JP2001091232A - 3次元形状計測装置および方法、並びに記録媒体 - Google Patents

3次元形状計測装置および方法、並びに記録媒体

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JP2001091232A
JP2001091232A JP26983899A JP26983899A JP2001091232A JP 2001091232 A JP2001091232 A JP 2001091232A JP 26983899 A JP26983899 A JP 26983899A JP 26983899 A JP26983899 A JP 26983899A JP 2001091232 A JP2001091232 A JP 2001091232A
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Ikoku Go
偉国 呉
Teruyuki Ushiro
輝行 後
Nobuyuki Matsushita
伸行 松下
Atsushi Yokoyama
敦 横山
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対応点付けを確実に実行し、ミスマッチング
領域の発生を減少させる。 【解決手段】 投光パターン生成回路2は、一様乱数や
正規乱数を用い、ドットのサイズ、線の長さや太さ、位
置、濃度等が不規則な投光パターンを生成して投光器3
に供給する。投光器3は、投光パターンを被写体1に拡
大して照射する。基準カメラ4は、基準画像を撮影す
る。基準カメラ4に対して所定の距離と角度が設けられ
ている参照カメラ5は、参照画像を撮影する。画像間対
応付け回路6,7は、基準画像と、参照画像との対応点
付けを行う。距離画像生成回路8は、画像間対応付け回
路6,7から入力される基準画像と参照画像の各画素の
視差を用いて、距離画像を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3次元形状計測装
置および方法、並びに記録媒体に関し、特に、被写体を
複数の異なる位置から撮影した画像を用いて被写体表面
の3次元形状を測定する場合に用いて好適な3次元形状
計測装置および方法、並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に「ステレオ視」または「ステレオ
3次元画像計測」等と呼ばれている距離測定方法は、異
なる位置に設けられた少なくとも2台以上のカメラ(基
準カメラと、その他の参照カメラ)で被写体を撮影し
て、得られた複数の画像(基準カメラによる基準画像
と、参照カメラによる参照画像)の間で対応する画素を
特定し(一般に、「対応点付け」と呼ばれる)、対応付
けられた基準画像上の画素と、参照画像上の画素との位
置の差(視差)に三角測量の原理を適用することによ
り、基準カメラ(または、参照カメラ)から当該画素に
対応する被写体上の点までの距離を計測するものであ
る。従って、被写体の表面全体に対応する全ての画素ま
での距離を測定すれば、被写体の形状や奥行きを測定す
ることが可能となる。
【0003】なお、「ステレオ3次元画像計測」におい
て最も重要な「対応点付け」は、基準画像上のある点P
aに写像される実空間上の点は複数(図1に示す実空間
上の点P1,P2,P3等)存在するので、実空間上の点
1,P2,P3等の写像である直線(エピポーラライン
と呼ばれている)上に、点Paに対応する参照画像上の
点Pa’が存在することに基づいて行われる。
【0004】ところで、「対応点付け」の具体的な方法
としては、例えば、「C.Lawrence Zitnick and Jon A.W
ebb:Mult-baseline Stereo Using Surface Extraction,
Technical Report,CMU-CS-96-196,(1996)」に記述され
ているピクセルベース(Pixel-based)マッチング法、例
えば、「奥富、金出:複数の基線長を利用したステレオ
マッチング、電子情報通信学会論文誌D−II、Vol.75-D
-II,No.8,pp.1317-1327,(1992)」に記述されているエリ
アベース(Area-based)マッチング法、例えば、「H.H.Ba
ker and T.O.Binford:Depth from edge intensity base
d stereo,In Proc.IJCAI'81,(1981)」に記述されている
フィーチャベース(Feature-based)マッチング法等が提
案されている。
【0005】しかしながら、上述したいずれの方法にお
いても、被写体(距離を測定する対象物)が、例えば、
単色の壁や人の顔のように、濃淡、形状、色等の局所的
な特徴がないものである場合、対応点付けが行えない領
域(ミスマッチング領域)が生じてしまう問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そのような問題を解決
するために、例えば、「S.B.Kang,J.A.Webb,C.L.Zitnic
k and T.Kanade:A Multibaseline Stereo System with
Active Illumination and Real-time Image Acquisitio
n,Proc IEEE Int Conf.Comput.Vis.,Vol.5,pp88-93,(19
95)」に記述された方法では、局所的な特徴を有しない
被写体に周期的な模様の光を照射して撮影し、得られた
画像の対応点付けを行うことが提案されたが、周期的な
模様を被写体に照射する方法は、3台以上のカメラを用
いた場合には、ミスマッチング領域の発生を減少させる
ことに対して効果的であるが、2台のカメラを用いた場
合、模様が周期的である故に、対応点付けを誤ることが
あり、必ずしも効果的ではない課題があった。
【0007】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、2台のカメラを用いたステレオ3次元画像
計測において、ランダムな模様を被写体に投光すること
により、対応点付けを確実に実行し、ミスマッチング領
域の発生を減少させるようにするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の3次元
形状計測装置は、乱数を用いて非周期的な投光パターン
を生成する投光パターン生成手段と、被写体に複数の投
光パターンを切り替えて照射する照射手段と、照射手段
により投光パターンが照射された被写体を撮影して、基
準画像を生成する第1の撮影手段と、第1の撮影手段の
位置とは異なる位置から、照射手段により投光パターン
が照射された被写体を撮影して、参照画像を生成する第
2の撮影手段と、同一の投光パターンに対応する基準画
像上の画素と、参照画像上の画素との対応を識別して、
対応する画素間の視差を算出する識別手段と、視差に基
づいて距離画像を生成する距離画像生成手段とを含むこ
とを特徴とする。
【0009】請求項2に記載の3次元形状計測装置は、
ある投光パターンに対応する距離画像の中で、画素値の
信頼性が低い領域を検出する検出手段と、検出手段が検
出した領域の画素値を、他の投光パターンに対応する距
離画像の対応する画素の画素値を用いて置換する置換手
段とをさらに含むことを特徴とする。
【0010】前記検出手段は、距離画像の画素値の連続
性に基づいて、画素値の信頼性が低い領域を検出するよ
うにすることができる。
【0011】請求項4に記載の3次元形状計測方法は、
乱数を用いて非周期的な投光パターンを生成する投光パ
ターン生成ステップと、被写体に複数の投光パターンを
切り替えて照射する照射ステップと、照射ステップの処
理により投光パターンが照射された被写体を撮影して、
基準画像を生成する第1の撮影ステップと、第1の撮影
ステップの処理で撮影した位置とは異なる位置から、照
射ステップの処理により投光パターンが照射された被写
体を撮影して、参照画像を生成する第2の撮影ステップ
と、同一の前記投光パターンに対応する基準画像上の画
素と、参照画像上の画素との対応を識別して、対応する
画素間の視差を算出する識別ステップと、視差に基づい
て距離画像を生成する距離画像生成ステップとを含むこ
とを特徴とする。
【0012】請求項5に記載の記録媒体のプログラム
は、乱数を用いて生成された非周期的な投光パターンが
切り替えられて照射された被写体を撮影して得られた画
像から、基準画像を生成する第1の生成ステップと、基
準画像を得るために撮影した位置とは異なる位置から、
投光パターンが照射された被写体を撮影して得られた画
像から、参照画像を生成する第2の生成ステップと、同
一の前記投光パターンに対応する基準画像上の画素と、
参照画像上の画素との対応を識別して、対応する画素間
の視差を算出する識別ステップと、視差に基づいて距離
画像を生成する距離画像生成ステップとを含むことを特
徴とする。
【0013】請求項1に記載の3次元形状計測装置、請
求項4に記載の3次元形状計測方法、および請求項5に
記載の記録媒体のプログラムにおいては、乱数を用いて
非周期的な投光パターンが生成され、被写体に複数の投
光パターンが切り替えられて照射され、投光パターンが
照射された被写体が撮影されて基準画像が生成され、基
準画像が撮影された位置とは異なる位置から、投光パタ
ーンが照射された被写体が撮影されて参照画像が生成さ
れる。さらに、同一の投光パターンに対応する基準画像
上の画素と、参照画像上の画素との対応が識別されて対
応する画素間の視差が算出され、視差に基づいて距離画
像が生成される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明を適用した距離画像生成シ
ステムの構成例について、図2を参照して説明する。こ
の距離画像生成システムは、例えば、人の顔のような立
体的な被写体1の表面と基準カメラ4との距離を示す距
離画像、すなわち、基準カメラ4から見た被写体1の表
面形状を示す画像を生成するものである。
【0015】距離画像生成システムの投光パターン生成
回路2は、一様乱数や正規乱数を発生して、図3(A),
(B)に示すような、ドットのサイズ、線の長さや太さ、
位置、濃度等が非周期的である投光パターンを生成して
投光器3に供給する。投光器3は、図4に示すように、
光を投光パターンスライド22に照射する光源21、投
光パターン生成回路2から供給された投光パターンのス
ライド22、および、投光パターンを被写体1に拡大し
て照射するレンズ23から構成される。
【0016】基準カメラ4は、投光パターンが照射され
た被写体1を撮影し、得られた基準画像を画像間対応付
け回路6(または画像間対応付け回路7)に出力する。
参照カメラ5は、基準カメラ4に対して所定の距離と角
度が設けられており、基準カメラ4と同時に被写体1を
撮影し、得られた参照画像を画像間対応付け回路6(ま
たは画像間対応付け回路7)に出力する。
【0017】画像間対応付け回路6,7は、基準カメラ
4からの基準画像と、参照カメラ5からの参照画像との
対応点付けを行い、基準画像の各画素に対する参照画像
の画素の視差を距離画像生成回路8に出力する。なお、
画像間対応付け回路6および画像間対応付け回路7は、
被写体1に照射される投光パターンの種類の数(いまの
場合、2)に対応して設けられているが、画像間対応付
け回路6および画像間対応付け回路7が同時に動作する
必要はないので、画像間対応付け回路7を省略し、画像
間対応付け回路6が、異なる投光パターンに対応する基
準画像と参照画像の組を、順次、対応点付けするように
してもよい。
【0018】距離画像生成回路8は、画像間対応付け回
路6,7のうちの一方から入力される基準画像と参照画
像の各画素の視差を用いて、距離画像(被写体1の写像
の画素値が、被写体1の対応する点と基準カメラ4との
距離に対応している画像)を生成し、画像メモリ9に出
力する。距離画像生成回路8はまた、画像間対応付け回
路6,7のうちの他方から入力される基準画像と参照画
像の視差を用いて、ミスマッチング領域検出回路10か
らのミスマッチング領域の位置情報に対応する部分的な
距離画像を生成し、画像メモリ9に出力する。画像メモ
リ9は、距離画像生成回路8から入力される距離画像、
および部分的な距離画像を記憶する。
【0019】ミスマッチング領域検出回路10は、画像
メモリ9から距離画像を読み出してラベリング(詳細は
後述する)し、距離画像の中の被写体1に対応する部分
の上に存在するミスマッチング領域を検出して、その位
置情報を距離画像生成回路8、および置換回路11に出
力する。置換回路11は、画像メモリ9から距離画像、
および部分的な距離画像を読み出して、ミスマッチング
領域周辺の画素値(距離)の連続性を判定し、判定結果
に対応して、距離画像のミスマッチング領域に対応する
部分の画素値(距離)を、部分的な距離画像の画素値
(距離)で置換して、出力回路12に供給する。出力回
路12は、置換回路11からの距離画像をシステム外部
に出力する。
【0020】制御回路13は、ドライブ14を駆動させ
て、磁気ディスク15、光ディスク16、光磁気ディス
ク17、または半導体メモリ18に記憶されている制御
用プログラムを読み出し、読み出した制御用プログラム
に基づいて、距離画像生成システムの各回路を制御す
る。制御回路13はまた、ユーザから入力されるコマン
ド等に対応して、距離画像生成システムの全体を制御す
る。
【0021】次に、距離画像生成システムの動作につい
て、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0022】ステップS1において、投光パターン生成
回路2は、一様乱数や正規乱数を用いて、例えば図3
(A)に示すような非周期的な投光パターン(投光パター
ンP1とする)を生成し、投光器3に供給する。投光器
3は、投光パターン生成回路2から供給された投光パタ
ーンP1を被写体1に拡大して照射する。ステップS2
において、基準カメラ4と参照カメラ5は、投光パター
ンP1が照射された被写体1(例えば、人の顔)を撮影
し、それぞれ、得られた基準画像G11(図6(A))、
または参照画像G12(図6(B))を画像間対応付け回
路6,7に出力する。
【0023】ステップS3において、投光パターン生成
回路2は、一様乱数や正規乱数を用いて、例えば図3
(B)に示すような非周期的な投光パターン(投光パター
ンP2とする)を生成し、投光器3に供給する。投光器
3は、投光パターン生成回路2から供給された投光パタ
ーンP2を被写体1に拡大して照射する。ステップS4
において、基準カメラ4と参照カメラ5は、投光パター
ンP2が照射された被写体1(例えば、人の顔)を撮影
し、それぞれ、得られた基準画像G21(図7(A))、
または参照画像G22(図7(B))を画像間対応付け回
路6,7に出力する。
【0024】なお、被写体1が、不動の物体ではない場
合、ステップS1乃至S4の処理を短時間で連続的に実
行する必要がある。
【0025】ステップS5において、画像間対応付け回
路6は、基準カメラ4からの基準画像G11と、参照カ
メラ5からの参照画像G12との対応点付けを行い、基
準画像G11の各画素に対する参照画像G12の画素の
視差を距離画像生成回路8に出力する。
【0026】ステップS6において、距離画像生成回路
8は、画像間対応付け回路6から入力された基準画像G
11と参照画像G12の各画素の視差を用い、距離画像
D1を生成して画像メモリ9に記憶させる。
【0027】ステップS7において、ミスマッチング領
域検出回路10は、画像メモリ9から距離画像D1を読
み出してラベリング処理を実行し、距離画像D1の中の
被写体1に対応する部分の上に存在するミスマッチング
領域を検出して、その位置情報を距離画像生成回路8、
および置換回路11に出力する。
【0028】ここで、ラベリング処理の詳細について、
図8のフローチャートを参照して説明する。
【0029】ステップS21において、ミスマッチング
領域検出回路10は、画像メモリ9から距離画像D1を
読み出す。ステップS22において、ミスマッチング領
域検出回路10は、ラベリング未処理画素数kを0に初
期化する。また、ミスマッチング領域検出回路10は、
内蔵する座標記憶用バッファx[k],y[k]を初期化す
る。ステップS23において、ミスマッチング領域検出
回路10は、距離画像D1の中の被写体1に対応する部
分の任意の位置の座標を、注目する画素の座標(i,
j)に代入する。
【0030】ステップS24において、ミスマッチング
領域検出回路10は、距離画像D1の注目画素の画素値
g(i,j)を抽出する。ステップS25において、ミ
スマッチング領域検出回路10は、注目画素に隣接する
8つの画素のうちの1つの画素値g(i+m,j+n)
(m,n=−1,0,1)を抽出する。
【0031】ステップS26において、ミスマッチング
領域検出回路10は、注目する画素の画素値g(i,
j)が、ラベル値L0である否かを判定し、さらに、注
目する画素の画素値g(i,j)と、隣接する画素の画
素値g(i+m,j+n)の差の絶対値が所定の閾値よ
りも小さいか否か、すなわち、注目する画素の画素値g
(i,j)に対して、隣接する画素の画素値g(i+
m,j+n)が連続しているか否かを判定する。注目す
る画素の画素値g(i,j)がラベル値L0ではなく、
且つ、隣接する画素の画素値g(i+m,j+n)が画
素値g(i,j)に対して連続していると判定された場
合、ステップS27に進む。
【0032】ステップS27において、ミスマッチング
領域検出回路10は、ラベリング未処理画素数kを1だ
けインクリメントし、隣接する画素のx座標i+mを座
標記憶用バッファx[k]に記録し、y座標j+nを座標
記憶用バッファy[k]に記録する。
【0033】ステップS28において、ミスマッチング
領域検出回路10は、注目する画素に隣接する8つ全て
の画素に対してステップS25,S26の処理を施した
か否かを判定し、隣接する画素に、ステップS25,S
26の処理を施していないものが存在すると判定した場
合、ステップS25に戻り、それ以降の処理を繰り返
す。その後、ステップS28で、隣接する8つ全ての画
素に、ステップS25,S26の処理を施したと判定さ
れた場合、ステップS29に進む。
【0034】ステップS29において、ミスマッチング
領域検出回路10は、注目画素の画素値g(i,j)を
ラベル値L0に置換する。ここで、ラベル値L0は、距
離画像D1の被写体1に対応する部分の画素に対して付
されるものである。
【0035】ステップS30において、ミスマッチング
領域検出回路10は、ラベリング未処理画素数kが0で
あるか否かを判定し、ラベリング未処理画素数kが0で
はないと判定した場合、ステップS31に進む。
【0036】ステップS31において、ミスマッチング
領域検出回路10は、座標記憶用バッファx[k]に記録
されている値を注目画素のx座標とし、座標記憶用バッ
ファy[k]に記録されている値を注目画素のy座標とす
る。これにより、先程までの注目画素に隣接し、且つ、
画素値が連続する画素が新たな注目画素とされる。その
後、ミスマッチング領域検出回路10は、ラベリング未
処理画素数kを1だけインクリメントして、ステップS
24に戻る。
【0037】その後、ステップS30において、ラベリ
ング未処理画素数kが0であると判定されるまで、ステ
ップS24以降の処理が繰り返され、ラベリング未処理
画素数kが0であると判定された場合、ステップS32
に進む。ステップS32において、ミスマッチング領域
検出回路10は、距離画像D1の画素で画素値がラベル
値L0に置換されていない画素の画素値を、ミスマッチ
ング領域であることを示すラベル値L1に置換する。さ
らに、ミスマッチング領域検出回路10は、ラベル値L
1を付した画素の位置情報を距離画像生成回路8、およ
び置換回路11に出力する。
【0038】以上のようなラベリング処理により、距離
画像D1の中の被写体1に対応する部分であって、且
つ、隣接する画素と画素値が連続している画素は、その
画素値がラベル値L0とされ、距離画像D1の中の被写
体1に対応しない部分、および、被写体1に対応する部
分であって、且つ、隣接する画素と画素値が連続しない
画素は、その画素値がラベル値L1とされる。
【0039】図5に戻る。ステップS8において、ミス
マッチング領域検出回路10は、ラベル値L1が付され
た画素のうちで、ラベル値L0が付された画素に囲まれ
ているものが存在するか否かを判定することにより、距
離画像D1の中の被写体1に対応する部分にミスマッチ
ング領域が存在するか否かを判定し、距離画像D1の中
の被写体1に対応する部分にミスマッチング領域が存在
すると判定した場合、ステップS9に進む。
【0040】ステップS9において、画像間対応付け回
路7は、基準カメラ4からの基準画像G21と、参照カ
メラ5からの参照画像G22との対応点付けを行い、基
準画像G21の各画素に対する参照画像G22の画素の
視差を距離画像生成回路8に出力する。
【0041】ステップS10において、距離画像生成回
路8は、画像間対応付け回路7から入力された基準画像
G21と参照画像G22の各画素の視差を用い、距離画
像D1の中の被写体1に対応する部分のミスマッチング
領域に対応する部分的な距離画像D2を生成して画像メ
モリ9に記憶させる。
【0042】ステップS11において、置換回路11
は、距離画像D1の中の被写体1に対応する部分に存在
する全てのミスマッチング領域のうちの1つを選択す
る。
【0043】ステップS12において、置換回路11
は、ステップS11で選択したミスマッチング領域に対
応する部分的距離画像D2の画素値(距離)と、ステッ
プS11で選択したミスマッチング領域の周囲に対する
距離画像D1の画素値の連続性を所定のアルゴリズム
(例えば、画素値の差の絶対値を所定の閾値と比較す
る)に基づいて判定し、連続していると判定した場合、
ステップS13に進む。
【0044】ステップS13において、置換回路11
は、ステップS11で選択したミスマッチング領域に対
応する距離画像D1の画素値を、部分的距離画像D2の
対応する部分の画素値を用いて置換する。
【0045】ステップS14において、置換回路11
は、ステップS11で、距離画像D1の中の被写体1に
対応する部分に存在する全てのミスマッチング領域を選
択したか否かを判定し、全てのミスマッチング領域を選
択したと判定するまで、ステップS11に戻り、それ以
降の処理を繰り返す。
【0046】その後、ステップS14において、全ての
ミスマッチング領域を選択したと判定した場合、ステッ
プS15に進む。ステップS15において、置換回路1
1は、部分的距離画像D2の画素値を用いて部分的に置
換した距離画像D1を出力回路12に供給する。出力回
路12は、置換回路11からの距離画像D1をシステム
外部に出力する。
【0047】なお、ステップS12において、ステップ
S11で選択したミスマッチング領域に対応する部分的
距離画像D2の画素値と、ステップS11で選択したミ
スマッチング領域の周囲に対する距離画像D1の画素値
が連続していないと判定された場合、そのミスマッチン
グ領域は、被写体1上に実在する極端な凹凸部分である
か、または、オクリュージョン領域であると考えられる
ので、ステップS13をスキップする。
【0048】このような距離画像生成処理により、距離
画像D1に、例えば図9(A)に示すように、被写体1に
対応する部分上にミスマッチング領域があった場合、そ
の部分を、距離画像D2の画素値を用いて置換すること
により補正するので、結果的に、図9(B)に示すような
ミスマッチング領域のない距離画像を得ることが可能と
なる。
【0049】なお、距離画像D1のミスマッチング領域
が、被写体1上に実在する極端な凹凸部分ではなく、且
つ、オクリュージョン領域でもないことが明らかである
場合において、ミスマッチング領域に対応する距離画像
D2の画素値が置換に用いる値として適切ではないとき
には、さらに異なる投光パターンを被写体に照射して部
分的な距離画像D3を生成し、その画素値を用いて距離
画像D1を補正するようにしてもよい。
【0050】以上のように、本発明を適用した距離画像
生成システムによれば、複数の投光パターンを照射し、
複数の基準画像と参照画像の組から、複数の距離画像を
生成し、ある距離画像のミスマッチング領域を、他の距
離画像の画素値で補間するようにしたので、白い壁や人
の顔等のように、特徴が少ない立体的な被写体の表面形
状を示す距離画像を生成することが可能となる。
【0051】ところで、上述した一連の処理は、ハード
ウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェア
により実行させることもできる。一連の処理をソフトウ
ェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構
成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれ
ているコンピュータ、または、各種のプログラムをイン
ストールすることで、各種の機能を実行することが可能
な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録
媒体からインストールされる。
【0052】この記録媒体は、図2に示すように、コン
ピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するため
に配布される、プログラムが記録されている磁気ディス
ク15(フロッピディスクを含む)、光ディスク16
(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digit
al Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク17(M
D(Mini Disc)を含む)、もしくは半導体メモリ18な
どよりなるパッケージメディアにより構成されるだけで
なく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに
提供される、プログラムが記録されているROMや記憶部
に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0053】なお、本明細書において、記録媒体に記録
されるプログラムを記述するステップは、記載された順
序に従って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずし
も時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に
実行される処理をも含むものである。
【0054】また、本明細書において、システムとは、
複数の装置により構成される装置全体を表すものであ
る。
【0055】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の3次元
形状計測装置、請求項4に記載の3次元形状計測方法、
および請求項5に記載の記録媒体のプログラムによれ
ば、乱数を用いて非周期的な投光パターンを生成して被
写体に照射し、同一の投光パターンに対応する基準画像
上の画素と、参照画像上の画素との対応を識別して、対
応する画素間の視差を算出するようにしたので、対応点
付けを確実に実行し、ミスマッチング領域の発生を減少
させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エピポーララインを説明するための図である。
【図2】本発明を適用した距離画像生成システムの構成
例を示すブロック図である。
【図3】投光パターンの一例を示す図である。
【図4】投光器3の構成例を示すブロック図である。
【図5】距離画像生成処理を説明するフローチャートで
ある。
【図6】基準画像と参照画像の一例を示す図である。
【図7】基準画像と参照画像の一例を示す図である。
【図8】図5のステップS5のラベリング処理の詳細を
説明するフローチャートである。
【図9】補正された距離画像の例を示す図である。
【符号の説明】
1 被写体, 2 投光パターン生成回路, 3 投光
器, 4 基準カメラ, 5 参照カメラ, 6,7
画像間対応付け回路, 8 距離画像生成回路, 9
画像メモリ, 10 ミスマッチ領域検出回路, 11
置換回路,12 出力回路, 13 制御回路, 1
4 ドライブ, 15 磁気ディスク, 16 光ディ
スク, 17 光磁気ディスク, 18 半導体メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松下 伸行 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 横山 敦 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA06 AA53 BB05 DD00 FF05 HH06 HH07 JJ03 JJ05 JJ26 MM26 PP23 QQ04 QQ24 QQ39 UU01 UU05 2F112 AC04 AC06 EA07 FA03 FA07 FA19 5B057 DA07 DB03 DC02 DC09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体を異なる視点から撮影した画像を
    用いて、前記被写体の3次元形状を計測する3次元形状
    計測装置において、 乱数を用いて非周期的な投光パターンを生成する投光パ
    ターン生成手段と、 前記被写体に複数の前記投光パターンを切り替えて照射
    する照射手段と、 前記照射手段により前記投光パターンが照射された前記
    被写体を撮影して、基準画像を生成する第1の撮影手段
    と、 前記第1の撮影手段の位置とは異なる位置から、前記照
    射手段により前記投光パターンが照射された前記被写体
    を撮影して、参照画像を生成する第2の撮影手段と、 同一の前記投光パターンに対応する前記基準画像上の画
    素と、前記参照画像上の画素との対応を識別して、対応
    する画素間の視差を算出する識別手段と、 前記視差に基づいて距離画像を生成する距離画像生成手
    段とを含むことを特徴とする3次元形状計測装置。
  2. 【請求項2】 所定の投光パターンに対応する前記距離
    画像の中で、画素値の信頼性が低い領域を検出する検出
    手段と、 前記検出手段が検出した前記領域の画素値を、他の投光
    パターンに対応する距離画像の対応する画素の画素値を
    用いて置換する置換手段とをさらに含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の3次元形状計測装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、前記距離画像の画素値
    の連続性に基づいて、前記画素値の信頼性が低い領域を
    検出することを特徴とする請求項2に記載の3次元形状
    計測装置。
  4. 【請求項4】 被写体を異なる視点から撮影した画像を
    用いて、前記被写体の3次元形状を計測する3次元形状
    計測装置の3次元形状計測方法において、 乱数を用いて非周期的な投光パターンを生成する投光パ
    ターン生成ステップと、 前記被写体に複数の前記投光パターンを切り替えて照射
    する照射ステップと、 前記照射ステップの処理により前記投光パターンが照射
    された前記被写体を撮影して、基準画像を生成する第1
    の撮影ステップと、 前記第1の撮影ステップの処理で撮影した位置とは異な
    る位置から、前記照射ステップの処理により前記投光パ
    ターンが照射された前記被写体を撮影して、参照画像を
    生成する第2の撮影ステップと、 同一の前記投光パターンに対応する前記基準画像上の画
    素と、前記参照画像上の画素との対応を識別して、対応
    する画素間の視差を算出する識別ステップと、 前記視差に基づいて距離画像を生成する距離画像生成ス
    テップとを含むことを特徴とする3次元形状計測方法。
  5. 【請求項5】 被写体を異なる視点から撮影した画像を
    用いて、前記被写体の3次元形状を計測する3次元形状
    計測用のプログラムであって、 乱数を用いて生成された非周期的な投光パターンが切り
    替えられて照射された前記被写体を撮影して得られた画
    像から、基準画像を生成する第1の生成ステップと、 前記基準画像を得るために撮影した位置とは異なる位置
    から、前記投光パターンが照射された前記被写体を撮影
    して得られた画像から、参照画像を生成する第2の生成
    ステップと、 同一の前記投光パターンに対応する前記基準画像上の画
    素と、前記参照画像上の画素との対応を識別して、対応
    する画素間の視差を算出する識別ステップと、 前記視差に基づいて距離画像を生成する距離画像生成ス
    テップとを含むことを特徴とするコンピュータが読み取
    り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
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