JP2001090407A - 扉の錠装置 - Google Patents

扉の錠装置

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JP2001090407A
JP2001090407A JP26572599A JP26572599A JP2001090407A JP 2001090407 A JP2001090407 A JP 2001090407A JP 26572599 A JP26572599 A JP 26572599A JP 26572599 A JP26572599 A JP 26572599A JP 2001090407 A JP2001090407 A JP 2001090407A
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JP
Japan
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door
dead bolt
cam
lock
locking
Prior art date
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JP26572599A
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English (en)
Inventor
Hideki Noda
英樹 野田
Masao Murakami
正雄 村上
Takuya Hirota
卓也 廣田
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Nabco Ltd
Original Assignee
Nabco Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 玄関の扉への設置を容易とする。 【解決手段】 扉の錠箱12内に、常時引き込み方向にば
ね付勢されるデッドボルト15と、鍵又はサムターンの軸
に固定されデッドボルトを突出した施錠位置及び後退し
た解錠位置に突出入自在とするカム33と、常時突出方向
にばね付勢された枠体19に固定され枠体がドアノブの回
転操作に連動して後退するラッチボルト14と、一端の軸
61を中心に回動して錠箱の面より突出自在であり突出状
態でチェーンロックが解除するように設けられ他端が係
止部69によって錠箱の面に係止されるチェーン受け金具
18と、を備え、さらに、解錠信号に応答してカムを回動
させてデッドボルトを解錠位置まで後退させるとともに
係止部によるチェーン受け金具の係止を解除するトリガ
手段16と、トリガ手段に連動して枠体を後退させる揺動
レバー17と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】地震等の非常時に、錠箱内に
デッドボルトとラッチボルトを引き込んで扉を開放可能
とする錠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこのような錠装置に、特願平10
−109479号があり、この概略の構成は、扉の錠箱
内に、解錠信号に応答して戸枠の受け金具側に突出可能
となるトリガ棒を備えており、このトリガ棒の突出動作
により引き込み作動機構を介してデッドボルトを錠箱内
に引き込むとともに、突出したトリガ棒が受け金具側の
凹所内に設けたてこ部材を揺動させてラッチボルトを錠
箱内に押し込むようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ラッチボルトを錠箱内
に押し込むためのてこ部材を戸枠の受け金具の凹所内に
設置する構造であり、既設の受け金具をそのまま利用で
きない。このためマンションや集合住宅の玄関の既設扉
への設置が難しく、錠装置の建築物への地震対応が困難
な問題があった。本発明は、既設の単純な単なる受け金
具をそのまま利用でき、玄関の扉への設置を容易とする
扉の錠装置を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の発明の扉の錠装置
は、扉の錠箱内に、常時引き込み方向にばね付勢される
デッドボルトと、鍵又はサムターンの軸に固定され回転
により前記デッドボルトを突出した施錠位置及び後退し
た解錠位置に突出入自在とするカムと、常時突出方向に
ばね付勢された枠体に固定され前記枠体がドアノブの回
動操作に連動して後退するラッチボルトとを備え、さら
に、解錠信号に応答して前記カムを回動させて前記デッ
ドボルトを解錠位置まで後退させるトリガ手段と、前記
トリガ手段に連動して前記枠体を後退させる揺動レバー
と、を備えている(請求項1)。
【0005】本発明では、施錠状態は、閉じた扉の錠箱
からラッチボルトとデッドボルトが突出して受け金具の
凹所に係合している状態である。適当な地震検知手段を
設けて解錠信号が得られるようにしておけば、施錠状態
で地震が発生したときには、戸枠が変形する前に解錠信
号によりトリガ手段が作動し、カムを回動させてデッド
ボルトを解錠位置まで後退させるとともに、揺動レバー
を揺動させて枠体を後退させることにより枠体に固定さ
れているラッチボルトを後退させる。また、デッドボル
トが解錠状態の時は、ラッチボルトのみを後退させる。
従って、地震発生後直ちにデッドボルト及びラッチボル
トが、又はラッチボルトが後退させられて受け金の凹所
に対する係合を解除されるから、扉が開放不能になる事
態を回避できる。そして、ラッチボルトを後退移動させ
るための揺動レバーを錠箱内に設ける構造であるので、
てこ部材のような部品を戸枠側の受け金具に組み込む必
要はなく、受け金具は従来の単純な凹所のみからなる受
け金具と同じものでよく、既設、新設に係わらず、玄関
口の扉への設置が容易にできる。
【0006】前記カムは、前記デッドボルトを突出入さ
せる一方の突出部と前記トリガ手段により駆動される他
方の突出部との二つの突出部を有するL字形であって、
所定方向の回転により前記デッドボルトを後退させて解
錠位置としたその回転位置から所定方向の更なる回転を
規制されるようにデッドボルトと係合するストッパ部を
形成され、前記トリガ手段は、前記デッドボルトを施錠
位置から後退させるように前記カムを駆動する駆動体を
有し、前記駆動体が前記カムを駆動する方向にばねで付
勢され且つ前記デッドボルトを施錠位置としている前記
カムに当接する状態で係止されておりその係止が前記解
錠信号により解除される構成とするのがよい(請求項
2)。
【0007】この構成では、通常、鍵又はサムターンを
操作するとき、解錠するときの回転方向にはカムのスト
ッパ部が解錠状態となったデッドボルトと係合して規制
され、反対の施錠するときの回転方向には施錠状態とな
ったときにカムが当接するトリガ手段の駆動体によって
規制される。従って、鍵又はサムターンの回転範囲が、
カムと、デッドボルトと、トリガ手段の駆動体とによっ
て規制されるから、別途ストッパ部品を必要としない。
なお、解錠信号があったときは、係止が解除されて駆動
体がばねの付勢力でカムを駆動してデッドボルトを施錠
位置から解錠位置とする。
【0008】前記トリガ手段は、解錠信号に応答して作
動するように所定の作動方向にばね付勢されている駆動
体を有し、前記駆動体の作動により前記カムを回動させ
ると共に前記揺動レバーを揺動させる構成とするのがよ
い(請求項3)。解錠信号に応答して作動する一つの駆
動体に連動させてデッドボルトとラッチボルトを錠箱内
にほぼ同時に引き込むので、地震発生時に戸枠が変形す
る前に、時間遅れなく確実に解錠ができる。
【0009】第2の発明の扉の錠装置は、扉の錠箱内
に、常時引き込み方向にばね付勢されるデッドボルト
と、鍵又はサムターンの軸に固定され前記デッドボルト
を突出した施錠位置及び後退した解錠位置に突出入自在
とするカムと、常時突出方向にばね付勢された枠体に固
定され前記枠体がドアノブの回転操作に連動して後退す
るラッチボルトと、一端の軸を中心に回動して錠箱の面
より突出自在であり突出状態でチェーンロックが解除す
るように設けられ他端が係止部によって錠箱の面に係止
されるチェーン受け金具と、を備え、さらに、解錠信号
に応答して前記カムを回動させて前記デッドボルトを解
錠位置まで後退させるとともに前記係止部による前記チ
ェーン受け金具の係止を解除するトリガ手段と、前記ト
リガ手段に連動して前記枠体を後退させる揺動レバー
と、を有する(請求項4)。
【0010】チェーンロックを含めた施錠状態は、閉じ
た扉の錠箱からラッチボルトとデッドボルトが突出して
受け金具の凹所に係合しており、チェーン受け金具が錠
箱の面に係止部によって係止され且つチェーンロックの
係止具がチェーン受け金具に係合している状態である。
適当な地震検知手段を設けて解錠信号が得られるように
しておけば、施錠状態で地震が発生したときには、戸枠
が変形する前に解錠信号によりトリガ手段が作動し、カ
ムを回動させてデッドボルトを解錠位置まで後退させる
とともに、揺動レバーを揺動させて枠体を後退させるこ
とにより枠体に固定されているラッチボルトを後退させ
る。さらに、これと同時にトリガ手段は、チェーン受け
金具の係止部による係止を解除するから、チェーン受け
金具が突出自在となり、チェーンロックも解除される。
従って、地震発生後直ちにデッドボルト及びラッチボル
トが後退させられて受け金の凹所に対する係合を解除さ
れるから、また、チェーンロックが解除されるから、扉
が開放不能になる事態を回避できる。そして、ラッチボ
ルトを後退移動させるための揺動レバーを錠箱内に設け
る構造であるので、梃子部材のような部品を戸枠側の受
け金具に組み込む必要はなく、受け金具は従来の単純な
凹所のみからなる受け金具と同じものでよく、既設、新
設に係わらず、玄関口の扉への設置が容易にできる。
【0011】第2の発明の扉の錠装置において、前記ト
リガ手段は、前記解錠信号に応答して付勢ばねにより所
定の軸方向に移動する棒状の駆動体を有し、前記駆動体
が、デッドボルトが後退する方向に前記カムを回動させ
る第1駆動部と、ラッチボルトが後退する方向に前記揺
動レバーを揺動させる第2駆動部と、前記チェーン受け
金具の係止部による係止を解除させる第3駆動部とを有
する構成とするのがよい(請求項5)。この構成では、
解錠信号に応答して作動する1個の駆動体に連動させて
デッドボルト及びラッチボルトの解錠動作と、チェーン
ロックの解錠動作とを同時に行うので、特別なチェーン
ロックの解錠機構を必要としない。
【0012】前記チェーン受け金具は、前記錠箱の面に
収納する方向に付勢するリセットばねを設けた構成とす
るのがよい(請求項6)。鍵又はサムターンを操作する
ことにより、カムを介して駆動体を後退させることがで
きるから、駆動体を介してデッドボルト、ラッチボル
ト、チェーン受け金具を、地震前の状態に復帰させるこ
とができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図1〜図
6を用いて説明する。図1(a)、(b)に示すよう
に、この扉の錠装置1は、扉錠2と、受け金具3とから
なり、出入口を形成する戸枠4に蝶番5を介して開閉可
能に支持された扉6に対して設けられており、扉6の室
内側表面7に扉錠2を取付け、戸枠4側に扉錠2から突
出するラッチボルトやデッドボルトが係合する受け金具
3を設けてある。同図中、8はノブ、9はドアチェック
である。
【0014】扉錠2は、図3、図4に示すように、錠本
体基枠10に設けられ、これを化粧カバー11で囲んだ
構成の錠箱12を、4本の取付けねじ13によって前記
扉6の室内側の表面7に取り付けられており、従来周知
の扉錠と略同様なラッチボルト14及びデッドボルト1
5を有し、別に、トリガ手段16、揺動レバー17、ド
アチェーンのチェーン受け金具18等、を有している。
なお、図3、図4は錠箱12を扉6に取り付けた取付け
面で取付けねじ13と、ドアノブのノブ軸24とを切断
し、取付け面側から見たものである。
【0015】ラッチボルト14は、図3、図4、図5
(a)に示すように、錠箱12の側面を貫通して突出し
た、いわゆる三角ラッチである。ラッチボルト14は、
枠体19と一体に固定され、その枠体19が錠本体基枠
10に設けたガイド20、21に案内されて進退自在で
あり、常時突出方向にばね22で付勢されている。23
は錠本体基枠10に設けたばね受けである。扉のノブ軸
24には前記枠体19を後退させる駆動凸部25を設け
てあり、ノブ8の回動操作によって駆動凸部25が前記
枠体に19に設けてある係合部26を駆動し、枠体19
と共にラッチボルト14が後退して解錠状態となる。さ
らにノブ軸24には回転復帰ばね27を設けてあり、解
錠状態でノブ8を放すと復帰ばね27の作用でノブ軸2
4が元の位置に戻るとともにばね22の作用でラッチボ
ルト14も元の突出位置に戻る。デッドボルト15が後
退していて、ラッチボルト14が突出している状態で、
扉6を閉じるとき、ラッチボルト14は先端が受け金具
3の縁に案内されて一旦は後退するが、受け金具3の凹
所80の位置に達すると凹所80内に突出して凹所開口
縁と係合した施錠状態になる。
【0016】デッドボルト15は、図3、図4、図5
(b)に示すように、錠箱12の側面を貫通して錠箱内
から突出するように設けられ、錠本体基枠10に設けた
ガイド28、29、30によって突出入自在に案内さ
れ、後退側の端面を移動方向に直角なカム当接面31に
形成されており、錠本体基枠10との間に設けた引き込
みばね32によって常時引き込み方向に付勢され、カム
当接面31がカム33に当接している。デッドボルト1
5は、サムターン錠であり、室内側からでは図2に示す
つまみ34、また、室外側からでは鍵穴35に挿入され
る鍵によって、図3、図4に示すカム33を約90°回
転させて突出、後退の操作ができる。
【0017】そのカム33は、形状が略L字形であり回
転の略中心部から2方向に90°の角度をなして突出し
た凸部36、37を有している。一方の凸部36の先端
が半円状の外縁38とこれに続いて中心部側へ伸びる直
線縁39とを有し、他方の凸部37が前記直線縁39に
続いて直角をなして伸びる直線縁40を有している。デ
ッドボルト15が、後退した解錠状態(図4参照)では
カム当接面31がカムの凸部36の直線縁39に当接
し、突出した施錠状態(図3参照)ではカム当接面31
が突出部36の半円状の外縁38の突出端付近に当接し
ている。この解錠状態から施錠する方向にサムターンの
つまみ34を回転させ、カム33を回転させて行くと
き、カム当接面31との当接位置が、一方の凸部36の
直線縁39から半円状の外縁38へ移行し、デッドボル
ト15が最大に突出する位置がカムを回転させようとす
る引き込みばね32の作用のデッドポイントで、このデ
ッドポイントを少し通り過ぎた位置で、他方の凸部37
が後述する第1駆動部45に当接して止まる。この状態
でカム当接面31からカム33に作用する引き込みばね
32による作用力は、カムの凸部37を第1駆動部45
へ押しつけるように作用している。
【0018】また、この施錠状態から解錠する方向にサ
ムターンのつまみ34を回転させて行くときは、カム3
3を回転させている方向に対抗していた引き込みばね3
2による作用力が、前記デッドポイントを越えるとカム
33を回転させている方向に変わり、そのまま回転させ
ると、カムの凸部36の直線縁39がカム当接面31に
当接した解錠状態となり、それ以上デッドボルト15は
後退しない。この場合カムの凸部33の直線縁39は、
デッドボルト15を後退させた解錠位置のストッパを兼
用している。また、カム33を更に回転させようとした
ときは、カム33の他方の凸部37の直線縁40がデッ
ドボルト15の後部側面に当接して回転できない。結局
カム33は、施錠方向の回転を第1駆動部45で規制さ
れ、解錠方向の回転をデッドボルト15で規制されるか
ら、鍵、又はサムターン操作に対してその回転方向の限
界を規制するための、特別なストッパーを設ける必要は
ない。
【0019】トリガ手段16は、前記カム33を解錠信
号に応答して回動させて前記デッドボルト15を解錠位
置まで後退させる構成であり、駆動体41と解錠信号応
答部42と有する。駆動体41は、円形断面の細長い棒
状部を有し、この棒状部が図3、図4、図5(a)に示
すように、ラッチボルト14及びデッドボルト15と平
行に、錠本体基枠10に進退自在に支持部43、44に
よって支持されている。この棒状部に、第1駆動部4
5、第2駆動部46、第3駆動部47を設けて駆動体4
1が形成されている。駆動体41には、付勢ばね48、
被係止部49等が設けられている。支持部43は、駆動
体41の一方の端部を支持しており、支持部44は他方
端の少し内側位置を支持している。支持部43、44の
間の駆動体41にはブロック体50を固定し、その側面
部分を前記カム33の凸部37を解錠方向に駆動する第
1駆動部45とし、ブロック体50にピンを突設して後
述する揺動レバー17を駆動する第2駆動部46として
ある。また、駆動体41の支持部44側の端部にはアー
ム51を突出させその側面部分を後述するチェーン受け
金具18の係止解除部73を駆動する第3駆動部47と
してある。
【0020】そして、支持部43とブロック体50との
間に、駆動体41の棒状部を取り巻くように配置された
コイルばねが付勢ばね48として圧縮状態で設けられ、
この付勢ばね48で移動する駆動体41の一方の移動端
をブロック体50に当接して規制するように、円筒状ス
トッパ53が支持部44に設けられている。
【0021】解錠信号応答部42は、支持部43の位置
に設けてある。支持部43は軸方向にやや長く形成さ
れ、駆動体41を支持している支持部43の軸孔内に突
出した後退可能なピン状の係止体54が設けられ、この
係止体54に係合する被係止部49が環状溝として駆動
体41の外周に形成されている。係止体54は連結され
たソレノイド55によって後退するようになっており、
ソレノイド55は非常時の解錠信号、例えば地震発生時
の地震検知器からの解錠信号によって作動し、係止体5
4を一時的に後退させる。係止体54が後退したとき
は、駆動体41が付勢ばね48によって所定寸法軸方向
に移動し、ブロック体50がストッパ53に当接して止
まる。
【0022】揺動レバー17は、図3、図4に示すよう
に、錠本体基枠10に支点軸56で揺動自在に支持さ
れ、一端が前記ラッチボルト14の枠体19に係合し、
他端が前記駆動体41の第2駆動部46に係合したレバ
ーである。この揺動レバー17は、トリガー手段16が
作動して前記デッドボルト15を解錠する時、同時に第
2駆動部46に駆動されて揺動し、枠体19を後退させ
てラッチボルト14を解錠状態とする。なお、揺動レバ
ー17のてこ比は、第2駆動部46の所定の移動距離に
対して、ラッチボルト14が突出した位置から解錠位置
に丁度後退するように決められている。
【0023】チェーン受け金具18は、図3、図4、図
6に示すように、錠箱12の上部に錠本体基枠10及び
カバー11を切り取った状態に横に細長い窓孔57を設
け、その窓孔57に対応する大きさで窓孔を閉じる所定
位置に配置された板状体であり、係合溝58、被係止部
59、リセットばね60を有し、デッドボルト15の突
出する側と反対の端部を垂直な軸61で錠本体基枠10
に回動可能に支持され、窓孔57を閉じた状態の所定位
置から軸61を中心に外側へ回動して突出可能とされ、
別に係止部材62を設けられている。係合溝58は、ド
アチェーン63のチェーン部材64の端部に設けられて
いる後述する係止具74が係合するもので、チェーン受
け金具18を厚さ方向に貫通した横方向の長孔状であ
り、軸61側の端部が係止具74の先端部75を挿入可
能な大きさの円孔状に形成されて挿入部65とされ、挿
入部65に続いてその円孔状の直径よりも狭い幅で他端
まで、係止具74の先端部75と係合する一定の幅に形
成され、その他端がチェーン受け金具18の端に達して
開放されている。被係止部59は、図6(a)、(b)
に見られるように、窓孔57の内側へ突出した断面がコ
の字状の部材をチェーン受け金具18の内側に一体に形
成されている。そしてその被係止部59を形成する部材
にリセットばね60の一端を連結し、他端を錠本体基枠
10に設けた支持部66に連結してある。このリセット
ばね60は、チェーン受け金具18が窓孔57を閉じた
所定位置に回動するように引張り作用しており、外力に
より軸61を中心に外側へ回動させられて突出状態にな
っても、外力を除くと元の窓孔57を閉じる所定位置に
復帰させる。この所定位置にチェーン受け金具18を保
持するために、係止部材62が設けられている。
【0024】係止部材62は、錠本体基枠10に固定さ
れた支持部67に進退可能に支持され、先端部が前記被
係止部59に係合する位置にばね68で付勢されて突出
した状態に設けられ、その先端部が係合部69としてあ
る。この係止部材62には、一端を支持部67の適所に
ピン70で支点支持されたレバー71の途中が、ピン7
2で結合され、レバー71の他端が係止解除部73とさ
れている。係止解除部73は、前記第3駆動部47と対
向しており、駆動体41の移動で駆動されて係止部材6
2を後退させる。ドアチェーン63の係止具74は、従
来周知のものと同様であり、係合溝58の挿入部65に
挿入できる大きさの先端部75と挿入部65の円よりも
大きい円板状部76とを有しており、従来と同様にチェ
ーン受け金具18に対して係合させてロック状態とする
ことができる。
【0025】係止部材62が後退させられると、チェー
ン受け金具18は係止を開放されるから、係合溝58に
係止具74が係合した状態で扉6が解放されたときに、
ドアチェーン63に引っ張られ、リセットばね60の作
用に抗して軸61を中心に回動し、突出状態となる。そ
して、係止具74が係合溝58から外れると、チェーン
受け金具18はリセットばね60の作用で元の所定位置
に戻る。この状態で係止部材62を前進させると、チェ
ーン受け金具18はその位置に係止され、所定位置に保
持される。この状態は、係合溝58の開放端が閉じられ
ており、係合溝58内に係止具74を係止できる状態で
ある。
【0026】図3、図4、図5において、78で示す仮
想線は押さえ板であり、3本のねじ79で錠本体基枠1
0に固定されている。また、戸枠側の受け金具3は、図
3、図4に示すように、デッドボルト15及びラッチボ
ルト14が突出時に進入して施錠状態となる、単なる凹
所80を形成しているものである。
【0027】この錠装置1は、例えば、所定震度以上の
震度の地震が発生したときに、これを検知して解錠信号
を発生する地震検知手段を適所に設け、その解錠信号に
基いて直ちに解錠信号応答部42のソレノイド55が動
作するようにして用いる。通常は、普通の錠装置のよう
に、デッドボルト15及びドアチェーン63の解錠状態
では、ノブ8を回転させることによってラッチボルト1
4を解錠状態として扉6を開閉でき、デッドボルト15
を施錠状態、解錠状態とするには、鍵又はつまみ34を
用いて行うことができる。そして、ドアチェーン63も
従来と同様に係止具74を係合溝58に係合させてロッ
ク状態とし、また挿入部65から引き出して解除するこ
とができる。
【0028】そして、扉6が閉じられ、施錠されている
状態(図3参照)で、地震が発生し、地震検知手段が解
錠信号を発生した時には、次のように動作する。先ず、
解錠信号応答部42のソレノイド55が係止体54を一
時的に後退させて被係止部49との係合が外され、これ
によって駆動体41がばね48による付勢方向に移動す
る。駆動体41の移動は、ストッパー53がブロック体
50に当接して移動量を規制されるから、規制された移
動量だけ移動して止まる。その移動により第1駆動部4
5がカム33の凸部37を、第2駆動部46が揺動レバ
ー17を、第3駆動部47がレバー71を夫々駆動す
る。これによって、ラッチボルト14、デッドボルト1
5、ドアチェーン63がいずれも、図4に示す解錠状態
となる。
【0029】図4の状態は解錠状態であるから、このま
ま扉6を押し開くことができる。扉6を押し開くと、ド
アチェーン63が張られるが、解錠状態であるからチェ
ーン受け金具18が回動し突出して係止具74が係合溝
から脱出するから、扉6は確実に押し開くことができ
る。従って、地震が発生して震度が所定震度以上になっ
たときは、直ちに前記解錠状となり、更に震度が大きく
なって戸枠4が変形し扉6が開きにくい事態が生じたと
しても、少なくとも解錠状態であるから、解錠できない
という問題は起こらず、施錠状態で開きにくくなった場
合に比べて格段と開き易い。また、地震中に戸外に逃げ
だす必要が生じたときには、解錠状態となっているから
扉6を押すだけで瞬間的に開くことができ、うろたえて
解錠できないために扉6を開くことができないというよ
うな事態が起こりにくい。
【0030】また、実際にこの扉の錠装置1を設置した
後で、作動テストを行う場合、前述したように解錠信号
によって解錠し、サムターンのつまみ又は鍵で施錠状態
にすることができるから、簡単に作動テストを繰り返す
ことができる。
【0031】実施の形態において、駆動体41は丸棒に
ブロック体やピン等を設けた構成としたが、必ずしも丸
棒状でなくとも、板材をプレス成形した構成のものであ
ってもよい。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、地震等の非常時
に、錠箱内にデッドボルトとラッチボルトを引き込んで
扉を開放可能とする錠装置でありながら、従来のてこ部
材のような部品を戸枠側の受け金具に組み込む必要がな
く、玄関口の扉への設置が容易にできる効果を奏する。
請求項2記載の発明は、鍵又はサムターンの回転範囲
が、カムと、デッドボルトと、トリガ手段の駆動体とに
よって規制されるから、別途ストッパ部品を必要としな
い効果を奏する。請求項3記載の発明は、デッドボルト
とラッチボルトを錠箱内にほぼ同時に引き込むので、地
震発生時に戸枠が変形する前に、時間遅れなく確実に解
錠ができる効果を奏する。請求項4記載に発明は、地震
等の非常時に、錠箱内にデッドボルトとラッチボルトを
引き込んで扉を開放可能とする錠装置でありながら、従
来のてこ部材のような部品を戸枠側の受け金具に組み込
む必要がなく、また、錠箱にデッドボルトとラッチボル
トとを引き込むと同時に、チェーンロックを解除するの
で、チェーンロック使用時にも扉開放不能となる事態を
防止でき、玄関口の扉への設置が容易にできる効果を奏
する。請求項5記載の発明は、解錠信号に応動する1個
の駆動体に連動させてデッドボルト及びラッチボルトの
解錠動作と、チェーンロックの解錠動作とを同時に行う
ので、特別なチェーンロックの解錠機構を必要としない
効果を奏する。請求項6に記載の発明は、鍵又はサムタ
ーンを操作することにより、駆動体を介してデッドボル
ト、ラッチボルト、チェーン受け金具を、地震前の状態
に一挙に復帰させることができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示し(a)は室外から
見た扉及び戸枠の概略正面図、(b)は(a)の部分断
面平面図である。
【図2】同実施の形態の扉錠の側面図である。
【図3】同実施の形態の扉錠の施錠状態を示す内部正面
図である。
【図4】同実施の形態の扉錠の解錠状態を示す内部正面
図である。
【図5】図3の状態における部分底面図で、(a)はラ
ッチボルト部の底面図、(b)はデッドボルト部の底面
図、(c)は駆動体部の底面図である。
【図6】同実施の形態のチェーンロックを示し、(a)
は施錠状態の横断平面図、(b)は解錠状態になったと
きの横断平面図である。
【符号の説明】
1 扉の錠装置 2 扉錠 3 受け金具 4 戸枠 5 蝶番 6 扉 7 室内側表面 8 ノブ 9 ドアチェック 10 錠本体基枠 11 化粧カバー 12 錠箱 13 取付けねじ 14 ラッチボルト 15 デッドボルト 16 トリガ手段 17 揺動レバー 18 チェーン受け金具 19 枠体 20、21 ガイド 22 ばね 23 ばね受け 24 ノブ軸 28、29、30 ガイド 31 カム当接面 32 引き込みばね 33 カム 34 つまみ 35 鍵穴 36、37 凸部 41 駆動体 42 解錠信号応答部 45 第1駆動部 46 第2駆動部 47 第3駆動部 48 付勢ばね 49 被係止部 50 ブロック体 51 アーム 53 ストッパ 54 係止体 55 ソレノイド 56 支点軸 57 窓孔 58 係合溝 59 被係止部 60 リセットばね 61 軸 62 係止部材 63 ドアチェーン 73 係止解除部 80 凹所

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扉の錠箱内に、常時引き込み方向にばね
    付勢されるデッドボルトと、鍵又はサムターンの軸に固
    定され回転により前記デッドボルトを突出した施錠位置
    及び後退した解錠位置に突出入自在とするカムと、常時
    突出方向にばね付勢された枠体に固定され前記枠体がド
    アノブの回動操作に連動して後退するラッチボルトとを
    備え、さらに、解錠信号に応答して前記カムを回動させ
    て前記デッドボルトを解錠位置まで後退させるトリガ手
    段と、前記トリガ手段に連動して前記枠体を後退させる
    揺動レバーと、を備えている扉の錠装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の扉の錠装置において、前
    記カムは、前記デッドボルトを突出入させる一方の突出
    部と前記トリガ手段により駆動される他方の突出部との
    二つの突出部を有するL字形であって、所定方向の回転
    により前記デッドボルトを後退させて解錠位置としたそ
    の回転位置から所定方向の更なる回転を規制されるよう
    にデッドボルトと係合するストッパ部を形成され、前記
    トリガ手段は、前記デッドボルトを施錠位置から後退さ
    せるように前記カムを駆動する駆動体を有し、前記駆動
    体が前記カムを駆動する方向にばねで付勢され且つ前記
    デッドボルトを施錠位置としている前記カムに当接する
    状態で係止されておりその係止が前記解錠信号により解
    除される構成を特徴とする扉の錠装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の錠装置において、前記ト
    リガ手段は、解錠信号に応答して作動するように所定の
    作動方向にばね付勢されている駆動体を有し、前記駆動
    体の作動により前記カムを回動させると共に前記揺動レ
    バーを揺動させる扉の錠装置。
  4. 【請求項4】 扉の錠箱内に、常時引き込み方向にばね
    付勢されるデッドボルトと、鍵又はサムターンの軸に固
    定され前記デッドボルトを突出した施錠位置及び後退し
    た解錠位置に突出入自在とするカムと、常時突出方向に
    ばね付勢された枠体に固定され前記枠体がドアノブの回
    転操作に連動して後退するラッチボルトと、一端の軸を
    中心に回動して錠箱の面より突出自在であり突出状態で
    チェーンロックが解除するように設けられ他端が係止部
    によって錠箱の面に係止されるチェーン受け金具と、を
    備え、さらに、解錠信号に応答して前記カムを回動させ
    て前記デッドボルトを解錠位置まで後退させるとともに
    前記係止部による前記チェーン受け金具の係止を解除す
    るトリガ手段と、前記トリガ手段に連動して前記枠体を
    後退させる揺動レバーと、を有する扉の錠装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の扉の錠装置において、前
    記トリガ手段は、前記解錠信号に応答して付勢ばねによ
    り所定の軸方向に移動する棒状の駆動体を有し、前記駆
    動体が、デッドボルトが後退する方向に前記カムを回動
    させる第1駆動部と、ラッチボルトが後退する方向に前
    記揺動レバーを揺動させる第2駆動部と、前記チェーン
    受け金具の係止部による係止を解除させる第3駆動部と
    を有することを特徴とする扉の錠装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の扉の錠装置において、
    前記チェーン受け金具を前記錠箱の面に収納する方向に
    付勢するリセットばねを設けてなる扉の錠装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100491760B1 (ko) * 2002-02-19 2005-05-27 주식회사 행림종합 건축사사무소 도어핸들용 원격제어 전자식 키박스
CN102808553A (zh) * 2012-08-24 2012-12-05 无锡格瑞特金属制品有限公司 一种防火管道锁

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