JPH06230002A - 金属イオンの濃縮定量方法 - Google Patents
金属イオンの濃縮定量方法Info
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- JPH06230002A JPH06230002A JP1455993A JP1455993A JPH06230002A JP H06230002 A JPH06230002 A JP H06230002A JP 1455993 A JP1455993 A JP 1455993A JP 1455993 A JP1455993 A JP 1455993A JP H06230002 A JPH06230002 A JP H06230002A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】濃縮に要する時間が短く、かつ、濃縮倍率が10
3倍以上の高倍率で、得られた濃縮液中複数成分を同時
に測定できる濃縮定量方法を提供する。 【構成】金属イオンを含有する試料水溶液に錯化剤を添
加して錯体を形成させ、フッ素系界面活性剤及び水溶性
極性溶媒を添加した後、pH 調整剤で所定の pH に調整
することにより分離するフッ素系界面活性剤を含む有機
液相中に上記金属錯体を濃縮し、該濃縮液中の金属成分
の濃度をイオン対クロマトグラフ法、キャピラリー電気
泳動法、プラズマ発光分析法、プラズマ質量分析法、原
子吸光光度法もしくは全反射蛍光X線分析法により測定
する。 【効果】低濃度の金属イオンを103倍以上の高倍率に濃
縮し、検出下限1pptの高感度で多元素を同時に測定す
ることができる。半導体製造プロセスに用いる、シリコ
ンウェハ表面の金属汚染濃度を1010atoms/cm2以下に管
理することが可能となる。
3倍以上の高倍率で、得られた濃縮液中複数成分を同時
に測定できる濃縮定量方法を提供する。 【構成】金属イオンを含有する試料水溶液に錯化剤を添
加して錯体を形成させ、フッ素系界面活性剤及び水溶性
極性溶媒を添加した後、pH 調整剤で所定の pH に調整
することにより分離するフッ素系界面活性剤を含む有機
液相中に上記金属錯体を濃縮し、該濃縮液中の金属成分
の濃度をイオン対クロマトグラフ法、キャピラリー電気
泳動法、プラズマ発光分析法、プラズマ質量分析法、原
子吸光光度法もしくは全反射蛍光X線分析法により測定
する。 【効果】低濃度の金属イオンを103倍以上の高倍率に濃
縮し、検出下限1pptの高感度で多元素を同時に測定す
ることができる。半導体製造プロセスに用いる、シリコ
ンウェハ表面の金属汚染濃度を1010atoms/cm2以下に管
理することが可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子部品製造プロセスで
使用される薬剤、水、各種洗浄液中の低濃度金属イオン
の濃縮測定方法に係り、特に、濃縮操作時間が短くかつ
濃縮倍率が高く、しかも複数の目的成分を同時に測定す
ることのできる金属イオンの濃縮測定方法に関する。
使用される薬剤、水、各種洗浄液中の低濃度金属イオン
の濃縮測定方法に係り、特に、濃縮操作時間が短くかつ
濃縮倍率が高く、しかも複数の目的成分を同時に測定す
ることのできる金属イオンの濃縮測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品製造プロセスにおいては、金属
元素が極微量でも混入すると半導体デバイスの電気的特
性不良の原因となることから、使用する材料や薬剤から
の不純物の混入や、雰囲気からの汚染を可能な限り抑制
する必要があり、そのためには極微量の金属元素を検出
する技術が不可欠である。電子部品やその製造プロセス
で使用される材料中の微量金属の分析方法としては、こ
れまで、SemiconductorWorld 第3巻(1992) 第151〜157
頁記載のように、フレームレス原子吸光光度法やプラズ
マ質量分析法などの高感度分析方法が用いられてきた。
元素が極微量でも混入すると半導体デバイスの電気的特
性不良の原因となることから、使用する材料や薬剤から
の不純物の混入や、雰囲気からの汚染を可能な限り抑制
する必要があり、そのためには極微量の金属元素を検出
する技術が不可欠である。電子部品やその製造プロセス
で使用される材料中の微量金属の分析方法としては、こ
れまで、SemiconductorWorld 第3巻(1992) 第151〜157
頁記載のように、フレームレス原子吸光光度法やプラズ
マ質量分析法などの高感度分析方法が用いられてきた。
【0003】しかし、半導体デバイス構造の微細化、高
密度化が進むに従って、上記の分析方法では検出できな
いほど微量の金属汚染が製品の歩留りや信頼性の低下に
影響を与えるようになってきた。そのため、プロセス材
料や製品に含まれる金属成分を選択的に、かつ、高倍率
に濃縮して測定する必要がある。濃縮方法としては、こ
れまで、Talanta,Vol.38, No.2, pp.175‐179(1991)記
載のように、目的成分を錯体やイオン対の形で溶媒抽出
する方法、「分析化学」 第36巻(1987) 第120〜123頁記載
のように、金属イオンを錯体として吸着剤や樹脂カラム
に捕集する方法、「分析化学」 第36巻(1987) 第526〜531
頁記載のように、沈殿反応を利用する方法などがある。
また、最近では、日本化学会第60春季年会予稿集 (199
1)第597頁に示されているように、フッ素系界面活性剤
を用いた均一液液抽出法が報告されている。すなわち、
フッ素系界面活性剤及び水溶性極性溶媒を含む均一溶液
のpH を調整することによって、フッ素系界面活性剤及
び水溶性極性溶媒からなる微小有機相を分離させ、目的
とする有機性化学種を該有機相中に濃縮する方法であ
る。
密度化が進むに従って、上記の分析方法では検出できな
いほど微量の金属汚染が製品の歩留りや信頼性の低下に
影響を与えるようになってきた。そのため、プロセス材
料や製品に含まれる金属成分を選択的に、かつ、高倍率
に濃縮して測定する必要がある。濃縮方法としては、こ
れまで、Talanta,Vol.38, No.2, pp.175‐179(1991)記
載のように、目的成分を錯体やイオン対の形で溶媒抽出
する方法、「分析化学」 第36巻(1987) 第120〜123頁記載
のように、金属イオンを錯体として吸着剤や樹脂カラム
に捕集する方法、「分析化学」 第36巻(1987) 第526〜531
頁記載のように、沈殿反応を利用する方法などがある。
また、最近では、日本化学会第60春季年会予稿集 (199
1)第597頁に示されているように、フッ素系界面活性剤
を用いた均一液液抽出法が報告されている。すなわち、
フッ素系界面活性剤及び水溶性極性溶媒を含む均一溶液
のpH を調整することによって、フッ素系界面活性剤及
び水溶性極性溶媒からなる微小有機相を分離させ、目的
とする有機性化学種を該有機相中に濃縮する方法であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の濃縮方法の内、
金属錯体やイオン対を溶媒を用いて抽出する方法におい
ては、試料液(水)と抽出溶媒とは相互に溶解しないた
め、抽出の回収率を上げるためには溶媒の液量を増やし
て試料液と溶媒との接触頻度(接触面積)を大きくする必
要があり、結果的に濃縮倍率が低くなる。また、カラム
濃縮法や沈殿濃縮法では、濃縮倍率を高めるためには大
量の試料をカラムに流したり、フィルターでろ過する必
要があり、操作に長時間を要する。さらに、濃縮成分の
分析のためにはカラムやフィルターに捕集した金属成分
をかなりの量の溶媒で溶出しなければならないので、結
果的に濃縮倍率が低くなるという問題があった。
金属錯体やイオン対を溶媒を用いて抽出する方法におい
ては、試料液(水)と抽出溶媒とは相互に溶解しないた
め、抽出の回収率を上げるためには溶媒の液量を増やし
て試料液と溶媒との接触頻度(接触面積)を大きくする必
要があり、結果的に濃縮倍率が低くなる。また、カラム
濃縮法や沈殿濃縮法では、濃縮倍率を高めるためには大
量の試料をカラムに流したり、フィルターでろ過する必
要があり、操作に長時間を要する。さらに、濃縮成分の
分析のためにはカラムやフィルターに捕集した金属成分
をかなりの量の溶媒で溶出しなければならないので、結
果的に濃縮倍率が低くなるという問題があった。
【0005】一方、均一液液抽出方法においては、フッ
素系界面活性剤と水溶性極性溶媒とが相互に溶解した状
態で共存する系に pH 調整剤を添加して所定の pH に調
整すると、フッ素系界面活性剤の水に対する溶解度が変
化して微小体積の液体相が室温で迅速に生成するが、上
記系に有機性錯化剤やそれが金属に配位した金属錯体が
共存する場合、錯化剤や金属錯体はフッ素系界面活性剤
と会合して微小体積の液体相に濃縮される。すなわち、
所定の pH に調整するまで均一溶液として存在するの
で、相互に溶解しない試料水と溶媒とを機械的に振り混
ぜる従来の溶媒抽出法と比較して、金属錯体と抽出分子
との接触あるいは会合の頻度が高く、少量の溶媒相に効
率良く回収されるため、高倍率濃縮が可能となる。しか
し、上記の相分離が行われる pH はかなり低く、上記均
一液液抽出法で用いられる錯化剤はその pH 領域におい
て安定な金属錯体を形成する錯化剤でなければならな
い。また、従来の均一液液抽出法による濃縮分析方法
は、一元素ごとにその元素と特異的な発色を示す錯化剤
の錯体として濃縮し、吸光光度法で定量するというもの
で、特別な発色を示さない金属の定量は不可能であっ
た。また、半導体製造プロセスにおいて問題となる多数
の金属成分を定量するためには、対象となる元素数だけ
抽出を繰り返す必要があり、分析に長時間を要してい
た。
素系界面活性剤と水溶性極性溶媒とが相互に溶解した状
態で共存する系に pH 調整剤を添加して所定の pH に調
整すると、フッ素系界面活性剤の水に対する溶解度が変
化して微小体積の液体相が室温で迅速に生成するが、上
記系に有機性錯化剤やそれが金属に配位した金属錯体が
共存する場合、錯化剤や金属錯体はフッ素系界面活性剤
と会合して微小体積の液体相に濃縮される。すなわち、
所定の pH に調整するまで均一溶液として存在するの
で、相互に溶解しない試料水と溶媒とを機械的に振り混
ぜる従来の溶媒抽出法と比較して、金属錯体と抽出分子
との接触あるいは会合の頻度が高く、少量の溶媒相に効
率良く回収されるため、高倍率濃縮が可能となる。しか
し、上記の相分離が行われる pH はかなり低く、上記均
一液液抽出法で用いられる錯化剤はその pH 領域におい
て安定な金属錯体を形成する錯化剤でなければならな
い。また、従来の均一液液抽出法による濃縮分析方法
は、一元素ごとにその元素と特異的な発色を示す錯化剤
の錯体として濃縮し、吸光光度法で定量するというもの
で、特別な発色を示さない金属の定量は不可能であっ
た。また、半導体製造プロセスにおいて問題となる多数
の金属成分を定量するためには、対象となる元素数だけ
抽出を繰り返す必要があり、分析に長時間を要してい
た。
【0006】本発明の目的は、上記従来技術の有してい
た課題を解決して、濃縮操作に要する時間が短く、か
つ、濃縮倍率が103倍以上の高倍率で濃縮し、得られた
濃縮液中の複数の成分を同時に測定することのできる濃
縮定量方法を提供することにある。
た課題を解決して、濃縮操作に要する時間が短く、か
つ、濃縮倍率が103倍以上の高倍率で濃縮し、得られた
濃縮液中の複数の成分を同時に測定することのできる濃
縮定量方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、金属イオン
を含有する試料水溶液に錯化剤を添加して錯体を形成さ
せ、フッ素系界面活性剤及び水溶性極性溶媒を添加した
後、pH 調整剤で所定の pH に調整することにより分離
するフッ素系界面活性剤を含む有機液相中に上記金属錯
体を濃縮し、該濃縮液中の金属成分濃度をイオン対クロ
マトグラフ法、キャピラリー電気泳動法、プラズマ発光
分析法、プラズマ質量分析法、原子吸光光度法もしくは
全反射蛍光X線分析法など、微量の試料液で多元素同時
に測定可能な測定方法により測定することによって達成
することができる。
を含有する試料水溶液に錯化剤を添加して錯体を形成さ
せ、フッ素系界面活性剤及び水溶性極性溶媒を添加した
後、pH 調整剤で所定の pH に調整することにより分離
するフッ素系界面活性剤を含む有機液相中に上記金属錯
体を濃縮し、該濃縮液中の金属成分濃度をイオン対クロ
マトグラフ法、キャピラリー電気泳動法、プラズマ発光
分析法、プラズマ質量分析法、原子吸光光度法もしくは
全反射蛍光X線分析法など、微量の試料液で多元素同時
に測定可能な測定方法により測定することによって達成
することができる。
【0008】
【作用】1,10‐フェナントロリンは、鉄、ニッケル、
銅、コバルト、亜鉛、マンガン、銀など多種類の金属イ
オンと安定な錯体を形成する。均一液液抽出法において
は試料液の pH を下げてパーフルオロオクタン酸などの
フッ素系界面活性剤を微小体積の液相として分離させ、
その中に有機金属錯体を濃縮させるが、1,10‐フェナン
トロリンは上記の相分離を行わせる低い pH 領域におい
ても、多種類の金属イオンと安定な錯体を形成すること
から、多元素同時濃縮用の錯化剤として適している。な
お、ビピリジル、チオセミカルバジドなども、1,10‐フ
ェナントロリンと同様に、低 pH 領域で鉄、銅、ニッケ
ルなどと安定な錯体を形成する。
銅、コバルト、亜鉛、マンガン、銀など多種類の金属イ
オンと安定な錯体を形成する。均一液液抽出法において
は試料液の pH を下げてパーフルオロオクタン酸などの
フッ素系界面活性剤を微小体積の液相として分離させ、
その中に有機金属錯体を濃縮させるが、1,10‐フェナン
トロリンは上記の相分離を行わせる低い pH 領域におい
ても、多種類の金属イオンと安定な錯体を形成すること
から、多元素同時濃縮用の錯化剤として適している。な
お、ビピリジル、チオセミカルバジドなども、1,10‐フ
ェナントロリンと同様に、低 pH 領域で鉄、銅、ニッケ
ルなどと安定な錯体を形成する。
【0009】また、上記濃縮液では、目的成分が微小体
積の液体相に濃縮されるので、例えばクロマトグラフィ
やキャピラリー電気泳動法もしくは電熱気化方式による
プラズマ発光分光法、プラズマ質量分析法もしくは全反
射蛍光X線分析法のように少量の試料で多元素の同時測
定が可能な測定方法を適用することにより、高感度定量
が可能となる。また、微量の試料で定量可能なフレーム
レス原子吸光法で元素ごとの分析を行うことも可能であ
る。
積の液体相に濃縮されるので、例えばクロマトグラフィ
やキャピラリー電気泳動法もしくは電熱気化方式による
プラズマ発光分光法、プラズマ質量分析法もしくは全反
射蛍光X線分析法のように少量の試料で多元素の同時測
定が可能な測定方法を適用することにより、高感度定量
が可能となる。また、微量の試料で定量可能なフレーム
レス原子吸光法で元素ごとの分析を行うことも可能であ
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の金属イオンの濃縮定量方法に
ついて実施例によって具体的に説明する。なお、以下に
述べる実施例の実施に当っては、クリーン度クラス100
のクリーンルーム内で行い、希硝酸及び超純水で洗浄し
たフッ素樹脂製及び石英製の器具を使用した。また、水
は超純水を、薬品は特級または超高純度試薬を使用し、
必要に応じて精製して使用した。
ついて実施例によって具体的に説明する。なお、以下に
述べる実施例の実施に当っては、クリーン度クラス100
のクリーンルーム内で行い、希硝酸及び超純水で洗浄し
たフッ素樹脂製及び石英製の器具を使用した。また、水
は超純水を、薬品は特級または超高純度試薬を使用し、
必要に応じて精製して使用した。
【0011】
【実施例1】低濃度の鉄イオン、ニッケルイオン、コバ
ルトイオン、亜鉛イオンおよび銅イオンを含む水溶液に
ついて、本発明の濃縮方法を用いて濃縮を行った。すな
わち、上記金属イオン100ppbを含む試料溶液100ml及び1
000mlを石英製ビーカーに採取し、2.5×10~3mol/lの1,1
0‐フェナントロリン1mlを添加した後、5分間超音波
照射して錯塩を生成させた。次に、0.1mol/lのパーフル
オロオクタン酸5ml、アセトン5mlまたは50mlを添加し
た後、溶液の pH を硝酸で0.5に調整して微小体積の液
体相を生成させて金属錯体を有機相中に濃縮し、水相中
に残留した金属イオン濃度を原子吸光法で測定し、各金
属イオンの回収率を求めた。結果は表1に示す通りで、
何れも95%以上の回収率で定量的に濃縮することができ
たことがわかる。上記条件において、相分離後の有機相
の体積を測定したところ、何れも100μlであった。従っ
て、試料液量が100ml中の場合、試料中の金属イオンが1
00μlの有機相に濃縮されることから、濃縮率は103倍と
なる。同様に、試料液量が1000mlの場合の濃縮率は104
倍となる。
ルトイオン、亜鉛イオンおよび銅イオンを含む水溶液に
ついて、本発明の濃縮方法を用いて濃縮を行った。すな
わち、上記金属イオン100ppbを含む試料溶液100ml及び1
000mlを石英製ビーカーに採取し、2.5×10~3mol/lの1,1
0‐フェナントロリン1mlを添加した後、5分間超音波
照射して錯塩を生成させた。次に、0.1mol/lのパーフル
オロオクタン酸5ml、アセトン5mlまたは50mlを添加し
た後、溶液の pH を硝酸で0.5に調整して微小体積の液
体相を生成させて金属錯体を有機相中に濃縮し、水相中
に残留した金属イオン濃度を原子吸光法で測定し、各金
属イオンの回収率を求めた。結果は表1に示す通りで、
何れも95%以上の回収率で定量的に濃縮することができ
たことがわかる。上記条件において、相分離後の有機相
の体積を測定したところ、何れも100μlであった。従っ
て、試料液量が100ml中の場合、試料中の金属イオンが1
00μlの有機相に濃縮されることから、濃縮率は103倍と
なる。同様に、試料液量が1000mlの場合の濃縮率は104
倍となる。
【0012】
【表1】
【0013】なお、上記以外の試薬添加量について金属
錯体の回収率を調べ、以下に示すような好ましい範囲の
結果を得た。 (1) 錯化剤 1,10‐フェナントロリンの添加量は、試料
溶液に添加した後の濃度が2.5×10~6〜2.5×10~4mol/l
となることが好ましい。2.5×10~6mol/lよりも少ない場
合には錯体生成速度が遅くなり、2.5×10~4mol/lよりも
多い場合には錯体の回収率が低下した。また、1,10‐フ
ェナントロリン以外に、ビピリジル、チオセミカルバジ
ドや各種ポルフィリン類などカチオン系の錯化剤を用い
ることもできる (2) アセトンの添加量は、試料溶液に添加した後の濃度
が3〜15vol%となることが好ましい。3vol%よりも少
ない場合にはパーフルオロオクタン酸の結晶が析出し、
15vol%よりも多い場合には濃縮倍率が低下した。
錯体の回収率を調べ、以下に示すような好ましい範囲の
結果を得た。 (1) 錯化剤 1,10‐フェナントロリンの添加量は、試料
溶液に添加した後の濃度が2.5×10~6〜2.5×10~4mol/l
となることが好ましい。2.5×10~6mol/lよりも少ない場
合には錯体生成速度が遅くなり、2.5×10~4mol/lよりも
多い場合には錯体の回収率が低下した。また、1,10‐フ
ェナントロリン以外に、ビピリジル、チオセミカルバジ
ドや各種ポルフィリン類などカチオン系の錯化剤を用い
ることもできる (2) アセトンの添加量は、試料溶液に添加した後の濃度
が3〜15vol%となることが好ましい。3vol%よりも少
ない場合にはパーフルオロオクタン酸の結晶が析出し、
15vol%よりも多い場合には濃縮倍率が低下した。
【0014】(3) pH 調整剤硝酸の添加量は、試料溶液
に添加した後の pH が0.6未満になることが好ましい。
なお、硝酸以外に、塩酸や硫酸を用いても同様の結果が
得られた。
に添加した後の pH が0.6未満になることが好ましい。
なお、硝酸以外に、塩酸や硫酸を用いても同様の結果が
得られた。
【0015】
【実施例2】鉄イオン及びニッケルイオンを10ppt〜10p
pb含む水溶液1000ml を実施例1記載の濃縮操作で濃縮
し、得られた濃縮液中の鉄イオン、ニッケルイオン濃度
を下記条件でイオン対クロマトグラフ法を用いて測定し
た。
pb含む水溶液1000ml を実施例1記載の濃縮操作で濃縮
し、得られた濃縮液中の鉄イオン、ニッケルイオン濃度
を下記条件でイオン対クロマトグラフ法を用いて測定し
た。
【0016】測定条件 試料注入量:100μl 分離カラム:オクタデシルシラン修飾型カラム 溶離液:オクタンスルホン酸0.002mol/l、アセトニトリ
ル30%を含む水溶液 検出器:紫外吸収検出器 得られたクロマトグラムの一例を図1に示すが、鉄イオ
ン、ニッケルイオンは濃縮液中で 1,10‐フェナントロ
リンとの錯体の形で存在しており、そのままイオン対ク
ロマトグラフ法で定量することができた。図2は鉄イオ
ン、ニッケルイオンの検量線を示した図であるが、本方
法により1pptまでの鉄、ニッケルを定量することがで
きる。なお、イオン対試薬としては、上記オクタンスル
ホン酸以外のアルキルスルホン酸や、濃縮に用いるパー
フルオロオクタン酸をそのまま使用することができる。
ル30%を含む水溶液 検出器:紫外吸収検出器 得られたクロマトグラムの一例を図1に示すが、鉄イオ
ン、ニッケルイオンは濃縮液中で 1,10‐フェナントロ
リンとの錯体の形で存在しており、そのままイオン対ク
ロマトグラフ法で定量することができた。図2は鉄イオ
ン、ニッケルイオンの検量線を示した図であるが、本方
法により1pptまでの鉄、ニッケルを定量することがで
きる。なお、イオン対試薬としては、上記オクタンスル
ホン酸以外のアルキルスルホン酸や、濃縮に用いるパー
フルオロオクタン酸をそのまま使用することができる。
【0017】
【実施例3】鉄イオン及びニッケルイオンを10ppt〜10p
pb含む水溶液1000mlを実施例1記載の操作で濃縮し、得
られた濃縮液中の鉄イオン、ニッケルイオンの濃度を下
記条件でキャピラリー電気泳動法を用いて測定した。
pb含む水溶液1000mlを実施例1記載の操作で濃縮し、得
られた濃縮液中の鉄イオン、ニッケルイオンの濃度を下
記条件でキャピラリー電気泳動法を用いて測定した。
【0018】測定条件 試料注入量:20nl キャピラリー:溶融シリカキャピラリー 泳動バッファー:リン酸2水素ナトリウム0.02mol/lを
含む水溶液 検出器:紫外吸収検出器 得られたフェログラムの一例を図3に示す。実施例2の
場合と同様に、鉄イオン、ニッケルイオンは濃縮液中で
1,10‐フェナントロリンとの錯体の形で存在してお
り、そのままキャピラリー電気泳動法で各々10pptまで
定量することができた。また、上記泳動バッファーに例
えばオクタンスルホン酸などのアルキルスルホン酸を金
属錯体とのイオン対試薬として添加することによって、
さらに分離度合いの大きいフェログラムが得られた。
含む水溶液 検出器:紫外吸収検出器 得られたフェログラムの一例を図3に示す。実施例2の
場合と同様に、鉄イオン、ニッケルイオンは濃縮液中で
1,10‐フェナントロリンとの錯体の形で存在してお
り、そのままキャピラリー電気泳動法で各々10pptまで
定量することができた。また、上記泳動バッファーに例
えばオクタンスルホン酸などのアルキルスルホン酸を金
属錯体とのイオン対試薬として添加することによって、
さらに分離度合いの大きいフェログラムが得られた。
【0019】
【実施例4】鉄イオン、ニッケルイオン及び銅イオンを
各々10ppt〜10ppb含む水溶液1000mlを用いて、実施例1
記載の濃縮操作で濃縮を行った。
各々10ppt〜10ppb含む水溶液1000mlを用いて、実施例1
記載の濃縮操作で濃縮を行った。
【0020】表面の自然酸化膜及び金属汚染物をフッ化
水素酸と塩酸との混合溶液で除去したシリコンウェハ上
に上記濃縮液10μlをスポイトを用いて滴下し、ホット
プレート上で加熱して蒸発乾固した後、全反射蛍光X線
分析法により測定を行った。
水素酸と塩酸との混合溶液で除去したシリコンウェハ上
に上記濃縮液10μlをスポイトを用いて滴下し、ホット
プレート上で加熱して蒸発乾固した後、全反射蛍光X線
分析法により測定を行った。
【0021】上記操作法によって、1ppt以上の鉄、ニ
ッケル、銅を同時に定量することができた(図示せず)。
ッケル、銅を同時に定量することができた(図示せず)。
【0022】
【実施例5】鉄イオン、ニッケルイオン及び銅イオンを
10〜100ppt含む水溶液1000mlを実施例1記載の濃縮操作
で濃縮し、得られた濃縮液中の鉄イオン、ニッケルイオ
ン及び銅イオンの濃度をフレームレス原子吸光光度法を
用いて測定した。濃縮液中にはパーフルオロオクタン酸
などの有機物が多量に含まれており、鉄、ニッケル、銅
イオンの原子吸光分析において妨害を示すことから、マ
トリクスモディファイアとして有機物の分解を促進する
過硫酸アンモニウム溶液を添加して原子吸光測定を行っ
た。
10〜100ppt含む水溶液1000mlを実施例1記載の濃縮操作
で濃縮し、得られた濃縮液中の鉄イオン、ニッケルイオ
ン及び銅イオンの濃度をフレームレス原子吸光光度法を
用いて測定した。濃縮液中にはパーフルオロオクタン酸
などの有機物が多量に含まれており、鉄、ニッケル、銅
イオンの原子吸光分析において妨害を示すことから、マ
トリクスモディファイアとして有機物の分解を促進する
過硫酸アンモニウム溶液を添加して原子吸光測定を行っ
た。
【0023】図4は鉄、ニッケル、銅の検量線を示した
図であるが、何れも1pptまでの定量が可能であった。
図であるが、何れも1pptまでの定量が可能であった。
【0024】
【実施例6】電子部品製造プロセスでシリコンウェハの
洗浄に用いられているアンモニア‐過酸化水素混合液及
び純水中の鉄、ニッケル及び銅の濃度を測定した。同時
に、各々の洗浄液中にシリコンウェハを1分間浸漬した
後にスピナー乾燥を行い、シリコンウェハ表面に残留し
た鉄、ニッケル及び銅を全反射蛍光X線装置を用いて定
量した。
洗浄に用いられているアンモニア‐過酸化水素混合液及
び純水中の鉄、ニッケル及び銅の濃度を測定した。同時
に、各々の洗浄液中にシリコンウェハを1分間浸漬した
後にスピナー乾燥を行い、シリコンウェハ表面に残留し
た鉄、ニッケル及び銅を全反射蛍光X線装置を用いて定
量した。
【0025】洗浄液液中の金属イオン濃度とシリコンウ
ェハ表面に残留した金属イオン濃度との関係を図5及び
図6に示す。洗浄液中の金属イオン濃度が増すに従って
シリコンウェハ表面に残留する金属イオン濃度も増加し
ていることがわかる。この結果に基づいて、実施例5記
載の濃縮分析方法を用いて電子部品製造プロセスで使用
されている洗浄液中の金属イオン濃度を定期的に分析
し、金属イオン濃度が10ppt以下になるように管理した
ところ、洗浄後のシリコンウエハ上の金属汚染濃度を10
10atoms/cm2以下にすることができた。
ェハ表面に残留した金属イオン濃度との関係を図5及び
図6に示す。洗浄液中の金属イオン濃度が増すに従って
シリコンウェハ表面に残留する金属イオン濃度も増加し
ていることがわかる。この結果に基づいて、実施例5記
載の濃縮分析方法を用いて電子部品製造プロセスで使用
されている洗浄液中の金属イオン濃度を定期的に分析
し、金属イオン濃度が10ppt以下になるように管理した
ところ、洗浄後のシリコンウエハ上の金属汚染濃度を10
10atoms/cm2以下にすることができた。
【0026】
【発明の効果】以上述べてきたように、金属イオンの濃
縮定量方法を本発明構成の方法とすることによって、従
来技術の有していた課題を解決して、濃縮操作に要する
時間が短く、かつ、濃縮倍率が103倍以上の高倍率で濃
縮し、得られた濃縮液中の複数の成分を同時に測定する
ことのできる濃縮定量方法を提供することができた。す
なわち、低濃度の金属イオンを103以上の高倍率で濃縮
し、検出下限1pptの高感度で多元素同時に測定するこ
とができた。
縮定量方法を本発明構成の方法とすることによって、従
来技術の有していた課題を解決して、濃縮操作に要する
時間が短く、かつ、濃縮倍率が103倍以上の高倍率で濃
縮し、得られた濃縮液中の複数の成分を同時に測定する
ことのできる濃縮定量方法を提供することができた。す
なわち、低濃度の金属イオンを103以上の高倍率で濃縮
し、検出下限1pptの高感度で多元素同時に測定するこ
とができた。
【0027】集積度16 M 以上の DRAM 製造プロセスで
はシリコンウェハ表面の金属成分濃度を1010atoms/cm2
以下に抑える必要がある。実施例4の方法を用いて洗浄
プロセスの各種洗浄液中の金属成分濃度を測定し、10pp
t以下に管理することによって、金属成分のシリコンウ
ェハ表面汚染濃度を1010atoms/cm2以下に管理すること
が可能となる。
はシリコンウェハ表面の金属成分濃度を1010atoms/cm2
以下に抑える必要がある。実施例4の方法を用いて洗浄
プロセスの各種洗浄液中の金属成分濃度を測定し、10pp
t以下に管理することによって、金属成分のシリコンウ
ェハ表面汚染濃度を1010atoms/cm2以下に管理すること
が可能となる。
【図1】本発明の濃縮方法によって得られた濃縮液をイ
オン対クロマトグラフ法を用いて測定した場合のクロマ
トグラム。
オン対クロマトグラフ法を用いて測定した場合のクロマ
トグラム。
【図2】本発明の濃縮方法によって得られた濃縮液をイ
オン対クロマトグラフ法を用いて測定した場合の検量
線。
オン対クロマトグラフ法を用いて測定した場合の検量
線。
【図3】本発明の濃縮方法によって得られた濃縮液をキ
ャピラリー電気泳動法を用いて測定した場合のフェログ
ラム。
ャピラリー電気泳動法を用いて測定した場合のフェログ
ラム。
【図4】本発明の濃縮方法によって得られた濃縮液をフ
レームレス原子吸光光度法を用いて測定した場合の鉄、
ニッケル及び銅の検量線。
レームレス原子吸光光度法を用いて測定した場合の鉄、
ニッケル及び銅の検量線。
【図5】洗浄液中の金属成分濃度とシリコンウェハ表面
に残留する金属成分量との関係を示す図。
に残留する金属成分量との関係を示す図。
【図6】純水中の金属成分濃度とシリコンウェハ表面に
残留する金属成分量との関係を示す図。
残留する金属成分量との関係を示す図。
Claims (4)
- 【請求項1】金属イオンを含有する試料水溶液に水溶性
錯化剤を添加して金属錯体を形成させ、フッ素系界面活
性剤及び水溶性極性溶媒を添加した後に、pH 調整剤で
所定の pH に調整して分離する有機液相中に上記金属錯
体を濃縮し、該濃縮液中の金属成分濃度をイオン対クロ
マトグラフ法、キャピラリー電気泳動法、プラズマ発光
分析法、プラズマ質量分析法、原子吸光光度法もしくは
全反射蛍光X線分析法など少量の試料液で多種類の金属
元素を同時もしくは逐次分析可能な分析方法によって測
定することを特徴とする金属イオンの濃縮定量方法。 - 【請求項2】上記錯化剤が 1,10‐フェナントロリン、
ビピリジル、チオセミカルバジドまたは各種ポルフィリ
ンなど相分離が行われる pH において各種金属イオンと
安定な錯体を形成する錯化剤であることを特徴とする請
求項1記載の金属イオンの濃縮定量方法。 - 【請求項3】請求項1記載の金属イオンの濃縮定量方法
を用いて薬剤、水、洗浄液、雰囲気中の金属イオン濃度
を所定濃度以下に管理することを特徴とする電子部品製
造プロセス。 - 【請求項4】請求項3記載の電子部品製造プロセスによ
り製造されたことを特徴とする電子部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1455993A JPH06230002A (ja) | 1993-02-01 | 1993-02-01 | 金属イオンの濃縮定量方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1455993A JPH06230002A (ja) | 1993-02-01 | 1993-02-01 | 金属イオンの濃縮定量方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06230002A true JPH06230002A (ja) | 1994-08-19 |
Family
ID=11864516
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1455993A Pending JPH06230002A (ja) | 1993-02-01 | 1993-02-01 | 金属イオンの濃縮定量方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06230002A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1019870A (ja) * | 1996-07-02 | 1998-01-23 | Nippon Oil Co Ltd | 油性物質中の含硫黄有機金属錯体の分析方法 |
JP2005291823A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Horiba Ltd | 液体試料の濃縮方法及び濃縮用保持台とそれを用いた微量元素分析方法 |
CN100419419C (zh) * | 2006-09-29 | 2008-09-17 | 东北电力大学 | 用于检测重金属的毛细管电泳检测器 |
CN100422723C (zh) * | 2006-03-14 | 2008-10-01 | 浙江大学 | 一种基于低电压液态电极等离子体的金属离子检测方法 |
KR100879009B1 (ko) * | 2008-09-16 | 2009-01-15 | 주식회사 위드텍 | 대기 중 금속 및 금속 화합물 모니터링 시스템 및 방법 |
US7708870B2 (en) | 2001-12-28 | 2010-05-04 | Japan Science And Tecnology Agency | Method of electrophoresing protein |
KR20190090570A (ko) * | 2018-01-25 | 2019-08-02 | 울산대학교 산학협력단 | 선택적 구리 이온의 검출 및 분리가 가능한 고분자 기반 색센서 |
-
1993
- 1993-02-01 JP JP1455993A patent/JPH06230002A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1019870A (ja) * | 1996-07-02 | 1998-01-23 | Nippon Oil Co Ltd | 油性物質中の含硫黄有機金属錯体の分析方法 |
US7708870B2 (en) | 2001-12-28 | 2010-05-04 | Japan Science And Tecnology Agency | Method of electrophoresing protein |
JP2005291823A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Horiba Ltd | 液体試料の濃縮方法及び濃縮用保持台とそれを用いた微量元素分析方法 |
JP4522739B2 (ja) * | 2004-03-31 | 2010-08-11 | 株式会社堀場製作所 | 液体試料の濃縮方法及び濃縮用保持台とそれを用いた微量元素分析方法 |
CN100422723C (zh) * | 2006-03-14 | 2008-10-01 | 浙江大学 | 一种基于低电压液态电极等离子体的金属离子检测方法 |
CN100419419C (zh) * | 2006-09-29 | 2008-09-17 | 东北电力大学 | 用于检测重金属的毛细管电泳检测器 |
KR100879009B1 (ko) * | 2008-09-16 | 2009-01-15 | 주식회사 위드텍 | 대기 중 금속 및 금속 화합물 모니터링 시스템 및 방법 |
KR20190090570A (ko) * | 2018-01-25 | 2019-08-02 | 울산대학교 산학협력단 | 선택적 구리 이온의 검출 및 분리가 가능한 고분자 기반 색센서 |
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