JP2001089353A - 保水性組成物及びこれを含有する外用組成物 - Google Patents

保水性組成物及びこれを含有する外用組成物

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JP2001089353A
JP2001089353A JP26620099A JP26620099A JP2001089353A JP 2001089353 A JP2001089353 A JP 2001089353A JP 26620099 A JP26620099 A JP 26620099A JP 26620099 A JP26620099 A JP 26620099A JP 2001089353 A JP2001089353 A JP 2001089353A
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phytosterol ester
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JP26620099A
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Yohei Hamano
洋平 浜野
Kazuaki Suzuki
一明 鈴木
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Shiseido Co Ltd
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定性及び安全性にも優れ、皮膚の潤い持続
のための保水力にも優れた化粧料等の外用組成物を提供
する。 【解決手段】 ヒドロキシアルキル化シクロデキストリ
ン、フィトステロ−ルエステル及び水からなり、かつ、
ヒドロキシアルキル化シクロデキストリンとフィトステ
ロールエステルとが、ヒドロキシアルキル化シクロデキ
ストリンにフィトステロ−ルエステルが包接された包接
物を形成している、保水性組成物、及び、この保水性組
成物を含有する外用組成物を提供することにより、上記
課題を解決し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧料等の外用組
成物に、皮膚の潤い持続のための保水力を与えることが
できる保水性組成物、及び、これを配合した外用組成物
に関する技術分野に属する発明である。
【0002】
【従来の技術】皮膚における水分の保持は、皮膚をすこ
やかに保つために欠かせない要因であり、保湿を目的と
した化粧料や医薬品が数多く市販されている。そして、
このような化粧料や医薬品に配合するための、様々な保
湿剤が提供されている。
【0003】これらの保湿剤の中でも、フィトステロ−
ルエステルは、抱水性及び保湿性に優れていることから
化粧料に汎用されている。他方、従来から、油と水を含
有する乳化化粧料においては、各種界面活性剤が、単独
で又は2種以上組み合わせられて、乳化剤として用いら
れている。
【0004】しかしながら、例えば、アルキル硫酸塩、
高級脂肪酸塩等のイオン性界面活性剤については、これ
を、乳化化粧料中で高濃度で用いた場合に、使用時に皮
膚刺激を惹き起こす恐れがあり、また、ポリオキシエチ
レン型の非イオン界面活性剤を乳化化粧料中で用いた場
合には、乳化化粧料中に通常配合されるパラベン等の防
腐剤を不活性化する等の問題があった。
【0005】このような問題を解決するため、乳化剤と
して、シクロデキストリン又はその誘導体を用いる技術
が開発されている。特開昭58−58139号公報に
は、シクロデキストリンを油溶性界面活性剤と併用し、
特定の方法で乳化する技術が開示されている。また、特
開昭63−194726号公報には、メチル化β−シク
ロデキストリンを乳化補助剤として用いる技術が開示さ
れている。
【0006】しかしながら、これらの技術では、従来の
界面活性剤を併用しているので、上述したような皮膚刺
激等の問題は、完全には解決されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題を解決す
べく、界面活性剤を全く用いないで乳化化粧料を得るこ
とが試みられている。その例としては、特開平3−28
4611号公報に記載される、ヒドロキシアルキル化シ
クロデキストリンと油と水とを含有する乳化化粧料が挙
げられる。そしてこの乳化化粧料は、界面活性剤を用い
ていないので、安全性に優れ、また、油の溶解性に富
み、安定性にも優れたものである。
【0008】しかしながら、この乳化化粧料の、皮膚の
潤い持続のための保水力は未だ不十分であり、さらなる
改良が望まれる。本発明は、前記従来技術の課題にみな
されたものであり、安定性及び安全性にも優れ、皮膚の
潤い持続のための保水力にも優れた化粧料等の外用組成
物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的達成のため本発
明者らが鋭意研究を重ねた結果、ヒドロキシアルキル化
シクロデキストリンにフィトステロ−ルエステルが包接
された、フィトステロ−ルエステル包接物が、シクロデ
キストリンの親水性とフィトステロ−ルエステルの親油
性により優れた乳化剤として機能し得、また、このフィ
トステロ−ル包接物と水とからなる保水性組成物を化粧
料等の外用組成物に配合すると、皮膚の潤い持続のため
の保水力に富んでいる外用組成物が得られることを見出
し、本発明の完成に至った。
【0010】すなわち、本発明は、ヒドロキシアルキル
化シクロデキストリン、フィトステロ−ルエステル及び
水からなり、かつ、ヒドロキシアルキル化シクロデキス
トリンとフィトステロールエステルとが、ヒドロキシア
ルキル化シクロデキストリンにフィトステロ−ルエステ
ルが包接された包接物を形成していることを特徴とす
る、保水性組成物を提供する発明である。
【0011】本発明保水性組成物は、保水性組成物全体
に対して、ヒドロキシアルキル化シクロデキストリンを
30.0〜70.0重量%、フィトステロ−ルエステル
を0.01〜70.0重量%、及び水を30.0〜7
0.0重量%含むことが好ましい。特に、本発明保水性
組成物は、第1図の斜線で示す範囲内の量比のヒドロキ
シアルキル化シクロデキストリン、フィトステロ−ルエ
ステル及び水からなることが好ましい。
【0012】さらに、本発明は、上記保水性組成物を含
有することを特徴とする、外用組成物を提供する発明で
ある。本発明外用組成物は、保水性組成物を、外用組成
物全体に対して、0.01〜20.0重量%含有するこ
とが好ましい。
【0013】本発明外用組成物が、水中油型乳化系の形
態の化粧料である場合、本発明の所期の効果を特に有効
に発揮し得る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。本発明保水性組成物は、ヒドロキシアルキル化
シクロデキストリン、フィトステロ−ルエステル及び水
からなり、この組成物において、ヒドロキシアルキル化
シクロデキストリンとフィトステロ−ルエステルは、ヒ
ドロキシアルキル化シクロデキストリンにフィトステロ
ールが包接された包接物(以下、フィトステロ−ルエス
テル包接物ともいう)を形成している。
【0015】本発明保水性組成物に含まれるヒドロキシ
アルキル化シクロデキストリン(以下、HACDともい
う)は、従来から環状オリゴ糖としてよく知られている
シクロデキストリン(以下、CDという)の水酸基にヒ
ドロキシアルキル基を導入したものである。すなわち、
CDの水酸基を、疎水性であるヒドロキシアルキル基に
置換し、CDの疎水性を高めたものである。
【0016】CDは、グルコ−ス残基が、α−1,4結
合により、環状に結合したオリゴ糖であり、グルコ−ス
残基6個からなるα−CD、7個からなるβ−CD、8
個からなるγ−CDが一般に知られている。本発明にお
いては、これらのCDは、単独で又は2種以上組み合わ
せて、用いられる。また、α、β、γの各CDを同時に
含有する澱粉分解物を用いることも可能である。
【0017】CDの水酸基と置換するヒドロキシアルキ
ル基としては、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピ
ル基、ヒドロキシブチル基等が挙げられる。本発明にお
いては、これらのヒドロキシアルキル基は、単独で又は
2種以上組み合わせて、用いられる。
【0018】また、本発明において好適なヒドロキシア
ルキル基の置換度は、1CDあたり1〜14である。H
ACDとしては、例えば、ヒドロキシエチル化CD、ヒ
ドロキシプロピル化CD、ヒドロキシブチル化CD等を
挙げることができる。これらHACDのうち、価格、製
造のし易さ、使用性、水溶解性等を考慮した場合、ヒド
ロキシエチル化β−CD又はヒドロキシプロピル化β−
CDが好ましい。
【0019】HACDの製造方法としては、従来からい
くつかの方法が知られているが、以下に一例を示す。す
なわち、β−CD(日本食品化工製、商標名:セルデッ
クスN)100gを20%NaOH水溶液150mLに
溶解し、30℃に保持しつつ酸化プロピレン50mLを
徐々に滴下し、20時間攪拌し反応を続ける。反応終了
後、塩酸でpH6.0に中和し、透析膜チューブ中に入
れ、流水下で24時間脱塩を行う。その後、凍結乾燥機
で乾燥を行って、ヒドロキシプロピル化β−CDを得る
(収量:約90g、1CD当たりの置換度:5.1)。
【0020】本発明保水性組成物に含まれるフィトステ
ロ−ルエステルとしては、フィトステロ−ルと高級脂肪
酸のエステルが用いられる。本発明において用いられる
高級脂肪酸としては、炭素数12〜24の直鎖又は分岐
の脂肪酸、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、パル
ミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール
酸、リノレン酸、アラキドン酸、マカデミアナッツ油脂
肪酸等が挙げられる。本発明においては、これらの高級
脂肪酸は、単独で又は2種以上組み合わせて、用いられ
る。
【0021】本発明保水性組成物においては、特に、ス
テアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリ
ル、パルミトレイン酸フィトステリル又はマカデミアナ
ッツ油脂肪酸フィトステリルを用いることが好ましい。
【0022】本発明保水性組成物に含まれるフィトステ
ロ−ルエステル包接物は、HACDがミセルを形成し、
その内部にフィトステロ−ルエステルを保持するという
ものである。
【0023】本発明保水性組成物に含まれるフィトステ
ロ−ルエステル包接物は、HACDとフィトステロ−ル
エステルを攪拌混合することにより形成される。そし
て、形成されたフィトステロ−ルエステル包接物と水を
撹拌混合することにより、本発明保水性組成物を得るこ
とができる。あるいは、水中で、HACDとフィトステ
ロ−ルエステルを撹拌混合することにより、水中でフィ
トステロ−ルエステル包接物が形成され、その結果、本
発明保水性組成物を得ることもできる。本発明保水性組
成物においては、水中で、安定なフィトステロ−ルエス
テル包接物を得るためには、保水性組成物全体に対し
て、ヒドロキシアルキル化シクロデキストリンを30.
0〜70.0重量%、フィトステロ−ルエステルを0.
01〜70.0重量%、水を30.0〜70.0重量%
含むことが好ましく、特に、ヒドロキシアルキル化シク
ロデキストリンを50.0〜65.0重量%、フィトス
テロ−ルエステルを0.1〜7.0重量%、水を35.
0〜50.0重量%含むことが好ましい。
【0024】さらに、第1図に、ヒドロキシアルキル化
シクロデキストリン、フィトステロ−ルエステル及び水
の配合量比を示す三相図を示す。本発明者が、種々の配
合量比で、HACDとしてヒドロキシプロピル化−β−
CD(以下、HP−β−CDという)、フィトステロ−
ルエステルとしてマカデミアナッツ油脂肪酸フィトステ
リル、水としてイオン交換水を用い、これらを60℃で
撹拌混合した結果、該三相図中の1及び2で示す配合量
比では、水と油(HACD及びフィトステロ−ルエステ
ル)の二層に分離し、良好なフィトステロ−ルエステル
包接物を得ることができなかった。一方、3〜6で示す
配合量比では、組成物は乳液状となり、安定な保水性組
成物が得られた。従って、本発明保水性組成物において
は、HACDと、フィトステロ−ルエステルと、水との
配合量比が、第1図の斜線で示す範囲内に存すること
が、殊に好ましい。
【0025】本発明保水性組成物を、化粧料等の外用組
成物に配合することにより、安定性及び安全性に優れ、
また、皮膚の潤い持続のための保水力に富み、保湿効果
にも優れた外用組成物を得ることが可能である。本発明
保水性組成物を配合する外用組成物は、水中油型乳化系
の形態にあることが好ましい。
【0026】すなわち、本発明保水性組成物に含まれて
いるフィトステロ−ルエステル包接物は、それ自体が乳
化作用を有する。CDが親水性で、ヒドロキシアルキル
基が親油性であり、一方、フィトステロ−ルエステルは
親油性であるため、第2図に示すように、ヒドロキシア
ルキル化シクロデキストリンはミセルを形成し、ヒドロ
キシアルキル基を内側に向けて、フィトフテロールエス
テルを内部に保持している。そして、油分を、前記フィ
トステロ−ルエステル包接物の親油側であるフィトステ
ロ−ルエステル端により取り囲むことにより、安定に油
分を保持することができると考えられる。
【0027】従って、本発明保水性組成物を、水中油型
乳化系の形態にある外用組成物に配合すると、界面活性
剤を用いることなく、油分を安定に保持することがで
き、その結果、皮膚刺激等の問題がない乳化型の外用組
成物を得ることができる。
【0028】本発明外用組成物には、本発明保水性組成
物を、その中に含まれているフィトステロ−ルエステル
包接物の効果を十分発揮できる程度に配合することが必
要である。本発明外用組成物における本発明保水性組成
物の好適な配合量は、外用組成物全体に対して、0.0
1〜20.0重量%、特に0.1〜10.0重量%であ
る。
【0029】本発明において「外用組成物」とは、外皮
に適用される化粧料、医薬品、医薬部外品等を意味し、
種々の用途に併せた形態及び製品形態、例えば、乳化
系、可溶化系等の形態、バニシングクリーム、乳液、コ
ールドクリーム、クレンジングクリーム、ファンデーシ
ョンクリーム、ハンドクリーム、口紅、美容液、外用軟
膏剤等の製品形態を採り得る。
【0030】本発明外用組成物は、本発明保水性組成物
に加えて、所望する形態及び製品形態に応じて、通常外
用組成物に用いられる各種成分を、本発明の効果が損な
われない範囲で配合して、常法により製造することがで
きる。
【0031】このような成分としては、例えば、油分、
紫外線防御剤、増粘剤、フィトステロ−ルエステル以外
の保湿剤、防腐剤等が挙げられる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を、実施例によりさらに詳細に
説明する。但し、本発明の技術的範囲は、以下の実施例
により限定されるものでない。なお、配合量は、特に断
らない限り、その成分が配合される対象に対する重量%
を表す。また、実施例で使用したHP−β−CDにおけ
る、1CDあたりのヒドロキシプロピル基の置換度は、
5.1であった。
【0033】1.フィトステロ−ルエステル包接物の物性の検討 まず、本発明者は、本発明にかかるフィトステロ−ルエ
ステル包接物の物性について検討した。すなわち、第1
表に示す処方(第1図の三相図中、4で示す配合量比)
で、HP−β−CD、マカデミアナッツ油脂肪酸フィト
ステリル及びイオン交換水を撹拌混合して、HP−β−
CDにマカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリルを包接
させたフィトステロ−ル包接物と水よりなる保水性組成
物(実施例1)を調製し、該組成物をプレパラート上に
取り、顕微鏡により観察し、形成されている乳化粒子の
粒径を測定した。
【0034】 第1表 ────────────────────────────────── 配合成分 配合量(重量%) ────────────────────────────────── HP−β−CD 65.0 マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル 2.0 イオン交換水 33.0 ──────────────────────────────────
【0035】顕微鏡観察により得た顕微像を示す図面
(顕微鏡写真)を第4図に示す。乳化粒子の粒径は、1
〜3μmであった。
【0036】2.保湿効果の測定 さらに本発明者は、第2表に示す処方の、本発明保水性
組成物を配合した美容液(実施例2)と、これと同一の
組成であるがHP−β−CDを含有しない美容液(比較
例1)並びにHP−β−CD及びフィトステロ−ルエス
テルを含有しない美容液(比較例2)とを常法により調
製し、これらの美容液について、水分蒸発速度の測定に
より保湿効果の測定を行った。
【0037】すなわち、2.0×2.0cmの濾紙上
に、10μLの試料(美容液)を滴下後、1分間隔でそ
の重量減少を10分間測定し、1分当たりの減少する重
量を求めた。
【0038】判定結果は、以下の表示を用いて、第2表
に併せて示す。 〔判定〕 ◎:水分蒸発速度が0.50μg/分以下である。 ○:水分蒸発速度が0.50μg/分より大きく、0.
55μg/分以下である。 △:水分蒸発速度が0.55μg/分より大きく、0.
60μg/分以下である。 ×:水分蒸発速度が0.60μg/分より大である。 なお、対象として蒸留水の水分蒸発速度を測定したとこ
ろ、判定結果は×であった。
【0039】3.しっとりさ、べたつきのなさ、肌の状態の官能試験 専門パネル10名により、第2表に示す処方の美容液を
実際に使用し、しっとりさ、べたつきのなさ、肌の状態
について、官能試験を行った。
【0040】〔判定基準〕しっとりさ 著効:肌が非常にしっとりとした。 有効:肌がしっとりとした。 やや有効:肌が若干しっとりとした。 無効:変化がなかった。
【0041】べたつきのなさ 著効:肌が全くべたつかなかった。 有効:肌がほとんどべたつかなかった。 やや有効:肌が若干べたついた。 無効:肌がべたついた。
【0042】肌の状態 著効:肌の状態が非常に改善された。 有効:肌の状態が改善された。 やや有効:肌の状態が若干改善された。 無効:肌の状態に変化がなかった。
【0043】判定結果は、以下の表示で、第2表に併せ
て示す。 〔判定〕 ◎:被験者のうち、著効、有効及びやや有効を示す割合
が80%以上の場合。 ○:被験者のうち、著効、有効及びやや有効を示す割合
が50%以上80%未満の場合。 △;被験者のうち、著効、有効及びやや有効を示す割合
が30%以上50%未満の場合。 ×:被験者のうち、著効、有効及びやや有効を示す割合
が30%未満の場合。
【0044】 第2表 ──────────────────────────────────── 配合量(重量%) 配合成分 ───────────────────── 実施例2 比較例1 比較例2 ──────────────────────────────────── A.水相部 ダイナマイトグリセリン 10.0 10.0 10.0 プロピレングリコール 7.0 7.0 7.0 エタノール 4.0 4.0 4.0 メチルパラベン 0.2 0.2 0.2 アルキル変性カルボキシル ビニルポリマー 0.1 0.1 0.1 カルボキシルビニルポリマー 0.2 0.2 0.2 精製水 残 余 残 余 残 余 B.油相部 セチルイソオクタノエート 4.0 4.0 4.0 パラメトキシケイ皮酸 2−エチルヘキシル 0.1 0.1 0.1 C.保水性組成物 HP−β−CD 1.9 1.9 − フィトステロ−ルエステル 0.1 − − 精製水 1.0 1.0 − ──────────────────────────────────── 保湿効果(水分蒸発速度) ◎ ○ △ しっとりさ ◎ ○ △ べたつきのなさ ◎ ○ × 肌の状態 ◎ ○ △ ────────────────────────────────────
【0045】第2表に示す結果から、本発明保水性組成
物を含む実施例2の美容液は、水分蒸発速度が小さく、
保水力に優れており、保湿効果が高いことがわかる。こ
れは、第3図に示すように、本発明保水性組成物に含ま
れるフィトステロ−ルエステル包接物が皮膚の上で水分
を保持するように作用するためであると考えられる。ま
た、実施例2の美容液は、べたつきなく皮膚をしっとり
とさせ、肌の状態を改善する効果にも優れていることが
わかる。
【0046】さらに、本発明保水性組成物を含む本発明
外用組成物の他の実施例を示す。なお、以下の各実施例
で製造した美容液を実際に女性パネルの皮膚に塗布し、
塗布前と塗布後の角質水分量のコンダクタンスを測定
し、塗布前に対する塗布後のコンダクタンス比を求めた
ところ、いずれの美容液も、角質水分量のコンダクタン
ス比が大きく、保水性に優れていることがわかった。ま
た、いずれの美容液も界面活性剤を含んでいないので、
界面活性剤による皮膚刺激の懸念がなく、安全性に優れ
ており、また、美容液中のフィトステロ−ルエステル包
接物が油分を安定に保持するので、保存安定性にも優れ
ている。
【0047】 〔実施例3〕 美容液 配合成分 配合量(重量%) A.水相部 ダイナマイトグリセリン 10.0 プロピレングリコール 5.0 エタノール 5.0 メチルパラベン 0.2 アルキル変性カルボキシルビニルポリマー 0.05 カルボキシルビニルポリマー 0.15 精製水 残 余 B.油相部 セチルイソオクタノエート 4.0 パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.1 C.保水性組成物 HP−β−CD 1.0 フィトステロ−ルエステル 0.05 精製水 0.5 <製法>水相部に油相部を添加し、ホモミキサーで10
分間攪拌して、メインパ−ツを調製した。次に、精製水
0.5重量%にHP−β−CDを溶解させた後、ここ
に、60℃のフィトステロ−ルエステルを添加し、ホモ
ミキサーで10分間攪拌し、保水性組成物を調製した。
この保水性組成物をメインパーツに添加後、ホモミキサ
ーで10分攪拌し、美容液を得た。
【0048】 〔実施例4〕 美容液 配合成分 配合量(重量%) A.水相部 ダイナマイトグリセリン 7.0 プロピレングリコール 6.0 エタノール 3.0 メチルパラベン 0.2 ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 0.2 カルボキシルビニルポリマー 0.15 精製水 残 余 B.油相部 スクワラン 2.0 流動パラフィン 1.5 C.保水性組成物 HP−β−CD 2.0 フィトステロ−ルエステル 0.2 精製水 1.0 <製法>実施例3と同様にして美容液を得た。
【0049】 配合成分 配合量(重量%) 〔実施例5〕 美容液 A.水相部 ダイナマイトグリセリン 10.0 プロピレングリコール 7.0 エタノール 4.0 メチルパラベン 0.2 ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 0.2 カルボキシルビニルポリマー 0.15 精製水 残 余 B.油相部 ワセリン 2.0 スクワラン 2.0 C.保水性組成物 HP−β−CD 1.0 フィトステロ−ルエステル 0.03 精製水 0.5 <製法>実施例3と同様にして美容液を得た。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、皮膚の潤いの持続性の
ための保水力に優れ、高い保湿効果を有する化粧料等の
外用組成物が提供される。また、フィトステロ−ルエス
テル包接物はそれ自体乳化作用を有するので、良好な乳
化安定性を有しかつ皮膚刺激等の問題がない外用組成物
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、ヒドロキシアルキル化シクロデキス
トリン、フィトステロ−ルエステル及び水の配合量比を
示す三相図である。
【図2】第2図は、本発明保水性組成物において、ヒド
ロキシアルキル化シクロデキストリンとフィトステロ−
ルエステルとが、フィトステロ−ルエステル包接物を形
成している状態を示す概念図である。
【図3】第3図は、本発明外用組成物を皮膚に塗布した
時に、フィトステロ−ルエステル包接物が皮膚の上で水
分を保持している状態を示す概念図である。
【図4】第4図は、実施例1の保水性組成物を顕微鏡観
察した時の300倍の顕微像を示す図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/28 A61K 47/28 47/40 47/40 A61P 17/16 A61P 17/16 // C07J 9/00 C07J 9/00 Fターム(参考) 4C076 AA16 BB31 CC47 DD70X EE39X FF16 FF43 FF57 4C083 AB051 AC022 AC102 AC122 AC342 AC352 AC432 AC482 AD092 AD251 AD252 AD491 AD492 CC05 DD33 EE01 EE06 EE10 EE12 4C091 AA01 BB01 CC01 DD01 EE05 FF01 GG01 HH01 JJ01 KK01 LL01 MM01 NN01 PA05 PB05 QQ01 SS04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシアルキル化シクロデキストリ
    ン、フィトステロ−ルエステル及び水からなり、かつ、
    ヒドロキシアルキル化シクロデキストリンとフィトステ
    ロールエステルとが、ヒドロキシアルキル化シクロデキ
    ストリンにフィトステロ−ルエステルが包接された包接
    物を形成していることを特徴とする、保水性組成物。
  2. 【請求項2】 保水性組成物全体に対して、ヒドロキシ
    アルキル化シクロデキストリンを30.0〜70.0重
    量%、フィトステロ−ルエステルを0.01〜70重量
    %、及び水を30.0〜70.0重量%含む、請求項1
    記載の保水性組成物。
  3. 【請求項3】 第1図の斜線で示す範囲内の量比のヒド
    ロキシアルキル化シクロデキストリン、フィトステロ−
    ルエステル及び水からなる、請求項1又は2記載の保水
    性組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの請求項に記載
    の保水性組成物を含有することを特徴とする、外用組成
    物。
  5. 【請求項5】 保水性組成物を、外用組成物全体に対し
    て、0.01〜20.0重量%含有する、請求項4記載
    の外用組成物。
  6. 【請求項6】 外用組成物が、水中油型乳化系の形態の
    化粧料である、請求項4又は5記載の外用組成物。
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