JP2001090496A - ロックボルトの収納取出ユニットおよび収納取出装置ならびに供給装置 - Google Patents

ロックボルトの収納取出ユニットおよび収納取出装置ならびに供給装置

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JP2001090496A
JP2001090496A JP26884999A JP26884999A JP2001090496A JP 2001090496 A JP2001090496 A JP 2001090496A JP 26884999 A JP26884999 A JP 26884999A JP 26884999 A JP26884999 A JP 26884999A JP 2001090496 A JP2001090496 A JP 2001090496A
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智文 石野
Hiroaki Tomimatsu
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロックボルトの取り出しを自動化して高速化
できるロックボルトの収納取出ユニットおよび収納取出
装置ならびに供給装置を提供する。 【解決手段】 先ず、予め保持ピン15aを突出させる
と共に保持ブラケット27aを支持位置に移動させてお
く。この状態では、収容部7a内に積み重ねて収容され
た複数のロックボルト6aは、突出した保持ピン15a
によってその最下位置のロックボルト6aが支持され、
全体の落下が押えられている。その後、保持ピン15a
が没入されると、最下位置のロックボルト6aが下方に
落ちて支持位置の保持ブラケット27aに支持される。
これにより、収容部7a内に重ねられた複数のロックボ
ルト6aは、達磨落としの如く全体的に下がった状態に
なる。その後、保持ピン15aを再び突出させてそれよ
り上方のロックボルト6aの荷重を支持し、保持ブラケ
ット27aに支持されたロックボルト6aに荷重が掛か
らないようにする。最後に、保持ブラケット27aを放
荷位置に移動させると、荷重フリーとなったロックボル
ト6aが下方に放荷され、取り出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロックボルトの収
納取出ユニットおよび収納取出装置ならびに供給装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】炭坑等の坑道では、掘削後の天井面およ
び側壁面(坑道内壁)に打設機によってロックボルトを
打設し、トンネルの崩壊を防ぐ工法が採用されている。
かかる打設は、従来、複数のロックボルトが収容された
収容部から1本ずつ手作業によってロックボルトを取り
出し、そのロックボルトを打設機にセットすることで行
っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この場合、打
設ごとに1本ずつ手作業でロックボルトを収容部から取
り出さなければならないため、効率が悪く、施工速度を
上げることが困難であった。また、炭坑の場合、粉炭雰
囲気という環境が悪く安全性上も万全とはいい難い場所
に常に作業者が付いてロックボルト取出作業をしなけれ
ばならず、好ましいとはいえない。
【0004】以上の事情を考慮して創案された本発明の
目的は、ロックボルトの取り出しを自動化して高速化で
きるロックボルトの収納取出ユニットおよび収納取出装
置ならびに供給装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく創
案された本発明に係るロックボルトの収納取出ユニット
は、ロックボルトを水平に積み重ねて収容する収容部
と、該収容部内の最下位置のロックボルトを挟むように
その左右に夫々配置され、突出時にロックボルトを支持
し、没入時にロックボルトから離間する保持ピンと、該
保持ピンの下方に夫々配置され当該保持ピンの没入時に
下方に落ちたロックボルトの左右に当接するガイドブラ
ケットと、該ガイドブラケットに当接するロックボルト
の下方に配置され、当該ロックボルトの下部を支持する
支持位置とロックボルトを避ける放荷位置とに移動する
保持ブラケットとを備えたものである。
【0006】上記ロックボルトの収納取出ユニットの作
用を説明する。先ず、予め保持ピンを突出させると共に
保持ブラケットを支持位置に移動させておく。この状態
では、収容部内に積み重ねて収容された複数のロックボ
ルトは、突出した保持ピンによってその最下位置のロッ
クボルトが支持され、全体の落下が押えられている。そ
の後、保持ピンが没入されると、最下位置のロックボル
トが下方に落ちて支持位置の保持ブラケットに支持され
る。これにより、収容部内に重ねられた複数のロックボ
ルトは、達磨落としの如く全体的に下がった状態にな
る。
【0007】このとき、保持ブラケットに支持されたロ
ックボルトは、その左右がガイドブラケットに押えられ
るため、左右に逃げることはなく、上方に重ねられた複
数のロックボルトの荷重を確実に受け止めることができ
る。その後、保持ピンを再び突出させてそれより上方の
ロックボルトの荷重を支持し、保持ブラケットに支持さ
れたロックボルトに荷重が掛からないようにする。最後
に、保持ブラケットを放荷位置に移動させると、荷重フ
リーとなったロックボルトが下方に放荷され、取り出さ
れる。
【0008】また、上記支持位置の保持ブラケットと保
持ピンとガイドブラケットとは、それらの間にロックボ
ルト1本分のスペースが形成されるように配置されるこ
とが好ましい。こうすれば、前述した保持ピンの出没作
動および保持ブラケットの支持位置・放荷位置の作動に
よって、収容部内に重ねて収容された複数のロックボル
トが1本分ずつ下がるため、ロックボルトを確実に1本
ずつ取り出すことができる。
【0009】また、本発明にかかるロックボルトの収納
取出装置は、前記ロックボルトの収納取出ユニットを複
数並設し、その下方に各ユニットから放荷されたロック
ボルトを1本を除いて一旦受ける仮置部を設け、該仮置
部に一旦受けたロックボルトを1本ずつ放荷する放荷機
構を設けたものである。
【0010】上記ロックボルトの収納取出装置によれ
ば、各収納取出ユニットから夫々放荷された複数のロッ
クボルトは、1本を除き仮置部に受けられるので、先ず
その1本だけが取り出される。その後、仮置部のロック
ボルトを放荷機構により1本ずつ放荷することで、以降
も、ロックボルトを1本ずつ取り出すことができる。
【0011】また、本発明にかかるロックボルトの供給
装置は、前記ロックボルトの収納取出装置と、該装置か
ら取り出されたロックボルトを水平のまま所定距離移送
した後鉛直方向に反転させる移送反転機とを備えたもの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を添付図面に基
いて説明する。
【0013】本発明の一実施形態に係るロックボルトの
収納取出ユニットおよび収納取出装置を図1乃至図4に
示す。図1はロックボルトの収納取出ユニットを備えた
ロックボルトの収納取出装置の横断面図であり、図2は
上記収納取出装置の側断面図であり、図3は上記収納取
出装置の平断面図であって図2の III-III線断面図であ
り、図4は上記収納取出装置を備えた台車の側面図であ
る。
【0014】図4に示すように、このロックボルト収納
取出装置1は、炭坑等の坑道内に配置された台車2上
に、脚部3を介して設けられている。台車2は、本実施
形態では左右一対のクローラ4を有して自走可能なもの
であるが、より前方に配置された牽引台車に接続されて
牽引されるものであってもよい。台車2の前方には、ロ
ックボルトを鉛直状態に把持して坑道の天井面に打設す
る天井面打設機と、ロックボルトを水平状態に把持して
坑道の側面に打設する側面打設機とが配置されている
(ともに図示せず)。
【0015】台車2上に脚部3を介して設けられたロッ
クボルト収納取出装置1は、並設された複数のロックボ
ルト収納取出ユニット5を有する。ロックボルト収納取
出ユニット5は、坑道天井面に打設する長いロックボル
ト6aの収納取出を行うユニット5aと、坑道側面に打
設する短いロックボルト6bの収納取出を行うユニット
5bとからなるが、これらは基本的構成が同様であるた
め、以降、前段のユニット5aについては添字aを後段
のユニット5bについては添字bを付し、前段のユニッ
ト5aのみを説明して後段のユニット5bについての説
明を省略する。
【0016】ロックボルト収納取出ユニット5aは、ロ
ックボルト6aを水平に積み重ねて収容する収容部7a
を有する。収容部7aは、台車2(坑道)の前後方向に
沿って鉛直に形成され、且つ台車2(坑道)の左右方向
に所定間隔が隔てられた一対の壁部8aからなる。壁部
8aの間隔は、ロックボルト6aの直径およびロックボ
ルト6aに取り付けられたナット9aの大きさに応じ
て、それらより僅かに大きく設定されている。壁部8
a、8aの間には、ロックボルト6aが水平に積み重ね
て収容される。このとき、ロックボルト6aは、ナット
9aが取り付けられているため、図2に示すように上部
のものほど傾斜して重ねられる。
【0017】かかる収容部7aを有するロックボルト収
納取出ユニット5aは、台車2(坑道)の左右方向に並
設されており、隣接するユニット5a、5a同士の収容
部7aの壁部8aは、双方のユニット5a、5aで共用
される。図1においては、仕切壁10の右側が天井面用
の長いロックボルト6aのユニット5aであり、仕切壁
10の左側が側面用の短いロックボルト6bのユニット
5bである。各ユニット5a、5bは、上下に開口部を
有するケーシング11内に収容される。ケーシング11
は、前後方向に沿った縦壁12と、左右方向に沿った横
壁13と、上記仕切り壁10とを有し、脚部3上に設け
られた支持フレーム14に取り付けられている。
【0018】収容部7aを構成する壁部8aの下部に
は、収容部7a内に積み重ねられた最下位置のロックボ
ルト6aの僅かに下方に位置させて、突出時にロックボ
ルト6aの下部側面を支持すると共に没入時にロックボ
ルト6aから離間する保持ピン15a、15aが設けら
れている。保持ピン15aは、小径部16aと大径部1
7aとネジ部18aとからなり、小径部16aが横壁1
3の下部に開口された穴19aにスライド自在に挿入さ
れ、大径部17aが横壁13に取り付けられたガイドブ
ロック20aにスライド自在に挿入されている。また、
各保持ピン15aは、そのネジ部18aが連結ブロック
21aに挿通されてナット22aで固定されており、一
体的にスライドするようになっている。
【0019】連結ブロック21aには、図2および図3
に示すように、ブラケット23aが取り付けられてい
る。ブラケット23aは、リンク機構24aを介してシ
リンダ25aによって押し引きされるようになってい
る。この構成によれば、シリンダ25aを収縮させると
ブラケット23aが引き出されて各保持ピン15aが同
時に穴19a内に没入され、シリンダ25aを伸長させ
るとブラケット23aが押し込まれて各保持ピン15a
が同時に突出される。そして、各保持ピン15aが突出
されると、それらの保持ピン15aよりロックボルト6
aが支持され、各保持ピン15aが没入されると、支持
されていたロックボルト6aが解放される。
【0020】各保持ピン15aの下方には、図1に示す
ように、保持ピン15aの没入時に下方に落ちたロック
ボルト6aの左右に当接するガイドブラケット26a
が、夫々設けられている。各ガイドブラケット26a
は、壁部8aの真下に位置してその長手方向に沿って細
長く形成された部材からなり、その両端部が保持ピン1
5aのガイドを兼ねると共に中央部が壁部8aと一体化
されている。かかるガイドブラケット26aに当接する
ロックボルト6aの下方には、当該ロックボルト6aの
下部を支持する支持位置とロックボルト6aを避ける放
荷位置とに移動する保持ブラケット27aが、各ロック
ボルト6aごとに夫々配置されている。
【0021】各保持ブラケット27aは、図2および図
3に示すように、連結部材28aに取り付けられ、その
間隔が固定されている。連結部材28aは、ガイド部材
29a内に収容され、水平方向に所定範囲で移動自在と
なっている。ガイド部材29a内には、連結部材28a
との摺動抵抗を減らすための滑り材30a(樹脂板等)
が取り付けられている。連結部材28aには、取付ブラ
ケット31aを介してシリンダ32aが接続されてい
る。シリンダ32aは、連結部材28aを水平方向に移
動させて、各保持ブラケット27aを支持位置と放荷位
置とに切り換えるものである。
【0022】図3において、長いロックボルト6a用の
シリンダ32aを収縮させると支持位置の保持ブラケッ
ト27aが放荷位置に移動し、短いロックボルト6b用
のシリンダ32bを伸長させると支持位置の保持ブラケ
ット27bが放荷位置に移動することになる。ここで、
各保持ブラケット27aは、支持位置では図1に仮想線
で示すように各ロックボルト6aの真下に位置し、放荷
位置では図1に実線で示すように各壁部8aの真下に位
置する。すなわち、隣接するロックボルト6a、6a同
士の間隔と隣接する壁部8a、8a同士の間隔とは、等
しく設定されている。
【0023】上記支持位置の保持ブラケット27aと保
持ピン15aとガイドブラケット26aとは、それらの
間にロックボルト6a一本分のスペースが形成されるよ
うに配置されている。すなわち、支持位置の保持ブラッ
ト27a上にロックボルト6aを支持させると、そのロ
ックボルト6aとその上に積み重ねられるロックボルト
6aとの間に保持ピン15aが位置するようになってお
り、かかる保持ピン15aが上下のロックボルト6a、
6a間の隙間に突出可能となっている。
【0024】よって、この状態で保持ピン15aを突出
させると、保持ピン15aより上方に積み重ねられたロ
ックボルト6aの荷重が保持ピン15aに支持され、保
持ピン15aより下方の保持ブラケット27aに支持さ
れたロックボルト6aが荷重フリーとなる。よって、そ
の後、保持ブラケット27aを放荷位置に移動させる
と、それまで各保持ブラケット27aに支持されていた
ロックボルト6aが同時に下方に放荷されることにな
る。
【0025】保持ブラケット27aの下方には、各保持
ブラケット27a(各ユニット5a)から放荷された複
数のロックボルト6aを、1本を除いて一旦受ける仮置
部33aが設けられている。仮置部33aには、一旦受
けたロックボルト6aを1本ずつ放荷する放荷機構34
aが設けられている。これら仮置部33aおよび放荷機
構34aは、図1および図2に示すように、固定ノコギ
リ状ブラケット35aと可動ノコギリ状ブラケット36
aとを有する。
【0026】固定ノコギリ状ブラケット35aは、台車
2の幅方向に沿って形成され上部に開口を有する断面コ
字状の板体からなり、脚部3に固定的に取り付けられて
いる。固定ノコギリ状ブラケット35aの長さは、幅方
向端部のユニット5aから放荷されたロックボルト6a
と干渉しない長さに設定されている。固定ノコギリ状ブ
ラケット35aは、各壁部8aの真下に位置する水平部
37aと、壁部8aと壁部8aとの間(支持位置の保持
ブラケット27a)の真下に位置する直角三角形部38
aとを有する。
【0027】可動ノコギリ状ブラケット36aは、台車
2の幅方向に沿って形成され固定ノコギリ状ブラケット
35aの開口に係合する板体からなり、シリンダ39a
によって昇降するようになっている。可動ノコギリ状ブ
ラケット36aの長さは、幅方向端部のユニット5aか
ら放荷されたロックボルト6aと干渉しない長さに設定
されている。可動ノコギリ状ブラケット36aは、各壁
部8aの真下に位置する直角三角形部40aと、壁部8
aと壁部8aとの間(支持位置の保持ブラケット27
a)の真下に位置する水平部41aとを有する。固定お
よび可動ノコギリ状ブラケット35a、36aの直角三
角形部38a、40aは、共に同方向に配置されてお
り、斜面の角度も同じに形成されている。
【0028】この構成によれば、予め可動ノコギリ状ブ
ラケット36aをシリンダ39aによって固定ノコギリ
状ブラケット35aに対して上昇させておくことによ
り、各ユニット5aから同時に複数のロックボルト6a
が放荷された際、台車2の幅方向端部のユニット5aか
ら放荷されたロックボルト6aは、固定および可動ノコ
ギリ状ブラケット35a、36aと干渉することなくそ
のまま落下し、その端部以外のユニット5aから放荷さ
れたロックボルト6aは、可動ノコギリ状ブラケット3
6aの水平部41aに一旦載置される。
【0029】その後、可動ノコギリ状ブラケット36a
をシリンダ39aによって固定ノコギリ状ブラケット3
5aに対して下降させると、可動ノコギリ状ブラケット
36aの水平部41aに一旦載置されたロックボルト6
aは、下降に伴って固定ノコギリ状ブラケット35aの
直角三角形部38a上を滑り落ち、固定ノコギリ状ブラ
ケット35aの水平部37aに移動する。これにより、
各ロックボルト6aが1本分ずつ台車2の幅方向外方に
移動され、最外方のロックボルト6aがブラケット36
aと支持フレーム14との隙間から放荷される。放荷さ
れたロックボルト6aは、図1に示すように、その下方
に設けられたホッパ42aに案内され、移送反転機43
aに導かれる。
【0030】移送反転機43aは、ホッパ42aから供
給されたロックボルト6aを把持して図4に示すように
台車2の前部に移送し、そのロックボルト6aを鉛直に
立てるものである。かかる移送反転機43aは、図5に
示すように、台車2上に設けられ前後方向に移動する基
台部44aと、基台部44aにピン45aを介して回動
自在に取り付けられた回動部46aと、回動部46aに
設けられロックボルト6aを把持する把持部47aと、
回動部46aを基台部44aに対して90度回動させるシ
リンダ48aとを備えている。
【0031】詳しくは、台車2上には、前後方向に沿っ
てレール49aが敷設されており、そのレール49aに
は、基台部44aに設けられた係合部50aが係合され
ている。基台部44aには、回動部46aをピン45a
を介して回動自在に支持するブラケット51aが設けら
れている。回動部46aは、板状に形成されており、ピ
ン45aに固定されている。ピン45aには、アーム5
2aが固定して設けられている。アーム52aの先端部
と基台部44a上に設けられたブラケット53aとの間
には、シリンダ48aが介設されている。
【0032】この構成によれば、図5(a) の状態から基
台部44aをレール49aに沿って前進させると図6の
状態となり、その後、シリンダ48aを伸長させると図
7に示すようにアーム52aと回動部46aとが一体的
にピン45a廻りに回動し、回動部46aが水平状態か
ら鉛直状態となる。このように水平状態から鉛直状態に
回動する回動部46aには、ロックボルト6aを把持す
る把持部47aが設けられている。把持部47aは、回
動部46aに取り付けられたL字型ブラケット54a
と、L字型ブラケット54a上にスライド自在に載置さ
れた押えブロック55aと、押えブロック55aをスラ
イドさせるシリンダ56aとを有する。
【0033】シリンダ55aが収縮すると、L字型ブラ
ケット54aと押えブロック55aとの間にロックボル
ト6aを収容するスペースが形成される。このスペース
がホッパ42aの出口に対向するように、L字型ブラケ
ット54aが回動部46aに取り付けられている。そし
て、シリンダ56aが伸長すると、ロックボルト6aが
L字型ブラケット54aと押えブロック55aとに挟ま
れる。この状態では、ロックボルト6aは、図7に示す
ように鉛直になっても把持部47aから外れない。かか
る移送反転機43aと前記ロックボルト収納取出装置1
とは、ロックボルト供給装置70を構成する(図4参
照)。なお、図1において、移送反転機43a、43b
の間には、土砂および石炭を移送するコンベヤ57が配
置されている。
【0034】以上の構成からなる本実施形態の作用を述
べる。
【0035】先ず、図1および図2に示すように、予め
保持ピン15aを突出させると共に保持ブラケット27
aを支持位置に移動させ、ロックボルト収納取出装置1
を構成する各ユニット5aの収容部7aに、ロックボル
ト6aを積み重ねて複数収容する。この状態では、収容
部7a内に積み重ねて収容された複数のロックボルト6
aは、突出した保持ピン15aによってその最下位置の
ロックボルト6aが支持され、全体の落下が押えられて
いる。
【0036】その後、保持ピン15aが没入されると、
最下位置のロックボルト6aが下方に落ちて支持位置の
保持ブラケット27aに支持され、図1に示す状態とな
る。これにより、収容部7a内に重ねられた複数のロッ
クボルト6aは、達磨落としの如く全体的に1本分だけ
下がった状態になる。すなわち、支持位置の保持ブラケ
ット27aと保持ピン15aとガイドブラケット26a
とは、それらの間にロックボルト6a一本分のスペース
が形成されるように配置されているので、ロックボルト
6aが確実に1本分ずつ下がる。
【0037】また、1本分下がって保持ブラケット27
aに支持されたロックボルト6aは、その左右がガイド
ブラケット26aに押えられるため、左右に逃げること
はなく、上方に重ねられた複数のロックボルト6aの荷
重を確実に受け止めることができる。次に、保持ピン1
5aを再び突出させてそれより上方のロックボルト6a
の荷重を支持し、保持ブラケット27aに支持されたロ
ックボルト6aに荷重が掛からないようにする。その
後、保持ブラケット27aを放荷位置に移動させると、
荷重フリーとなったロックボルト6aが下方に同時に複
数放荷される。
【0038】放荷された複数のロックボルト6aは、台
車2の幅方向端部の1本が下方に放荷され、残りが仮置
部33aに一旦仮置きされる。放荷された1本のロック
ボルト6aは、ホッパ42aに案内され、移送反転機4
3aの把持部47aに把持される。その後、移送反転機
43aは、レール49aに沿って前進し、図4および図
6に示すように台車2の前端に位置する。そして、シリ
ンダ48aを伸長させて、図7に示すように、回動部4
6aをピン45a廻りに90度回動させ、ロックボルト6
aを鉛直に立った状態にする。そして、鉛直に立ったロ
ックボルト6aを、図示しない打設機に受け渡す。
【0039】かかる作業が終了したなら、空荷となった
移送反転機43aを後退させて元の位置に戻し、仮置部
33aのロックボルト6aを放荷機構34aにより1本
放荷する。具体的には、図1の状態から可動ノコギリ状
ブラケット36aをシリンダ39aによって固定ノコギ
リ状ブラケット35aに対して下降させ、ロックボルト
6aを1本分水平方向に送り出し、端部のロックボルト
6aを放荷する。放荷されたロックボルト6aは、前述
した移送反転機43aによって同様に打設機に供給され
る。そして、次に仮置部33aからロックボルト6aを
放荷するときには、可動ノコギリ状ブラケット36aを
シリンダ39aによって固定ノコギリ状ブラケット35
aに対して上昇させればよい。
【0040】こうして可動ノコギリ状ブラケット36a
を固定ノコギリ状ブラケット35aに対して昇降させる
ことにより、固定および可動ノコギリ状ブラケット35
a、36aの水平部37a、41a上のロックボルト6
aを直角三角形部38a、40aによって横送りして1
本ずつ放荷する。すなわち、水平部37a、41aが仮
置部33aを構成し、直角三角形部38a、40aが放
荷機構を構成することになる。
【0041】そして、固定および可動ノコギリ状ブラケ
ット35a、36a上の全てのロックボルト6aが放荷
されたなら、保持ピン15aと保持ブラケット27aと
を前述したように作動させて各ユニット5aの収容部7
a内のロックボルト6aを同時に1段ずつ放荷し、同様
にそのうちの1本をホッパ42aを介して移送反転機4
3aに供給し、残りを仮置部33aに仮置きし、上述と
同じ作動を繰り返す。これにより、複数のロックボルト
6aを確実に1本ずつ取り出すことができる。
【0042】よって、予め収容部7aに多量のロックボ
ルト6aをストックしておくことにより、作業者は打設
場所から離れた安全な場所から遠隔操作または自動でロ
ックボルト取出作業を行うことができる。ロックボルト
6aの取出場所は、粉炭雰囲気であって環境が悪くしか
も坑道天盤崩落の可能性もあり安全性上も万全とはいい
難いため、このような場所で作業員が作業することはな
るべく避けるべきである。また、ロックボルト6aを機
械的に1本ずつ取り出せるので、ロックボルト6aの取
り出しを自動化でき、施工の高速化を図ることができ
る。
【0043】例えば、可動ノコギリ状ブラケット36a
を昇降させるシリンダ39aに伸縮回数を検出するセン
サを取り付け、仮置部33a上の全てのロックボルト6
aが放荷される所定回数をそのセンサが検出したとき、
自動的にシリンダ25a、32aを作動させて保持ピン
15aおよび保持ブラケット27aによって各収容部7
a内のロックボルト6aを1段ずつ同時に放荷するよう
にすれば、容易に自動化できる。また、保持ピン15a
または保持ブラケット27a用のシリンダ25aまたは
32aの伸縮回数を検出するセンサを取り付け、各収容
部7a内の全てのロックボルト6aが放荷される所定回
数をそのセンサが検出したとき、自動的に作動を停止し
空表示ランプまたはブザーなどを作動させるようにして
もよい。
【0044】なお、これらシリンダ25a、32a、3
9aの伸縮回数を検出するセンサの代りに、実際にロッ
クボルト6aの有無を検出するセンサを用いることも考
えられるが、本収納取出装置1が使用される炭坑は粉炭
雰囲気であって高い防爆性が要求されるため、接点から
電気的火花が飛ぶ可能性があるセンサ使用しないことが
望ましい。よって、本実施形態では、シリンダ25a、
32a、39aの伸縮回数を検出する防爆性の高いセン
サを用いているのである。また、これまで長いロックボ
ルト6a用のユニット5a等について説明してきたが、
短いロックボルト6b用のユニット5b等についても全
く同様である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るロック
ボルトの収納取出ユニットおよび収納取出装置ならびに
供給装置によれば、次のような優れた効果を発揮でき
る。
【0046】(1)作業者は打設場所から離れた安全な場
所から遠隔操作または自動でロックボルト取出作業を行
うことができる。
【0047】(2)作業者が毎回ロックボルト取出作業を
する必要がなくなるため、作業効率が向上して施工の高
速化を推進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るロックボルトの収納
取出ユニットを備えたロックボルトの収納取出装置の横
断面図である。
【図2】上記収納取出装置の側断面図である。
【図3】上記収納取出装置の平断面図であって図2の I
II-III線断面図である。
【図4】上記収納取出装置を備えた台車の側面図であ
る。
【図5】ロックボルトの移送反転機の説明図であり、
(a) は側面図、(b) は平面図、(c) は背面図である。
【図6】上記移送反転機の作用を表す側面図である。
【図7】上記反転機の作用を表す側面図である。
【符号の説明】
1 ロックボルト収納取出装置 5a ロックボルト収納取出ユニット 5b ロックボルト収納取出ユニット 7a 収容部 7b 収容部 15a 保持ピン 15b 保持ピン 26a ガイドブラケット 26b ガイドブラケット 27a 保持ブラケット 27b 保持ブラケット 33a 仮置部 33b 仮置部 34a 放荷機構 34b 放荷機構 70 ロックボルト供給装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロックボルトを水平に積み重ねて収容す
    る収容部と、該収容部内の最下位置のロックボルトを挟
    むようにその左右に夫々配置され、突出時にロックボル
    トを支持し、没入時にロックボルトから離間する保持ピ
    ンと、該保持ピンの下方に夫々配置され当該保持ピンの
    没入時に下方に落ちたロックボルトの左右に当接するガ
    イドブラケットと、該ガイドブラケットに当接するロッ
    クボルトの下方に配置され、当該ロックボルトの下部を
    支持する支持位置とロックボルトを避ける放荷位置とに
    移動する保持ブラケットとを備えたことを特徴とするロ
    ックボルトの収納取出ユニット。
  2. 【請求項2】 上記支持位置の保持ブラケットと保持ピ
    ンとガイドブラケットとは、それらの間にロックボルト
    1本分のスペースが形成されるように配置された請求項
    1記載のロックボルトの収納取出ユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1乃至2記載のロックボルトの収
    納取出ユニットを複数並設し、その下方に各ユニットか
    ら放荷されたロックボルトを1本を除いて一旦受ける仮
    置部を設け、該仮置部に一旦受けたロックボルトを1本
    ずつ放荷する放荷機構を設けたロックボルトの収納取出
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のロックボルトの収納取出
    装置と、該装置から取り出されたロックボルトを水平の
    まま所定距離移送した後鉛直方向に反転させる移送反転
    機とを備えたロックボルトの供給装置。
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