JP2001091434A - 硬さ試験機及び力検定方法 - Google Patents

硬さ試験機及び力検定方法

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JP2001091434A JP26756299A JP26756299A JP2001091434A JP 2001091434 A JP2001091434 A JP 2001091434A JP 26756299 A JP26756299 A JP 26756299A JP 26756299 A JP26756299 A JP 26756299A JP 2001091434 A JP2001091434 A JP 2001091434A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、アクチュエータを用いて発
生する力を制御し、かつ、荷重アームの可動範囲を超え
た荷重を精確に負荷することのできる硬さ試験機等を提
供することである。 【解決手段】 硬さ試験機1は、板ばね7を介して、荷
重アーム作動部6によって荷重アーム4に荷重が負荷さ
れ、圧子3によって形成された試料表面の圧痕によっ
て、当該試料の材料特性を評価する装置であり、力検定
の際には、予備荷重までを、荷重アーム4の回動角度
(傾き)に基づいた荷重アーム制御系によって制御し、
予備荷重以降の検定荷重までを、板ばね7の変位に基づ
いた力制御系によって制御することによって、自動的に
力検定を行う装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧子により形成さ
れた試料表面の圧痕に基づいて、試料の材料特性を評価
する硬さ試験機と、その硬さ試験機の力検定方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、圧子により試料表面に荷重を負荷
して圧痕を形成させることに基づいて、試料の材料特性
を評価する試験機として硬さ試験が知られている。
【0003】この従来の硬さ試験機としては、例えば、
図8に示したものが知られている。図8に示す硬さ試験
機100は、デッドウェイト式の硬さ試験機といわれる
もので、重錘101と、荷重アーム102と、圧子軸1
03と、圧子104などからなる圧痕形成機構110を
備えている。
【0004】この圧痕形成機構110によれば、所定の
重錘101が前記荷重アーム102の先端に吊されるこ
とにより、荷重アーム102が下がる。そして、重錘1
01の荷重が、圧子軸103を介して圧子104に伝達
され、この圧子104が下方に移動することにより、試
料台105に載置された試料sに圧痕が形成されるよう
になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな硬さ試験機100においては、重錘の種類によっ
て、荷重が定まってしまうため、任意の力を発生させる
ことは困難であり、さらに、機械定数は硬さ試験機によ
ってそれぞれ微妙に異なるため、硬さ試験機と重錘とを
対応づけて管理・使用する必要が生じていた。
【0006】ところで、硬さ試験機による硬さ試験にお
いて、適正な力が圧子に負荷されているか否か、即ち、
機械特性や経年変化によって圧子に負荷される力(荷
重)が狂っていないか、を検定する力検定というものが
行われている。この力検定に合格しなければ、適正な力
を発生させる、適格な硬さ試験機とは認められない。
【0007】従来の硬さ試験機100における力検定方
法を簡単に説明する。力検定を行う検定官は、まず、校
正されたループ検定機10を試料sの代わりに試料台1
05に載置する。図9は、ループ検定機10の略外形を
示す図である。図9において、ループ検定機10とは、
上端部13aと下端部13bとが挟持されると、板ばね
11が変形し、目盛12によって、挟持された力値が示
されるものである。このループ検定機10が試料台10
5に載置された後、検定荷重に対応した重錘101が荷
重アーム102の先端に吊り下げられる。そして、ルー
プ検定機10の目盛12が、検定荷重を指しているか否
か、誤差範囲であるか否かを、検定官が判断することに
よって、力検定が行われる。
【0008】しかしながら、一般的に、硬さ試験機の荷
重アームの可動範囲は限られている。何故ならば、精確
な荷重を負荷するためには、荷重アームの位置が校正さ
れた基準角度位置である必要があり、この基準角度位置
から大きくずれ荷重アームにより、荷重が負荷された場
合には、精確な荷重の負荷が保証されないからである。
また、試料表面に形成される圧痕は、試料の硬さにも因
るが、最大1mm程度の深さであるため、荷重アームの
可動範囲はこれ以上である必要がない。
【0009】一方、板ばね11によるループ検定機10
の変位量は、ループ検定機10の種類等によっても異な
るが、100kg当たり4〜5mm程度である。従っ
て、力検定を行うためには、ループ検定機10の変位量
を考慮し、かつ、荷重アームの可動範囲に注意しながら
行う必要があるため、力検定は、非常に手間のかかる作
業であった。
【0010】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、アクチュエータを用いて発生する力
を制御し、かつ、荷重アームの可動範囲を超えた荷重を
精確に負荷することのできる硬さ試験機等を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、本体部(例えば、図1の試
験機本体2)に回動自在に支持され、自由端部に圧子
(例えば、図1の圧子3)が取り付けられるアーム(例
えば、図1の荷重アーム4)と、前記アームの自由端側
を回動させて、前記圧子により試料表面に圧痕を形成さ
せる押圧力を作用させるための力を該アームに対して付
与するアーム回動力付与手段(例えば、図1の荷重アー
ム作動部6)と、を備えた硬さ試験機において、前記ア
ームの回動角度を検出する検出手段(例えば、図2の荷
重アーム角度位置センサ41)と、前記検出手段によっ
て検出された前記アームの回動角度に基づいて、前記ア
ーム回動力付与手段が前記アームを基準角度位置に戻す
ための力の付与の制御を行う制御手段(例えば、図2の
比較演算回路65e)と、を備え、前記制御手段の力の
付与の制御により、前記アームの回動角度が前記基準角
度位置に保たれることを特徴としている。
【0012】この請求項1記載の発明によれば、本体部
に回動自在に支持され、自由端部に圧子が取り付けられ
るアームと、前記アームの自由端側を回動させて、前記
圧子により試料表面に圧痕を形成させる押圧力を作用さ
せるための力を該アームに対して付与するアーム回動力
付与手段と、を備えた硬さ試験機において、検出手段
は、前記アームの回動角度を検出し、制御手段は、前記
検出手段によって検出された前記アームの回動角度に基
づいて、前記アーム回動力付与手段が前記アームを基準
角度位置に戻すための力の付与の制御を行い、前記制御
手段の力の付与の制御により、前記アームの回動角度が
前記基準角度位置に保たれる。
【0013】また、請求項2記載の発明のように、請求
項1記載の硬さ試験機において、前記試料を載置し、前
記圧子による圧痕を形成させるための前記アームの回動
範囲内に当該試料を移動する試料移動部(例えば、図1
の試料台5及び角ネジ51)を備え、前記試料移動部に
よる前記試料の移動と、前記制御手段による力の付与の
制御とによって(例えば、図4の荷重アーム制御系)、
前記アームの回動角度を前記基準角度位置に保った状態
で、前記試料に予備荷重をかけるよう構成することとし
てもよい。
【0014】したがって、この請求項1及び2記載の発
明によって、変形量(例えば、圧痕の深さ)の大きな試
料等(例えば、ループ検定機10)を、その変形量に比
べて、回動角度の範囲が小さいアームによって、荷重を
負荷する際にも、容易に精確な荷重を負荷することがで
きる。即ち、制御手段によってアームの回動角度が基準
角度位置に保たれた状態で、試料移動部により、試料に
予備荷重をかけることができる。そして、この予備荷重
をかけた後に、実際の荷重をかけることによって、回動
角度の範囲が小さいアームであっても、容易に変形量の
大きな試料に荷重を負荷することができる。
【0015】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の硬さ試験機において、前記アーム回動力付与手段か
らの力を前記アームに回動力として伝達する回動力伝達
手段(例えば、図1の板ばね7)と、前記回動力伝達手
段の変位を測定する測定手段(例えば、図2のばね変位
量センサ64)と、前記測定手段によって測定された前
記回動力伝達手段の変位に基づいて、前記試料に前記予
備荷重がかけられたか否かを判定する判定手段(例え
ば、図7のオートブレーキ用演算回路65e´)と、前
記判定手段によって、前記試料に前記予備荷重がかけら
れたと判定された場合に、前記試料移動部による前記試
料の移動を自動的に制止する移動制止手段(例えば、図
1のオートブレーキ機構52)と、を備えたことを特徴
としている。
【0016】この請求項3記載の発明によれば、請求項
2記載の硬さ試験機において、回動力伝達手段は、前記
アーム回動力付与手段からの力を前記アームに回動力と
して伝達し、測定手段は、前記回動力伝達手段の変位を
測定し、判定手段は、前記測定手段によって測定された
前記回動力伝達手段の変位に基づいて、前記試料に前記
予備荷重がかけられたか否かを判定し、移動制止手段
は、前記判定手段によって、前記試料に前記予備荷重が
かけられたと判定された場合に、前記試料移動部による
前記試料の移動を自動的に制止する。
【0017】したがって、この請求項3記載の発明によ
って、移動制止手段により試料移動部が制止された状態
が、試料に予備荷重がかけれた状態となるため、予備荷
重以上の荷重をかけることなく、容易かつ精確に、試料
に予備荷重をかけることができる。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項2または3
記載の硬さ試験機の力検定方法であって、前記試料の代
わりに力検定機(例えば、図9のループ検定機10)を
前記試料移動部に載置する第1の工程と、前記試料移動
部による前記力検定機の移動と、前記制御手段による力
の付与の制御とによって、前記アームの回動角度を前記
基準角度位置に保った状態で、前記力検定機に前記予備
荷重をかける第2の工程と、前記アーム回動力付与手段
が、検定する力に対応した力を前記アームに付与する第
3の工程と、を含み、前記アームを介して前記圧子に作
用された力が前記力検定機の指示計に示されることによ
って、前記硬さ試験機の力検定を行うことを特徴として
いる。
【0019】この請求項4記載の発明によれば、請求項
2または3記載の硬さ試験機の力検定方法であって、ま
ず、前記試料の代わりに力検定機を前記試料移動部に載
置し、次いで、前記試料移動部による前記力検定機の移
動と、前記制御手段による力の付与の制御とによって、
前記アームの回動角度を前記基準角度位置に保った状態
で、前記力検定機に前記予備荷重をかけた後、前記アー
ム回動力付与手段が、検定する力に対応した力を前記ア
ームに付与する。
【0020】したがって、この請求項4記載の発明によ
って、アームの回動可動範囲が、力検定機の変形量より
も小さい場合であっても、容易かつ精確に力検定を行う
ことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明に係る
硬さ試験機の実施の形態を詳細に説明する。また、荷重
アームの可動範囲以上に試料の圧痕が形成される場合の
例として、本実施の形態では、大変形を起こすループ検
定機を用いた力検定を例に挙げて説明する。
【0022】図1は、本発明に係る硬さ試験機1の要部
構成を示す側面図である。硬さ試験機1は、板ばね7を
介して、荷重アーム作動部6によって荷重アーム4に荷
重が負荷され、圧子3によって形成された試料表面の圧
痕によって、当該試料の材料特性を評価する装置であ
り、力検定の際には、予備荷重までを、荷重アーム4の
回動角度(傾き)に基づいたフィードバック制御(以
下、このフィードバック制御を「荷重アーム制御系」と
呼ぶ。)によって制御し、予備荷重以降の検定荷重まで
を、板ばね7の変位に基づいたフィードバック制御(以
下、このフィードバック制御を「力制御系」と呼ぶ。)
によって制御することによって、自動的に力検定を行う
装置である。
【0023】図1に示す硬さ試験機1は、本体部として
の試験機本体2と、試験機本体2に回動自在に支持さ
れ、自由端部に圧子3が取り付けられる荷重アーム4
と、圧子3の下方の試験機本体2に設けられ、試料sを
載置する試料台5と、荷重アーム4の下方に設けられ、
荷重アーム4の自由端側を回動させ、試料表面に圧痕を
形成させるための押圧力を作用させる力を付与する荷重
アーム作動部6と、荷重アーム作動部6が作動した際に
発生した力を荷重アーム4に伝達する板ばね7などを備
えている。また、硬さ試験機1は、力検定を行う際に
は、試料sの代わりに従来の図9に示したループ検定機
10が載置される。また、図示しないが、板ばね7の変
位を測定するばね変位量センサ64や、設定荷重及び制
御の切替等を入力する荷重入力部、荷重アーム4の傾き
(角度位置)を測定する荷重アーム角度位置センサ41
も備えている。
【0024】試験機本体2は、その内部に荷重アーム作
動部6と、荷重アーム作動部6の駆動源となる電装部な
どを備えている。
【0025】荷重アーム4は、試験機本体2に十字ばね
或いは転がり軸受等により回動自在に支持されるととも
に、自由端部には圧子3が着脱自在に取り付けられてい
る。また、この荷重アーム4は、板ばね7と一体化され
ている。板ばね7と荷重アーム4との間には、長手方向
に沿って溝部7aが設けられ、圧子3側のその先端は開
口している。
【0026】また、荷重アーム4の回動範囲は、自由端
部においてプラスマイナス2mm程度であり、その回動
範囲の中心位置に荷重アーム4が位置する際に、精確な
荷重が負荷されるように校正されている。本実施の形態
においては、簡明のため、この基準角度位置を荷重アー
ム4が水平状態の位置として説明する。
【0027】従って、荷重アーム4の可動範囲に比べ
て、大変形を起こすループ検定機10を用いた力検定に
おいては、ループ検定機10を試料台5上に載置し、角
ネジ51を手動で移動させ、予めある程度の荷重をルー
プ検定機10にかけることによって、ループ検定機10
をある程度変形させておく必要がある。即ち、検定荷重
までの残りの荷重によるループ検定機10の変形量が、
荷重アーム4の可動範囲内となる必要がある。この時
の、ループ検定機10に予め負荷する荷重を予備荷重と
呼ぶ。また、力検定における硬さ試験機の制御方法につ
いては詳細に後述する。
【0028】試料台5は、その下面に角ネジ51が設け
られ、この角ネジ51によって試験機本体2に上下動可
能に取り付けられている。更に上下動させないように角
ネジ51をロックするオートブレーキ機構52も備えて
いる。
【0029】荷重アーム作動部6は、電気的作動手段と
してのサーボモータ61と、ボールねじ62と、ボール
ねじ62の先端部に取り付けられ、板ばね7に固定され
ている固定治具63と、を備えている。従って、サーボ
モータ61が駆動してボールねじ62が上下動すること
により、板ばね7と一体化された荷重アーム4が回動す
るようになっている。固定治具63は、荷重アーム4と
荷重アーム作動部6を接続するもので、荷重アーム4の
回動運動と板ばね7の変形(以下、適宜「変位」と呼
ぶ。)による板ばね7の軸と荷重アーム作動部6の軸の
ミスアラインメントを吸収する機能を有し、例えば、薄
い板、ピアノ線等の線材、或いはナイフエッジと十字ば
ねの組み合わせ、ユニバーサルジョイント等を単独或い
は併用して構成されている。
【0030】この荷重アーム4の作動制御は、荷重アー
ム4と板ばね7とに取り付けられ、ばね変形量を測定す
るばね変位量センサ64と、このばね変位量センサ64
により測定したばね変形量(変位量)を入力し、該ばね
変形量に基づいてボールねじ62の作動制御を行う荷重
アーム作動制御部65と、により行われる。ばね変位量
センサ64は、例えば、ガラススケールを光学的に読み
取る変位センサユニット(リニアスケール)からなり、
ボールねじ62の下方向への作動によって、板ばね7と
荷重アーム4の溝部7aの開き量からばね変形量を測定
する。また、図1において、不図示の荷重アーム角度位
置センサ41も、同様の位置センサからなり、荷重アー
ム4の水平位置を基準として、荷重アーム4の傾きを測
定する。
【0031】次に、図2〜5を参照して、荷重アーム4
の作動制御について説明する。図2は、本発明の荷重ア
ーム作動制御部65の要部構成を示すブロック図であ
る。
【0032】荷重アーム作動制御部65は、図2に示す
ように、増幅器65a、65b、A/D変換器65c、
65d、比較演算回路65e、サーボモータ駆動回路6
5f、D/A変換器65gなどを具備している。また、
比較演算回路65eは、図3に示すばね変位量テーブル
66を内部に格納しており、荷重アーム4の回動力、即
ち圧子3に負荷する荷重と、当該荷重に対応した板ばね
7の変位量とを対応づけて記憶している。
【0033】この荷重アーム4の作動制御には、荷重ア
ーム制御系(図4参照)と力制御系(図5参照)の2種
類のフィードバック制御がある。硬さ試験を行う場合の
通常使用時においては、力制御系によるフィードバック
制御が行われ、力検定においては、荷重アーム制御系と
力制御系の2種類のフィードバック制御が用いられる。
【0034】まず、力検定において、予備荷重が負荷さ
れるまで用いられる荷重アーム制御系について説明す
る。図4は、図2の荷重アーム作動制御部65の内、荷
重アーム制御系に係る部分を示したブロック図である。
【0035】図4において、角ネジ51が上昇される
と、試料台5に載置されたループ検定機10によって、
圧子3を介して荷重アーム4に変位(傾き)が発生す
る。荷重アーム角度位置センサ41により、その傾きが
測定されると、荷重アーム位置信号として増幅器65b
に出力される。増幅器65bは、荷重アーム位置信号を
増幅してA/D変換器65dに出力し、A/D変換器6
5dは増幅された荷重アーム位置信号をA/D変換して
比較演算回路65eに出力する。
【0036】比較演算回路65eは、荷重アーム位置信
号に基づいて、荷重アーム4を水平に保つための補正信
号をサーボモータ駆動回路65fに出力する。サーボモ
ータ駆動回路65fは、この補正信号に基づいて、荷重
アーム4を水平に保つようにサーボモータ61の駆動を
制御する駆動制御信号をD/A変換器65gに出力す
る。D/A変換器65gは、駆動制御信号をD/A変換
してサーボモータ61に出力する。
【0037】そして、この駆動制御信号に基づいてサー
ボモータ61が駆動することによって、ボールねじ62
が回転し、上方若しくは下方に作動する。その際、ボー
ルねじ62に取り付けられた板ばね7と、これと一体化
された荷重アーム4が上方若しくは下方に軸回転するこ
とによって、荷重アーム4が上方若しくは下方に回動す
ることによって、荷重アーム4が水平に保たれる。
【0038】このような角ネジ51の上昇による荷重ア
ーム4の変位から、駆動制御信号の出力までの動作が閉
ループとして繰り返し行われることにより、サーボモー
タ61の駆動制御がなされ、これにより、荷重アーム4
が水平に保たれる。
【0039】次に、予備荷重以降、検定荷重が負荷され
るまで用いられる力制御系について説明する。図5は、
図2の荷重アーム作動制御部65の内、力制御系に係る
部分を示したブロック図である。
【0040】図5において、増幅器65aは、ばね変位
量センサ64により測定された、板ばね7のばね変位量
信号を増幅しA/D変換器65cに出力する。A/D変
換器65cは増幅されたばね変位量信号をA/D変換し
て比較演算回路65eに出力する。比較演算回路65e
は、荷重入力部から予め入力・設定された検定荷重に対
応したばね変位量を、ばね変位量テーブル66から読み
出して、A/D変換されたばね変位量信号と比較し、比
較結果をサーボモータ駆動回路65fに出力する。
【0041】サーボモータ駆動回路65fは、この比較
結果に基づいて試料に作用する荷重が検定荷重となるよ
うにサーボモータ61の駆動を制御する駆動制御信号を
D/A変換器65gに出力する。D/A変換器65g
は、駆動制御信号をD/A変換してサーボモータ61に
出力する。
【0042】そして、この駆動制御信号に基づいてサー
ボモータ61が駆動することによって、ボールねじ62
が回転し、下方に作動する。その際、ボールねじ62に
取り付けられた板ばね7と、これと一体化された荷重ア
ーム4が下方に軸回転することによって、荷重アーム4
が回動し、この回動力によって、荷重アーム4の自由端
に取り付けられた圧子3が試料台5に載置されたループ
検定機10を押圧する。
【0043】このようなばね変位量センサ64の計測か
ら、駆動制御信号の出力までの動作が閉ループとして繰
り返し行われることにより、サーボモータ61の駆動制
御がなされ、これにより、圧子3に作用する荷重が、検
定荷重となるよう(正確には、入力された検定荷重に対
応した力を硬さ試験機1が発生するよう)、硬さ試験機
1が制御される。
【0044】次に、硬さ試験機1の力検定における動作
について説明する。図6は、硬さ試験機1の力検定にお
ける動作フローを示すフローチャートである。
【0045】図6において、まず、ループ検定機10が
試料台5上に載置されると(ステップS10)、予備荷
重までのフィードバック制御である、荷重アーム制御系
によって荷重アーム4の作動制御が開始される(ステッ
プS20)。次いで、角ネジ51によって、試料台5が
上昇され(ステップS21)、ループ検定機10の目盛
12が予備荷重を指すまで(ステップS22)、試料台
5が上昇される。この間、荷重アーム制御系によって、
荷重アーム4は常に水平に保たれる。
【0046】予備荷重まで負荷された場合には、荷重ア
ーム制御系による制御を終了し(ステップS30)、力
制御系に切り替える。この切り替えは、荷重入力部から
の入力によって行われる。
【0047】次いで、力制御系によって、検定荷重に対
応した力が、荷重アーム4等を介してループ検定機10
に負荷される(ステップS40)。そして、ループ検定
機10の目盛12が、実際の検定荷重を指しているか否
か、誤差範囲内であるか否かによって、ループ検定機1
0の合否が判定される(ステップS50)。誤差範囲内
であれば、合格として検定が終了し、誤差範囲外であれ
ば、不合格として検定が終了する。
【0048】以上説明した本発明に係る硬さ試験機1に
よれば、力制御系によって、随時計測される板ばね7の
変位量に基づいて、荷重アーム作動部6が作動し、板ば
ね7を介して荷重アーム4に荷重が負荷されるため、自
動的に所望の力を発生・制御することができる。
【0049】また、荷重アーム制御系によって、荷重ア
ーム4が基準角度位置(水平位置)に保たれる。このた
め、力検定における予備荷重までを、この荷重アーム制
御系によって負荷し、予備荷重以降の検定荷重までを、
通常の硬さ試験において用いられる力制御系によって負
荷することによって、荷重アーム4のストローク(可動
範囲)が、ループ検定機10の変形量よりも小さい場合
であっても、容易に力検定を行うことのできる硬さ試験
機を提供することができる。
【0050】なお、本発明は、上記実施の形態の内容に
限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範
囲で適宜変更可能であり、荷重アームの可動範囲以上に
試料の圧痕が形成される場合の例として、力検定を例に
挙げて説明したが、ループ検定機と同様に、大変形を起
こす試料を用いた場合にも同様の効果が得られる。即
ち、荷重アームの可動範囲を超えた荷重を精確に負荷す
ることのできる硬さ試験機を提供することができる。
【0051】また、本実施の形態においては、予備荷重
を負荷するまで、角ネジ51を手動で上昇させ、ループ
検定機10の目盛12が予備荷重を指した場合に、上昇
を止めることとして説明したが、オートブレーキ機構5
2を用いて、予備荷重になったら、自動的に上昇を止め
ることとしてもよい。その場合の荷重アーム制御部65
における、荷重アーム制御系の変形例を図7に示す。
【0052】図7において、荷重アーム制御部65にお
ける荷重アーム制御系の変形例は、力制御系の要素と、
オートブレーキ用演算回路65e´と、オートブレーキ
機構駆動回路65hとを含めた構成であり、角ネジ51
の上昇による荷重アーム4の変位から、駆動制御の出力
までの閉ループ制御は同様である。異なる点は、オート
ブレーキ用演算回路65e´が、荷重入力部から入力さ
れた予備荷重に対応したばね変位量を、ばね変位量テー
ブル66から読み出して、A/D変換等されたばね変位
量信号と比較して、同一であった場合にはオートブレー
キ機構駆動回路65hによってオートブレーキ機構52
を駆動させ、角ネジ51の上下動をロックさせる点であ
る。
【0053】このように荷重アーム制御系を変形するこ
とによって、予備荷重が負荷されているかどうか、ルー
プ検定機10を見ながら角ネジ51を上昇させていた作
業は、オートブレーキ機構52による角ネジ51のロッ
クまで、単に上昇させるだけの作業に代わる。このた
め、力検定における作業の効率化をさらに高めることが
できる。
【0054】また、角ネジ51を上昇させるサーボモー
タを用意することで、角ネジ51の上昇作業を自動化で
き、なお一層の力検定における作業の効率化を図ること
ができる。
【0055】また、上記実施の形態では、ばね変位量セ
ンサ64は、リニアスケールを用いることとして説明し
たが、これに限るものではなく、例えば、板ばね7の一
端7aや他端7bの移動位置のみを測定して、板ばね7
の変位量としてもよい。その場合には、コンデンサピッ
ク(電荷容量型変位センサ)や、LVDT(差動変圧
器)、電気マイクロメータなどを使用してもよい。ま
た、板ばね7は、弦巻ばねとして図示、説明したが、板
ばねであってもよい。
【0056】
【発明の効果】請求項1記載及び2記載の発明によれ
ば、変形量(例えば、圧痕の深さ)の大きな試料等(例
えば、ループ検定機)を、その変形量に比べて、回動角
度の範囲が小さいアームによって、荷重を負荷する際に
も、容易に精確な荷重を負荷することができる。即ち、
制御手段によってアームの回動角度が基準角度位置に保
たれた状態で、試料移動部により、試料に予備荷重をか
けることができる。そして、この予備荷重をかけた後
に、実際の荷重をかけることによって、回動角度の範囲
が小さいアームであっても、容易に変形量の大きな試料
に荷重を負荷することができる。
【0057】請求項3記載の発明によれば、移動制止手
段により試料移動部が制止された状態が、試料に予備荷
重がかけれた状態となるため、予備荷重以上の荷重をか
けることなく、容易かつ精確に、試料に予備荷重をかけ
ることができる。
【0058】請求項4記載の発明によれば、アームの回
動可動範囲が、力検定機の変形量よりも小さい場合であ
っても、容易かつ精確に力検定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る硬さ試験機1の要部構成を示す側
面図。
【図2】荷重アーム作動制御部65の要部構成を示すブ
ロック図。
【図3】比較演算回路65e内に格納されるばね変位量
テーブル66の一例を示す図。
【図4】図2の荷重アーム作動制御部65の内、荷重ア
ーム制御系に係る部分を示したブロック図。
【図5】図2の荷重アーム作動制御部65の内、力制御
系に係る部分を示したブロック図。
【図6】硬さ試験機1の力検定における動作フローを示
すフローチャート。
【図7】図4の荷重アーム制御系の変形例を示す図。
【図8】従来の硬さ試験機100の要部構成を示すブロ
ック図。
【図9】ループ検定機10の略外形を示す図。
【符号の説明】
1 硬さ試験機 2 試験機本体 3 圧子 4 荷重アーム 41 荷重アーム角度位置センサ 5 試料台 51 角ネジ 52 オートブレーキ機構 6 荷重アーム作動部 61 サーボモータ 64 ばね変位量センサ 65 荷重アーム作動制御部 65e 比較演算回路 7 板ばね 10 ループ検定機

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体部に回動自在に支持され、自由端部に
    圧子が取り付けられるアームと、 前記アームの自由端側を回動させて、前記圧子により試
    料表面に圧痕を形成させる押圧力を作用させるための力
    を該アームに対して付与するアーム回動力付与手段と、 を備えた硬さ試験機において、 前記アームの回動角度を検出する検出手段と、 前記検出手段によって検出された前記アームの回動角度
    に基づいて、前記アーム回動力付与手段が前記アームを
    基準角度位置に戻すための力の付与の制御を行う制御手
    段と、 を備え、前記制御手段の力の付与の制御により、前記ア
    ームの回動角度が前記基準角度位置に保たれることを特
    徴とする硬さ試験機。
  2. 【請求項2】前記試料を載置し、前記圧子による圧痕を
    形成させるための前記アームの回動範囲内に当該試料を
    移動する試料移動部を備え、 前記試料移動部による前記試料の移動と、前記制御手段
    による力の付与の制御とによって、前記アームの回動角
    度を前記基準角度位置に保った状態で、前記試料に予備
    荷重をかけることを特徴とする請求項1記載の硬さ試験
    機。
  3. 【請求項3】前記アーム回動力付与手段からの力を前記
    アームに回動力として伝達する回動力伝達手段と、 前記回動力伝達手段の変位を測定する測定手段と、 前記測定手段によって測定された前記回動力伝達手段の
    変位に基づいて、前記試料に前記予備荷重がかけられた
    か否かを判定する判定手段と、 前記判定手段によって、前記試料に前記予備荷重がかけ
    られたと判定された場合に、前記試料移動部による前記
    試料の移動を自動的に制止する移動制止手段と、 を備えたことを特徴とする請求項2記載の硬さ試験機。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載の硬さ試験機の力検
    定方法であって、 前記試料の代わりに力検定機を前記試料移動部に載置す
    る第1の工程と、 前記試料移動部による前記力検定機の移動と、前記制御
    手段による力の付与の制御とによって、前記アームの回
    動角度を前記基準角度位置に保った状態で、前記力検定
    機に前記予備荷重をかける第2の工程と、 前記アーム回動力付与手段が、検定する力に対応した力
    を前記アームに付与する第3の工程と、 を含み、前記アームを介して前記圧子に作用された力が
    前記力検定機の指示計に示されることによって、前記硬
    さ試験機の力検定を行うことを特徴とする力検定方法。
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