JP2001090014A - 透水性舗装路およびその施工方法 - Google Patents

透水性舗装路およびその施工方法

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JP2001090014A
JP2001090014A JP2000218778A JP2000218778A JP2001090014A JP 2001090014 A JP2001090014 A JP 2001090014A JP 2000218778 A JP2000218778 A JP 2000218778A JP 2000218778 A JP2000218778 A JP 2000218778A JP 2001090014 A JP2001090014 A JP 2001090014A
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Toshinori Fukaya
俊則 深谷
Hiroaki Koda
浩明 幸田
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Chodai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排水機能に優れ、轍掘れのない舗装路構造
を提供する。 【解決手段】路盤とその上面を覆う舗装材によって形成
した舗装路において、路盤に達する透水部材を不透水性
舗装材を貫通して埋設し、透水部材の上端面を路面に露
出させるか、あるいは不透水性舗装材および透水部材を
覆う透水性舗装材を路面に設け、舗装材を通じて路盤に
至る排水路を形成したことを特徴とする透水性舗装路。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、十分な路面強度を
維持しながら雨水の排水機能に優れ、しかも透水部材表
層部の轍掘れや路盤の流出を招かず、かつメンテナンス
が容易であり、融雪機能を併有するのに適した透水性舗
装路およびその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】地表に降る雨水は地下に浸透して地下水
となり、一部は河川に流れ出して海に戻ると云う水の循
環系が自然界には形成されている。ところが、近年、開
発されている市街地や道路などは、その路面をコンクリ
ートやアスファルトで覆った不浸透路面が多く、このた
め雨水等が路面を通じて地下に浸透せず、排水溝を通じ
下水道を経て地域の河川に多量にしかも集中的に流入し
て都市部の洪水等の災害を引き起こす原因の一つになっ
ている。また、道路走行面においては、コンクリートや
アスファルトの舗装面では路面に雨水が溜まり、走行車
両の運転が危険になるので、できるだけ速やかに路面か
ら排水されることが望ましい。
【0003】そこで、路面の透水性能を高めた透水性舗
装構造が従来から歩道等で実施されている。その一例
は、図12に示すように、舗装部分全体を二層の透水性
材料で形成した構造のものである。表面の透水層10は
路面の強度を保つために適度な強度を有する材料が用い
られ、その下側の路盤12との間には透水性の高い中間
層11が設けられている。しかし、このような舗装構造
では、舗装部分全体を透水性材料で形成するために、路
面の透水性が高すぎると路盤12に大量の雨水が流入す
る懸念があり、路盤や路床の土砂を部分的に押し流して
空洞を生じ、路盤および路床の強度を損なう問題もあ
る。このため、このような舗装構造は現状では一般車道
ではなく、荷重負担が少ない歩道部等の使用に止まって
いる。
【0004】この他に、図13に示す排水機能を有する
舗装構造が知られている。これは、路面20を透水性材
料によって形成し、その下側の路盤22との間に不透水
層21を設けたものである。この構造では、中間の不透
水層21によって一時に排水溝に大量の雨水が流入しな
いよう阻止する一方、路面に降る雨水等は路面に滞留し
ないように透水層20を通じて路面下に導かれ、不透水
層21との境界面から路肩の排水溝23に排水される。
【0005】この排水性舗装構造は降雨水を浸透性の高
い表層内に速やかに吸収して、路面の滞留水を排除する
ことが可能であり、その結果、路面のスリップ等の運転
上の障害を防ぎ、また水はねやその視界不良を防止でき
る。また、表面層の空隙特性によって騒音を低減する効
果も得られる。さらに、雨水は透水層20に吸収された
後に下層の不透水層21との境界を流れて路肩側の排水
溝23に排出されるので、透水層に吸収されて排水溝に
至るまで舗装構造内部に滞留することになり、この滞水
機能によって雨水の流出時間を遅らせることが可能であ
る。これは降雨時ないし降雨後の都市河川のピーク流量
を軽減させることに貢献している。
【0006】しかし、このような排水性舗装構造では、
路面を形成する透水材料の空隙率が大きいため、雨水や
日光、空気による経年劣化を受けやすい。また、ゴミや
土砂が侵入して目詰まりを生じ、初期の排水性能を維持
することが難しく、排水機能回復するためのメンテナン
スの負担が大きい。現状では一般道路では供用後1〜2
年で排水機能が低下し、特に路肩から1m付近の目詰ま
りが大きい。しかも排水機能を回復するためのメンテナ
ンスは路面に向けて100kgf/cm2の高圧水を吹き付け
る洗浄方式に頼っているが十分な機能回復は望めない。
【0007】
【発明の解決課題】本発明は従来の舗装道路における排
水構造の上記問題を解決したものであり、優れた排水機
能を有すると共にメンテナンスが容易であり、かつ融雪
手段を併有することが容易な透水性舗装路を提供するこ
とを目的とする。また、本発明は上記透水性舗装路の容
易な施工方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題の解決手段】本発明は以下の構成からなる透水性
舗装路に関する。 (1)路盤とその上面を覆う舗装材によって形成された
舗装路において、路盤に達する透水部材が舗装材に埋設
され、該透水部材によって舗装材の内部から路盤に至る
排水路が形成されていることを特徴とする透水性舗装
路。
【0009】本発明の上記透水性舗装路は以下の態様を
含む。 (2)路盤を覆う舗装材が不透水性舗装材によって形成
されており、該不透水性舗装材を貫通して透水部材が埋
設され、該透水部材の上端面が不透水性舗装材の表面に
露出し、該不透水性舗装材の表面から路盤に至る排水路
が形成されている透水性舗装路。 (3)路盤を覆う舗装材が不透水性舗装材とその上側の
透水性舗装材によって形成された舗装路において、路盤
に達する透水部材が不透水性舗装材を貫通して埋設され
ており、これら不透水性舗装材および透水部材が透水性
舗装材によって覆われ、この透水性舗装材の下側に不透
水性舗装材を貫通して路盤に至る排水路が形成されてい
る透水性舗装路。 (4)上記透水部材が路面に対して多数分散して舗装材
に埋設されており、該透水部材を通じ路面の水を分散し
て路盤に導く透水性舗装路。 (5)上記透水部材が、セラミック製の棒状ないし柱状
の部材であって、その内部に連続空隙からなる微孔群を
有する多孔質な柱状部材によって形成されている透水性
舗装路。 (6)上記透水部材に融雪用発熱体が内蔵されている透
水性舗装路。 (7)上記透水部材の下端部が打ち込み容易なように先
細りに形成されている透水性舗装路。
【0010】さらに本発明は以下の施工方法に関する。 (8)路盤に透水部材の下端部を打ち込んだ後に、透水
部材の上端面が露出するように不透水性の舗装材を敷き
固めることにより、不透水性舗装材を貫通して路盤に達
する排水路を有する舗装路を形成することを特徴とする
透水性舗装路の施工方法。 (9)上端面に保護材を有する透水部材を用い、路盤に
透水部材を打ち込んで舗装材を敷き固めた後に、上記保
護材を除去して透水部材の上端面を舗装材の表面に露出
させる施工方法。 (10)路盤に透水部材の下端部を打ち込んだ後に、透
水部材の上端面が露出するように不透水性の舗装材を敷
き固め、さらにその上側に透水性の舗装材を敷設するこ
とにより、透水性舗装材の下側に不透水性舗装材を貫通
して路盤に至る排水路を有する舗装路を形成することを
特徴とする透水性舗装路の施工方法。
【0011】
【発明の実施態様】以下、本発明を図面に示す構成例に
従って具体的に説明する。図1は本発明に係る透水性舗
装路の模式的な縦断面図であり、図2はその部分斜視
図、図3は透水性部材の配列を示すパターン図、図4〜
図6は融雪手段を内蔵した透水部材の各説明図、図7は
本発明に係る他の透水性舗装路の模式的な縦断面図、図
8は本発明に係る透水性舗装路を施工する装置の模式
図、図9はその部分拡大図、図10は透水部材供給手段
の模式図、図11は施工工程の説明図である。
【0012】(I)透水性舗装路 図示するように、本発明の透水性舗装路30は、路床
(図示省略)の上側に設けた路盤31と、その上面を覆う
舗装材32、および上記舗装材32を貫通して路盤31
に達する複数の透水部材33によって形成されている。
路盤31は砂利、礫、スラグ、コンクリートやアスファ
ルト等の廃材からなる砕石などの通常の材料によって形
成すれば良い。舗装材32はアスファルトやコンクリー
ト等によって形成された表面層であり、通行する車両等
の走行荷重に耐える強度を有する。なお、図1に示す構
造の舗装材32は不透水性の舗装材であり、これが路面
を形成しているが、図7に示す構造の舗装材は不透水性
の舗装材32の上側に透水性の舗装材34が積層されて
おり、最上層の透水性舗装材34が路面を形成してい
る。
【0013】上記舗装材32を貫いて路盤31に達する
複数の透水部材33が互いに分散して舗装材32の一部
に埋設されている。この透水部材33は舗装路面の水を
路盤に導く透水路を形成するものであり、従って、透水
性の高いものが好ましく、また、工法によっては透水部
材の上端面が路面に露出するので磨耗し難い材料が好ま
しい。具体的には、例えば、透水係数0.004〜0.2
5cm/sec、保水量10,000〜20,000ml/m2、圧縮強度10
0〜400kgf/cm2程度、耐磨耗性0.1g以下の材料強
度を有するものが適当である。
【0014】上記透水部材としては多孔質なセラミック
材料などが適当である。多孔質材料としては、焼結体の
組織が多孔質なものや、あるいはハニカム形のように構
造が多孔質なものなどを用いることができる。また、こ
の多孔質部材からなる透水部材は内部よりも表面部の空
隙率を小さくしてゴミなどの侵入を防止するとよい。セ
ラミック材料の他には排水性舗装材として使用されてい
る材料を用いることができる。これはアスファルト粒子
の空隙が大きく、また安価であるので上記透水部材とし
て有望である。なお、舗装路の強度に適するものであれ
ばプラスチック製の透水部材でも良い。これらは適切な
透水率を持たせることによって路床や路盤を損傷しない
ように留意することが重要である。なお、上記透水部材
に代えて細い土管やパイプ等を用いるものは、路面強度
や透水係数の調整、保水性などの点で問題があり、しか
も路面に孔が開くことになるので好ましくない。
【0015】図2に透水部材33の一例を示した。図示
する透水部材33は、棒状ないし柱状の多孔質なセラミ
ック材料からなるものであり、焼結組織全体に連続した
空隙からなる微細な孔が存在しており、その上下の端面
および外周面には多数の微少な孔が開口している。この
ような多孔質セラミック材料を透水部材として用い、図
1および図2に示すように、透水部材33の上端面を不
透水性舗装材32の表面に露出させると共にその下部を
路盤31の内部に埋め込むことにより、舗装材表面から
路盤内部に至る上下方向の透水路を形成する。舗装路面
の雨水は透水部材33の上端面からその内部に導かれ、
内部気孔を通じて流下し、路盤31に至り、その周面お
よび下端面から透水部材33の周囲に流出して地中に浸
透する。
【0016】また図7に示す舗装路の構造では、不透水
性舗装材32を貫通して透水部材33を埋設した後に、
これらを覆って透水性舗装材34を設けることにより、
透水性舗装材34の下側に不透水性舗装材32を貫通す
る排水路が形成されている。舗装路面の雨水は透水性舗
装材34を通じて下側の不透水性舗装材32に浸み出
し、透水部材33を通じて流下し路盤31に排水され
る。なお、路盤や路床の流失を防止するため、透水部材
の埋設深さを路盤で止め、透水部材32を通じて流下す
る水を路盤の砂礫層を通じて広く湿潤させながら路床に
均一に浸透させるのが好ましい。また透水部材の埋設周
りには流砂の虞がない砂礫を用いると良い。
【0017】透水部材の下部形状は一般には制限されな
いが、路盤への打ち込みを容易にするために下端部が先
細りに形成されたものが好ましい(図7等参照)。また、
透水部材はその上端面にキャップやシートなどの保護材
を設けておくことができる。この保護材は透水部材を打
ち込んだ後に舗装材を敷設する場合に、透水部材の上端
面を保護すると共に透水性を確保するためのものであ
り、舗装材を敷設した後に透水部材の上端面に舗装材が
残留しないように、この保護材を取り除く。
【0018】本発明の透水性舗装路は上記透水部材33
が路面に点状に分散して埋設されている。路面全体を透
水性材料によって形成する従来の透水構造では透水性材
料自体の強度が低いために路面強度が不足するが、本発
明では、上記透水部材33を互いに均等に分散配置して
舗装材32に埋設することにより、十分な路面強度を維
持しつつ高い透水性を確保している。また、透水部材が
路面全体に分散して配置されているので、雨水などは路
面全体から均一に分散して透水部材を通じて排水され
る。しかも、透水部材33の下部は路盤31に埋め込ま
れた状態であるので、透水部材の内部空隙を通じて流下
した雨水等は適正な透水率を有する透水部材下部全体な
いし下端面から周囲の路盤に穏やかに排出されるので、
路盤や路床の流出などを生じる虞がない。
【0019】また、沿道環境や道路勾配等による場合、
あるいは集中豪雨等によって過大な透水量が生じた場合
などに路盤や路床の損傷を避けなければならない。本発
明では透水部材の透水性能(透水率)や透水部材の配置密
度の調整によって、路盤への一定量以上の透水量を制限
することが可能であり、このような場合にも路盤や路床
の損傷を防止することができる。なお、この場合には制
限透過量を越えた雨水は側溝を通じて排水される。
【0020】透水部材33の配列パターンを図3に示し
た。図3(A)は透水部材を等間隔に一列に設けた例であ
り、図3(B)〜(D)は、隣接する列をピッチを変えて相
互にずらして配置した例である。なお、これらの配置パ
ターンは例示であり、透水部材の配置は図示する例に限
定されない。
【0021】透水部材33には融雪用の発熱体40を内
蔵させることができる。この例を図4に示す。図示する
ように、発熱体40は路面上の積雪に対する熱効率を上
げるように、透水部材33の路面に近い頭部に内蔵され
ている。発熱体40としては電熱ヒータを用いることが
できる。透水部材33は熱伝導率の良いものが好まし
く、セラミック材料はこの点でも好ましい。なお、図5
(A)(B)に示すように、電熱ヒータの下側に熱反射板4
3を設けて熱効率を高めると良い。図5(A)は発熱体4
0を収納した容器42の内側に熱反射板43を予め装着
した例であり、図5(B)は発熱体40を収納した容器4
2の下側に透水性熱反射板43を透水部材33と一体に
設けた例である。
【0022】発熱体40の電熱ヒータや接続部分などは
樹脂被覆などの手段によって防水性を確保すると共に断
線や漏電、ショート等の障害を防止する構造とし、配線
38は舗装材31と路盤32との間あるいは舗装材31
や路盤32に埋設して外部電源に接続すれば良い。図6
に発熱体40の装着例を示す。図6(A)の例は、透水部
材の頭部外周に加工溝35を設け、この溝35に発熱体
40を巻装し、交差部39を接着剤やピンなどで固定し
た構造である。図6(B)の例は透水部材33の頭部に挿
入孔36を設け、該孔36に収納した発熱体40を充填
し、挿入口を樹脂37などでシールした構造である。
【0023】本発明の透水性舗装路は、図7に示すよう
に、路盤を覆う舗装部分を不透水性の舗装材32とその
上側の透水性舗装材34によって形成し、下側の不透水
性舗装材32を貫通して透水部材33を埋設し、その上
側にこれらを覆って透水性舗装材34を設けた構造とす
ることができる。この透水性舗装材34としては粗粒ア
スファルトなどのように一般に排水性の舗装材として知
られている材料を広く用いることができる。この舗装材
34は透水性であるので路面の雨水などは舗装材34を
通じて下方に流れ、不透水性舗装材32を貫通する透水
部材33を通じて路盤31に導かれて排水される。
【0024】路面を透水性舗装材34によって形成する
ことにより、路面のゴミや土砂が透水部材33に侵入す
るのを阻止して目詰りを防止することができる。また、
施工の際に不透水性舗装材32と透水部材33の表面を
厳密に均一にしなくても、これらを覆って舗装材34を
敷き詰めることにより、路面を均一に施工することがで
きる。さらに、舗装材34が舗装材32および透水部材
33を覆って路面を形成しているので、路面を走行する
車両等によって下側の舗装材32および透水部材33が
摩耗されず、表面の舗装材34を取り替えることによっ
て透水性舗装路を長期間維持することができる。
【0025】上記透水性舗装路において、透水部材の寸
法、不透水性舗装材32および透水性舗装材34の層厚
などは施工条件に応じて適宜定められる。一例として、
一般の市街地の道路については、不透水性舗装材32の
層厚100〜200mm程度、透水性舗装材34の層厚5
0〜100mm程度とし、長さ300〜500mm、直径1
50〜200mmの円柱状の透水部材33を用いると良
い。
【0026】(II)施工装置 本発明の透水性舗装路を施工する装置構成の一例を図8
〜図10に示す。図示する施工装置は、フィニッシャ5
0の進行方法に向かって順にその後方にホッパ51、透
水部材の供給部52、スプレッダ53およびスクリード
54を有し、これらがサイドアーム55により一体に連
結した構造を有している。スクリード54には敷き詰め
たアスファルト合材(舗装材)を均すためのブレード54
aと、均したアスファルト合材を敷き固めるための振動
機54bが設けられている。
【0027】上記施工装置50では、透水部材の供給部
52がホッパ51とスプレッダ53の間に設けられお
り、アスファルト合材(舗装材)32を敷く前の路盤31
に透水部材33の下部を打ち込み、その後、図9に示す
ように、スプレッダ53によってアスファルト合材32
を路盤31の上側に供給し、スクリード54のブレード
54aによってこれを均し、引き続き、振動機54bに
よってアスファルト合材32が透水部材の上端面と均一
な平面を形成するように敷き固める。
【0028】透水部材の供給部52は、図10に示すよ
うに、フィニッシャ50の進行方法から順に路盤31に
孔31aを掘削する手段60、および透水部材下端部を
孔31aに挿入する手段70を有している。掘削手段6
0は掘削ドリル61、掘削した土壌62を排出するため
の容器63、掘削した土壌62を移送する手段64を有
しており、孔31aを連続して掘削できるように構成さ
れている。また、挿入手段70は掘削孔31aへ透水部
材33を押し込む圧入機71、その圧入機に透水部材3
3を供給する搬送手段72、および透水部材33の貯蔵
室73を有しており、透水部材33を連続して孔31a
に圧入できるように構成されている。
【0029】フィニッシャ50は、例えば約1m/分の遅
い一定速度で移動し、透水部材の搬送手段72および掘
削した土壌の搬送手段64を路面に対してフィニッシャ
50の進行方向とは逆方向に動かして、掘削ドリル61
と圧入機71の路面との対地速度を実質的に静止した状
態として施工することができる。
【0030】(III)施工方法 本発明に係る透水性舗装路の施工方法の一例を図11に
基づいて説明する。まず、路盤31を形成した後、透水
部材の下端部を埋設するための孔31aを掘削し(図1
1a)、透水部材33の下端部を孔31aに押し込む(図
11b)。この作業は上記透水部材供給部によって連続
的に行なうことができる。次に、スプレッダ等によりア
スファルト合材32を透水部材の頭部が隠れる程度に敷
いた後(図11c)、スクリードのブレード54aによっ
て透水部材上端面が露出する程度にアスファルト合材3
2の表面を均す(図11d)。次いで振動装置54bによ
ってアスファルト合材32を敷き固めると共に透水部材
33をさらに押し込み、透水部材の上端面とアスファル
ト面が均一な平面となるように調整する(図11e)。最
後に締固めローラ56などにより締め固め、路面に透水
部材の上端面が露出した透水性舗装路とする(図11
f)。透水部材の上端表面に保護材(保護シート)33a
が設けられている場合には、ローラによる締固めの後に
これを取り外す(図11g)。また、路面の表層に透水性
の舗装材34を設ける場合には、上記舗装材32を施工
した後に、この上に常法により舗装材34を敷設すれば
よい(図11h)。
【0031】
【発明の効果】本発明の透水性舗装路は、以上述べた構
造を有するので、次のような効果を得ることができる。 (イ)本発明の舗装路は優れた透水性を有し、路面の水
捌けが良いので、スリップが少なく、また先行車両が跳
ね上げた水滴による視界不良や夜間における路肩や分離
線の識別不良も解消することができる。しかも、路面に
対する荷重やその他の強度は舗装材および路盤が受け持
つので舗装路自体の強度が大きい。従って路面の轍掘れ
の問題が殆どなく、耐久性に優れる。 (ロ)透水部材の配置密度や透水性能、ないし路盤や地
中に対する透水部材の埋設長さ(地中表面積)を調整し、
その埋設周りの養生を行うことにより、路盤の流出を防
止しつつ良好な排水効果を得ることができる。 (ハ)透水部材を路面全体に分散して配置し、路面全体
から分散して排水することにより雨水などが路面に滞留
せず排水効果を高めることができる。従来のように路肩
の側溝によって排水する構造では、路面の雨水が側溝に
届くまで路面に滞留する欠点がある。また、路肩付近に
排水が集中するのでこの部分に目詰まりを生じやすい問
題がある。一方、本発明の透水性舗装路は透水部材を通
じ路面全体から分散して排水するので従来のような排水
量の集中による路肩部分の目詰まりがなく、メンテナン
スが容易である。 (ニ)さらに表層に透水性舗装材を敷設することにより
透水部材自身の目詰まりを防止することができ、また下
層の不透水性舗装材および透水材料の施工も簡便に行う
ことができる。 (ホ)融雪用発熱体を透水部材に内蔵させることによ
り、路面の積雪に対する融雪機能を持たせることができ
る。この場合、透水部材は路面に分散して点状に配置さ
れているので部分発熱となり、路面全体の発熱よりも消
費電力を大幅に低滅することができる。 (ヘ)透水部材に発熱体を内蔵させたものは、透水部材
が発熱体の収納容器を兼用するので、予め透水部材に発
熱体を組み込めば施工が容易であり、さらに、セラミッ
ク製等の部材で発熱体が保護されるので耐久性も向上す
る。セラミック部材は熱伝導率に優れ、かつこの発熱体
の下側に熱反射板を設けたものは、ヒータ等の熱が路面
側に反射されるので熱効率が良い。 (ト)本発明の施工方法によれば、上記の各種効果を有
する透水性舗装路を容易に施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の透水性舗装路の模式断面図
【図2】 舗装材に埋設した透水部材の外観模式図
【図3】 (A)〜(D)透水部材の設置パターンを示す配
置図
【図4】 発熱体を内蔵した透水部材の外観模式図
【図5】 (A)(B)発熱体の熱反射板の構造を示す外観
模式図
【図6】 (A)(B)発熱体の取り付け構造を示す外観模
式図
【図7】 本発明に係る透水性舗装路の模式断面図
【図8】 本発明に係る透水性舗装路を施工する装置の
模式図
【図9】 施工装置の作用を示す説明図
【図10】施工装置の透水部材を供給する部分の模式構
成図
【図11】施工方法の工程を示す説明図
【図12】従来の舗装路の構造を示す断面説明図
【図13】従来の舗装路の構造を示す断面説明図
【符号の説明】
30−透水性舗装路、31−路盤、32−不透水性舗装
材、33−透水部材、34−透水性舗装材、40−発熱
体、50−施工装置、51−ホッパ、52−透水部材供
給手段、53−スプレッダ、54−スクリード

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路盤とその上面を覆う舗装材によって形
    成された舗装路において、路盤に達する透水部材が舗装
    材に埋設され、該透水部材によって舗装材の内部から路
    盤に至る排水路が形成されていることを特徴とする透水
    性舗装路。
  2. 【請求項2】 路盤を覆う舗装材が不透水性舗装材によ
    って形成されており、該不透水性舗装材を貫通して透水
    部材が埋設され、該透水部材の上端面が不透水性舗装材
    の表面に露出し、該不透水性舗装材の表面から路盤に至
    る排水路が形成されている請求項1の透水性舗装路。
  3. 【請求項3】 路盤を覆う舗装材が不透水性舗装材とそ
    の上側の透水性舗装材によって形成された舗装路におい
    て、路盤に達する透水部材が不透水性舗装材を貫通して
    埋設されており、これら不透水性舗装材および透水部材
    が透水性舗装材によって覆われ、この透水性舗装材の下
    側に不透水性舗装材を貫通して路盤に至る排水路が形成
    されている請求項1の透水性舗装路。
  4. 【請求項4】 上記透水部材が路面に対して多数分散し
    て舗装材に埋設されており、該透水部材を通じ路面の水
    を分散して路盤に導く請求項1、2または3の透水性舗
    装路。
  5. 【請求項5】 上記透水部材が、セラミック製の棒状な
    いし柱状の部材であって、その内部に連続空隙からなる
    微孔群を有する多孔質な柱状部材によって形成されてい
    る請求項1〜4の何れかに記載する透水性舗装路。
  6. 【請求項6】 上記透水部材に融雪用発熱体が内蔵され
    ている請求項1〜5の何れかに記載する透水性舗装路。
  7. 【請求項7】 上記透水部材の下端部が打ち込み容易な
    ように先細りに形成されている請求項1〜6の何れかに
    記載する透水性舗装路。
  8. 【請求項8】 路盤に透水部材の下端部を打ち込んだ後
    に、透水部材の上端面が露出するように不透水性の舗装
    材を敷き固めることにより、不透水性舗装材を貫通して
    路盤に達する排水路を有する舗装路を形成することを特
    徴とする透水性舗装路の施工方法。
  9. 【請求項9】 上端面に保護材を有する透水部材を用
    い、路盤に透水部材を打ち込んで舗装材を敷き固めた後
    に、上記保護材を除去して透水部材の上端面を舗装材の
    表面に露出させる請求項8の施工方法。
  10. 【請求項10】 路盤に透水部材の下端部を打ち込んだ
    後に、透水部材の上端面が露出するように不透水性の舗
    装材を敷き固め、さらにその上側に透水性の舗装材を敷
    設することにより、透水性舗装材の下側に不透水性舗装
    材を貫通して路盤に至る排水路を有する舗装路を形成す
    ることを特徴とする透水性舗装路の施工方法。
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