英チップ、セラミックチップ、および金属チップからな
    る群から選ばれた1つであることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれかの項に記載の半導体基板表面の不純物の
    分析方法。
  8. 【請求項8】前記較正物質が、脂肪酸のLB膜、シラザ
    ン系有機物、およびシランカップリング剤からなる群か
    ら選ばれた1種であることを特徴とする請求項1〜7の
    いずれかの項に記載の半導体基板表面の不純物の分析方
    法。
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