JP2001089373A - 経口投与製剤 - Google Patents

経口投与製剤

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JP2001089373A
JP2001089373A JP26990599A JP26990599A JP2001089373A JP 2001089373 A JP2001089373 A JP 2001089373A JP 26990599 A JP26990599 A JP 26990599A JP 26990599 A JP26990599 A JP 26990599A JP 2001089373 A JP2001089373 A JP 2001089373A
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Japan
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azimilide
oral administration
carboxymethylcellulose
low
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JP26990599A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Koida
義之 鯉田
Tomoyuki Uehara
朋之 上原
Masaaki Sugimoto
昌陽 杉本
Koichi Tomiyasu
晃一 富安
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 (1)アジミライド又はその酸付加塩の含有
率が高く、小型化が可能であり;(2)成形性が良好で
あると共に、消化管内での製剤からのアジミライド又は
その酸付加塩の溶出速度が速く;(3)保存安定性が良
好である(光安定性が良好で、着色性が少ない)アジミ
ライド製剤を提供する。 【解決手段】 アジミライド又はその酸付加塩に、低置
換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)及び
/又はカルボキシメチルセルロース(CMC)の少なく
とも1種を配合した経口投与製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アジミライド又は
その酸付加塩を含有する経口投与製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】錠剤、カプセル剤、顆粒剤などの固形の
経口投与用医薬製剤は、活性成分のほか、賦形剤、滑沢
剤、結合剤、崩壊剤、コーティング剤などの各種添加剤
が配合されて製剤化されている。そのなかでも特に崩壊
剤は、固形製剤を内服した場合に消化管内で湿潤して製
剤を微粒子まで崩壊、分散させ、その結果、製剤から溶
出した有効成分を体内に吸収させる役割を有している。
このような崩壊剤としては、トウモロコシデンプンなど
の非修飾デンプン類;カルボキシメチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロースカルシウム、及び低置換度ヒ
ドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体;
並びにクロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチ
ルスターチナトリウム及び架橋ポリビニルピロリドンな
どの化学的に修飾されたデンプン類及びセルロース誘導
体などが一般に使用されている。そしてこれらの崩壊剤
の種類と配合量に応じて、製剤の崩壊時間に大きな差が
生じ、その結果、製剤に含まれる薬物の消化管内での溶
出速度が変化し、薬物の安定性が影響を受けることがあ
ることも製剤の分野ではよく知られている。また配合す
る崩壊剤の種類によっては、温度、湿度により製剤から
の薬物の溶出速度が遅延されたり、あるいは保存中に吸
湿した結果、錠剤が膨張したり、ひび割れしたりするこ
とも一般的である〔医薬品の開発、第12巻、製剤素材
I、185〜197ページ参照〕。これらの理由から、
薬物の含有率を必要に応じて高くすることができ(つま
り、製剤を小型化することができ)、成形性が良好で、
消化管での製剤からの薬物の溶出速度を制御でき、また
温度、湿度の影響を受けにくく、保存安定性のよい崩壊
剤の開発が求められている。
【0003】一方、アジミライド、(E)−1−
〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メ
チレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メチル−1−ピペ
ラジニル)−ブチル〕−2,4−イミダゾリジンジオン
は、式:
【0004】
【化1】
【0005】で示される化合物であり、その二塩酸塩
は、クラスIIIの抗不整脈剤として、頻脈時・徐脈時に
作用して心室の除細動作用を発揮することが知られてい
る(特表平6−509804号公報等)。アジミライド
二塩酸塩を含有する固形の経口製剤としては、錠剤、カ
プセル剤、注射剤などがあり、これらは、賦形剤、崩壊
剤、結合剤、滑沢剤等の各種添加剤を用いて製剤化され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、(1)
アジミライド又はその酸付加塩の含有率が高く、小型化
が可能であり;(2)成形性が良好であると共に、消化
管内での製剤からのアジミライド又はその酸付加塩の溶
出速度が速く;(3)保存安定性が良好である(光安定
性が良好で、着色性が少ない)アジミライド製剤を得る
ことを目的として研究を行った結果、アジミライド又は
その酸付加塩を含有する固形製剤に、崩壊剤として低置
換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)及び
/又はカルボキシメチルセルロース(CMC)の少なく
とも1種を配合することにより、本目的が達成されるこ
とを見出して、本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、アジミライド
又はその酸付加塩に、低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロース(L−HPC)及び/又はカルボキシメチルセル
ロース(CMC)の少なくとも1種を配合した経口投与
製剤に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の経口投与製剤に配合する
アジミライドの酸付加塩とは、上述の化学構造を有する
アジミライドのアミン部分に酸が付加した塩である。酸
付加塩としては、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、及びリン酸
塩などの無機酸との塩、並びに酢酸、プロピオン酸、吉
草酸などの有機酸との塩を使用することができるが、な
かでも二塩酸塩を好ましく使用することができる。
【0009】本発明の経口投与製剤に配合する低置換度
ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)とは、ヒ
ドロキシプロピル基による置換度が約5〜16%、好ま
しくは約10〜13%のセルロースのヒドロキシプロピ
ルエーテルであり、その分子量は、約50,000〜
1,250,000である。本発明においては、粒径が
平均約20μm以上、特に約25〜50μmの低置換度ヒ
ドロキシプロピルセルロース粒子を用いるのが好まし
い。
【0010】本発明の経口投与製剤に配合するカルボキ
シメチルセルロース(CMC)とは、セルロースの多価
カルボキシメチルエーテルである。本発明においては、
粒径が約75μm以下のカルボキシメチルセルロース粒
子を用いるのが好ましい。
【0011】本発明の経口投与製剤は、配合成分の合計
量に対して、好ましくは上記のアジミライド又はその酸
付加塩約10〜70重量%(更に好ましくは約20〜6
5重量%、更に特に好ましくは40〜60重量%)、並
びに低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HP
C)0〜約20重量%(更に好ましくは約5〜15重量
%)及び/又はカルボキシメチルセルロース(CMC)
0〜約20重量%(更に好ましくは約5〜15重量%)
を含有するが、但し低置換度ヒドロキシプロピルセルロ
ース(L−HPC)及びカルボキシメチルセルロース
(CMC)の合計量は、約5〜40重量%の範囲内であ
る。
【0012】本発明の経口投与製剤は、いかなる経口投
与用剤型であることもできるが、なかでも顆粒剤、錠剤
及びカプセル剤であることができ、特に錠剤であるのが
好ましい。
【0013】本発明の経口投与製剤は、低置換度ヒドロ
キシプロピルセルロース(L−HPC)及び/又はカル
ボキシメチルセルロース(CMC)の少なくとも1種を
崩壊剤として含有するが、必要に応じてその他の崩壊剤
も更に含有することができる。このような崩壊剤として
は、クロスポビドン、カルメロースカルシウム、クロス
カルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナ
トリウムなどを挙げることができる。
【0014】本発明の経口投与製剤には、上述の成分に
加えて、必要に応じて更に賦形剤及び結合剤を配合する
ことができ、また必要に応じて滑沢剤を配合することも
できる。賦形剤としては、経口投与製剤に通常使用され
るいかなる賦形剤も使用することができるが、なかでも
乳糖、マンニトール、結晶セルロース、トウモロコシデ
ンプン、ショ糖、ブドウ糖などを挙げることができる。
特に乳糖及びマンニトールを好ましく挙げることができ
る。また結合剤としては、経口投与製剤に通常使用され
るいかなる結合剤も使用することができるが、なかでも
デキストリン、ポリビニルピロリドン(PVP)、メチ
ルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース
(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(H
PMC)、プルラン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリ
ウムなどを挙げることができる。特にデキストリン及び
ポリビニルピロリドン(PVP)を好ましく挙げること
ができる。デキストリンが、更に特に好ましい。また滑
沢剤としては、経口投与製剤に通常使用されるいかなる
滑沢剤も使用することができるが、なかでもステアリン
酸のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩、タルク、ラ
ウリル硫酸ナトリウム、合成ケイ酸アルミニウムなどを
挙げることができる。特にステアリン酸のアルカリ土類
金属塩(ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネ
シウムなど)を好ましく挙げることができる。
【0015】本発明の経口投与製剤には、上述の成分の
ほか、必要に応じて固形の医薬製剤において使用しうる
添加剤はすべて好適に使用することができる。これらの
添加剤としては、界面活性剤(リン脂質、グリセリン脂
肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル
など);香料;着色料(三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、
食用黄色5号、食用黄色4号、アルミニウムキレートな
ど);甘味料(サッカリン、アスパルテームなど);矯
味剤(クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、酒石
酸、フマル酸、グルタミン酸など);及び溶解補助剤
(シクロデキストリン、アルギニン、リシン、トリスア
ミノメタンなど)などを挙げることができる。これらの
添加剤の添加量、添加の時期は、製剤技術の分野におけ
る通常の知識で判断することができる。
【0016】本発明の経口投与製剤は、上述の成分を用
いて、上述したような顆粒剤、錠剤及びカプセル剤など
に製剤化することによって得ることができる。例を挙げ
ると、顆粒剤である本発明の経口投与製剤は、アジミラ
イド又はその酸付加塩、並びに低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロース(L−HPC)及び/又はカルボキシメ
チルセルロース(CMC)の少なくとも1種に、必要に
応じて賦形剤、結合剤などを加えて、造粒することによ
り調製することができる。造粒方法としては、加熱造粒
法、湿式造粒法、又は乾式造粒法を用いることができる
(それぞれの造粒法については、「製剤学テキスト、改
稿版」、一番ケ瀬尚監修、廣川書店発行、及び特願平1
0−211678号明細書を参照)。
【0017】顆粒剤である本発明の経口投与製剤を湿式
造粒により調製する場合には、常法に従い、アジミライ
ド又はその酸付加塩、並びに低置換度ヒドロキシプロピ
ルセルロース(L−HPC)及び/又はカルボキシメチ
ルセルロース(CMC)の少なくとも1種、そして必要
に応じてその他の各種製剤添加剤を混合したのち、結合
剤溶液を加え、撹拌造粒機、高速撹拌造粒機などで造粒
するか、或いはアジミライド又はその酸付加塩、並びに
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)
及び/又はカルボキシメチルセルロース(CMC)の少
なくとも1種、そして必要に応じてその他の各種製剤添
加剤を含む混合物に結合剤溶液を添加し、混練した後、
押出造粒機を用いて造粒・整粒すればよい。或いは、ア
ジミライド又はその酸付加塩、並びに低置換度ヒドロキ
シプロピルセルロース(L−HPC)及び/又はカルボ
キシメチルセルロース(CMC)の少なくとも1種、そ
して必要に応じてその他の各種製剤添加剤を含む混合物
を、流動層造粒機、転動撹拌流動層造粒機などを用い、
流動下に結合剤溶液を噴霧して造粒してもよい。
【0018】乾式造粒により調製する場合には、アジミ
ライド又はその酸付加塩、並びに低置換度ヒドロキシプ
ロピルセルロース(L−HPC)及び/又はカルボキシ
メチルセルロース(CMC)の少なくとも1種、そして
必要に応じて賦形剤、結合剤などのその他の各種製剤添
加剤を含む混合物を、ローラーコンパクター及びロール
グラニュレーターなどを用いて造粒すればよい。
【0019】錠剤である本発明の経口投与製剤は、アジ
ミライド又はその酸付加塩、並びに低置換度ヒドロキシ
プロピルセルロース(L−HPC)及び/又はカルボキ
シメチルセルロース(CMC)の少なくとも1種に、必
要に応じて賦形剤、結合剤などのその他の各種製剤添加
剤を加え、混合又は造粒し、更に必要に応じて滑沢剤を
加えて打錠することにより調製することができる。上記
のように調製した造粒物を打錠する場合には、打錠時に
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)
及び/又はカルボキシメチルセルロース(CMC)の少
なくとも1種を加えるのが好ましい。打錠する際の打錠
圧は、約0.4〜1.2ton/杵、好ましくは約0.6〜
0.8ton/杵である。
【0020】また錠剤である本発明の経口投与製剤は、
更にコーティング層をその表面に有していることができ
る。このコーティング層に配合されるコーティング剤と
しては、速溶出性及び遮光性を示すものが好ましく、水
溶性コーティング剤、特に水溶性高分子を挙げることが
できる。この水溶性高分子としては、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピル
セルロース(HPC)などの慣用の水溶性高分子を挙げ
ることができる。なかでもヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(HPMC)を好ましく挙げることができる。
コーティング層には、上記の水溶性コーティング剤及び
更に遮光剤を配合することができる。遮光剤としては、
二酸化チタンなどを挙げることができる。
【0021】コーティング層には、更にまた、可塑剤、
凝集防止剤、着色料、隠蔽剤、滑沢剤なども配合するこ
とができる。可塑剤としては、ポリエチレングリコール
6000(PEG6000)などのポリエチレングリコ
ール類を挙げることができる。凝集防止剤としては、タ
ルクなどを挙げることができる。着色料、隠蔽剤、滑沢
剤などについても、製剤技術の分野で常用されているも
のを使用することができる。
【0022】錠剤である本発明の経口投与製剤にコーテ
ィング層を形成するには、コーティング層の配合成分で
あるコーティング剤、遮光剤、可塑剤、凝集防止剤、及
び必要であればその他の配合成分を、適量の溶媒に溶解
させてコーティング溶液とし、これを打錠しておいた錠
剤に噴霧コーティングすればよい。
【0023】コーティング溶液の溶媒としては、コーテ
ィング剤、特に水溶性高分子を他の成分と共に溶解でき
るものであれば特に限定されず、例えば精製水;メタノ
ール、エタノール、n−プロパノールなどのアルコール
類;アセトンなどを挙げることができる。これらの溶媒
は、配合するコーティング剤などの成分に応じて選択す
ればよく、2種以上を適宜配合して用いることもでき
る。これらのうち、とりわけ好ましい溶媒は、精製水及
びエタノールである。
【0024】コーティングは、既知のコーティング装置
を用いて行えばよく、コーティング装置の具体例として
は、例えば、流動層コーティング装置、遠心流動層コー
ティング装置、パンコーティング装置などを用いること
ができる。
【0025】また、カプセル剤である本発明の経口投与
製剤は、アジミライド又はその酸付加塩、並びに低置換
度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)及び/
又はカルボキシメチルセルロース(CMC)の少なくと
も1種に、必要に応じて賦形剤、結合剤などの各種製剤
添加剤を加え、混合又は造粒し、カプセルに充填するこ
とにより調製することができる。
【0026】本発明の経口投与製剤の好ましい実施態様
としては、特にアジミライド又はその酸付加塩に、低置
換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)及び
カルボキシメチルセルロース(CMC)、並びに賦形剤
としてマンニトールを、そして結合剤としてデキストリ
ンを配合した錠剤;そしてアジミライド又はその酸付加
塩に、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−H
PC)及びカルボキシメチルセルロース(CMC)、並
びに賦形剤として乳糖を、そして結合剤としてポリビニ
ルピロリドンを配合した錠剤が挙げられる。
【0027】また別の本発明の経口投与製剤の好ましい
実施態様としては、特にアジミライド又はその酸付加塩
に、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HP
C)及びカルボキシメチルセルロース(CMC)、並び
に賦形剤としてマンニトールを、そして結合剤としてデ
キストリンを配合した素錠に、コーティング剤としてヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースを、そして遮光剤と
して二酸化チタンを配合したコーティング層をその表面
に有する錠剤;そしてアジミライド又はその酸付加塩
に、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HP
C)及びカルボキシメチルセルロース(CMC)、並び
に賦形剤として乳糖を、そして結合剤としてポリビニル
ピロリドンを配合した素錠に、コーティング剤としてヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースを、そして遮光剤と
して二酸化チタンを配合したコーティング層をその表面
に有する錠剤が挙げられる。
【0028】また、本発明の経口投与製剤の素錠の調製
において、アジミライド又はその酸付加塩に、崩壊剤
(内部崩壊剤)、賦形剤、結合剤を加え、混合又は造粒
し、さらに崩壊剤(外部崩壊剤)、必要に応じて滑沢剤
を加えて打錠するのが好ましい。いずれの崩壊剤も、先
に述べた崩壊剤を用いることができるが、内部崩壊剤と
して低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HP
C)、外部崩壊剤としてカルボキシメチルセルロース
(CMC)、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロース(L−HPC)を用いるのが好ましい。
【0029】
【実施例】以下に、本発明の経口投与製剤を、実施例に
より詳細に説明するが、本発明は、これらに限定される
ものではない。 実施例1 以下の組成を有する、コーティング錠である、本発明の
経口投与製剤を調製した。
【0030】
【表1】
【0031】(1)アジミライド二塩酸塩100重量
部、マンニト−ル(日研化成製)53重量部、低置換度
ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学製L-HPC LH-3
1)9重量部を混合し、高速撹拌造粒機(FUKAE POWTEC
製HIGH SPEED MIXER)を用いて、デキストリン(日澱化
学製アミコール5L)7重量部を含む20重量%(W/
W)水溶液で造粒後、乾燥し、造粒顆粒を得た。この顆
粒にカルボキシメチルセルロース(ニチリン化学工業製
NS-300)9重量部、ステアリン酸マグネシウム2重量部
を加え、ロータリー打錠機(直径:8mm、打錠圧:0.
6トン、菊水社製クリーンプレスコレクト18HUK)で
圧縮成形することにより、1錠当たり180mgの素錠を
得た。 (2)精製水22.3重量部、エタノール22.3重量
部にヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学製
TC-5RW)3.8重量部及びポリエチレングリコール60
00(平均分子量6000、三洋化成工業製マクロゴー
ル6000)0.2重量部を加え、撹拌、溶解した。こ
の液に二酸化チタン及びタルクをそれぞれ0.7重量部
加え、分散させ、コーティング液を得た。 (3)(1)で得られた180mgの素錠をコーティング
パンに入れ、(2)で得られたコーティング液をスプレ
ーすることにより、コーティング錠(被膜率:6%、コ
ーティング錠重量:190.8mg/錠)を得た。
【0032】実施例2 以下の組成を有する、コーティング錠である、本発明の
経口投与製剤を調製した。
【0033】
【表2】
【0034】(1)アジミライド二塩酸塩100重量
部、乳糖(DMV社製Pharmatose 200M)55重量部、低置
換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学製L-HPC
LH-31)9重量部を混合し、高速撹拌造粒機(FUKAE POW
TEC製HIGH SPEED MIXER)を用いて、ポリビニルピロリ
ドン(BASF社製K-30)5重量部を含む20重量%(W/
W)水溶液で造粒後、乾燥し、造粒顆粒を得た。この顆
粒にカルボキシメチルセルロース(ニチリン化学工業製
NS-300)9重量部、ステアリン酸マグネシウム2重量部
を加え、ロータリー打錠機(直径:8mm、打錠圧:0.
6トン、菊水社製クリーンプレスコレクト18HUK)で
圧縮成形することにより、1錠当たり180mgの素錠を
得た。 (2)精製水44.6重量部にヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース(信越化学製TC-5RW)3.8重量部及びポ
リエチレングリコール6000(平均分子量6000、
三洋化成工業製マクロゴール6000)0.2重量部を
加え、撹拌、溶解した。この液に二酸化チタン及びタル
クをそれぞれ0.7重量部加え、分散させ、コーティン
グ液を得た。 (3)(1)で得られた180mgの素錠をコーティング
パンに入れ、(2)で得られたコーティング液をスプレ
ーすることにより、コーティング錠(被膜率:3%、コ
ーティング錠重量:185.4mg/錠)を得た。
【0035】実施例3 以下の組成を有する、コーティング錠である、本発明の
経口投与製剤を調製した。
【0036】
【表3】
【0037】(1)アジミライド二塩酸塩100重量
部、マンニトール(日研化成製)55重量部、低置換度
ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学製L-HPC LH-3
1)9重量部を混合し、高速撹拌造粒機(FUKAE POWTEC
製HIGH SPEED MIXER)を用いて、ポリビニルピロリドン
(BASF社製K-30)5重量部を含む20重量%(W/W)
水溶液で造粒後、乾燥し、造粒顆粒を得た。この顆粒に
カルボキシメチルセルロース(ニチリン化学工業製NS-3
00)9重量部、ステアリン酸マグネシウム2重量部を加
え、ロータリー打錠機(直径:8mm、打錠圧:0.6ト
ン、菊水社製クリーンプレスコレクト18HUK)で圧縮
形成することにより、1錠当たり180mgの素錠を得
た。 (2)実施例2(2)と同様に処理することにより、コ
ーティング液を得た。 (3)実施例2(3)と同様に処理することにより、コ
ーティング錠(被膜率:3%、コーティング錠重量:1
85.4mg/錠)を得た。
【0038】実施例4 以下の組成を有する、コーティング錠である、本発明の
経口投与製剤を調製した。
【0039】
【表4】
【0040】(1)アジミライド二塩酸塩100重量
部、マンニトール(日研化成製)55重量部、低置換度
ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学製L-HPC LH-3
1)9重量部を混合し、高速撹拌造粒機(FUKAE POWTEC
製HIGH SPEED MIXER)を用いて、ポリビニルピロリドン
(BASF社製K-30)5重量部を含む20重量%(W/W)
水溶液で造粒後、乾燥し、造粒顆粒を得た。この顆粒に
クロスポビドン(BASF社製コリドンCL)9重量部、ステ
アリン酸マグネシウム2重量部を加え、ロータリー打錠
機(直径:8mm、打錠圧:0.6トン、菊水社製クリー
ンプレスコレクト18HUK)で圧縮形成することによ
り、1錠当たり180mgの素錠を得た。 (2)実施例2(2)と同様に処理することにより、コ
ーティング液を得た。 (3)実施例2(3)と同様に処理することにより、コ
ーティング錠(被膜率:3%、コーティング錠重量:1
85.4mg/錠)を得た。
【0041】実施例5 以下の組成を有する、コーティング錠である、本発明の
経口投与製剤を調製した。
【0042】
【表5】
【0043】(1)アジミライド二塩酸塩100重量
部、マンニトール(日研化成製)55重量部、低置換度
ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学製L-HPC LH-3
1)9重量部を混合し、高速撹拌造粒機(FUKAE POWTEC
製HIGH SPEED MIXER)を用いて、ポリビニルピロリドン
(BASF社製K-30)5重量部を含む20重量%(W/W)
水溶液で造粒後、乾燥し、造粒顆粒を得た。この顆粒に
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学製L-
HPC LH-3)9重量部、ステアリン酸マグネシウム2重量
部を加え、ロータリー打錠機(直径:8mm、打錠圧:
0.6トン、菊水社製クリーンプレスコレクト18HU
K)で圧縮形成することにより、1錠当たり180mgの
素錠を得た。 (2)実施例2(2)と同様に処理することにより、コ
ーティング液を得た。 (3)実施例2(3)と同様に処理することにより、コ
ーティング錠(被膜率:3%、コーティング錠重量:1
85.4mg/錠)を得た。
【0044】実験例1 実施例1−5で得られた製剤(素錠及びコーティング
錠)の溶出速度及び保存安定性を試験した。溶出試験 以下の条件で、自動溶出試験機(富山産業社製自動溶出
試験機)を用いて、溶出液を定期的にサンプリングし、
サンプリング液の280nm及び450nmにおける吸光度
を分光光度計(SHIMADZU製UV160A)で測定し、15分後
の溶出液中の薬物濃度を算出した。 測定条件;試験液:水、試験液量:900ml、温度:3
7℃、薬物量:100mg、回転数:50rpm保存安定性試験 本発明の製剤を1000ルックスの光照射下で600時
間保存し、イニシャルに対する保存後の錠剤の外観を肉
眼で比較し、光安定性を調べた。結果 下記の第1表に示す通り、崩壊剤として、低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロース(L−HPC)及び/又はカ
ルボキシメチルセルロース(CMC)の少なくとも一種
を配合した本発明の製剤は、溶出性及び光安定性共に優
れた製剤である。
【0045】
【表6】
【0046】
【発明の効果】本発明の経口投与製剤は、アジミライド
又はその酸付加塩に、低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロース(L−HPC)及び/又はカルボキシメチルセル
ロース(CMC)の少なくとも1種を配合することによ
って、(1)アジミライド又はその酸付加塩の含有率が
高く、小型化が可能であり;(2)成形性が良好である
と共に、消化管内での製剤からのアジミライド又はその
酸付加塩の溶出速度が速く;(3)保存安定性が良好で
ある(光安定性が良好で、着色性が少ない)という効果
を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C076 AA36 AA44 BB01 CC11 DD28 DD29 DD37 DD41C DD67A EE16 EE23 EE32H EE38 FF03 FF04 FF05 FF33 FF36 FF70 4C086 AA01 BC50 GA02 GA07 MA02 MA03 MA05 MA35 MA52 NA03 NA10 NA11 ZA38

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アジミライド又はその酸付加塩に、低置
    換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)及び
    /又はカルボキシメチルセルロース(CMC)の少なく
    とも1種を配合した経口投与製剤。
  2. 【請求項2】 配合成分の合計量に対して、アジミライ
    ド又はその酸付加塩10〜70重量%、並びに低置換度
    ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)0〜20
    重量%及び/又はカルボキシメチルセルロース(CM
    C)0〜20重量%を含有する(但し低置換度ヒドロキ
    シプロピルセルロース及びカルボキシメチルセルロース
    の合計量は、5〜40重量%の範囲内である)、請求項
    1記載の経口投与製剤。
  3. 【請求項3】 賦形剤として、乳糖又はマンニトール
    を;結合剤として、デキストリン又はポリビニルピロリ
    ドンを配合した、請求項1又は2記載の経口投与製剤。
  4. 【請求項4】 錠剤である、請求項1〜3のいずれか1
    項記載の経口投与製剤。
  5. 【請求項5】 アジミライド又はその酸付加塩に、低置
    換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)及び
    カルボキシメチルセルロース(CMC)、並びに賦形剤
    としてマンニトールを、そして結合剤としてデキストリ
    ンを配合した錠剤。
  6. 【請求項6】 アジミライド又はその酸付加塩に、低置
    換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)及び
    カルボキシメチルセルロース(CMC)、並びに賦形剤
    として乳糖を、そして結合剤としてポリビニルピロリド
    ンを配合した錠剤。
  7. 【請求項7】 水溶性コーティング剤及び遮光剤を配合
    したコーティング層をその表面に有する、請求項4〜6
    のいずれか1項記載の錠剤。
  8. 【請求項8】 水溶性コーティング剤が、ヒドロキシプ
    ロピルメチルセルロースであり、そして遮光剤が、二酸
    化チタンである、請求項7記載の錠剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007507486A (ja) * 2003-10-03 2007-03-29 エティファルム フェノフィブレート含有医薬組成物およびその製造方法
JP2013534242A (ja) * 2010-08-20 2013-09-02 デブルジャ エ アソシエ ファルマ ナルブフィンを含有する製剤及びそれらの使用

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