JP2013224895A - 3次元計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】対応点探索の精度を高めることができて、計測精度の高い3次元計測装置を提供する。
【解決手段】計測対象物に、明暗の切り替わりが粗な粗領域と、この粗領域よりも明暗の切り替わりが密な密領域とを有するランダムドットパターンを投影するパターン投影部4を備える。パターン投影部4は、明暗の切り替わりが粗な粗領域と、この粗領域よりも明暗の切り替わりが密な密領域とを入れ換える投影パターン入換部42を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のカメラを用いて距離・形状などの計測を行うための3次元計測装置に関する。
複数のカメラを用いて対称物までの距離や対象物の形状などを計測する3次元計測装置が実用化されている。3次元計測の手法としては、一般に、「光切断法」と「ステレオ3次元計測」と呼ばれる方法が知られている。
「光切断法」とは、対象物に直線や多角形などの既知の光パターンを投影し、投影されたパターン形状の変化から対象物の形状を求める方法である。一方、「ステレオ3次元計測」とは、カメラを左右に配置して対象物を同時に撮影し、得られた左右画像から対応する画素の対、即ち対応点を探索し、左右画像の対応点同士が左右方向にどれだけ離れているか、即ち視差を求め、この視差から三角測量の原理を用いて対象物までの距離を算出する計測方法である。
ステレオ3次元計測において、対応点探索の方法としては、「ステレオマッチング法」や「セミグローバルステレオマッチング法」が提案されているが、対象物に際立った特徴点がない場合、たとえば淡色の壁や机などのようなものの場合、対応点が見つからない領域が発生してしまう。
このような問題を解決するために、特許文献1(特公平4−25758号公報)では、対応点の対応度を判定し、対応が乏しいと判断された場合に、計測時に対応点探索の補助となる明暗パターンを計測対象物上に投影する投影手段を備え、対応点が見つからないエラーを防ぐステレオ3次元計測装置が開示されている。また、特許文献2(特開2001−91232号公報)では、乱数を用いて非周期的な明暗パターンを生成する明暗パターン生成手段と、被写体に複数の明暗パターンを切り替えて投影する投影手段とを備え、対応点が見つからないエラーの箇所を補完する方法が開示されている。
特公平4−25758号公報 特開2001−91232号公報
しかしながら、特許文献1に示された従来の方法では、明暗パターンを投影しても計測対象物上に明暗の切り替わりが粗な粗領域が生じる場合があった。明暗の切り替わりが粗な粗領域では、計測時に明暗パターンによる対応点探索に対する補助が得られず、対応点探索が困難になる場合があり、この場合、対応点を探索することができなくなるか、あるいは、対応点の探索が出来たとしても計測結果に誤差が生じてしまい、精度の高い計測が行えないという問題があった。
また、特許文献2に示された従来の方法では、複数の明暗パターンを用いているが、これらの明暗パターンは、変数を用いてランダムに生成されているため、領域によっては、明暗パターンが変更されても明暗の切り替わりの粗密が変わらない場合があった。そのため、領域の明暗の切り替わりが粗のまま変わらない領域においては、精度の高い対応点探索が困難になる場合があり、この場合には、対応点を探索することができなくなるか、あるいは、対応点の探索が出来たとしても計測結果に誤差が生じてしまい、精度の高い3次元計測を行うことができないという問題があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、対応点探索の精度を高めることができて、計測精度の高い3次元計測装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の3次元計測装置は、
計測対象物に、明暗の切り替わりが粗な粗領域と、この粗領域よりも明暗の切り替わりが密な密領域とを有する非周期的な明暗パターンを投影する投影手段と、
複数のカメラを有し、この複数のカメラで上記明暗パターンが投影された計測対象物の画像を複数取得する画像取得手段と、
上記画像取得手段により取得された上記計測対象物の画像同士の対応点を探索し、この探索された対応点間の距離を表わす視差情報を算出する対応点探索視差算出手段と、
上記対応点探索視差算出手段により算出された視差情報に基づいて、3次元距離情報を算出する3次元距離情報生成手段と
を備え、
上記投影手段は、上記粗領域と上記密領域とを入れ換える明暗パターン入れ換え手段を有していることを特徴とする。
上記構成によれば、投影手段が、明暗の切り替わりが粗な粗領域と、この粗領域よりも明暗の切り替わりが密な密領域とを入れ換える明暗パターン入れ換え手段を有しているので、計測対象物の画像同士の対応点を探索するときに、明暗パターン入れ換え手段により明暗パターンの明暗の切り替わりが粗な粗領域と、この粗領域よりも明暗の切り替わりが密な密領域とを入れ換えることによって、あらゆる箇所に密領域を投影することができるので、計測対象物の画像同士の対応点の探索を高精度で確実かつ容易にできて、視差情報を正確に検出することができる。したがって、正確な3次元距離情報を得ることができる。
また、一実施形態の3次元計測装置は、
上記明暗パターン入れ換え手段は、異なる上記明暗パターンを複数有しており、この複数の明暗パターンから2つの明暗パターンを選択して入れ換えると共に、
上記選択された2つの明暗パターンは、一方の明暗パターンの上記粗領域に対応する他方の明暗パターンの領域が上記密領域であり、一方の明暗パターンの上記密領域に対応する他方の明暗パターンの領域が上記粗領域である粗密相補パターンである。
上記実施形態によれば、明暗パターン入れ換え手段は、異なる明暗パターンを複数有しており、この複数の明暗パターンから2つの明暗パターンを選択して入れ換えると共に、選択された2つの明暗パターンは、一方の明暗パターンの粗領域に対応する他方の明暗パターンの領域が密領域であり、一方の明暗パターンの密領域に対応する他方の明暗パターンの領域が粗領域である粗密相補パターンであるので、どの箇所にも密領域が投影され、計測対象物の画像同士の対応点を探索するときに、明暗パターン入れ換え手段により粗密相補パターンである2つの明暗パターンを選択して入れ換えて、計測対象物の画像同士の対応点の探索をより確実かつ容易にできて、視差情報を正確に検出することができる。したがって、より正確な3次元距離情報を得ることができる。
また、一実施形態の3次元計測装置は、
上記明暗パターンは、マトリクスパターンであり、
上記選択された2つの明暗パターンのうち、一方の上記明暗パターンは、ランダムパターンであり、他方の上記明暗パターンは、この一方の上記明暗パターンの奇数行かつ奇数列のドットの明暗と、偶数行かつ偶数列のドットの明暗とが反転されたパターン、もしくは、奇数行かつ偶数列のドットの明暗と、偶数行かつ奇数列のドットの明暗とが反転されたパターンである。
上記実施形態によれば、明暗パターンは、マトリクスパターンであり、選択された2つの明暗パターンのうち、一方の明暗パターンは、ランダムパターンであり、他方の明暗パターンは、この一方の明暗パターンの奇数行かつ奇数列のドットの明暗と、偶数行かつ偶数列のドットの明暗とが反転されたパターン、もしくは、奇数行かつ偶数列のドットの明暗と、偶数行かつ奇数列のドットの明暗とが反転されたパターンであるので、粗密相補パターンの明暗パターンを簡単なロジックで作成することができ、3次元計測装置の製造コストを低減することができる。
また、一実施形態の3次元計測装置は、
上記投影手段は、上記明暗パターンを移動させる明暗パターン移動手段を有する。
上記実施形態によれば、投影手段は、明暗パターンを移動させる明暗パターン移動手段を有するので、明暗パターンを移動させて、明暗の切り替わりが粗な粗領域と、この粗領域よりも明暗の切り替わりが密な密領域とを入れ換えることができ、1つの明暗パターンで精度の高い3次元計測を行うことができる。また、明暗パターンを移動させて、明暗パターンを計測対象物に投影した際に生じる影やハレーションの影響が少ない位置で計測することができ、より精度の高い3次元計測を行うことができる。
また、一実施形態の3次元計測装置は、
上記対応点検索視差算出手段により算出された視差が、既定の基準を満たしているか否かを判定する視差判定手段と、
上記判定手段により上記基準を満たさないと判定された視差を、上記明暗パターン入れ換え手段により明暗パターンを入れ換えた上記計測対象物から算出される視差に置き換える視差置換手段と
を備える。
上記実施形態によれば、対応点検索手段により算出された視差が、既定の基準を満たしているか否かを判定する視差判定手段と、判定手段により基準を満たさないと判定された視差を、上記明暗パターン入れ換え手段により明暗パターンを入れ換えた計測対象物から算出される視差に置き換える視差置換手段とを備えるので、計測対象物の画像同士の対応点を探索して視差を算出するときに、既定の基準を満たす視差からなる視差情報を得ることができ、より精度の高い3次元距離情報を得ることができる。
以上より明らかなように、この発明の3次元計測装置によれば、対応点探索の精度を高めることができて、計測精度の高い3次元計測装置を実現することが出来る。
図1は、本発明の第1実施形態の3次元計測装置の全体構成を示すブロック図である。 図2は、上記3次元計測装置の第1ランダムドットパターンを(A)欄に示し、第2ランダムドットパターンを(B)欄に示す。 図3は、第1ランダムドットパターンの一部を拡大した図を(a)欄に示し、第1ランダムパターンに対応する第2ランダムドットパターンの一部を拡大した図を(b)欄に示す。 図4aは、上記3次元計測装置を用いた3次元計測の手順を示す通常フローチャートである。 図4bは、上記3次元計測装置を用いた3次元計測の手順を示す並列処理フローチャートである。 図5は、本発明の第2実施形態の3次元計測装置の全体構成を示すブロック図である。 図6aは、上記3次元計測装置を用いた3次元計測の手順を示す通常フローチャートである。 図6bは、上記3次元計測装置を用いた3次元計測の手順を示す並列処理フローチャートである。 図7は、本発明の第3実施形態の3次元計測装置の全体構成を示すブロック図である。 図8aは、上記3次元計測装置を用いた3次元計測の手順を示す通常フローチャートである。 図8bは、上記3次元計測装置を用いた3次元計測の手順を示す並列処理フローチャートである。
以下、この発明の3次元計測装置を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の3次元計測装置1は、図1に示すように、画像取得手段の一例の画像取得部2と、計測処理部3と、投影手段の一例のパターン投影部4とを備えている。
上記画像取得部2は、第1カメラ21と、第2カメラ22と、画像取得回路23とから構成されている。
上記第1カメラ21および第2カメラは、カメラモジュールであり、図示していないが、例えば、撮像素子、レンズおよびレンズ駆動素子から構成されている。撮像素子として、例えば、CMOS(相補性金属酸化膜半導体)センサまたはCCD(電荷結合素子)センサを用いている。CMOSセンサを用いる場合、制御用DSP(Digital Signal Processor(デジタル信号処理装置))が一体となったCMOSセンサを用いることで、撮像画像サイズ、焦点距離、露出、ホワイトバランス等のカメラパラメータを簡素な構成で電気的に制御することができる。レンズとして、ガラスレンズとプラスチックレンズが複数枚組み合わさったレンズ群を用いていて、精度の高い計測が可能である。また、レンズ駆動素子として、ボイスコイルモータまたはステッピングモータを用いている。これらのモータを用いることで、近距離から遠距離までフォーカスを調整することが可能となり、計測距離を広くすることができる。
また、第1カメラ21および第2カメラ22の画素サイズや設置位置は、計測対象物のサイズや必要な計測精度によって選択・設置する。計測精度は、理論上、カメラの画素ピッチを小さく、焦点距離を長く、2つのカメラ間の距離すなわち基線長を長く、計測対象物までの距離を短くすることで向上する。本実施形態では、150mm程度の計測対象物を奥行き方向の分解能0.15mm程度で計測を行う場合、画素ピッチ1.4μm、焦点距離3mm、基線長60mm、計測距離150mmに設定している。なお、第1カメラ21の視方向と第2カメラ22の視方向とが成す角、すなわち輻輳角は、第1カメラ21および第2カメラ22の両方の画角に計測対象物が収まる角度であればよく、本実施形態では、略20度に調整している。
上記画像取得回路23は、上記第1カメラ21および第2カメラ22で撮影された画像を取得する。この画像には、多数の画素がマトリクス状に配列されている。動画像から画像を取得する場合には、画像取得回路23から第1カメラ21および第2カメラ22に同期信号が送信され、第1カメラ21および第2カメラ22を同期させる。なお、第1カメラ21および第2カメラ22を同期させる場合、取り込みタイミングの同期、明るさの同期、色バランスの同期を行うのが望ましい。以下、画像取得回路23が取得した第1カメラ21で撮像された画像を第1キャプチャ画像、第2カメラ22で撮像された画像を第2キャプチャ画像とする。
上記計測処理部3は、対応点探索視差算出手段の一例の対応点探索視差算出部31と、視差判定手段の一例の視差判定部32と、視差置換手段の一例の視差置換部33と、3次元距離情報生成手段の一例の3次元座標算出部34とから構成されている。
上記対応点探索視差算出部31は第1キャプチャ画像を基準として、この第1キャプチャ画像の各画素に対応する、第2キャプチャ画像の対応点探索を行い、探索された対応点から視差を算出する。
ここで、対応点探索について説明する。まず、画像取得回路23から対応点探索視差算出部31に送信された第1,第2キャプチャ画像の輝度差や、これらの画像の局所的な輝度レベルの変動などを吸収するために、プレフィルタとしてエッジ強調処理を施す。なお、プレフィルタとして、例えば、ソベルフィルタおよびラプラシアンフィルタを用いている。
次に、エッジ強調処理が施された第1,第2キャプチャ画像に対応点探索処理を施して、対応点を求める。具体的には、まず、第1キャプチャ画像の注目する画素を中心として、縦横それぞれp(0を除く自然数)画素の正方形状の「相関窓」と呼ばれる領域(基準領域)を設定する。そして、第2キャプチャ画像において、注目する画素と同一列に、基準領域と同じ大きさの相関窓(比較領域)を設定し、この相関窓を左右方向にスライドさせながら、両画像の相関窓に含まれる画素間の相関度合いを示す評価量を計算して行く。この相関度合いを示す評価量としては、例えば、SAD(Sum of Absolute Difference(差分絶対値和))の画素演算で計算できる量が用いられる。所定の相関探索範囲を探索し終えたときに、相関度合いが最も高くなる位置の比較領域の中心の画素が、基準領域の注目する画素に対応する対応点となる。
なお、相関探索範囲の端から端まで探索しても相関度合いが所定の値以上にならない場合は、対応点が存在しないと見なされる。これは、第1カメラ21からは見えているが第2カメラ22からは見えない部分(オクルージョン領域)を計測する場合や、計測対象物のコントラストが低い場合等に起こり得る。
対応点が見出せなかったり対応点を誤って検出したりすると、ノイズが混じることがある。特に、対応点探索時の相関窓サイズが比較的小さい場合、計測精度が高まる代わりにノイズの割合が大きくなる傾向がある。このようなノイズを低減するため、対応点探索結果にポストフィルタを適用してノイズ除去を行う。ポストフィルタとして、例えば、ガウシアンおよびメディアン等の平滑化フィルタやモルフォロジー処理を用いる。
そして、得られた対応点に対して視差算出処理を施して、視差を算出する。なお、視差とは、第1キャプチャ画像の注目する画素と第2キャプチャ画像の対応点との間の水平方向距離であり、この距離を画素で表したものである。上記対応点検索は、第1キャプチャ画像の注目する画素を順次変更して行われ、算出された視差の値を視差情報として取得する。
上記視差判定部32では、上記対応点探索視差算出部31で得られた視差情報が既定の基準を満たしているか否かを判定する。この既定の基準は、任意に設定することが可能であり、例えば、異常値と想定される値を基準に設定してもいいし、周囲の画素の視差から飛びぬけて離れた値を基準に設定しても良い。
上記視差置換部33は、上記視差判定部32で既定の基準を満たしていないと判定された視差を別の視差に置き換える。置き換えられる視差は、判定された視差情報に対応する明暗パターンとは異なる明暗パターンを計測対象物に投影して撮影された画像から得られる、異なる視差情報の視差を用いる。
上記3次元座標算出部34は得られた視差の値に基づき、三角測量の原理により、3次元座標を算出し、3次元座標データを出力する。
上記パターン投影部4は、プロジェクタ41と、明暗パターン入れ換え手段の一例の投影パターン入換部42とから構成されている。
上記プロジェクタ41は、計測時に、非周期的な明暗パターンの一例のランダムドットパターンを計測対象物に投影する。このランダムドットパターンが投影された計測対象物の表面には、細かい輝度変化が付与される。このランダムドットパターンは非周期的(ランダム)であるため、第1キャプチャ画像と第2キャプチャ画像との間で、これらの輝度変化を一対一に対応付けて認識することができ、精度の高い計測結果を得ることが可能になる。
上記投影パターン入換部42は、図示しないパターン記憶部を有しており、このパターン記憶部に2つの異なるランダムドットパターンを記憶している。ランダムドットパターンとして、図2に示す2つのランダム2値ドットパターンを用いている。図2の(A)欄と(B)欄に示されているランダムドットパターンは粗密相補パターンであり、一方のランダムドットパターンの明暗の切り替わりが粗である粗領域に対応する他方のランダムドットパターンの領域は、明暗の切り替わりが密な密領域となっており、一方のランダムドットパターンの明暗の切り替わりが密である密領域に対応する他方のランダムドットパターンの領域は、明暗の切り替わりが粗な粗領域となっている。
ここで、粗密相補パターンの作成方法について説明する。まず、マトリクス状の全ドットを規則性なくランダムに明ドットまたは暗ドットのいずれか一方に振り分けて、図2の(A)欄に示す第1ランダムドットパターンを作成する。パターンの解像度(ドット数)はプロジェクタ41の解像度に合わせて作成すればよい。
次に、作成した第1ランダムドットパターンの明ドットおよび暗ドットを一定の間隔で反転させて、図2の(B)欄に示す第2ランダムドットパターンを作成する。反転とは、第1ランダムドットパターンの明ドットを暗ドットに、暗ドットを明ドットに変換することをいう。このとき、第1ランダムドットパターンの奇数行の奇数列のドットを反転し、偶数行の偶数列のドットを反転するようにする。つまり、1行1列,1行3列,1行5列…、2行2列,2行4列,2行6列…というように、1つ置きにドットを反転させる。
図3は、第1ランダムドットパターンの一部を拡大した図を(a)欄に示し、第1ランダムパターンに対応する第2ランダムドットパターンの一部を拡大した図を(b)欄に示している。
図3に示されるように、第1ランダムドットパターンは、上半分の領域が明暗の切り替わりが密な密領域であり、下半分の領域が明暗の切り替わりが粗な粗領域であるのに対し、第2ランダムドットパターンは、上半分の領域が明暗の切り替わりが粗な粗領域であり、下半分の領域が明暗の切り替わりが密な密領域となっている。つまり、第1ランダムドットパターンと第2ランダムドットパターンとは、明暗の切り替わりの粗な粗領域と明暗の切り替わりの密な密領域とが入れ替わった粗密相補パターンになっている。なお、奇数行の偶数列のドットの明暗を反転させ、偶数行の奇数列のドットの明暗を反転させて、第2ランダムドットパターンを作成してもよい。
このようなロジックで第1ランダムドットパターンと第2ランダムドットパターンを作成することで、粗密相補パターンのランダムドットパターンを簡単に作成することができ、3次元計測装置の製造コストを低減することができる。
次に、上記3次元計測装置1を用いた3次元計測の手順について、図4aのフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS101では、計測対象物にランダムドットパターンの投影を開始して、ステップS102に進む。このとき、投影パターン入換部42からプロジェクタ41に第1ランダムドットパターンが送信され、この第1ランダムドットパターンが、プロジェクタ41を介して計測対象物に投影される。
ステップS102では、画像取得部2が、計測対象の第1の第1キャプチャ画像および第1の第2キャプチャ画像を取得する。このとき、第1カメラ21および第2カメラ22によって計測対象物が撮影され、この撮影された第1の第1,第2キャプチャ画像が画像取得回路23に取り込まれる。そして、取り込まれた第1の第1,第2キャプチャ画像を、計測処理部3内の対応点探索視差算出部31に送信して、ステップS103に進む。
ステップS103では、対応点探索視差算出部31が、画像取得部2から送られた第1の第1,第2キャプチャ画像に対して対応点探索処理および視差算出処理を行い、この処理により得られた第1視差情報を視差判定部32に送信して、ステップS104に進む。
ステップS104では、視差判定部32が、対応点探索視差算出部31から送信された第1視差情報を処理して、第1視差情報の視差が既定の基準を満たしているか否かを判定する。判定方法は、異常値と想定される値に閾値を設けて、閾値を逸脱した領域を判定する方法や周りの画素の視差から飛びぬけて離れた値を判定する方法などがあり、目的に応じて選択すれば良い。
判定の結果、第1視差情報に既定の基準を満たさない視差(不正確視差)が存在する場合には、視差判定部32は、第1視差情報と判定情報とを視差置換部33に送信して、ステップS105に進む。一方、第1視差情報の全ての視差が既定の基準を満たす場合には、視差判定部32は、第1視差情報を3次元座標算出部34に送信して、ステップS109に進む。
ステップS105では、パターン投影部4が第2ランダムドットパターンを計測対象物に投影を開始して、ステップS106に進む。このとき、投影パターン入換部42からプロジェクタ41に第2ランダムドットパターンが送信され、この第2ランダムドットパターンが、プロジェクタ41を介して計測対象物に投影される。
ステップS106では、画像取得部2が、第2ランダムドットパターンが投影された計測対象の第2の第1,第2キャプチャ画像を取得する。この第2の第1,第2キャプチャ画像は、計測対象物に投影されているランダムドットパターンを除いて、第1の第1,第2キャプチャ画像と同一である。そして、取得した第2の第1,第2キャプチャ画像を計測処理部3内の対応点探索視差算出部31に送信して、ステップS107に進む。
ステップS107では、対応点探索視差算出部31が、画像取得部2から送信された第2の第1,第2キャプチャ画像に対して対応点探索処理および視差算出処理を行い、この処理により得られた第2視差情報を視差置換部33に送信して、ステップS108に進む。
ステップS108では、視差置換部33が、視差判定部32から送信された第1視差情報の不正確視差を、対応点探索視差算出部31から送信された第2視差情報の不正確視差に対応する視差に置換する。そして、置換された視差情報を3次元座標算出部34に送信して、ステップS109に進む。
最後に、ステップS109で、3次元座標算出部34が、視差判定部32または視差置換部33から送信された視差情報から、三角測量の原理を用いて計測対象物の3次元座標(X,Y,Z)を算出して、3次元計測を終了する。ここで、水平方向の距離X,垂直方向の距離Y、奥行き方向の距離をZとする。例えば、計測対象物までの奥行き方向の距離Zを計測する場合、具体的には、2つのカメラの基線長をA、カメラの焦点距離をf、視差dとして、距離Z=A・f/dで計算できる。
また、時間短縮のため、図4bに示すフローチャートの手順で3次元計測することも可能である。以下、図4bのフローチャートを用いて説明する。
まず、S111では、パターン投影部4が計測対象物に第1ランダムドットパターンの投影を開始して、ステップS112に進む。
ステップS112では、画像取得部2が、計測対象の第1の第1,第2キャプチャ画像を取得する。このとき、画像取得回路23は、第1の第1,第2キャプチャ画像を計測処理部3に送信して、ステップS113に進む。
ステップS113では、画像取得部2から送信された第1の第1,第2キャプチャ画像が対応点探索視差算出部31に入力される。そして、対応点探索視差算出部31が、画像取得部2から送られた第1の第1,第2キャプチャ画像に対して対応点探索処理および視差算出処理を行い、この処理により得られた第1視差情報を視差判定部32に送信して、ステップS114に進む。
ステップS114では、視差判定部32が、対応点探索視差算出部31から送信された第1視差情報を処理して、第1視差情報の視差が既定の基準を満たしているか否かを判定する。第1視差情報に既定の基準を満たさない視差が存在する場合には、視差判定部32は、第1視差情報と判定情報とを視差置換部33に送信して、ステップS118に進む。第1視差情報の全ての視差が既定の基準を満たす場合には、視差判定部32は、第1視差情報を3次元座標算出部34に送信して、ステップS119に進む。
一方、ステップS113と平行して、ステップS115では、パターン投影部4が第2ランダムドットパターンを計測対象物に投影を開始し、ステップS116に進む。
ステップS116では、画像取得部2が、第2ランダムドットパターンが投影された計測対象の第2の第1,第2キャプチャ画像を取得する。そして、取得した第2の第1,第2キャプチャ画像を計測処理部3内の対応点探索視差算出部31に送信して、ステップS117に進む。
ステップS117では、対応点探索視差算出部31が、第2の第1,第2キャプチャ画像に対して対応点探索処理および視差算出処理を行い、この処理により得られた第2視差情報を視差置換部33に送信して、ステップS118に進む。
ステップS118では、視差置換部33が、視差判定部32から送信された第1視差情報の不正確視差を、対応点探索視差算出部31から送信された第2視差情報の不正確視差に対応する視差に置換する。そして、置換された視差情報を3次元座標算出部34に送信して、ステップS119に進む。
最後に、ステップS119で、3次元座標算出部34が、視差判定部32または視差置換部33から送信された視差情報から、三角測量の原理を用いて計測対象物の3次元座標(X,Y,Z)を算出して、3次元計測を終了する。
図4bに示すフローチャートの手順では、S113からS114までの処理とS115からS117までの処理を同時に行うため、図4aに示すフローチャートの手順に比べて、3次元計測にかかる時間を短縮することが可能である。
このように、上記3次元計測装置1では、計測対象物に第1ランダムパターンを投影して得られた第1視差情報が既定の基準を満たすか否かを判定して、既定の基準を満たさない不正確視差である判定された視差を、粗密相補パターンである第2ランダムパターンを投影して得られた第2視差情報の第1視差情報の不正視差に対応する視差に置換しているので、計測対象物の画像同士の対応点を探索して視差を算出するときに、既定の基準を満たす視差からなる視差情報を得ることができ、より精度の高い3次元距離情報を得ることができる。
一般に、明暗パターンを投影しない場合であっても3次元計測は可能であるが、非周期的な明暗パターンを計測対象物に投影することで、投影しない場合と比較して、対応点の認識率を飛躍的に高めることができ、計測対象物の表面の特徴点が乏しい場合やコントラストが低い場合であっても、対応点探索を正確に行うことができて、正確な3次元計測を可能にする。
この非周期的な明暗パターンには、明暗パターンに画素の明暗の切り替わりが少ない「粗領域」と、画素の明暗の切り替わりが多い「密領域」とが形成される。粗領域では輝度変化が乏しくなるため、計測対象物の特徴を十分に把握できず、対応点探索の精度が低下して、計測精度が低下したり、計測エラーになったりする場合がある。この問題を解決するために、複数の非周期的な明暗パターンを用いて3次元計測を行うことが考えられる。しかし、非周期的な明暗パターンを複数用いて3次元計測を行う場合でも、用いる明暗パターンが非周期的であるため、明暗パターンを変更しても明暗の切り替わりが粗のまま変わらない領域が存在する場合があり、この場合には、計測時に明暗パターンを投影することによる対応点探索に対する補助が得られない。
上記3次元計測装置1では、パターン投影部4が、明暗の切り替わりが粗な粗領域と、この粗領域よりも明暗の切り替わりが密な密領域とを入れ換える投影パターン入換部42を有しているので、計測対象物の画像同士の対応点を探索するときに、パターン投影部4によりランダムドットパターンの明暗の切り替わりが粗な粗領域と、この粗領域よりも明暗の切り替わりが密な密領域とを入れ換えることによって、計測対象物の画像同士の対応点の探索を確実かつ容易にできて、視差情報を正確に検出することができる。したがって、正確な3次元距離情報を得ることができる。
また、投影パターン入換部42は、2つのランダムドットパターンを入れ換えると共に、これらの2つのランダムドットパターンは、一方のランダムドットパターンの粗領域に対応する他方のランダムドットパターンの領域が密領域であり、一方のランダムドットパターンの密領域に対応する他方のランダムドットパターンの領域が粗領域である粗密相補パターンであるので、計測対象物の画像同士の対応点を探索するときに、パターン投影部4により、粗密相補パターンである2つの明暗パターンを選択して入れ換えるので、計測対象物の画像同士の対応点の探索をより確実かつ容易にできて、視差情報を正確に検出することができる。したがって、より正確な3次元距離情報を得ることができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態の3次元計測装置101の全体構成を示すブロック図である。この第2実施形態の3次元計測装置101は、画像取得部2と、計測処理部3と、パターン投影部104とを備えている。この実施形態の3次元計測装置101は、基本的には、第1実施形態と同様の構成である。なお、上記第1実施形態と同一構成部には同一番号を付して、それらの詳しい説明は省略する。
図5に示すように、上記3次元計測装置は、上記パターン投影部104に、明暗パターン移動手段の一例のアクチュエータ43を設けている点で第1実施形態と異なっている。
上記パターン投影部4は、プロジェクタ41と、投影パターン入換部42と、アクチュエータ43とで構成される。投影パターン入換部42の構成は、第1実施形態1と同様であるが、1種類のランダムドットパターンのみを記憶している。なお、記憶されるランダムドットパターンは、1種類であっても複数であってもよい。
上記アクチュエータ43は、プロジェクタ41を駆動させて、投影するランダムドットパターンの投影位置を移動させる。このアクチュエータ43は、投影するランダムドットパターンの粗領域と密領域とが確実に入れ替わるように、プロジェクタ41の駆動量を調整することができる。なお、プロジェクタ41の駆動量は、予め実験等で決定しておけばよい。
次に、本実施形態における3次元計測の手順について、図6aのフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS201のランダムドットパターンの投影、ステップS202の画像取得、ステップS203の対応点探索および視差算出、ステップS204の視差判定を順次実行する。このステップS201,S202,S203,S204の処理は、図4aに示す第1実施形態のステップS101,S102,S103,S104の処理と同じであるため、詳細は省略する。
次に、ステップS205では、プロジェクタ41がアクチュエータ43により駆動され、ランダムドットパターンの粗領域を密領域に入れ替えるようにずらして、ステップS206に進む。
ステップS206では、画像取得部2が、明暗を入れ換えられたランダムドットパターンが投影された計測対象の第2の第1,第2キャプチャ画像を取得する。そして、取得した第2の第1,第2キャプチャ画像を計測処理部3内の対応点探索視差算出部31に送信して、図4aに示す第1実施形態のステップS107からステップS109と同様に、ステップS207からステップS209を順次行って、3次元計測を終了する。
このように、第2実施形態の3次元計測装置101では、ランダムパターンを投影して得られた第1視差情報のうちの不正確視差のみが、プロジェクタの投影位置をずらして明暗を切り替えたランダムパターンを投影して得られる第2視差情報の第1視差情報に対応する視差に置換されるので、精度の高い計測が可能となる。
また、計測時間の短縮のために、図6bに示すフローチャートの手順で3次元計測することも可能である。以下、図6bのフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS211のランダムドットパターンの投影、ステップS212の画像取得、ステップS213の対応点探索および視差算出、ステップS214の視差判定を順次実行する。このステップS211,S212,S213,S214の処理は、図6aのステップS201,S202,S203,S204の処理と同じであるため、詳細は省略する。
一方、ステップS213と平行して、ステップS215では、プロジェクタ41がアクチュエータ43により駆動され、ランダムドットパターンの粗領域が密領域に入れ替えられるようにずらして、ステップS216に進む。
ステップS216では、画像取得部2が、明暗を入れ換えられたランダムドットパターンが投影された計測対象の第2の第1,第2キャプチャ画像を取得する。そして、取得した第2の第1,第2キャプチャ画像を計測処理部3内の対応点探索視差算出部31に送信して、図6aのステップS207からステップS209と同様に、ステップS217からステップS219を順次行って、3次元計測を終了する。
このように、ステップS213からステップS214までの処理と、ステップS215からステップS217までの処理を同時に行うことで、計測時間を短縮することが可能である。
上記3次元計測装置101では、パターン投影部4が、ランダムドットパターンを移動させるアクチュエータ43を有するので、ランダムドットパターンを移動させて、明暗の切り替わりが粗な粗領域と、この粗領域よりも明暗の切り替わりが密な密領域とを入れ換えることができ、1つのランダムドットパターンで精度の高い3次元計測を行うことができる。また、ランダムドットパターンを計測対象物に投影した際に生じる影やハレーションの影響が少ない位置にランダムドットパターンを移動させて計測することができるので、より精度の高い3次元計測を行うことができる。
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態の3次元計測装置201の全体構成を示すブロック図である。この第3実施形態の3次元計測装置201は、画像取得部2と、計測処理部203と、パターン投影部104とを備えている。この実施形態の3次元計測装置201は、基本的には、第2実施形態と同様の構成である。なお、上記第2実施形態と同一構成部には同一番号を付して、それらの詳しい説明は省略する。
図7に示すように、上記3次元計測装置は、上記計測処理部203に視差演算部35を設け、視差判定部32および視差置換部33を設けていない点で第2実施形態と異なっている。
上記計測処理部203は、対応点探索視差演算部31と、視差演算部35と、3次元座標算出部34とから構成されている。
上記視差演算部35は、対応点探索視差演算部31から得られた視差情報に対して四則演算を実行する。この視差演算部35は、得られた視差情報に含まれる全ての視差の平均値を算出することができる演算回路であればよい。
上記3次元座標算出部34は、上記視差演算部35で算出された視差平均の値に基づいて、三角測量の原理により3次元座標を算出し、3次元座標データを出力する。
次に、本実施形態における3次元計測の手順について、図8aのフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS301の第1ランダムドットパターンの投影、ステップS302の画像取得、ステップS303の対応点探索および視差算出を順次実行する。このステップS301,S302,S303の処理は、図4aに示す第1実施形態のステップS101,S102,S103の処理と同じであるため、詳細は省略する。
次に、ステップS304では、視差演算部35が、図示しないメモリに対応点探索視差算出部31から送信された第1視差情報を保存して、図4aに示す第1実施形態のステップS105からステップS107と同様に、ステップS305からステップS307を順次行って、ステップS308に進む。
ステップS308では、視差演算部35が、図示しないメモリに対応点探索視差算出部31から送信された第2視差情報を保存すると共に、先に保存されていた第1視差情報との平均値を算出する。そして、この視差情報の平均値を3次元座標算出部34に送信して、ステップS309に進む。
最後に、ステップS309で、3次元座標算出部34が、視差演算部35から送信された視差情報の平均値から、三角測量の原理により、計測対象物の3次元座標(X,Y,Z)を算出する。
また、計測時間の短縮のために、図8bに示すフローチャートの手順で3次元計測することも可能である。以下、図8bのフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS311の第1ランダムドットパターンの投影、ステップS312の画像取得、ステップS313の対応点探索および視差算出を順次実行する。このステップS301,S302,S303の処理は、図8aのステップS301,S302,S303の処理と同じであるため、詳細は省略する。
次に、ステップS314では、視差演算部35が、図示しないメモリに対応点探索視差算出部31から送信された第1視差情報を保存して、ステップS318に進む。
一方、ステップS313と平行して、ステップS315では、パターン投影部4が第2ランダムドットパターンを計測対象物に投影を開始し、図8aのステップS306,ステップS307と同様に、ステップS316,ステップS317を順次行って、ステップS318に進む。
ステップS318では、視差演算部35が、図示しないメモリに対応点探索視差算出部31から送信された第2視差情報を保存すると共に、先に保存されていた第1視差情報との平均値を算出する。そして、この視差情報の平均値を3次元座標算出部34に送信して、ステップS319に進む。
最後に、ステップS319で、3次元座標算出部34が、視差演算部35から送信された視差情報の平均値から、三角測量の原理により、計測対象物の3次元座標(X,Y,Z)を算出する。
このように、S313からS314までの処理とS315からS317までの処理を同時に処理することで、計測時間を短縮することが可能である。
上記3次元計測装置201では、対応点探索視差演算部31から得られた視差情報は、視差演算部35で単純に四則演算を実行されるだけであるので、処理時間の高速化と構成の簡略化が可能となる。しかし、上記3次元計測器201の構成では、算出された視差情報に含まれる不正確視差も用いるため、上記第1実施形態の3次元測定装置1および上記第2実施形態の3次元測定装置101と比べて、計測精度が低くなる場合がある。
したがって、上記3次元計測装置201は、例えば、得られた3次元座標データに対して閾値を決めて2値化することで計測対象物の凹凸を切り出す場合など、計測精度を必要としないが、処理の高速化を必要とする用途に用いるのが好ましい。
以上で説明した第1〜第3実施形態においては、2つのカメラ21,22を搭載し、2枚の画像対から対応点探索を行っているが、カメラの個数は2つに限られず、3つ以上のカメラを使った3次元計測装置の場合においても本発明を応用することは可能である。
また、上記第1〜第3実施形態では、ランダムドットパターンとして、2つの粗密相補的パターンを用いて計測を行なっているが、ランダムドットパターンは2つに限られず、3つ以上のランダムドットパターンを使った3次元計測装置の場合においても本発明を応用することは可能である。
また、上記第1〜第3実施形態では、明暗パターンとして、マトリクスパターンを用いているが、これに限られず、例えば、ストライプパターンを用いてもよい。また、明暗パターンのドットとして、それぞれ1種類の輝度を有するドットを用いているが、これに限られず、複数の種類の輝度を有するドットを用いてもよい。
上記第1〜第3実施形態の3次元計測装置の各々の構成要素は、可能ならば、お互いに入れ換え、あるいは追加してもよいことは勿論である。
本発明のステレオ3次元計測装置は、3次元計測装置として産業用、民生用その他用途に用いる他、携帯情報端末などの一部に組み込むことが可能である。
本発明は、複数のカメラを用いて距離・形状などの計測を行うためのステレオ3次元計測装置に関するものであり、3次元計測装置として産業用、民生用その他用途に用いる他に、携帯情報端末などの一部に組み込むことが可能である。
1,101,201 3次元計測装置
2 画像取得部
3,203 計測処理部
4,104 パターン投影部
21 第1カメラ
22 第2カメラ
23 画像取得回路
31 対応点探索視差算出部
32 視差判定部
33 視差置換部
34 3次元座標算出部
41 プロジェクタ
42 投影パターン入換部
43 アクチュエータ

Claims (5)

  1. 計測対象物に、明暗の切り替わりが粗な粗領域と、この粗な領域よりも明暗の切り替わりが密な密領域とを有する非周期的な明暗パターンを投影する投影手段と、
    複数のカメラを有し、この複数のカメラで上記明暗パターンが投影された計測対象物の画像を複数取得する画像取得手段と、
    上記画像取得手段により取得された上記計測対象物の画像同士の対応点を探索し、この探索された対応点間の距離を表わす視差情報を算出する対応点探索視差算出手段と、
    上記対応点探索視差算出手段により算出された視差情報に基づいて、3次元距離情報を算出する3次元距離情報生成手段と
    を備え、
    上記投影手段は、上記粗領域と上記密領域とを入れ換える明暗パターン入れ換え手段を有していることを特徴とする3次元計測装置。
  2. 請求項1に記載の3次元計測装置において、
    上記明暗パターン入れ換え手段は、異なる上記明暗パターンを複数有しており、この複数の明暗パターンから2つの明暗パターンを選択して入れ換えると共に、
    上記選択された2つの明暗パターンは、一方の明暗パターンの上記粗領域に対応する他方の明暗パターンの領域が上記密領域であり、一方の明暗パターンの上記密領域に対応する他方の明暗パターンの領域が上記粗領域である粗密相補パターンであることを特徴とする3次元計測装置。
  3. 請求項2に記載の3次元計測装置において、
    上記明暗パターンは、マトリクスパターンであり、
    上記選択された2つの明暗パターンのうち、一方の上記明暗パターンは、ランダムパターンであり、他方の上記明暗パターンは、この一方の上記明暗パターンの奇数行かつ奇数列のドットの明暗と、偶数行かつ偶数列のドットの明暗とが反転されたパターン、もしくは、奇数行かつ偶数列のドットの明暗と、偶数行かつ奇数列のドットの明暗とが反転されたパターンであることを特徴とする3次元計測装置。
  4. 請求項1に記載の3次元計測装置において、
    上記投影手段は、上記明暗パターンを移動させる明暗パターン移動手段を有することを特徴とする3次元計測装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の3次元計測装置において、
    上記対応点検索視差算出手段により算出された視差が、既定の基準を満たしているか否かを判定する視差判定手段と、
    上記判定手段により上記基準を満たさないと判定された視差を、上記明暗パターン入れ換え手段により明暗パターンを入れ換えた上記計測対象物から算出される視差に置き換える視差置換手段と
    を備えることを特徴とする3次元計測装置。
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